楓「クリスマスにれんげと留守番?」 (37)

ひかげ『そうなんだよね~…当日ちょっと誰も手が空いてなくて』

楓「いや…何でだよ。親いるだろ?あと先輩」

ひかげ『うちの親はほら、久々に二人っきりで旅行でもするかー、って出かけるじゃん?』

楓「いや知らんけど」

ひかげ『姉ちゃんは、東京の方でなんか呼ばれてるらしくて渋々出かけるみたい』

楓「何だそれ…」

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ひかげ『で、私は…』

楓「そっちの友達と遊ぶってわけか」

ひかげ『……いや、まぁ…』

楓「…?」

ひかげ『…あの…ほら、蛍ちゃん、いるじゃん?あの子がさ、その、ディズニーの…チケットをね?貰ったらしくて…』

楓「いや、それなられんげもそっちに連れてってやれよ」

ひかげ『うん……それでね?そのチケットが……その、五枚しか無かったらしくて』

楓「…お前、まさか」

ひかげ『ほら、越谷姉妹と蛍ちゃん、それに私とこのみちゃんで丁度五人だし……』

楓「いやお前が遠慮しろよ!」

ひかげ『いやっ、もちろん最初は私かこのみちゃんが辞退するつもりだったんだよ?!でもれんげがさ、「駄菓子屋と二人ならウチが留守番する」って…』

楓「何だよそれ…てか、私の予定とかは考えなかったのかよ」

ひかげ『あるの?』

楓「いや無いけど…」

ひかげ『じゃあじゃあ!とにかくそういうわけだからよろしくね!当日はうちに来てくれればいいから!』


楓「ーーあぁ、うん、わかったわかった…」

楓「ーーえ、お土産?別に適当でいいよ…あ、れんげにもちゃんと買ってこいよ」

楓「ーーおう、はいよ。じゃあな」

ガチャ

楓「……ったく面倒な…でも、何でわざわざあいつが電話してきたんだ……?」

クリスマス当日

一穂「それじゃすまんけど…れんげのことよろしくね」

れんげ「めんどうみるん!」

楓「お前が見られるんだよ」

一穂「まあ何もないとは思うけど、出るなら一応戸締りしといてねー。今日中には帰ってくるから…」

楓「はいよー」

れんげ「ねぇねぇ行ってらっしゃいなのんー!」

れんげ「……」かきかき

TV「クーリスマスが今年もやってくるー♪」

楓「…あー、クリスマスかー…」

れんげ「…だがしやー」

楓「んー?」

れんげ「これはなんでしょー」

楓「……トナカイ?」

れんげ「ぶぶー、これはごぞんじニホンカモシカでしたー」

楓「いやそれもう正解でいいだろ…見分けつかないって」

れんげ「じゃーつづきましてー」

楓「……」

楓「…よし」すっく

れんげ「?お絵描きやめるん」

楓「あぁ…んで、街行くか」

れんげ「!まち?!まち行くん!」

楓「このまま家いたってしょうがないし…別にずっと留守番してる必要もないだろ」

楓「ちょっとは駄賃ももらってあるしな」

れんげ「マーチーマーチー、マチ針マーチー♪」

楓「まちってそのマチかよ…」



楓「おーおー、流石にクリスマス一色だなー」

れんげ「あ!だがしや、サンタいるん!」

楓「ん?あー、ありゃにせもんだ」

れんげ「サンタにせものなん……はっ、ということはツリーもですか」

楓「え?いや、ツリーは本物…?多分」

れんげ「にせものやっつけるーん!!」ダッ

楓「ばっ…!こら、待て!」

れんげ「にせものティッシュくれたん」

楓「あぁそうだな…」

れんげ「だがしやどこいくん?」

楓「んー、とりあえずどっかで昼飯でも食べるか…」

れんげ「ウチはなっとうがいいです!」

楓「納豆?!お前なぁ、クリスマスなんだからちょっとは…いや、別に良いけど…てか納豆食えるとこってどこだ?」

れんげ「まちはお店いっぱいあるのんなー…」

ファーストフード店

れんげ「んぐんぐ」

楓「…美味いか」

れんげ「おいしいん!」

楓「そうか」

れんげ「これがテレビのやつ…ほんとうに食べれるとはウチは感動しました」

楓「まぁ確かにこんな時しか食べられないしな…」

れんげ「あとでみんなにじまんできるんな!」

楓「かもな」

れんげ「あーいむらーびんいっとおおお!」

楓「それ違うから」

れんげ「…だがしやー」

楓「ん?」

