球磨川『碇シンジくん、本当に以下略:破の破』(217)

@?

オペ子「エントリースタート」

オペ子「マリさん、思考言語固定を願います」

マリ「えっと・・・初めてなんで日本語で」

オペ子「了解」

加持「新型の支給、間に合わなかったな」

マリ「胸がきつくていやだ」

加持「おまけに急造品の機体でいきなり実戦とは・・・まことにすまない」

マリ「やっと乗せてくれたから、いい」

加持「お前は問題児だからな。ま、頼むよ」

マリ「動いてる動いてる!いいなあ、わくわくするなあ・・・。」

マリ「さて、エヴァンゲリオン仮設五号機、起動!」

司令「なんとしても辺獄エリアで食い止めろ!」

司令「奴をアケロンに出すわけにはいかん!」

司令「まさか封印システムが無効化されるとは」

加持「ありえることですよ」

加持「人類の力だけで、使徒を止める事は出来ない。」

加持「それが永久凍土から発掘された第3の使徒を細かく切り刻んで改めて得た結論です。」

加持「てな訳で、後はヨロシク!」

マリ「し~あわっせは~、あ~るいってこ~ない♪おおっ来た!」

マリ「・・・フィールド展開!」

オペ子「目標接近。エヴァ5号機会敵します」

マリ「おりゃあっ!」

マリ「あっちゃー。動きが重い!こりゃあ力押ししかないじゃん!」

オペ夫「上部外壁破損!結界が破られます!」

オペ子「目標は辺獄エリアを突破。アケロンを出ます」

司令「5号機は何をやっとる!」

マリ「逃げんな!おらあっ!」

マリ「うあ!」

マリ「・・・痛いっ・・・すっげえ痛いけど、おもしろいから、いい!」

マリ「時間が無い・・・っ。機体も保たない・・・っ・・・」

マリ「義手パーツは無理やりシンクロさせてる分、パワーも足りないっ・・・」

マリ「しゃーない!腕の一本・・・くれてやる!」

マリ「さっさと、くたばれええっ!」

オペ子「ターゲットロスト。5号機は蒸発、搭乗者は脱出した模様」

@?

加持「五号機の自爆プログラムはうまく作動したか。」

加持「織り込み済みとはいえ、大人の都合に子どもを巻き込むのは気が引けるなあ」

マリ「いっててててて・・・エヴァとのシンクロって聞いてたよりきついじゃん・・・」

マリ「ま、生きてりゃいいや。」

マリ「悪平等(ぼく)の目的に大人を巻き込むのは気後れするなあ・・・」

マリ「さようなら、エヴァ五号機。お役目ご苦労さん」

@ユイの墓

ゲンドウ「3年ぶりだな、二人でここに来るのは」

球磨川『何を言ってるんだい?』

球磨川『僕は初めてだよ。』

ゲンドウ「・・・人は思い出を忘れることで生きていける。」

ゲンドウ「だが決して忘れてはならないこともある。」

ゲンドウ「ユイはそのかけがえの無いものを教えてくれた。」

ゲンドウ「私はその確認をするためにここに来ている」

球磨川『あ、そう。』

球磨川『それはそうと、「お母さん」は凄く美人らしいじゃない!』

球磨川『写真とかないの!?』

ゲンドウ「残ってはいない。この墓もただの飾りだ。遺体は無い。」

球磨川『ちぇ、本当に使えない。まるで駄目なオッサンだね。』

ゲンドウ「・・・ふん、全ては心の中だ。今はそれでいい。」

ゲンドウ「時間だ。先に帰るぞ」

球磨川『じゃあねー!』

@帰りの車内

ミサト「どうシンジ君?」

ミサト「あれこれ心配してたけど、会っちゃえばどうってことなかったでしょ?」

ミサト「家でウジウジしてないで、来てよかったじゃない!」

ミサト「お母さんのお墓参りなんだし」

球磨川『ミサトさんとドライブしたかっただけです』

ミサト「少しは素直になりなさい?」

球磨川『僕はいつでも素直ですよ?』

ミサト「みんなの期待に応えて、私達を救ったのよ。」

ミサト「そんな謙遜しないで、もっと自信持ちなさい。」

ミサト「きっとお父さんもシンジ君を認めてくれてるわよ」

球磨川『いや、その必要はまったk「あら、電話ね。」

ミサト「はい葛城」

ミサト「何ですってぇ!?」

日向「相模湾沖にて、第七使徒を捕捉。第二方面軍が交戦中。」

日向「3分前に非常事態宣言が発令されました」

ミサト「こちらも肉眼で確認したわ。現在初号機パイロットを移送中。」

ミサト「零号機優先のTASK-03を直ちに発動させて!」

日向「いえ、すでにTASK-02を実行中です」

ミサト「TASK-02?まさか!?」

ミサト「やはり2号機!?」

球磨川『すご~い!こあを一撃で!』

ミサト「違う、デコイだわ!」

@海上

アスカ「とおぉぉぉりゃあぁぁぁぁぁぁ!!」

アスカ「状況終了!」

やあ、久しぶり!みんなの安心院さんだよ!
それにしても、まさか球磨川くん以外に使徒を倒せる人がこんなにいたなんて!
いやはや、これは由々しき事態だぜ!驚きはないんだぜ!

@港

オペ子「現在、エヴァ2号機は、相模第1路線を移動中。」

オペ子「第4停車場到着予定時刻に変更なし」

トウジ「ひゃー!赤いんか2号機って!」

アスカ「違うのはカラーリングだけじゃないわ!」

アスカ「所詮零号機と初号機は開発過程のプロトタイプとテストタイプ。」

アスカ「けどこの2号機は違う!」

アスカ「これこそ実戦用に作られた、世界初の本物のエヴァンゲリオンなのよ。正式タイプのね」

ミサト「紹介するわ。ユーロ空軍のエース、式波・アスカ・ラングレー大尉。」

ミサト「第二の少女、エヴァ2号機担当パイロットよ」

アスカ「よっ、はっ、ほっよっとっ」

アスカ「久し振りねっ!ミサト」

アスカ「・・・!あれがエコヒイキで選ばれた零号機パイロットね・・・。」

アスカ「で?どれが七光りで選ばれた初号機パイロット?」

球磨川『この人だよ!』

トウジ「!?」

アスカ「ふーん・・・あんたバカァ?!」

トウジ「ちょ!」

アスカ「肝心なときにいないなんて、なんて無自覚!」

トウジ「うあっ!」

アスカ「おまけに無警戒!」

アスカ「エヴァで戦えなかったことを恥とも思わないなんて!」

アスカ「所詮七光りね!」

トウジ「いきなり何すんねん!」

トウジ「それにワイはパイロットやない!ソイツや!」

アスカ「・・・ほんっとに、サイテーね!」

球磨川『エヴァで戦えなかったことを恥とも思わないどころか、嘘まで付くなんて!』

球磨川『なんて人間なんだ君h「えーと、紹介するわね。」

ミサト「ネルフ本部の問題児、碇シンジ。」

ミサト「第三の少年、エヴァ初号機担当パイロットよ」

アスカ「はあ?!」

球磨川『よろしく仲良くしてやってください!』

アスカ「あんた・・・、よりによってこのアタシに嘘ついたのね・・・。」

球磨川『え』

アスカ「覚悟は出来てるんでしょうね?」

トウジ「せやで、センセっ・・・!」

球磨川『い、いやいや!ただの冗談じゃないか!』

球磨川『僕は二人に仲良くなってほしくて、それで・・・』

アスカ・トウジ「そ・れ・で?」

球磨川『ミサトさん!初号機パイロットの身に、危険が!』

ミサト「ざ~んねん!プライベートには極力干渉しないのが私のスタンスなの!」

球磨川『え~と、先程の僕の粋な計らいは虚構(なかったこと)には・・・』

アスカ・トウジ「なるわけn『あ、ごめん、電話だ。』

球磨川『うんうん。はい、トウジちゃん、なんかヒカリちゃんからだよ!』

トウジ「お、おう・・・。」

アスカ「・・・っち。」

@ネルフ

加持「いやはや、大変な仕事でしたよ。」

加持「懸案の第三使徒とエヴァ5号機は予定通り処理しました。」

加持「原因はあくまで事故。ベタニアベースでのマルドゥック計画は、これで頓挫します。」

加持「すべてあなたのシナリオ通りです。で、いつものゼーレ最新資料は先ほど」

冬月「拝見させてもらった。Mark.06建造の確証は役に立ったよ。」

加持「結構です。」

加持「これがお約束の代物です。」

加持「予備として保管されていたロストナンバー、」

加持「神と魂を紡ぐ、道標ですね。」

ゲンドウ「ああ。人類補完の扉を開く、ネブカドネザルの鍵だ。」

加持「ではこれで。しばらくは好きにさせてもらいますよ。」

冬月「加持リョウジ主席監察官。信用に足る男かね。」

ゲンドウ「・・・問題ない。」

@リツコの研究室

加持「少し痩せたかな、リッちゃん」

リツコ「残念、1570gプラスよ」

加持「肉眼で確認したいな」

リツコ「良いけど、この部屋監視されてるわよ」

加持「ノープロブレム、すでにダミー画像が走ってる」

リツコ「相変わらず用意周到ね」

加持「負け戦が嫌いなだけさ」

リツコ「でも負けよ」

加持「ん?」

リツコ「こわぁーいお姉さんが見ているわ」

ミサト「憤怒(ふんぬ)っ!」

リツコ「リョウちゃん、お久し振り」

加持「やっ!しばらく」

ミサト「なんであんたがここにいるのよ!ユーロ担当でしょ!」

加持「特命でね。しばらくは本部付きさ。」

加持「また3人でつるめるな、学生の時みたいに」

ミサト「昔に返る気なんて無いわよ!私はリツコに用があっただけなの!」

ミサト「アスカの件、人事部に話通しておいたから!じゃ!」

リツコ「ミサト、あからさまな嫉妬ね。リョウちゃん、勝算はあるわよ?」

加持「さて、どうかな?」


@ミサト宅

球磨川『ただいまー・・・っと、なんだこれ?』

球磨川『僕の部屋が・・・、遂にミサトさんにも嫌われてしまったのか。』

球磨川『まさかゴミ置き場にされるなんt「失礼ね!」

アスカ「アタシの荷物よ!」

球磨川『やあ、式波ちゃん!僕に会いに来てくれたのかい?』

球磨川『それよりも聞いてくれよ、僕の部屋がゴミ置き場になっているんだよ。』

球磨川『酷い話だと思わないかい?』

アスカ「相も変わらず鼻につくヤツね!さっさと出ていきなさいよ!」

球磨川『いやいや、ゴミだらけでも僕の部屋だし。』

アスカ「はあ・・・、あんたバカァ?あんた、お払い箱ってことよ。」

アスカ「ま、どっちが優秀かを考えれば当然の結論ね」

アスカ「それよりも、人の荷物をゴミ呼ばわりして!」

アスカ「もう許さないんだかr『僕は悪くない』

球磨川『だって、僕は悪くないんだから』

アスカ「往生際が悪いわね!」

アスカ「分かったわ!ゲームをしましょ!」

おいおい、球磨川くん相手に勝負を挑むのは、負けることはなくても、やめておいた方がいいと思うぜ。

アスカ「それで私が勝ったらあんたはここを出て行く、もし私が負けたr『裸エプロンで手料理、かな。』

ほうら、こうなるんだからさ。

アスカ「はあ?!そんな条件、飲めるわけないでしょ!」

球磨川『あれれ?もしかして自分が負けるとでも思っているのかい?』

球磨川『もし君がこの罰ゲームがイヤで、しかも負けるかもしれない、と思っているのなら、』

球磨川『僕はゲームを受けずにここに住み続けるのも吝かではないけれど・・・。』

アスカ「あんた、ほんっとーにムカつくわね」

アスカ「いいわ、やってやろうじゃない!」

アスカ「でも、私が勝ったら絶対に出ていくのよ!それと土下座も追加!

アスカ「いいわね?!」

球磨川『ふふふ、いいよ。』

球磨川『僕は今まで約束を破ったことは1度もない気がする。』

やれやれ、相手が嫌がるところを的確に押さえることに関して言えば、流石球磨川くんだし、やっぱり球磨川くんだぜ。
自分が弱点(マイナス)という弱点(マイナス)を、欠点(マイナス)という欠点(マイナス)を極めに極めているのだから。
それにしても、アスカちゃんは無事に生きていくことが出来るのだろうか。
・・・シンジくんはどう思う?

