あかり「あかりの手が…あかりの手がぁ!」(117)
~娯楽部~
京子「あ、ちなつちゃん来た、ちなつちゃーーーん!」ダキッ
ちなつ「ちょ、京子先輩今日はやめてくださいっ!危ないですから!」
京子「あぶない?」
あかり「こ、こんにちわぁ、京子ちゃん結衣ちゃん」
結衣「うわ、あかり、どうしたのその手」
あかり「うん、体育の時に転んで突き指しちゃって…」
京子「え、大丈夫なの?も~、あかりはドジっ子だなぁ」
あかり「うっ」グサッ
結衣「突き指だけにしては大げさすぎない?手全体に包帯巻いてるけど」
あかり「じゅ、十本全部突き指しちゃったの…」
京子「十本全部突き指するって、どんな転び方だよ、こええよ…」
結衣「じゃあ、あかりは今日は無理しないようにしないとな」
あかり「う、うん…」
あかり(ううう、運が悪いよぉ)ナミダ
京子「それにしても、ちなつちゃんはあかりを守ってここまで来てくれたんだね」
京子「ちなつちゃん、マジ天使!」ダキ
ちなつ「ちょ、だから止めてくださいって、構うならあかりちゃんを構ってあげてくださいよ!」サッ
京子「うーん、確かにあかり係は必要だね、突き指してたら何も出来ないだろうし」
京子「よし、ジャンケンであかり係を決めようぜ!」
結衣「そんな、ペットの飼育係とかじゃないんだから…」
あかり「ええええ~、あかりペットじゃないよぉ」
京子「負けた人があかり係ね!はい、ジャーンケーン!ポン!」
京子「パー!」
結衣「チョキ」
ちなつ「チョキ」
京子「やったぁ!あかり係だぁ!」ピョーン
結衣「え、なりたかったんかい」
ちなつ「ジャンケンする意味がわかりません…」
京子「あかり、こっちこっち!」
あかり「え、あ、うん…」テコテコ
京子「はい、膝の上に座って」ポンポン
あかり「え」
京子「おいで~」
あかり(うう、恥ずかしいけど、折角京子ちゃんが誘ってくれてるんだし…)
あかり「じゃ、じゃあ、お邪魔しまぁす」チョコン
京子「もっと体重かけていいよ?」
あかり「うん、ありかとう、京子ちゃん」ニコ
京子「よしよし、あかりは素直で可愛いねえ」ナデナデ
あかり「えへへ、くすぐったいよ京子ちゃん///」
京子「あかり、何か食べたいものある~?」
あかり「え、そんな、悪いよ京子ちゃん」
京子「まあ、そう遠慮せず…このお饅頭とかどう?食べてみない?」
あかり「わぁ、美味しそうなお饅頭だぁ」
京子「よし、私が取ってあげるから食べちゃいなさい!」
あかり「ありがとう!」パァ
京子「ほーら、お食べ~」
あかり「あぐ、あぐ…きょ、京子ちゃん、高すぎてお饅頭にお口が届かないよぉ」
京子「ほら、あかり頑張れ!頑張れあかり!」
あかり「うぅぅ、あぐっ、あぐっ」
結衣「何か鯉に餌やってるみたいな光景だな…」モグモグ
あかり「あぐっ、もぐっ、と、とろいたぁ」パァ
京子「よしよし、あかり、頑張ったね、美味しいかい?」ナデナデ
あかり「うん!ありがとう、京子ちゃん!」モグモグ
ちなつ「平和ですねえ…」モグモグ
京子「げ、良く見たらあかりが食べてるのが最後の一つじゃん」
京子「あかり、やっぱり半分頂戴!」
あかり「ふも?」
京子「ぬお、もう口に持ってる分しか無いじゃん!最後の一口げっとだー!」パクッ
あかり「!?」
京子「ぎりぎりせーふ♪」モグモグ
あかり(お饅頭取られた時に京子ちゃんの唇があかりの唇に当ったっちゃった…///)
京子「お饅頭も食べちゃったし、暇だねえ…」モフー
あかり「京子ちゃん、首に鼻すりよせないで、くすぐったいよぉ///」
