皆さんの嫌いな前振りから始めさせて頂きますw
世界観はオリジナルです
基礎設定は妄想に任せますw
えっ? こんなん書いてないでアッチを書けって?
悪いにょwアッチはまだ続きが書けてないんだ♪
気分転換で書いたら筆が乗ったのだよワトソン君
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1389087608
村人「遂に魔王を退けたってよ!」
村娘「やっぱり……流石は勇者様ね」ポッ
村長「いやぁ、彼ならきっとやって下さると信じていました」
神父「あのお方に掛かればどんな魔物も敵わないでしょう」
修道女「けれどあのお方は心お優しく、魔物を倒さずに慈悲を与える素晴らしい人です」ポッ
武器屋「あの天才的な剣技を使わずとも退けちまうなんて、余程の魔法使いでもあるんだろうな!」
防具屋「流石に勇者だけあって、伝説の防具を身に着けるまでは毎時間購入しにやって来たよ」
主婦「きっと相当過酷な戦いをして来たんだろうね……」ポッ
宿屋「アタシが知っている限りじゃ、1週間以上宿屋には寄らなかったよ。毎日寝る間も惜しんで戦っているんだろうね」ポッ
少年「最近の魔物は強くて並の兵士じゃ勝てないんだって!」
少女「じゃあ勇者様ってとっても強いんだね! キャー!」
青年「嘗ては共に旅する仲間もいたらしいんだが、余りに険しい旅で皆逃げ出してしまったらしいんだ……」
踊り子「なんて可哀想な勇者様……! それでも私達の為、王様の為に身を捧げるなんて……素敵!」ポッ
バーテンダー「しかも謙虚で貧しい人々に金貨やアイテムを配るなんて……完璧超人にも程があるぜ!」
富豪「しかも大変だと言うのに、我々が困っている時は必ず手を貸して下さるし」
元囚人「こんな俺なんかの為に色々尽くしてくれたんだ。あの人には恩を返しきれないぜ!」
元盗賊「こんな駄目な俺なんかに働き口を探してくれて感謝してもしきれない!」
亡霊「ワレワレノタメニ、リッパナハカヲツクッテクダサッタユウシャサマニカンシャノコトバヲ!」
ゾンビ「ヴヴァヴァヴェヴァ、ヴァヴァヴォヴォヴォヴォヴォ!(日に当たることの出来ない僕らの町まで用意してくれだ!)」
妖精「出会ったころ沢山ヒドい事をしてしまったのに、それでも私達の為に戦ってくれたの!」ポッ
妖精王女「人間嫌いの私たちですが、あのお方だけは特別ですわ……」ポッ
賢者「あやつは素晴らしい――いや、恐ろしい奴じゃ。たった3日で全ての魔術を習得してしまった」
神官「あの者は勇者になるべくして生まれたのでしょう。ぽっ」
大神官「吾輩にはもはや言う事など何もない。あの者は我が道を進むだけで世界を救うであろう!」
「「「勇者様万歳! 勇者様に幸あれ!」」」
精霊姫「……皆は何も知らないから、そんな事が言えるのよ」
精霊姫「アレはそんな大層な存在じゃない……!」ギリ
精霊姫「ただの変態だ!」
ドM勇者「んぁああああ! イ゛っぐぅううううううっ!」
魔物A「ひぃいいいいいいいいいいい!? 勇者が来た――っ!」ガクガク
魔物B「た、たすけてくれ――ッ!」ビクビク
魔物C「早く! 早く逃げるんだ!」アセアセ
ドM勇者「待ってくれ! ちょっと、ちょっと甚振ってくれるだけで良いんだ!」ハァハァ
魔物D「奴に技を喰らわせてみろ! 1日中付き纏って来るぞ!」
魔物E「こええ……こええよぉおおおおお!」ブルブル
魔物F「空は飛ぶな! 奴は自己流で産み出した特殊魔術で飛行も出来るから、森に逃げ隠れるんだ!」
「「「了解!」」」
ドM勇者「……くそっ! 逃げられたか」キョロキョロ
ドM勇者「最近はオレより逃げ足が速くなってきやがった」
ドM勇者「足を鍛えるんだったら、オレを嬲る為に使ってくれてもいいのに……」ショボン
ドM勇者「あーあ、だれか激しいSMプレイをしてくれる魔物いないかなぁ」
ドM勇者「っと、そろそろ王様の所に顔を出さなきゃ」
――王城ウョキウート――
ドM勇者「」テクテク
『キャー、格好良い!』
『勇者様スゲー』
『憧れるなぁ』
ドM勇者(もう人間程度のSMプレイじゃ、感じねえんだよなぁ……)テクテク
ドM勇者「ただいま戻りましたー!」ギィ
王「よくぞ戻った、勇者よ」
王「して……民にはお主がドMの変態だということは知られておらんじゃろうな?」コソ
ドM勇者「ちゃんと普段は抑えていますよ。それに人間相手じゃ大して興奮しませんから」
王「そ、そうか」
王(その台詞もどうかと思うが、魔物とそういうプレイに走るのなら町の人を襲う心配はないか)
ドM勇者《別に魔姦が好きって訳じゃないですよ》
王(コヤツ直接脳内に・・・!)
