阿笠「光彦君を名曲『謎』の歌詞に合わせてブチ殺すスイッチじゃ!」 (59)

阿笠「よぉ~し、押すぞい」ポチッ

コナン「博士、アンタが押すのかよ」

阿笠「どうせ押すんじゃし、いちいち前戯(コント)やるのもめんどいじゃろ」

コナン「そだな」

阿笠「ちなみにオープニングに使われたショートバージョンじゃぞ」

コナン「お、曲が始まった!」

♪ この世であなたの愛を 手に 入れるもの ♪



阿笠「これはどういう意味じゃ、新一?」

コナン(あなたの愛を、手に入れる……)

コナン「そうか!」コテリン!

コナン「愛ってのは、心……すなわち心臓だ」

コナン「つまり、光彦の心臓を手に入れろってことだ!」

阿笠「なるほどのう、さすがは新一じゃ!」

コナン「行くぜ、博士!」ダッ

阿笠「うむ!」ダッ

kskstの味だ

小松未歩ちゅっちゅ

歩みのま、いや

光彦「あ、おはようございます、コナン君」

コナン「わりぃな、光彦」グリュッ

光彦「あぁっ、ボクの心臓が!」

ドクン… ドクン… ドクン… ドクン…

光彦「か、返し……」

コナン「……」ニヤッ

グシャッ!!!

光彦「うぅ……」ピクピク…

コナン「まだ死んでねーみたいだぜ、博士」

阿笠「じゃあ歌の続きを聞いてみようかのう」

マジキチ

なんで光彦ばっかりこんな目に…

♪ 踊る ライト見つめて 忘れない ♪



阿笠「踊るライト……? ダンスを踊る懐中電灯なんて知らんぞい」

コナン「分かった!」コテリン!

コナン「ライトってのはハゲ頭、つまり博士の頭のことだ!」

阿笠「おお、なるほど!」

コナン「博士のそのハゲ頭を、光彦が未来永劫痛みと恐怖を忘れられなくなるほど」

コナン「光彦の顔面に叩きつけろってことだ!」

阿笠「みごとな推理じゃ! 成長したのう、新一!」

マジキチ

阿笠「ほれ、心臓を抜かれたぐらいでなに寝そべっておる! 立たんか!」グイッ

光彦「なにするんですか、博士……!」

阿笠「ほぉれ!」グシャッ!

阿笠「ほぉれい!」グシャンッ!

阿笠「もいっちょ!」グッシャリ!

阿笠「おまけじゃ!」グワッシャン!

光彦「……」ビクッビクッ

阿笠「ワシの頭ももう限界じゃ」ヒリヒリ…

コナン「鼻と後頭部がくっつくくらい顔面が陥没したが、まだ生きてやがる……」

♪ ahh 謎が解けてゆく ♪



阿笠「アァ~、謎が解けてゆく……なにがなにやらさっぱりじゃな」

コナン「分かったぞ!」コテリン!

コナン「これは事件を解いて、光彦を死刑台に送り込めって意味なんだ!」

阿笠「しかし、どうやって光彦君に事件を起こさせるんじゃ?」

コナン「バーロー……罪を犯してない奴を逮捕させる手段くらいいくらでもあるさ」

コナン「今までだってずっとそうしてきたんだ」

阿笠「お前もだんだん優作君に似てきたのう」ニヤッ

光彦はもう死にたくても死ねない病がデフォ

コナン「よぉ~し、おっちゃんを眠らせて、と」プシュッ

小五郎『犯人はあなたです! ハンガーを投げつけて阿笠博士を殺害したんですよ!』

光彦「ボクはそんなことやってません!」

阿笠「無駄じゃ、ワシが証人じゃ!」

タイホ!

コウリュウ!

キソ!

サイバン!

ユーザイ!

ジョージョーシャクリョーノヨチナシ!

ヒコクニンヲシケーニショス!

生きてんじゃねーか

目暮「何かいい残すことはあるかね?」

光彦「ボクはやってません!」

目暮「光彦君、君は本当に卑怯だな」グイッ

ガタンッ!!!

グィッ!

プラーン… プラーン…

コナン「絞首刑は落下の際の衝撃で、頸椎が骨折するから即死する」

コナン「はずなんだが……」

光彦「ぐ、ぐるじい、です……」プラーン…

阿笠「まだ死んではおらんのう……」

阿笠「光彦を追い詰めるチョップ力増強シューズじゃ!」

♪ 君はまだ 疑うことなく ♪



阿笠「疑うことなく……これはどういう意味じゃ?」

コナン「疑うことなく……」

コナン「分かったぞ」コテリン!