京子「うーん、けどあかりはミルクみたいな匂いがして落ち着くんだよ~」スリスリ
あかり(ううう///何か今日の京子ちゃん、凄くスキンシップしてくる…///)
ちなつ「漫画でも読めばどうです?」
京子「そだね、よし、あかりに漫画を読ませてあげよう!」
あかり「京子ちゃん、そこまでして貰わなくても…」
京子「そうはいきません、私は今、あかり係ですので!」
京子「はい、あかり、ミラクるんの漫画版開くよ~」
あかり「ありがとう、京子ちゃん///」
京子『あ、貴女はライバるん!?どうしてここに…!?』
あかり「あ、京子ちゃん、あの」
京子『貴女の食事に下剤を仕込んでおいたからトイレに来ることはお見通しだったのよ!』
あかり「朗読はしてくれなくてもいいから…」
京子「え、そう?」
あかり(あ、そろそろ次のページ読みたいな…)
京子「~♪」ペラ
あかり(あ、ページ捲ってくれた…)
あかり(そろそろ次のページ…)
京子「~♪」ペラ
あかり(え、また…)
あかり「京子ちゃん、私がさっきのページ読み終わったのどうして判ったの?」
京子「うん、あかりは漫画読んでるとコロコロ表情が変わるからさ」
京子「あかりの横顔と漫画の展開見てると何となく判るよ~」
あかり(えええ、見られてたの恥ずかしい…///)
京子「お、あかりが暖かくなった」
結衣「そろそろ時間だし、今日はお開きにしよっか」
ちなつ「そうですね、結衣先輩」
京子「よし、じゃああかりの荷物は私が持って、あげ、とっとっ」
京子「ずっとあかりを膝に載せてたから足が痺れた…」ガクガク
あかり「きょ、京子ちゃん、大丈夫?ごめんね?ごめんね?」
~かえりみち~
結衣「じゃあな~、京子、ちゃんとあかりを家まで送ってあげるんだぞ」
ちなつ「あかりちゃん、京子先輩、ばいばい~」
京子「おー、あかりは私に任せてお前達は早く逃げるんだ~」
結衣「逃げねーよ」
あかり「あははは、二人とも、また明日ねぇ」
あかり「京子ちゃん、荷物、ごめんね」
京子「あかり、ごめんねはもういいよ、私はあかり係なんだからさ」
京子「怪我が治るまでの間はどんどん頼っちゃって?」
あかり「…うん」
あかり「……」
あかり「京子ちゃん、今日は本当に優しいよね…///」
京子「まあ、正直言うと、最初はネタでした!」
あかり「え、ええええ…」
京子「けど、膝の上で、あかり、何かあるごとに私を振り返って笑ってくれてたでしょ?」
京子「あれを見てね、放っておけなくなった」
あかり「きょ、京子ちゃん…」
京子「あかりはさ、目立たないとかそういうの気にしてるけど」
京子「目立たない所で凄く可愛いよね」
京子「今日見た限りでも、10個くらい可愛いあかりを見れた」
あかり「///」プシュー
京子「さっき言った振り向き笑顔が可愛いのとか、密着するほど近づくと凄く良い匂いがするのとか」
京子「照れると身体が火照ってあったかくなるのとか、お口の中が凄く綺麗なピンクな事とか」
あかり「ちょ、京子ちゃん、止めて!京子ちゃん!///」アワアワ
京子「おう、もうあかりの家についちゃったね」
あかり(うう、結局、あのまま10個聞かされた///)
あかり「じゃ、じゃあ、バイバイだね、今日はありがとう、京子ちゃん」
京子「え?」
あかり「え?」
京子「今日は泊まるからバイバイじゃないよ?」
あかり「えーー!?」
京子「あかりのお母さんには了解済みです!」
~あかり宅~
~夕食中~
京子「はい、あかり、あーん」サッ
両親「」ジー
あかね「」ジー
あかり「きょ、京子ちゃん、お母さん達見てるから///」
