上崎「ここが橘くんの部屋かぁ…」(320)
上崎「初めて入っちゃったよ」
上崎「……」クンクン
上崎「これが橘くんの部屋の匂い…」
上崎「とっても良い匂いがするなぁ、学校早退しちゃったけど来て良かったぁ」
上崎「……」
上崎「さーて、欲しいものを見つけてさっさと退散しよっと」
上崎「ふふ…私が今、橘くんの部屋にいるって知ったらどんな顔するのかな?」
上崎「まずは…」
上崎「ごみ箱を漁ってみようかな」
上崎「へー、意外と可愛いごみ箱使ってるんだね
なんか…またひとつ橘くんの事知れて嬉しい」
上崎「……」ゴソゴソ…
上崎「あっ」
上崎「ティッシュペーパー発見!」
上崎「これは持って帰ろう、どうせ捨てるものなんだし…
いいよね?橘くんなら許してくれるよね」
上崎「それにしてもこのティッシュペーパー…
橘くんは何に使ったんだろう…」
上崎「何かを拭いたのか…鼻をかんだのか…
それとも……開いてみれば分かるかな…?」
上崎「………」///
上崎「あー、なに想像してるんだろう私!」
上崎「ダメダメ!そんな事は家に帰ってからできるでしょ!
せっかく橘くんの部屋にいるんだから
今は橘くんの部屋の中を堪能しないと勿体ないよ!」
上崎「うんうん」
上崎「ふぅん、部屋のお宝本はここに隠してるんだね」
上崎「ふむふむ…」
上崎「なんかありきたりって感じ」
上崎「学校に置いてある物よりちょっとだけえっちかも」
上崎「あっ、これって…!」
上崎「ページの間に毛が挟まってる!」
上崎「いやにうねってるけどまさかこの毛は…」
上崎「……」
上崎「うん、持ち帰ろう」
上崎「あとは特にめぼしいものは…」
上崎「……」ジー
上崎「あの引き出しは調べてないかも」
上崎「開けてみよーっと」
ガラッ
上崎「こ、これは…!」
上崎「橘くんの……下着!」
上崎「まさかここが下着入れになってたなんて…
眩しすぎて直視できない…」
上崎「……」
上崎「どれにしようかな?」
上崎「この水玉模様のトランクスが可愛いかも」
上崎「これにしよーっと」
上崎「ふふ、ごめんね橘くん
家宝にするから許してね?」
上崎「………」
上崎「ちょっと匂い嗅いでみようかなぁ…」
上崎「………」クンカクンカ
上崎「………」
上崎「はぁ…」
上崎「橘くんのパンツの匂い…」
上崎「特にしない…洗ってあるもんね……当たり前か…」
美也「にぃにー?帰ってるのー?」
上崎「?!」
美也「帰ってるなら洗濯物よせておいてよー」
上崎「(まずい…!美也ちゃんもう帰ってきたんだ…!)」
美也「入るよー?」
上崎「(まずいよ…!とりあえずベッドの下に身を隠そうっと…!)」
サササッ!
美也「あれ~?いないんだ」
上崎「………」
美也「おかしいなぁ、人の気配を感じたんだけどなぁ」
バタン
上崎「ふぅ…」
上崎「危ない危ない…」
上崎「こんなところ美也ちゃんに見られたらどうなっちゃうか分かんないよ…」
上崎「運が悪ければ変態扱いされちゃうかもしれない…危なかった~」
上崎「………」
上崎「これ以上長居するのは危険かも…」
上崎「一番の収穫はこのパンツかなぁ…」
上崎「…できれば」
上崎「できれば橘くんの脱ぎたてのパンツが欲しいけど…
やっぱり難しそうだよね…」
美也「あ~あ…」
上崎「(美也ちゃんの声……ひょっとしてまた入ってくるのかな…?)」
美也「今日はみゃーがお風呂掃除かぁ、さっさと終わらせちゃおう」
上崎「!」
上崎「…」
上崎「……」
上崎「………」
上崎「いい事考えた」
上崎「橘くんは当然今日お風呂入るんだよ」
上崎「そしたら今履いてるパンツだってその時脱ぐんだよ」
上崎「脱いだパンツは当然洗濯機の中…
洗濯機が動く前に私がそのパンツを回収して…」
上崎「さっさと橘くんの家から退散すれば何も問題ないよ」
上崎「………」
上崎「難しそうだけど…大丈夫…」
上崎「きっとうまくいく筈だよね…!」
上崎「うんうん、やってみよう」
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l:l l.:.lゝ|.:.l.:.l.:.ト弋z.ハ '' ,ィ=キテy.:./lノ.:.:.:l.:l l
l!ll:.l:.l.:.l.:.:l.:..l.:!` ¨ 弋zシノ/.:/.:l.:.ノ.:l.:lノ
l ll、l.:l.:l.:.:l.:.:.从 ' ' ' ! , , , ´/.:.ソ.:l.:/.:ノノ
{ l:.lヾ:.l:.:.l.:.:.l 、 ′ 彳ノ/.:.lシ/ノ.:ノ
{ ノ〆l.:.:!|.:.:.l, ヽ、 r y ,イ.:./.:.:l:イl〃
_, -'" !.:l l.:.:.l '、 ヽ、`´ ,.. ィ" l ゙`ノ.:.:l.:l l:l
_, -' l.:.!ミl.:.:.li `i⌒ 一、 ノ l ,/.:.:.li.:l``ー 、
/ l.:l冬l.:.:li /⌒ ´__ユ____l /l.:.:il l.:l ` 、
ノ l:.l. l.:.:( ̄¨/´/´ ,/ 二ニユ !:l / ヽ
i. , l.:l !.:./ ̄/ ' " /´,, -‐' l.ソ, ヘ
| ヽ;;,l.li !∧ソ、 ´ ,/リl.:.l l.:l. }
│. il!l.l i l:l::/ \ ´二ニコ ,l:.l l
| ',l:l i /"( ノ ヽ, _ノ´ / \l.:l }
| l:l iノ \ノ V__z/ ヽ} |
l Y \,.ソ冬 ヽ、 {
l ノ |;;| ヘ 、` - 、 {
裡沙ちゃんって制服も可愛いけど私服verも可愛いんだよな
おいアマガミストどうした?