れんげ「ホネとってほしいのん」

楓「えぇ…?だからクリスピーにしろっつったのに…」

れんげ「やっぱりうさぎはかわいいのんな」

楓「あぁそうだな」

楓「……しかしうさぎのクリスマスセール!…ってのはなんかやだな……」

楓「もうちょっとなんかこう、書き方っつーか…」

れんげ「だがしやー!!」

楓「んー?」

れんげ「これ!これ具に買ってくん!」

楓「これってお前…猫用のオモチャだぞ。…ネズミ?」

れんげ「これで具に遊ばせるん!追いかけさせるん!」

楓「具?具ってあのタヌキか」

楓「てか、いやぁ…遊ぶかぁ?これ」

れんげ「絶対あそぶん!」

楓「まぁ別に良いけど…お前お金持ってんのか」

れんげ「問題ないん!ここに大事にちょきんしたのがあります!」

楓「もっと大事に使えよ」

れんげ「買ってくれてありがとうなー、だがしやー」

楓「…なんかタヌキのクリスマスプレゼントみたいになっちゃったな」

れんげ「~♪」

楓「…ま、別に良いけど」

れんげ「次はどこいくん」

楓「次?んー、特に考えてないな…」

れんげ「じゃああそこいくん!」

楓「お、おい!ちょっと待てって!」

れんげ「うおおおおなんかごちゃごちゃしてるーん!!!」

楓「確かに…何屋なんだこれ?」

楓「人形に漫画に…食器とかもあるのか」

れんげ「これが有象無象なん…」

楓「おい」

楓「にしても中々……お、変わったCD置いてんじゃん」

れんげ「あ!あっちテレビおいてあるん!」

楓「おーい勝手にどっかいくなー」

れんげ「うーむ…」

楓「お、いたいた…」

楓「…どうした?」

れんげ「今ウチはこのずかんにするかぬいぐるみにするか迷ってるん」

楓「図鑑…?て、深海生物かよ…そこはぬいぐるみだろ」

れんげ「この顔の形…ウチの五感を刺激します」

楓「買うのか?」

れんげ「……でも、高いん。ウチのお金じゃ」

楓「いーよ、今日ぐらい…プレゼントしてやるって」

れんげ「でもそれはさっきもう」

楓「アレは具のやつだろ……いいからほら、こっち貸せ」

れんげ「!!ありがとうなのん!!だがしや!!」

楓「どう致しまして。まぁどうせいっても、そんな高くは……なくもないな……」

れんげ「おーきなくーらいーきーのしーたでーあーなーたーとーくーりすますー♪」

楓「たい焼きもたまに食べると美味いんだよなぁ…」

れんげ「はむはむ」

楓「中、あんこで良かったのか?」

れんげ「いいん!あんこは中身がリアルなん!」

楓「リアルってなんだよ…」

れんげ「……だがしや、ちょっとかがむん」

楓「屈む?…こうか?」

れんげ「……」よいしょ

楓「……何だこれ」

れんげ「サンタの帽子なん!」

楓「まぁそれはわかるけど……お前、いつの間に」

れんげ「それはウチからのだがしやへのクリスマスプレゼントです!」

楓「えぇ~?これが…?」

れんげ「大丈夫なん!よく似合ってるんよ!」

楓「…そうか、どうもな」

楓「結構周ったなぁ…外もだいぶ
暗くなってきたし」

れんげ「くーりすーますーくりすとますがーくーりすーますーくーりすはますがーきーらいーですー♪」

~♪

楓「ん、電話?なん…お、このみか」

楓「はいもしもし」

このみ『あ、もしもしー?そっちはどんな感じ?』

楓「ん…」

れんげ「だれなん?」

楓「このみだよ。…まぁ、ぼちぼちかな」

このみ『ずっと家にいるの?』

楓「いや、今は街の方に…」

夏海『うおー!!すっげええ!!!ほらひか姉!あそこ!あそこの上!』

ひかげ『えっ?なに、なにどこ?!』

夏海『ミッキーだ!あそこ!ほら!!』

小毬『ポップコーンおいし…えっ、ミッキー?!』

蛍『あぁ…ミニー帽の先輩可愛いなぁ…』

小毬『え?』

蛍『あっ、せっ、先輩ミニ可愛いです!』

小毬『ひどい!!』

楓「……楽しそうだな」

このみ『あはは…ちょうどパレード始まったところでして』

このみ『他も代わる?』

楓「ん?あー、いや別に…」

れんげ「ウチもしゃべるん!」

楓「あ、れんげが話したいって」

れんげ「ーーもしもし…あ、なっつん?!あんなー、ウチなー、テレビのアレをーー」

楓「……」

楓(…ま、楽しそうで良かったよ)

