ハルヒ「本当でしょうね?」
キョン「どうして嘘をつかなきゃならん」
ハルヒ「イマイチ信用できないわ。日曜日、様子を見に行くから。あんたが我がSOS団専属役者のシャミセンを責任もって飼育しているのかをね」
キョン「なぁ」
ハルヒ「行くからね!!!」
キョン「映画撮り終えてから毎週来てるじゃねえか。もうお前が飼えよ。それなら毎週毎週俺ん家に来なくて済むぞ」
ハルヒ「……行くからね!!!」
キョン「分かった」
関係ないけどシャミツーがどうなったか気になる
ハルヒ「ション、キャミセンは元気?」ション「ああ」
久々のハルヒSS
期待
はよ
シャミセンがすでに死んでる話かと思ったら違った
―日曜日―
妹「キョンくん、ハルにゃんだよー」
キョン(あいかわらず早いな。約束の30分前じゃねえか。格段に来る時間が早まっているな。最初は5分前ぐらいだったのに)
妹「さっき、覗き穴から見たら手鏡で髪の毛なおしてたけどー」
キョン「ふぅん」
キョン(人様の家に入る前は一応、身だしなみを整えているのか)
キョン「――おまたせ」ガチャ
ハルヒ「待ってないわよ。シャミセンは?」
キョン「まだ、俺の部屋で寝ていると思うが」
ハルヒ「ふぅん」
キョン「……入れよ」
ハルヒ「お邪魔します」
ハルヒ(92)「キョン、しゃみせんは元気かい?」
キョン(92)「あぁ…おれたちより長生きだろうさ」
シャミセン「それほどでもない」
チリーン・・・
てっきりシャミセンに毒虫を腹いっぱい食べさせた挙句、みくるちゃんの膣に押し込んで殺して
入り口を縫い合わせて膣内蟲毒を作るスレかと思った
>>9
キョムの人か
キョン「ほらよ」
ハルヒ「シャミセン、イジメにあってない?」
シャミセン「……」
キョン「今、飲み物持ってきてやる」
ハルヒ「すぐに帰るからいいわよ」
キョン「そうか?」
ハルヒ「でも、貰うものは貰うわ」
キョン「分かった」
キョン(いつも夕方までいるくせによくいうぜ)
ハルヒ「キョンにヒゲを抜かれたら、すぐにあたしにいうのよ?」
シャミセン「……」
キョン(やるとしたら、妹だな)
妹「あたしもあそぶー」
キョン「好きにしたらいいんじゃないか」
妹「わーい。じゃあ、あたしがハルにゃんにもっていくねー」
キョン「それはありがたい」
妹「よっと、いこっ。キョンくん」
キョン「ああ」
キョン(朝比奈さんぐらい大きくなれば、いや、少なくともミヨキチぐらいになってくれれば、トレイを持つ姿も様になるんだろうけどな)
妹「……」
キョン「どうした、早く入れよ」
妹「しーっ」
キョン(なんだ?)
ハルヒ『にゃんにゃんにゃーん』
キョン「……」
妹「ハルにゃん、いつもシャミに話しかけてるんだよー。話せるのかなぁー?」
キョン(それは知らなかったな……)
妹「ハルにゃーん」ガチャ
ハルヒ「あら、妹ちゃん。ちょっと、キョン。妹に持たせるなんて、正気?」キリッ
キョン「こいつが持ちたいって言うからだ。妹の自主性を尊重したまでだ」
ハルヒ「ふん。普段は下っ端だからって妹を顎で使うなんて、悲しくならないわけ?」
キョン「悪かったな」
妹「シャミーシャミー」
シャミセン「……」
ハルヒ「そうそう。シャミセンのためにいるだろうと思って、買って来たわよ」
キョン「何をだ?」
ハルヒ「猫缶よ。シャミセンもまっしぐらでしょ。たまたま目に付いたから買ってきたわけ」
キョン「いつも悪いな」
ハルヒ「たまたま目に付いたって言ったでしょ!!」
はよはよ
ハルヒ「チョン、シャミセンは元気?」チョン「ニダ」
おっ
おっ
おっ
おっ
妹「にゃんにゃんにゃーん」
シャミセン「……」
ハルヒ「でも、少し太くなったんじゃない? きちんと運動させてる?」
キョン「外には出てるぞ。この前、雀を咥えてきたからな」
妹「あれすごかったよね。シャミセンの口元真っ赤になってて」
ハルヒ「いいじゃない。それでこそ、猫よ」
キョン「とりあえず猫缶を片付けておくか」
ハルヒ「なによ。今、食べさせてあげれば? お昼だし」
キョン「ストックがあるんだ。これはまた別の日に食べさせる」
ハルヒ「ふぅん。……別にあたしが買って来るのに」
妹「シャミーにゃんにゃん」
キョン(猫缶、溜まっていく一方だな。その内、俺が食べなきゃならんかもしれん)
シャミセン「……」
オッパンカンナムスタイル
オッパンカンナムスタイル
___ n
/ __ \. ||
| |(゚) (゚)| | ||
ヽ.  ̄ ̄ ̄ / 「|^| |`|
 ̄□ ̄ | ! : ::} ___________
/ ̄ ̄ハ ̄ ̄\ ヽ ,イ | | |
__/ \ | ̄|. | | |
| | / , ヽ| | | | |
| | / / r. | | | |
| | | ⌒ ーnnn |\ ノ |_|___________|
 ̄ \__、("二) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l二二l二二 _|_|__|_
キョン「何か、クッキーあたりでも出しておくか?」
キョン(いや、昼間だしな……。いいか)
キョン「……」
キョン(盗み聞きする趣味はないが……。ハルヒのやつ、妹とはどんな会話を……)
ハルヒ『にゃんにゃんにゃーん』
妹『にゃーんにゃんにゃん?』
ハルヒ『フー!!』
キョン「……」
キョン(しかし、あれだな。妹は別にして、ハルヒはアレだからな。シャミセンと話していていると、長門のかけた魔法がとけてしまうかもしれん)
キョン(そうなったらヤバい。一応、ハルヒには話しかけないように言っておくか?)
