魔王「創作したい」勇者「え?」 (66)
魔王「私は思うのである、このまま消費豚のままでいいのかと」
勇者「消費豚って……」
魔王「何の生産性もなく作品をブヒブヒと味わっているだけでいいのかと」
勇者「意味変わってないから、大事なことだから二回言ったの?」
魔王「だから、創作の方法を教えて勇者!」
勇者「(天国にいるお母さん、魔王がついにキモオタニートから卒業をしようとしています)」
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魔王「ねえねえ勇者」
勇者「うん?」
魔王「創作ってどうすればいいの?」
勇者「まず、魔王がしたいのは何?」
魔王「あのねえ、私は絵も書けないし」
勇者「うん」
魔王「パソコンも特に出来るわけじゃないし」
勇者「うん」
魔王「だからラノベ作家くらいならなれるかなって」
勇者「(天国にいるお母さん、魔王が世の中をナメきった発言をしています……)」
魔王「あのねあのね、もうあらすじは考えてあるの」
勇者「ほう」
魔王「世の中を斜に構えた主人公が残念な部員から部の勧誘を……」
勇者「ちょっと待って」
魔王「え?」
勇者「なんか、元ネタ無い?」
魔王「本を読んでプロットにまとめるくらい、著作権上問題ないし!」
勇者「モラルってもんがねえのかお前は!」
魔王「ダメなの?」
勇者「むしろダメじゃない理由を聞きたい」
魔王「じゃあ、勇者ちゃんは、平凡な主人公が異世界に召喚されて俺tueeeeeでいいの?」
勇者「極端から極端に走るな!」
魔王「だって、流行だし……」
勇者「だいたいそれって面白いの?」
魔王「一昔前に流行った痛い二次創作作者が、作品内に登場させる原作キャラを凌駕するチートキャラみたいな主人公が……」
勇者「説明しなくていいから」
魔王「仕方ないなあ、ドラク○みたいな世界観で、平凡な主人公が召喚されて」
勇者「お前のモデリングするものはゲームしか無いのか!」
魔王「漫画とラノベもあるよ?」
勇者「なんだその、ラノベ作家は漫画とラノベとゲームをやってればなれるって感覚」
魔王「違うの?」
勇者「違うよ! 多分違うよ!」
魔王「でもほら、最近のニーズには答えないといけないし」
勇者「リサーチだな」
魔王「そそそ、こういう時に魔王ネットワークを使って調べるのさ」
勇者「(引きこもりの魔王がなんかネットで調べてます、恐らく彼女のネットワークではありません……)」
魔王「やっぱり最近のは、異世界物でファンタジーで平凡極まりない主人公が召喚されて俺tueeeeeだって」
勇者「だからどこでリサーチしたんだよ!」
魔王「後の流行はチートキャラだね」
勇者「ほう」
魔王「主人公は基本困難に陥りませんb」
勇者「それって面白いのか!?」
魔王「でも、男女間の人間関係は泥沼です!」
勇者「うわあ……」
勇者「まず冷静に考えよう、魔王」
魔王「ん?」
勇者「流行はいずれ寂れる、今から流行を追ってもしょうがない」
魔王「でも知り合いのラノベ作家がこれからはファンタジーだって言ってたよ?」
勇者「無駄に顔が広いな!?」
魔王「それで戦記モノとか異世界系が流行るからとりあえず書けって」
勇者「あんたが新人賞に送って選考する頃にはもう廃れてんじゃねえかってツッコミは……」
魔王「私としてもチートとか許せないわけよ」
勇者「同属嫌悪なのかなんというか」
魔王「だって、基本人間関係でしかギクシャクしないって一昔前のトレンディードラマかっての!」
勇者「ああ……中井○一とかが出てそうな……」
魔王「なんで世界最強の力を持つ主人公が平凡なんだよ、頭脳は子供、肉体は大人の名探偵……」
勇者「それ以上言うな」
魔王「ともかく、そんなチート主人公には一家言ありということで」
勇者「うん、まあ、存分に語れや」
魔王「最近リサーチした結果だとね、とりあえずボカロPになればいいと思う」
