モバP「こたつを出したときの話」 (31)
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P「――ああ」パク
P「そういえばありましたね。杏のこたつ。引っ越しのときにも、あいつには返さずに、そのままこっちの事務所に持って来たんだ」
ちひろ「それですそれです。せっかくあるなら、そろそろ出してみてもいいんじゃないかと」モグモグ
P「……、うーん…」ズズ…
P「みんなは喜ぶでしょうけど。…ますます事務所の雰囲気がゆるーい感じになりそうな気が…」
ちひろ「寒々しいよりはいいんじゃないですか?事務所といっても、アイドル事務所ですから」
P「それはまあ…」
P「…、本当はちひろさんが入りたいだけじゃないでしょうね」モグ
ちひろ「ふふ?」ニコ
P(あ、ごまかされた)
・シリーズものです。が今回も、また新しい子をメインにしてます
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ちひろ「あはは…まあその…」
ちひろ「休憩のときくらい、ぬくーってしたいじゃないですか。」
P(ぬくー…)モグモグ
ちひろ「なんというかですね」
ちひろ「冬になると、休憩中とはいえ…オフィスチェアに座ったままだと、」
ちひろ「なんだか寂しくて、気も休まらないように感じて」
P「……それは…そうですね」…モグ
ちひろ「ね?」
ちひろ「私は我慢すればいい話なんですけど…」
ちひろ「アイドルのみんなには、事務所は暖かい場所だと思っていて欲しいなー…なんて」
P「……」…ズズ
P「ちひろさんって――」
ちひろ「それにですね、電気代の節約にもつながるかなと!」
P「…………そうですね」
ちひろ「あっと、すいません。なにか言おうとしてましたよね…?」
P「いえ、なんでもありません」
ずず・・
P「…」フゥ
P「そうですね」
P「じゃあ出しましょうか。こたつ。まだ少し早いかもしれませんけど」
ちひろ「はい♪よろしくお願いします」
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P「けほ」
P「布団は…クリーニングに出すかなぁ。とりあえず干せばいいか?それにしても埃がすごいな……けほ」
菜々「?」
菜々「プロデューサーさん?」
P「?お、菜々か。お疲れさま」
菜々「はいっナナです!お疲れさまです!…えへへ」ピョン
P「うん」
菜々「なにをしてるんですか?」
P「こたつを出そうと思って」
菜々「え…事務所にこたつですか…?」
P「あ、いや。べつに怠けようとしているわけじゃなくて」
菜々「わあ。じつは最近、足先の冷えが気になってて!だから助かっちゃいます!」キャハッ
P(勢いよく言う台詞じゃないぞそれ)
・あべななさん
http://i.imgur.com/15Zs0RC.jpg
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菜々「じゃあ私も手伝っちゃいますね♪」
菜々「今日はもうレッスンも終わったので、アイドルからお手伝いメイドさんに、逆メルヘンチェンジです!」
P(それって現実に引き戻されるってことじゃ)
菜々「よっこらしょ。えい」
菜々「えっと、お布団はどこに干しましょう?」
P「向こうの方に…。あの、レッスンの負担もあるだろうし、腰を痛めないようにな」
菜々「はいっ♪トレーナーちゃんから湿布を頂いて――ゴホッゴホッ。と、とにかく、このくらいなんともないですから!」パタパタ
P「足元にも気をつけてなー」
ガララ
菜々「良いお天気ですねー」
P「本当だな」
菜々「ふふ。せっかくなので、お茶でも淹れましょうか?」
P「あ、じゃあ俺が淹れるよ。手伝わせちゃったし。ゆっくりしててくれ」
菜々「ほ、ほんとですか……な、ナナはまだまだ元気いっぱいですが…では、お言葉に甘えて…」チョコン…
P「うん。味には期待しないでください」
菜々「ふふ。了解です」クス
P(?なにがせっかく、だったのかな)
菜々「…」
菜々「…本当…いいお天気だなー……へへ…」ニヘー
P「…」
P「まあいいか」