球磨川『さて、罰ゲームを避けたい気持ちも分からないでもないし?』

球磨川『ゲームは選ばせてあげるよ。』

アスカ「ふふん!そんな権利渡しちゃっていいのかしら?」

球磨川『よきにはからえ!』

アスカ「それじゃあ、何かを準備するのは面倒だし、カウントアップかしらね!」

球磨川『かうんとあっぷ?』

アスカ「あんた、友達いないの?」

アスカ「1から順番に最大3つまでの数字を数えていって、30になった人が負け、というゲームよ!」

アスカ「単純でしょ?」

球磨川『なるほど、数を数えればいいんだね!』

アスカ「負けたあとで泣いて謝っても、絶対に許してあげないんだから!」

球磨川『僕は式波ちゃんに泣きながら着てもらうエプロンを選んでおくよ。』

アスカ「ふん!それじゃ、ゲームを始めるわよ!い『ちょっと待って』

アスカ「な、なによ?」

球磨川『いや、ルールを再確認したかったんだ。』

アスカ「こんな簡単なゲームなのに?ホント、頭の出来は相当なようね。」

球磨川『このゲームはゲームスタートから1から最大3つまで順番に数えていって、』

球磨川『最終的に、30と言った方の負け、ということでいいんだね?』

アスカ「そーよ。それじゃ始めるわね、い『ちょっと待ってよ』

アスカ「もう!いい加減にしてよ!何?!」

球磨川『さっきから無理矢理先攻でやろうとしているけれど、僕は騙されないぜ。』

アスカ「はあ?」

球磨川『このゲーム、先攻なら絶対に勝てるんだろう?』

アスカ「・・・そんな因縁つけられたらしょうがないわね。」

アスカ「でも残念、そんなことはないわ。」

アスカ「ただ単純に流れでそうしてしまっただけ。なんなら先攻どうぞ。」

球磨川『・・・ふーん、そっかそっか、疑って悪かったね。』

球磨川『それならいいんだよ、わざわざ先攻なんてくれなくて大丈夫だよ。』

アスカ「・・・そう、それじゃあ今度こそ始めるわよ!いち!」

アスカ(ふう、見破られたかと思ってびっくりしたわ。)

アスカ(そう、このゲームには必勝法がある。)

アスカ(ただ、100%勝てるのは先攻だけ、)

アスカ(先攻を素直に譲る素振りをすればこいつなら罠だと思って避けるはず、と考えた。)

アスカ(ズバリ的中!さっすが私ね!)

アスカ「29よ!」

アスカ「ほら、今なら土下座すれば許してあげないこともないわよ?」

アスカ「ここからは出て行ってもらうけどね!」

球磨川『うう・・・、言っちゃ駄目な数字、ていくつだっけ・・・?』

アスカ「往生際が悪いわね!30よ!」

球磨川『え?』

アスカ「あーもう!ホントにムカつく!絶対に許してやんないんだから!」

アスカ「30よ!さんじゅー!」

球磨川『このゲームで言ってはいけないのは?』

アスカ「だからさんじゅ『言ったね。』

アスカ「はあ?」

球磨川『このゲームの負けの条件は、「言ってはいけない数字を言うこと」、だよ』

アスカ「・・・そんなの屁理屈よ!」

球磨川『僕は確認したよ?『言った方が負けなの?』、と』

球磨川『なんなら僕のケータイに録音してあるから聞かせてあげるよ』

アスカ「え?」

球磨川『ほら、君の負け、どうだい、これから裸エプロンになる気分は?』

アスカ「こ、こんなの絶対に認めないわよ!だって!私が勝っていたんだもの!」

球磨川『そんなこと言われても知らないよ。』

球磨川『だって、君は勝てなかったんだもの。』

球磨川『それに、僕はまだ言ってはいけない数字を言っていない。』

アスカ「いい加減n『ああ、式波ちゃんの裸エプロン、楽しみだなあ』

アスカ「ちょっt『どんなお尻をしているんだろう?きっとしっかりと安産体系なんだろうなあ』

アスカ「あんt『さあ、ほら、早く!』

アスカ「う、うう『直後に瞬間即座に即々々々コレに着替えるんd「シンジ君、な~にをしているのかなあ?」

球磨川『おかえりなさい!ミサトさん!』

ミサト「女の子を虐めるなんて、随分男らしくなっちゃったわねえ?」

球磨川『いやいや、二人で仲良く遊んでいただけですよ?』

ミサト「あら、そうだったの?」

球磨川『せっかく出会えたので親睦を深めていました!』

ミサト「で、それがなんで裸エプロンになるわけえ?」

球磨川『それは、彼女がどうしてもやってみたいと』

アスカ「んなわけないでしょ!」

ミサト「ま、親交を深めること自体はいいことだし、」

ミサト「裸エプロン以外はお咎めなしってことで!」

球磨川『・・・一応確認させて貰ってもいいですか?』

ミサト「いいわよん」

球磨川『なんで拳を固めて指を鳴らしているのでしょうか?』

ミサト「・・・。」

球磨川『えーと、また僕は勝てなかった・・・』

ミサト「そういう・・・ことっ!」

球磨川『ほげえ!』

ミサト「アスカ、ごめんなさいね。」

ミサト「でも、シンジくんも、悪い子ではないのよ。」

ミサト「決していい子でもないけどね!」

アスカ「え、ええ、そうみたいね・・・。」

ミサト「これから寝食を共にするよしみで、今回はアレで許してあげて!」

アスカ「いいわよ、て寝食を共にする!?」

ミサト「そうよー、ここで仲良く、ね!」

アスカ「男と一緒に暮らせっての!?」

ミサト「アスカとシンジくんに足りないのは適切なコミュニケーション!」

ミサト「同じパイロット同士、同じ釜の飯を食って仲良くしないとねー」

アスカ「ふんっ」

ミサト「これは命令よん♪」

食後@ミサト宅


ミサト「はい!みんなで一緒にー!」

ミサト・アスカ・球磨川「『ごちそうさまでしたー』」

ミサト「ぷっはあああ!くううっ!」

ミサト「やっぱひとッ風呂浴びた後のビールは最高ねー!」

アスカ「きゃああー!ななな、なんか変な生き物がお風呂にいるー!」

球磨川『ペンギンていう鳥だよ、名前はペンペン・・・』

球磨川『うひょっ!・・・からの、本日2度目の、ほげぇ!』

アスカ「このエッチ!!バカ!!変態!信じらんない!」

ミサト「二人とも素直になってきてぇ、いい傾向じゃない?ねえペンペン」

ペンペン「クェー!」

夜@ミサト宅

アスカ「・・・あいつらとはちがあう、私は特別」

アスカ「だからあ、これからも・・・一人でやるしかないのよ『やあ、可愛らしい趣味だね!』

アスカ「あんた!なに勝手に人の部屋n『いやあ、』

球磨川『さっきは僕の所為だったみたいだからね!僕は悪くないけれど、』

球磨川『謝りに来たんだよ。』

アスカ「ん、ま、まあ、分かればいいのよ、分かれば!」

アスカ「私も、少しムキになり過ぎたs『あと、』

球磨川『謝りついでに誤りを訂正しようと思って!』

アスカ「・・・?」

球磨川『式波ちゃんのお尻、小振りで可愛らしk「さっさと出てけえ!」

すみません、少し外出するので次の投下まで少し時間空きます。
予定では、22時頃には再投下開始して、眠くなるまで投下し続けます!

