まどか「魔法少女生討論会」(31)
タイトル:まどか「魔法少女生討論会」
ほむら「で、私はさっきまで自宅で時限爆弾の改良をしてたのに何でここにいるのかしら?」
マミ「私も食後の紅茶を入れるためにお湯を沸かしてたはずなのに...」
杏子「あたしはバイト上がりで何も食ってないんだ、ほんと何なんだここ?」
さやか「私なんか今の今までお風呂入ってたんだよ!!それが急に目の前が真っ暗になったかと思えばこんな所に!!!」
杏子「あーだからお前最初妙な慌て方してたのか、あれ?じゃあひょっとするとその下はノーパn」
さやか「だぁあああああ!!それ以上は言わないでーーーーー!!!」
ほむら「美樹さやか...アナタあの彼に振られたショックでとうとう痴女にまでなってしまったなんて...この時間軸はもう!!」
さやか「アーーーーーもう今恭介は関係ないでしょ!!」
マミ「美樹さん、辛いことがあったらいつでも先輩の私を頼っていいのよ」(涙目)
さやか「ちょっっっ!!マミさんまでーーーー」
健気な少女のツッコミが何も無い一室を響き渡る
この会話だけを聞いただけなら(何処にでもいる?)仲のいい女の子グループの会話だが、彼女たちは半年前までは異形の化物と戦い、魔法少女同士で殺し合い、愛玩動物風の宇宙人に騙され、文字通りの死線を越えて来たのである。それをふまえれば今こうして五人それって笑い合えているのは奇跡と呼ぶに相応しく、それを実現させるためにタイムトラベルを幾度となく繰り返してきた一人の少女の努力があった事はまた別のお話である。
今重要なのは彼女たち魔法少女4人が強制的に何も無い真っ黒な壁が周りを囲むだけのただ広い一室に集められたという事であった。
それこそ(転送?)された瞬間は視界を奪われ、なすすべ無かったが、そこは腐っても魔法少女である。即座に彼女たちは自分たちを狙う新手の「魔女」の攻撃を真っ先に疑い即座にファンシーな衣装の魔法少女へと変身し臨戦体制をとり、黒い壁に対して斬撃、銃撃爆撃、打撃の攻撃を加えるが傷1つ付かなかった。
それに対し4人は一旦攻撃の手を止めて相手の様子を伺いつつお互いの事情を確認し現在に至る訳だが、全員同じ様なもので全く打開策が無く途方に暮れていた時急に声が聞こえた。
「あーあー、マイクテスマイクテス、ねえキュウべえ(以下QB)これでいいの?」
「ああ、それで聞こえているはずだよ」
その声は聞き間違える訳のない彼女たち4人の友達、鹿目まどかと宇宙人であり、愛玩動物風の姿のQBことインキュベーターのものだった」
ほむら「え?、まどか?まどかよね!?」
まどか「あ!ほむらちゃん?ヤッホーー、聞こえてるー?」
ほむら「まどか!!ええ聞こえているわ、どこ?どこにいるの?」
まどか「えーっとちょっと待っててね、もうすぐそっちも映像が行くと思うんだけど」
そう言うと天井からプロジェクターらしき機械が現れ壁に映像を映し出した。そこにはまどかとQBがモニタールームらしき部屋にいた。
ほむら「まどか!?よりにもよってあいつと二人っきりだなんて!!いけないわ、私たちを助ける為にそいつと契約してわダメよ!!私たちなら大丈夫自力でここから脱出してみせるわ」
ほむら「でも...それでもまどかが契約すると言うのなら...いっそここで皆殺すしか!!!」
マミ「ちょっとーーー!!ストップストップ、それ私のセリフだからーー」
杏子「こいつ最近魔女退治が忙しくてまどかに会えてなかったから理性がぶっ飛んじまってるんだな」
さやか「そこまでいくと一種の禁断症状だね...」
マミ「二人も協力して!!え?ちょっとアナタそれの爆弾はさすがにヤバいわよ!!!」
