この電車は、急行　元町・中華街行きです
次は、田園調布、田園調布です。田園調布を出ますと多摩川に停まります。


ハルヒ「自由が丘…なかなかいい街じゃないの」

古泉「そうでしたね」

キョン「なんで朝比奈さんのコスプレ買うのに東京まで出なきゃいけないんだ」

朝比奈「…」

ハルヒ「さ、帰りましょ」

キョン「スルーか」

古泉「えっと、新幹線に乗り換えるんですよね」

ハルヒ「新横浜で降りて、」

長門「違う」

ハルヒ「へ？」

長門「東急東横線は新横浜を通っていない」

古泉「あ、そうでしたね」

ハルヒ「どっかで乗り換えだっけ？」

長門「菊名」

ハルヒ「へ？」

長門「キクナ」

ハルヒ「えっと…有希？」

長門「キ　　　　　　　ク　　　　　　　　　ナ」

ハルヒ「…わかった。もう聞かないから」

ハルヒ「…」

キョン「どうした、ハルヒ？」

ハルヒ「有希が…」

キョン「長門が？」

ハルヒ「もう何も聞かないでって…」

古泉「はい？」

朝比奈「そんなこと言われたんですか？」

キョン「長門、何があったんだ？」

長門「我々が降りる駅の名称を聞かれた」

キョン「それで？」

長門「キクナ、と回答した」

キョン「…そういうことか」

ハルヒ「どういうことよ」

キョン「いいか、ハルヒ」

キョン「お前は降りる駅を聞いたんだろ？」

ハルヒ「そうよ」

キョン「そんで長門がキクナと答えた」

長門「そう」

キョン「ハルヒ、長門は間違ってない」

ハルヒ「…………キョン」

キョン「ん？」

ハルヒ「信じてたのに……」

キョン「へ？」

ハルヒ「キョンはあたしの味方だって信じてたのに…………！」

古泉「え？これどういう状況ですか？」

朝比奈「説明してください」

ハルヒ「あたしが有希とキョンに嫌われたのよ！」

キョン「へ？」

ハルヒ「有希はもう何も聞くなって言うし」

長門「言っていない」

ハルヒ「キョンは有希の肩持ってるし！」

キョン「いやだって…間違ってないだろ？」


古泉「長門さん、そんなこと言ってましたっけ？」

朝比奈「全く覚えがないんですが」

古泉「あっ」

朝比奈「古泉くん？」

古泉「まさかとは思いますが」

古泉「『菊名』では？」

朝比奈「あっ」

ハルヒ「そうよ！あたしは有希に『聞くな』って言われたのよ！」

古泉「あー、これはひどいですね」

ハルヒ「何が？」

朝比奈「涼宮さん、長門さんはそういう人ですから」

古泉「そのような表現になるのは仕方ないかと」

ハルヒ「みくるちゃん…………古泉くん…………！」

まもなく、田園調布、田園調布です。
目黒線はお乗り換えです。
田園調布を出ますと、多摩川に停まります。

ハルヒ「それじゃあたし、目黒線で帰るから」

古泉「涼宮さん？」

キョン「目黒線でどうやって帰るんだ？」

ハルヒ「じゃあどうすればいいのよ」

長門「キクナ」

ハルヒ「………」

ドア「」ﾌﾟｼｭｰ

ハルヒ「バイバイ」

ハルヒ（降りちゃったけど…これからどうしよう）

ハルヒ（目黒線で帰れないのはわかってるのよ）

ハルヒ（結局東横線に乗らないといけないんだけど）

ハルヒ（有希がいるから乗りづらいし…）

放送「１番線、ドアが閉まります」

ﾌﾟｼｭｰ

ハルヒ（行っちゃった…次の電車は？）

先発　各停　元町・中華街　　菊名で特急の待ち合わせを致します。
次発　各停　菊　　　名　　　元住吉で特急の通過待ちを致します。


ハルヒ（え？菊名って…？）

ハルヒ（東横線に『菊名』があるの？）

ハルヒ（もしかして有希が言ってたのって…？）

ハルヒ「あ、ちょっとすいません！」

駅員「はい、何でしょうか」

ハルヒ「新幹線乗り換えは何駅ですか？」

駅員「東急線は新横浜を通っていないので」

駅員「菊名で横浜線に乗り換えてください」

ハルヒ「どこで？」

駅員「菊名で」

ハルヒ「………」

駅員「よろしいですか？」

ハルヒ「はい、ありがとうございました」

ハルヒ「………」

ハルヒ（みんな、ごめん！やっぱり有希が正しかった！）

ハルヒ（あたしが勝手に勘違いしてた！）

ハルヒ（来週奢るから許して！）



完

以上。

地元民だけわかれば上等
それがローカルネタ

なんというアホ可愛い団長
乙

実際にあったわ

乙

この発想はなかった。ワロタわ

菊名と武蔵小杉の混み具合は異常