コナン「光彦は、俺たちに自分の命を狙われてるとは思ってない」

コナン「つまり、疑ってない!」

コナン「今が光彦を殺す最大のチャンスってことだ!」

阿笠「なるほど!」

本日のマジキチスレ

阿笠「光彦君を蹴り上げるぞい!」ボスッ

実況『阿笠、センタリング! 光彦が高く浮き上がった! ──中央には!?』

実況『江戸川だ! 10番の江戸川が走り込んでいる!』

実況『このチャンス、モノにできるか!?』

コナン(博士が作ってくれたこのチャンス……)バッ

コナン(モノにできなきゃ、俺は探偵としてもストライカーとしても失格だ!)

コナン「うおりゃあっ!」ドゴンッ!

実況『江戸川のオーバーヘッドで、光彦がゴールネットに突き刺さった!』

実況『いや、ゴール内にたまたま落ちていた剣山に突き刺さったァ!』

実況『ゴォ~~~~~~~~~~ル! ゴォ~~~~~~~~~~ル!』

実況『帝丹小学校、ワールドカップ進出決定!』

コナン「やったぜ!」

ワーワー… キャーキャー… ワーワー… キャーキャー…

光彦「がはっ……!」ビクビクッ

阿笠「む、ここまで派手な演出をしてやったのにまだ生きておるぞ」

コナン「しゃーねーな……。博士、次の歌詞は?」

場面転換はやすぎワラタ

光彦の周りは敵だらけなのか

♪ 友達と呼べた日々過ごし 今もずっと ♪



コナン「これは簡単だな」

阿笠「ようするに、友達を使って殺せってことかの?」

コナン「ああ」

コナン「光彦は少年探偵団のメンバーを一方的に友達だと思い込んでたからな」

コナン「博士、今すぐ灰原、元太、歩美の三人を呼んできてくれ!」

阿笠「了解じゃ!」

たまたまって怖い

コナン「──ってわけだ」

コナン「光彦のバカがソバカスの匂いにつられてノコノコやってきたら」

コナン「俺たち四人で一斉にリンチだ!」

歩美「うん、分かった!」

灰原「あまり気は進まないけど、やるしかないみたいね……」

元太「Unagi、Unager、Unagest」

歩美「元太君、すっごぉ~い! 英語が話せるんだ!」

元太「Yes」

コナン(やるじゃねーか、元太……!)ニヤッ

これが「まじきち」というものでござるか…!

光彦「美味しそうなソバカスの匂いがしますね……」クンクン…

コナン「今だ!」

バババッ

コナン「くたばりやがれ!」ドズッ! ドズッ!

灰原「オラァッッッ! オラァッッッ!」ドゴォッ! ドゴォッ!

歩美「えいっ! えいっ!」ペチッ ペチッ

元太「う、な、じゅ、う、波ァ─────ッ!!!」トクジョオアッ

光彦「う、うわぁっ──……」ボシュッ…

コナン(これだけやっても、まだ光彦の気は完全に消えてねえ!)

コナン「博士、次の歌詞だ!」

阿笠「うむ!」

            _,. -‐- ..、

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      i トj.  ,.:‐-、  ,.:‐-、   :,ハi
      ! .i'  ´ .`  .' .  `   :!ノ!
      ヽ!  `ー‐',:,^、`ー‐''    i.ノ         歩みのま、いや!kskstの味だ!
    _,...!   ______     !、
      :、ヽ  ヽ      /   /ノ`ー―
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       /ヽ、`ー---―‐'",.:-'"\
     /    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄     ヽ、