勇者「歌わせるソフトも持ってねえ」
魔王「で、とりあえず歌詞は西野○ナレベル」
勇者「逢いたくて震えるんだな」
魔王「曲調はトランスっていうか、ひとっつも安定しねえリズム」
勇者「……」
魔王「それで愛だのなんだの歌ってればいいんでしょ?」
勇者「なんだその、ボカロPが怒りそうなセリフ」
魔王「最近はほら、ラブコメも下火になってきたし」
勇者「ほう」
魔王「にわかが増えたからさー」
勇者「お前一昔前まで魔王だったのに……」
魔王「1クールごとに嫁は変えるし、一年前見てたアニメとか覚えてないし、秋アニメの話ができないのに冬コミに行くし」
勇者「お前いつの間に……」
魔王「そんなにわかが3ヶ月に一冊しか出ないラノベのラブコメにはついて行けないんだよ!」
勇者「な、なんだってー!」
魔王「今現在の結論、ライトヲタは氏ね」
勇者「あんたそいつらを読者層にしようっていうのに……」
翌日
魔王「結局一文字も書けなかったよー」
勇者「怨嗟の声はあったのにな」
魔王「やっぱりリサーチが足りなかったね」
勇者「まだやんの?」
魔王「うん」
勇者「まあ、いいけどさあ」
勇者「昨日の結論は、確か異世界ファンタジーが流行ってるって話だったな」
魔王「そう、だから小説家になろうにでも、ハーレム異世界ファンタジー中二病俺tueeeeeでも投稿すれば」
勇者「なろう?」
魔王「うん」
勇者「サイト名?」
魔王「うん」
勇者「それって、小説って分類していいの?」
魔王「ノベルって付いているくらいだから問題ない」
勇者「まあいいや、じゃあ、とりあえず異世界の設定な」
魔王「え?」
勇者「いや、異世界に召喚されるなら、異世界の設定考えないと」
魔王「パクリじゃいけないの?」
勇者「イケないよ!?」
魔王「だって、たいていの異世界ファンタジーはゲームとかからパクってきたようなのばっかだよ?」
勇者「……え?」
魔王「むしろ、パクリじゃない異世界ファンタジーとか、ハードファンタジーって言って侮蔑の対象だよ?」
魔王「まあでも、ある程度の設定は考えないとね」
勇者「そう、一部でもオリジナルがアレばそれはオリジナルだ、たぶん」
魔王「とりあえずネット環境必須」
勇者「お前はどこぞの理系か」
魔王「携帯・トイレ・お風呂もないファンタジーとか不潔じゃん!」
勇者「そこは魔法で何とかしろよ!?」
勇者「まあでも、私も思うけど、あいつらお風呂とかどうしてるんだろうな……」
魔王「不潔だよね」
勇者「戦士とか臭そうだね」
魔王「でしょう?」
勇者「でも、ほら、書くのは現実世界じゃないから、そこはご都合主義で」
魔王「えー」
勇者「いちいち細かい点を気にしてたら仕方ないよ、食料とか」
魔王「うー」
魔王「わかった、とりあえずネット環境は諦める……」
勇者「ああでも」
魔王「でも?」
勇者「異世界に召喚されなくても異世界物は書けるよ?」
魔王「ああ、ネトゲー?」
勇者「そそそ」
魔王「でもなんていうかさ」
勇者「ん?」
魔王「ネトゲーの主人公とかヒロインってリアルで不潔そうで嫌だ」
勇者「とりあえず不潔から離れような?」
魔王「ソードアート・オンラインだっけ、ネトゲーのラノベって」
勇者「明らかにそれっぽいな、内容知らないけど」
魔王「一昔前にアクセル・ワールドってあったじゃん」
勇者「うん」
魔王「あれって、オリジナルのネトゲの世界で俺tueeeeをやる主人公の豚の話だよね?」
勇者「豚とか言うな」
魔王「じゃあ、ピザ」
勇者「まあ、外見はともかくとして」
勇者「現実世界の人間がネトゲ廃人になってネットの世界を救うのも異世界ファンタジーってことで」
魔王「不潔じゃない?」
勇者「一緒に風呂に入ってやるから不潔から離れろ」
風呂後
魔王「ああ、さっぱりさっぱり」
勇者「何読んでるんだ?」
魔王「うん、近親相姦モノ」