キョン「……言えるわけ無いか。言ったら、ハルヒやつ、顔真っ赤にして怒るな」
ハルヒ『フー!!』
妹『にゃぁーん』
キョン「……」ガチャ
ハルヒ「にゃ……にゃんにゃん」
キョン「どうした、ハルヒ?」
ハルヒ「え? 中国の神の名前を呼んだだけよ? 問題ある?」
キョン「ないが」
妹「にゃんにゃんっ」
キョン「シャミセンと戯れるのはいいが、そろそろミヨキチとの約束じゃないのか?」
妹「そーだぁ、いかないと」テテテッ
キョン(やれやれ……)
ハルヒ「またね。妹ちゃん」
妹「うん!」
キョン「……」
ハルヒ「……ふぅ」
キョン「いつも妹の相手してくれているみたいだな」
ハルヒ「妹ちゃんは可愛いからね。苦じゃないわ。キョンとは大違いの素直ないい子だもの」
罰ゲームねの一言でメシ代をパッと出すキョンが素直じゃないとは
キョン「そうか」
ハルヒ「そうよ」
キョン「……」
ハルヒ「……」
シャミセン「……」
キョン(何するか……)
ハルヒ「何か言いなさいよ」
キョン「何かってなんだ?」
ハルヒ「なんかあるでしょ」
キョン「いい天気だなぁ」
ハルヒ「そう言うことじゃないわよ!!」
キョン「何を怒っている?」
ハルヒ「ほら、えーと……だから……」
キョン「お前も何もないんだろ? だったら黙っておけばいいじゃねえか」
ハルヒ「黙ってたら、何かおかしな感じになるでしょうが!! そんなこともわからないわけ!?」
ふむ
キョン「しかしな。平日は朝から晩までお前と過ごしているし、休日も最近はお前とばかり会っている。時間を共有しすぎていて、話すことがないんだが」
ハルヒ「朝から晩までって何よ? あんたの妄想ではあたしはずっとこの部屋にいるわけ? エッチ」
キョン「違う。学校での話だ。教室に入ってSOS団業務終了までの時間だ。朝から晩までって表現しても問題ないだろ」
ハルヒ「夏とかまだ明るいじゃない」
キョン「そういうことじゃない」
ハルヒ「ふんっ。そんなことだから、いつまで経っても平団員なのよっ」
キョン(愚痴を言うぐらいなら帰ればいいのにと俺は思ってしまう)
シャミセン「……彼女は」
キョン「……おっと」ガバッ
ハルヒ「え?」
キョン「……どうした?」
ハルヒ「何か言わなかった?」
キョン「言ってないぞ」
ハルヒ「そう……」
しゃぁあべっったあああああああああああ
キョン(長門の魔法がとけたか……。どうにもおかしいとは思っていたが、やはり原因はハルヒだったか)
ハルヒ「……」
キョン「ちょっと、シャミセンを外に出してくる」
シャミセン「そのようなことを欲してはいない」
キョン「(黙れ!!)」
ハルヒ「キョン?」
キョン「どうした?」
ハルヒ「様子が変よ?」
キョン「そうか?」
シャミセン「できれば会話をしたいところだが」
キョン「(黙れって!!)」
ハルヒ「ねえ、なによ? どうかしたの?」
シャミセン「分かっている。猫缶を持ってくるというのはただの理由付けに過ぎず、本来は別の目的でここを訪れていることは」
ハルヒ「……は?」
キョン「(あぁ……)」
やめろおおおおおおおおおおおおおおおお
シャミの兄貴!兄貴じゃないですか!
ハルヒ「なによ、キョン。腹話術?」
キョン「えっと……。そうだ」
シャミセン「君は、一介の愛玩動物の身を案じてなどおらん。最優先事項は恐らく、この家屋に侵入することであると推察する」
ハルヒ「な……」
キョン(こいつは何を言い出すんだ……)
シャミセン「そして、雌雄から築かれる一つの感情。君は最もそれを欲している」
ハルヒ「回りくどいわね。はっきりいいなさいよ!!」
シャミセン「言ってもいいのか?」
ハルヒ「どうせ、下らないことでしょ?」
シャミセン「ふむ。では、言わせて貰おう。君はここで逢引、あるいは生物の本能として性交しょ――」
キョン「……!!」グッ
シャミセン「むぐぐ」
ハルヒ「……キョン。言うじゃない。所詮は男ね」
キョン「いや、ハルヒ。冗談だ」
ハルヒ「猫の手も借りないと、そんなこといえないわけぇ!?」
ゴクリ...
キョン「まて」
ハルヒ「こっちくんな!!」
キョン「(お前!! なんてこといいやがる!!)」
シャミセン「彼女が発言を許可した。故に答えた。どこにも問題は見受けられない」
キョン「(いや……)」
シャミセン「それに我が主も、少なからずそのような期待を持っているのではないだろうか。それは恥ずべきことではなく、真っ当な生物ならば必ず抱く感情の――」
キョン「もうでてけ」
シャミセン「にゃぁ」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン(変な空気になっちまったな……。ハルヒも部屋の隅から俺のことを睨んでるし……)
キョン「あー……ハルヒ。悪かったな。猫のいうことだから、気にするな」
ハルヒ「……」
キョン(閉鎖空間が出てなければいいな……。発生したときは、スマン、古泉)
古泉「やべえよやべえよ……」
ハルヒ「……」
キョン(沈黙が長い……。もう5分か……。黙っとけとは言ったが、これは気まずいな)
キョン(今から長門でも呼んで、シャミセンのことをどうにかしてもらうか?)
