P「千早が例えツッコミを覚えたって?」 (44)
―765プロ―
P「例えツッコミってアレか?くりぃむしちゅーの上田さんがよく使う手法の…」
春香「そうです!『阿藤快と加藤あいぐらい違うよ!』みたいなツッコミですよ!」
P「…そういう感じのツッコミをする千早の姿が全然想像できないんだけど。なんだ?新手の嘘か?」
春香「う、嘘じゃないですよぅ!」
春香は嘘つき
P「本当か?にわかには信じられないな」
春香「もう!信じて下さいってば~!」
P「いや、そう言われても実際に見てみないことには…」
春香「…そこまで言うならわかりました。じゃあ、今からプロデューサーさんが納得するような証拠をお見せします!」
P「お、おう…」
―給湯室―
千早「~♪」
P「なんか、特に変わった様子は見られないんだが…。やっぱり、なにかの間違いじゃないのか?」
春香「いいえ!千早ちゃんは今一人でいるからブっ込んでないだけです!誰かが来れば必ず…!」
真「おっはようございまーす!」
雪歩「おはようございますぅ」
春香「来た!来ましたよプロデューサーさん!いいですか、ちゃんと集中してて下さいね!」
P「あ、ああ…」
真「あ、千早おはよう!」
雪歩「おはよう、千早ちゃん」
千早「あら、真に萩原さん。おはよう。二人で来たの?」
真「うん。駅で待ち合わせしてたから一緒に来たんだ」
千早「ふふっ、本当に二人は仲がいいのね。まるで、マサ斎藤とケン・パテラのようだわ」
P「なっ…!?」
春香「ほら!ほら!!ね?ブっコみましたよ!」
P「い、いや…きっと俺の聞き間違いだろ…」
ほう
雪歩「えっと…マサ斎藤とケン・パテラ…?」
千早「まあ、萩原さんにもわかるように言うと、真と萩原さんの関係はイチローと義田貴士みたいなものよ」
雪歩「??」
真「やだなぁ千早。確かにボクと雪歩は仲がいいとは思うけど、マサ斎藤とケン・パテラみたいに一緒に牢屋に入るようになるにはまだまだだよ」
千早「まあ、そうね。でも、要はそれほど仲が良いってことよ」シタリ
雪歩「ろ、牢屋?」
千早「どうやら萩原さんにはピンと来なかったようね。幼稚園児が里見光太郎さんに会った時みたいにピンと来てないようだし」
雪歩「え、ええと…」
千早「ガハハハハハハハ!!!」
ガハハハハって笑うちーちゃんかわいい
P「…疑って悪かったな春香、どうやら本当のようだ」
春香「やっと信じてくれましたね!」
P「たった今この目で見たからな。っていうか、あの例えをブっコんだ後のしたり顔と笑い方はもしや…」
春香「あれは上田さんをイメージしてるみたいです」
P「やはりそうなのか…。しかし、なんで千早は急にああなっちゃったんだ?春香、なにか思い当たることはないか?」
春香「思い当たること…ですか」
P「ああ。なにか些細なことでもいいんだ。何かないか?」
春香「…あっ!もしかしてあれが原因かも…!」
P「なんだ!?一体なにがあったんだ!?」
春香「そう、あれはちょうど一か月前のこと…」
千早の顔が金玉みたいになってる…
一か月前 765プロ
ガチャ
千早「おはようございます。…って、誰もいないのかしら?」
春香「…ククッ」
千早「あ、春香いたのね。おはよう」
春香「…」
千早「…春香?なに聴いてるの?」
春香「うわぁ!?」
千早「きゃっ!?」
春香「…って千早ちゃんか~。あーびっくりしたぁ~」
千早「驚いたのはこっちよ。挨拶にも気付かないで、そんなに集中してなにを聴いていたの?」
春香「あーこれ?ラジオだよ」
千早「あら、ラジオを聴くなんて意外ね。誰のラジオ?」
春香「くりぃむしちゅーさんのANN(オールナイトニッポン)だよ。知ってる?」
千早「くりぃむしちゅーさんは知ってるけど、ラジオ番組を持ってることは知らなかったわ」
春香「ああ、厳密に言うともう番組自体は5年くらい前に終わっちゃったんだけどね。面白いから何回も聴いちゃうんだー」
千早「そんなに繰り返し聴くほど面白いの?」
春香「うん!基本的にくりぃむさんは時事ネタとか話さないから、いつ聴いてもわかる内容になってるんだよ。それにお二人は話が上手いからトークの勉強にもなるし…。よかったら千早ちゃんも聴いてみない?」
