阿笠「よぉ~し、押すぞい」ポチッ
コナン「博士、アンタが押すのかよ」
阿笠「どうせ押すんじゃし、いちいち前戯(コント)やるのもめんどいじゃろ」
コナン「そだな」
阿笠「ちなみにオープニングに使われたショートバージョンじゃぞ」
コナン「お、曲が始まった!」
♪ この世であなたの愛を 手に 入れるもの ♪
阿笠「これはどういう意味じゃ、新一?」
コナン(あなたの愛を、手に入れる……)
コナン「そうか!」コテリン!
コナン「愛ってのは、心……すなわち心臓だ」
コナン「つまり、光彦の心臓を手に入れろってことだ!」
阿笠「なるほどのう、さすがは新一じゃ!」
コナン「行くぜ、博士!」ダッ
阿笠「うむ!」ダッ
kskstの味だ
小松未歩ちゅっちゅ
歩みのま、いや
光彦「あ、おはようございます、コナン君」
コナン「わりぃな、光彦」グリュッ
光彦「あぁっ、ボクの心臓が!」
ドクン… ドクン… ドクン… ドクン…
光彦「か、返し……」
コナン「……」ニヤッ
グシャッ!!!
光彦「うぅ……」ピクピク…
コナン「まだ死んでねーみたいだぜ、博士」
阿笠「じゃあ歌の続きを聞いてみようかのう」
マジキチ
なんで光彦ばっかりこんな目に…
♪ 踊る ライト見つめて 忘れない ♪
阿笠「踊るライト……? ダンスを踊る懐中電灯なんて知らんぞい」
コナン「分かった!」コテリン!
コナン「ライトってのはハゲ頭、つまり博士の頭のことだ!」
阿笠「おお、なるほど!」
コナン「博士のそのハゲ頭を、光彦が未来永劫痛みと恐怖を忘れられなくなるほど」
コナン「光彦の顔面に叩きつけろってことだ!」
阿笠「みごとな推理じゃ! 成長したのう、新一!」
マジキチ
阿笠「ほれ、心臓を抜かれたぐらいでなに寝そべっておる! 立たんか!」グイッ
光彦「なにするんですか、博士……!」
阿笠「ほぉれ!」グシャッ!
阿笠「ほぉれい!」グシャンッ!
阿笠「もいっちょ!」グッシャリ!
阿笠「おまけじゃ!」グワッシャン!
光彦「……」ビクッビクッ
阿笠「ワシの頭ももう限界じゃ」ヒリヒリ…
コナン「鼻と後頭部がくっつくくらい顔面が陥没したが、まだ生きてやがる……」
♪ ahh 謎が解けてゆく ♪
阿笠「アァ~、謎が解けてゆく……なにがなにやらさっぱりじゃな」
コナン「分かったぞ!」コテリン!
コナン「これは事件を解いて、光彦を死刑台に送り込めって意味なんだ!」
阿笠「しかし、どうやって光彦君に事件を起こさせるんじゃ?」
コナン「バーロー……罪を犯してない奴を逮捕させる手段くらいいくらでもあるさ」
コナン「今までだってずっとそうしてきたんだ」
阿笠「お前もだんだん優作君に似てきたのう」ニヤッ
光彦はもう死にたくても死ねない病がデフォ
コナン「よぉ~し、おっちゃんを眠らせて、と」プシュッ
小五郎『犯人はあなたです! ハンガーを投げつけて阿笠博士を殺害したんですよ!』
光彦「ボクはそんなことやってません!」
阿笠「無駄じゃ、ワシが証人じゃ!」
タイホ!
コウリュウ!
キソ!
サイバン!
ユーザイ!
ジョージョーシャクリョーノヨチナシ!
ヒコクニンヲシケーニショス!
生きてんじゃねーか
目暮「何かいい残すことはあるかね?」
光彦「ボクはやってません!」
目暮「光彦君、君は本当に卑怯だな」グイッ
ガタンッ!!!
グィッ!
プラーン… プラーン…
コナン「絞首刑は落下の際の衝撃で、頸椎が骨折するから即死する」
コナン「はずなんだが……」
光彦「ぐ、ぐるじい、です……」プラーン…
阿笠「まだ死んではおらんのう……」
阿笠「光彦を追い詰めるチョップ力増強シューズじゃ!」
♪ 君はまだ 疑うことなく ♪
阿笠「疑うことなく……これはどういう意味じゃ?」
コナン「疑うことなく……」
コナン「分かったぞ」コテリン!