♪ 涙あふれ 止まらなくて ♪



阿笠「涙あふれ、止まらなくて……」

阿笠「これは、ワシらが涙を流しながら光彦君を殺せということかの?」

コナン「俺たちに血も涙もあるわけねーだろ」

コナン「これは──」

コナン「光彦に大量の涙を流させ、脱水症状にして殺せってことだ!」

阿笠「なるほど! ではみんなで光彦君を泣かせるとするかのう!」

阿笠「その一家は、かけそばを一杯だけ注文したそうじゃ~~」

コナン「ネロとパトラッシュは天使に迎えられ~~」

灰原「むかしむかし、悪い組織に利用され、姉を殺された可哀想な美女がいました~~」

歩美「正体を見られてしまったツルは、山に帰っていきました~~」

元太「ウナギは微笑みました。たとえ絶滅しても、俺たちは心の中に生きている~~」

光彦「うぅっ……」グスッ

光彦「涙が……」ドボアッ

光彦「涙が止まりませんよォ~~~~~!」ドボドボドボドボ

コナン「もっとだ! もっと出せ、光彦!」

光彦「はっ、はいィ~~~~~!」ドボドボドボドボ

光彦「みるみるボクの体が乾いていきますゥ~~~~~」シワシワァ…

コナン「オメーの涙腺を牛の乳を搾るように絞ってやる!」ギュゥゥ…

光彦「あああああ~~~~~っ!」ドボドボドボドボ…

コナン「ちっ、もう出ねえみたいだ」

コナン「プール10杯分は涙を流したのに、かろうじて生きてやがる」

コナン「サボテンみたいなヤローだ」

阿笠「光彦君を水不足の地域に送ったらどうかのう?」

コナン「バーロー、光彦の涙なんか飲ませられっかよ」

コナン「んなもん飲むくれーなら、俺なら自分ごと一族皆殺しにされた方がマシだ」

阿笠「そりゃそうじゃな」

コナン「よし、次の歌詞だ!」

♪ 失う ことだけを 教えてゆくつもり ♪



阿笠「ふむ……いよいよサビ直前じゃな」

阿笠「失うことだけを教える……」

阿笠「これはシンプルに、命を失うことを殺害することで教える、ってとこじゃろ!」

コナン「博士……アンタはそれだからイグノーベル賞止まりなんだよ」

阿笠「うぐっ……」

コナン「ま、これは説明するより実践してみせた方が早いだろ」

光彦「学校に到着しました!」

光彦「あれ、下駄箱にボクの上履きがありませんね」

光彦「教室にはボクの机がありませんし……」

光彦「ランドセルに入れたはずの教科書もなくなっています!」

光彦「これはどういうことなんでしょうか?」

光彦「仕方ないので、家に帰ったら家に誰もいません!」

光彦「というか、家がありません!」

光彦「ボクの戸籍もありません!」

光彦「いつの間にか、ボクの服もなくなってました!」

光彦「髪の毛もなくなって、皮膚もなくなって人体模型みたいです!」

光彦「視力や聴力もなくなって……」

光彦「徐々に記憶もなくなって──」

光彦「ボクの……存在も……」

スゥ…

コナン「完全消滅だ」

阿笠「みごとじゃ新一! ところで、どうやって光彦君の存在を失わせたんじゃ?」

コナン「バーロー、方法なんかどうだっていいんだ。大事なのは結果だろ?」

コナン「探偵と同じさ。犯人が捕まりさえすりゃ冤罪でもかまわねえ」

阿笠「ほっほっほ、こりゃ一本取られたわい! ──む!?」

光彦「ボクは……ここにいます……」ムクムク…

阿笠「こりゃ驚いた! かろうじて自己の存在を維持しておったとは!」

コナン「くっ……!」

コナン「博士、次の歌詞を用意しろ! 早く!」

光彦とは何なのかもはや分からなくなってきた

何でいつもみつひこなんだよ

♪ この世であなたの愛を 手に入れるもの ♪



阿笠「いよいよサビじゃが、これは──」

阿笠「最初の歌詞と一緒じゃのう!」

阿笠「じゃが、すでに光彦君の心臓は新一が握り潰してしまったはず……」

コナン「大丈夫だ、博士」

コナン「俺は今までの事件の被害者の心臓を抜き取って、コレクションしてきた」

コナン「その中の一つを……光彦に移植してやってくれ……」

阿笠「よいのか、新一!?」

阿笠「お前はあのコレクションを命の次に大事にしておったはず!」

阿笠「たかが光彦君のために、コレクションを欠けさせることはなかろう!」

コナン「いいんだ、博士!」

コナン「やってくれ……」グッ…

阿笠(血が出るほど、唇を噛み締めておる……)

阿笠(それほどまでに光彦君を殺したいということか……)

阿笠「分かった! すぐ移植手術を始めるぞい!」

阿笠「手術完了じゃ」

光彦「いやぁ~、なんだか生まれ変わったような気分です!」

光彦「まるでボク以外の誰かの心臓が、この体に埋め込まれたような……」

コナン「わりぃな、光彦」グリュッ

光彦「あぁっ、ボクの心臓が!」

ドクン… ドクン… ドクン… ドクン…

光彦「か、返し……」

コナン「……」ニヤッ

グシャッ!!!