千早「まあ、トークの勉強になるなら…」
春香「本当!?それじゃあ今すぐCDに焼くからちょっと待っててね!」
千早「ええ、お願いするわ」
一週間後
春香「あ、千早ちゃん。今ANNは第何回まd」
千早「なんか?」
春香「いや、だから今何回m」
千早「なんか?」
春香「いや、だからいm」
千早「なんか!?」
春香「…なんでもないよ」
千早「え~、僕からは以上!」
春香「(…第45回までは聴き終わったんだね)」
ほ
さらに一週間後
春香「千早ちゃん、明日の買い物は何時からがいい?」
千早「そうね…。1330なんていいんじゃないかしら」
春香「えっと、それじゃ午後1時半ね?」
千早「ええ。11231330に新宿で」
春香「明日11月23日の午後1時半に新宿で」
千早「最後に確認するけど、東京03-1123-1330でいいのよね」
春香「あーうん」
春香「(81818イベントまで聴いたんだ…。これであと1/3だね)」
響「なんか千早、しゃらくさいぞ」
ちーちゃんはめんどくさいに限る
そして昨夜 天海家
Prrrrrrrrrrr
春香「あ、千早ちゃんから電話だ。珍しいな、なんだろ?もしもし千早ちゃん、どうしたの?」
千早『…』
春香「千早ちゃん…?」
千早『春香…私、どうしたら…ぐすっ…』
春香「ち、千早ちゃん!?どうして泣いてるの!?どこか具合悪いの!?ど、どうしよう、プロデューサーさんに連絡した方が…!」
千早『終わっちゃった…』
春香「と、とにかく落ち着いて千早ちゃん。冷静に、冷静にね」
千早『終わっちゃったのよ…』
春香「うん、なにが終わっちゃったのかな?」
千早『くりぃむしちゅーさんのANN…』
春香「あー…うん」
千早『こんなあっさり終わるなんて聞いてないわ…。この間まで最終回コントを2周に1回のペースでやっていたのに…』
春香「きっと、くりぃむさんにもいろいろ事情があったんだよ。そのちょっと前の頃からお仕事が忙しくなってきてたりしてたもん」
千早『それはそうだけど…。でも、やっぱり納得できないわ』
春香「そんなこと言っても…」
千早『…決めたわ、春香』
春香「…えっと、なにを?」
千早『私、この想いを忘れないためにも明日から上田イズムを随所にブっコんで行くことにするわ。もう伏し目がちな昨日なんていらないもの』
春香「言ってる意味がよくわからないんだけど…。とにかく、もう夜遅いから私寝るね。おやすみー」
千早『ええ、おやすみ春香。次に会う時は如月千早史上最高の如月千早を見せてあげるわ。それじゃ、あったかくして寝ろy』ピッ
春香「…寝よ」
ほ
時は戻って現在
春香「っていうことが…」
P「なるほど、お前が元凶か」
春香「えぇっ!?違いますよぅ!」
P「違わないだろ。そもそも春香が千早にくりぃむしちゅーのANNを聴かせなきゃこんなことにはならなかったんだから」
春香「そんなこと言ったら、私だって他の人に薦められて聴き始めたんですから元を辿ればその人の責任になりますよ?」
P「…ちなみに誰から薦められたんだ?」
春香「小鳥さんです」
P「…」
いや、ピヨちゃん責めるのはおかしい
ハマったらとことん好きになる性格と知っていて薦めた春香が悪い
P「わかった…。とりあえず音無さんは俺が絞めとくから、春香は千早のケア…もとい、説得をしてやってくれ」
春香「えー…正直今の千早ちゃんと絡むのはなんだか面倒かなーって」
P「…このままだと、千早はバラエティ番組にも進んで出るようになるだろうなぁ。もとが努力家だから場数を踏んで経験を積むたびに自身のレベルを上げようとするだろうし。その内、いろんな仕事でウケをバンバン取るようになるんじゃないか?」
P「普段は歌姫としての面を持ち、時にキレ味のある例えツッコミを放つ千早と、特にこれといった特技もなく、ただ若手芸人並みのツッコミを多用する春香…。局の偉い人はどっちを気に入るだろうな」
春香「私、千早ちゃんを説得してきます!!」
P「よし行け!」
亜美と真美くらい違うよ!