上崎「………」
上崎「どうやら美也ちゃんはどこかに出かけちゃったみたい」
上崎「やっと自由に動けるよ」
モソモソ
上崎「さーて、どうしよっかな」
上崎「ずっと橘くんのベッドの下に隠れててもパンツは回収できない
橘くんが部屋に戻ってきたら身動きすらできないし…」
上崎「うーん…」
上崎「やっぱりお風呂場に隠れてるのがベストだよね」
上崎「とりあえずお風呂場に行ってみよっと」
おいアマガミストどうした?
上崎「…誰も…いないよね?」
上崎「………」
上崎「お風呂場…ここかな…?」
上崎「………」
上崎「違う、ここ洗面所だよ」
上崎「どこにあるんだろう、お風呂場…」
上崎「えっ…あれってまさか…」
上崎「………」
上崎「間違いないよ、橘くんの使ってる歯ブラシだ」
上崎「律儀に橘くんの名前も書いてあるし、これでいつも歯を磨いてるんだぁ」
上崎「………」
上崎「………」
上崎「私も磨いてみようかな」
上崎「………」
上崎「よっと」
上崎「………」
シャコシャコ
上崎「はぁ……」
上崎「幸せ…」
上崎「♪」
シャコシャコ
上崎「はっ」
上崎「幸せに浸ってる場合じゃないよ!」
上崎「早くお風呂場を見つけて隠れる場所を探さないと」
上崎「もたもたしてたら橘くんや美也ちゃんが戻ってきちゃう」
上崎「えーと…」
上崎「お風呂場はぁ」
上崎「ここかな?」
シャコシャコ…
上崎「ビンゴ♪」
上崎「ここで橘くんは生まれたままの姿で…」
上崎「………」ゴクリ…
上崎「えーと、どこか隠れるところは…」
上崎「あっ、洗濯機の裏側にスペースが…!」
上崎「ちょっと隠れてみよう」
上崎「………」
上崎「うんうん、いい感じだよ、これならバレないよね」
上崎「こほっ…ちょっと…埃っぽいけど……こほっ」
上崎「あとはじっと待つだけだよ」
上崎「まだかな…」
上崎「………」
上崎「もう夕ご飯食べ終えた筈…」
上崎「………」
上崎「橘くんも帰ってきてる筈なのに…」
上崎「………」
上崎「遅いなぁ…」
橘「おーい、美也」
上崎「!」
上崎「(橘くんの声だぁ!)」
美也「なーに?」
橘「僕の歯ブラシ知らないか?見つからなくて」
美也「えー、知らないよー?
新しいの使っちゃえば?下の引き出しに入ってるよー?」
橘「うーん、そうするか…おかしいなぁ…」
上崎「(橘くん…お風呂なのかな…入ってくるのかな…)」ワクワク
美也「しっかりしてよ、にぃに。みゃーはお風呂入っちゃうからね!」
橘「あぁ、ごゆっくり」
上崎「(なんだ美也ちゃんか…)」
上崎「はぁ…」
美也「ふんふん♪」
上崎「(この次は橘くんだよね、きっとそうだ!)」
ポイッ
美也「おっ、ないっしゅー♪」
上崎「(やっぱり脱いだものは洗濯機へ…橘くんも例外じゃないよね!)」
美也「さてさてー」
上崎「(橘くんが待ち遠しいなぁ…)」
……
美也「気持ちよかったー♪」
上崎「(やっと上がってきたよ、ほらっ次の人次の人)」
美也「あー、お兄ちゃんまた靴下脱ぎっぱなしにしてる!」
上崎「(えっ…橘くんの……靴下?!」
美也「もぅ…だらしないなぁ……あとでお説教しとかないと」
上崎「(完全に不覚だよっ!橘くんの靴下が近くにあったなんて…!)」
上崎「(今日一日履いてた橘くんの靴下…欲しい……絶対欲しいよぉ…!)」
ガタッ!
美也「ひっ!」
美也「だ、誰…?!」
上崎「(しまったぁ…!物音を……!)」
美也「そ…そこに誰か……いるの…?」ビクビク
上崎「(まずいよぉ…!大ピンチだよぉ…!どうしよう…どう…)」
美也「い…いるのは…分かってるよっ…!」
上崎「(こ、これは…運良くゴミ袋が近くに…!
よし……これを被って……きっとうまくいくよ…大丈夫…)」
美也「………」ソロソロ
上崎「………」
美也「………」ソロー…
上崎「うぉぉぉぉぉ!!食べてやるぅぅ!!」
美也「うわぁぁぁぁあぁあああ!!!」
ガタンッ!