ハルヒ「……ねえ、キョン」
キョン「なんだ?」
ハルヒ「あんた、家では……あんな、ことしてるわけ?」
キョン「芸にもならんような趣味だ。あれを外で見せる気はないからな」
ハルヒ「そう……」
キョン「……」
ハルヒ「……今日は……帰るわ……」
キョン「そ、そうか?」
ハルヒ「それじゃあ」
キョン「おう。またな」
ハルヒ「……うん」
キョン(なんだ。機嫌がいいのか悪いのか。良く分からないな……)
シャミセンが三味線にされるSSかと思った
支援
シャミセン「食事を所望する」
キョン「お前な。喋れるようになったときはにゃあで通せって言っただろう?」
シャミセン「そうだったか。すっかり失念していた」
キョン「頼むぜ。特にハルヒの前ではな」
シャミセン「彼女は帰宅してしまったのか。彼女はとても興味深い。もう少し言語による通話をしてみたかった」
キョン「興味深いってなんだ?」
シャミセン「うむ。最も興味を惹かれるのは、何故いつも「娘娘」という中国の女性神を連呼するのかだ」
キョン「……」
シャミセン「それほどまでに強い信仰心を持っているようには見えないが、その神を信仰しているとなれば子宝に恵まれることを欲していることは想像するに容易い」
シャミセン「故に彼女は誰かと性交渉を望んでいると判断した」
キョン「ああ、そうかい。でも、それは違うぜ?」
シャミセン「……」
キョン「ニャンニャンって言っているのはな。お前と会話しようとしているだけだ」
シャミセン「そうか。では、言語に齟齬があるのだな」
キョン「そういうことだ。だから、生暖かく見守ってろ」
シャミセンのおかげで猫アレルギーが治りました
ピンポーン
キョン「来たか」
シャミセン「来客か」
キョン「来ると思ってたぜ」ガチャ
長門「……」
キョン「悪いな。連絡はしようと思ってたんだが」
長門「これ」
キョン「長門。いいって言ってるのに」
長門「……」
キョン「サンキュ」
シャミセン「うむ。いつもすまない。高級な食事を用意してくれて」
長門「……」
キョン「早いとこ、直してくれ」
長門「……」コクッ
まて
ハルヒはキョンが腹話術が使えると認識している以上
キョンがネコのそばにいる場合はなせるという世界に変革するはず
これは長門でも防ぎきれん
長門「これで終わり」
キョン「助かったぜ、長門。やっぱり、平日はいつも俺の家に来るのはこの心配があったからなんだな?」
長門「……」
キョン「でも、まぁ、毎日来るからって猫缶の手土産は毎回持ってこなくていいからな。確かに嬉しいけど、そろそろキャパシティが大変だ」
長門「そう」
キョン「ああ。気持ちはありがたいが、長門に迷惑をかけるのもあれだしな」
長門「……わかった」
キョン「それじゃあ、今日はあり――」
長門「……」ナデナデ
シャミセン「にゃぁ」
キョン「……撫でていくか?」
長門「……」コクッ
キョン「そうか。なら、シャミセンの体毛が禿げるぐらい撫でていけ」
長門「……わかった」
キョン(本当ならこっちか何か奢りたい気分なんだがな)
し
>>13の『トレイを持ってる』が『トイレを待ってる』に見えて混乱した
4
>>43
お前に言われて始めて気がついた
し
キョン(映画終了直後、シャミセンは喋らなくなったと思っていたが、何故か週末に訪れるハルヒがシャミセンと会話を楽しむようになっていたらしい)
キョン(俺は今日、そのことに気がついたが、長門は以前からそれを察知していたんだな)
長門「……」
キョン(毎日のように俺の家に来るから、何かあるとは思っていたが……)
長門「にゃー」ナデナデ
シャミセン「にゃあ」
キョン(ハルヒの所為で長門も苦労してるんだよなぁ……。アニマルセラピーで癒されたいとか思っているのかもしれない)
長門「……」
キョン(温泉旅行券でも福引で当たったら、是非とも長門にプレゼントしよう)
ピンポーン
キョン「ん? 誰だ?」
長門「……」
キョン「はい」ガチャ
ハルヒ「……」
キョン「ハルヒ? お前、帰ったんじゃ……?」
ハルヒ「着替えてきただけ」
キョン「着替えて?」
キョン(さっきと服装は変わってないが……?)
ハルヒ「上がるわよ」
キョン「あ、ああ」
長門「……」
ハルヒ「有希……?」
キョン「長門はシャミセンの様子を見に来たんだ」
ハルヒ「そうなの?」
長門「……」
ハルヒ「有希も休日にきてたわけ?」
長門「わたしは通常であれば平日にここを訪れている」
ハルヒ「平日って、何曜日?」
長門「月曜日から金曜日」
ハルヒ「ま、毎日じゃない!? どうしてよ!?」
イイヨイイヨー
シャミが話し出すと大変だからな
シュラバー
しえn
古泉「助けてえ!」
オワコンオワコン言われながらも、定期的に良作が出てくるハルヒSS
支援
しえ
キョン「だから、長門はシャミセンの様子をだな」
ハルヒ「あたしだって休日で我慢してるのに、おかしいでしょ!!!」
キョン「我慢?」
ハルヒ「ちょっと、有希!! 来すぎよ!!」
長門「……」
ハルヒ「キョンにシャミセンの様子を尋ねればいいだけでしょ!? どうして毎日来ることになるわけ!?」
長門「……」
キョン(俺を見られても困るぜ。どう言い訳すりゃあいいんだ?)
ハルヒ「有希!! キョンをみないであたしを見なさい!!」グイッ
長門「……」
ハルヒ「で、どうして毎日来るわけ?」
長門「……」
ハルヒ「有希!!」
長門「猫が心配」
ハルヒ「……それだけ? それだけなの?」
長門は素直だな
まあ休日にハルヒさえ来なかったら来てそうだから忠実だよな
欲望に
>>53
なんかワロタ
長門「そう」
ハルヒ「……」
キョン「もういいだろ、ハルヒ。シャミセンの心配をするのは何もお前だけじゃないんだ」
ハルヒ「そ、そうね……。確かに、映画では有希とシャミセンは相棒みたいな関係だったし、心配になるのは分からなくもないわ」
キョン「そうそう」
ハルヒ「でも、毎日は、やっぱり、こう、あれよ、やりすぎよ。キョンだって迷惑でしょ?」
長門「……」
キョン(長門が来ることで迷惑になるなんてことはまずないがな)
ハルヒ「風紀的にもあれだし、有希。キョンの家に来るのは週に一回までよ? 月に4回って言っておいたほうがいいかしら……」
長門「……」
ハルヒ「キョンも」
キョン「なんだ?」
ハルヒ「無闇に女の子を連れ込んじゃいけないわよ」
キョン「そうか。なら、ハルヒも……」
ハルヒ「あたしは週一で通ってるからいいの!!」
みくるは毎日俺の家にくるけどな
し
ハルヒ「もしかして、みくるちゃんも来てるんじゃないでしょうね?」
キョン「朝比奈さんは来てないな。あまりシャミセンを話題にしないし」
ハルヒ「ふん。ま、あんたの言い分なんて耳を貸すほどでもないわね」
キョン(信じられないってことか?)