あと、もうなんとなく出ていますが、今回の球磨川くんは過負荷(マイナス)マシマシ気味です。
そんな彼の別世界生活を、見守ってあげてください。

@ミサト宅

ミサト「社会科見学?加持がぁ?」

球磨川『ええ。みんなのことも誘うといいって』

ミサト「あいつに関わるとロクなことないわよ・・・」

アスカ「じゃあ、あたしパースー」

ミサト「駄目よ、和を以って尊しとなーす。アスカは行きなさい」

アスカ「それも命令?」

ミサト「そゆこと♪」

球磨川『「アスカは」とのことなので僕は・・・行きますので、指を鳴らすのは止めていただけますか?』

ミサト「分かればよろしい。」

@月

冬月「月面のタブハベースを目前にしながら、上陸許可を出さんとは。ゼーレもえげつないことをする」

ゲンドウ「Mark.06の建造方式が他とは違う。その確認で十分だ」

冬月「しかし、5号機以降の計画などなかったはずだぞ」

ゲンドウ「おそらく、開示されていない死海文書の外典がある。」

ゲンドウ「ゼーレはそれに基づいたシナリオを進めるつもりだ」

冬月「だがゼーレとて気付いているのだろう、ネルフ究極の目的に」

ゲンドウ「そうだとしても、我々は我々の道を行くだけだ。」

ゲンドウ「たとえ神の理と敵対することになろうとも」


カヲル「ふふっ」

冬月「ヒトか?・・・まさかな」

カヲル「初めまして、お父さん」

@海洋生態系保存研究機構

ケンスケ「すごい!すごすぎるう!」

ケンスケ「失われた海洋生物の永久保存と、赤く染まった海を元の姿に戻すという、」

ケンスケ「まさに神のごとき大実験計画を担う禁断の聖地!」

ケンスケ「その表層の一部だけでも見学できるとは!まさに持つべきものは友達って感じ!?」

トウジ「ホンマ感謝すんでー」

球磨川『お礼は綾波ちゃんの生着替え写真でよろしくね!』

加持「もっとも、ここからがちょいと面倒だけどな」

一同「『えっ?』」

@研究機構内

一同「大変な目に遭った・・・。」

球磨川『そうかい?』

綾波以外「・・・はあ」

@研究機構内


トウジ「でっかい水槽やなー」

球磨川『・・・。』

トウジ「ほえー生きとるー!」

ケンスケ「すごい!すごすぎるー!」

トウジ「おおっ!?背中になんか背負った奴がおるぞ」

ケンスケ「カメって言うらしいよ」

アスカ「子どもがはしゃいじゃって、ばっかみたい!」

トウジ「なんやとう!?」

@研究機構内

球磨川『綾波ちゃんも来れて良かったね。体はもういいの?』

レイ「ええ。ノルマ終わったから今日は良いの。」

球磨川『狭いな。もっと広いところで泳げばいいのに』

レイ「ムリ。この子達はこの中でしか生きられないもの。私と同じ・・・」

球磨川『いやいや、僕たちは水槽の中じゃ生きられないでしょ?』

レイ「・・・。」

弁当タイム@ブリッジ

一同「いっただーきまーす!!」

アスカ「意外、うまいわね」

加持「ああ、見事な焼き方と味付けだなあ」

ケンスケ「あの9割人造肉が、調理次第でこうもおいしくなるとは、」

ケンスケ「まさに驚愕だよ」

トウジ「センセ、隠れた才能やな」

球磨川『ミサトさんが、料理を作ったら結婚してくれる、て言うから、』

球磨川『いつも僕が作っているんだよ!』

加持「シンジ君、台所に立つ男はモテるぞー」

ケンスケ「だってさー」

トウジ「いや、わしゃ立たんぞ!男のすることやない!」

アスカ「前時代的、バッカみたい!」

トウジ「なんやと!ポリシーは大事なもんなんやで!」

アスカ「ますますバカっぽい」

トウジ「なんやとー!」

球磨川『あれ、綾波ちゃん、口に合わなかったかな?』

綾波「いいえ、肉、食べないだけ」

アスカ「あんたねえ、生き物は生き物食べて生きてんのよ!」

アスカ「せっかくの命は全部もれなく食べ尽くしなさいよ!」

綾波「・・・。」

アスカ「エコヒイキ!ケンカ売る気!?」

トウジ「へぇー、ちょいちょいちょいっと。そなら、ワシが遠慮のう貰うわ」

ペンペン「クェーーー!」

トウジ「あ?やらへんぞ!いやしいやっちゃなあ!くんな!あほぅ!」

ペンペン「アホーーーー!」

アスカ「・・・バッカみたい」

球磨川『じゃあ味噌汁はどうだい?』

綾波「・・・おいしい」

@月
冬月「これが母なる大地とは・・・痛ましくて見ておれんよ」

ゲンドウ「だがしかし、この惨状を願った者達もいる。」

ゲンドウ「人さえ立ち入ることのできぬ、原罪の汚れなき浄化された世界だからな」

冬月「私は人で汚れた混沌とした世界を望むよ」

ゲンドウ「カオスは人の意匠に過ぎない。」

ゲンドウ「世界は全て調和と秩序で成り立っている」

冬月「人の心が、世界を乱すか」

@海洋生態系保存研究機構

球磨川『久しぶりに、いや、初めて青い海を観たなあ。』

加持 「こうして人が生きていける環境だけでも、よくも復元出来たものさ」

球磨川『この潮風も、懐かしい・・・感じがする。』

加持 「海の生物が腐った匂いだ。」

加持「生きていた証なのさ。あの何も無い赤い水とは違う、本当の海の姿なんだよ。」
    
加持「本来、この世界は広くて、いろんな生命に満ち満ちている。」

加持「その事を、君らに知っておいて欲しかったんだ」

球磨川『なるほど!流石加持さん!』

球磨川『ミサトさんも一緒に来てくれればよかったのになあ!』

加持「葛城は来ないよ。思い出すからな」

球磨川『?』

加持「・・・セカンドインパクトを」

加持「葛城がなぜネルフに入ったか聞いたかい?」

加持「葛城の父親は自分の研究、夢の中に生きる人だったそうだ」

加持「彼女はそんな父親を嫌ってた。憎んでさえいたと思う」

球磨川『・・・。』

加持「だが最後はその父親に助けられた。」

加持「生き残るっていうのは、いろんな意味を持つ。」

加持「死んだ人の犠牲を受け止め、意思を受け継がなきゃいけない。」

加持「それが一人だったらなおさらだ。」

加持「辛いのは、キミだけじゃない」

球磨川『・・・はあ、』

@ネルフ

日向「3分前にマウナケア観測所が捕捉。現在軌道予想入力中」

青葉「目標を第三監視衛星が光学で捉えました。最大望遠で出します」

ミサト「光を歪めるほどのATフィールドとは恐れ入るわね。」

ミサト「で?落下予測地点は?・・・と~ぜん、ここよね・・・」

マヤ「マギの再計算、ネルフ本部への命中確率99.9999%です!!」

日向「N2航空爆雷もまるで効いてませんね」

ミサト「軌道修正は不可能か」

マヤ「ATフィールドを一極集中して押し出してますから。」

マヤ「これに、落下のエネルギーも加算されます」

ミサト「まさに使徒そのものが爆弾という訳ね」

マヤ「第8使徒直撃時の爆砕推定規模は、直径42万、ジオイドマイナス1万5000レベル」

日向「第三新東京市は蒸発。ジオフロントどころかセントラルドグマも丸裸にされます」

ミサト「碇司令は?」

青葉「使徒の影響で大気上層の電波が不安定です。現在連絡不能」

ミサト「ここで独自に判断するしかないわね・・・」

ミサト「日本国政府および各省に通達。ネルフ権限に置ける特別宣言D-17を発令。」

ミサト「半径120キロ内の全市民は速やかに避難を開始」

青葉「問題ありません、すでに政府関係者から我先に避難を始めてますよ」

オペ子「市内における、民間人の避難はすべて完了。」

オペ子「部内警報Cによる非戦闘員、およびD級勤務者の退避、完了しました」

マヤ「マギのバックアップは松代に頼みました」

リツコ「で、どうするつもり?」

青葉「いくらエヴァといったって空が飛べるわけではないですし」

スタッフ「空間のゆがみがひどく、あらゆるポイントからの狙撃も不可能です」

日向「こんなベラボウな相手じゃ、手の打ちようがありませんよ」

@作戦室

リツコ「本気なの?」

ミサト「ええ。そうよ」

リツコ「作戦といえるの?このプラン。」

リツコ「マギの検証でもしくじる確率は99%強。」

リツコ「例え成功してもエヴァ3体を喪失。」

リツコ「技術部として、到底受け入れられません」

ミサト「可能性ゼロではないわ」

リツコ「奇跡を待つより、地道な努力よ。」

リツコ「リリスと初号機の保護を最優先にすべきです」

ミサト「待つ気は無いわ。奇跡を起こすのよ、人の意思で」

リツコ「葛城一佐!!」

ミサト「現責任者は私です。私が判断するわ。」

ミサト「それに、使徒殲滅が私の仕事です」

リツコ「仕事?私怨でしょ?あなたの使徒への復讐は」

@ネルフ

アスカ「え~っ!?手で受け止める!?」

ミサト「そうよ。」

ミサト「飛来する使徒をエヴァのATフィールド全開で直接受け止めるの。」

ミサト「目標は位置情報を撹乱しているから観測による正確な弾道計算は期待できないわ。」

ミサト「状況に応じて多角的に対処するため、本作戦はエヴァ3機による同時展開とします」

アスカ「ムダよ!私一人で殲滅できるもん!」

ミサト「ムリよー。エヴァ単機では広大な落下予測範囲全域をカバーできないわ」

レイ「この配置の根拠は?」

ミサト「女のカンよ」

アスカ「なんたるアバウト!」

球磨川『あの、勝算は?』

ミサト「神のみぞ知るってところね」

球磨川『いいね』

球磨川『分の悪い賭け、まるでなかなかどうして、嫌われ者のギャンブルだ』

アスカ「ふん!だからこそ足手まといは邪魔なの!」

アスカ「人類を守るくらい私一人で十分よ!」

球磨川『大丈夫だよ、式波ちゃん。』

球磨川『僕は足手まといにすらなれないから』

アスカ「だから、それを足手まといって言うのよ!」

ミサト「このオペに必要なのはシングルコンバットの成績じゃないわ」

アスカ「私の才能を認めないわけね」

ミサト「違うわ。あなた達三人の力が必要なのよ。」

ミサト「奇跡を起こすために」

球磨川『ミサトさん』

ミサト「ん?」

球磨川『この作戦、通すのに苦労したでしょう?』

ミサト「・・・ちょ~っちね」

球磨川『あなたは悪くない』

ミサト「?」

球磨川『正しいことを言う人間は、誤ってないけれど、誤っても正しくないんです。』

球磨川『だから僕は、正しくなくても誤っていても、嫌われている嫌われ者の味方です。』

ミサト「・・・。」

アスカ「意味わかんない。」

球磨川『君はエリートだからね、当然さ』

@ネルフ

ミサト「おいでなすったわね」

ミサト「エヴァ全機、スタート位置!」

ミサト「擬似的データが当てにならない以上、以降は現場各自の判断を優先します。」

ミサト「エヴァとあなた達に全てを賭けるわ」

青葉「目標接近、距離、およそ2万」

ミサト「では、作戦開始」

ミサト「発進!」

青葉「目標のATフィールド、変質!軌道が変わります」

ミサト「くっ」

青葉「落下予想地点、修正フタマル」

日向「目標、さらに増速!」

@地上

アスカ「なによ、計算より早いじゃない!」

アスカ「ダメ!私じゃ間に合わない!」

球磨川『噛ませ犬なら任せて!ミサトさん!』

ミサト「緊急コース形成!605から675」

日向「はい!」

ミサト「次っ!1072から1078!スタンバイ!」

球磨川『さあて、負け犬(マイナス)の噛ませ犬(マイナス)っぷり、』

球磨川『とくとご覧あれ!』

青葉「目標変形。距離1万2千」

球磨川『ATフィールド、全開!』

球磨川『うおおお!』

アスカ「七光りー!」

レイ「2号機、コアを!」

アスカ「分かってるわよ!あたしに命令しないで!」

アスカ「どぉりゃ~!」

アスカ「はずした?!」

アスカ「ちょこまかと、往生際が悪いわね!」

マヤ「あと30秒!」

球磨川『式波ちゃん!早くしてえ!』

アスカ「分かってるってばぁ!」

綾波「私が止める!」

アスカ「エコヒイキ!?」

綾波「くっ、早く・・・!」

球磨川『式波ちゃんっ!』

アスカ「分かってるっちゅーのぉぉお!」

アスカ「もういっちょ!」

マヤ「パターンオールグリーン。目標の殲滅、確認しました!」

球磨川『まったく、足手まといがいなかったらどうするつもりだったんだい?』

アスカ「・・・うるさいっ!」

@ネルフ

ミサト「ありがとう・・・みんな」

青葉「電波システム回復。碇司令から通信が入っています」

ミサト「お繋ぎして」

ミサト「申し訳ありません、私の独断でエヴァ3体を破損。」

ミサト「パイロットにも負傷を負わせてしまいました。」

ミサト「責任は全て私にあります」

冬月「構わん。目標殲滅に対し、この程度の被害はむしろ幸運といえる」

ゲンドウ「ああ。よくやってくれた葛城一佐。」

ミサト「ありがとうございます」

ゲンドウ「初号機のパイロットに繋いでくれ」

ミサト「え?」

@プラグ内

ゲンドウ「話は聞いた。よくやったな、シンジ」

球磨川『父さんも、この場にいなかったのに、よくも偉そうに偉そうな態度を取れるよね!』

球磨川『それもひとえに今までの頑張りのお陰だ!尊敬するよ!』

球磨川『僕も積み上げたものに囚われながら生きていく、』

球磨川『そんな無知で無恥な人間になれたらいいなあ!』

ゲンドウ「・・・っ」

@ネルフ

ゲンドウ「・・・では葛城一佐、後の処理は任せる。」

ミサト「はい。エヴァ3機の回収急いで」

マヤ「搬入は、初号機を優先。救急ケージへ」


@プラグ内

アスカ「わたし一人じゃ、何も出来なかった・・・」

@アスカの部屋
アスカ「ずっと、一人が当たり前なのに・・・」

アスカ「孤独って、気にならないはずなのに・・・」


@球磨川の部屋

球磨川『あれ、式波ちゃん!もしかして夜這いかn「こっち向かないで」

球磨川『えーと、うん』

アスカ「七光り・・・ちょっとだけ・・・いさせて」

球磨川『うーん、それは構わないけれど、ミサトさんの鉄拳制裁が怖いなあ。』

アスカ「特別に、アスカでいいわよ。私もバカシンジって呼ぶから」

球磨川『・・・少しはこっちの話も聞いたらどうだい?アスカちゃん』

アスカ「あんたに人権がないのは公式見解でしょう?」

球磨川『それは否定しようもない事実だけれど、果たしてそれは真実ではn「黙ってなさいよ、バカシンジ」

アスカ「・・・あんたはなんでエヴァに乗るの?」

球磨川『成り行きさ』

球磨川『僕は乗りたくなかったのだけれど、父さんに無理矢理乗せられたのさ。』

アスカ「あんたバカ?そうやって責任逃れしてるだけなんでしょ」

球磨川『僕は悪くない。だって、僕は悪くないんだから』

アスカ「あんたって、ホントにバカね」

@学校

トウジ「さぁーて、メシやメシー!」

トウジ「学校最大の楽しみやからなー!」

アスカ「ええええ?!お弁当持ってきてないのお?!」

球磨川『今朝は宿題してて、作る時間がなかったんだ』

アスカ「あんた朝、ジャンプ読んでたじゃないのよ!」

球磨川『週刊少年ジャンプを読むのは、全日本男児の宿題であり宿命だよ』

アスカ「だからって、このアタシにお昼なしで過ごせってぇのぉ?!あんたはぁ!」

球磨川『だから、明日はちゃんと作るよ』

トウジ「なんや、また夫婦喧嘩かいなぁ」

球磨川『そうなんだy「違うわよ!」

@ミサト宅

球磨川『♪』

ミサト「アスカぁー洗顔ソープかしてぇ」

アスカ「いぃぃぃぃ加減にしてよミサト!自分で買ってきなさいよ!」

ミサト「ケチンボぉ」

アスカ「あとバカシンジ!裸エプロンはやめて、て何回言ったらわかんのよ!」

球磨川『僕は悪くない』

@学校

トウジ「さーて、メシやメシー」

一同「いっただっきまーす!」

アスカ「んー、今日はまあまあね。サボった分、味は落ちてるけど」

ヒカリ「あのー、アスカさん?一緒に食べても、いい?」

アスカ「・・・いいけど、弁当は分けないわよ」

球磨川『はいこれ!綾波ちゃんに!』

綾波「ん?」

球磨川『お弁当を作ってあげれば異性は振り向く!て加持さんが言ってたんだ!』

綾波「・・・ありがとう」

ヒカリ「よかった。思い切って声かけて」

アスカ「ヒカリ、だっけ?残り、食べていいわよ」

ヒカリ「?」

@綾波宅

綾波「ありがとう」

綾波「感謝の言葉、初めての言葉」

綾波「あの人にも、言ったこと無かったのに」

@ネルフ
ゲンドウ「レイ・・・食事にしよう」

レイ「はい」

レイ「碇司令」

ゲンドウ「なんだ」

レイ「食事って、楽しいですか?」

ゲンドウ「ああ」

レイ「誰かと一緒に食べるって、うれしいですか?」

ゲンドウ「ああ」

レイ「料理って、作ると喜ぶ、ですか?」

ゲンドウ「ああ」

レイ「・・・碇司令、今度碇くんやみんなと食事、どうですか?」

ゲンドウ「いや、その時間・・・」

ゲンドウ「・・・分かった、行こう」

レイ「ふふっ」

屋上@学校

マリ「どいてどいてえええええ!」

球磨川『え?』

マリ「いたぁ~いったたた・・・ん?」

球磨川『』

マリ「メガネメガネ・・・」

球磨川『お、おっぱ、おっぱいが・・・。』

マリ「あーごめん。大丈夫?おっ、電話だ」

マリ「Hello, Mari here.」
(はいは~い、こちらマリ)

マリ「...Yes, I seemed to have flight off target. 」
(うん、風に流されちゃった!)

