モバP「諜報女子にはご用心」 (45)
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事務所・Pのデスク
マキノ「……」カタカタカタ…
PMEMO『事務所に落花生が点々と落ちていた。一体どこからと思い辿っていくと、そこには菜々のバッグが。……隠す気、あるんだろうか?』
マキノ(ふむ……安部菜々の所在地は千葉で確定……か。前に調べた通り)
マキノ(ニューウェーブは……最近LIVEを成功させているようね。躍進に期待、か)
マキノ(ロッキングガール……まだ情報が少なすぎて掴み所がない。後でもっと探ってみないと……)
マキノ(さて、もう少しだけ、相関図を広げてみましょうか)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1389865712
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カタカタカタカタ…
PMEMO『あいと薫、ネクタイについて調べていた模様。あいにはそういった衣装がよく似合うと思う。また衣装を考案したい』
PMEMO『若葉のゴシック衣装が思った以上に反響を呼んだ様子。あの路線からは逃れられない……?』
マキノ(東郷あいは下の年齢のアイドルとの交流が多く……日下部若葉も櫻井桃華と……彼女は本当に20歳なの?)
マキノ(あの体型で、あの話し方で20歳……アイドルという世界は未知数ね……)
マキノ(そう考えると、佐々木千枝という子も……あの言動でまだ11歳……?)カタカタ
カタタカタタン
『佐々木千枝 73-49-73』
マキノ(プロポーションも……結城晴に次いで素晴らしいわね。最近の子供は色々と発育がいいのか……)カタカタタッ
マキノ「…………」チラッ
マキノ(かくいう私も、ま悪くないプロポーション……なのかしら? 周りが強烈すぎると、自分が分からなくなるな……)カタカタカタ
『十時愛梨 86-58-88』『高峯のあ 87-55-86』
マキノ(十時愛梨、高峯のあ……身長・体重から見ても、あのプロポーションはもはや化け物ね。仕事を共にしていた関裕美には同情せざるを得ないわ……)
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カタカタカタ
PMEMO『机の下の3人組ユニットは、中々に好評。仲も進展しているようなので、今後も絡ませてあげたい』
マキノ(星輝子、早坂美玲、森久保乃々……ここ最近机の下で確認されている、とのこと)
マキノ(星輝子や森久保乃々に関しては知っていたけれど……まさか、彼女も潜っていたの……?)カタタン
PMEMO『アニバーサリーパーティにて、美玲がどの料理を2人に渡せばいいかと思案していた。気になった人には世話を妬いてしまうようである』
マキノ(……む? ……なるほど、机の下の2人に食事を運んでいたのか。それならば理解が追いつく、納得ね)
マキノ(早坂美玲には世話焼きのポテンシャルもあると……なるほど、これは良い情報ね。使う気は無いのだけれど……ふふ)
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カタカタカタ
マキノ(やはりというか、流石と言った所ね)
マキノ(……ニュージェネレーション、なんて情報量なの……)
PMEMO『未央、海。凛、温泉。次は卯月だが、果たしてどうするか。先に2周年に向けて調整をしていく』
PMEMO『追記:スク水着姿の卯月がディレクターの目に止まり、あれも採用になったとのこと。これも卯月が水着を買い逃したおかげ……か?』
マキノ(これは昨年のものね。これのバイト数がこの量だから……ふむ、少し掘って行くには労力が掛かりすぎる)
マキノ(情報量は素晴らしいけれど……また今度にしましょう。機会は……作ればいいわ)
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カタカタ、カタカタカタ
マキノ(相川千夏、大槻唯……先に大槻唯に仕事が入ったのね)
マキノ(相川千夏も……そろそろといったところか。決定的なMEMOがないから推測でしかない、断定できない。歯痒いわね……あら?)
PMEMO『唯がクリスマスの時の千夏が可愛かったと写真を見せびらかしていたらしい。うん、アイドルなんだから、そういうことは許可を取ってからにして欲しい』
マキノ(……これも、まだ弱い。しかし、切っ掛けにはなっているようだから……来るのかしら?)
マキノ(まぁ、いいわ。そろそろ本命の、双葉杏のスリーサイズに迫りましょう)
マキノ(まずはデータベースをCuに変更して……)カタカタカタタンッ
カタカタ……カタ
マキノ(……どういうこと?)