コナン「光彦は、俺たちに自分の命を狙われてるとは思ってない」
コナン「つまり、疑ってない!」
コナン「今が光彦を殺す最大のチャンスってことだ!」
阿笠「なるほど!」
本日のマジキチスレ
阿笠「光彦君を蹴り上げるぞい!」ボスッ
実況『阿笠、センタリング! 光彦が高く浮き上がった! ──中央には!?』
実況『江戸川だ! 10番の江戸川が走り込んでいる!』
実況『このチャンス、モノにできるか!?』
コナン(博士が作ってくれたこのチャンス……)バッ
コナン(モノにできなきゃ、俺は探偵としてもストライカーとしても失格だ!)
コナン「うおりゃあっ!」ドゴンッ!
実況『江戸川のオーバーヘッドで、光彦がゴールネットに突き刺さった!』
実況『いや、ゴール内にたまたま落ちていた剣山に突き刺さったァ!』
実況『ゴォ~~~~~~~~~~ル! ゴォ~~~~~~~~~~ル!』
実況『帝丹小学校、ワールドカップ進出決定!』
コナン「やったぜ!」
ワーワー… キャーキャー… ワーワー… キャーキャー…
光彦「がはっ……!」ビクビクッ
阿笠「む、ここまで派手な演出をしてやったのにまだ生きておるぞ」
コナン「しゃーねーな……。博士、次の歌詞は?」
場面転換はやすぎワラタ
光彦の周りは敵だらけなのか
♪ 友達と呼べた日々過ごし 今もずっと ♪
コナン「これは簡単だな」
阿笠「ようするに、友達を使って殺せってことかの?」
コナン「ああ」
コナン「光彦は少年探偵団のメンバーを一方的に友達だと思い込んでたからな」
コナン「博士、今すぐ灰原、元太、歩美の三人を呼んできてくれ!」
阿笠「了解じゃ!」
たまたまって怖い
コナン「──ってわけだ」
コナン「光彦のバカがソバカスの匂いにつられてノコノコやってきたら」
コナン「俺たち四人で一斉にリンチだ!」
歩美「うん、分かった!」
灰原「あまり気は進まないけど、やるしかないみたいね……」
元太「Unagi、Unager、Unagest」
歩美「元太君、すっごぉ~い! 英語が話せるんだ!」
元太「Yes」
コナン(やるじゃねーか、元太……!)ニヤッ
これが「まじきち」というものでござるか…!
光彦「美味しそうなソバカスの匂いがしますね……」クンクン…
コナン「今だ!」
バババッ
コナン「くたばりやがれ!」ドズッ! ドズッ!
灰原「オラァッッッ! オラァッッッ!」ドゴォッ! ドゴォッ!
歩美「えいっ! えいっ!」ペチッ ペチッ
元太「う、な、じゅ、う、波ァ─────ッ!!!」トクジョオアッ
光彦「う、うわぁっ──……」ボシュッ…
コナン(これだけやっても、まだ光彦の気は完全に消えてねえ!)
コナン「博士、次の歌詞だ!」
阿笠「うむ!」
_,. -‐- ..、
. / \
. ,:',.-‐. ,.-‐-.、 、
,:'´ `ー'´ ``:.
,: _,...._ _,...._ ::.
,.‐y .!,.-‐、i! i!,.-‐、! r‐、
i トj. ,.:‐-、 ,.:‐-、 :,ハi
! .i' ´ .` .' . ` :!ノ!
ヽ! `ー‐',:,^、`ー‐'' i.ノ 歩みのま、いや!kskstの味だ!