ドM勇者「ただ若い間は色々楽しもうと思っているだけです」
王(楽しみ過ぎじゃなかろうか……)
ドM勇者「25歳過ぎたら家庭を持とうと思っていますよ」
ドM勇者「ほら、まだオレ18歳だし」アハ
王(15歳の時、あんな純粋な眼差しをしていたあの子がどうしてこうなった……)
―――――――
――――
――
王「勇者よ、よく来てくれた」
勇者「はい、王様!」キラキラ
王「お主には生まれながらに宿った奇跡の力がある」
王「そして神託においてもお主は世界を救う存在になると出た」
王「お主の父も立派な兵士だった。そんなお主ならきっとこの混沌の世界を救える筈じゃ!」
王「とは言え、今のお主ではまだまだ未熟かもしれん……」
勇者「はい……」シュン
王「しかし! 仲間と共に成長し、己が道を切り開くのじゃ!」
勇者「はい!」キラキラ
王「まずは酒場で仲間を集めると良いじゃろう。あそこにはギルドもあるから、手練れもおるじゃろう」
勇者「では、いってきます!」ダッ
――
――――
――――――
王(半年後、確かに勇者はその名に恥じぬ存在となった)
王(しかし、それ以上の異常性癖まで身につけてしまった)
王(世間では勇者の仲間たちは大変な道のりだとか、魔物が強いとかで逃げ出したとか騒がれておるが……)
王(それ以上に勇者がこんな変態になってしまったからだろう)
ドM勇者「昔を思い耽っていないで、今日のお仕事を下さい」
王「あ、ああ。そうじゃな」アセアセ
王「今日は北のリーモオッアに行ってくれんか? 仕事内容はその書類に記載してある」つ書類
ドM勇者「……今日も魔物退治じゃないんですね」ショボン
王「仕方がないじゃろう。お主の名は魔物の赤子ですら知っている程の知名度なのじゃから」
ドM勇者「了解でーす」トボトボ
王「うむ、頼んだぞい」
王(しかし、本当に平和になったのう……)
王「魔王を退けて1年……、お蔭で魔物の被害はめっきり無くなった」
兵士「まあ、騒ぎを起こせば勇者様が即座に駆けつけますからね」ハハ
王「うむぅ……、確かにそれはそれで良いのじゃが勇者の性癖が知られでもしたら」
兵士「それは大丈夫でしょう」
王「? なぜじゃ」
兵士「だって――もうバレていますから」
――リーモオッア――
村長「いつもながら見事なお手前です。半日もかからずに民家を立て直して頂けるとは」
ドM勇者「大工の経験はあまりないですが、我ながら良く出来たと思っています」ドヤァ
村人「勇者様には本当何でもして貰って助かっているよ! あ、これ。今取れた野菜なんだ」つ野菜
ドM勇者(人参……は尻の穴、大根……は口、葱……は叩いてもらうのが良いな!)