橘「美也?!どうした?!」
美也「にぃに!…大変だよっ!お化けが!」
橘「えぇ?突然何を言い出すんだよ」
美也「お風呂場にお化けが出たんだよっ!早く見てきて!」
橘「そんな訳ないだろ?」
美也「いいから早くぅ!」
橘「しょうがないな…」
……
橘「……」
美也「……」
橘「どこにお化けがいるって?」
美也「洗濯機の裏だよ!…良く見て」
橘「何回も見たぞ、ほら美也も見てみろ」
美也「………」
橘「な?」
美也「い、いたんだよ!…本当に!」
橘「分かった分かった」
美也「にぃにの馬鹿!」
橘「いいから早く服を着るんだ
そんな格好だと風ひいちゃうぞ?」
美也「ほんとにほんとにほんとなんだからねっ!」
タッタッタ
上崎「はぁはぁ」
上崎「(危なかったよ…!間一髪……!)」
………
橘「っていう事があったんだ」
梅原「可愛い妹さんじゃないか、羨ましいぞ!このこのぉ」
橘「実際巻き込まれる身にもなってくれ」
梅原「まぁそう言うなって、着替えたらジュースでもどうだ?」
橘「いいね、僕もちょうど飲みたいと………ん?」
梅原「どうかしたか?大将」
橘「いや…僕のワイシャツが無いんだ」
梅原「なに?そんな訳ないだろう?よく見てみろ」
橘「い、いや…本当に無いぞ?!…一体」
………
上崎「………」クンクン
上崎「はぁ……」
上崎「橘くんの…匂い……」
上崎「いいよぉ…すごくいい……」
上崎「この匂いは…この匂いは私だけのものなんだから…」
上崎「誰にも渡さないよ…?誰にも…」
上崎「そ、そうだ!これなら誰にも盗られる心配はないよね」
ぬぎぬぎ
上崎「うんしょ」
上崎「はぁ…橘くんのワイシャツ……私の肌と重なり合ってる…」
上崎「橘くん……私達…一心同体だね……」
上崎「でも…」
上崎「こんな事じゃ我慢できない…」
上崎「あのお風呂場での事があって以来…」
上崎「橘くんのパンツの事ばかり考えちゃってる」
上崎「どうしてうまくいかなかったんだろう…」
上崎「どうして…」
上崎「そうだ、きっと美也ちゃんに邪魔されちゃったからだ」
上崎「二人っきりの空間なら…きっとうまくいく筈だよね」
上崎「うんうん!」
上崎「橘くん、待っててね?」
-午前3時-
上崎「………」
ガチャリ…
上崎「……」
上崎「……」
ヒタヒタ…
上崎「……」
ガチャ…
上崎「……」
ギィィィ…
橘「ん、むにゃ…」スースー
上崎「……」
橘「あやつじさん…もう……むにゃ」
上崎「……」
橘「もうメロンパン…入らない……にゃむ…」
上崎「……」
橘「……」スヤスヤ
上崎「(寝言で女の子の名前…油断ならないよね…)」
上崎「(橘くんは私のものなのに…本当にうちの学校の女の子は怖いよね…)」
上崎「(ゆるせないよ…橘くんの事は私が一番理解してるんだよ?)」
上崎「(でも私は…私はもっと橘くんの事を知りたい)」
上崎「(橘くん、起きちゃダメだよ…?)」
すいませんでした
がんばります
上崎「(まだ起きちゃダメ…)」
上崎「(橘くんが私の事を知るのは…私が橘くんを他の女の子から守る時…)」
ススス…
上崎「(それまで私は…私は橘くんへの理解を深めるようにするから…)」
上崎「(二人がなんの問題もなく付き合える未来の為にね…)」
モゾモゾ…
上崎「(橘くんの布団の中…とっても温かいな…)」
スー…
上崎「(橘くんの匂い…お布団の中に充満してる…)」
ハー…
上崎「(もう…くらくらしちゃう……橘くんの彼女になれば……この匂いがいつでも…)」
上崎「(ずぼん…脱がすからね…?)」
ススス…
橘「……」スヤスヤ
上崎「(ふふふ…可愛いパンツだね)」
上崎「(ごめんね橘くん、これも橘くんをもっと理解する為だから…
二人の未来の為だもん…きっと許してくれるよね?)」
モゾモゾ…
上崎「(はぁ…)」クラ…
上崎「(だめ…だめだよ裡沙…!)」
上崎「(今日は…今日はパンツだけで……我慢するの…)」
上崎「(これ以上したら…橘くんだってきっと起きちゃうよ……?)」
上崎「(だめよ…だめ…)」
上崎「(続きは…続きは橘くんの彼女になってからするのっ!)」
上崎「……」
上崎「(でも…匂いだけなら……匂いだけなら嗅いでも平気だよね?)」
上崎「(橘くん…ごめんね?お股の匂い嗅ぐだけだからね?)」
スー…ハー……
上崎「(あぁ……もう…ダメ…)」
上崎「(こんなの……あぁ…)」
上崎「………」
上崎「(またね?橘くん…今度会うときはもっといい事してあげるからね?)」
上崎「(橘くんが喜ぶ女の子になる為に…もっと橘くんを理解するから…またね?)」
橘「…むにゃ」
上崎「ふふ…」
橘「あや…つじ……さぁん…」
上崎「………」
上崎「………」
上崎「絢辻…詞……」
上崎「そろそろかな」
↓もう既に投下したものになるけどごめんね
繋がってる設定で今度は続き書きます
裡沙「………」
裡沙「今日も二人で帰るんだ、やっぱり私の忠告なんて何も気にしてないみたい」
裡沙「ダメだよ橘君、あんな人に惑わされてはダメ…
あの人のその笑顔は、作り物の笑顔なんだよ?