カタカタカタカタ
PMEMO『きらりから、着物に杏と同じ種類のぬいぐるみのキーホルダーを付けたいとの頼みが。特注は経費で出るか心配である』
マキノ(双葉杏で調べても、スリーサイズの項目が無い……?)
カタカタッ カタタッ
PMEMO『杏、きらりの部屋にて発見。どうやら完全に餌付けられていた様子で、通常の数倍だらけていた。一言で言うと、これはひどい』
マキノ(調べても調べても、諸星きらりとの接点しか出てこないじゃない……!)
カタカタカタ
PMEMO『杏ときらりが初詣を楽しんでいた。端から見ると七五三。……そういうのもアリだろうか』
マキノ(……これが最新か。どうやら、双葉杏のスリーサイズは本当に測っていないようね)
マキノ(確かに、測ったところでスリーサイズと言えるのか分からない数値が出るとは思うが……)
マキノ(そういう趣味の人間も少なからずいるのだから、測って損はないのでは……?)
マキノ(……とにかく。双葉杏はこれで全部ね。諸星きらりも含め生活環境などは網羅できたから、情報獲得量としては申し分ない)
マキノ(このスリル……堪らないわ。もっと、もっと調べていきましょう。ふふ……)
カタカタカタカタカタ……
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カタッ タンッ
マキノ(フ……大分調べはついたわ……諜報活動もまずまずの成果かしら)
マキノ(プロデューサーのPC、実に使いやすかったわね。キーボードに対する手の具合が彼と合っている……かもしれない)
マキノ(さぁ、そろそろパソコンを閉じましょう。ブラウザを閉じて、キャッシュとCookieを消して……)カチカチッ
マキノ(次は……あら?)
『マキノ.docx』
マキノ(デスクトップの端に……これは、私のデータ?)カチ…
マキノ(txtでなく、わざわざdocxにするだなんて……ただのメモではない?)カチカチッ
ポンッ
マキノ(む……ロックか。なるほど、読み取られたくないものなのね……俄然、見たくなってくるわ)
マキノ(パスワード……こういう物は、デスクの上などに……)
付箋[思い出し用:事務所]
マキノ(……ビンゴ、おそらくこれね。パスワードは英数字だけだから……ふむ)
マキノ(まずは手堅く、事務所の名前を切り取って入れていきましょう。ここの名前から考えると……これかしら)
カタカタカタ…
PASS「Cinderella」
タンッ
ポンッ
マキノ「えっ!?」
『W○rd2○1○を開いています……』カリカリカリ…
マキノ(……開いて、しまった。もう少し、捻りを入れることは出来なかったのかしら……)
マキノ(まぁいいわ。フフ……何が書かれているのかしら?)カタカタッ
『八神マキノ・近況日記 新年のシークレットナイトに向けて P
※すぐに物忘れする自分用 常に目を通しておくこと
八神マキノ
18歳 11月7日 出身:岐阜 蠍座 血液型:B 利き手:右
160cm 45kg 85-56-83 』
マキノ(……シークレットナイト。初耳ね、新しい仕事かしら?)
マキノ(そうなのだとしたら……ふむ、少し……胸が躍るわ)
マキノ(しかし、写真と文章からすると、これはただのデータベースのようだけれど…………下がまだあるわね)
カタカタカタッ
Pが恥ずかしい情報を見せていくプレイなのかもしれない
お前は知り過ぎた
『性格は冷静沈着。行動に対して論理性を求める理系タイプ。
飲み込みは早く、仕事にはスマートさを必要としている。想定外の自体にも、中々素早く対処してくれる。
初めの仕事の時はアイドルを未知の存在と言っていたが、直ぐに把握して出来る事を全うしていた。出来るっぽい子でありがたいと感じた覚えがある』
マキノ(……ふむ、これはプロデューサーの観点かしら。ふふ、こう褒められていたとはね)
マキノ(本人の知らない所で、本人の心を見る……ゾクゾクするわ。内容も悪くないし、素晴らs)カタカタ
『しかし、衣装に関しては恥ずかしさがあったようで、不満そうな表情になっていた』
マキノ「……っ!?」クイッ
マキノ(そんな……表情は歪まないように、しっかりと整えて居たはず。VTRの確認したときも、完璧だったのに……)
『それ以外に関してはあまり言うことは無し。彼女の言う論理的な動きは、しっかりと表現出来ていた。
緊張をはね除けた先にあるマキノの笑顔は、まさしくアイドルだったと言える。とても可愛かった』
マキノ(……そしてこの本人がいないがために放られるドストレートな褒め。……これは……ちょっと、くるわね)
マキノ(……まさか、このファイルがこんな内容だったなんて。しかも、これ……時期毎にどんどん更新されていっている?)