千早「…そこで私、作詞家の先生に言ってやったの。『この歌詞はややこし過ぎます!ベーコンレタスエッグつくねライスバーガーか!!』ってね。ガハハハハハハハハハハハ!!!」
真「アハハハハ!!確かにそんなにややこしい歌詞だったらそう言いたくなるよね!」
雪歩「(なんで真ちゃんは千早ちゃんの変な例えに対応できるんだろう…?)」
春香「ち、千早ちゃん!」
千早「あら春香、おはよう」
春香「千早ちゃん、ちょっと話があるんだけどいいかな?」
千早「かまわんよ~!」
春香「…」
支援
千早「それで、話っていうのは?」
春香「えっと…なんていうか、その…」
千早「なに?はっきり言ってくれないと何を言ってるのかわからないわ。カンボジアのニュースじゃないんだから」
春香「そ、それ!」
千早「んぁ?」
んあー
春香「その、上田さんを真似した例えツッコミ。千早ちゃんには似合わないから、止めた方がいいんj」
千早「なんか?」
春香「え?いや、だから例えツッコミなんて千早ちゃんには似合わないk」
千早「なんか?」
春香「だから、千早ちゃんには似合w」
千早「なんか!?」
春香「だから!!千早ちゃんには上田さんみたいな例えツッコミとか、ガハハ笑いとか、したり顔なんて似合わないから止めた方がいいって言ってるの!!」
千早「!!」
んぁ?っていうちーちゃんかわいい
何故アイマスは頻繁にくりーむしちゅーと絡むのか…
面白いからかまわんよ
春香「…あっ!ご、ごめんね、大きな声出しちゃって…」
千早「…」
春香「…千早ちゃん?」
千早「ぐすっ…」
春香「!!」
千早「似合ってないって…ぐすっ…似合ってないって…ひぐっ…」
春香「あ、あのね、千早ちゃん、さっきのはちょっとした冗談で、そんなこと思ってなかったりとかして…ね?」
千早「そんなの自分でもわかってるわよぉ!うわあああああああん!!!!」
春香「わああああああ!!千早ちゃん、ごめん!謝るから泣きやんで!!ぷ、プロデューサーさん、千早ちゃんが!!」
72分後
春香「落ち着いた?」
千早「ええ…ごめんなさい、取り乱してしまって…」
春香「ううん。元はと言えば私が酷いこと言っちゃったんだもん。謝らなきゃいけないのは私の方だよ。千早ちゃん、ごめんなさい」
千早「ふふ…なんだかおかしいわね。二人ともお互いに頭を下げてるなんて」
春香「えへへ…確かに、ちょっと変だよね」
千早「…春香」
春香「ん?」
千早「私ね、自分でも気づいてたの。上田さんの真似をするなんて、私らしくないって」
春香「…うん」
72分に悪意を感じる
72分後
おい
千早「でも、何らかの形でくりぃむしちゅーさんにしがみついてないと、ANNが終わったショックに耐えきれそうもなくて…。だから私、上田さんの真似をすることにしたの。有田さんの真似をするのだけは死んでも嫌だったから」
春香「そうだったんだ…。でもね千早ちゃん、厳しいことを言うようだけど、くりぃむさんのANNはもう終わったんだよ。5年も前に」
千早「ええ…わかってるわ」
春香「過去に縛られちゃダメ、とは言わないけど、最終回コントで有田さんが言っていたようにくりぃむさんはラジオ以外でも見ることができるんだから、今のくりぃむさんの活躍を応援しようよ!」
