結界師のssとか初めて見るな

結界師か

「」前の名前見ても一瞬なんのキャラだかわからなかったけど何気に唯一無二の名前だったから気づけた

正守『その「友人帳」は一種の呪具のようなもので、見た目はただの帳面だが中には妖の名がつづられているらしい』

良守「妖の名？そんなのどーしようってんだ」

正守『「友人帳」の持ち主は、その帳面に名のある妖を自由に使役できるそうだ』

良守「え……そんなモン、悪いヤツが持ってたら……」

正守『まずいだろうな。それにこの話、捕まえた妖になぜ人里におりてきたのかと訪ねたときに判明したらしい』

良守「妖も狙ってるって事か？」

正守『そうだ。そしてその地域では近頃「斑」と呼ばれる犬のような妖が頻繁に目撃されている』

良守「『斑』……？」

これまた珍しい組み合わせ

正守『妖を引き付ける力、その近辺で目撃される「斑」という犬の妖……どこかで聞いた話じゃないか？』

良守「でもそれは……」

正守『100パーセント関係ないだろうな。でも、なんとなく放っておけないだろう？』

良守「……わかったよ。それで？おれはどこにいきゃーいいんだ？」

正守『ああ、熊本だ』

良守「熊本ォ！？」

期待

夏目「今日も寒いな、先生」

にゃんこ先生「まったく、私のキュートな肉球が霜焼けになってしまう。夏目！頭に乗せろ！」

夏目「いやだ。俺だって厚着で体が少し重いんだ、デブ猫なんか乗せられるか」

にゃんこ先生「にゃんだと！？ふぬぅ～！！このもやし！もやしが！」ﾍﾟﾁﾍﾟﾁ

夏目「いたっ！やったな～！」

にゃんこ先生「ふにゃーん」ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

夏目「あ！待てこのデブ猫！今日という今日は許さないぞ！」ﾀｯﾀｯ

山

夏目「くそ、どこに行ったんだ……？」

━━━━夏目

夏目「……？にゃんこ先生か？どこだ？」

━━━━夏目

夏目「？先生？もういいから出てこい。早く帰ろう」
━━━━夏目

夏目（……いや……）

━━━━レイコォ！

夏目（先生じゃない！）

ガサガサッ！

見てるぞ

？？？「レイコォ！」ｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞ

夏目「うわあ！」ﾀﾞｯ

夏目（犬！？犬の妖か！？）

犬妖？「名を返せえ！」ｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞ

夏目「待て！返すから！止まってくれ！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

犬妖？「返せえ！」

夏目「聞けよ！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

夏目「うわっ！」ﾄﾞﾃｯ

犬妖？「レイコォ！！」ｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞ

夏目（しまっ……）





「結！！」

ズ ア ッ ！！

ベチン！！

犬妖？「グアッ！！！」ｽﾞｻﾞｻﾞｰｯ

夏目（……！？なんだこれ！？）

夏目「透明の箱が、俺を囲ってる……？」

良守「あんた見えんのか？」ｽｯ

夏目「！？君は……？いや、それよりこの箱は……」

良守「解」ｼｭｳ

夏目「！」（消えた……？）

良守「あのさ、あんた……」

犬妖？「グォア……」ｽﾞｽﾞ…

夏目「！」

良守「ちょっと待ってくれ」ﾁｬｯ

良守「方位」

夏目（やはり彼が……）

良守「定礎」ﾋﾞｼ

夏目（……？妖怪の辺りに枠みたいなものが……）

良守「結」

ピン！

犬妖？「グォオ……？」

夏目（妖怪を囲んだ……なんで？いや、まさか……！）

良守「め」

夏目「待ってくれ！！」ﾀﾞｷｯ

良守「うおっ！？」ｽﾞｼｮｯ

めっ！

スウウ……

犬妖？「グ？グォアア！」ﾀﾞｯ

ガサッ！！

良守「なっ！逃げた！いきなり何すんだ！？」

夏目「違うんだ！あの妖怪は俺に危害を加えようとしたわけじゃない！」

良守「いや、どう見ても襲われてただろ……」

夏目「と、とにかく違うんだ。あいつは俺に名を返して貰いに……あっ！」

良守「？」

夏目（この少年。俺と同い年に見えるけど明らかに異能者だ。友人帳のことを知られるわけには……）

良守「……ひょっとして、あんた友人帳の夏目か？」

夏目「なっ！」

夏目「どうしてそのことを……」

良守「あー……俺は墨村良守。結界師で、裏会の頼み？で来たんだ」

夏目「……？」