私知ってるんだから…」
裡沙「その人と一緒にいたら…きっと橘君また傷ついちゃうよ…?
今ならまだ間に合うよ…ダメだよ橘君……その人についていったらダメ…」
裡沙「………」
裡沙「あっ…橘くん……あんなに鼻の下伸ばしちゃって…
いったい何を話しているんだろう…?うぅ…気になる…」
裡沙「あっ?!まずい…!」ササッ
…
橘「ん…?」
絢辻「どうしたの?橘君」
橘「い、いやっ…何か視線を感じたんだ。なんだろう?」
絢辻「ふふ、自意識過剰じゃないかな?学校敷地内に怪しい人がいるとは思えないけど」
橘「そ、そうだよね。きっと気のせいだと思う」
絢辻「さっ、早く帰りましょう?今日は寄りたいところがあるのよね?」
橘「うん、そうなんだ」
絢辻「………」
絢辻「(またあの子ね…この前釘をさしておいたのに…)」
…
裡沙「あの人…許せない…」
裡沙「優しい橘君を利用して両手いっぱいに荷物なんか持たせちゃって…
私なら絶対そんな事しないのに…」
裡沙「橘君、あんな人のどこがいいのかな…
きっと弱みでも握られちゃってるんだ
私が助けてあげないと…」
裡沙「あっ!」
裡沙「メロンパンを橘君に食べさせようとしてる…!」
裡沙「…と思ったら自分が食べてる……
なんて意地悪な人なの…?!
可哀そうな橘君…」
…
橘「絢辻さん…もう口の中が……」
絢辻「まだまだいっぱいあるのよ?私少食だし
橘君が食べてくれないともったいないじゃない」ムギュゥ…
橘「ペースを…もう少しペースを落としてください…」モゴモゴ…
絢辻「もう、だらしないわね」
橘「ふぅ…なんとか全部食べられた」
絢辻「よく頑張ったわね、ご褒美よ」
橘「えっ?」
絢辻「なに?繋ぎたくないなら別にいいけど」
橘「いやっ、そんな事ないよ!」ギュ
絢辻「ふふ…」ギュ
橘「(まさか絢辻さんから手を繋いでくれるなんて…
今日の絢辻さん積極的だな…)」
絢辻「……」チラッ
…
裡沙「ゆ…ゆるせないよ……」プルプル
裡沙「私にも気付いてるし…
わざわざ橘君との仲の良さを私に見せつけてるんだ…」
裡沙「もう限界だよ……
あんな打算的な人が橘君を幸せにできる訳ないよ」
裡沙「私が…私がなんとかしなくちゃ……」
裡沙「橘君の目を覚まさせてあげなくちゃ…」
裡沙「大丈夫だよ…頭が良くて怖い人だけど……」
裡沙「橘君を思う気持ちなら誰にも負けないもん」
…
裡沙「あっ、あの!」
絢辻「あら、上崎さん…?で良かったかな?」
裡沙「かみ『ざき』です!
私、あなたが橘君にした事全部見てました」
絢辻「あら、本当?ストーカーなんて良い趣味してるわね」
裡沙「(ずっと気付いてた癖に…)」
絢辻「それで?私に何か言いたそうだけど」
裡沙「ひ、酷いと思います!
いくら橘君が優しいからって、意地が悪すぎます」
絢辻「……」
裡沙「(うっ…無言…怖い……やっぱり怖いよこの人……
でも今日は引き下がる訳にはいかないよ
今日こそ橘君の事諦めてもらうんだから!)」
裡沙「あんなに荷物を持たせて…あんなにメロンパンを口の中に詰め込んで…
橘君が可哀そうだとは思わないんですかっ?!」
絢辻「上崎さん」
裡沙「はい」
絢辻「それで?」
裡沙「あ、あなt」
絢辻「『あなたには橘君の事を幸せにはできないと思います』」
裡沙「あ…」
絢辻「『橘君にもう関わらないでください』ってところかしら。違う?」
裡沙「うっ…(やっぱりこの人…)」
絢辻「……」
裡沙「(えっと…どうすれば……どう…)」アタフタ
絢辻「上崎さん」
裡沙「はいっ!」
絢辻「立ち話もなんだから、続きは私の部屋でどうかしら?すぐ近くなの」
裡沙「えっと…えっと……」
絢辻「返答は?」
裡沙「はい」
絢辻「ふふ、決まりね」
裡沙「(ダメだよ…完全に相手のペースになっちゃってるよ…!
頑張れ私…この人に勝つんでしょ?橘君を諦めさせるんでしょ?
もっとしっかりしないとダメだよ…!)」
…
絢辻「大したもの用意できなくて申し訳ないんだけれど…」
裡沙「あ、いえいえ…」
ズズ…
裡沙「はぁ…おいしい…」
絢辻「そう?良かったわ」
裡沙「!」
裡沙「じゃなくって…!」
絢辻「ふふ、早速本題に入る?」
裡沙「橘君は…橘君は私のものなの…!」
絢辻「……」
裡沙「(あっ…つい言っちゃった……どうしよう…!