QB「落ち着いてくれよ、こんな事で魔法少女を失うなんてごめんだよ。そもそもここに来たのも、君達を集めたのも全部まどかの意志なんだよ」
ほマ杏「え?」
まどか「そうそう、今日ここに集まってもらったのは私がQBに頼んだからなんだ♫」
ほむら「え?な、なんでまどかが?え?QBに頼んで?何を?え?」
まどか「うん、それをこれから説明するね。でもその前に立ち話もなんだから別室に移ってね」
そう言うと4人の後ろの壁が静かに開き奥に会議室らしき部屋が現れた。4人が別室へと移動するとそこにさっきと同じプロジェクターと各々の名前が書いてある四つの席と飲み物やお菓子や食べ物というケータリングが並べられていた。
杏子「おおおおおお、食いもんだーーー」
まどか「じゃあ、それぞれの席についてね、あっそこにあるのは好きに食べていいからね」
まどか「それではこれより第一回を開催いたしまーーーーす♫」
ほマさ(ポカーン)
杏子(モグモグモグモグ)
まどか「えー、では趣旨説
まどか「えー、では趣旨説明に移ります。この魔法少女生討論会とはお題に対してみんなに議論してもらい1つの結論を出してもらうという、私原案の鹿目まどかの鹿目まどかによる鹿目まどかの為の会議なんです!!」
ほマさ(ポカーン)(゚д゚)
杏子(ゴクゴクゴクゴク) ( *`ω´)
まどか「あれ?私の説明のどこか変だったかなQB?」
QB「いや、客観的にみてとても分かりやすかったよ」
まどか「ホント!!よかったー」
そう言うと画面に可愛らしいまどかの笑顔が映し出された
さやか「え~とよく分かんないんだかど、つまりは私たちを集めたのはまどかで、そんで私たちに何かを話し合った欲しいって事?」
まどか「うん、そうだよさすがさやかちゃん!」
ほむら「なんで、そんな事をまどかが...」
まどか「いい質問だねほむらちゃん、それはみんなが最近私に構ってくてなかったか
らだよ」ニコッ
まどか「特にここ数日のみんなの態度は酷いよ、魔女退治だかなんだか知らないけど4人だけで集まってどっか行ったり、パトロールだかなんだか知らないけど4人だけでお散歩したり。」
まどか「もう、仁美ちゃんと二人っきりでワック行くのも飽きたんだよ!!お味噌汁のワカメを見るだけで情景反射的に惨めな気持ちになるのもこりごりだよ!!」
さやか「ちょっと!!この子いきなり凄いこと言い出したよ!まどかはそんなキャラじゃないでしょ?」
まどか「だからこうやってみんなに集まってもらって楽しくおしゃべりしようと思ってQBにも協力してもらったんだ」
まどか「もちろんこんな時間に呼び出しちゃったんだから、最後にMVPになった人にはーーー、なななんと願い事を叶えてあがちゃいまーーす。だからみんな頑張って白熱した議論を交わしてねー^^」
さやか「え?願い事ってまさか、まどかQBと契約する気じゃ」
QB「ううん、僕も最初はそう提案したんだけどまどかに断られちゃってね。でもあのワルプルギスの夜を乗り越えた君達4人の生態調査だと僕の星に伝えたら2つ返事で協力OKの返事が返ってきたよ」
QB「でも願い事の質もそれなりに下がるからあしからずね」
さやか「いやーでも何だかそんな事に願い事を使うって何か...ねえ。みんな」チラ
ほむら(なんでもって事は...じゃあまどかと一日中ルミナスしたり)モンモン
マミ(みんなと仲よくおしゃべりしながら夜ふかしなんて!もう何も恐くない!!)パアァ
杏子「ウイオンアアウアアアアネオイイオ」(食いもんがあるなら何でもいいよ)モグモグ
さやか「みんなしっかりしてよーーーー」
まどか「そういえば上条君この前仁美ちゃんの家に行ったとか...」
さやか「やってやろうじゃん!!!」グングン(肩回す)