勇者「うわぁ……」
魔王「実妹を妊娠させたりすることには躊躇ないよね」
勇者「それゲームスタッフの暴走だからね!?」
勇者「でもさっき、ラブコメは廃れつつあるって」
魔王「うん、だから参考程度で」
勇者「何の参考?」
魔王「妹にヨスガっているブラコン野郎って何が面白いのかリサーチするために」
勇者「それリサーチじゃなくて文句をいうために読んでるだけだよね?」
魔王「でも、ラブコメは王道だと思うよ、異世界ファンタジーでもハーレムは流行ってるし」
勇者「寸止めだけどな」
魔王「アレは行間でどれだけセックスしているのか想像して楽しむもんだよ」
勇者「なんだそのToLOVE○とかでもう実は全員と関係を持ってるみたいな設定」
魔王「違うの?」
勇者「寸止めだって言ってんだろ!」
魔王「いや、でも思春期の高校生なら勃起モンでしょ?」
勇者「インポなんだよ!」
魔王「まあ、ぶっちゃけ異世界ファンタジーも現代のラブコメもやってることは変わらねえと」
勇者「たいてい恋愛の拗れから問題起こすっていうのには同意」
魔王「でもさ、だったら」
勇者「だったら?」
魔王「もうセックスだけでいいんじゃないかな」
勇者「ラノベでは書けないことを書くラノベ作家に需要ねえから!」
魔王「わかった……じゃあ、セックスを書くのは止めるよ」
勇者「うん、ラノベの読者層はあくまでティーンエージャーだということを忘れるなよ」
魔王「俺tueeeeeの主人公がランスブレードで」
勇者「参考にするならイースにしろ」
魔王「でもさ」
勇者「ん?」
魔王「ファンタジーって中出ししても妊娠しなさそうじゃん?」
勇者「いきなりなんだ!?」
魔王「そりゃあ、魔物に陵辱されて産卵するのに興奮するティーンエージャーもいるとしてさ」
勇者「そこは妥協するのな」
魔王「人間だったら、魔物よりマシかなって股を開……」
勇者「もうそれラノベの範疇じゃないから、ただのエロゲーだから」
魔王「あ、そっか、私が書くのは18禁じゃないもんね」
勇者「忘れてたのか!?」
魔王「いや、だって……一昔前のラブコメってもう、セックスしてんだろ級のがあったじゃないですか……」
勇者「あっという間に廃れたけど」
魔王「一迅社文庫っていうクソ生産機……」
勇者「庶民サンプルっていう例外があるから!」
魔王「このラノ文庫っていうクソ生産機……」
勇者「ああ、このラノはいいや」
魔王「とりあえず最近の作者は異世界ファンタジーが書けないとダメってことだね?」
勇者「根詰まり起こすとラブコメを書かせる電撃文庫みたいな例外はともかくとしてな」
魔王「でも異世界かあ……お風呂がないのはなあ……」
勇者「そこから離れようぜ?」
魔王「こう、日本人としてさ」
勇者「いや、お前魔王だから!」
翌日
魔王「大変だよ! まだ一文字も書いてないよ!」
勇者「まあ、話してばっかだからな」
魔王「異世界ファンタジーを書くってことしか決まってないね!」
勇者「そこは妥協するのか」
魔王「お風呂はアリで」
勇者「そこは妥協しないのか……」
魔王「とりあえず何を書くのかは決まったからあらすじを書かないと」
勇者「あらすじ?」
魔王「そう、ラノベの背表紙に書いてあるようなやつ、新人賞に送るならあらすじくらい書けないと」
勇者「話を作る前にあらすじを作るのか?」
魔王「そらそうよ」
勇者「どんでんか」
魔王「物語の設計図みたいなものだからね、どんな話にするかくらいは決めないと」
勇者「それで、ジャンルは異世界ファンタジー」
魔王「うん、異世界ファンタジー」
勇者「それで、俺tueeeee」
魔王「主人公のイメージは決まったね」
勇者「やるのはハーレムラブコメ」
魔王「大体のストーリーは決まったね」
勇者「あれ、もう長編書けるんじゃね?」
魔王「そんな気がしてくるから恐ろしいね!」
魔王「とりあえず主人公の名前はマオ」