ドM勇者「ありがとう。美味しくイタダクよ」ニコ
村娘「この後、勇者様はお仕事とかあるのぉ?」
ドM勇者「うーん……後は近辺の見回り位かな」
村娘「だったら今日は泊まって言って下さいよぉ」
ドM勇者「そうだな、ではお言葉に甘えるとするよ」
村娘「キャー! 本当ですか!? 急いで夜のい――じゃなくて、夕食の用意しなきゃ!」ダッ
ドM勇者「では見回りに行ってきます」
村長「大丈夫だと思いますがお気を付けて」
村人「しかし勇者様は格好良いよなぁ」
村長「ああ。誰からも愛され、誰にでも等しくお優しい。だからこそ――」
「「ドMでも好かれているんだろうな」」
魔物A「き、来たぞ! 勇者(へんたい)だ!」ヒソヒソ
魔物B「今日はこの地区にきやがったのか……!」コソコソ
魔物C「気付かれない様に十分な距離を取って離れるんだ!」カサカサ
ドM勇者「……」ピタ
魔物A(きゅ、急に動きが止まった……?)
ドM勇者「ταχύς」ドン!
魔物B「ひぃいいいいいいい!?」ジョジョジョ
魔物C「か、加速魔術で瞬時に距離を詰められた!?」ガクガク
ドM勇者「さあ……楽しませてくれよ」野菜取出
魔物のむれ「「「いやぁああああああああ!!」」」
ドM勇者「ただ今戻りましたー」ツヤツヤ
村長「それで、村の周辺はどうでしたか?」
ドM勇者「危険な魔物はいませんでした」ツヤツヤ
ドM勇者「それに近くをうろついていた魔物には忠告もしてきましたし」ツヤツヤ
村長(ああ……だからそんなに充実した顔をしているのか)
村長「では今日はもうお仕事は終わりですね」
村娘「なら早く家にいらして下さい! ご馳走を用意しましたので」グイグイ
ドM勇者「ありがとう」ツヤツヤ
その後、色々と美味しく頂きました
ドM勇者(今日は仕事無し、か……)
ドM勇者「なら――」ニマァ
――魔王城――
ドラゴン「助けてぇええええ!」ダッ!
デーモン「あqwせdrftgyふじこlp;@:」ブルブルブル
闇黒魔導士「あばばばばばばばばばばば」ガクガクガク
呪いの石像「あへあへあへあへあへあへ」ジョー
ドM勇者「まだだ、まだ足りない……」ハァハァ
ドM勇者「まだオレはイってもねえぞ!」ギンギン
魔物のむれ「「「らめぇ―――――――ッ!!」」」
ドM勇者「くそっ! 残りの野郎ども、城に立てこもりやがった!」ガンガン
ドM勇者「正直、この城をぶっ壊しても良いんだが……そうするともう二度と世界征服とかして貰えないだろうしなぁ」
ドM勇者「運よく捕まえた奴らはもう使い物にならなそうだし」チラ
ドM勇者「奇襲作戦は失敗か……」ガックリ
ドM勇者「くそっ、このまま禁欲を続けていたら発狂しちまいそうだ!」ギリ
精霊姫「いい加減禁欲しなさい」パッ!
ドM勇者「あ、お久しぶりです。オレに力を授けてくれた精霊姫」
精霊姫「って言うかもう『聖なる力』は取り上げた筈なのに、何でそんな強いのよ!」
ドM勇者「『聖なる力』から、『性なる力』を手にしました」ドヤァ
精霊姫「上手い事言ったつもりか!」バシッ!
ドM勇者「Yes!」ビクン!
ドM勇者「やっぱり姫の力はそこらの魔物とは違うぜ」ハァハァ
精霊姫(もうヤダこの子)
精霊姫「と、兎に角ちょっとは自嘲しなさいよ」
ドM勇者「何を言っているのですか!」バンッ!
