美希「あふぅ……春香に起こされるなんてさいこーのお目覚めなの」チラッ
目覚し「」
美希「ただの時計だけど」
美希「いつも寝てるからこそ信憑性のある寝たふり」
美希「そうすることで録音できた春香の目覚ましボイス!」
美希「春香の目覚ましボイスマジプレミア!」
美希「朝から春香の声が聞けるだけでもう幸せ、死んでもいい!」
美希「あ、でも死んだら聞けなくなるからそれは……」
美希「でもでも、死んだらお化けで透明だからいつでもどこでも春香と一緒だし」
美希「お風呂でだって……あはっ、ミキってばいけない子なの」
美希「さっさと着替えて春香に会――じゃなかった事務所に行くの!」
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なんだ、ただの百合SSか
―事務所―
美希「おっはよーなのー!」
小鳥「あら、おはよう」
美希「………………」
美希「………………」
小鳥「………………」
小鳥「……ど、どうしたの?」
美希「小鳥だけ?」
小鳥「そ、そうだけど……」
美希「ミキ、急激な眠気に襲われたから寝るの」
小鳥(春香ちゃんがいないからでしょ? ふふっ解り易いわね)
小鳥「はいはい、夏だからってだらしない格好はしちゃダメよ」
美希「ふぁーい」
―――
春香『あ、お帰り。美希』
美希『ただいまーっ春香!』ダキッ
春香『わわっと、ぁ』ズルッ
バタンッ!
美希『頭打たなかった?』
春香『平気だよ、転び慣れてるし』
美希『押し倒され慣れてる?』
春香『そんなこ――』チュッ
美希『あはっ、今日は肉じゃが?』ペロッ
春香『……もう、不意打ちはダメだよっ』
美希『続き、したいな』
春香『ダーメ。まずはお夕飯』
美希『春香はデザート?』
春香『も、もうっ……さっさとどいてっ』カァァ.....
――――
美希「……………」パチッ
美希(いつか現実にしたい夢だったの)
春香「あれ、起こしちゃった?」
美希「……まだ夢?」
春香「あははっ現実だよ?」
美希(起きたら春香が目の前にいる……目の前)
美希「ミ、ミキは変なこと言ってなかった!?」
春香「うん、デザートなの~ってくらいしか」
美希「それなら良いの、それなら」
美希(そのひとつ前とかヤバイってレベルじゃないの……)
美希「春香は今日仕事ある?」
春香「うん? あるよ? っていうか、美希とだよ?」
美希「えへへっ知ってるの」
春香「?」
美希「ところで春香、今日もクッキーないの?」
春香「ううん。あるよ~っじゃんっ! チョコチップバニラ!」トンッ
美希「カントリーマ」
春香「いや、一応頑張って作った自作だから」
腐った百合豚か…死 ね
美希「食べてみなきゃそれが真実かどうかは解らないの」
春香「形と包装の違いで気づこうよ」
美希「見た目で判断するなんてナンセンスなのッ!」 バンッ!
美希「見た目では判らない愛こそ、最大の旨みなの!」ババンッ!
美希「春香だって見た目普通だけど中身は特別なの!」バババンッ!
春香「う、うん……ぅん? あれ?」
美希「なに? まだ問題あるの?」サクッ
春香「いや、なんか最後……」
美希「最後?」サクッサクッ
春香「私って、中身特別?」
美希「」ガリッ
美希「舌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
春香「み、美希!?」
美希「あふぁっいはっ……あぅぅ」グスッ
春香「あーよしよし」ナデナデ
春香「痛いの痛いの飛んでけ~」
美希「うぅっいぁい……ぃぁぃ……」
春香「うん、解る。解るよ~その気持ち。噛むと痛いよね」
美希(痛い、めちゃくちゃ痛いの)
美希(でも、春香になでなでされてるから問題なしなの)
美希(怪我の功名ってやつなの!)