勇者「お、おう……」
魔王「主人公のマオはある時異世界に召喚される……」
勇者「ふむ」
魔王「そんな主人公を待っていたのは美少女だらけの勇者養成所!」
勇者「あれ、なんかどっかで聞いたことあるな」
魔王「男は自分一人という状況の中で、自分を嫌いなツンデレと同室に」
勇者「いや、待て待て」
魔王「ん?」
勇者「インフィニット・ストラトスじゃね? それ」
魔王「いいんだよ! ISっぽいのはいくらでも出てるんだから!」
勇者「そこは妥協すんなよ! もっと設定練ろうぜ!」
魔王「えー」
勇者「勇者養成所っていうのを変えてみたらどうだ、男一人っていうのもあまりに王道だろ」
魔王「うーん……」
勇者「ちょっと、ちょっと変えればいいからさ」
魔王「うーん……とりあえず主人公は異世界に召喚される」
勇者「そうだな」
魔王「そこで魔法少女養成学校に」
勇者「お前学校好きだな、魔王なのに」
魔王「元から女顔だった主人公は女装をして……」
勇者「うん……?」
魔王「でも何故か魔法少女養成学校には男装のルームメイトが……」
勇者「うんん?」
魔王「そこで起こるハーレムラブコメ!」
勇者「諦めたろ! 途中で構想諦めたろ!」
魔王「だって、たいていの異世界ファンタジーってどこかしらISの要素持ってるし……」
勇者「自分しかできない、ルームメイト、パーティ、おまけの戦闘シーン……」
魔王「俺tueeeeeでハーレムの時点でISっぽくなるのは仕方ないんだよ!」
勇者「そこは頑張って妥協せずに行こうぜ?」
魔王「うう……」
勇者「ほら、一つ一つやってこう」
魔王「じゃあ、ジャンルは異世界ファンタジーだね」
ジャンル:異世界ファンタジー
勇者「そうだな、ニーズは追わないとな」
魔王「それで、俺tueeeeeかハーレムの二択」
勇者「それしかないの?」
魔王「あとは、中二病、チート、平凡とか……」
勇者「異世界ファンタジーってのはみんな同じ話なんじゃねえかって気がしてきた」
魔王「じゃあ、主人公は平凡にしようか」
ジャンル:異世界ファンタジー
主人公:平凡
勇者「とりあえず主人公の設定はおいおい決めるとして、舞台とか世界観か?」
魔王「そうだね、でもこれは異世界って書いてあるから……」
ジャンル:異世界ファンタジー
主人公:平凡
世界観:ドラク○っぽいの
勇者「ドラク○から離れようぜ?」
世界観:テイル○っぽいの
勇者「パクリから離れようぜ!」
世界観:ハリー・ポ○ターみたいなの
勇者「アレってい世界なの?」
世界観:モンハ○みたいなの
勇者「もういいよ、とりあえず異世界で」
魔王「じゃあ、次はストーリーだね」
勇者「そうだな」
魔王「学校がいけないなら……」
ジャンルは異世界ファンタジー
主人公は平凡
世界観は異世界(ドラ○エ風)
ストーリー:平凡な主人公〇〇はある時少女を助ける
勇者「いい感じだな、それで?」
少女を助けると、お礼に龍宮城へ
勇者「浦島太郎か!」
魔王「うーん……」
ストーリー:異世界に召喚されたマオは、救世主として崇められるの何の能力もありませんでした
勇者「王道だな、それで?」
ストーリー:そこには優秀な美少女たちがいたので、救世主としての血とヒロインたちの血のハイブリッドでパーティを作ることに
勇者「エロゲーから離れろ」
勇者「分かった、ここは俺が妥協する、学園モノにしよう」
魔王「やった!」
ストーリー:異世界に召喚されたマオは、救世主として勇者養成学校に入学することになる、そこには魅力的な美少女たちがいて……
勇者「なんかどっかで見たことはあるが、こんなもんか」
魔王「そうだね」
ジャンルは異世界ファンタジー
主人公は平凡
世界観は異世界(ドラクエ風)
ストーリー:異世界に召喚されたら美少女まみれ
勇者「次はヒロインだな」
魔王「無口系、妹系、姉系、クール系、後輩、先輩、電波、ヤンデレ……」
