上官「おう、国王直々の命令だ」
兵士「何故僕なんでしょうか...?」
上官「さぁ?俺も師団長からいきなり命令されたし」
兵士「さぁ?って...」
上官「まぁ詳しい事はまた今度って事で、じゃ、俺戻るな~」
兵士「あっ...」
兵士「行っちゃった...」
兵士(何で僕なんだ?諜報する奴居ないのか?)
兵士2「おう!何さぼってんだ?」
兵士「さ、さぼってないよ...」
兵士2「
兵士2「で?上官と何話してたんだ?」
兵士(これって他人に話しても良いのかな...?一応黙っといた方が良いかも)
兵士「ううん、何でも無いタダの世間話だよ?」
兵士2「な~んだつまんねえ、あっ!それより聞いたか?今度騎士様と勇者様
が南の王国に行くんだってよ!」
兵士「へぇ?戦争も近いのになんでまた」
兵士2「さぁ?まぁタダの挨拶とかじゃね?」
兵士「挨拶ねぇ...まぁ僕達には関係ないんじゃない?」
兵士2「それもそうか...」
兵士「お、そろそろ終業じゃない?」
兵士2「はらへったな~」
ーーー
ーーーー
『食堂』
ワイワイ...
モブ1「いやぁ~今日も騎士様は美しかったなぁ~」
モブ2「いやいや勇者様も中々...」
兵士2「あらあらこの国の兵士にホモが居るなぁ」
モブ2「はぁ?聞こえんなぁ?」
兵士「ははは...」
ガチャ
兵士2「お?師団長だ...」
兵士「師団長?何でここに...」
師団長「この中に「兵士」と言う者は居るか?」
兵士「ぼ、僕ですけど...」
師団長「貴様か?もっと屈強な奴かと思ったが...まぁ良い国王が御呼びだ来い」
兵士「はっ!」
ヒソヒソ...
モブ(あいつ何したんだ?)
兵士2(さぁ...)
廊下...
師団長「ったく...何でこんな弱っちい奴なんだよ...」ブツブツ...
兵士(うわ~...ボロクソに言われてるよ~...)
師団長「これから国王様と騎士様と勇者様に会うんだ、身なり整えとけよ」
兵士「はっ」
師団長「ここだ...」
コンコン...
「どちら様かな?」
師団長「第四師団 師団長で御座います」
「どうぞ」
師団長「失礼します!」
ガチャ...
国王「おお...来たか、まぁ座ってくれ」
師団長「いえ、このままで」
兵士(何で僕国王の前にいるんだろう...)
国王「君が...兵士君かな?」
兵士「はっ!」
勇者「国王!こんな弱そうな奴が役に立んですか?!」バアン!
兵士(うお...キレてる...)
騎士「勇者殿、国王の御前です押さえて下さい」
国王「まぁまぁ...所で兵士君、何故君が諜報員に選ばれたか...分かるかね?」
兵士「えっと...分かりません」
国王「君が弱そうだからだよ」
兵士「は...弱そう...だからですか...?」
国王「そうだ、君なら一般人に化けれると思ってね」
兵士「はぁ...ソウッスカ...ウッス...」
国王「頼まれてくれるかね?」
兵士「ハイ...ダイジョウブッス...ウッス..」
国王「済まないね、もう下がって良いぞ皆解散だ」
師団長「はっ!失礼しました!兵士行くぞ!」
兵士「ウッス...」
勇者「あ~お腹減った~...騎士~行こうよ~」
騎士「はい...」チラッ...
師団長「そんな落ち込むなって...」
兵士「オチコンデナイッス...ウッス...」
騎士「...」
勇者「騎士~?どうしたの?」
騎士「あッ...いえ、行きましょうか?」
勇者「うん...?」
勇者(あの兵士の事見てたのかな?何で?)
騎士「今日のご飯はなんでしょうか...?」
勇者「う、うん」
ーーー
ーーーー
『兵舎』
兵士「はぁ~...何か疲れたな~...」
ガチャ
兵士2「おう、帰ってたのか、何が有ったんだよ?」
兵士(言わない方が良さそうだな...)
兵士「さぼってる所を王様に見られて国王直々のお説教だったよ...勇者様と騎士様
も居たから首撥ねられるかと思った...」
兵士2「ほ~うそりゃ大変だったな、そら、飯満足に食えなかっただろ?
パン恵んでやるよ」ポイー
兵士「お、ありがとう」
兵士2「良いって事よ、じゃあ俺もう寝るわ」
ガチャ
兵士「うん、お休み~」
兵士2「おうよ」
兵士「...はぁ~」
兵士「弱そう...かぁ」
兵士「このままじゃいけないな...」
兵士「筋トレしてこよっと...」
ーーー
ーーーー
続きはよ
『裏庭』
兵士「10...11...」
兵士「っと~...もう一回...」
勇者「♪~」
勇者「お?アイツ...兵士だっけ...?」
兵士「15...16...」
勇者「おい」
兵士「あ、どうも...」
勇者「何?弱いって事気にしてんの?」
兵士「そ、そりゃぁ...まぁ...国王にまでお前弱いって言われたら流石に...」
勇者「そっか~...」
兵士「て言うか勇者様はどうして、こんな所に...」
勇者「べっつに~寝れないから散歩してただけだよ?」
勇者「ま、もう戻るけどね、君ももう寝なよ?」
兵士「は、はい」
勇者「じゃあね~」
兵士(何だかな~...さっきまであんなにキレてたのに...)