いや…これでいいんだよ!この人には変な小細工を弄するより
私の本気を分かってもらうしかないよ)」
裡沙「ずっと昔から見てきたんです
あなたよりも長い年月をかけてずっと…
橘君を橘君よりも理解しているつもりです」
絢辻「……」
裡沙「きっとあなたではダメ…言いにくいんだけど……
あなたじゃ橘君を幸せにはできない…
橘君は私じゃないとダメなんです
私なら橘君の事を幸せにしてあげられる自信があります」
絢辻「……」
裡沙「だから…だから橘君の事は諦めてください
お願いします…お願いします…」
絢辻「……」
絢辻「上崎さん」
裡沙「はい」
絢辻「『橘君は私のもの』と言ったけれど、それは橘君が決める事なんじゃないかな?」
裡沙「えっと…それは……」
絢辻「そして今現在、彼はあなたを選ばずに私を選んでいる
私とあなた、彼が関わっている時間が多いのはどちらだと思う?」
裡沙「……」
絢辻「それが私を選択した証明になるわ、それに…」
絢辻「あなたの言っている事はただの理想論
『彼の事はなんでも理解している』と言ったけれど…」
絢辻「彼の手の平の感触知ってる?」
裡沙「!」
絢辻「それに…あなたが彼の全てを理解していると仮定しても
それがなんなの?私が彼を諦める根拠にはならない」
裡沙「うぅ…」
絢辻「反論があるのならどうぞ?」ニコッ
裡沙「手のひらの感触なんて……それがなんだって言うの…?!
私は橘君の理想の女性像まで理解しているんだから!
それを踏まえて私はあなたには幸せにできないって言っているの!」
絢辻「ふふ…今日は逃げないのね?詳しく聞かせてくれる?」
裡沙「逃げません…!
橘君は…橘君は……胸のおっきな女の子が好きなの!」
絢辻「………」
ピキッ…
裡沙「(言いたくなかったけど…仕方ないよね…
この人に諦めてもらう為だもん…)」
絢辻「………」
裡沙「絢…辻……さん?」
絢辻「あはは、あっはっはっはっはぁ!!」
裡沙「!」
絢辻「くっだらない…!問答する価値もないわ。
勝算の一つでも用意してきていると思ったら…」
裡沙「(えっ…なんか空気が……!
ひょっとしてまだ裏があるの?!…この人……)」
絢辻「追い詰められるところまで追い詰められて、最終的には胸の大きさ!?
まったく…小学生以下の発想ね!」
裡沙「(怖い…怖いよぉ……!なにこの威圧感…)」
裡沙「(ひとまず今日は……退散した方が……)」ソロー…
絢辻「……」ガシ
裡沙「ひっ…!」
絢辻「橘君の事…」
裡沙「へっ?」
絢辻「『橘君の事諦めて下さい』って…そう言ったわよね?」
裡沙「は、はい……できれば…」
絢辻「そう思ってるのが自分だけだと思ってる?」
裡沙「………」
絢辻「のこのこと私の部屋に入ってきてしまったのは迂闊だったわね」
裡沙「………」
絢辻「………」
裡沙「あの…私……これでっ!」
絢辻「逃がさないわよ」ガシ
裡沙「ひぃ…!」
絢辻「知ってるわよ、あなたが橘くんに何をしてきたのか」
裡沙「な…なにがですか…?なんの事だか…さっぱり……」
絢辻「身に覚えがある筈だけど
私の口から伝えないといけないのかしら?」
裡沙「………」
絢辻「橘くんの身の回りの物が紛失するのは全てあなたのせいなんでしょう?」
裡沙「そ、そんな訳…」
絢辻「ふーん、これを見てもとぼけてられるのかしら?」
裡沙「!」
絢辻「そう、あなたのかばんの中からさっきくすねたの
橘くんの家のドアで検証してみましょうか?」
裡沙「か、返してください…!」
絢辻「ふふ、ずいぶん都合が悪かった様ね
それもそっか、これを使って橘くんの家に不法侵入してる訳だから」
裡沙「ち、違います…!そんな事…してない…」
絢辻「犯罪よ?あなた自分が何をしたのか理解してる?」
裡沙「……」
絢辻「犯罪に手を染める様な人に、私の事を好き勝手咎められたくないわね」
裡沙「……」
絢辻「……」
裡沙「だ、だって…!」
絢辻「…ん?」
裡沙「好き……なんだもん…!」
絢辻「…」
裡沙「誰よりも一番…私が……!
あなたなんかより…ずっと橘くんの事を愛しているから…!」ポロポロ
絢辻「だからってあなたのした事が全て許される訳じゃない」
裡沙「グッス…」
絢辻「分かるわよね?」
裡沙「……」
絢辻「まぁいいわ」
裡沙「……」
絢辻「あなたのした事…私は水に流してあげてもいいわよ?
警察にも、学校にも黙っていてあげる」
裡沙「……」
裡沙「…何かあるんでしょ?」
絢辻「その通り、意外と察しがいいのね」
絢辻「条件は…」
絢辻「『今後一切橘純一、絢辻詞と関わらない事』」
絢辻「いいわね?」
裡沙「そんな条件、呑めません」
絢辻「……」
絢辻「ふふ…」
絢辻「あなた自分の立場分かってる?
たったそれだけの事で自分が犯した犯罪を水に流せるのよ?