QB「君達はすぐに自分の意見を変えるね、訳がわからないよ」
まどか「みんなの意志もまとまったところで、本格的に討論してもらうよ♫
具体的には一時間お題について話し合って最終的に1人1つの答えをだしてね、もちろんどっちでもいいとかの中立もいいけどその分不利になっちゃうよ」
まどか「最後に3人には自分以外の人に、私とQBは好きな人に投票してMVPを決めます、お題は公平を期すためこの機械で無作為選択して出してもらいます」
杏子「何だかその言い草だと難しい問題でも出されそうだな」
まどか「数学の問題とかは出さないよ、でも人によったら答えづらい人もいるかもしれないからその時は黙ってて自分の有利な時に熱弁して挽回するのもありだよ」
ほむら「と、言うことは何も毎回他の3人の意見を論破すればいいってことじゃないって事よね?求められるのは答えの数や正当性ではなくて『熱』ということかしら?」
まどか「うん、そういうことだよ、さすがほむらちゃん」
マミ「一時間の制約はなんでなの?」
QB「それはこの大きさの宇宙貸し会議室を借りるのは一時間が予算的に限界だったからなんだ」
さやか「って!?ここって貸し会議室だったの?てっきりとんでもマジカル空間かと」
QB「僕の立場じゃあ使える予算も限られてくるのさ。でも見くびらないでくれ、ここの宇宙会議室はここらの銀河じゃあ名の知れた老舗なのさ。」
さやか「銀河もQBも随分と身近に感じちゃうね」
まどか「では!!記念すべき一題目いってみよう!QBよろしく」
QB「お題:『結局このアニメ、魔法少女まどか✩マギカのメインヒロインって誰?』
さやか「っていきなりのメタ発言かよ!!」
杏子「でもまあ魔法少女もののお約束的問題だよなこれ」
ほむら「そうなの?私はあまりテレビを見ないし感情移入する方でもないから分からないのだけど」
さやか「え、そうなの?私はちっちゃい時からよく見てたけど」
杏子「から、って今でも見てんのかよ」
さやか「えっ?いや、別にそんな意味は...ねえマミさん」チラッ
マミ「何を恥ずかしがってるのよ美樹さん!!好きなら好きと言えばいいじゃない!!日曜の朝にめざましを掛けてリアルタイムでピュアキュア見てるって胸を張って言えば言いじゃない」
さやか「ええ!?そんなわざわざ番組名まで言わなくても」アセアセ
ほむら「ああピュアキュアって名前だったのね、なんかの比喩表現かと思ったわ」
さやか「うえ!?それはほら、CMとかでもやったりするし」(杏子助けて)チラッチラッ
杏子(ったく、)「てか主旨かわってね?お題はこのアニメのヒロインだろ?」
マミ「ああ、そうだったわね。にしても答えるのって恥ずかしいわねこれ」
さやか「そ、そうですよね自分にしても他にしても照れちゃいますよね」
ほむら「アナタたち何か誤解していないかしら?」
マミ「え?」
ほむら「このアニメの名前は魔法少女まどか✩マギカなのよ、もうタイトルで主人公兼ヒロインの名前を言っているのに何を議論する余地があるいうのかしら」
さやか「いやーまあそれは私も同感なんだけど、それを言ったら『おりこや』『かずみ』はどうなるのよ」
ほむら「そんなの所詮スピンオフよ、あくまで主軸はまどかマギカにあるわ」
さやか「でもそのスピンオフだってまどマギに引き劣らない人気もあるし、『かずみ』にいたってはまどマギより単行本数多いし」
ほむら「ふん、『かずみ』なんて邪道よ、今まで私たちがフリフリな可愛い衣装だったのになによあれ、もう裸体に布貼ってるだけじゃない。さやかは巻数のこと言ってたけど私に言わせればただの間延びよ」
さやか「そんなことない!!『かずみ』は4巻からが面白いのよ!!!」