れんげ「え、なんと、それはちょっと魅力的ですが!」

れんげ「ーーうん、うん!じゃあ!おみやげ期待してるのん!ばいばーい!」

れんげ「……はい」

楓「ん…電話、切ったのか?」

れんげ「だがしやだがしや!!なっつんたちすごいのん!!」

楓「あー、パレードだっけ?凄そうだな」

れんげ「そうなん!マッキーが踊ってるって!何色あるんな!」

楓「完全に勘違いしてるなー、こいつ?てか、マッキーでここまでテンション上がるか普通」

楓「あー、でもディズニーかぁ……やっぱ楽しいんだろうなぁそれなりに」

れんげ「……」

楓「…ん、どした?」

れんげ「だがしや楽しくないん」

楓「え」

楓「…何だよ、急に」

れんげ「だがしやも…ウチと二人じゃなくて、マッキー見たかった?」

楓「お前…」

れんげ「……」うるうる

楓「……」

楓「…いや、私はみんなでワイワイやるよりも、多分れんげと二人でいる方が性にあってるよ」

楓「あいつらの子守よりれんげのがよっぽど楽だし…」

れんげ「?」

楓「…だからほら、そんな顔すんなって」ぽんぽん

れんげ「じゃあ、楽しいん?」

楓「へ?…あ、あぁ…楽しい」

れんげ「!」パァァ

れんげ「だがしやー!!!」バッ

楓「うわっ!何だよ危ないだろ!!」

楓「さて、そんじゃそろそろ飯でも食って帰りますか・・・」

~♪

楓「っと……またか?」

楓「ーーはい…あぁ、はい。いや、今街っす」

れんげ「?」

楓「ーーそうっすね、じゃあ、適当にどっかで待ち合わせて」

楓「あいー」

れんげ「?またこのみちゃんなん」

楓「いんや、先輩」

れんげ「かず姉?!」

楓「おー、もう帰ってきてるらしいから一緒に飯食うぞー」

れんげ「やったーん!!」

そしてお店の中

一穂「まー、たまにはこんな洒落た店も良いかもねぇー」

楓「流石にカップル多いっすね」

れんげ「ウチはちょっぴり大人になったような感じがします…」

一穂「んー、まぁ、ぼちぼちかねぇ」

楓「なんか雑な感じだな…」

れんげ「ねぇねぇ!だがしやに、ぬいぐるみ買ってもらったん!そんでなー、具にもなー」

そしてお店の中

一穂「まー、たまにはこんな洒落た店も良いかもねぇー」

楓「流石にカップル多いっすね」

れんげ「ウチはちょっぴり大人になったような感じがします…」

一穂「んー、まぁ、ぼちぼちかねぇ」

楓「なんか雑な感じだな…」

れんげ「ねぇねぇ!だがしやに、ぬいぐるみ買ってもらったん!そんでなー、具にもなー」

一穂「そっかー、良かったねえー」

一穂「…まー、そっちはそっちで楽しんでくれてたみたいで良かったよー」

楓「?何でそんな…」

一穂「帽子。良く似合ってるよー」

楓「あ!//」取るの忘れ…

れんげ「ウチもそう思うん!」

一穂「そっかー、良かったねえー」

一穂「…まー、そっちはそっちで楽しんでくれてたみたいで良かったよー」

楓「?何でそんな…」

一穂「帽子。良く似合ってるよー」

楓「あ!//」取るの忘れ…

れんげ「ウチもそう思うん!」

一穂「今日はありがとねー」

れんげ「また一緒に遊ぶんな!」

楓「おー。気が向いたらな」

れんげ「……」たたっ

楓「ん、なんだ?」

れんげ「……ウチにとってのサンタは」

れんげ「だがしやだったん」

楓「……お前」

れんげ「じゃーなー!!メリークリスマース!!」

楓「…メリークリスマス」





越谷家

卓「……」

卓「……」ケーキもぐもぐ

卓「……」

卓(このアニメ面白い)

おわり

突発の一日遅れネタをば

駄菓子屋とクリスマス過ごしたい。ではでは



おまけ


れんげ「ピィーッ!!」

具「……」ガササッ

楓「お、出てきた」

れんげ「…さぁ、具!遊ぶのーん!!」

チュウチュウ!

具「……」

れんげ「……」

楓「……」

一穂「……」

楓「……遊ばないな」

一穂「遊ばないねぇ」

兄貴の事素で忘れてた、おつおつ

駄菓子屋とれんちょんのイチャイチャはほのぼのしすぎて頬っぺた緩むのん

和んだ
乙乙

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