長門「……」
キョン「帰るのか?」
長門「……」コクッ
キョン「そうか。ありがとよ」
長門「気にしなくてもいい」
ハルヒ「有希、また明日ね」
長門「……」
シャミセン「にゃぁ」
ハルヒ「あら、シャミセン。そーだ、キョン。さっきの腹話術もう一回、やってみなさい」
キョン「なに?」
長門「……」
ハルヒ「キョンにしては中々上手かったし、それに、まぁ……猫の手も借りないといえないことだってあるんでしょ?」
キョン(まずいな……。このままでは、またシャミセンが余計なことを口走るかもしれん)
長門「……」
ハルヒ「ん? どうしたの、有希? 帰るんじゃないの?」
長門「予定が変わった」
ハルヒ「は?」
長門「滞在時間を延長する」
ハルヒ「……どうしてよ?」
長門「……どうしても」
ハルヒ「……」
長門「……」
キョン「あー。とにかく、玄関で話すのもあれだし、リビングに行くか?」
ハルヒ「キョンの部屋でいいわ。リビングだとお義母さんに迷惑かかっちゃうでしょ。有希も行くわよ」
キョン(家族への気遣いは嬉しいが、俺にはお構いなしってどういうことだ)
長門「……」テテテッ
キョン「飲み物はいるか?」
ハルヒ「……」
長門「……」
キョン「ハルヒ、聞いてるか?」
ハルヒ「熱いお茶」
キョン「長門は?」
長門「……」
キョン(なんでもいいってことか)
キョン「持ってくる」
ハルヒ「有希、キョンの家に来るのは何回目なの?」
キョン(何を訊いてやがる)
長門「映画撮影終了後から回数にすると24回。ただし、それ以前にもここには数回訪れている」
ハルヒ「……そう。自分でちょっと行き過ぎかなーとか思わなかったわけ?」
長門「特に」
ハルヒ「……」
支援
一ヶ月ちょいか
④
キョン(そういえばああいう風に長門とハルヒが絡んでいるところは殆どみたことがないな。これはこれで新鮮か)
キョン(まぁ、扉を開けたら揉み合いなっていた、なんてことはないだろうが……)
ハルヒ『フー!!!!!』
キョン(また、シャミセン相手になんかしてんのか? いや、長門の前でハルヒがそんなことするか?)
ハルヒ『フー!!!!』
キョン「おい、ハル――」ガチャ
ハルヒ「フー!!!!」
長門「……」
キョン(ハルヒが長門を威嚇してやがる……)
ハルヒ「有希!! 本当にシャミセンが心配なの!? 回数が多すぎるわよ!! それにシャミセンが来る前から来てたっていつのことよ!? フー!!!」
キョン「ハルヒ、落ち着け」
ハルヒ「キョンは黙ってて!!」
キョン「あのなぁ……」
ハルヒ「言い難いなら、猫の手を借りてもいいわよ、有希」
長門「……」
しえ
ちんぽこ支援
キョン(なんか喧嘩になってないか……。孤島に行ったとき、長門が一時的に俺たちを締め出したときはわけが違うぜ)
長門「……」グイッ
シャミセン「にゃぁ」
ハルヒ「さあ、どうなの!?」
シャミセン「――いいだろう。その問いに答えてやろう。しかしだ、貴方には覚悟があるのか?」
ハルヒ「どういうことよ?」
キョン(長門が喋ってるのか……?)
シャミセン「貴方にとって衝撃的な事実が発覚するかもしれない。それを享受するだけの心構えはあるのかと訊いた」
ハルヒ「残念だけど、あたしはそこらへんのやつより頑丈なの。衝撃の事実が!!なんて煽り文句でいちいちびっくりしてたら、テレビ見るたびに心臓発作になっちゃうでしょ」
シャミセン「なるほど。分かった。ではお答えしよう」
ハルヒ「……」
シャミセン「実は――」
ハルヒ「待って。その前にお茶を飲むわ。冷めちゃ、美味しくないもの。キョン、ちょーだい」
キョン「おう」
ハルヒ「これ飲み終わってからね」
さすがハルヒ、平常心だ
ハルヒ「……ふぅ」
シャミセン「もういいだろうか?」
ハルヒ「まだ、半分残ってるでしょ?」
シャミセン「いつも一気飲みするのに、今日に限っては随分と味わって飲むのだな」
ハルヒ「あたしの勝手でしょ!?」
シャミセン「まぁ、そうだが。気になっただけだ」
キョン(長門は長門であの一気飲みに何か思うところがあったのか?)
ハルヒ「……」
キョン(そして長門は一体、何を言うつもりなんだ?)
長門「……」
ハルヒ「ふぅ……」
シャミセン「まだかな?」
ハルヒ「よし。いいわよ」
シャミセン「よかろう。では、貴方の質問に答えさせていただく」
ハルヒ「う、うん……」
ヘタレ
面白い
イイヨイイヨー
シャミセン「実は私は――」
ハルヒ「あ、まって、トイレ」
キョン「おい、ハルヒ」
ハルヒ「お茶は利尿作用があるからねっ」
キョン「黙っていけないのか」
シャミセン「うむ。尿意に逆らうのは害悪でしかない。行きたまえ」
キョン「……長門?」
シャミセン「何かな?」
キョン「いや、猫の身体を借りなくていい」
長門「そう」
キョン「何を言おうとしたんだ? 下手なこと言ったら、やばいだろ」
長門「問題はない。涼宮ハルヒが最も畏怖する回答をするつもりはない」
キョン「なら、いいんだけど」
長門「……」
キョン(ハルヒが怖がる回答か。少し気になるが、藪は突かないほうがいいしな)
ハルヒ「おまたせ。長引いちゃったわ」
キョン(良く分からんが、長引くこともあるのか)
シャミセン「では、そろそろいいかな?」
ハルヒ「もう大丈夫よ。言ってみなさい」
シャミセン「実は私は猫が大好きなのだよ。いつまでも触っておきたいぐらいにな」
ハルヒ「……え?」
シャミセン「私が猫が集まる場所を知っていたのもそのためだ。私は暇さえあれば猫が会合を開く場所を求め、歩いている」
ハルヒ「そう……なの?」
キョン(そうだったのか!?)