_,...! ______ !、
:、ヽ ヽ / /ノ`ー―
\\ ,.:‐"/
/ヽ、`ー---―‐'",.:-'"\
/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ、
♪ 涙あふれ 止まらなくて ♪
阿笠「涙あふれ、止まらなくて……」
阿笠「これは、ワシらが涙を流しながら光彦君を殺せということかの?」
コナン「俺たちに血も涙もあるわけねーだろ」
コナン「これは──」
コナン「光彦に大量の涙を流させ、脱水症状にして殺せってことだ!」
阿笠「なるほど! ではみんなで光彦君を泣かせるとするかのう!」
阿笠「その一家は、かけそばを一杯だけ注文したそうじゃ~~」
コナン「ネロとパトラッシュは天使に迎えられ~~」
灰原「むかしむかし、悪い組織に利用され、姉を殺された可哀想な美女がいました~~」
歩美「正体を見られてしまったツルは、山に帰っていきました~~」
元太「ウナギは微笑みました。たとえ絶滅しても、俺たちは心の中に生きている~~」
光彦「うぅっ……」グスッ
光彦「涙が……」ドボアッ
光彦「涙が止まりませんよォ~~~~~!」ドボドボドボドボ
コナン「もっとだ! もっと出せ、光彦!」
光彦「はっ、はいィ~~~~~!」ドボドボドボドボ
光彦「みるみるボクの体が乾いていきますゥ~~~~~」シワシワァ…
コナン「オメーの涙腺を牛の乳を搾るように絞ってやる!」ギュゥゥ…
光彦「あああああ~~~~~っ!」ドボドボドボドボ…
コナン「ちっ、もう出ねえみたいだ」
コナン「プール10杯分は涙を流したのに、かろうじて生きてやがる」
コナン「サボテンみたいなヤローだ」
阿笠「光彦君を水不足の地域に送ったらどうかのう?」
コナン「バーロー、光彦の涙なんか飲ませられっかよ」
コナン「んなもん飲むくれーなら、俺なら自分ごと一族皆殺しにされた方がマシだ」
阿笠「そりゃそうじゃな」
コナン「よし、次の歌詞だ!」
♪ 失う ことだけを 教えてゆくつもり ♪
阿笠「ふむ……いよいよサビ直前じゃな」
阿笠「失うことだけを教える……」
阿笠「これはシンプルに、命を失うことを殺害することで教える、ってとこじゃろ!」
コナン「博士……アンタはそれだからイグノーベル賞止まりなんだよ」
阿笠「うぐっ……」
コナン「ま、これは説明するより実践してみせた方が早いだろ」
光彦「学校に到着しました!」
光彦「あれ、下駄箱にボクの上履きがありませんね」
光彦「教室にはボクの机がありませんし……」
光彦「ランドセルに入れたはずの教科書もなくなっています!」
光彦「これはどういうことなんでしょうか?」
光彦「仕方ないので、家に帰ったら家に誰もいません!」
光彦「というか、家がありません!」
光彦「ボクの戸籍もありません!」
光彦「いつの間にか、ボクの服もなくなってました!」
光彦「髪の毛もなくなって、皮膚もなくなって人体模型みたいです!」
光彦「視力や聴力もなくなって……」
光彦「徐々に記憶もなくなって──」
光彦「ボクの……存在も……」
スゥ…
コナン「完全消滅だ」
阿笠「みごとじゃ新一! ところで、どうやって光彦君の存在を失わせたんじゃ?」
コナン「バーロー、方法なんかどうだっていいんだ。大事なのは結果だろ?」
コナン「探偵と同じさ。犯人が捕まりさえすりゃ冤罪でもかまわねえ」
阿笠「ほっほっほ、こりゃ一本取られたわい! ──む!?」
光彦「ボクは……ここにいます……」ムクムク…
阿笠「こりゃ驚いた! かろうじて自己の存在を維持しておったとは!」
コナン「くっ……!」
コナン「博士、次の歌詞を用意しろ! 早く!」
光彦とは何なのかもはや分からなくなってきた
何でいつもみつひこなんだよ
♪ この世であなたの愛を 手に入れるもの ♪
阿笠「いよいよサビじゃが、これは──」
阿笠「最初の歌詞と一緒じゃのう!」
阿笠「じゃが、すでに光彦君の心臓は新一が握り潰してしまったはず……」
コナン「大丈夫だ、博士」
コナン「俺は今までの事件の被害者の心臓を抜き取って、コレクションしてきた」
コナン「その中の一つを……光彦に移植してやってくれ……」
阿笠「よいのか、新一!?」
阿笠「お前はあのコレクションを命の次に大事にしておったはず!」
阿笠「たかが光彦君のために、コレクションを欠けさせることはなかろう!」
コナン「いいんだ、博士!」
コナン「やってくれ……」グッ…
阿笠(血が出るほど、唇を噛み締めておる……)
阿笠(それほどまでに光彦君を殺したいということか……)
阿笠「分かった! すぐ移植手術を始めるぞい!」
阿笠「手術完了じゃ」
光彦「いやぁ~、なんだか生まれ変わったような気分です!」
光彦「まるでボク以外の誰かの心臓が、この体に埋め込まれたような……」
コナン「わりぃな、光彦」グリュッ
光彦「あぁっ、ボクの心臓が!」
ドクン… ドクン… ドクン… ドクン…
光彦「か、返し……」
コナン「……」ニヤッ
グシャッ!!!