兵士「まぁいいか...さってと、寝るかな」
ーーー
ーーーー
翌朝...
兵士2「う~、トイレトイレ」
兵士「先食堂行ってるね?」
兵士2「おう」ツカツカ...
兵士「腹減ったなー...」
騎士「あ、すいません!」
兵士「へ?騎士様?どうかしましたか?」
騎士「此処ではちょっと...あっ、食事を済ませたら裏の方へ来ていただけないでしょうか?」
兵士「あ、はい、分かりました」
騎士「それでは...」イソイソ...
『食堂』
兵士(騎士様の話ってなんだろ?)モグモグ...
兵士2「それでさぁ...ん?どうした兵士?何か悩み事か?」
兵士「え?いやいや、ちょっとね」
兵士2「まぁ無理に話せとは言わんが...」
兵士「何でも無いって...じゃあ僕先に行ってるね」
兵士2「お、おう...」
ーーー
ーーーー
裏庭...
兵士「待たせてしまい、申し訳御座いません...」
騎士「いえいえ、さっそく本題に入るのですが...」
兵士「はい、なんでしょうか?」
騎士「貴方が兵隊に入る前に、私と勇者に何処かでお会いしませんでしたか?」
兵士「兵士になる前に...ですか?すいません、記憶に無いですね...」
騎士「そうですか...」シュン...
兵士「あの...」
騎士「はい?」
兵士「どうしてそのような質問をしたのかと思って...」
騎士「あっ、すいません...肝心の内容を伝えて忘れてました...」
騎士「もう随分と昔になるのですが...貴方に似たようなお方に奴隷商からお救い
戴きまして...」
兵士「...もう少し詳しくお願いします」
騎士「はい少し長くなりますが...私と勇者がこの国に仕える前に旅をしていたのです...
ーーーー
ーーーーー
騎士(私の両親は病気で亡くなり、親戚のいる大きな王国へ移り住もうと
思いまして旅をしていたのです...)
とある街道...
勇者「姉貴~お腹すいた~...」
騎士「もう少しで街に着きますから、もう少々我慢して下さいね?」
勇者「へーい...」
騎士(私が一番上なんだからしっかりしなくちゃ...)
勇者「ねぇ姉貴~、王国ってどんな所かな~?」
騎士「そうですね...とにかく広い所ですかね?」
勇者「美味しい物いっぱいあるかな~?」ワクワク
騎士「お父さんの知り合いの所で働くのですから、意地汚い事はしないで
下さいね?」
勇者「分かってるって~...」
騎士「はあ...本当ですか?」
勇者「分かってるって~...あ!デカイ街がある!」
騎士(そうしてやっと街へ着いて、親戚の所で働かせていただこうと思った
のですが...)
風俗街...
勇者「ねぇ姉貴~何かこの通りイカ臭い~...」
騎士(父上が言ってた通りに間違いない、だけど...ここは...)
浮浪者「おんやぁ~?こんなと通りで美人姉妹に会うとわな~?」
勇者(姉貴?何かこの人臭いよ~...)ヒソヒソ
騎士「そんな事言ってはいけません!」(早くこの通りを抜けましょう...)
勇者「う、うん...」
騎士「すいません、急いでますので」ススッ
浮浪者「まぁ待てって~、ちょっと遊ぼうぜ~?お~い!みんな~!」
酒飲み「お~?何だうっせえなぁ...」
不良「おっほ!すげー美人じゃん!」
密売人「こりゃ高く売れるな...」
勇者(あ...姉貴~もう村に帰ろうよ~...)ウルウル...
騎士(...)
不良「ねぇ?何処から来たの~?」オシリスリスリ...
勇者「ッ...」
騎士「や...やめて下さい!妹に触らないで!」バシンッ
不良「ッチ...痛てえな~?おいっ!」
奴隷商「おうコラ、不良てめえ何手ぇ出そうとしてんだ?」
不良「げっ...アニキ...」
奴隷商「ほぉ~こりゃ中々上物じゃねえか...」ジー...
騎士「な、なんですかいやらしい...!」
奴隷商「よし、おい不良こいつら連れてけ、高値で売れるだろうよ」
不良「へい!オイこっち来いや」グイッ...
騎士「きゃっ...」
勇者「あ、姉貴を離せ~!」ドスドス...
不良「お?何してんだぁ?このガキ!」ブン...
ガスッ
勇者「きゃ...!」
騎士(だ...誰か助けて...)
「こ...コラァ!」(裏声)
奴隷商「あ?何だァ?」
?「そ...その人達を離せぇ!」ブルブル...