すばらしいもっとやってくれください
―10分後
美希「も、もう平気」
春香「そっか、水飲める?」
美希「うん……」ゴクッ
美希(ずっと撫でてくれてたの……)
美希(本当は3分くらいで何とかなってたなんて言えない)
春香「ごめんね、私が変なこと聞いちゃったから」
美希「そんなことないの」
美希「ただの自滅……中身が特別って言ったし」
春香「そうかな? 私は普通って言われるんだけど」
美希「周りに普通だって思わせとけば周りも普通だって思うの」
春香「そ、そうだね……」
美希「だから、特別の中で普通でいられる異端性を大事にしてるの」
春香「そうなの?」
美希「嘘なの」
春香「嘘なの!?」ガクッ
美希「それはただ見た目で言ってるだけ」
春香「あはは……リボンなければただの女の子ですよぅ」
美希(でも実はそれも嘘なの……いや、半分?)
美希(周りが普通だって思ってれば)
美希(みんなは特別に手を出そうとするの)
美希(そうすれば、春香が誰かに取られる心配もないの)
美希「でも、溢れ出るヒロインの輝きは誤魔化せないの」
春香「ヒロインの輝きって……なにそれ」
美希「みんなを惹きつける魅力」
春香「それなら美希の方があるんじゃない?」チラッ
美希「春香がイヤラシイ目で見てくるの」キャーッ
春香「ぐへへっ――ってみるかー!」バンッ
美希「見てよ!」ドンッ!
美希「………………」
春香「………………」
美希「………………」
春香「……して、欲しいの?」
美希「全力で見逃して欲しいの、お願いだから引かないで、退かないで」
春香「う、うん」
美希「べ、別にそういう趣味じゃなくて、誰からでも憧れられたいなってだけなの!」
春香「うん」
美希「ごめん出来るなら全部忘れて欲しいの」
春香「なら、美希のおにぎりが食べたいかなって」
美希「うっ……家で丹精込めて作った一つをくれてやるの!」ガサゴソ......サッ
春香「まいど~」ヒョイッ
春香「んっ美味しい」モグモグ
美希「おにぎり3号っ……ミキが、ミキが不甲斐ないせいでっ」グスッ
春香「3号? 何個作ってきたの?」
美希「ざっと10個なの」シレッ
春香「ならもう一つ」
美希「ふっ……もう罪の分は支払ったからダメなの」ドヤッ
春香「クッキー」
美希「もってけ泥棒!」ウワァァァ
春香「あははっごめんごめん、冗談だから」
美希「笑えない冗談なの」
春香「これ、具なしなんだね」
美希「具無しは最高なの」
春香「本音は?」
美希「ぐ、具なしでも最高なの」
春香「実を言うと?」
美希「鮭おにぎりが食べたいの」
春香「あははっだと思った」
美希「解ってるなら言わせる必要はないんじゃないかな?」
春香「ふふっそうだねぇ」
美希(春香の笑顔に免じて無罪放免なの)
美希「ねぇ春香ー」
春香「んー?」
美希「はるるん」
美希「春香ちゃん」
美希「春香さん」
美希「天海さん」
美希「春香」
春香「な、なに?」
美希「……はるちゃん?」
春香「えっなに? なんなの急に?」
美希「みんなが呼ばないミキだけの特別な呼び方?」
春香「別に今まで通りでいいよ?」
美希「……そっか」
美希(春香は特別って意味なんだけどなぁ)
P「おーい、美希、春香。行くぞー」
美希「仕事の時間なの」
春香「そうだねっ頑張ろう」
美希「春香の足引っ張ってあげるの」アフゥ
春香「わざと失敗するなら怒るよ?」
美希「怒られてみたいの」
春香「もーっ、みーきーっ」
美希「ファイアー!」バッ
春香「えっ?」
美希「ネスなの」
春香「うん?」
美希「大乱闘」
春香「ごめん、やったことない」
―スタジオ―
美希「ミキ、手作りじゃないのはノーサンキューなの」
春香「ち、違うよ? ちゃんと手作りだよ?」
美希「ならなんでこんな売り物みたいな――」
春香「だって、今までみたいにひと箱にっていうのじゃもうダメだと思ったから」
美希「ぁ……ごめん」
ハイカットー
美希「結構ハードなの」
春香「あははっ今回は美希主役だもんね」
美希「でも、かなり悪い子の役なの……」
春香「美希は良い子だよ。それは私もみんなも解ってるよ」
美希「役の話だよ?」
春香「知ってるけど、知ってるけど!」
美希「えへへっ冗談。そう言ってもらえて嬉しい」ニコッ
春香「う、うん……」カァァ......
