P「…あれ、なんか身体に違和感が…」 (18)
P「…ん?」
P「…まて、この声はなんだ。どっかで聞いたような」
P「…あー。……んあー」
P「…ああ千早の声か。なーんだ…」
P「…!?」
P「ちょ、鏡を!!」
P「…千早だ。そして俺が手を動かすと鏡の中の千早も手を動かす」
P「…そして胸がない。つまんねぇ…」
P「じゃないそうじゃなくてなんだこれ」
はい
千早「…あれ…」
千早「なに、こ、れ…?」
見てるよ
とりあえずオナってみようか
はいじゃないさい
小鳥「これっておち…んちんよね」
小鳥「そして姿はプロデューサーさん……」
小鳥「閃いた」
P「通報した」
小鳥「はぁ……今日も一人ぼっち」
人が出払った事務所で溜息まじりに一人ごちる。今日は社長も某芸能事務所の重役と会食のため本当に一人だ。
朝の喧騒が嘘のように、しんと静まり返った所内。
静謐な空間に秒針の無機質かつ規則的な時を刻む音だけが響いていて、それが一層孤独感に拍車をかけていた。
「ダメよ小鳥。忙しいのはいいことなんだから」
あれほど業績不振だった765プロもここ一年で右肩上がりにそれを伸ばし、今では飛ぶ鳥を落とす勢いの有名事務所になって、テレビをつければみんなの顔を見ない日はないくらい、どの子も売れっ子で、だから、同じ職場の仲間として、それは本当に喜ばしいことなのだけれど。
どうしても。
ときどき考えてしまう。
それは、決まってこんな風に一人事務所に取り残されているとき。
「一年前までは、こうやってみんな事務所に集まっていたのよね…」
パソコンの画面に映し出された動画。そこには、まだあまり仕事もなかったあの頃の日常が切り取られていた。
『亜美キーック!!』
『なんのぉー! こちらも負けじと真美パーンチ!!』
『うっうー、亜美も真美も朝から元気だねー』
『ちょっとアンタたち! そんなところで暴れてるから、やよいが通れなくて困ってるじゃないっ!』
『あれあれ~、なんかいおりんってやよいっちには優しいですなぁ、真美さんや』
『そうですなぁ、きっとこれが愛なんでしょうなぁ、亜美さんや』
『べっ、べつにそんなこと…!』
顔を真っ赤にする伊織ちゃんと嬉しそうなやよいちゃん。それを冷やかす亜美ちゃん、真美ちゃん。
『美希もデコちゃんはやよいに甘い気がするの』
『あ、アンタまで! って誰がデコちゃんよ!』
『なにを恥じることがあるのです』
『そうだよ、伊織。たまには素直になりなって』
『自分も愛情表現は大切だと思うぞ』
『うぅ……アンタたちねぇ』
『あらあら、伊織ちゃんったらお顔が真っ赤よ?』
『おはようございまーす!わわっ…どうしたのみんな!?』
『あ、春香ちゃんおはよー』
『おはよう、春香』
『それがさ、伊織のやつが――』
みんな、本当に楽しそうで。
今のガランとした事務所からは想像もつかないくらい、毎日笑い声で溢れていて。
春香ちゃんがいて。
千早ちゃんがいて。
やよいちゃん、亜美ちゃん、真美ちゃん。伊織ちゃん。真ちゃん、雪歩ちゃん、響ちゃん、美希ちゃん、貴音ちゃん、あずささん、律子さん、そして――――
『こらこら、騒ぐのもいいが今日は大事なオーディションがあるんだぞ』
モニターに映る久しぶりに見た彼は、そう言って困ったように笑っていた。
「あ、あれ……? 私…どう、して…」
気が付くと。
ポロポロと。
零れはじめた涙が私の頬を濡らし、意に反して溢れるそれがおかしくて笑おうとするも上手くいかず、やがて洩れだした嗚咽は次第に大きくなり、もう、どうしようもなかった。
お、続いてる
支援
4ヶ月前、彼は研修としてアメリカへ発った。期間は最低でも一年ということだったので、まだ半分も過ぎていないことになる。
この数ヶ月間、私はできるだけ彼のことを頭の隅に追いやり、考えないようにしていた。
みんなとの距離も開き、日に日に孤独感が募るなか、そうでもしなければ耐えられないと思ったからだ。
けれど、それももう限界だった。
一度溢れ出した想いは、これまで溜め込んでいたぶん抑えられなくて。
「プロデューサー…さん…っ」
込み上げる嗚咽が邪魔をして上手く言葉にできず、やっとの思いで絞り出した彼を呼ぶ声も返事がない虚しさを――
「えーっと……音無さん?」
「ふえ…?」
目を疑う。
そこに、一番逢いたい人が立っていたからだ。
「どう…して…」
あまりに突然の再会に涙を拭うことも忘れて、譫言のように訊ねる。
そんな私の様子に彼は困り顔で。
「言ってませんでしたっけ。仕事の都合で一時帰国できそうなので、その時は事務所に顔を出すって、先週メールしたはずなんだけどなぁ……届いてませんでした?」
「そ、そんなメール…っ」
慌てて確認する。
そこには確かに未確認メールが一通、表示されていた。
「…うそ、私……どうして今まで…」
「あ、届いてたみたいですね。よかった」
そう言いながらパソコンの画面を覗き込んで安堵したように笑みを零す彼。
寄せられた顔は驚くほど近く、私の鼓動を早めるには十分すぎるほどの距離で、だから、心臓の音を聴かれてしまうのではないか――なんて、そんな馬鹿みたいな考えが頭を過ぎった。
「ひどい顔ですね」
書きだめなしかな?
支援
俺がそう指摘すると、音無さんは顔を真っ赤にして、まるで自分が泣いていることに今気付いたかのように目許をぐしぐしと拭う。
「あー、そんなに乱暴にしたら赤くなりますよ」
「い、いいんですっ!今さら私の目が赤くなったところで、誰も気になんか…っ」
「しますよ。せっかくの綺麗な目が勿体ないなって。少なくとも、俺はそう思います。だって――」
そっと手首を掴み、静止させる。
呆気に取られ上目がちに見遣る彼女に言い聞かせるよう、俺は言葉を続けた。
「ほら、こんなに綺麗じゃないですか」
「ななっ、なにを突然言い出すんですかっ! プロデューサーさん、アメリカに行っておかしくなったんじゃ…」
俺の言葉を聞くなり、立ち上がって動揺を露わにする音無さん。顔を更に赤くしてパタパタと手を振る姿は愛らしく、自分より年上だとは思えない。
そんな彼女に対し、俺は畳み掛けるようにまくし立てる。
「嫌だな。おかしくなんてなってないですよ。むしろ、日本にいた頃の方がおかしかったんです。だってそうでしょう?」
彼女に詰め寄り、壁際まで追い込んだなら顔の横に手を付いて、耳許で。
「こんなに可愛い人が近くにいたのに、なんのアプローチもしなかったんですから」
起きてたのかwwwww
支援
すまん、少し寝てた
つか眠気が酷くて何書いてるかわかんないww
書き溜めして出直すわ
期待しとくピヨ
小鳥がよだれ垂らして書いてるエンドにしか見えん
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