シャミセン「時にはその会合に参加させてもらうこともある。実に愉快で為になる。貴方も一度は参加するといい」
ハルヒ「そ、そう……。あー……うん……」
シャミセン「故に私は彼の家に足しげく通っている次第だ。納得していただけたか?」
キョン(長門。嘘がうまいな)
シャミセン「納得できたのなら、私はこれからもここに通ってもいいだろう? 週6で」
ハルヒ「……でも、キョンの家にいるのは一匹だけでしょ? 猫が好きなら自分で飼ってもいいし、会合場所を知っているならそっちに行けばいいじゃない」
どさくさに紛れて週6に増やしてる長門可愛い
長門はん、一日増えてはるで
マンションじゃペットは飼えないからね
仕方ないね
シャミセン「残念ながら我が家では飼育が禁じられている。加えてこの季節になると、猫も中々会合を開こうとはしない。寒いからな」
ハルヒ「寒くなってきたら出会いの場がないってこと?」
シャミセン「そういうことになる」
ハルヒ「ふぅん……。そうなの……」
シャミセン「故に私はここに通いつめてもなんら問題はない。たとえ月に29回ほど通っても良いと判断できる」
ハルヒ「だからって……」
長門「次は貴方」
ハルヒ「え?」
長門「何故、貴方がここに来るのか、教えて欲しい」
ハルヒ「あたしは、シャミセンが気になるからよ!! ね、キョン!?」
キョン「ああ。俺の飼育に問題がないか監査してるんだよな?」
ハルヒ「そーよ!! キョンに任せていればシャミセンなんてぶくぶく太っちゃうんだから、あたしが定期的に見ておかないと!!」
シャミセン「この通信技術が発達した現代において、わざわざ家を訪問して確認する意義は薄いのではないか?」
ハルヒ「え?」
シャミセン「電子写真で猫の容姿はごく簡素に診断できる。なぜ、そうしない? 私はそれが気になって毛づくろいもできないのだ」
キョン「そういえばそうだな。携帯電話でシャミセンの姿を写真に納めてメールで送れば……」
ハルヒ「そんなのダメよ!! 合成とか修正とかして、いくらでも誤魔化せるでしょ!?」
シャミセン「彼にそのような技術がないことは、文化祭前日部室に泊まってまで一緒にいた貴方が一番知っているはずだ」
ハルヒ「な……!?」
シャミセン「確かにそのような情報改竄処理が出来る可能性もあろう。しかし、彼に隠すメリットはない」
ハルヒ「……」
シャミセン「答えてくれるか?」
ハルヒ「ね、猫のくせに……!!」
キョン「ハルヒ、落ち着け」
ハルヒ「あんたも!! そういう技術もってるんでしょ!?」
キョン「いや」
ハルヒ「持ってるといいなさい!!!」
キョン(ハルヒが追い込まれてる……)
シャミセン「何を必死になっている。貴方らしくもない」
ハルヒ「だって、別に、そういうことじゃ、ないから……!!」
じゃあどういうことなのかな?
ハルヒはかわいいね
猫つえええ
神を超えたな
ほ
にゃあ
キョン(長門、その辺にしておけよ。あとが怖いぜ?)
シャミセン「どうやら、貴方がこの家屋に訪問する理由のほうが薄いように思われるが、その点はどう考えているのか」
長門「……」
ハルヒ「え、っと……だから……それは……」
シャミセン「やはりそうか。当初から愛玩動物の心配などしていなかった。ただ、ここに来る理由として猫を利用しただけなのだな」
ハルヒ「……!!!」
長門「……」ペシッ
シャミセン「いてっ」
ハルヒ「ち、違うわよ……あ、あたしは……そんな……」
キョン「ハルヒ?」
ハルヒ「ち、違うわ!! キョンの家に来たくてシャミセンをだしにつかったとかないんだから!!!」
キョン「あ、ああ」
ハルヒ「帰るっ!!!」
キョン「ハルヒ!」
ハルヒ「お茶、おいしかった!! ごちそうさまっ!!!」
これはいいスレ
古泉「ちょっwwwwwwwwやべっwww死ぬwwwwww」
ハルヒってこんなあからさまなツンデレだったけ
キョン「長門、大丈夫なんだろうな?」
長門「わたしの管理不足。謝罪する」
キョン「え?」
シャミセン「やはり、彼女は雌雄からなる感情の本質を持っている。大事にすべきだと思う」
キョン「いつから長門の腹話術じゃなくなってたんだ?」
長門「確かにそのような情報改竄処理が出来る可能性もあろう。しかし、彼に隠すメリットはない。と発言したときから」
キョン「そうなのか……」
長門「……」
キョン「古泉に連絡を――」
ピリリリ……
キョン「はい?」
古泉『中規模程度ですが、閉鎖空間が発生しました。何故でしょうか?』
キョン「スマン」
古泉『これが僕の役目ですから、お気になさらず。それよりも何があったのですか? 涼宮さんにとってここ最近の週末はハッピーなことしか起こらないはずですが』
キョン「実は……」
珍しくハルヒの扱いが良いSS
>>92
ごく稀に
まだか
古泉『なるほど。事情は分かりました。長門さんに代わっていただけますか?』
キョン「ああ。長門、古泉が代わってくれって」
長門「……」
キョン(しかし、途中から追い詰められているハルヒを傍観していた俺にも原因があるな)
長門「分かった」ピッ
キョン「長門、古泉はなんだって?」
長門「……月に一度だけの訪問にせよと命じられた」
キョン「俺の家に来るのを制限されたのか?」
長門「来月のこの日に来る」
キョン「まてまて。古泉に言われただけだろ? 俺は構わないから、来たいときにこい。シャミセンのことを任せられるのは長門しかいないんだからな」
長門「……」
キョン「古泉には俺からも言っておくから」
長門「……」コクッ
キョン「まぁ、でも、今日は帰ったほうがいいかもな」
長門「……」
しえん
長門はかわいいなあ
シャミセン「にゃぁ」
キョン「全く。お前は映画のときも余計なときに喋り出してたからな……。頼むぞ……」
キョン(さて、ハルヒのこと、どうするかな)
ピリリリ……
キョン「はい、もしもし」
朝比奈『あ、あ、キョンくぅん。あの、突然、ごめんなさい』
キョン「いえ、どうかされましたか?」
朝比奈『それがぁ、涼宮さんがあたしの家に今、来てるんですけど。ベッドの上で膝を抱えちゃってぇ……。何かキョンくんとあったかなぁって思って……』
キョン「朝比奈さんのところに行ったんですか?」
朝比奈『家に帰るのは恥ずかしいとか言ってました。今日は朝帰りするとか、ご両親に言っちゃったそうで……』
キョン(なんでそんな宣言をするんだ。しかも両親に。大反対されるだろ)
朝比奈『あの、あたしの家に泊めたほうがいいの? でも、それだと明日は学校だから、涼宮さんが困るような』
キョン(とりあえず、ハルヒがこうなったのも俺の責任だしな)
キョン「朝比奈さん、ハルヒをいつもの駅前まで連れて来てもらえますか?」
朝比奈『はい、いいですよ。何分後にしますか?』
朝帰り宣言!