マキノ(どうする……読み進めるべきか……撤退するべきか……)チラッ
マキノ(時間は……まだ他のアイドル達が戻ってくるまで30分以上はある。そして、ページ数はそれほど多くない)
マキノ(……………………)
マキノ(……ここで引いては、諜報活動を趣味にしているなんて言えた物じゃないわね)
マキノ(こうなったら、見て行こうじゃない。全部読み切って……彼の心を、暴いてみせる)
カタカタカタカタッ!
『夏に開催された、水着DEドリームLIVEフェスティバル。新しく事務所に来た3人での登場となった。
チームワークに関して、きちんと味方に合わせる動きを理解しており、立ち回りは実に良かった。
それもこれも、通常レッスンの後、ベテラントレーナーさんと居残って練習していた成果であろう。
影の努力家である一面が見られ、論理的と言いつつも普通に真面目で初々しいところがあるんじゃないかと思った』
マキノ「なっ……!?」
マキノ(……なんで、ばれてるの? ベテトレさんには、きちんと黙っておいて欲しいと伝えたのに……)クイクイッ
マキノ(まさか、口を割ったとでも言うの? だとしたら、今後はベテトレさんには要注意を……)
『だが、コッソリ練習していたところを目撃してから、差し入れを1度も持って行けなかったのが心残りである。
少しでもマキノを理解してあげたかったが、おそらく彼女はこういう所を見られるのを1番嫌うだろう。まだ日は浅いが、それくらいは分かった。
結局何も出来ず不甲斐ないことこの上なかったので、今度それとなくご飯に誘ってみよう。罪滅ぼしでなく、お疲れ様の気持ちを込めて』
マキノ(……ベテトレさんは、白。それと、彼も……白だったか。……安心したわ)
マキノ(フェスティバルの後、妙に食事の機会が増えたのは、そういうことだったのね……)
マキノ(素直じゃ無いのは、彼も同じね。全く……顔が熱を帯びる前に、先へ進みましょう)
カタカタ……
『夏の後、秋の大運動会にマキノを出して貰えることになった。どんどんとメディアに出してあげられて嬉しい限りだ。
理系な彼女に運動は大丈夫なのかと聞いたら、「運動会は体力だけでは勝てない。参謀役を引き受けてあげる」とのこと。
彼女は何かを考えようとすると、大体腕を軽く組む。表情からは、自分の力が発揮できる事に対しての喜びが浮かんでいる……様な気がした。
確かに物事を考えているマキノはとても様になる。諜報活動が趣味というのは伊達ではないらしい。おもわず見惚れてしまっていたのは秘密である』
マキノ「……」
マキノ(……そんなことを考えていたのね。ふむ、そう……見透かされてしまっている、と)
マキノ「まったくもって……度し難い、わね。まぁ、後半の文面は……悪い気、しないけれど」クイクイ
カタカタッ
『体操服のマキノは、正直凄いタイプだった。ドストライクだった』
マキノ「ふゃっ」
マキノ「っ、ゴホンゴホン!」
マキノ(な、何を書いているの彼は? 誰にも見られないからと、こういうことをあっさりと書くなんて……)クイクイ
マキノ(…………ああ、それを無断で見ているのは、私か。だが、これは……)カタカタ
『「知的な私と、活動的な衣装のミスマッチ。それが心をくすぐるということね。理解したわ」とマキノは言っていたが、
単純に考えて、スタイルよくて可愛い彼女がブルマを穿いたら破壊力があるに決まっていた。ミスマッチなんて、ありもしなかった。
それと、筋肉痛予防のためのスプレーが冷たくて出した声……あれは卑怯だと思う。可愛すぎて何分か顔を合わせられなかった』
マキノ「~~っ!」
マキノ(予想を遙かに超えて、私に、ダメージを与えてくる……というよりも、何故私は褒め殺されているの……?)