京子「え、けど、あかり両手使えないんだからアーン以外に道はないよ?」
あかり(ううう、は、恥ずかしいよお…)
あかり「あ、あーん…」パクッ
京子「おいちいでちゅか?」
あかね「…あかりと京子ちゃん、仲が良いわねえ」ニコニコ
京子「はい!お姉さん!私とあかりはガチですから!」
あかね「 」
あかり「京子ちゃん、ガチってなぁに?」
京子「ガチ友~」
~お風呂~
京子「さ、あかり、手を使えないんだから脱がしてあげる」
あかり「…え」
京子「うふふふふ」ワキワキ
あかり「ちょ、京子ちゃん擽る気満々だよ!?」
京子「冗談冗談、ちゃんと優しく脱がすからさあ」
あかり「け、けど、それはやっぱり恥ずかしいよ///」
京子「恥ずかしいのは変なことを考えてるからだよ、あかり」
京子「あかりは変なことを考えちゃう子なのかなぁ?」
あかり「ち、違うよ、変なことなんて考えてないよ!」プー
京子「じゃあ、脱がしてもいいよね?」
あかり「うう、い、いいよ…けど…」
あかり「ほんとに優しくしてね…」ミアゲ
京子「……」
あかり「きょ、京子ちゃん、なんで突然無表情なの、恐いよ…」ビクビク
京子「え、い、いや、なんでもないよ!」
京子「…よし、あかり、腕を上げて?あ、手が痛いようなら言ってね」
あかり「う、うん」バンザーイ
京子「はい、上着を脱がして…ワンピースの部分も引っ張りぬいて…」
あかり「んー…」ノビー
京子「さて、あとは下着だけになった訳だけど…あかり」
あかり「な、なに、京子ちゃん、脱がすなら早くやってよぉ///」
京子「小学校の頃から成長してないね、あかり」ナデナデ
あかり「ひゃんっ、京子ちゃん、腰撫でないで…!」ビクッ
京子「冗談冗談、さ、あかり、パンツも脱ぎ脱ぎしまちょう」
あかり「赤ちゃん言葉やめてよぉ///」
ザバーン
あかり「……」プイッ
京子「あかり、ごめんよ、機嫌直してよ」バシャバシャ
あかり「もう、京子ちゃん、あかり凄く恥ずかしかったんだから!」プー
京子「ごめんごめん」ナデナデ
あかり「うー…///」
京子「さ、あかり、身体洗ってあげるから、上がって来て」
あかり「う、うん、京子ちゃん、変な事しないでね?」
京子「任せろー!」コチョコチョコチョ
あかり「ひゃっ!?い、いきなり、もう!もう!///」ゴツン
京子「頭突きときたか…」タンコブ
京子「あかりの肌はすべすべだねえ…」ゴシゴシ
あかり「ありがとう、京子ちゃん」ポー
あかり「京子ちゃんの肌も、白くてきれいだよ」ポー
京子「ありがと、あかり」ゴシゴシ
京子「…手、大丈夫?」ゴシゴシ
あかり「うん、京子ちゃんのおかげで、今日は楽できたから、痛くないよ」ポー
京子「そっか」ゴシゴシ
京子「早く治して、手、繋げるようになりたいね」ゴシゴシ
あかり「……つなぐの?」ポー
京子「うん、いま、無性にあかりと手を繋ぎたい」ゴシゴシ
京子「引っ張って行ってあげたい」ゴシゴシ
あかり「どこに?」ポー
京子「何処にだってだよ、あかりが行きたい所ならどこでも」ゴシゴシ
あかり「京子ちゃん…」ポー
京子「はい、あかり、綺麗になりました」ジャバー
あかり「ふわっ」
~あかりの部屋~
京子「よし、あかり、ゲームしようよゲーム」
京子「私がコントローラー握るから、あかりはお膝においで」
あかり「…うん」チョコン
京子「おう、石鹸のにおいがしますな」
あかり「京子ちゃんが、つけて、くれたんだよ…」ポー
京子「よーし、何のゲームを…」
あかり「……」zzz
京子「うそ、もう寝てる!?」
あかり「ふご、あ、あかり寝てないよぉ」パチッ