―駅前―
キョン(とは言ったものの、朝比奈さんにハルヒを連れて来るだけの腕力、というかバイタリティがあるのか心配だ)
朝比奈「キョンくーん」
キョン「朝比奈さん。どうもすいません」
朝比奈「いえ。構いません」
キョン「ハルヒは?」
朝比奈「それが……。キョンと会いましょうって言ったら、イヤだって。今度は浴槽の中で膝を抱えちゃって……」
キョン(子供かアイツ)
朝比奈「だから、キョンくんをあたしの家まで案内しようかなって……」
キョン(朝比奈さんの自宅か。そういえば、俺がSOS団の中で自宅をしっているのは長門だけなんだよな。全員、俺の家は知っているのに)
朝比奈「どうしますか?」
キョン「そうですね。とりあえず、俺が朝比奈さんの家から引き摺り出しますから、案内してください」
朝比奈「わかりましたぁ」
キョン「でも、いいんですか? 未来的な装置が家にあったりしないんですか?」
朝比奈「大丈夫です。見た目はわから……えっと、禁則事項です」
朝比奈さんちから帰る宣言!
うれしはずかしあーさがえりー
―朝比奈宅―
キョン「ここか」
朝比奈「涼宮さん、キョンくんが来てくれましたよ」
ハルヒ『いないって言って!!』
キョン(聞こえてるぞ)
朝比奈「いないそうです……」
キョン「上がってもいいですか?」
朝比奈「は、はい。どうぞ」
キョン「浴室は、こっちですか?」
朝比奈「はい」
キョン(朝比奈さんが普段使っている浴室か。なんだ、妙に緊張するな……)
朝比奈「キョンくん、どうかした?」
キョン「いえ。では」ガチャ
ハルヒ「覗くな」
キョン「何してる。早く出ろ。朝比奈さんに迷惑だろうが」
ハルヒ「ふん。今日はここをSOS団支部としたのよ。だから、ここはあたしの領土なの!!」
朝比奈「そんなに狭いところでいいんですか……」
キョン「いいから出ろ」グイッ
ハルヒ「なによ」
キョン「何よじゃない。何でお前はそう人に迷惑をかけるような行動ばかりを取るんだよ?」
ハルヒ「べっつに。みくるちゃんの家をどうしようと、あたしの勝手でしょ」
キョン「また、喧嘩するか?」
ハルヒ「……ポニーテールにしたら、許すんでしょ。単純」
キョン(反論できん、自分に腹が立つ)
朝比奈「あの、一体、何があったんですか?」
ハルヒ「いい! みくるちゃん!! キョンはね、有希を週に6回も家に連れ込んでるの!! だから、近づいちゃだめよ!!」
朝比奈「長門さんを……。あたしもまだ、数回しか行ってないのに……」
キョン「変なことを言うな、あと一回増えてるぞ」
ハルヒ「今週は6回になるでしょ!?」
キョン「ああ、そうかもな」
数回……?
夏休み? でもあれは映画の次……
キョン「とにかく、連れて帰りますから」
朝比奈「は、はい。さようなら」
ハルヒ「連れて帰るってどこによ!? あたしの家でも知ってるわけ!?」
キョン「知らん」
ハルヒ「あたしは帰らないから!! 今日は外泊って決めて外にでてきたんだから!!」
キョン「ああ、そうかい。明日は平日だぞ?」
ハルヒ「遅刻していけばいいだけよ」
キョン「無遅刻無欠席が途絶えるぞ?」
ハルヒ「そんなものを狙うのは、中学生までよ!!」
キョン(古泉、らしいぞ)
ハルヒ「とにかく、今日は帰らないからね!!!」
キョン「分かったから。なら、俺の家にとりあえず来い」
ハルヒ「いやよ!! 喋る猫がいるところになんて、誰が行くかぁ!!」
キョン「猫は喋らん」
ハルヒ「また猫を使ってあたしの悪口言うつもりなんでしょ!! お見通しよ!! バカ!!!」
―キョン宅―
吉村「それじゃあ、お兄さんによろしく」
妹「うん!! バイバイ、ミヨキチ!!」
キョン「ただいま。ミヨキチ、来てたのか」
吉村「あ……」
ハルヒ「誰?」
吉村「あ、お邪魔しました」
キョン「おう」
ハルヒ「誰よ?」
キョン「妹の友達だ」
ハルヒ「中学生?」
キョン「小5だ」
ハルヒ「みくるちゃんより年上じゃないの?」
妹「ハルにゃん、おかえりー!! どうかしたの!?」
ハルヒ「別に。なんでもないわ。拉致されてきただけ」
>>108
ドラマCDではキョンの家に集合してた
おもろい
キョン「ハルヒ」
ハルヒ「なに?」
キョン「シャミセンのことが気になってこの家に来ている。お前はそうなんだよな?」
ハルヒ「そうよ」
キョン「なら、それでいい。俺も納得する。だから、怒るな」
ハルヒ「別に怒ってないわよ」
キョン「これからも来ていい。というか、俺がこんなこと言わなくてもお前なら好きなときに来るんだろうけどな」
ハルヒ「……」
キョン「それでいいだろ?」
ハルヒ「……シャミセンは?」
キョン「シャミセンがどうした?」
ハルヒ「いいから、つれてきなさい!!」
キョン「それは構わないが、猫は」
ハルヒ「喋らないって言うんでしょ? 分かってるわよ。猫が喋るわけないでしょ!!」
キョン「……そうだな」
にゃい
支援
おもろい
キョン「ほら、連れて来たぞ」
シャミセン「にゃぁ」
ハルヒ「よし。よこせ」
キョン「丁寧に扱えよ」
ハルヒ「はいはい。よっと」
キョン(なんだ? シャミセンで顔を隠して……)
シャミセン「――いいかしら、キョン。涼宮さんは本当なら毎日でも来たいと言ってるわけ」