マキノ(く……こういった褒められ方は、全く慣れてないわ。読む度に体が……違う意味で、ゾクゾクする……)
『「貴方のあの情報についても掴んでいる」と言われたときは、このファイルの存在に気付いていたのかと焦ったが、
どうやら運動会後の打ち上げに関してだったようで杞憂に終わった。良かった、これ見られたら多分恥ずかしくて生きていけない』
マキノ(……もう手遅れよ……もうっ)カタタン
カタッ
マキノ(! ページ番号が……次のページで終わりね)
マキノ(ふぅ……ただイベントの総ざらいをしていただけなのに、どうしてこうも体が疲れを示しているの……?)
マキノ(それに……脳が、むず痒い。ファイル内で相手を褒め殺す……なるほど、そういうのもあるのか……)
マキノ(……誰も見ないと思っているのだから、彼の本当の心の声、なのよね。そう考えると……)
マキノ「………………っ」ポフンッ
マキノ「……考えるべきじゃ、無かったわ。それだけで顔が熱くなるなんて……単純ね、人間って」
マキノ「こうも私を照れさせるとは……やるわね、プロデューサー。……勝手に私が、自爆している気もするけれど」
マキノ(……)
マキノ(…………最後、見ましょうか)
カタカタ…
『11月7日、マキノの誕生日だったので、ささやかだが腕時計をプレゼントした。
誕生日を祝う論理性を問われてしまったが、祝いたい気持ちは理解出来るらしい。とりあえず、喜んでくれてよかった。
……処理しきれない情報を目の当たりにすると咄嗟に眼鏡をクイクイと動かすのは、マキノの癖なんだろうか?』
マキノ「そんなこと……」クイクイ
マキノ「……してる、わね」
『どうやら腕時計を気に入ってくれたようで、結構着けてくれているのを眼にする。嬉しいことこの上ない。
本人は服で隠しているつもりらしいが、いつものように腕を組んで考えている際に丸見えである。
今更だが、マキノはちょっと気を抜くと小さいミスをしてしまうようだ。年相応な所もあって、実に可愛い』
マキノ「か、かわ……」カタッ
『新年が近づいてきた。今までのイベントから鑑みるに、来年の大仕事……シークレットナイトはマキノに任せられると思う。
マキノのアイドルとしてかなり大きなイベント。きっと内容を伝えたら、驚きを隠しつつも喜んでくれるだろう。
失敗の無いように俺がしっかりと支えようと思う。以下、些細なことでも、何かあったらメモをすること。成功させるために頑張ろう』
マキノ「……」カタカタ
マキノ「…………」カタカタカタ…
マキノ「……」カタン
マキノ「……」
マキノ(私の情報が、思っていることまで、殆どバレている……彼、とんだエージェントね)
マキノ(……んっ。また、先程の文面が脳裏を過ぎって……頬の表情筋が動くのを、抑えられない)
マキノ(動機もする……顔も熱い……思い出すだけで……んん……)
マキノ「度し難い……こういう感情は、まったくもって度し難いな……」
マキノ「それもこれも……彼のせいね。……なんてもの、書いてるのよ」
マキノ(このままじゃ、収まりがつかないわ。私をこうも疲弊させるとは……)
マキノ(しかも、諜報活動をしている私以上に、私を知っていて……)
マキノ(……こんなに、私を惹き付けさせるなんて)
マキノ「……狡い人」
カポッ カチッ
マキノ「とりあえず、この情報は……ね?」
カタカタカタ…カチッ
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数日後 某スタジオ・控え室
P「……すまん、マキノ。よく聞こえなかった。もう一度、もう一度だけ、言ってくれるか?」
マキノ「そう? 良いわ、貴方の都合の良いように言ってあげる」
マキノ「このメモリーは貴方の情報で一杯……だとしたら、どうする?」
P「……」
マキノ「例えば……『マキノ.docx』とか」
P「やっぱり聞き間違いじゃないよちくしょう!? 待てマキノ、なんでそのファイル名を知ってるんだ!?」
マキノ「前にも言ったでしょう? 趣味は諜報活動……って」
P「……おいまさか、事務所のパソコンをハックしたのか? それは流石に洒落にならないぞ……?」
マキノ「いえ、もっと単純よ? ただ事務所のパソコンを使用しただけよ」
マキノ「それと、事務所の情報を悪用するつもりは無いわ。ただ、調べて……知的好奇心を満たしたいだけ」
P「……本当だよな?」