光彦「うぅ……」ピクピク…

コナン(く……まだ生きてやがる! まだ謎は解けてねーってのか!?)

♪ 踊る ライト見つめて 忘れない ♪



阿笠「これもさっき出た歌詞じゃな」

阿笠「さっきはワシが光彦君に頭突きをかましたが……またアレをやるのか?」

コナン「いや……顔面が陥没するだけで殺せはしねえだろう」

コナン(俺も頭を剃って頭突きをするか?)

コナン(いや、そんなんであの光彦を絶命できるとは思えねえ……)

コナン(俺たちの身の回りにあるもので、もっとも強烈な光といえば──)

コナン「分かった!」コテリン!

フェニックスさん…

コナン「博士、太陽だ!」

コナン「光彦をロケットに乗せて太陽に送り込むんだ!」

コナン「今すぐロケットを作ってくれ!」

阿笠「心配するな、新一」

阿笠「こんなこともあろうかと作っておいたわい!」ニカッ

阿笠「できておるぞ新一!」

阿笠「光彦君を太陽に送り込んで跡形もなく蒸発させるロケットじゃ!」

コナン「さっすが、博士! アンタ最高だ!」

ラッキーマン思い出した

シュゴゴゴゴゴ…

光彦「ボク一人で宇宙旅行なんて、みんなに悪いですね!」

光彦「じゃあ行ってきます!」

歩美「行ってらっしゃ~い!」

灰原「二度と帰ってこなくていいわよ」

元太「ウナコーワクール」

シュボォォォ…!

阿笠「行ったのう……」

コナン「ああ……逝ったな」

mzkt

ウナコーワクールわろた

一ヶ月後──

コナン「まだ光彦が生きてて、しかも地球に戻ってきただと!?」

阿笠「うむ、光彦君の肉体は太陽で蒸発したのじゃが……」

阿笠「気体となった光彦君は、太陽風に乗って地球に舞い戻り……」

阿笠「先日、ついに再生を果たしたのじゃ」

コナン「……へっ、上等じゃねーか」

コナン「こうなったら、俺はなんとしても光彦を殺す!」

コナン「博士、最後の歌詞を用意しろ!」

阿笠「待っておれ、新一!」

こんな時間によくもまあ

マジチキ

♪ ahh 謎が解けてゆく 謎が解けてゆく… ♪



阿笠「これが『謎』の最後の歌詞じゃ……」

コナン「……」

コナン「結局のところ──」

コナン「光彦を殺すには、光彦が死なない理由、謎を解かなきゃならないってことか」

コナン(だが、その謎を解く方法がいくら考えても分からねえ!)

コナン(こうなったら俺の最大の必殺技で、光彦に挑む!)

コナン(蘭に教わった空手の手刀を、俺自身が改良したあの大技で……!)

コナン(それで殺せなきゃ、この勝負、俺の負けだ!)

ファミチキ

ザッ… ザッ…

光彦「こんな場所に呼びだして、ボクになにか用ですか? コナン君」

コナン「俺が謎を解くか、お前が死なずに生き残るか……」

コナン「勝負だ……光彦!」ダダダッ

光彦(速いッ!)

光彦(しかし、ボクの謎を解けない限り、ボクは絶対に殺せませんよ!)

コナン「うおおおおッ!!!」

コナン(見ててくれ、みんな……父さん、母さん、蘭、ホームズ……そしてウォッカ!)

コナン「これが江戸川コナン、いや工藤新一最強最大の必殺技だッ!」

バレない限り死なないってなんかあったな

コナン「 ギ リ ギ リ C H O P 」

ザンッ…!



コナンが渾身の力を込めて放った手刀は、光彦の体を真っ二つに切り裂いていた。



光彦「コナン君……よく“謎”が解けましたね! おみごとです!」

光彦「ギリギリじゃないと、ボク……ダメなんですよ……!」ニヤ…



ズガァァァァァンッ!!!!!



コナン「あばよ……光彦!」





END

運命のルーレットまわして

感動した

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年06月26日 (木) 03:22:38   ID: IUTF-lmO

エロい奴書いてください。

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