勇者「属性から離れろ」
魔王「異世界って言ったらツンデレだね」
勇者「ルイズが偉大すぎるんや……」
魔王「というわけで、メインヒロインは傲岸不遜でツンデレでわがままなヒロイン」
勇者「サブは?」
魔王「そうだねえ……とりあえずお姉さん巨乳」
勇者「お前メインヒロインの造型をすでに貧乳に設定してんだろ……」
魔王「貧乳ツンデレ金髪ツインテールお嬢様」
勇者「もうどこから突っ込んでいいの!?」
キャラクター:メインヒロイン 貧乳ツンデレ金髪ツインテールお嬢様
サブヒロイン:お姉さん巨乳
子犬系後輩
無防備な男装キャラ
クーデレ
勇者「ま、まあ、いいか」
勇者「じゃあ、後は細かいプロットづくりだな」
魔王「任せた!」
勇者「まかせんな、お前も考えろ」
魔王「手伝ってはくれるんだね! 勇者大好き!」
勇者「お、おう……」
魔王「基本は、メインヒロインが問題を起こすパターンでいいと思うんだ」
メインヒロイン、魔法を失敗して爆発を起こす
勇者「ルイズじゃねえか」
魔王「だって異世界系の主人公って、世の中を斜に構えていて、なんか上から目線で説教して、いざというときまで動かねえ面倒くさいやつでしょ?」
勇者「お話の都合だから……(震え声)」
魔王「だから基本的にメインヒロインが触れる問題を解決するパターンでいいんじゃないかな」
勇者「そうか」
魔王「だからメインヒロインは、庇護欲を誘うようなツンデレ!」
勇者「それはツンデレなのか」
ストーリー:メインヒロインが起こす問題を主人公がやれやれって感じで解決する
魔王「どうだ!」
勇者「なんか一昔前の主人公みたいだな」
魔王「ええー」
勇者「もっとこう、流行の主人公とかいないのか?」
魔王「流行ねえ……」
勇者「なんか、こう、主人公に感情移入できるような」
ストーリー:俺はまだ本気出してないだけ
魔王「どうだ!」
主人公「それもう主人公が平凡ってところから離れるから」
魔王「だって、平凡なのに成り上がって無双して中二病で俺tueeeeeの時点で……」
主人公「異世界ファンタジーって難しいんだな……」
魔王「仕方ない、ストーリーは明日にしよ!」
勇者「そうだな」
翌日
魔王「あの……勇者?」
勇者「おう」
魔王「一晩寝ると、情熱が冷めるね」
勇者「頑張れ、ここからが勝負だ」
魔王「そうだね……」
勇者「書く前からつまらないと諦めちゃダメだ」
魔王「とりあえず異世界ファンタジーなんだね」
勇者「うん、こういう時は、自分のできることから始めるといい」
魔王「なにを?」
勇者「そうだな、モチベーション維持のために、楽しいことを考えるとか」
魔王「勇者と遊ぶ!」
勇者「できればクリエイターの範囲内で」
魔王「とりあえず主人公は平凡だけど平凡じゃないんだね」
勇者「そういうことだな、イヤボーンの法則ってやつだ」
魔王「何かの力に覚醒するときはピンチの時ってやつだね」
勇者「ただ昔と違って、主人公が自覚して力を抑えている方向があるけど」
魔王「使えるなら最初から使えよってことだね」
勇者「そういうツッコミは読み手の時だけにするんだ、書き手の時にツッコミを入れてもしょうがない」
魔王「ここは覚醒した時に使える必殺技を考えるよ」
勇者「そうだな、主人公の秘密兵器だからな」
魔王「エター」
勇者「書き手として縁起の悪いエターっていう言葉は使うなよ」
魔王「……ギガスラッシュ」
勇者「とりあえずパクリはよせ」
魔王「よし」
勇者「PS○に逃げるな」
魔王「だって、ピンチの時に覚醒して、広範囲に効果がある必殺技でしょ?」
勇者「必殺技は個性だ、パクリはよせ」
魔王「でも私、英語とかドイツ語とかスイス語できないし」
勇者「なぜスイス」
魔王「そういう設定に凝らないと駄目?」
勇者「上目使いでウルウルするな、ゲーム起動するな」
魔王「よし、必殺技を使うということで」