マキノ「ええ、間違い無く」
P「それなら…………信じるぞ」
マキノ「感謝するわ。でも……貴方の秘密は、これに頂いておくわね」ヒラヒラ
P「USBメモリ……複製っ……! いや……待てよ? そのファイル、パスワードかかってただろ? 実は中身を見ていないとか……」
マキノ「……Cinderellaが、どうかしたかしら?」
P「ばれてるぅ!?」
マキノ「流石にもう少し、捻りが欲しかったわ。貴方用のヒント、ほぼ答えみたいなものじゃない」
P「ってことは、ってことはだぞ? マキノ……見たんだよな?」
マキノ「……そうね」
P「見ちゃった……よな……」
マキノ「……ええ、最後まで、きっちりとね」
P「…………忘れるってのは?」
マキノ「無理な相談ね。もう頭の中で反芻して……んっ……コホン。記憶してしまったもの」
P「じゃあ、わざわざUSBに入れる必要ないよな? 早急に返して貰えると嬉しいんだけど……!」
マキノ「そう? それなら……」スポッ
P「あっ」
マキノ「ふふっ……大事なデータは、ここよ。貴方に取れるかしら? ……今ここで、できるものなら」
P「……[シークレットナイト]の撮影休憩だからって、マキノの胸元をまさぐれるわけないだろうにっ……!」
参考画像:[シークレットナイト]八神マキノ
ttp://uploda.cc/img/img52d7bc9277c31.jpg
マキノ「……そこまで返して欲しい?」
P「そりゃあな! 今この瞬間でも恥ずかしいことこの上ないんだって! ああ、なんであんなファイル作ったかな俺ぇ!」
マキノ「実に、楽しませてもらったわ。ええ、たっぷりと……本当に……んん」
P「ぬおおおおおおお……もういっそ討ってくれ……」
マキノ「そう、それほど必要であるなら……私、欲しいものが出来たの。それと交換で良いかしら?」
P「か、買い物か? ああ、返して貰えるなら何度でも付き合うから! 奢るのも、吝かではないから……!」
マキノ「安心して、奢って貰うことは無い物よ。というより……価値を付けられない物で、努力をすれば無料で手に入るものね」
P「え、無料? ……どういうこと?」
マキノ「兎にも角にも、後で付き合って貰えるかしら? 今日は……そうね、貴方の家にお邪魔するから」
P「……は? ちょ、ちょっと待てマキノ、なんでそうなる!?」
マキノ「言ったでしょう? 『欲しい物が出来た』と。それを得るには、貴方の家に行くのが最も効率的なの」
P「つ、通帳とカードは流石に渡さないぞ?」
マキノ「そんな物には最初から興味なんてないわ。それと、これから数日……いえ、数週間は貴方に同伴するわね」
P「What's!?」
マキノ「手は患わせないから大丈夫よ。そうね、一緒に居るのだから……料理とか、振る舞ってあげる」
P「ちょ、ちょっと待って、とりあえず待ってくれ! マキノ……一体、何が欲しくなったんだ?」
マキノ「……知りたい?」
P「……知らないと、交換するには後々怖いだろ? 条件飲むのはこっちだけど、そこくらいは知っておきたいぞ……」
マキノ「そうね、間違いではないわ。利はこちらにあれど、互いに欲しい物を公開しなければ、トレードとは言えないか」
P「ああ、教えてくれるとありがたい。……すでに訳分からなくなってきてるんだ」
マキノ「……貴方がいけないのよ? 私を、これほどまでに本気にさせたんだもの」
P「えっ……俺が何かしたか? それには自分が恥ずかしくなることしか書いてないし……う、思い出すだけで恥ずかしい……」
マキノ「……なるほど。気付いていない、と。……度し難いな」
P「……マキノ?」
マキノ「いいわ……それじゃあ、分かりやすく伝える。分からなかったは通用しないから……動かないで頂戴ね?」
P「動くなって……何をs」
マキノ「こう、するのよ」ガシッ
P「え」
マキノ「……んっ」
チュッ
P「!?」
マキノ「ん……今まで新しい情報しか興味なかったのに……こんなにも欲が出るなんて、思って無かったわ」
P「ま、まままままままマキノっ、にゃにを……っ!?」
マキノ「ふふ、これで分かったでしょう? 貴方のことに、興味が出て来たの。まさか、分からないわけ無いわよね?」
P「わ、分かったけど、なんでまた急に……!」
マキノ「あら、コレにあんなこと書いておいて、酷い人。もっと知りたくなってくるけれど……」
ピピピッ!