光彦「うぅ……」ピクピク…
コナン(く……まだ生きてやがる! まだ謎は解けてねーってのか!?)
♪ 踊る ライト見つめて 忘れない ♪
阿笠「これもさっき出た歌詞じゃな」
阿笠「さっきはワシが光彦君に頭突きをかましたが……またアレをやるのか?」
コナン「いや……顔面が陥没するだけで殺せはしねえだろう」
コナン(俺も頭を剃って頭突きをするか?)
コナン(いや、そんなんであの光彦を絶命できるとは思えねえ……)
コナン(俺たちの身の回りにあるもので、もっとも強烈な光といえば──)
コナン「分かった!」コテリン!
フェニックスさん…
コナン「博士、太陽だ!」
コナン「光彦をロケットに乗せて太陽に送り込むんだ!」
コナン「今すぐロケットを作ってくれ!」
阿笠「心配するな、新一」
阿笠「こんなこともあろうかと作っておいたわい!」ニカッ
阿笠「できておるぞ新一!」
阿笠「光彦君を太陽に送り込んで跡形もなく蒸発させるロケットじゃ!」
コナン「さっすが、博士! アンタ最高だ!」
ラッキーマン思い出した
シュゴゴゴゴゴ…
光彦「ボク一人で宇宙旅行なんて、みんなに悪いですね!」
光彦「じゃあ行ってきます!」
歩美「行ってらっしゃ~い!」
灰原「二度と帰ってこなくていいわよ」
元太「ウナコーワクール」
シュボォォォ…!
阿笠「行ったのう……」
コナン「ああ……逝ったな」
mzkt
ウナコーワクールわろた
一ヶ月後──
コナン「まだ光彦が生きてて、しかも地球に戻ってきただと!?」
阿笠「うむ、光彦君の肉体は太陽で蒸発したのじゃが……」
阿笠「気体となった光彦君は、太陽風に乗って地球に舞い戻り……」
阿笠「先日、ついに再生を果たしたのじゃ」
コナン「……へっ、上等じゃねーか」
コナン「こうなったら、俺はなんとしても光彦を殺す!」
コナン「博士、最後の歌詞を用意しろ!」
阿笠「待っておれ、新一!」
こんな時間によくもまあ
マジチキ
♪ ahh 謎が解けてゆく 謎が解けてゆく… ♪
阿笠「これが『謎』の最後の歌詞じゃ……」
コナン「……」
コナン「結局のところ──」
コナン「光彦を殺すには、光彦が死なない理由、謎を解かなきゃならないってことか」
コナン(だが、その謎を解く方法がいくら考えても分からねえ!)
コナン(こうなったら俺の最大の必殺技で、光彦に挑む!)
コナン(蘭に教わった空手の手刀を、俺自身が改良したあの大技で……!)
コナン(それで殺せなきゃ、この勝負、俺の負けだ!)
ファミチキ
ザッ… ザッ…
光彦「こんな場所に呼びだして、ボクになにか用ですか? コナン君」
コナン「俺が謎を解くか、お前が死なずに生き残るか……」
コナン「勝負だ……光彦!」ダダダッ
光彦(速いッ!)
光彦(しかし、ボクの謎を解けない限り、ボクは絶対に殺せませんよ!)
コナン「うおおおおッ!!!」
コナン(見ててくれ、みんな……父さん、母さん、蘭、ホームズ……そしてウォッカ!)
コナン「これが江戸川コナン、いや工藤新一最強最大の必殺技だッ!」
バレない限り死なないってなんかあったな
コナン「 ギ リ ギ リ C H O P 」
ザンッ…!
コナンが渾身の力を込めて放った手刀は、光彦の体を真っ二つに切り裂いていた。
光彦「コナン君……よく“謎”が解けましたね! おみごとです!」
光彦「ギリギリじゃないと、ボク……ダメなんですよ……!」ニヤ…
ズガァァァァァンッ!!!!!
コナン「あばよ……光彦!」
END
運命のルーレットまわして
感動した
乙
このSSまとめへのコメント
エロい奴書いてください。