精霊姫「な、何よ……」アセ
ドM勇者「オレに禁欲とか、拷問より酷なものなんです!」
精霊姫(今はもう力を奪ったんだから、なにも臆することはない筈)
精霊姫(けど、やっぱり怖い!)
ドM勇者「貴女の言っている事は私にとって一日中セックスを眺めながらオナニーをさせてもらえないことと同義なんですよしかも正座で両手足を縛られて食事も睡眠をさせてもらえない位の禁欲状態なんですつまりオレからSMプレイを取ったら死ねと言っているのと変わらないも同然なんですそしたらオレが逆に世界を破壊してしまいますよそれでも良いのですか!?」
精霊姫「」
精霊姫(コイツ――やっぱり駄目だ)
精霊姫「仕方ない……」
ドM勇者「許してくれるのですね!」パァ
精霊姫「いいえ」フルフル
精霊姫「――貴方を殺すわ」
――三日後――
ドM勇者「ぅ……あ……」ビクビク
精霊姫「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
ドM勇者「うっ!」ビュッ!
精霊姫「」ビチャッ
ドM勇者「こんぁに……らしたのぉ、ひしゃしぶぃ……」ビクンビクン!
精霊姫「もう嫌ぁああああああああ!」ダッ
ドM勇者「どうしよう……精霊姫が自分の世界に閉じこもってしまった」
ドM勇者「まあそのお蔭で世界に聖なる加護が無くなったから、急激に魔物が増え始めたんだけど」ニマァ
ドM勇者「どいつもこいつもオレを楽しませてくれる程じゃない」ショボン
ドM勇者「やっぱり魔王クラスじゃないと満足できねえなぁ……」ハァ
ドM勇者「……たまには我慢ってのをしてみるか」
ドM勇者(精霊姫のお蔭で大分スッキリしたし♪)
ドM勇者「それに――暫らく大人しくしていれば再び魔王が現れるかもしれねえからなあ!」
ドM勇者「ヒャーハッハッハ!」
ちょっと用事が出来たので席を外します
今日中には終わらせますのでご安心を
魔王も泣き出す勇者か……
うん。安定のクズだな
続き待ってるぞ
乙
きっかけを知りたい
乙乙!
これは期待
遅くなったけどただ美味w
これから投下します
新魔王「軟弱者が! 貴様らはそれでも魔族か!?」
側近A「し、しかし……最近姿を見せなくなったとはいえ、あの勇者(へんたい)は何処かにいるかもしれないですし」プルプル
側近B「下手に騒ぎを起こせば再び現れるやもしれません」ビクビク
新魔王「まったく……貴様らも父上も情けない! 勇者如きに何をそんなに怯えているのか!」
新魔王「精霊姫の加護が無くなった今、もはや我々を阻むものはその勇者だけであろう!」
側近C「た、確かにそうかもしれませんが……やはり過去のトラウマが」ガクガク
側近D「その勇者が何よりの難関ですし……」
新魔王「なれば我がその勇者を討ち取ってやろうぞ! 貴様らはここで期待して待っているが良い!」バビュン!
側近A「あ! お待ちください!」
側近B「い、行ってしまった……」
側近C「あの事を伝えなくて良かったのか……?」
側近D「あの様子の新魔王様に何を言っても無駄だろう」
側近A「引き止めなくて魔王様に叱られやしないだろうか?」
側近B「そうは言っても仕方ないだろう」
側近C「それに魔王様は未だ絶賛引き籠り中だ」
側近D「しかし、新魔王様はまだ即位したばかりだし――何より女性だぞ?」
側近A「下手したら我々より酷い心の傷を負ってしまうかもしれなんな……」
側近B「けれどあのお方は魔王様よりも遥かに上回る力の持ち主だ」
側近C「もしかしたら本当に討ち取ってくれるやもしれん……!」
側近D「しかし、誰かが補佐をするべきではないのか?」
「「「「…………」」」」
側近A「言い出しっぺのお前が行けよ」
側近D「はぁ!? 実力的にお前だろ!」
側近B「ここは全員で行くべきじゃないのか?」
側近C「私には魔王様のお世話する指名があるから、三人で行って来い」
側近A「ふざけんな!」
側近B「だから皆で――」
側近D「断る! そんな事言うんならテメエ一人で行って来い!」
側近B「調子に乗んな! 雑魚のテメーが行って来い!」
「「「「やんややんや!」」」
――神殿マタイサ――
新魔王「ここがウョキウートの近くに建つ神殿か」
新魔王「風の便りによればここに勇者がいるというのだが……」
新魔王「しかしドM勇者とは、いったいなぜそう呼ばれているのだ?」
新魔王「まあ良い。如何なる敵であろうと一瞬でチリにしてくれるわ」テクテク
コヒュー! コヒュー!