ほむら「そんなのただのいい訳ね、第一まどか、おりこ、でキリよく終わってたのに、正直言って『かずみ』は蛇足よ」
さやか「くぅーーー!!言わせておけばー。それじゃあ言わせて貰いますけどね、まどかマギカって言っといて全然まどか契約しないわ、マミさんはすぐ死ぬわ、私は魔女化するわ、マミさんは痛いわ、杏子は食ってばっかりだわ、ほむらに至ってはまどかを殺してるじゃない!!あんな欝アニメじゃあ見てるこっちが疲れるわよ」
マミ「あれ?今私ディスられてなかった?」
ほむら「視聴者の反応ばっかり気にしてたらいいアニメなんて作れないわ、そのいい例が最近の萌えアニメね。過度なパンチラ、原作にはない水着回等の無駄エロ展開じゃあ今時の中学生も見なわよ」
ほむら「ニーズの事を言うのならフィギュア化されてるキャラを見なさい、スピンオフ組は皆無じゃない。」
さやか「いやいや!!ストーリーの質の事を言うのならそれこそただのスピンオフものにしないように『おりこ』という別視点のキャラを軸に置くことによってほむらのループにアクセントを加えたり、魔法少女同士の争いを『かずみ』を軸に描くことで魔法少女ものも新たな可能性を示したと言っても過言じゃない」
ほむら「とにかく!メインヒロインはまどか一択、これは譲れないわ」
さやか「そこに『おりこ』と『かずみ』を入れたげてよー」
ほむら「うるさいわよマイナー厨、『人気のないキャラ好きな私カッコイー』とでも思っているのかしら」
さやか「(カッチーン)なによ!!あんたこそただの食わず嫌いの偏見アンチじゃない」
ほむら「もう一度言ってみなさい、その減らず口を二度と叩けないようにしてあげるわ」
さやか「上等よ、その角ばった頬を削って整形してやるわよ!!表に出なさい!!」
マミ「ちょっと二人共!やめて、もう佐倉さんからも言ってよ」
さやか「おい!ほむらは爆弾だけは使うなよ、こっちまでとばっちり食っちまう」
マミ「もう、そうじゃないでしょ!!QBなんとかして」
QB「ああ、こんな事もあろうかと仕掛けをしといたんだ」(ボタンポチ)
キュイィィィィン
ほむら「くらいなさい!スタングレネー...って変身がとけた!?」
マミ「もう、そうじゃないでしょ!!QBなんとかして」
QB「ああ、こんな事もあろうかと仕掛けをしといたんだ」(ボタンポチ)
キュイィィィィン
ほむら「くらいなさい!スタングレネー...って変身がとけた!?」
QB「君達を囲っているこの壁は防音防熱はもちろん防魔の効果があるのさ」
杏子「ってことは...」
さやか「スキありいいいいいい! え??」
ほマ杏「あっ」
スッポンポン
さやか「い、いやあああああああぁぁぁぁ」
まどか「QB、ごめんね」グサッ
QB「え?なんd...」
さやか「うう、およよよ。もうお嫁にいけない~」
マミ「そんな、女の子同士なんだし大丈夫よ、これは事故なんだしノーカンよ、ノーカン」
まどか「さやかちゃんごめんね、もう仕掛け切ったしQBも処分したから。でもまさか、さやかちゃんが裸の上から変身して喜ぶ変態さんだったなんて思ってもみなくて」
さやか「ちっがーーーーう!!、って...もうどうでも良くなってきたよ~~」ヘナヘナ
ほむら(何故かしら、笑ってやりたいのにどこか負けたような気持ちがするのは)
QB「まったく僕は何もしてないの、この体だってコストが掛かるんだからね」
杏子「でもまあいい薬になったろ、じゃあ次は私が語らして貰おうかな」
まどか「おお、何だか乗り気だね」
杏子「これに勝てばもう廃棄弁当生活ともおさらばだかんな!!久しぶりに頭使うとするか」
マミ(.........)
杏子(?)