不良「何だこの野郎?」
?「もっ...もう警察に言ってるんだからなぁ!」
奴隷商「あァ?悪いが坊ちゃんよぉ...あまり言いたくないんだが...俺は
顔が広くてよぉ、地元警察の人間とも親しい仲なんだわ?」
?「そ...そんな事はとうの昔から知ってるよぉ!僕は「警備兵」に通報したんだよ!」
奴隷商「けっ警備兵だぁ?!こんのガキャぁああ!」
不良「あ...アニキ!来ましたぜぇ!」オロオロ
警備長「てめぇらかァ!この通りで違法な商売してんのはァ!てめえら!ひっ捕えろ
警備1「了解!おい!締めあげるぞぉ!」
「「「「おう!」」」」
ーーー
ーーーー
警備兵「おいさっさ歩けや!」ゲシッ!
騎士「ありがとうございました...」
?「へ?いっ...いえ、それじゃあ僕はこれで!」
騎士「あ...」
警備長「あ、君?君の親戚を調べたんだけど...つい先週違病気で亡くなってるんだけど...」
騎士「え?それじゃあ私たちどうなるんですか?!その親戚を頼って此処まで来たのに...」
警備長「うーん...あ!そうだ!君たち城で働いてみない?メイドとか...」
ーーー
ーーーー
ーーーー
ーーー
騎士「それで、いろいろありまして私は騎士、妹は勇者になりました...
そして貴方が昔助けてくれた人に似てるのです」
兵士「そ...そうなんすか...でも僕昔の記憶あまり覚えて無くて...」
騎士「いえ、良いんです...昔の事を思い出したら言って下さいね?」ニコッ
兵士「は...はァ...」
ーーーー
ーーー
兵士(絶対人違いなんだよなぁ...)
兵士(兵士になる前は、田舎の実家でごろごろしてたし...)
兵士(何て言えば...)
兵士2「うーっす...あら?どうされたね?難しい顔して」
兵士「へ?いや...何か僕違う人と間違われるみたいで...」
兵士2「は?ならそいつに、人違いですって言えば済む事だろ?」
兵士「そうなんだけど中々言えなくて...」(相手が相手だし...)
兵士2「まぁ時間が解決してくれるさ...それヨリもお前移動する事になったんだって?」
兵士「へ?聞いてないよ?」
兵士2「あれー?おかしいな、上官が酔っ払いながら「兵士は移動するって...」
兵士(公に言ってもいいのか...?)
兵士「まあ上官がそう言うならそうなんじゃない?」
兵士2「何処行くのか分かんねえのかよ...」
ーーー
ーーーー
兵舎... 深夜0:00
兵士「zzz...」
ガチャ
師団長「おい起きろ、国王が御呼びだ」
兵士「ハッ...何ですか?」
師団長「良いから準備が出来たら着いて来い」
兵士「はっ!」
乙
本当に別人なのかな?
ーーーー
ーーー
師団長「ホントに大丈夫なんだろうな?」
兵士「はい、完璧です」
師団長「ふーん...あ、出発する前に国王に報告するからな?身なり大丈夫か?」
兵士「はい」
師団長「入ります」
国王『どうぞ』
師団長「入ります」
国王「おお、来たか?」
師団長「はい、おい入れ」
兵士「失礼します」
国王「いやすまないね、こんな夜中に出発させて」
兵士「いえ、平気であります」
国王「さっそくこれを...この王国から出たら読んでくれたまえ」
兵士「はっ、それでは行ってまいります」
ーーー
ーーーー
郊外...
兵士「はァ...めんどくさいな~」
兵士「この文書って...国出たから読んでいいよね...?」
ーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
この文書の通りに任務を遂行せよ
1:敵国の外堀にある新兵器の撮影または、情報を聞き出せ
2:レジスタンスと接触し敵国の国王の家族構成等を聞き出せ
以上
ーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
わりと難易度、高くね?
age
まだ?
保守
兵士「うげ~...面倒くさいな...」
兵士「まぁうんと言ったからには成功させないとな...」
兵士「よし、行くかな...」
ザア...
兵士「ん?」
兵士「気のせい...か」
兵士「じゃあホントに行くか...」トコトコ
騎士「...」
勇者(姉貴...ホントに行くの?)
騎士(当り前です!彼が本当に命の恩人じゃないかを、この目で確かめるまで
私は眠れません!)
勇者(う...うん)
深夜... 街道
兵士「うっわ...暗くて何にも見えない...」
兵士「そういえば、近くに茶屋があったな...開いてるかな、行ってみようっと」
ーーー
兵士「さすがに締まってるか...とりあえずベンチに座ろうっと」 エッコラセ
兵士「ふぅ...だいぶ歩いたな...方向は合ってるだろうから、あとは歩き続けるだけか...億劫だなぁ」
ガサ...
兵士(まただ...さっきから誰かにつけられてる気がする...)
兵士(敵の暗殺者か?いや...こんな一兵卒なんて狙わないか...)
チョットモウスコシサガッテ!
モウサガレナイヨ!
シズカニ!
兵士「まぁ...スパイではないか...」
兵士「あの?どちら様ですか?」
?!
エッ?エッ?
お、久しぶり乙!
何が出るかな~
age
つ④
age
age
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