新魔王「? 何の音だ?」耳澄
キシャアアアアアアア――ッ!
新魔王「禍々しい気配――! しかも相当な魔力だ!」
新魔王「噂は偽りだったのか? しかし神殿内に住む魔物など――」
ドM勇者「ギジャア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!!」
新魔王「な、なんと!」
新魔王「魔術と鎖で縛り、自らを封印しているだと!?」
新魔王「しかし……一体何のために?」
ドM勇者「ウ……ア……ダレダ?」
新魔王「我は新魔王だ。貴様は何者だ」
ドM勇者「シン……マオウ……」
新魔王(眼が血走っていて、しかも体中傷だらけだ)
新魔王(それに何とか理性を保っているようだな。寧ろ良く保っていられている)
新魔王「何故貴様は自らを封じておるのだ?」
ドM勇者「……ワカラナイ」
新魔王「では質問を変えよう――貴様がドM勇者か?」
ドM勇者「ド、エム……ユウ、シャ? ドエムユウシャ…………ハッ!」
新魔王「どうした?」
ドM勇者「ソ……ウダ……。オ、レ……は……!」
ドM勇者「……その質問に答える前に、封印を解いてもらえないか?」
新魔王(急に生気が宿った……?)
ドM勇者「この封印はあらゆる力を無効化してしまうんだ。だから攻撃しても壊せない」
ドM勇者「しかし、魔法陣を消してくれさえすれば封印と鎖は解けるんだ」
新魔王「逃げる――というわけでもなさそうだな」
ドM勇者「当たり前だろう。勇者だとしたら尚更だ」ニマァ
新魔王「良かろう」ゴシゴシ
パァ!
ドM勇者「ふぅ」ガシャン
新魔王「では改めて問おう。貴様がドM勇者か?」
ドM勇者「――ああ、オレがドM勇者だ!」ダッ!
ドM勇者「んほぉおおおっ! 気持ぢぃいいいっ!」ビクンビクン!
新魔王「くっ……! これでも喰らえ、ζέστη!」ゴッ
ドM勇者「うほぉおおおおおっ!!」ビュッ!
新魔王「まだだ! χιονοθύελλα!」バキィン!
ドM勇者「ひぎぃいいいいいいい!」ビチャビチャ!
新魔王「これでもかっ! λεπίδα!」ズバッ!
ドM勇者「い゛っぐぅうううううううううう!!」ビュルルルルゥン!
新魔王「」ビッチャーン!
ドM勇者「はぁはぁ……しゅ、しゅごいぃいい。一年も溜めたからこんにゃにぃ~……」ビクビクッ
新魔王(なななななな、何故死なない!)ゴシゴシゴシ!
新魔王(奴はどんなに強かろうと所詮は人間! それなのに何故未だにピンピンしているのだ!?)ファ○リーズシュッシュ!