マリ「Uh...looks like I'm in a school of some sort. 」
(今、どっかの中学校みたい)

マリ「What!? Well you told me to enter into Japan covertly! 」
(ええ!?極秘入国しろ、て言ってたじゃん!)

マリ「Won't you have EURO people work this out? 」
(問題はそっちで話つけてよ!)
マリ「Just be there for my extraction later,OK? Thanks!」
(んじゃ、ピックアップ、よろしくね。)

マリ「あれ?くんくん!」

球磨川『ちょ、ちょっと!』

球磨川『いくら君と僕が幼馴染み同士だからって、こういうことはまだ早い「キミ・・・いい匂い」

マリ「LCLの香りがする・・・」
   
球磨川『・・・?』

マリ「キミ・・・面白いね。」

マリ「じゃ、このことは他言無用で!安心院さん(ぼく)のワンコ君♪」

球磨川『え?』

@ネルフ

球磨川『あれ、変だなぁ、PSPが・・・ひゃっ!!』

加持「や!どうだい?たまにはデートでも」

球磨川『僕、男ですよ』

加持「ノープロブレム。愛に性別は関係ないさ・・・」

球磨川『えーと、螺子伏せても?』

加持「・・・冗談だよ。ほれ」

@スイカ畑

球磨川『土の、匂い』

加持「もうへたばったのかい?給料分は働いて貰うぞ」

球磨川『給料って、さっきの缶コーヒーですか?』

球磨川『加持さんは、真面目で不真面目な人なんですね。』

加持「大人はさ、ずるいくらいが丁度いいんだ」

球磨川『これ、スイカですよね?』

加持「ああ、かわいいだろ、俺の趣味さ。」

加持「何かを作る、何かを育てるってのはいいぞ。」

加持「いろんなことが見えるし、分かってくる。楽しいこととかな」

球磨川『僕は、何かを壊す、何かを台無しにする方がいいな。』

球磨川『いろんなことが見えてしまうし、分かってしまう。辛いこととか。』

加持「辛いのは嫌いか?」

球磨川『何を言っているんですか?』

球磨川『僕にとっては、辛いことも苦しいことも、当たり前に目の前にあることですよ。』

加持「楽しいこと、見つけたかい?」

球磨川『どの女の子に、どのパンツを履かせるかを考えるのは、とても楽しいです!』

加持「それもいいさ、けど辛いことを知ってる人間の方がそれだけ人に優しくできる。」

加持「それは、弱さとは違うからな。」

球磨川『弱さとは違っても、僕みたいに弱い人間がそうなのだから、やっぱり強さでもないですけどね。』

加持「・・・葛城は、好きかい?」

球磨川『大好きです!』

加持「葛城を、守ってくれ。」

加持「それは、俺にできない、キミにしかできないことだ。」

加持「・・・頼む。」

球磨川『え、いやですよ』

加持「!?」

球磨川『僕は弱い者、嫌われ者の味方にはなります。』

球磨川『でも、加持さんのように、強くて、強い人の味方にはなりません。』

球磨川『もちろん、ミサトさんは弱い人なので、言われるまでもなく、僕の終わりが終わるまでは守ります』

加持「あ、ああ・・・。」

球磨川『一つだけ、』

加持「ん?」

球磨川『僕は、今日も死ぬし、明日も死にます』

加持「ん、うん?」

球磨川『ミサトさんも、今日も死ぬし、明日も死にます』

加持「!」

球磨川『そういうことです』

@教室

レイ「おはよう」

クラスメイト「!?」

球磨川『綾波ちゃん!おはよう!』

球磨川『もういいの?』

レイ「えぇ、今日は平気」

球磨川『どうしたの、その手?』

レイ「さっき、赤城博士が巻いてくれたの」

球磨川『何してたの?』

レイ「秘密。もう少し、うまくなったら話す」

球磨川『そっか。手、早く戻(なお)るといいね。』

綾波「ええ。」

アスカ「ムーッ」

@ミサト宅
アスカ「んー・・・バカシンジだともう少し薄味の方がいいのかな・・・」

ミサト「たっだいまー」

アスカ「あれ?ミサト、早かったわね」

ミサト「ええ、すぐ本部へトンボ帰り。風呂と着替えに帰っただけよー」

ミサト「おぉっ!?まー!!これはこれはぁ!」

ミサト「アスカもシンちゃんに、料理ご馳走するのーん?」

アスカ「ち、違うわよ!」

アスカ「えっと女の子!そ、そうヒカリよ!」

ミサト「ぷぷぷ。レイといいアスカといい急に色気づいちゃって」

アスカ「何よ、エコヒイキと一緒にしないで!」

ミサト「んーそうねー。」

ミサト「レイにはもっと遠大な計画があるようだしぃ」

アスカ「何?それ?」

ミサト「碇司令とシンちゃんをくっつけるキューピットになりたいみたいよん♪」

ミサト「手作り料理でみんなと食事会、という作戦らしいわー。」

ミサト「ストレートな分これは効くわよ~。」

ミサト「ホント、あの親子を仲良くさせるのは骨が折れるわね」

ミサト「はい、招待状!」

アスカ「あの女が、バカシンジのために・・・」

ミサト「サプライズなんだからシンちゃんにばらしちゃあ駄目よ」

アスカ「話すわけないでしょ!このあたしが!」

EVANGELION:2.? You must (not) advance.