美希「それよりお昼なの!」
春香「そうだね、やっと休憩だよ」
PM 15:43
美希「もう不規則だなんだって言ってられないの」
春香「そうだよねぇ……維持が大変で大変で」
美希「春香は太っても痩せてもダメなの」
春香「え?」
美希「その抱きつきたくなる体型のままでいて欲しいの」
春香「なにこれ、褒められてるの? 貶されてるの?」
美希「ううん、愛されてるの」ギュッ
春香「ちょ、ちょっと……」
美希「……真君みたいなイケメンアタックは無理なの」バッ
春香「あ、あはは。ははっ……はぁ」
美希「いでよおにぎり連合軍!」
春香「もぅ、食べ物で遊んじゃダメだよ~」ヒョイッ
美希「阻止!」ガシッ
春香「ぐぬぬ」ググッ
美希「ぐぬぬ」ググッ
春香「ごめん冗談、返すから放して」サッ
春香「……で、実は今日、私もおにぎり持ってきたんだよ」ガサゴソ
美希「!」ピクッ
春香「どうかな?」スッ......
美希「交換……する。と?」ジッ......
春香「ふふっ、嫌かな?」
美希「乗ってあげるの」ヒョイッ
春香「ありがと~」ヒョイッ
美希(どうせ美希のは全部具なしなの)
美希(つまり、このおにぎりに具が入っていてもなくても)
美希(ミキの勝ちは決まって――)
春香「ふふっ」ニヤッ
美希「!」
美希(ま、まさか……禁断の味なし!?)
美希(お米本来の味のみなんて)
美希(炊きたて以外はノーサンキューなの!)
美希「は、春香……」
春香「どうしたの? 食べないの?」
美希(信じたミキの負けなの)
美希(思えば、春香はおかず入りの弁当箱が別にあるの)
美希「覚えておいて、これがミキの生き様ッ!」パクッ
春香「あっそんな一気に半分も……」
美希「ッ!」
美希「こ、これはッ」
美希「ご飯本来の味に混ざって」
美希「ご飯のそれとは違う食感を持ち」
美希「絶妙な焼き加減と絶妙な塩加減を融合させた最高の味わい!」
美希「その正体は!」ジッ.....
美希「砂漠の中で口にする水一滴のように重要なオレンジ色の輝き!」
美希「まさしく……鮭なのーッ!!」
\サケなのーッ/
\なのーッ/
春香「あははっ、喜んで貰えたようで何よ――へ?」ガシッ
美希「春香はお母さんよりも好きなのっ! 大好きなの! この気持ち、正しく愛なのッ!」ギューッ
春香「い、いた、ちょ、美希、苦し……」
美希「春香、どうして! どうして美希が望んでることが判ったの?」
春香「ほら、美希のお母さんって面倒くさがって塩握りばっかりって」
美希「い、言ったけど、鮭おにぎりが食べたいってことも愚痴ったけど――あ」チラッ
春香「あはは……」
美希「美希のため? 具有りおにぎりなのにおかずがあるのは」
美希「美希の塩おにぎりと交換して食べるため?」
春香「それもだけど……一緒に食べてくれるかなって」エヘヘッ
美希(春香は女神さまなの)
美希(崇め奉っても良いの)
美希(一瞬でも味なしと疑ったミキを殴ってあげたいの)
美希「春香……」
春香「ん?」
美希「春香をミキのお嫁さん候補ナンバーワンに認定するの」
春香「え?」
美希「ミキは春香となら結婚しても良いよ?」
春香「な、何言ってるの?」カァァ.....
美希「あはっそれくらいに春香はミキにとって特別って事なの」
美希(危ないの……もし本気で言ってるってバレたら)
美希(危険人物扱いされちゃう)
美希(女同士の恋って報われないの……)シュン.....