「「「「新魔王様ご無事ですかっ!?」」」」
側近A「って臭ぁ!?」
側近B「一面が白濁色になってやがる!?」
側近C「それよりも神殿らしきものが真っ白な膜に覆われているのが恐ろしい!」
側近D「しかし幸いドM勇者は恍惚な表情を浮かべて倒れているから、我々には気付いていない」
「「「「逸早くここを脱しましょう!」」」」
新魔王「や、奴が……」ヒックヒック
側近A「どうされました? 早くお逃げに――」
新魔王「奴が全然倒せんのだ」ウルウル
新魔王「どんな術を使ってもまるで聞いた様子もなく、どれほど攻撃しても喜ぶばかりで」グス
側近B「仕方ありませんよ。だって奴のステータスは――」
ドM勇者(Lv.99)
HP 999
MP 215
力 195
守 255
早 150
賢 168
運 115
【特性】
・究極耐性(パーフェクトボディ)
あらゆる攻撃・魔術のダメージを1にする
側近B「なんですもん」
新魔王「」
新魔王「な、ならずっと攻撃し続ければ――!」
側近C「それも不可能です。奴は伝説の武具で身を固めていますから」
側近D「そのせいで一定時間に体力・魔力を回復されてしまうのです」
新魔王「ならそんなもの剥いでしまえ!」
側近A「剥ぐとステータスが上がるんです……」
ドM勇者(装備無し時)
HP 9999
MP 999
力 255
守 ∞
早 255
賢 255
【特性】
・性なる力(イノセックス)
全パラメータを最大限まで引き上げる
・被虐闘気(マゾヒストオーラ)
あらゆるダメージを快感に変換する(ダメージ0)
側近B「なんでも伝説の防具は、精霊姫が彼の力を封印するために無理矢理装備させたとか。けれどどうしても一定時間の回復付与は外せなかったらしくて」
新魔王「そ、そんなんでは勝てないではないか!」ヒック
側近C「ええ、だから魔王様は引き籠ってしまわれたのです」
新魔王「」
新魔王「どうして先に行ってくれなかったのだ!」ウワーン!
側近D「言おうとは思ったのですが……それ前に行ってしまわれたので」
新魔王「バカ! 必死に説得しろ、アホ!」ビエーン!
「「「「も、申し訳ありません」」」」アセアセ
ドM勇者「お話は終わったかな?」ヌゥ
新魔王・側近「」
ドM勇者「また昂ってきたから――よろしく頼むよ」ニマァ
「「「「「ィヤァ――――ッ!?」」」」」ガクガクガクガクガクガク
幹部A「新魔王様や側近は、帰るなり城の地下に引き籠ってしまわれた」
幹部B「もうあの勇者が死ぬまで我々魔族、大人しくしているべきじゃね?」
幹部C「確かに……それが無難かもな」
精霊姫「そんなんでどうする!」シュン!
幹部A「なっ!? なぜ精霊の姫がここに!?」
精霊姫「そんな事はどうでも良い! それより奴は――いや、奴の血筋は今断たなくちゃいけないのよ!」バンッ!
幹部B「何故? それにどうやって?」
精霊姫「愚問ね。あの変態を生かしておいて良い訳がないわ」
精霊姫「それに方法は簡単よ。私と魔族で協力して討つの」
幹部C「協力したくらいであの化物を殺せるのか?」
精霊姫「ええ勿論。それには魔王の協力が不可欠だけど」
幹部A「しかし魔王様・新魔王様は引き籠ってしまわれて、声を掛けても返事をしてくれないのだ」
精霊姫「その心配は必要ないわ。『あの勇者(へんたい)を討ち取る方法が解った』と言えば出てくるはずよ」
幹部B「それは本当か!?」
精霊姫「本当よ。だから早く呼んできなさい」
幹部C「……信じても良いのだな?」
精霊姫「あの変態を倒す為なら、私は魔族とも手を結んでやるわ!」
「「「解った、信用しよう」」」
魔王「――して、その方法とは?」
精霊姫「魔物に伝わる呪いの武具があったわよね。それと今奴に装備させている伝説の武具を融合させて奴の特性をすべて無効化させるわ」
新魔王「融合? そんなことが可能なのか?」
精霊姫「元々あの伝説の武具は、人々の『願いの力』を私が具現化させて作り上げた物」
精霊姫「だからその想いを別の物に写すことは可能な筈」
魔王「つまり我らはその呪いの武具を渡せば良いと?」
精霊姫「それだけじゃないわ。魔王城にはとっておきの技があるでしょう?」
新魔王「し、しかしアレを使って失敗したら我ら魔族は――!」
精霊姫「そんな事言ってる場合じゃないのよ! それにもし失敗したら私も協力して造り直してやるわよ!」
魔王「世界の護り姫が世界を混沌を再び蘇らせるのか……!」
精霊姫「それ程の覚悟ってことよ」
魔王「なら我らも相応の覚悟を以て協力しよう」
新魔王「あとは数で総攻撃すればきっと倒せるのだな!」
精霊姫「ええ、世界が平和になるのよ!」
新魔王「そうと決まれば早速行動じゃな!」
精霊姫「武具は完成したら、あの変態に『これを装備すればもっと気持ち良くなれるよ』とか言って渡せば簡単に身に着けるから」
魔王「そして魔王城に誘い込み、あとは――」
「「「死ぬまで攻撃し続ける!!」」」
シュー……
精霊姫「う、そ……」
魔王「」
ドM勇者「いやー、最後のはビビった」フゥ
新魔王「」
ドM勇者「まさか奥の手を出す事になるとは思わなかったよ。お蔭でもうギンギンを通り越しちゃったよ」ミキミキッ!