京子「そういえば、あかりは21時には寝てしまう子なんだった…」
京子「今日は色々あって疲れてるみたいだし、もう寝ちゃおっか?」
書き貯めてた分が尽きたので補充しまーす
あかり「えぇ、折角京子ちゃんが来てくれてるのに、勿体無いよぉ」ウツラウツラ
京子「よし、じゃあ、寝ながら話そう?それなら疲れた時にすぐに寝れるから」
あかり「うん…」ポー
京子「布団、しくよ~」ゴソゴソ
あかり「うん…」ポー
京子「駄目だ、この子、殆ど寝てる」
京子「あかりはベッドに移して…と」
あかり「うー…ん…京子ちゃん、一緒に…」ポー
京子「……あかりは甘えん坊だなあ」ナデナデ
京子「じゃあ、寝るまでは一緒にいてあげるね」
あかり「う…ん…」ポー
京子「あかり?まだ起きてる?」
あかり「…うん」ポー
京子「うーん、あかりのほっぺ、ぷにぷにだな…」ツキツキ
あかり「うにゅ…」クシクシ
京子「…あかりは、昔から、何時も、私に元気を分けてくれたよね」
あかり「…ん…」ポー
京子「あかりが元気を分けてくれたから、私はこんなに元気になれた」
京子「ありがとうね…」
京子「本当に、可愛いなあ、あかり」
京子「あかり…寝てる?」
あかり「……」zzz
京子「寝ちゃったか…じゃあ、ちょっとだけ…」
京子「ちょっとだけ、お礼をしてもらっても、いい…?」ドキドキ
京子「可愛い頬に、ちょっとだけ…」ドキドキ
あかね「……」
京子「……」
京子「あかりさん、起きてください、貴女のお姉さんが扉の隙間からじっとこちら見てます」
京子「あかりさん、あかりさん起きて、こ、怖い…微動だにしないよあかねさん…」
京子「ちょ、本当に起きてあかり…助けて!」ユサユサ
あかり「むにゃむにゃ、ん…京子ちゃん、大好き…」チュ
京子「……!?」
あかね「……」
~翌朝~
あかり「うーーーん、良く寝たなあ…!」ノビー
あかり「あれ、京子ちゃん、どうしたの!?目の下に凄い隈が…!」
京子「は、ははは、一晩中、睨みあいになってたの…」
あかり「え、誰と?」
京子「おばけと」
あかり「ええええー!?」
~通学路~
あかり「うえええ、準備に時間かかりすぎて、遅刻しそうだよぉ!」タッ
京子「あかりがトイレで渋るからじゃーん」タッタッタッ
あかり「と、トイレは幾らなんでも恥ずかしいよ!お母さんにやってもらうから!///」
京子「えー、けど学校ではどうするの?私がやる以外の道はないよ?」
あかり「う、うううう///」
京子「私は気にしないから、どーんと頼ってよ」
あかり「あ、あかり係だから?」
京子「いや、あかりが好きだから」
あかり「え、す、好きって、あ、ありがとう、京子ちゃん///」
京子「あ、ちなみに、好きって言うのは、友達としてじゃなくて…」
チュ
京子「こういう意味だから」
あかり「………え」
あかり「え、え、ええーー!///」プシュー
京子「昨日のおかえし!」
あかり「きょ、京子ちゃん、こ、これって、ど、どういう…///」
京子「あかりはお子ちゃまだからわからないでちゅか!」
あかり「あ、あかりおこちゃまじゃないもん!」プー
京子「おっと、もうこんな時間だ、本気で遅刻しちゃうよ?」
あかり「もー!もーー!!」
京子(あかり、判らないんだったら、これからまた教えてあげるよ、私の気持ち)
京子(その手が治っても、私は離れていかないから)
京子(手を繋いで、何処までも一緒に行ってあげるから)
京子(何処までも…)
完
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