@ネルフ

ミサト「消滅!?」

ミサト「エヴァ4号機と第2支部が消滅したの?」

青葉「ティープラステン、グラウンドゼロのデータです」

ミサト「酷いわね」

日向「ATフィールドの崩壊が衛星から確認できますが、詳細は不明です」

ミサト「やはり4号機が爆心か・・・うちのエヴァ大丈夫でしょうね?」

マヤ「4号機は・・・!」

リツコ「エヴァ4号機は稼働時間問題を解決する、」

リツコ「新型内蔵式のテストベッドだった・・・らしいわ」

マヤ「北米ネルフの開発情報は赤木先輩にも十分に開示されていないんです」

ミサト「知っているのは・・・」

@司令室

冬月「エヴァ4号機・・・次世代型開発データ収得が目的の実験機だ、」

冬月「何が起こってもおかしくはない・・・しかし」

@機械室

加持「本当に事故なのか?」

@学校の帰り道
トウジ「おばちゃーん、これ3つやー」

球磨川『珍しいなあ、トウジちゃんの奢りなんて』

トウジ「ワイも、真面目なシンジが買い食い付き合うてくれるとは思わんかったわ」

球磨川『ん?僕が真面目?』

ケンスケ「いつも早々と帰るじゃないか」

球磨川『ああ、いつもはミサトさんの下着を物色する為に帰っているんだけれど、』

球磨川『今日はミサトさんは非番の日だからね!』

ケンスケ「な、なるほど・・・。」

@バスケコート

ケンスケ「なー碇ぃ。3号機日本に来るんだって?」

球磨川『そうなの?聞いてないよ』

ケンスケ「いきなり起動実験込みで米国から押しつけれられたって噂だ。」

ケンスケ「まぁ、末端の搭乗者は知らなくていい情報なんだろう。」

ケンスケ「なぁ~、誰が乗るのかなぁ!」

球磨川『う~ん、オッパイが大きい子がいいなあ。』

ケンスケ「いーなーパイロット!俺にしてくんないかなー!」

球磨川『僕に言われても・・・、』

球磨川『それに、君になったとしても僕はその事実を虚構(なかったこと)にするよ』

球磨川『だって、オッパイが大きい子がいいんだもの!』

トウジ「・・・ちっハズレかいな」

@エヴァ封印場所
アスカ「何であたしの2号機が封印されちゃうのよ! 」

リツコ「バチカン条約よ、知ってるでしょ?」

リツコ「3号機との引き換え条件なの」

アスカ「修理中の零号機にすればいいじゃない!」

マヤ「2号機のパスは今でもユーロが保有しているの。」

マヤ「私たちにはどうにもできないのよ」

リツコ「現在はパイロットも白紙。」

リツコ「ユーロから再通知があるまでは、おとなしくしてなさい」

アスカ「私以外、誰も乗れないのに」

リツコ「エヴァは実戦兵器よ。」

リツコ「全てにバックアップを用意しているわ。操縦者も含めてね」

アスカ「そんな・・・私の、世界で唯一の居場所なのに」

@エレベーター

アスカ「・・・っち」

レイ「エヴァは自分の心の鏡」

アスカ「なんですって!?」

レイ「エヴァに頼らなくていい。」

レイ「あなたには、エヴァに乗らない幸せがある。」

アスカ「偉そうなこと言わないで!エコヒイキのクセに!」

アスカ「私が天才だったから自分の力でパイロットに選ばれたのよ!」

アスカ「コネで乗ってるあんた達とは違うの!」

綾波「私は繋がっているだけ。」

綾波「エヴァでしか、人と繋がれないだけ」

アスカ「うるっさい!」

アスカ「あんた、碇司令の言うことは何でも聞くおすまし人形だから贔屓されてるだけでしょ?!」

レイ「わたしは人形じゃない・・・」

アスカ「人形よ!少しは自分を知りなさいよ!!」

綾波「殴られるのは、いや。」

アスカ「・・・フン!人形のクセに生意気ね!」

アスカ「一つだけ聞くわ。あのバカをどう思ってるの?」

レイ「ばか?」

アスカ「バカと言えば、バカシンジでしょ!」

レイ「碇くん・・・?」

アスカ「どうなの?」

レイ「よく、分からない・・・。」

アスカ「これだから日本人は!ハッキリしなさいよ!」

レイ 「分からない・・・、ただ、碇くんと一緒にいるとポカポカする。」

綾波「私も碇くんにポカポカして欲しい。」

綾波「碇司令と仲良くなって、ポカポカして欲しいと、思う。」

アスカ「分かったわ」

アスカ「・・・ほんっと、つくづくウルトラ馬鹿ね!」

アスカ「それって、好きってことじゃん!」

@球磨川の部屋

球磨川『んんー、楽しみだなぁ食事会・・・。』

球磨川『だけど、綾波ちゃんの料理って大丈夫かなぁ。』

球磨川『・・・裸エプロン。』

球磨川『いや、彼女の場合、お願いすればやってくれるだろう。』

球磨川『けれど、恥じらいのない裸エプロンには何の価値もない。』

球磨川『ふふふ・・・大人になったもんだなあ、僕も。』

おいおい、一体全体どうしたらそんなに一切合切が過負荷(マイナス)な成長を正常な成長と認識するんだい。
まあ、だからこそ球磨川くんといったところではあるけれど。

球磨川『・・・それにしても』

球磨川『過負荷(ぼく)らしさが失われている』

球磨川『罵声も迫害も誹謗も中傷も暴力もない』

球磨川『だけど賞賛も賛美も憧憬も』

球磨川『僕に向けられているのに、僕を素通りしていく・・・』

球磨川『過負荷(ぼく)の愛すべき過負荷(マイナス)が』

球磨川『ぐずぐずと腐っていっているのか?』

球磨川『・・・いや、これは。』

・・・っと、こんな中途半端なところで申し訳ありませんが、そろそろ寝ます。

結局本編の破と同じ流れじゃねぇか・・・。
しかもキャラが増えてきて、球磨川くんの出番がないぜ。

そんなこともものともせず、つらつらと続けていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

@ネルフ

ミサト「あれがダミーシステム・・・」

日向「あくまでパイロット補助との名目ですが、」

日向「単独での自立制御だけでなく、無人状態でのATフィールド発生まで可能。」

日向「・・・子供に操縦させるよりは人道的だそうです」

@居酒屋

ミサト「あの新型のダミーシステムってやつ、な~んかいけ好かないんだけどぉ~!」

加持「ゴルゴダベースからの厳封直送品だからなぁ、得体は知れないままだ」

ミサト「そんな危なっかしいもんにエヴァを預けるなんて気が知れないわ!」

加持「人間だからあのエヴァを任せておけるってことか?」

加持「信用されてるなぁシンジ君は。」

加持「いや、シンジ君だからこそ、か」

ミサト「それより、ゼーレとか言う、うちの上層組織の情報、もらえないかしら」

加持「例の計画を探りたいのならやめておけ」

ミサト「そうもいかないわ。」

ミサト「人類補完計画、ネルフは裏で何をしようとしてるの?」

加持「それは・・・俺も知りたいところさ」

ミサト「・・・はぁ」

加持「久方振りの食事だってのに、仕事の話ばっかりだな」

ミサト「学生時代とは違うわよ。」

ミサト「いろんなことを知ったし、背負ってしまった」

加持「お互い自分のことだけ考えてるわけにはいかない、か」

ミサト「シンジ君達はもっと大きな物を背負わされているし・・・」

加持「ああ、子供には重過ぎるよ。」

加持「だが、俺達はそこに頼るしかない」

ミサト「ごめん、電話だわ」

ミサト「はい。ええ、わかってるわ。日付変更までには結論だすわよ」

加持「リッちゃんか?」

ミサト「そー。3号機テストパイロットの件で矢の催促」

加持「人選は君の責任だからな」

ミサト「それはそうなんだけどー、3号機到着の予定がずれちゃって・・・」

ミサト「・・・よりにもよって、この日なのよね。」

@アスカの部屋

アスカ「3号機起動実験の予定日って、エコヒイキの約束の日じゃない・・・」

アスカ「・・・はぁ。」


@ネルフ
リツコ「そう、アスカに決定ね。えぇ。私は最後の便で松代に向かうわ。」

リツコ「後はお願いね、マヤ」

マヤ「はい!センパイ!」

レイ「あの、赤木博士。2番目の子に伝えたい事が。お願いします」

@車内

電話『1件の新しいメッセージがあります。1番目のメッセージです』

リツコ『はい、レイ。話していいわよ』

レイ『・・・。』

アスカ「・・・んんんんー!・・・ちっ『ありがとう』

アスカ「・・・ふんっ!バッカじゃないの!私がエヴァに乗りたいだけなのに。」

アスカ「・・・3号機、私が気に入ったら赤く塗り替えてよね」

ミサト「ふふっ」

ふふふ、アスカちゃんは本当に健気だね。
このままだと、死なないけれど死ぬ程辛い目に遭うというのに。

@学校
ヒカリ「おはよう、相田くん」

ケンスケ「ういーっす!」

球磨川『ケンスケちゃん、おはよう!』

ケンスケ「ふふふふ・・・。」

球磨川『?』

ケンスケ「今日は~、綾波に~、お呼ばれなんだろ~?」

ケンスケ「ホント羨ましいよ!」

球磨川『羨ましい、か・・・。』

ケンスケ「?」

@松代実験場

オペ夫「エヴァ3号機有人起動実験統括責任者到着。」

オペ夫「現在主管制部に移動中」

オペ子「拘束システムのチェック完了。アンビリカルケーブル接続作業開始。」

オペ子「コネクターの接続を確認。主電源切り替え終了。内部電圧は規定値をクリア。」

オペ子「エントリープラグ挿入位置で固定完了。リスト1350までのチェック問題なし」

ミサト「了解。カウントダウンを再開」

オペ子「カウントダウンを再開。地上作業員は総員退避」

オペ夫「テストパイロットの医学検査終了。現在、移動管理室にて待機中」

ミサト「あとはリツコに引き継いで問題なさそうね」

ミサト「あら、守秘回線?アスカから?」

ミサト「どうしたのアスカ?本番前に」

アスカ「・・・元々みんなで食事ってのも苦手だし、」

アスカ「他人とあわせて楽しいふりをするのも疲れるし、」

アスカ「他人の幸せを見るのも嫌だったし、」

アスカ「私はエヴァに乗れればよかったんだし、」

アスカ「元々一人が好きなんだし、」

アスカ「馴れ合いの友達はいらなかったし、」

アスカ「私をちゃんと見てくれる人は初めからいないし、」

アスカ「成績のトップスコアさえあれば、ネルフで1人でも食べていけるしね。」

アスカ「・・・でも最近、他人といるのもいいなって思うこともあったんだ。」

アスカ「・・・あたしには似合わないけど」

ミサト「そんなことないわよ。アスカは優しいから」

アスカ「ん・・・こんな話するの、ミサトが初めて。」

アスカ「なんだか楽になったわ。」

アスカ「誰かと話すって、心地いいのね。」

アスカ「・・・知らなかった」

ミサト「この世界にはあなたの知らない面白いことで満ち満ちているのよ。」

ミサト「・・・楽しみなさい」

アスカ「うん。そうね。ありがとう、ミサト。」

アスカ「ところでさ、赤いのはいいんだけど、」

アスカ「このテスト用プラグスーツって・・・見えすぎじゃない?」

オペ子「エントリースタート」
オペ夫「LCL電荷、圧力正常値」
オペ子「第一次接続開始」
オペ夫「プラグセンサー問題なし」
オペ夫「検査数値は誤差範囲内」

リツコ「了解。作業をフェーズ2へ移行。第2次接続開始」

@プラグ内

アスカ「そっか・・・私、笑えるんだ」

アハハハ・・・アハハハ・・・

アスカ「!?」

@学校の帰り道

球磨川『非常回線?』

球磨川『・・・松代で、爆発事故?』

球磨川『ミサトさん、アスカちゃん・・・。』

@ネルフ
冬月「被害状況は?!」

青葉「不明です!仮設ケージが爆心地の模様。地上管理施設の倒壊を確認!」

冬月「救助および第3部隊を直ちに派遣!戦自が介入する前に全て処理しろ!」

青葉「了解!」

日向「事故現場南西に未確認移動物体を発見!パターンオレンジ。使徒とは確認できません。」

ゲンドウ「第一種戦闘配置」

冬月「碇!」

ゲンドウ「総員、第一種戦闘配置だ。」

ゲンドウ「修復中の零号機は待機。初号機はダミープラグに換装後直ちに出撃させろ」

@初号機プラグ内

球磨川『今回は僕だけ、か。随分と久しぶりな気がするなあ。』

球磨川『ミサトさんなしで、僕はどうすればいいですか?』

日向「作戦系統に問題は無い。今は碇司令が直接指揮を取ってるよ」

球磨川『・・・。』

@ネルフ

青葉「東御付近で映像を捉えました。主モニターに回します」

冬月「やはりこれか・・・」

ゲンドウ「活動停止信号を発信。エントリープラグを強制射出」

マヤ「ダメです。停止信号およびプラグ排出コード、認識しません!」

青葉「エントリープラグ周辺にコアらしき侵食部位を確認!」

日向「分析パターン出ました!・・・青です。」

ゲンドウ「エヴァンゲリオン3号機は現時刻を持って破棄。監視対象物を第9使徒と識別する」

オペ子「目標、接近」

オペ夫「地対地迎撃戦、用意!」
オペ夫「阻止部隊、攻撃開始!」

球磨川『これが使徒・・・か。』

ゲンドウ「そうだ、目標だ」

球磨川『エヴァが乗っ取られたの?』

オペ夫「目標は第2次防衛ラインを突破!第5、第6小隊攻撃開始!」

ゲンドウ「目標は接近中だ。おまえが倒せ」

オペ夫「目標は依然健在、戦車部隊による攻撃を再開する!」

球磨川『全く、いつもいつまでも偉そうにしている割に、これだもんなあ。』 

球磨川『めだかちゃんも真っ青のブラック企業だぜ。』

球磨川『イカリ、いっきまーす!』

@地上

球磨川『・・・エントリープラグだ。』

球磨川『まさかというより、やっぱり乗っているのか。』

球磨川『本当に、過負荷(ぼくたち)よりも最低(マイナス)な男だねえ。』

球磨川『・・・っく』

オペ子「装甲部頚椎付近に侵食部位発生!」

マヤ「第6200層までの汚染を確認!」

冬月「やはり侵食タイプか、やっかいだな」

オペ子「初号機、ATフィールド不安定!」

マヤ「生命維持に支障発生、これ以上はパイロットが危険です!」

冬月「いかん!神経接続を28%にカットだ!」

ゲンドウ「待て」

冬月「しかし碇、このままではパイロットが死ぬぞ」

ゲンドウ「シンジ。なぜ戦わない?」

球磨川『・・・っアスカちゃんが・・・っ乗ってるんだよね?』

ゲンドウ「構わん。そいつは使徒だ。我々の敵だ」

球磨川『本当に・・・いいんだね?』

ゲンドウ「お前が死ぬぞ」

球磨川『僕は死なないけれど・・・それでヘラヘラ笑えるのかい?』

ゲンドウ「構わん。」

ゲンドウ「パイロットと初号機のシンクロを全面カットだ」

冬月「碇・・・!」

マヤ「カットですか!?」

ゲンドウ「そうだ。制御をダミーシステムに切り替えろ」

マヤ「しかし、ダミーシステムにはまだ問題も多く・・・赤木博士の、指示もなく・・・」

ゲンドウ「今のパイロットよりは役に立つ。やれ!」

球磨川『待てよ』

マヤ「!?」

球磨川『若干14歳の年端もいかない弱くて弱い少女を殺すのかい?』

ゲンドウ「人類を守る為には必要な犠牲だ。」

球磨川『やっぱり君は、あまりにエリートなエリートだぜ・・・。』

ゲンドウ「子供の戯れ言に付き合っている暇はない!」

ゲンドウ「ダミーシステムに切り替えろ!」

マヤ「・・・っ!主管制システム、切り替え終了」

オペ夫「ダミーシステムでの活動時間は最大208秒です」

ゲンドウ「構わん、システム解放、攻撃開始」

オペ夫「ダミーシステム、起動しません!」

ゲンドウ「?!」

球磨川『やれやれ、せっかく改心の暇をあげたというのに、』

球磨川『今までも何度も注意してあげたというのに、』

球磨川『碇ゲンドウ、だからエリートでしかないんだよ』

ゲンドウ「何を言っている!?」

球磨川『だみーしすてむ(?)を虚構(なかったこと)にした』

球磨川『これでこの使徒戦、僕が戦う以外の決着はなくなりました。』

球磨川『さて、ゲンドウくん、いわれなき罵声や、あどけない迫害には僕は慣れているからね。』

球磨川『「ごめんなさい」と、一言謝ってくれたら戦ってやらないこともないんだぜ』

球磨川『もちろん、相手はアスカちゃんに、だよ』

ゲンドウ「・・・貴様のような者に、私の気持ちが分かってたまるか!」

冬月「碇!」

球磨川『・・・好意を踏みにじられることにも慣れてる。』

球磨川『今謝るなら、だからそれも許してあげるんだぜ』

日向「司令!」

マヤ「機体がもう持ちません!」

青葉「・・・司令!」

冬月「碇っ!」

ゲンドウ「・・・った」

球磨川『なんだい?』

ゲンドウ「すまなかった、と言っているんだ!」

球磨川『あはは、本当に謝った!みっじめ~!』

ゲンドウ「・・・っ!」

球磨川『・・・でも残念、時間切れみたいだ!』

球磨川『あ、それではみなさんご唱和ください!』

球磨川『It’s』

球磨川『All』

球磨川『Fiction!』

ぐしゃっ

マヤ「エヴァ初号機・・・、活動を完全に停止しました・・・。」

ぷつんっ

@???