破格の条件だと思うんだけど」
裡沙「橘くんなら…許してくれるもん……橘くんなら…」
絢辻「……」
裡沙「それに、一生橘くんに関われないのなら…そんな人生に意味はないもん」
絢辻「呆れた…」
裡沙「……」
絢辻「…うん」
裡沙「?」
絢辻「私…勘違いしてた」
絢辻「えいっ」
むに…
裡沙「!?」
絢辻「あら、あなたもそう大きいとは思えないけど?」
裡沙「(む、胸を…?!)」
裡沙「な、何するの…?!やめて!」
絢辻「よく言えたものね」
むに…むに…
裡沙「や、やめて…!私の胸は……橘くんの…」
絢辻「ん?…なに?」
裡沙「橘くんのものなのに…」
絢辻「そう、それよ」
裡沙「?」
絢辻「橘くん橘くん橘くん」
裡沙「え?」
絢辻「あなたのこの胸も、この唇も…全て橘くんのもの」
裡沙「……」
絢辻「あなたみたいな歪んだ愛の持ち主には
条件提示なんて無意味なものなのね
こういう場合どうすればいいのか」
裡沙「ま、まさか…」
絢辻「答えは簡単、その歪んだ愛を失くしてしまえばいい」
裡沙「や、やめて…」
絢辻「あなたの大切なもの、全て奪ってあげる」
裡沙「やめて…離してください…!」
絢辻「暴れないでもらえるかしら?所詮私の力には敵わないんだから…
抵抗は無意味なものだって分かるでしょ?」
ビリビリ
裡沙「うぅ…(テープで口を…)」
絢辻「感謝しなさい、全て失う事で踏み出すべき道が見つかるかもしれないわ
今までとは違う道がね…ふふ」
裡沙「んー…!(誰か…助けて……!)」
絢辻「これで準備万端ね、もう動けないわよ?」
裡沙「ん…(ベッドに手足を括りつけられた……やだ…怖いよ…橘くん…)」
絢辻「逆恨みはやめてちょうだいね?これはあなたが招いた事なんだから」
裡沙「……」
絢辻「私はあくまで穏便に済ませようとしたのに…あなたは聞き入れてくれなかった」
裡沙「……」
絢辻「今ならまだ引き返す事も可能だけど…
最後にもう一度だけ聞くわね?」
絢辻「さっきの条件、呑んでもらえるかしら?」
裡沙「…ん」ブンブン
絢辻「はぁ…残念」
むにむに…
裡沙「?!」
絢辻「どうするの…?橘くんのものなのに私に揉まれちゃってる」
>>1これ最終的に裡沙ちゃん報われる?
そこだけ先に教えてくれ
むに…むに…
裡沙「ん……んんっ」
絢辻「『初めて触ってもらうのは橘くんだって決めていたのに!』
こんなところで合ってる?」
裡沙「んっ……」キッ
絢辻「そう睨まないで、瞳に涙を溜めたその顔じゃ誰も臆さないわ」
裡沙「うぅ…ん…」
絢辻「もっと強く揉んでみようかな」
ぎゅぅ…ぎゅぅ…
裡沙「んっ…!あっ…」
>>203
完全な手さぐりです
なんとも言えない
絢辻「これからもっと酷くなるけど…心変りはしない?」
裡沙「ん…」
絢辻「何か言いたそうね。いいわよ、とってあげる」
ビリッ
裡沙「はぁはぁ…」
絢辻「もう余裕は感じられないみたいだけど、どう?」
裡沙「こんな事して…絶対に許さないんだからっ!」
絢辻「……」
裡沙「学校に言って、警察にも言ってやるんだからっ!」
絢辻「お好きにどうぞ?」
裡沙「ほ、本気だからねっ!」
絢辻「えぇ、犯罪者のあなたとクラス委員を務める私…
どちらを信じてもらえるか試してみるのもいいかもね」
裡沙「……」
絢辻「言いたい事はそれだけ?」
裡沙「……」
絢辻「それじゃ今度は私の番」
絢辻「上崎さん、橘くんとキスしたい?」
裡沙「……」
絢辻「どうしたの?いきなり黙って」
裡沙「……」
絢辻「答えなさい」
ぎゅっ
裡沙「やっ…!(胸を……)」
絢辻「どうなの?」
裡沙「し…したい」
絢辻「そう?それなら良かったわ
今させてあげようと思ってたの」
裡沙「あなたにそんな権利ないっ!偉そうな事言わないで…!」
絢辻「間接的にだけどね」
裡沙「……」
裡沙「えっ…」
絢辻「感謝しなさい?」
裡沙「それって…どういう……」
絢辻「あら、伝わらなかったかしら?」
裡沙「そ…そんな訳ないよ……橘くんが……あなたと…」
裡沙「嘘でしょ?絶対嘘だよ!」
絢辻「さぁ、どうかしら?」
絢辻「あなたが信じたくなければそれでいいけど」
裡沙「そんなはずない…そんなはず……」
絢辻「さぁ、顔をこっちに向けて?」
裡沙「い…いやだっ!…こないで…!」
絢辻「言ったでしょ?あなたの大切なもの全部奪ってあげるって」
裡沙「やぁ…!」
絢辻「ん」
裡沙「んん……んー…」
絢辻「……」
裡沙「……」
絢辻「……」
裡沙「ぷはっ…はぁ…はぁ」
絢辻「勘違いしないでね?
あなたと唇を重ねる行為なんて、私も十分不快に感じているの」
裡沙「うっ…グス…」
絢辻「だけど私には耐えられる、何故だか分かる?