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P「はいお茶。おせんべいと落花生もあるぞ」ガサ
菜々「……」
菜々「な、なんだか、お茶菓子のチョイスに悪意を感じちゃうんですけど…」
P「?あ、悪い。どっちも楓さん用に買い置きしてあるおつまみなんだけど……菜々はあんまり好きじゃなかったかな」
菜々「あっいえっ。落花生とか大好きですけど!なんかもう早とちりしてすいません!」
P「お、おう。それはよかった」
菜々「おせんべいもおつまみなんです?」ポリポリ
P「変わってるよな」パキ
菜々「ふふ。もし飲んでいるのが日本酒なら、ごはんをおかずにごはんを食べるようなことになっちゃいますねぇ」ポリポリ
P「まあ納豆に醤油かけたりするし…」ポリ
P「日本酒といえばお刺身かな」モグ
菜々「干物なんかもありますよ!」パキ
P「枝豆」ポリ
菜々「冷や奴」ポリ
P「あー」
菜々「あー」
菜々「はうあ!」
P(おっちょこちょいだな)
菜々「い、いまのはその……お、お母さんが、それはもう嬉しそうにしてくれた話を思い出してですね…」ウサウサ
P「ウサミン星でも日本酒が飲めるんだな」
菜々「は、はい。わりと交易は盛んですから!あ、あははっ」
P「魚も釣れるんだな。生魚も食べるみたいだし」
菜々「ま、まあ……みたいですね…」
P「日本みたいなところなんだな」
菜々「もう許してください」
P「は?」
菜々「違うウサ……ウサミン星はちょっとここから近いから、いろいろ日本と似てるだけウサ…」ウサ…
P(その語尾はなんだ)
菜々「ナナは正真正銘のウサミン星人なんですよぉ!信じてくださいプロデューサーさーん!」
P「声が大きい」キーン
菜々「あっ…あぅ……すみません……。ウサ」
P「…いや、その」
P「日本みたいで住みやすそうだなーって思っただけだよ」
菜々「……」
菜々「あー…ああ……またナナの早とちりでした…?」
P「うん。たぶん」
菜々「……あー…はうー」
菜々「ご、ごめんなさい。なんだか癖で、その、思い込みが激しいというか、」
P(それはそうかもしれない)
菜々「もっとよく考えればいいんですけど、すぐ舞い上がっちゃって。それに最近、考えすぎるとすぐ息があがるし…」ハァ
P(それは…?)
菜々「な、治した方がいいかなぁ…」シュン
P「…」
P「そうかんたんに悪癖が治るなら苦労はしないだろう」
菜々「はう」グサッ
菜々「そ、それはそうですねっ……でもちょっと手厳しいです、プロデューサーさん……」ウサー…
P「はは」
P「まあ、ほら。悪癖ならな」
菜々「?」
P「思い込んで一直線!ってのは、悪いことばかりじゃないと思うよ。」
P「じっさい菜々のそういうところは、アイドルとしての菜々の、とても魅力的なところだと思う」
菜々「……」
菜々「……」サッ
P「ん?」
菜々「あ、しゅ、す、ません。しゅいません、な、なんでもないですから」
P(言い直したのに言い直せてないな)
菜々「ちょっと……い、いっしゅん。……ごめんなさい、いま顔をあげるのは、その…」
P「うん。いいよ」
菜々「……」
菜々(……はーあ…。プロデューサーさんって、本当、……もぅ)
菜々「ばか」
P「あれっなんか急に悪口を言われた気がする。なんでかな」
菜々「ふふーん♪」
にっ
菜々「いまのはウサミン星の言葉ですからー。きっとプロデューサーさんには通じません♪」
P「いや、フツウにばかって言ったよな?」
菜々「言ってません♪」
P「言っただろ」
菜々「言ってませんよー」
P「言っただろー」
キャハキャハ
ちひろ(……どうしてあそこからいちゃこらに発展するのかしら…)カタカタ…
・
・
・
ガチャ
仁奈「ただいま戻りやがりました!」
楓「戻りました」
楓「?」
仁奈「?」
仁奈「…こたつでやがりますね」
楓「……やがりますねー…」
P「あ、二人とも。お疲れさま」
楓「お疲れさまです」
仁奈「仁奈はまだまだ元気ですよ!」モッフ
P「お、いい元気だ。それに一仕事終えてますますもふってるな」モフモフ
仁奈「おお。そこに気づくとはさすがのPでやがります!思うがままもふりやがってくだせぇ!」モッフモッフ
楓「ふふっ。もふもふ、もふもふ…」
菜々(なんだかすごい会話だなぁ…?)ハワー…
P「うむ。いいもふもふだ」