安心院「やれやれ、もう少しでエンドロールだったというのに、君はまた、何故そうも死ねるんだい?」

球磨川『碇シンジくんに会わせてください。』

安心院「悪平等(ぼく)の質問を無視するなよ、君らしい」

球磨川『いいから会わせr「なんでっ!」

球磨川『・・・っ!』

シンジ「なんで助けないんだよっ!」

球磨川『何を言っているのか、僕には理解(わか)らないけれど、』

球磨川『果たしてどうやら、僕の考えは、珍しく誤ってなかったようだね。』

球磨川『はじめまして、碇シンジくん』

シンジ「早く戻って、アスカを助けてよ!」

球磨川『まあそう焦るなよ。』

球磨川『何も隠しようもなく、どうしようもなく、僕はそう、死んでいるんだから』

シンジ「うわあああ!」

球磨川『聞けよモブキャラ』

シンジ「!?」

球磨川『気付いたんだ、』

シンジ「?」

球磨川『僕はこの世界の主人公ではなく、』

球磨川『主人公である誰かの人生をロールプレイングしているに過ぎないことに』

球磨川『もちろん最初は乗り気だったよ、』

球磨川『僕は生粋の純粋な少年漫画好きだからね』

球磨川『・・・それはさておいて、碇シンジくん』

シンジ「・・・。」

球磨川『僕はどうやら、あの世界を改悪(だめ)にすることは出来ても、』

球磨川『改良(よく)することは出来ないみたいだ。』

球磨川『僕は碇シンジじゃないし、ましてや主人公じゃないのだから』

シンジ「・・・。」

球磨川『この世界の主人公は、否定しても否定しようもなく君なんだ』

球磨川『世界を改良(よく)したいのなら、』

球磨川『他の誰でもない、主人公(きみ)がやらないと味もなければ意味もない』

シンジ「でも、いやなんだよ・・・エヴァに乗るのが」

球磨川『僕は戻(なお)ることが出来るけれど、』

球磨川『次は容赦なく謝罪もなく・・・アスカちゃんを虚構(なかったこと)にする』

シンジ「!?」

球磨川『僕がここに来たのは譲歩じゃない。』

球磨川『ましてや元気付ける為でもない。』

球磨川『ただただ虚実なき事実と真実を伝えにきただけだ。』

球磨川『さあどうするんだい?』

球磨川『アスカちゃんが虚構(なかったこと)にされるのを』

球磨川『体育座りしながら傍観(み)ているだけのモブキャラでいるか、』

球磨川『アスカちゃんを助ける為に、』

球磨川『無駄で不毛で、そして有意義な努力をする主人公でいるのか、』

球磨川「意思と意志を見せてみろよ、シンジちゃん!」

シンジ「僕は・・・、」

シンジ「僕は、エヴァンゲリオン初号機パイロット!碇シンジだ!」

安心院「感動で反吐が出る程の出来だね。」

安心院「それじゃあ、いってらっしゃ~い!」

ぷつんっ


まさか球磨川くんからあんな言葉が出るなんて思いもよらなかったぜ。
もちろんあんな言葉を出せたところで、彼は過負荷(マイナス)だし、ごく当たり前に勝てないのだけれど。

ごめんなさい、もう寝ます・・・。

ここから先、どうなるのか、楽しみにしていただけると嬉しいです。
破とはちょっと違う、だけどもしかしたら変わらないかも。
改良(よく)なっても改悪(だめ)になっても、それはきっと安心院さん的に言えば

「どちらもくだらねーカスだってのに」

て感じでしょうか。

おやすみなさい。

@初号機プラグ内

シンジ「アスカ・・・、絶対に、助ける!」

球磨川『え~と、流れ的に、僕はもういらないんじゃないのかな?』

シンジ「動かない・・・。」

球磨川『なるほど』

球磨川『原型も留めない程に破壊(こわ)された、否、破壊させたからね。』

球磨川『久しぶりに戻(なお)してみるとしよう』

球磨川『大嘘憑き(オールフィクション)!エヴァの破損を虚構(なかったこと)にした!』

@ネルフ

ゲンドウ「・・・ここで、終わりか・・・。」

日向「・・・あれ!?」

マヤ「初号機、活動再開!」

マヤ「・・・というよりも、装甲板含めて全てが直って・・・いえ、元に戻っています!」

冬月「いったい何が起こったのだね?」

日向「初号機エントリープラグより音声通信受信!繋げます!」

球磨川『やあ、モブキャラのみなさん、はじめましt「そういうのいいから!」

シンジ「説明が面倒なので、不明な部分は全て神の奇跡ということにしておいてください。」

球磨川『おいおい、神だなんて他所他所しいこt「うるさいってば!」

シンジ「状況再開します!力を貸してください!」

日向「任せろ!」

青葉「現在目標は箱根山に到達している!まだ間に合う!」

マヤ「碇くん、さっきまでと別人みたい」

冬月「無駄口を叩くな!全力でバックアップしろ!」

@箱根山

シンジ「うおおお!」

球磨川『やっぱり君の方が上手く動かせるじゃないか』

球磨川『でも、敵の前面にいるんじゃあ、エントリープラグには届かないぜ?』

シンジ「ちょっと黙っててよ!」

球磨川『なるほど、相手の両手両足を使用不能にした上で、ゆっくりといたぶるんだね!』

球磨川『さっすが主人公!やることがえげつないぜ!』

シンジ「これで、アスカを、助ける!」

@ネルフ

マヤ「目標、完全に沈黙しました!」

日向「初号機、エントリープラグの回収に成功!」

冬月「至急、救護班を送れ!」


@松代事故現場

救助隊「こっちにもいたぞ!生存者だ!至急、救護班を回してくれ!」

ミサト「生きてる・・・加持」

加持「よかったな、葛城」

ミサト「・・・リツコは?」

加持「心配ない。君よりは軽症だ」

ミサト「そう・・・」

ミサト「・・・!アスカは?エヴァ3号機は・・・?!」

加持「『使徒』、として処理されたそうだ。初号機に」

ミサト「!!」

@初号機外

シンジ「アスカ!」

球磨川『やれやれ、助けられるとなったら元気になるんだから、』

シンジ「目を覚ましてよ!アスカ!」

球磨川『そして、・・・それに失敗したとなったら落ち込むのだから、』

アスカ「・・・。」

球磨川『碇シンジくん、君も結局、エリートだね。』

シンジ「なんで・・・、」

シンジ「戻ってきたのに、」

シンジ「戦ったのに・・・!」

球磨川『こう言うのは悪いけれど、だけど僕は悪くないけれど、決めるのが遅かったみたいだね。』

シンジ「僕には結局、何も変えることができないっていうのか・・・!」

球磨川『・・・まだ終わりじゃない。』

球磨川『いや、始まっていない、と言うべきかな。』

シンジ「!?」

球磨川『お姫様は、主人公(おうじさま)のキスで目覚めるものだぜ。』

シンジ「・・・そんなこ『やってみなきゃ分からないだろう!』

球磨川『君は何の為に戻ってきたんだい?』

シンジ「・・・っ!」

シンジ「・・・するよ、そしたらきっと・・・。」

球磨川『ひゅ~ひゅ~!さあ!やっちゃえ~!』

球磨川『いっぱつ!ぶちゅっと!濃厚に!』

シンジ「・・・っ!」

シンジ「アスカ、き、キス・・・するよ」

球磨川『はい、き~す!き~す!き~す!き~す!』

シンジ「アスカ・・・ごめん!」

アスカ「え?」

シンジ「!?」

アスカ「あんた・・・アタシに!何しようとしてんのよっ!」

シンジ「う、うわあ!」

球磨川『大嘘憑き(オールフィクション)』

球磨川『アスカちゃんの使徒による侵蝕を、虚構(なかったこと)にしてあったんだぜ』

シンジ「え?え?」

球磨川『ちゅーすれば目が覚めるなんて、今も昔も週刊少年ジャンプですら流行らないぜ。』

球磨川『シンジちゃんは一体全体どういう思考回路しているんだい、はっずかし~!』

シンジ「!くまっ・・・ありがとう、ございます・・・。」

アスカ「ふんっ!」

救助隊員「見つけたぞ!こっちだ!」

黒服「・・・ご同行、願えますかな?」

球磨川『・・・。』

@ネルフ

リツコ「どうやら、私たちの「認識」、それ自体をズラされていたようね。」

リツコ「洗脳も驚きの吃驚手品よ」

マヤ「そうですね。」

マヤ「メディカルチェックをしましたが、」

マヤ「今までの碇シンジくんのDNAその他の情報と全て一致しました。」

ミサト「信じられないけど、認めるしかないわね。」

リツコ「ええ、私たちは騙され続けていたのよ、」

リツコ「球磨川禊という男に。」

もちろんこれは球磨川くんの仕業ではなく、悪平等(ぼく)の神業だったんだぜ。

@ネルフ

黒服「出たまえ球磨川禊くん。碇司令がお会いになる」

球磨川『・・・やれやれ。』

@司令室

ゲンドウ「命令違反、エヴァの私的占有、稚拙な恫喝。」

ゲンドウ「それとそもそもの、パイロットへの成り済まし行為、これらはすべて犯罪行為だ。」

ゲンドウ「なにか言いたいことはあるk『僕は悪くない。』

球磨川『僕は悪くない。だって、僕は悪くないんだから。』

ゲンドウ「そんなことが罷り通るとでも思っているのか!」

球磨川『恫喝、威嚇、プレッシャー、そんなに畏まるなよ、碇ゲンドウくん』

ゲンドウ「!?」

球磨川『何もできないだろうけれど、』

球磨川『何もしなくても、僕はこの世界から消えるさ』

ゲンドウ「貴様は口封じされてもおかしくないのだぞ?」

球磨川『やれやれ、まるで駄目なオッサンなんて、』

球磨川『あなたには褒め言葉になり得ますね。』

球磨川『・・・言ったよね、ただ偉いだけの人間が、偉そうに偉ぶるなよ、て』

ぐちゃ

ゲンドウ「目が!目があああ!」

球磨川『大丈夫、視力を虚構(なかったこと)にしただけだよ。』

球磨川『寝ても戻(なお)らないけれど、死ぬまで戻(なお)らないから心配いらないよ!』

黒服「貴様!」

球磨川『銃で撃つなんて、酷いじゃないか。』

球磨川『危うく死んでしまうところだったよ』

黒服「・・・っ!」

@ネルフ

オペ子「第一種警戒態勢、非戦闘員は退避してください」

青葉「なんだ?」

日向「使徒は確認されていないけど・・・。」

マヤ「誤報かしら?」

モブ職員「球磨川が脱走したぞ!」

青葉・日向・マヤ「え!?」

@ネルフ

オペ子「第一種警戒態勢、非戦闘員は退避してください。」

球磨川『やれやれ、さっさと死んでゲームオーバーになりたいというのに、』

球磨川『こういう時に限って死ねないのだから、』

球磨川『つくづく僕は過負荷(マイナス)だなあ』

戦闘員「見つけたぞ!生死は問わん!火器の使用許可もおりてるぞ!」

球磨川『とはいえ、殺そうとしてくる相手に殺されるほど、僕は過負荷(ぼく)じゃないぜ』

アスカ「まったく!」

アスカ「こちとら元気だっちゅーのに、」

アスカ「なんでこんな美味しくもない病院食を食べなきゃいけないのよ!」

シンジ「まあまあ、使徒と接触して無事だったんだから・・・」

アスカ「それとあんた!いくら私を助けたからって、」

アスカ「ほぼ初対面なのに馴れ馴れしいのよ!」

シンジ「それくらいは許容してよ。」

オペ子「第一種警戒態勢、非戦闘員は退避してください。」

シンジ「使徒!?」

アスカ「だったら非常回線が鳴るわよ。」

アスカ「大方どっかのパパラッチが忍び込んd「二人とも!」

ミサト「至急安全な場所に移動するわよ!」

アスカ「バタバタ煩いわね!こちとら怪我人なのよ!」

シンジ「・・・さっきまで元気だって言ってたくせに」

アスカ「あによ?」

シンジ「それより、どうしたんですか?」

ミサト「・・・球磨川くんが脱走したのよ」

アスカ・シンジ「え!?」

@電車

球磨川『殺されようと脱走してみたら、生きて脱走出来ちゃった。』

球磨川『やれやれ、死ぬまで生きなきゃいけないなんて、一体どんな罰ゲームだよ・・・』

アナウンス「ただいま日本政府より非常事態宣言が発令されました。」
アナウンス「緊急条例に基づき当列車は最寄の退避ステーションに停車いたします。」
アナウンス「降車後はすみやかに指定ホールの退避用インクラインにご乗車ください」