キョン(腹話術にもなってないが、聞いてやろう)
シャミセン「でも、流石に毎日は迷惑もかかるかなとか、思ってるわけよ。涼宮さんは賢いから」
キョン「ほう、そうか」
シャミセン「だから、日曜日だけにしているの。わかる?」
キョン「だがな、シャミセン。俺だって毎週日曜日が暇ってわけじゃないぜ? 谷口や国木田にどうでもいいような誘いに乗ることだってあるかもしれない」
シャミセン「そんなときがあったの?」
キョン「結果的にはなかったけどな。だが、あった場合はどうする?」
シャミセン「……別に断ってもいいけど?」
長門はかわいいなあ
キョン「それは谷口の誘いを断れってことか? それともハルヒとの約束を破ってもいいってことか?」
シャミセン「バカキョン!! 涼宮さんと約束したなら、そっちが優先に決まってるでしょ!!」
キョン「ハルヒの約束があとだったら?」
シャミセン「無理せず、涼宮さんと約束することはないわ。日曜日は国民の休日だもの」
キョン「そうかい。だが、その週は来れなかったからと、翌週は土日に訪問とかはないよな?」
シャミセン「……その手があったか」
キョン「おい。別に俺は良案を出したわけじゃないぞ」
シャミセン「冗談よ。週一回って言ったら、週一回よ。非訪問日を累積したりしないわ。ロスタイムじゃあるまいし」
キョン「なぁ、シャミセン?」
シャミセン「にゃぁ」
キョン「俺が迷惑かどうかを気にするような女だったとは意外だよな?」
シャミセン「涼宮さんはとっても気遣いができる、いい子だけど? なにいってんの?」
キョン「そうか? 下手したら土足で上がりこんで来そうな奴だと思ってたんだが」
シャミセン「するわけないでしょ!! ね、涼宮さん!!」
ハルヒ「そうよ!! 誰と勘違いしてるわけ!?」
支援
キョン「そうだったのか」
シャミセン「フー!!!」
キョン「分かってる。ちょっと言ってみただけだ」ナデナデ
シャミセン「それなら、いいけど」
キョン「だから、別に気にする必要はないぜ?」
シャミセン「え?」
キョン「シャミセンが気になったときにこいよ。俺は別に迷惑じゃないしな」
キョン(寧ろ、変にストレス溜め込んで世界を混乱させられたほうが困るしな)
シャミセン「いいの?」
キョン「おう」
シャミセン「週7でも?」
キョン「来たきゃ来い。シャミセンにウザがられるかもしれないがな」
シャミセン「キョンはウザがったりしないわけ?」
キョン「するわけないだろ。何を言ってるんだ、お前は」
シャミセン「……にゃぁ」
ハルヒ「……はい、ありがとう」
キョン「もう、シャミセンはいいのか?」
ハルヒ「ええ……」
キョン「シャミセン、喋って疲れただろ? 休んでて良いぞ」
シャミセン「にゃぁ」
ハルヒ「キョン、なら、来るからね……」
キョン「ああ。好きにしろよ」
ハルヒ「するわよ」
キョン「飲み物でも持ってくる」
ハルヒ「いいわよ。あたしが持ってくるから」
キョン「勝手に人の家の冷蔵庫を開ける気か?」
ハルヒ「妹ちゃんに聞くから、いいでしょ」
キョン「それならいいか」
ハルヒ「ふんっ」
キョン(都合がいい。今のうちに古泉と連絡を取っておくか)
かわいい
このハルヒかわいい
おもろい
古泉『閉鎖空間は収束しました。上手くされたようですね』
キョン「ただ接待しただけだ」
古泉『義務のように考えておられるようですが、満更でもないのでは?』
キョン「なんだと、このやろう」
古泉『涼宮さんが毎日訪問してくれるなんて夢のような生活ではないですか。いっそのこと、同棲させれてみては?』
キョン「今、どこにいるんだ、お前。殴りに行くから教えろ」
古泉『冗談ですよ。涼宮さんもそこまで考えてはいないでしょうし。とはいえ、3年後、4年後はどうなっているか。同じ大学に進むことができれば、そんなこともありえるかもしれませんね』
キョン「ねーよ。あいつの行く大学に俺が行けるわけないだろ」
古泉『さあ、どうでしょうね。最悪、涼宮さんがレベルを下げてくれるかもしれませんが』
キョン「そんな甲斐甲斐しいことをしてくれるとは思えないがな」
古泉『んふっ。それにしても貴方はやり手だ。猫の問題もきっちり解決されたようですし』
キョン「なんだと?」
古泉『先ほど、長門さんから連絡を頂きましたよ? 今後、猫が喋ることはないだろうと』
古泉『長門さんが貴方の家に行く理由がなくなって、正直ほっとしています。このままでは涼宮さんにも悪影響があったでしょうし』
キョン(ああ、猫は喋らないって念を押させたのがよかったのか。たまたまだな)
ハルヒってこんなにかわいかったのか
古泉『では、僕はこの辺で失礼させていただきます。暫くぶりの休日出勤だったもので疲れてしまいました』
キョン「悪かったな。明日、飲み物ぐらいは奢ってやる」
古泉『それは楽しみです。また、明日』
キョン「おう」
キョン(古泉は安心していたみたいだが、長門はどうしたって来る様な気がする)
ハルヒ『キョン、あけて』
キョン「はいはい」ガチャ
ハルヒ「よっと。ん。お茶でいいでしょ?」
キョン「サンキュ」
ハルヒ「……」
キョン(少し喋って喉が渇いていたから丁度いいな。うまい)
ハルヒ「ねえ、キョン」
キョン「なんだ?」
ハルヒ「あたしが、ここに来る本当の理由、知りたいとか思わないわけ?」