まどか「ん?どうしたの杏子ちゃん?」
杏子「んぁ、いや何でもない。あたしの主張は簡単、このアニメの主人公はほむら、お前だ」
ほむら「理由をきこうかしら」
杏子「理由は3つある。1つ、まどマギ』の中で描かれているほむらの謎に包まれた転校生、というキャラの正体が明かされた事によってそれまで悪役だったほむらが一変、実は誰よりも深い苦しみを経験し、もがいている事が分かった。加えて現代兵器を使う異質性も手伝い、ほむらはただの味方じゃなくてダークヒーローや反英雄といった作品の哲学性、倫理性を深くする作用をもたらした」
杏子「これは仮面ライダーやウルトラマンにも当てはまる理論だとあたしは自分で考えてて思ったよ」
杏子「2つ、これもほむらのループ関連なんだけど。ループものってのは他の作品に比べてオマージュやOVA、同人誌、SSといった二次創作を作りやすいんだよ、そこに魔法要素も加われば鬼に金棒だ、これによりアニメ放送終了後も高い人気を誇った。」
杏子「まあこれはさっきのさやかの意見を聞いてて思いついたんだけどな」
杏子「3つ目はあたし(っていうかうp主)の個人的感想なんだけど、10話の最後にEDとしてコネクトが流た瞬間はマジでビビったんだよね。ああこの歌詞ってそういう意味だったんだって!これを知らないでまどマギを欝アニメだと思って切っちゃった人がいると思うともったいない!!って感情でいっぱいになったんだよね」
杏子「と、長々と私情を挟みつつ力説しちまったけどそんな訳であたしはほむらがメインヒロインだと思う。ああ何だかどっと疲れた、慣れないことするもんじゃねえな」ペットボトルグビグビ
さやか「きょ、杏子が難しいこと言ってるよ~」
ほむら「何だか照れくさいを通り越して少し気味が悪いわね」
マミ(.........)
杏子(...)
まどか「うんうん、杏子ちゃんの考えがよく伝わって来たよ!でも聞いててほむらちゃんにちょっとヤキモチ焼いちゃうな~」
ほむら「まどかが私の為にヤキモチを!!安心して私はまどか一筋よ、ああ愛おしいわまどか」ハアハア
まどか「ティヒヒ、もう、ほむらちゃん恥ずかしいよ」
さやか「はいはいご馳走様です、もうお腹いっぱいですよ」
マミ(...)
杏子(...)
杏子「なあ、マミ」
マミ「ん?えっ、あっ何?」
杏子「何だか甘い物が食べたくならないか?」
マミ(?)
杏子「特に手作りしっとり濃厚レアチーズケーキが食べたいなー」
杏子「ああ、そういえば今度の日曜久しぶりに休みだった。もし良ければマミの手作りケーキ食べに行ってもいいかな?」
マミ「佐倉さん...ええ!!美味しい紅茶も煎れて一緒にたべましょ!!」パアァァァ
杏子(こんなに一緒にいるのにどっか遠慮がちな性格は昔のまんまだな、一人ぼっちは寂しいもんな、マミさん)ニコ
さやか「あれ?私だけ仲間はずれ?」
QB「じゃあ最後はマミの番だね、マミは一体どんな考えなんだい」
マミ「うん、それなんだけど私あまり気持ちがまとまらなくて...だから一旦3人の意見を聞こうと思ってたんだけど。3人の意見も思ったよりまともで、聞いてて一層分からなくなってしまったわ」
マミ「でも私なりに意見とは違うんだけど、日頃思っている事をこの際聞いてもらいたいんだけど、いいかしら?」
まどか「もちろんですよマミさん」
杏子「ああ、ちゃんと聞いとくよ」
マミ「うん、ありがとう。」ニコ
マミ「みんなも知っての通り私が魔法少女になったのは交通事故にあって生き残りたいが一心だったから。でもずっとあの時『生きたい』じゃなくて『私たちを助けて』だったらお父さんもお母さんも救われたのかなって後悔が胸の奥にあるのよ。誰に褒められる訳でもなく、誰に許される訳でもない。」
マミ「だから最初は盲目に、がむしゃらに魔法少女としての仕事に没頭してたわ、当時の私も無意識下では気付いてたのよ。少しでも疑いを持ってしまったら足が止まってしまう、立ち止まってしまえば振り返ってしまう。そして一度意識してしまったら最後、もう罪悪感と喪失感から逃れられなくなってしまう。」