良守「えーと、裏会のこととかわかんない？」

夏目「あ、ああ……まったく……」

良守「そうか……」

良守（まあ俺も何年か前まで知らなかったしなあ）ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

にゃんこ先生「夏目！無事か！？」ﾋｮｺ

夏目「あ！どこにいたんだ！！大事なときにはいつもいないくせになにが用心棒だ！！」

にゃんこ先生「仕方がないだろう！お前が……ん？その小僧はなんだ？」

夏目「ああ、彼が俺を助けてくれたんだ」

良守「お前……妖か？」

にゃんこ先生「ふん。口の利き方がなっとらん。少しばかり力が強いからと調子に乗るなよ小童！うにゃー！」ﾋﾟｮﾝｯ

カッ！！！

良守「んなっ！？」ﾁｬｯ

ゴォッ！！！

夏目「先生！？良守君！？」

シュウウウウウ

斑「……その技。貴様烏森の小僧か」

良守「知ってんのか？」ｺﾞｫｫｫｫｫ

夏目（烏森？それに、彼の体を包む黒い塊はいったい……？）

新聞配ってくる
落ちそうなら落としてくれ

はよ

斑ほし

良守の能力は妖怪殺しに特化してるからな
夏目とは理解し合えるのかな

保守

新聞配達まだ終わらんのかよ

あ

まだか

ボウン！

にゃんこ先生「遠い昔に一度行ったことがあるだけだ」ｽﾀｯ

良守「え？帰ってこられたのか？すごいな」ｽｩ

にゃんこ先生「ふん。あの程度の力に飲まれる私ではない。搾れるだけ搾り取って帰ったわ」

にゃんこ先生「さっきの技もその時に見た。まったく、いつ見てもおぞましい」

夏目（そうだ。さっきのアレ、いい感じはしなかった）

夏目（それに彼はなんの躊躇いもなく妖怪を退治しようとした……）

夏目（もしかすると、彼も名取さんのように━━━━）

ほしゅ

田舎道

にゃんこ先生「なに？裏会？」

夏目「先生わかるのか？」

にゃんこ先生「ああ、異能者を集め妖怪を退治する忌々しい組織だ。規模は小さいが同じような集まりに名取の小僧と行ったことがあるだろう？」

夏目「ああ、的場一門みたいなものか」

にゃんこ先生「裏会はそういった細々としたものを管理するようなところだ」

にゃんこ先生「しかし、数年前に潰れたと風の噂で聞いたぞ？」

良守「新しく建て直したんだよ。前の時の汚いところを取り除いて」

にゃんこ先生「ふん。そんなことをしたところで直ぐに汚れる。人間とはそういうものだ」

夏目「……それで良守君。友人帳について調べに来たって言ってたけど……」

にゃんこ先生「そうだ！小僧よもや持っていくつもりではあるまいな？そのようなことしようものなら許さんぞ」

良守「いや、俺も調べてこいって言われただけで……そりゃろくでもないヤツが持ってたら取り上げようとは思ってたけど……」

夏目「……」

良守「そんなことなさそうだしな」

にゃんこ先生「ならばさっさと帰れ。帰れ帰れこのちんちくりん！」

良守「うーん、『斑』も対して危ないことやってるわけじゃないみたいだし……」

にゃんこ先生「だから口の利き方がなっとらんといっとるだろーが！」

良守「じゃあ帰るか……」

夏目「ちょ、ちょっと待ってくれ！」

良守「んぁ……なに？」

夏目「その……君は『見える』ことについてなんとも思わないのか？悩んだりしないのか……？」

良守「妖のことか？いや、別に……」

夏目「自分が浮いてるって、他の人と違うって思ったことないのか……？」

良守「……昔同じことを妖に聞かれたけど」

良守「そんなこと今まで思ったことないよ」

良守「まあ力を使えることは他の人と違うところかもしれないけど……」

良守「それって特技みたいなもんだよ。走るのが速かったり、牛乳の一気飲みが出来たり、そういうのと変わんないと思う」

夏目「…………」

良守「夏目は見えちまうのが嫌なのか？」

夏目「……いや、そんなことはないんだ、少なくとも今は」

夏目「けど、見えることで悩んだ時期も不都合な時期もあったんだ、だから他の人はどうなんだろうって……」

良守「……まあ、俺も力なんて無かったほうが良かったって思ってた時期もあったよ」

夏目「そうか……すまなかった不躾なことを聞いて」

良守「いや、気にしなくていいよ。俺自身気にしてることでもないし」


夏目（話をして、なんとなくわかった）

夏目（どうも彼は特に妖怪を憎んでいるというわけでもないらしい）

夏目（見えるのが当たり前の世界に居たからだろうか）

夏目（もし俺も彼と同じような環境で育ったなら……）

夏目（その考えが浮かぶ時点で、少なくとも俺は、彼よりも妖怪のことを）


━━━━憎んでいる

保守ありがとう
寝る
続きはまた立てるよ