魔物の軍勢『』
ドM勇者「さて。もう我慢しなくても良いよね」
ドM勇者「んほおおおおおおおお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛っ! 超気持ちう゛い゛い゛いいいいいい! しゃっいこぉほおおおおおおおおっ!!」ビュッルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルゥウウウウウンッ!!!!!!!
全員「」ドバシャーン!
ドM勇者「こんなに清々しいのは生まれて初めてだ」ツヤツヤ
精霊姫「ど、どうして死なないのよ! 何で死なないのよ! ホント――」プルプル
精霊姫「お願いだから死んでよ~!」アーン!
ドM勇者「姫」ヌッ
精霊姫「ひぃっ!?」ビクッ
ドM勇者「大丈夫ですよ、もう十分満足しましたから」
精霊姫「そ、そりゃここここれだけヌいて満足しなかったらおかしいわよっ!」ヒックヒック
ドM勇者「見渡す限りの白濁色――正に白濁世界ですね」アハハ
精霊姫「そんな世界あってたまるかー!」バシッ
ドM勇者「FANTASTIC!」ビクンッ!
ドM勇者「いきなり息子をしばくなんて……やっぱり貴女は最高だ!」
精霊姫「アンタが触らせたんでしょうが!」バシッバシッ!
ドM勇者「EXCELLENT!」ビクビクッ!
精霊姫「もうい――」ダッ
ドM勇者「そうはさせるか!」ガシィ
精霊姫「イヤー! もう二度と関わらないから放してー!」ジタバタ
ドM勇者「待ってください!」
ドM勇者「オレ、気付いたんです」
ドM勇者「今までのどの魔物もオレの相手をすると怖がって逃げるようになってしまう」
ドM勇者「けれど姫だけはずっと構ってくれた!」
精霊姫「そ、それは世界を守る役目があったから……で、でも! もうそんなこと全て放棄するから! だから放して!」
ドM勇者「しかもオレがちょっと本気を出すと大抵の相手は気絶か失神してしまうのに、姫だけは今もこうして会話が出来ている」
精霊姫「わわわわ私ももう失神しそうだから! だから皆と変わらないわよぉ」ガクガク
ドM勇者「だからオレと結婚してください!」
ドM勇者「もう世界の調和を乱したりしません、所構わず変態行為もしません、野菜で開発プレイも海で拷問プレイも魔物でSMプレイも魔術で束縛プレイも魔王城で【言語不可】プレイもしません!」
精霊姫「」
ドM勇者「だからお願いします!」
ドM勇者「その代わりと言っては何ですが……」
精霊姫「な、何よ?」
ドM勇者「オレをペットにして下さい!」
精霊姫「結婚から変わってるがな!?」
ドM勇者「そうじゃありませんよ。結婚して妻に束縛され犬扱いされるという事です」ハァハァ
ドM勇者「勿論なんでも言うことを聞きます」ドヤァ
精霊姫「一生大人しくしてろって言ったら?」
ドM勇者「好きな人からの放置プレイなんて、我々の業界ではご褒美です」キリッ
精霊姫「……因みに断ったら?」
ドM勇者「世界中の人間・魔物・動物をサディストに変えて世界規模のSMプレイを毎日します。勿論Mはオレ1人で」
精霊姫「」
精霊姫「解ったわ……けれど絶対! 一生大人しくしているのよ!?」
ドM勇者「勿論ですとも! けれど人々の為にお手伝いする事は止めませんけどね」
精霊姫「それならまあ良いわ」
ドM勇者「では早速挙式に取り掛かりましょう! まずは王様に報告しなきゃ」バビュン!