勇者「先延ばしは創作のテクニックだな」
魔王「大体俺tueeeeeでピンチになるかどうかわからないし」
勇者「それを言っちゃあ……」
魔王「とりあえず必殺技の開発は延期で」
勇者「創作のだよね? 自分の必殺技じゃないよね?」
魔王「主人公が召喚された理由を考えよう、勇者」
勇者「さり気なく俺に投げようとするな」
魔王「主人公は……平凡」
勇者「うん?」
魔王「召喚される理由がない」
勇者「そこは一番ツッコんじゃいけないところだ!」
支援
勇者「王道の設定としては、召喚されることによって主人公が特殊能力を得るということ」
魔王「特殊能力って?」
勇者「強力な魔法が使えるようになるとか」
魔王「おおー、召喚されるだけで?」
勇者「救世主だからな」
魔王「ほうほう」
勇者「でもぶっちゃけ、救世主が必要な世界で異世界から召喚する技術があるなら、魔王を異世界に投げちまえよっていう」
勇者「そういうツッコミは入れてはいけない」
魔王「オーケーだよー」
勇者「とにかく脳内でのツッコミは創作を鈍らせる」
魔王「うん」
勇者「何も考えずに完成まで書くんだ」
魔王「うん」
勇者「だからゲームやってないで俺の話を聞け」
勇者「とにかく、地球から召喚された主人公は異世界で超常的な力を得る」
魔王「ふむふむ」
勇者「その後の展開はどうする?」
魔王「やっぱり学校に……」
勇者「学校は決まりなのか」
魔王「教育機関は必須だよ」
勇者「お前教育機関がない世界の出身なのに……」
魔王「学習意欲向上のためのライトノベルだよ!」
勇者「俺はこっちの世界に車で勉強したこと無いけど、そういう世界ってどういう勉強をするんだろうな」
魔王「そりゃあ、数学とか」
勇者「こっちの世界を基準に考えるな」
魔王「えー、じゃあ、何勉強するのー?」
勇者「そりゃあ、剣術とか魔法とか?」
魔王「魔法って勉強すれば使えるの?」
勇者「そういうツッコミを入れてはいけない」
勇者「こっちの世界でいうところの剣道とか、柔道みたいな感じで」
魔王「魔法も?」
勇者「きっと化学式みたいに、魔法式っていうのがあるんだよ!」
魔王「その式通りにすれば魔法が使える?」
勇者「そう」
魔王「じゃあ、魔法理論っていうのが必要だね」
勇者「……?」
魔王「魔法理論とその周辺ってね」
勇者「それが言いたかっただけか」
勇者「でも、魔法理論は新しいかもしれないな」
魔王「結局主人公のイヤボーンで吹き飛ばされるんだけどね」
勇者「……」
魔王「ごめん」
勇者「いや、俺tueeeeeって切ないなって……」
魔王「ごめん」
勇者「気にするな」
魔王「それで文章を書き進めるにはどうしたらいいのかな」
勇者「そりゃあ、ノンストップで書き進めることだろ」
魔王「考えるな感じろってこと?」
勇者「そうなるな」
魔王「とりあえず、今まで考えてきた設定をまとめてみようか」
ジャンル:異世界ファンタジー
主人公:平凡
メインヒロイン:金髪貧乳ツインテール
場所:勇者養成学校
召喚理由:救世主要請
ストーリー:平凡な主人公がい世界でチートしちゃいました
魔王「小説家になろうで検索したら無限にありそうな作品だね」
勇者「それは言うな」
魔王「書き出しとかはどうしたら良いのかな?」
勇者「そりゃあ印象的な場面だな」
魔王「キスシーンとか?」
勇者「最初から契約の証か、誰とキスするんだ」
魔王「メインヒロインが自分のものだというアピールを含めて」
勇者「なんか警察署に駆け込んだら訴えられそうだな」
プロローグ:物語の始まりはキス。
魔王「でも、今の読者さんはキスなんかじゃ驚かないかも」
勇者「そりゃあ、ゲームで妊娠エンドとか出るご時世じゃなあ」
魔王「キスした瞬間妊娠」
勇者「どこの乙女だよ」
終わり?
まだ?
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