全てはあの人の為、橘くんの為にしている事なんだから」
裡沙「ヒッグ…ズズ…」
絢辻「あなたの心を折るまでは続けるわよ?いいわね」
ビリ…ビリ
絢辻「しばらくお喋りは中断ね」
裡沙「んっ…」
絢辻「次はどうして欲しい?」
裡沙「……」
絢辻「顔そむけちゃって…ずいぶんと嫌われちゃったわね」
裡沙「……」
絢辻「こっち向いて?」
裡沙「……」
絢辻「ふーん、まだ抵抗するのね」
絢辻「橘くんの首が無防備になってるけど…いいのかな?」
ちゅっ
裡沙「んっ…!」ビクンッ
絢辻「髪の毛が邪魔よ?もう…」
ちゅっ…ちゅっ…
裡沙「んっ…んん!」
絢辻「へぇ、敏感なのね」
れろ…れろ…
裡沙「んんーっっ!…ん」
絢辻「クス…暴れちゃって…」
絢辻「キスマーク…作って欲しいでしょ?」
裡沙「?!」
絢辻「このマークがあれば、今されてる事嫌でも思いだせるもんね?」
裡沙「んー…!んん!」
絢辻「嫌なのは分かってるわ、…でも」
絢辻「嫌な事をしないと意味がないでしょ?」
ちゅううぅぅぅ………!
裡沙「んんーー!!んー……!」
絢辻「………」
裡沙「ん…」
絢辻「ほらっきれいな形」
絢辻「これを見て後でちゃんと思いだすのよ、分かった?」
裡沙「……」プィ
絢辻「その意地は大したものね」
スルッ…
裡沙「?(右手だけ…解いて…)」
絢辻「不思議に思う?」
裡沙「……」
絢辻「淡い期待をさせてしまったらごめんなさい」
ぬぎぬぎ…
裡沙「?!」
絢辻「もう次の段階に進めようと思ったの
あなたにはこれから全裸になってもらうから」
裡沙「んっ…」
絢辻「大人しくしてなさい?
じゃないとあなたと衣類を切り刻んでしまう事になるから」
裡沙「…ん……」
絢辻「ふふ、恥ずかしい姿…」
裡沙「……」フーフー
絢辻「顔真っ赤よ?
一糸纏わぬ姿で他人に好きなだけ体を見られるってどんな気持ちなの?」
裡沙「(絶対に許さない…!こんな姿……)」
絢辻「ねぇ」
裡沙「んん…」
絢辻「この体を眺める事も…橘くんより先に経験しちゃったわ
ごめんなさいね?」
裡沙「……」
絢辻「これが橘くんが理想とする胸なのね」
裡沙「!」
絢辻「ちょっと参考にさせてもらおうかな」
裡沙「ん…んんー!(だめ…絶対に……だめぇ…!)」
ちゅぅ
裡沙「んっ…!」ビクン!
絢辻「何かこうしてると…幼小の頃に戻ったような感覚ね」
ちうちう…
裡沙「んっ…!んんー…!」ビクビク
絢辻「ふふっ、そんなに声を出したいのなら出させてあげる」
ビリッ
裡沙「ぷはぁ…!はぁ…はぁ…」
絢辻「もっと強くした方がお好み?」
じゅ…じゅぅぅぅ…!
裡沙「やっ…!いやあぁぁぁ……!」
絢辻「ふふ、すごい声…」
裡沙「あっ…あぁ……」
裡沙「(胸が…きゅんきゅんする……こんなに……こんなになの…?)」
絢辻「先端が反応してるみたいだけど」
裡沙「はぁ…はぁ…」
絢辻「残念ね?本当は橘くんにやってもらいたかったのに」
カリッ…
裡沙「?!」ビクン
カミ…カミ…
裡沙「だめぇ…!だめぇぇぇぇ……!」ビクッ!ビクッ!
絢辻「大げさね、まったく」
裡沙「(体が…体が跳ねちゃう……なんでなの…?)」
絢辻「この状態で両方弄られちゃったらどうなるのかな?」
裡沙「やっ…やぁ…」
絢辻「すごい大きくなってるわ、本当はして欲しいのよね?
指でつまんでもらいたいんでしょ?」
裡沙「そ、そんなこと…ない」
絢辻「顔がそう言ってないもの、鏡見る?
あなたすごくいやらしいて…えっちな顔してるわよ?」
裡沙「ちがう…そんなわけ……!」
絢辻「ふふ、まぁどっちでもいいんだけ……どっ!」
きゅっ…!
裡沙「きゃあぁぁぁああぁ!!」
絢辻「ここまでくるともう悲鳴のようねっ!」
きゅっ…!きゅぅ……!
裡沙「あぁぁ…!!つ…強すぎるよぉ…!痛い…いたいぃ!…」
絢辻「痛いのに感じちゃってるんだ?」
裡沙「うぅ……ちが…くて…」
絢辻「変態…」
裡沙「あぁ…」
絢辻「変態!変態!!変態!!!」
ギュゥゥウウゥ!!
裡沙「だめぇ!!やぁぁぁぁああぁぁ……!!」ビクビクッ!