P「でもそんなもふもふには、十分な休息も必要だろう?…ということで、事務所にこたつが設置されました。思う存分休憩に使ってくだせー」
仁奈「えへへ。じゃー早速お言葉に甘えるですよ!」ズサー
楓「あっ…仁奈ちゃんに、一番乗りは取られちゃいましたね。じゃあせめて二番に滑り込み…」ズサー
P「楓さんそれスカートの日には絶対やめてくださいね。あと仁奈、楓さんが真似するだろ。行儀が悪いぞ」
仁奈「てへですよ!」ヘヘー
楓「てへ、です」エヘヘ
菜々(でも、なんだかとっても楽しい会話だぁ…)エヘヘ…
P「それから、」
P「こたつを出すのには菜々が手伝ってくれたので、お礼を言っておくように」
菜々「へぁ?い、いえ、ナナはべつにそんな…」
楓「わあ。ありがとう、菜々ちゃん」ニコ
仁奈「菜々おねーさん、ありがとですよ!」ニパ
菜々「あ……」
菜々「い、いえいえ!こ、このくらい、ウサミンにはへっちゃらなんですよぉ!えへへ」
楓「おおー」パチパチ
仁奈「おおー」パチパチ
菜々「え…えへへ…」
仁奈「ごろごろしやがります」ゴロー
楓「ふふ……事務所で横になってのんびりできるのは、なんだか新鮮……。」コロコロ
P「おかげさまで二人とも楽しそうです」
菜々「そうですねー」
P「ありがとな」
菜々「あ、い、いえ…べつに…ナナは本当、大したことなんてしてないですし……へへ…」
P「?」
P「…どうかしたか?」
菜々「へ?」
P「…ああ、いや」
P「なんとなく、…どうかしたかなって」
菜々「な、なんですかー、それ。説明になってませんよ、もう」
P「そ、それもそうだな。すまん」
菜々「……。えへへ」
菜々「…」
菜々「プロデューサーさんは、不安になったりしませんか?」
P「え?」
菜々「…こんなに楽しくて、いいのかなって。」
菜々「アイドルの夢が叶って、だけじゃなくて、事務所にいるときでもこんなに楽しくて、幸せで」
菜々「――…その……ナナは……」
P「……うん」
P「べつにいいだろ」
菜々「軽っ」
菜々「か、軽いっ。ひ、人が悩んでるのに、プロデューサーさん、軽いですっ」
P「そう言われても…そうとしか」
P「いいんだよ。幸せになれるのは、幸せになっていい人だけだよ。」
菜々「……、…そう…いうもの、ですかねぇ…」
P「たぶん」
菜々「あやっぱり軽いですっ」
菜々「もう…」ハア
菜々「…へへ」
菜々「でも、まあ、そうかもしれませんね。うん。そう、思うことにします!」ウサッ
P「うん」
菜々「えへへっ」
菜々「というわけで、プロデューサーさん」
P「ん?」
菜々「ナナはいまとっーても幸せですよ♪」
P「…」
P「そっか」
菜々「はいっ」
P「それはよかった」
菜々「はい!よかったです!」
・・・・おしまい
おわりん。ぼくはお月見ウサミンが好きです
菜々さんはからかいたい。でも同い年とか幼馴染として弄りたい。でもあくまで永遠の17歳として弄りたい。ディレンマ
おつです
初々しい菜々さんが可愛いっす
乙
何気なく開いたらウサミンSSで俺得
乙
菜々「そういえば、プロデューサーさん」
菜々「ウサミン星は日本みたいで住みやすそう……と言っていたので――…す、住んでみます?最近は住民票を移すのもお手軽ですよ!」
P(あ、住民票移すだけでいいんだ…)
P「…まあ、さすがにいきなり住むってのは…。一度見に行ってみたいとは思うけど」
菜々「ほ、ほんとですか。じゃあお部屋のお掃除しておきますから!い、いつでもどうぞ!…えへへ」
P「うん」
P「そういえば菜々さん」
P「結局、さっき言ってたウサミン星の言葉の意味って、なんだったんだ?」
菜々「…あー……ええと、それはぁ…」
菜々「……あの、プロデューサーさん。いつもありがとうございます」
P「?うん。どういたしまして…って、なんだよ急に」
菜々「ふふ。なにも急なんてことはないですよっ、キャハッ☆」
P「はあ…」
P「あれ、はぐらかされたのか、俺」
菜々「ふふっ?♪」
ちょっとおまけ。>>12辺りのくだりを、こんな風に使うつもりで忘れてました
依頼後なのに失礼しました。読んでくれた人ありがとう
乙
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