春香「美希?」
美希「な、なんでもないの!」バッ
美希「お昼をさっさと終わらせるの!」
春香「う、うん。急がないとっ」
\オツカレサマデシター/
―帰り道―
美希「もう夕方なの」
春香「でもこの時間で良かったよね」
春香「ドラマ撮影だからもっと長い可能性もあったし」
美希「うん」
春香「このあとオフだっけ?」
美希「うん」
春香「美希の家に行っても良い?」
美希「う……う~ん……」
春香「あははっ流れじゃダメかぁ」
美希「……良いよ。ミキの家に招待するの」
美希(そして縄につないで監禁するの!)
美希(と、出来もしないことを思ってみる)
―ミキハウス―
美希「寛いでくれて良いの」
春香「じゃぁ遠慮なく、えいっ」ボフッ
春香「わぁっ気持ち良い布団~」ゴロゴロ
美希(ミキのベッドに春香の匂いが……)
美希(ミキ、明日は絶対に寝不足なの)
美希「あはっ。ミキのお気になの」
春香「さすがだね、眠り姫のお眼鏡に叶うなんて」
美希「褒めても出せるのは麦茶くらいなの」コトッ
春香「ありがと」ニコッ
美希「う、うん」カァッ......
美希(笑顔でおつりが出ちゃうの)
春香「ねぇ美希」
美希「なに?」
春香「ちょっと大事な話」
美希「え?」
美希(もしかして)
美希( こ く は く ! ? )
美希(なんて夢みたいなことあるわけないよね)
春香「美希は女の子同士が恋することどう思う?」
美希「それは……おかしい、かなぁ?」
春香「あははっ、それはそっか」
美希(いえない、恋してるなんて)
美希(言えるわけない、春香が好きだなんて)
春香「私ね?」
美希「うん」
春香「美希が、好きだよ」
美希「えっ」
春香「休憩で抱きつかれた時なんてドキドキしたし」
春香「好き、大好き、愛してるって言われて嬉しかった」
美希「……………」
春香「でも、普通じゃないし、おかしいから。忘れようと思う」
美希「忘れる?」
春香「うん、美希へのこの気持ちが友達としてのものになるようにしたい」
春香「だから、もう私に抱きついたり、好きとか愛してるって言うのは止めて」ポロッ....
美希(春香、泣いてる?)
春香「だって報われるわけがない」
春香「あっちゃいけないことだもん」
春香「なのにこのままずっと近いなんて苦しいよ」
春香「だから――」
美希「ヤなの」
春香「え?」
美希「ヤなの! ミキは抱きつきたいし、好きって言いたい!」ギュッ
春香「み、美希!?」
美希(春香が勇気を出して言ってくれてる)
美希(でも、これは別れの言葉)
美希(なら、ミキが答えて結果を変えるの!)
美希「ミキも春香が好き」
春香「それは」
美希「違う。春香と同じ好き!」
春香「え……?」
美希「だから、報われるの」チュッ
春香「んっ」
美希(美希の恋も)
美希(春香の恋も)
美希(報われる!)
春香「んぅ……」
美希「んっぷはっ」
春香「はぁっはぁっ……み、美希……」
美希「春香……今日、泊まって行って」
春香「……良いの? おかしいよ? 間違ってるよ?」
美希「あはっ。ミキたちが間違いだっていう方が、間違いなの!」
春香「あははっ……美希がそう言うなら、私……うん、泊まって行こうかな」
美希「春香、大好き」
春香「私も好きだよ、美希」
美希「もう一回、して良い?」
春香「……うん」
スッ………
目覚まし「起きてー、ほら。美希。あと5分とかダメだよ?」
春香「えっ?」
美希「あっ、タイマー切り忘れてたの!」
春香「なにそれ、ちょっ美希!」
美希「うわーん、世界は意地悪なのーっ!!」
スレタイに始まりスレタイに終わる
みきはるわっほい!
はるるん愛してる
ん? おい続きはどうした!
乙
やはりはるみきはいいな!(ツヤツヤ
初夜を書くんだよあくしろよ
仄かに香る春香スキー臭
おつおつ
よかったドラマやったんか
粉々になって風に飛んだクッキーは無かったんだ…!
流石だよなぁ…この人
昨日の今日で当事者同士のイチャラブ
もしかして頼めば書いてくれる!?
おつんつん!
乙
ドラマで良かった 報われて安心した
おつ
いつになったらえっちするんですか
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