春香「それに、今はコンビでのレギュラー番組が7本、有田さんは2本、上田さんは4本もあるんだから忙しいんだよ。きっと、仕事が落ち着いたらまたANNをやってくれるよ!」
春香「今の私たちにできるのは、くりぃむさんを応援して、ANN復活を気長に待つことだけなんだから!」
千早「そうね…そうかもしれないわね…。わかったわ春香、私、ANNが復活するまでおとなしく過去の放送を聴きながら待つことにするわ」
春香「千早ちゃん…!」
千早「…でも、上田さんの真似をしてて思ったけど、ウケを取るのって楽しいのね」
春香「…え?」
千早「私、今までウケなんて取ったこともないし、むしろ取ろうなんて考えたこともなかったけれど、今日私のブッコミで真が笑ってるのを見た時、なんて言うか、ライブを成功させた時と同じような高揚感を感じることができたと思うの」
春香「…う、うん」
千早「だから、上田さんの真似は今日で終わりにするけど、ウケをいただく姿勢はこれからも続けていくつもりよ」
春香「ソ、ソウナンダー」
春香「(このままではプロデューサーさんの言っていたように、私のアイデンティティーが千早ちゃんに乗っ取られてしまう…!!)」
千早「…なんて、冗談よ」
春香「えっ?」
千早「さっき泣かされたお返し。内Pでの三村さんじゃないんだから、春香のフィールドを荒らすようなことはしないわ」
春香「も、もお~!千早ちゃ~ん!!」
千早「ふふっ。それじゃ改めて…上田さんの真似するの、今日まで~!!」
P「(よくやったな春香!パーフェクトコミュニケーションだ!)」
一ヶ月後
P「うぃ~っす」
雪歩「あ、プロデューサー!た、大変ですぅ!」
P「なんだなんだ、一体どうしたんだ!?」
雪歩「や、やよいちゃんが…」
P「なにっ!やよいがどうかしたのか!?」
雪歩「あ、あれを見てくださいぃ…」
P「ん?」
今度はやよいか
やよい「…だから私、長介たちに言ってやったんだー。『キングコングバンディ対アントニオ猪木のボディスラムマッチみたいになってっけどよー!』って」
伊織「き、キングコング??」
P「…おい、春香」
のワの「な、なんですか?」
P「お前、三ヶ月謹慎な~」
のワの「」
やよい「がはははははははははは!!!!!」
終わり
乙
おまけ
―春香が千早を説得していた同時刻―
P「音無さん、俺はあなたが普段どんなラジオを聴こうとも、それは人の自由ですから別に文句は言いませんよ。例え放送内容がウ○コチン○番組であっても」
小鳥「はい…」
P「でも、それを人に薦めるのはいかがなものでしょうか?しかも、あなたが薦めた相手は現役女子高生、付け加えるならアイドルですよ。ラジオを聴くことによって生じる悪影響をちょっとは考えましょうよ。そもそも…」
小鳥「(うう…なんで私がこんな目に…。あれ、でもそういえばさっきプロデューサーさん、『ウ○コチン○番組』って言ってわよね?もしかしてくりぃむしちゅーのANNを聴いたことがあるんじゃ…)」
小鳥「(もしそうなら、黒瀬先生の奥義が使えるってことよね!そうすればきっと…)」
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