マミ「どこを切っても私、私、私、私。自己の塊だったのよ。だからあんな見せびらかすような戦い方をしたし、魔法で紅茶を作る練習だってしたわ。そう思うと暁美さんには申し訳ない気持ちでいっぱいだわ。」
マミ「改めて、暁美さん、あの時はあなたの言う事を信じて上げられなくて本当にごめんなさい。」深々頭下げ
マミ「改めて、暁美さん、あの時はあなたの言う事を信じて上げられなくて本当にごめんなさい。」深々頭下げ
ほむら「いいえ、もういいのよ巴さん。これでもあなたが辛いのも理解しているつもりよ」
マミ「ありがとう暁美さん。それで話しを戻すと、魔法少女はそれぞれ一人一人が自分の願いを捧げて残酷な現実と戦う事を宿命づけられた」
マミ「多くの子がその現実に耐えられず悲しい涙を流し、最後には自分の願いを恨んでしまった。」
マミ「でもそれは違うと思うの!!愚かさと無力さで自分が嫌になってしまうかもしれないけど、大切にしていた自分の願いを見捨てないで!!真っ直ぐなその祈りを無駄にしないで!!」
マミ「こんな偉そうに言える様な人間じゃないけど、一度大切な物を失った私でもこうやってまた優しい友達が出来たよって、手を伸ばせば掴んでくれる人が絶対いるよって、まだ投げ出すには早いよって、そう伝えたいって思うようになったのよ」
マミ「だから私、ヒロインは魔法少女に関わる人みんなだって思うの。世界は非情で私たちを試すかのように厳しい現実を突きつけてくるわ」
マミ「でもみんなが日々大切な物を守るために必死で戦っている!そう思うと勇気が湧いてくるの!だから...その、あの」
まどか「大丈夫ですよマミさん、みんなマミさんの気持ちはよくわかりましたよ。」
さやか「う~んマミさーーーーーん!!」ダキッ
マミ「キャ!!」
さやか「マミさんは私の憧れです、ずーーっとマミさんの見方ですよーー。それでもって将来は私のお嫁さんになって下さーい」
ほむら「もう、せっかく真剣な雰囲気だったのに...でも...そうですね」ダキッ
マミ「え!?」
ほむら「巴さんはいつも気を張りすぎなんです、そんなに後輩と弟子が信用できないんですか?」
さやか「ほむらがデレたーーーー」
杏子「そうだよ、親分がビクビクしてどうすんだ。大船に乗った気分でドーーンとそのデカイ胸を張っとけばいいんだよ」ニカッ
さやか「杏子――それセクハラーーー」
ほむら「自分に無い物へのひがみ、女の嫉妬っていやねえ」
杏子「言ったなー!テメエの胸に手を当ててもう一回言ってみろ」
ワイワイ!!ガヤガヤ!!
マミ(そうか壁を作ってたのは私自身だったんだ、すぐそこにこんなに可愛い後輩達がいたのに馬鹿ね、私って)
QB(...)
QB「まどかそろそろ時間だよ」
まどか「あっうん」(QB...笑ってた?まさかね)
まどか「じゃあみんな一斉に選んだ人の名前を呼んでね」
マミ「ええ」(もう終わっちゃうんだ、残念だな)
さやか「うん」(この流れだったら)
ほむら「分かったわ」(誰にするかなんて)
杏子「あいよ」(分かりきってるけどな)
QB「じゃあいくよ、せーの!!」
まどか「マミさん」
QB「杏子」
ほむら「マミさん」
マミ「佐倉さん」
さやか「マミさん」
杏子「マミさん」
ほむら「マミさん」
マミ「佐倉さん」
さやか「マミさん」
杏子「マミさん」
まどほむさや杏「「「「え?」」」」 マミ「え?」
さやか「もうーー、QBは天邪鬼だなー」
ほむら「ホントね、感情がないと空気の1つも読めないのかしら」
マミ「え?それより何で?もう...は、恥かしい/////」
さやか「こんな可愛くてカッコよくて寂しがりな先輩がいたら当然ですよ!」
マミ「....../////」
まどか「ほらマミさん!!黙ってないで早速お願いをしましょうよ」
マミ「そ、そうね。じゃあ...」
マミ「6人分のとびっきりのご馳走とケーキをお願い!!QB」
完!!
長々と読みにくい文を失礼しましたm(_ _)m
このSSまとめへのコメント
修羅場コントかと思ったらいい話で締めた…!
いまとなってはむしろ珍しい展開だな