P「!? アラーム……」
マキノ「……残念、そろそろ撮影再開ね?」
マキノ「プロデューサー、撮影が終わるのは夕方。その先に予定は無く、明日の朝に別の案件があるだけ」
P「なっ……あ、合ってるけど、案件の話はまだ伝えてないぞ!?」
マキノ「ふふ、諜報活動は伊達じゃないの。今日の夜……楽しみにしておくことね」
P「よ、夜って……マキノが家に来ても、俺から伝えられる事なんて特に無いぞ……?」
マキノ「そうかどうかは私が決めるわ。それに、貴方が伝えられずとも、私が知れる事は沢山あるの。そう……沢山、ね?」
P「っ!?」ゾクッ
マキノ「それじゃあプロデューサー。撮影、効率的に終わらせてくるわ」コツコツ
P「え? あ、ちょっと! 胸元にそれ、挿したまま撮影するつもりか!?」
マキノ「あら、その方がスパイらしいでしょう? それとも、今ここで回収……する?」スッ
P「っ……できない、ですぅ!」
マキノ「それなら、このまま行かせて貰うわね。貴方のデータと一緒に撮られてあげる……どう? ゾクゾクする?」
P「もうそういうレベルじゃないんだって……! マキノに見られただけでも赤っ恥なのに、実物を持ったままだとかもう……うおおおおお」ブンブン
マキノ「耳まで真っ赤……ふふ、可愛いわね?」
マキノ「……プロデューサー。逃げるなんて事はしないわよね? これ、返して欲しいのでしょう?」
P「ぐっ……わ、分かってる。返して欲しいから、逃げたりしないからぁ!」
マキノ「そう、それなら楽しみね。……さっきのキスの分も弾んで貰うから、覚悟しておくように」
P「え"っ!?」
マキノ「ギブアンドテイク……あのキスは情報量だもの。…………まぁ、私も得はしたんだけど」コツコツ
P「待て待て、そもそも覚悟って何!? 怖っ、俺、なに調べられるの!?」
マキノ「それは夜のお楽しみよ。あの時の私の様に……いろいろ悶えるといいわ。そう、今後は貴方の番――」コツッ
マキノ「――骨の髄まで暴いて……私の物にしてあげるわね?」
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カタカタ……カチッ
[名前を付けて保存]
カチッ
ファイル名:[無題]
カタカタン カタカタカタカタ……
ファイル名:[私のプロデューサーに関して_M.Y.]
――カチッ
お わ り
マキノがクールでビューティだったので、つい。
マキノの台詞は、今までに出たレアリティの台詞、[シークレットナイト]八神マキノのイラスト、劇場を参考にしています。
[シークレットナイト]ではプロデューサーに見つかっていますが、今回は見つからなかった場合ということで。
ここまで読んで下さり、本当にありがとうございました。
今年ものんびり投下させていただきますので、よろしくお願いします。
おっつおっつ
マキノンSSもっと増えろ
乙 素晴らしい!
マキノと奏は雰囲気が似てる気がする
とにかく言えるのはマキノカワイイ!
おっつおっつ!
おっつおっつ
出来ればP宅編をオナシャス
おつー
(つづきを書いても)ええんやで
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