球磨川『使徒か』

@2号機封印場

マリ「へっくしゅ!・・・あぁ~さっぶっ」

マリ「よいしょっと。」

マリ「さすが新型、胸もぴったりで、気持ちっイイ!」

@月

カヲル「おかえり、碇シンジくん」

カヲル「・・・時が満ちたね」

@ネルフ
アナウンス「総員、第一種戦闘配置。地対空迎撃戦、用意!」

ミサト「こんなときにっ!」

冬月「目標は?」

青葉「現在も進行中です。旧小田原防衛線を突破されました」

ミサト「ここまで衝撃波が届くなんて、ただ事じゃないわ」

オペ子「第4地区に直撃。損害不明」

オペ夫「地表全装甲システム融解!」

日向「24層すべての特殊装甲が、一撃で」

冬月「第10の使徒、最強の拒絶タイプか、予想以上の破壊力だな」

ミサト「総力戦よ。要塞都市すべての迎撃設備を特科運用。わずかでもいい、食い止めて!」

ミサト「エヴァ2号機?!誰が乗っているの?」

アスカ「アタシのエヴァが!どーなってんのよ!?」

日向「不明です。こちらからの出撃命令は出ていません!」

オペ夫「目標健在。第二波攻撃、効果なし」

青葉「いいから、市民の避難が最優先だ!」

日向「N2誘導弾の第三弾を許可する!直援に回せ!」

ミサト「エヴァによる地上迎撃では間に合わないわ!」

ミサト「ユーロに協力を要請!2号機をジオフロントに配備して!零号機は?」

マヤ「左腕を応急処置中!」

ミサト「作業、急いで!」

ミサト「初号機は?」

リツコ「現在、シンジくんがケージにて準備中」

ミサト「完了次第、2号機の援護に回して!単独専行は危険だわ」

日向「了解」

青葉「目標、ジオフロント内に進入!」

日向「エヴァ2号機と会敵します!」

ミサト「2号機との通信は!?」

マヤ「相互リンクがカットされています。こちらからは・・・」

ミサト「そう・・・ひとりでやりたいわけね」

アスカ「ふっざけんじゃないわよ!」

@2号機プラグ内

マリ「いい匂い・・・他人の匂いのするエヴァも悪くない。」

マリ「第5次防衛線を早くも突破、速攻で片づけないと本部がパーじゃん!」

マリ「ライフルが効かない!」

マリ「ATフィールドが強すぎる!こっからじゃ埒があかないじゃん!」

マリ「よっ!ほっ!はっ!ボウガン(これ)で行くか~?にゃあ!」

マリ「おりゃ~!!ゼロ距離ならば!・・・っ!?」

マリ「にゃろ~、なんてやつ・・・」

@初号機ケージ

オペ子「エントリープラグ挿入。脊髄連動システムを解放、接続準備。」

オペ子「第一次コンタクト。」

シンジ「2号機が出ているんですか?」

ミサト「そうよ、今回の使徒はATフィールドがとてつもなく強力なの」

ミサト「一刻も早く出撃して、連携を図って頂戴。」

シンジ「・・・あの、球磨川くんは・・・?」

ミサト「どうやら逃げ切られてしまったそうよ。」

シンジ「・・・そうですか。」

シンジ(よかった)

マヤ「ハーモニクス、すべて正常値!」

ミサト「発進準備!」

@2号機プラグ内

マリ「どっこいしょ・・・このままじゃ勝てないな・・・」

マリ「よしっ!試してみっか!ヒトを捨てたエヴァの力、見せてもらうわ」

マリ「モード反転、裏コード、ザ・ビースト!」

マリ「我慢してよ・・・エヴァ2号機。私も我慢する」

@ネルフ

アスカ「2号機に、こんな機能が・・・」

マヤ「リミッター、外されていきます!すべて規格外です!」

マヤ「プラグ内、モニター不能!ですが・・・」

リツコ「おそらくプラグ深度はマイナス値、汚染区域突入もいとわないとわね」

マヤ「駄目!危険すぎるわ!」

日向「初号機発進準備よろし!」

ミサト「大至急バックアップに向かわせて!」

日向「了解!」

@2号機プラグ内

マリ「身を・・・捨ててこそ・・・、」

マリ「浮かぶ瀬も・・・あれ!」

マリ「って!うわわわ!」

シンジ「大丈夫ですか!?」

マリ「ありゃ、これはこれは、なるほどにゃ~。」

シンジ「?」

マリ「ワンコくん、共に戦おうじゃあないか!」

@ネルフ

ミサト「なんとか間に合ったようね。」

リツコ「あの相手には、獣化第2形態でも一機では無理があったわね。」

ミサト「んで、その獣化なんとか、て一体なんなわけ?」

マヤ「初号機、活動限界まであと180秒!」

リツコ「そんなことを聞いている暇はないみたいよ?」

@ジオフロント

シンジ「っく、ATフィールドが、強力過ぎる・・・。」

マリ「こっちは電源が限界に近いよ~!」

シンジ「一度給電しに戻ろう!」

シンジ「僕がバックアップする!」

マリ「うーん、仕方にゃいかあ・・・。」


@ネルフ

マヤ「初号機、活動限界まで100秒を切りました!」

日向「2号機、撤退中!」

アスカ「バカシンジ!危ない!」

@ジオフロント

シンジ「うわああああ!」

マリ「にゃ!?」

シンジ「気にするな!早く戻って!」

マリ「・・・っ!」

@ネルフ

マヤ「初号機、左腕断裂!ATフィールドも不安定です!」

日向「シンクログラフ、辛うじてプラスを保っています!」

マヤ「初号機、活動限界まであと20秒!」

リツコ「・・・まずい!」

マヤ「零号機が!」

アスカ「エコヒイキ?!」

ミサト「零号機!?ライフルも持たずに!」

リツコ「まさか!」

ミサト「レイ!やめなさい!レイ!」

@ジオフロント

綾波「ATフィールド、全開!」

シンジ「何をするつもりだ綾波!」

綾波「私が死んでも、変わりはいるけれど、碇くんに変わりなんていない!」

アスカ「やめて!」

綾波「だから・・・碇くんは、私が守る!」

シンジ「やめてくれ!」

綾波「・・・うっ!」

ミサト「エヴァ単機では、あのATフィールドを破れない!」

マリ「給電完了!・・・ではないけど、」

マリ「2号機・・・最後の仕事よ!」

マリ「あと・・・一枚いぃぃぃっ!!」

レイ「碇くんを連れて逃げて!2号機の人!」

マリ「・・・っ!」

レイ「・・・ありがとう」

@ネルフ

日向「零号機は・・・?」

マヤ「・・・使徒、依然として健在です。」

青葉「・・・くそっ!」

@シェルター

アナウンス「当シェルターは、危険区域に指定されました。」

アナウンス「速やかに安全区域に退避してください。」

マリ「・・・っいててて・・・死んじゃうとこだったにゃー・・・。」

マリ「ありゃ?何でこんなとこにいんの?」

球磨川『・・・2号機?』

球磨川『それはそうと、いやあ、ここ、危険らしいじゃない?』

球磨川『だからここに居れば死ねるかなあ、と思ってね!』

マリ「まったく、安心院さん(ぼく)から話しは聞いてるけど、」

マリ「本当に理解しかねる過負荷(かんがえ)をしているね、君は」

球磨川『あれ?この声・・・オッパイの人か!』

マリ「今更かよ!」

球磨川『アスカちゃんは?元気にしているかい?』

マリ「ちょっと今は、世間話をしている暇はないか、にゃあ・・・」

球磨川『なら、早く逃げちゃえばいいのに。ほら、手伝うからさ』

球磨川『大嘘憑き(オールフィクション)、エヴァ2号機の破損を虚構(なかったこと)にした』

マリ「おお!2号機が元気になった!」

球磨川『戻(なお)してあげたから、その変わりに、と言ったらなんだけど、』

球磨川『なんならここはひとつ、頼まれごとをされてくれないかい?』

マリ「なんだい?」

球磨川『僕を君の手でぶっ殺してほしい』

マリ「にゃるほど!」

マリ「でもごめんねー、それは安心院さん(ぼく)から駄目だと言われているんだよー。」

マリ「死にたいなら飛び降りるなりなんなりして自分で自殺すればいいじゃん。」

球磨川『え?嫌だよ自殺なんて、超怖いじゃん』

マリ「死にたがったり怖がったり、」

マリ「過負荷(きみたち)の考えることはよく分からんにゃ」

マリ「ま、戻してもらったことには感謝しているし、」

マリ「死に易そうな場所に送ってあげることくらいはしてあげるよ」

球磨川『ありがとー!』

マリ「だけどなあ、そうやって死にたがっていても、何にも楽しいことないよ、ほら」

球磨川『・・・!』

あらら、零号機が使徒に食べられちゃった。

シンジ「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」

@ネルフ

リツコ「まさか、使徒がエヴァを捕食するなんて・・・あり得ないわ!」

マヤ「変です、目標の識別信号が"零号機"に切り替わります!」

ミサト「やられた!これで奴がドグマに侵入しても自爆しない!」

ミサト「リリスに苦もなく辿り着けるわ!」


@ジオフロント

マリ「零号機と・・・融合してる。パイロットごと吸収してしまったんだ。」

球磨川『綾波ちゃん・・・。』

マリ「キミも死ねるよ?早く行きなよぉ」

球磨川『なるほどね。それなら、本部の近くまで送ってもらえるかな?』

マリ「うーん、非常電源が限界だからねえ。ちょっとだけなら。」

@ネルフ

アナウンス「本部地上施設、消滅!」

青葉「第3基部に直撃!」

日向「最終装甲板、融解!!」

ミサト「まずい!メインシャフトが丸見えだわ!」

青葉「目標は、ターミナルドグマ第7層を降下中!」

ミサト「ここに来るわ!非戦闘員、退避!」

少し、退避命令が遅かったみたいだね。
でも、過負荷(マイナス)は、こういうときに過負荷(ちから)を発揮するものなんだぜ。

球磨川『モブキャラのみなさん、はじめまして!僕だよ!』

ミサト「球磨川くん!?」

アスカ「あんた・・・生きてたのね。」

球磨川『僕が来たからにはもう大丈夫、というよりも御愁傷様だぜ。』

球磨川『全てを虚構(なかったこと)にしてあげるからさ』

でも、だからといってかといって、主人公には、いや、あらゆるものに勝てないのだけれど。

球磨川『おーるふぃk・・・うわあ!』

ミサト「エヴァ初号機!?・・・シンジくん!」

ほらね。

シンジ「うああああ!」

シンジ「ミサトさん!」

ミサト「固定ロック、全部はずして!」

球磨川『』

@ジオフロント

シンジ「エネルギーが切れた!」

マヤ「初号機、活動限界です!予備も動きません!」

ミサト「シンジくん・・・!」

シンジ「綾波を・・・返せ!」

@ネルフ外

マヤ「動いてる・・・活動限界のはずなのに・・・」

ミサト「暴走・・・?」

リツコ「わからない・・・一体何が、初号機に起こっているのか・・・」

球磨川『これは、主人公パワーとしか形容のしようがないね』

アスカ「なんであんたがここにいるのよ!」

球磨川『まあまあ、一緒に戦った仲じゃないか』

アスカ「あっちのシンジとは違って足手まといにしかなってないけどね!」

球磨川『あ!すごい!目からビームが!』

ミサト「エヴァにこんな力が・・・」

リツコ「初号機がヒトの域を超えている・・・!」

マヤ 「プラグ深度、180をオーバー!もう危険です!」

リツコ「やめなさいシンジ君!ヒトに戻れなくなる!」

シンジ「僕がどうなったっていい、」

シンジ「だけど綾波は・・・いや、世界も、全部全部絶対助ける!」

マヤ「使徒のコアが露出しました!」

ミサト「行きなさいシンジ君!」

リツコ「ミサト!?」

ミサト「誰かのためじゃない!」

ミサト「あなた自身の願いのためにっ!!」

@?

シンジ「綾波、どこだ!」

綾波「ダメなの。もう私は、ここでしか生きられないの」

シンジ「綾波!」

綾波「いいの、碇君。私が消えても代わりはいるもの」

シンジ「違う!綾波は綾波しかいない!」

綾波「えっ?」

シンジ「だから今、助ける!」

@ネルフ外

マヤ 「そんな・・・形状制御のリミッターが消えています!解析不能!」

リツコ「人の域に留めておいたエヴァが本来の姿を取り戻していく。」

リツコ「人のかけた呪縛を解いて、『以下略』

リツコ「・・・。」

球磨川『さて、僕は何の為に此処に居させられているのかな・・・。』

@?

シンジ「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

シンジ「綾波!」

綾波「んあっ・・・」

シンジ「綾波ぃっ!手をっ!!」

シンジ「来いっ!」


@ネルフ外

加持「数が揃わぬうちに初号機をトリガーとするとは・・・碇司令、ゼーレが黙っちゃいませんよ」

@?