精霊姫「行っちゃった……ってこの場所、如何にかしていきなさいよー!」
――再び王城ウョキウート――
王「25歳までこのさんげ――ゲフンゲフン! 血気に逸っていると思っていたがまさか落ち着くとはのぉ」
ドM勇者「ええ、自分でもビックリです」
王「しかもお相手は精霊姫様とは! わしの娘が嘆くかもしれん……」
ドM勇者「そう言えば嘗て救い出した事がありましたね」
王「まあ、何はともあれめでたい事じゃ! 嘗ての御礼も込めて盛大に上げようではないか!」
ドM勇者「ありがとうございます!」
精霊姫「何はともあれ私と変態との結婚式は行われた」
精霊姫「普通に豪華で真面だったんで意外だったけど、しいて言うなら魔族が挙式に参加して祝っていた事くらいなのかも」
精霊姫「結婚後は本当に真面目で良い夫となってくれたけど、ただ喧嘩するたびに喜び、叩くと燥ぐからちょっと気持ち悪かった」
精霊姫「夜の営みは…………言うまでもないだろう」
精霊姫「まあ何だかんだで私も、奴を嬲ることに快感を覚えていたりして」ゾクゾク
精霊姫「それに――アイツってドMを除けば完璧超人だしね」
ドM勇者「おっほぉおおおおおおおおっ!! 今日も最高ゥウウウウウウウウウウウウウウ!」ビクンビクン!
完!
最後は上げさせて頂きます(^^;A
因みにこの内容は昨日の深夜に全てかいたので、テンションが以上なのは許してみょんw
>>20
これを書くきっかけという事でヨロシ?
人のSSを見ていて(鬼畜なストーリでふ)それに刺激されたんだけど、私はそういうのが苦手だったので逆にそれを喜ぶキャラを書こうと思い至ったら滅茶苦茶筆が乗ったwww
あ、あとちゃんとルートダブルも考えてはいるんだよ!?
ほほほほホントだよ!
面白かったけどコテハン外せばいいと思いましたまる
良かった
乙 畜生同じネタ考えてたのに先越されたorzしかもこっちのが面白いし…
次回作【人任せスキル99レベル勇者】にこうご期待
嘘嘘! ちゃんとあっちに専念します
臭すぎわろた
ああ、確かにイカ臭いな。
乙。
今更ですが>>23は>>16から1年経過しています
>>29の勇者の台詞を見れば何となくは解ると思いますが……
スイマセン
>>23
修正
――それから1年後の魔王城にて――
新魔王「軟弱者が! 貴様らはそれでも魔族か!?」
側近A「し、しかし……最近姿を見せなくなったとはいえ、あの勇者(へんたい)は何処かにいるかもしれないですし」プルプル
側近B「下手に騒ぎを起こせば再び現れるやもしれません」ビクビク
新魔王「まったく……貴様らも父上も情けない! 勇者如きに何をそんなに怯えているのか!」
新魔王「精霊姫の加護が無くなった今、もはや我々を阻むものはその勇者だけであろう!」
側近C「た、確かにそうかもしれませんが……やはり過去のトラウマが」ガクガク
側近D「その勇者が何よりの難関ですし……」
新魔王「なれば我がその勇者を討ち取ってやろうぞ! 貴様らはここで期待して待っているが良い!」バビュン!
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