キョン「そうだな……。知りたくないと言えば嘘になるな」
きたか
お願いだからハルヒはキョンを解放してあげて(´;ω;`)
ハルヒ「……」
キョン「まぁ、でも、お前なら訊かれる前に勝手に言うだろうから、言わないってことはそれだけの意味があるんだろ?」
ハルヒ「まぁ、そうね」
キョン「なら、別に訊こうとは思わない」
ハルヒ「いいの? 今なら、訊かれたら答えられる自信もあったりするけど」
キョン「それ、気が進まないってことだろ? 卑怯な言い方するな」
ハルヒ「ふん……。迷宮入りして後悔しても知らないんだからね」
キョン(世界の危機に直結するようなことなら長門にでも聞くさ)
ハルヒ「……」
キョン「で、ハルヒ。今日はどうするんだ?」
ハルヒ「え?」
キョン「泊まっていくのか?」
ハルヒ「泊まるわけないでしょ!! そういうのは段階を経てからでしょう!?」
キョン「そうか。帰る気になったか。明日は平日なんだから無茶な外泊なんてするなよ」
ハルヒ「あ……。そ、そうよ。帰るわよ」
ハルヒ「お邪魔しました」
妹「ハルにゃん、バイバーイ!!!」
キョン「気をつけてな」
ハルヒ「うん」
妹「ハルにゃん、どうかしたのー?」
ハルヒ「別に。また来るからねっ!!」
キョン「いつでもこい」
ハルヒ「ふんだっ!!」
妹「ハルにゃん、おこってたねー」
キョン「あいつはいつもあんな感じだ」
妹「ねえねえ、ミヨキチが今度お泊りしたいって言ってたんだけど」
キョン「いいんじゃないか」
妹「キョンくん、そのとき一緒にお風呂はいる?」
キョン「勘弁してくれ。もう卒業しなさい」
妹「一緒のほうが楽しいのにー」
支援
原作のふいんき出てるわー
かわいいわー
ハルにゃんはかわいいにゃー
あれ?
続きは?
―翌日 部室―
古泉「本日のご予定は?」
キョン「予定? 特別厄介な課題も出てないしな。家に帰ってのんびりするさ。月曜日から張り切ってたら金曜日までもたない」
キョン(土曜日には不思議探索だってあるんだしな)
古泉「おやおや。貴方はこれからが大変だということに気づいてらっしゃらないと?」
キョン「なに?」
古泉「今の貴方は我々の中で最も悪辣な労働環境にいると言えるのですが。いえ、それを苦にしないどころか、性にあっていると感じる人もいるでしょうから、他人の僕がとやかく言うのは筋違いですね」
キョン「なんのことだ?」
古泉「気づいていないのなら、それもまた幸福というものです」
キョン(何を言ってるんだ。ヒントも何もないのに、考えようがないだろうが。答案用紙が真っ白で正答できる普通人がいれば見てみたいもんだ)
朝比奈「あの、キョンくん」
キョン「どうしました?」
朝比奈「えっと……あの……。じ、実はその、ずっと気になってたんですけど、妹さんはお元気ですかぁ?」
キョン「ええ。毎日、元気ですよ。少し落ち込んでくれたほうがいいぐらいです」
朝比奈「そ、そうですかぁ……。なら、あの、妹さんの顔を見にいってもいいですか?」
>>136
キョン(何を言ってるんだ。ヒントも何もないのに、考えようがないだろうが。答案用紙が真っ白で正答できる普通人がいれば見てみたいもんだ)
↓
キョン(何を言ってるんだ。ヒントも何もないのに、考えようがないだろうが。問題用紙が真っ白で正答できる普通人がいれば見てみたいもんだ)
みくるちゃん可愛すぎワロタ
キョン「勿論。妹も喜びますから、是非」
朝比奈「わぁい。じゃあ、行きますねっ」
キョン「お待ちしてます」
朝比奈「るんるるーん」
キョン(可愛い)
古泉「んふっ。随分と余裕があるのですね」
キョン「なにが?」
長門「……」
キョン「長門、どうした?」
長門「猫」
キョン「シャミセンならもう大丈夫なんだろ? 今まで世話を焼いてくれて助かったぜ」
長門「……撫でにいく」
キョン「そうか? 本当に猫が好きなんだな」
長門「……」
古泉「器用な方ですね。まぁ、そうでなければならないのですが」
ハルヒは何処へ
>>137
?
>>141
いや、考えたら分かるだろ
答案→問題
ハルヒ「キョーン!!!」バーン
キョン「静かに開けろ。驚くだろうが」
ハルヒ「みて!! ロイヤル猫缶!!!」
キョン「どっから持ってきたんだよ」
ハルヒ「昨日の帰りに買っておいたのよ!! 今日もシャミセンの様子を見に行くからね!!」
キョン「勝手にしろ」
ハルヒ「するけどっ!!!」
キョン「ああ、そうかい。そのほうがお前らしいね」
朝比奈「涼宮さんも……」
長門「……」
古泉「今日もアルバイトがあるかもしれませんね」
ハルヒ「それじゃあ、SOS団ミーティングを開始します!!! パパッと終わらせるわよ!!!」
キョン(一先ずシャミセンの問題は解決した。次の問題はどうやら、毎度ハルヒと長門が持ってくるために、置き場所に困り始めた猫缶をどうするか。これに尽きるようである)
キョン(手土産は少し考えて貰わないと。シャミセンが不健康になって居なくなってしまうと、路頭に迷うであろう奴もいるからな)
END
おつ
おっつ
おつ
おつ!おもろかった
おつ
おつ
これは良かった
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