シンジ「綾波、助けてくれて、ありがとう」

綾波「ごめんなさい。何も出来なかった」

シンジ「いいんだ。だけど、これじゃ、これだけじゃ、駄目なんだ・・・。」

シンジ「どうすれば・・・、どうすればいい?」

どうすることも出来ないぜ。
君は「主人公」なんだから。
世界の在り方の一部にしか過ぎないのだから。
球磨川くんが勝てないように。
めだかちゃんに負けないように、ね。

めだかちゃんに×
めだかちゃんが○

何の為の書き溜めなんだぜ・・・。

@2号機外

マリ 「・・・おっ、なるほど。でもやっぱり主人公なんだね。ヘックション!」


@ネルフ外

リツコ「この世界の理を超えた新たな生命の誕生。代償として、古の生命は滅びる・・・」

ミサト「翼!?15年前と同じ!」

リツコ「そう・・・セカンドインパクトの続き、サードインパクトが始まる。世界が終わるのよ。」

球磨川『・・・なるほど』

主人公が世界の終わらすのなんて、見飽きたよ。
主人公が世界を救うのも、見飽きた。
主人公が世界を壊すのも、見飽きた。
主人公が世界を創るのも、見飽きた。

でもだからといって、負ける運命にある者が世界を救うのも、やっぱり見飽きたんだぜ。

マヤ「初号機が槍に!」

ミサト「いったい何が!?」

@Mark.6

カヲル「さあ、約束の時だ。碇シンジ君」

カヲル「今度こそ君だけは・・・幸せにしてみせるよ」


@ネルフ外

リツコ「サードインパクトが、止まった」

マヤ「!?」

ミサト「ジオフロントが、元に戻ってる・・・?」

アスカ「とりあえずネルフに戻りましょ!」

ミサト「え、ええ・・・」

球磨川『置いてかれちゃった、まあ慣れたものだけど』

球磨川『・・・世界の終わりを虚構(なかったこと)にした』

球磨川『さて、僕のすべきことは、これで全て、だったのかな』

@ネルフ

日向「とりあえず、初号機、2号機、共に回収完了しました。」

青葉「初号機プラグ内、何も確認出来ません!」

マヤ「2号機プラグも、既にもぬけの殻でした・・・」

マヤ「あと、なぜか無傷でした。」

リツコ「Mark.6も何処かに行ってしまったわね」

ミサト「まったく、サードインパクトが止まったのはいいとして、」

ミサト「なんでことごとく元に戻ってるってわけ?」

マヤ「今までも、全てがなかったことになったかのようなことが、よく起きていましたね。」

リツコ「なかったこと・・・?」

リツコ「!」

リツコ「・・・まさか、ありえないわ!」

ミサト「どしたの?」

リツコ「ネルフ全勢力をあげて、球磨川禊を確保して!」

リツコ「技術班は球磨川禊の今までのデータを全て洗うわよ!」

ミサト「と、とりあえず、球磨川くんを連れてくればいいってわけね?」

リツコ「エヴァ2号機の出撃準備もしておいて」

ミサト「はあ?!」

リツコ「アスカ、いけるわね?」

アスカ「そりゃまあ、乗れと言われたら乗るけど・・・」

@港

球磨川『さて、あとは死んで安心院さんに評価を貰うだけなのだけど、』

球磨川『どうやって死のう・・・』

マリ「やあやあ!こんなところにいたんだ、安心院さん(ぼく)のワンコくん!」

球磨川『あれ、オッパイちゃん!奇遇だね!』

マリ「私はオッパイちゃんじゃなくて、真希波・マリ・イラストリアス!」

マリ「オッパイちゃんでもいいけど、名前くらいは知っておいて」

球磨川『そうなんだ!真希波ちゃん、よろしくね!』

球磨川『それはそうと、安心院さんに評価を貰いたいから死に方を模索しているのだけれど、』

球磨川『どうすれば痛くなくて苦しくなくて辛くなくて怖くないかな?』

マリ「ん~と、それなんだけどさ」

球磨川『ん?』

マリ「安心院さん(ぼく)からは、君が幸せに不幸せになっていく様を見届けてやってくれ、」

マリ「と言われているんだよね」

球磨川『つまり?』

マリ「観た限り、100パーセントとは言わないまでも、随分とハッピーエンドじゃない?」

球磨川『そうかな?僕はかつての仲間に嫌われたんだぜ?』

マリ「そうは言っても、結局曖昧なままサードインパクトの渦中でも仲良さそうに話していたじゃないか」

球磨川『うーん、まあそうとも言えるか、な。』

マリ「私も、安心院さん(ぼく)の考えは知る由もないけど、」

マリ「でも、話に聞く球磨川くんにしては随分と幸せそうだなあ、と思ってね、と!」

戦闘員「対象を見つけたぞ!発砲許可は出ているが、殺すなよ!」

マリ「ありゃりゃ?2号機のこと、バレちゃったのかにゃ?」

球磨川『いや、どうやら僕のことみたいだね。』

球磨川『やれやれ、とりあえずはもう少し、この世界にいなければならないようだ。』

球磨川『ほら、抵抗しないから、どこへなりと、とは言わないけれど、ネルフくらいなら行ってやるぜ。』

マリ「うーん、この状況だと、私も行かなきゃなのかな?」

球磨川『逃げることが可能ならば逃げればいいんじゃないかな?』

球磨川『まあ、僕と会話しているのを見られてしまったのだから、逃げるだけ無駄なのだろうけれど』

マリ「はあ・・・。」

@ネルフ

リツコ「こんにちは、球磨川くん」

球磨川『やあリツコさん。お元気でしたか?』

リツコ「生憎、あなたの情報を洗うので大忙しで疲れ気味ね。」

球磨川『あはは、それは悪いことをしてしまいましたね、僕は悪くないけれど』

球磨川『で、ここまで厳重に僕を拘束して、何をするんですか?』

リツコ「ちょっと、ね」

マヤ「解析結果出ました!」

リツコ「ありがと」

リツコ「・・・ミサトには?」

マヤ「もう伝えてあります」

リツコ「なんて?」

マヤ「流石に少し、落ち込んでいましたね。」

リツコ「そう・・・、あとは彼らに任せるから、もしものときに備えておいて頂戴」

マヤ「・・・わかりました」

球磨川『なんの話をしているんですか?』

リツコ「あら、ごめんなさいね。大したことではないの。」

リツコ「ちょっと用事が出来てしまったから、またあとで会いましょう」

リツコ「それじゃ、さよなら」

球磨川『行っちゃった・・・』

球磨川『さて、これは完全に殺される流れだなあ、どうしよう。』

球磨川『死ぬのは不毛もとい本望だからいいのだけれど、』

球磨川『よくよく考えてみなくても、皆に挨拶し忘れていたよ』

球磨川『うん、とりあえず挨拶して回ろっと』

球磨川『死ぬのはいつでも出来るしね~』

球磨川『この部屋の毒ガスと僕の拘束を虚構(なかったこと)にした。』

@指令部

オペ子「総員、第一種戦闘配置についてください」

リツコ「まさか、毒ガスまで無効化してしまうとはね。」

マヤ「目標、こちらに向かっています!」

ミサト「戦闘員は何をしているの?」

マヤ「ことごとく磔にされています。」

ミサト「やはり、エヴァでないと勝てない、か。」

ミサト「2号機、発進準備!」

通路@ネルフ

球磨川『うーん、こんな少年たった一人相手に容赦なく火器を使用してくるなんて、』

球磨川『大人げないどころか人間げないぜ』 

球磨川『よし、着いた』

@指令部

球磨川『やあ、みんな!会いたかったよ!』

ミサト「・・・っ!」

球磨川『いきなり撃つだなんて、非道いじゃないですか、ミサトさん』

リツコ「やはり、なかったことになっているわね」

球磨川『リツコさんはエリートだね』

球磨川『ありえないことに真面目に取り組んで受け入れることが出来る』

球磨川『羨ましくないです』

ミサト「なぜ貴方たちは世界を滅ぼそうとするの?!」

球磨川『?』

球磨川『何を言っているのか分かりません、冗談でもなんでもなく』

リツコ「もうとぼける必要はないわよ、球磨川くん」

リツコ「・・・いえ、第11の使徒」

球磨川『・・・なるほど、合点がいきました。』

球磨川『せっかく仲良くなれたというのに、本当に安心院さんは人じゃないし人でなしだね。』

ミサト「何を言っているの!?」

リツコ「恐らく、その『安心院さん』というのが使徒の元締め、といったところなのかしらね」

球磨川『いえ、たぶんですけど、安心院さんと他の使徒は関係ないですよ』

球磨川『とはいえ、人外だけに何をしていてもおかしくはありませんが』

球磨川『まったく、大人しく大人らしく僕を幸せにしておけば、』

球磨川『彼女も自由になれたというのに』

球磨川『まあ、これならしょうがないですね』

ミサト「大人しく殺されるというの?」

球磨川『いえ、それも吝かではないのですが、』

球磨川『とりあえずは挨拶回りだけでも、と』

ミサト「・・・?」

球磨川『伊吹さん』

マヤ「!」

球磨川『今まで、僕なんかの手伝い、気持ち悪かったでしょうが、ありがとうございました』

マヤ「なんで、そんなことを・・・。」

球磨川『青葉さん』

青葉「ん?」

球磨川『色々とエロ本貸していただき、本当に感謝しています。』

青葉「・・・。」

球磨川『日向さん、色々と頑張ってください。』

日向(なんか雑だな・・・。)

球磨川『リツコさん、エロ本の感想、いつも練り込まれていて、貴女の真面目さが伝わってきました』

球磨川『僕はいつも感動しながら聞いていました、ありがとうございます』

リツコ「・・・。」

球磨川『ミサトさん、僕がいなくなっても、しっかりと家事してくださいよ?』

ミサト「・・・っ。」

球磨川『さて、これでここらへんの人達はもういいかな。』

リツコ「準備は出来た?」

球磨川『いえ、まだ最後に、挨拶してない人がいるので』

球磨川『僕は外に行きます』

ミサト「・・・。」

球磨川『使徒を倒せるのはエヴァだけ、でしょう?』

@ジオフロント

アスカ「なによこんなトコに呼び出して」

球磨川『いやいや、お世話になったからね、挨拶だけでもしておこうかと思って』

アスカ「ふん、使徒と普通にお喋りしてるなんて、気が気じゃないわ」

球磨川『2号機のカメラ越しですら嫌かな?』

アスカ「・・・。」

球磨川『まあ、アスカちゃんには悪かったと思っているよ、僕は悪くないけれど』

球磨川『知らなかったとはいえ、使徒と添い寝しちゃったりしたんだからさ』

ミサト「え、そうだったの!?」

アスカ「うっさい!」

アスカ「・・・あんた、ホントに使徒なの?」

球磨川『僕にはそのつもりは一切ないのだけれど、そういうことになってしまっているのだから、そうだね』

アスカ「・・・そう。」

球磨川『さて、シンジくんと綾波ちゃんに挨拶出来ないのは心残りだけれど、』

球磨川『そろそろ僕も日常に戻らないとね』

球磨川『アスカちゃん、君の手で僕をぶっ殺してほしい』

アスカ「・・・分かった」

球磨川『そうそう、そうやって手で優しく包み込むように・・・』

アスカ「・・・。」

球磨川『アスカちゃん?』

アスカ「・・・ない」

球磨川『?』

アスカ「出来ない!」

アスカ「私にとってのシンジはやっぱりあんただし、」

アスカ「優しくなくても私と向き合ってくれたのは、」

アスカ「ずっと孤独だった私の目を覚ましてくれたのは、紛れも無くあんたなのよ!」

アスカ「・・・そんな人を・・・私は殺せない。」

球磨川『やれやれ、君が殺さなきゃ、人類は滅亡するんだよ?』

アスカ「それでもいい!」

球磨川『いやいや、よくないだろう』

球磨川『僕のことを悪しからず思ってくれるのはとても嬉しいことだけれど、』

球磨川『僕も君も、このままだと日常に帰れないんだぜ?』

球磨川『シンジくんも綾波ちゃんも居ない今、君がやらなきゃいけないんだよ』

アスカ「いやだ」

球磨川『わかってくれy「いやだっつってんのよ!」

アスカ「このバカシンジ!」

球磨川『・・・ふう、本当に人が悪いね、安心院さんは。』

球磨川『ここまで徹底して、僕を不幸にするのか・・・。』

球磨川『見下げた人外だよ、本当に』

球磨川『わかったよ、アスカちゃん』

アスカ「!!」

球磨川『これで、さよならだ』

アスカ「・・・え?」

球磨川『大嘘憑き(オールフィクション)』

球磨川『この世界における僕の記録と記憶を虚構(なかったこと)にした』

アスカ「・・・あれ、なんで私は泣いているんだろう?」

アスカ「・・・そっか、こいつらのせいで・・・」

アスカ「・・・あんたたちさえいなければ、バカシンジやエコヒイキは!」

球磨川『ふふっ、本当に僕は、惚れやすい男だ・・・ぜ』


ぐちゃ

終わり

エピローグ書こうと思っていたんですが、
どう足掻いてもクロスオーバーの意味がなかったので、やめておきました。

ラストスパートで予想以上に躓き、それでも付き合っていただけた皆さんには、
感謝以外なにもありません。
初めてのSSがこれでよかったのか、黒歴史になるのかは、分かりませんが、
どちらにせよ、とても楽しかったです。

今まで本当にありがとうございました。

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