裡沙「はぁ…はぁ……あぁ…」
絢辻「お疲れのところ悪いんだけど…
そろそろ大事なところいこっか?」
裡沙「やっ…やぁ……」
絢辻「ん?」
裡沙「だ、だめ……これ以上されたら…わたし……わたしぃ…」ポロポロ
絢辻「それはつまり…あの条件を呑むって事かな?」
裡沙「う、うん…呑みます……呑みますからぁ…下だけは…下はぁ…」
絢辻「じゃあ…」
裡沙「……」
絢辻「『私は今後一切絢辻さんと橘くんに干渉しません』はい、復唱」
裡沙「それを…言えば……許してくれますか…?」
絢辻「復唱して、実行すると約束することね
そうすれば許してあげるわ」
裡沙「わ、私は…」
裡沙「……」
裡沙「(悔しい…悔しい悔しい悔しい…わたしが…私が一番…橘くんの事を…)」
絢辻「……」
裡沙「私は今後一切絢辻さんと橘くんに干渉しません…」ポロポロ…
絢辻「うん、よく言えました」
裡沙「グッス…えぐ…」
絢辻「でも残念、許しません」
裡沙「えっ…」
絢辻「ふふ、驚いた?当然よね」
裡沙「でもっ!…言ったら許してくれるって…!」
絢辻「ごめんね?私意地悪なの、さっきのは真っ赤な嘘」
裡沙「え…え……」
絢辻「あなたが泣き叫ぼうと…この行為はやめてあげない」
裡沙「そ…そん……な」
絢辻「三回目よ?」
絢辻「あなたの大事なもの全て奪ってあげる」にこっ
裡沙「あっ……あぁ…」
裡沙「許してください…!ゆるして…」
絢辻「許さない」
裡沙「私がした事…謝ります…謝りますからぁ…!」
絢辻「静かにしないと口に何か詰め込むわよ」
裡沙「うぅ……」
絢辻「ふーん、これがあなたの一番大事なところかぁ」
絢辻「思ったよりもきれいなのね」ジーー…
裡沙「(こんなの…こんなの恥ずかしすぎるよ…)」
絢辻「ここも橘くんの好みにしてたの?」
裡沙「……」
絢辻「黙ってないで答えなさい」
裡沙「し…知りません…そこは…好みが分からないから…」
絢辻「…。一番理解しているんじゃなかったのかしら?」
裡沙「ご、ごめんなさい…」
絢辻「謝らなくてもいいのよ?今のは皮肉だから」
くぱぁ
裡沙「やっ…!」
絢辻「さっ、始めましょうか」
裡沙「(こんな事…いったいいつまで…)」グスン
絢辻「気乗りがしないけど、しょうがないわね」
裡沙「………」
絢辻「目の前で大事な部分を広げられて…
まじまじと観賞されるのはどんな気分かしら?」
裡沙「あっ…あぁ…」
絢辻「答えなさい」
裡沙「は、恥ずかしい……です」
絢辻「そう、じゃあこれから何されるか想像つく?」
裡沙「えっと…えっと……」
絢辻「早くしなさいよ!じれったいわね」
裡沙「ひっ…!」
裡沙「ゆ、指で…」
絢辻「ん?もう一度、大きい声で」
裡沙「指を…入れられる……」
絢辻「うーん、惜しいわね
正解は斜め上ってところかしら」
裡沙「へっ…?」
絢辻「こうするの」
ペロッ
裡沙「ひぃ…!」
絢辻「あー…気持ち悪い……」
ペロ…ペロ…
裡沙「あっ…やぁぁ…」
裡沙「(えっ…舌が…えっ?……舐められて…る?)」
裡沙「(私…あそこ舐められてるんだ……)」
絢辻「こういう時に便利かもね、女性同士だと」
チロ…チロ……
裡沙「ひぁぁああぁぁああ?!」
絢辻「ふふ、効果絶大ね…」
裡沙「(だめ…そこは……敏感な……かんじ……ちゃう…からぁ!)」
チロチロ…
裡沙「やぁぁああぁぁ……!やめっ…だめぇぇ…!」
絢辻「嫌な臭い……もう…」
裡沙「はぁ…はぁ……」
絢辻「橘くんにされなくてもこんなになっちゃうのね」
ジュププ…
裡沙「ひぃ!」
絢辻「指…すんなり入っちゃったけど」
裡沙「(指が…中まで……奥まで入って……!)」
絢辻「これがお望みだったのよね?」
ジュプジュプ…
裡沙「きゃぅ…!」
絢辻「聞こえてる?このいやらしい音…あなたが出してるのよ?」
裡沙「はぁぁ…あぅ…!」
絢辻「結局のところ相手は誰でも良いんじゃないのかしら?ふふっ」
裡沙「そ…そんなこと…」
絢辻「ほーら、もっと奥まで…」
ジュププ…
裡沙「?!」
裡沙「ッッッ…!!…ぁ!」ビクン!
絢辻「際まで追い込まれると声も出せなくなるみたいね」
絢辻「人差し指も入れるわね?」
裡沙「やぁ…!も、もう……」
絢辻「えい」
ジュブブ…
裡沙「いやぁぁ…!!」
絢辻「どう?橘くんの為に大事にしてたものが…」
ジュッポ…ジュッポ…
絢辻「いやらしい音ともに消え去っていく気分は…」
裡沙「だめぇ…うごかさないでっ!」
絢辻「あなたが喜んでるみたいだからしてあげてるんだけど?」
裡沙「きもちよくなんか…あぁ…!」
絢辻「じゃあなぜ私の指を離そうとしないのかしら?
きつく締めつけてきて外に出したくても出せないの」
裡沙「嘘だよ…そんなの…うそ…」
絢辻「……」
裡沙「(へっ…?指が…止まって……)」
絢辻「認めてしまえば?楽になるんじゃない?」
絢辻「ほら、今だって私が指を止めた途端、腰を浮かせて求めているじゃない」
裡沙「あぁ…ちがうの……ちがう…」
絢辻「指…動かしてほしい?」
裡沙「あぁ…あ…」
絢辻「…」
絢辻「『私は橘くん以外の人でも求めてしまう、いやらしい女性です』」
絢辻「言えたら…望み通りにしてあげる」
裡沙「そんな…そんなの…」
裡沙「うぅ…」
裡沙「………」
裡沙「(だめ…言ったら………)」
裡沙「私は橘くん以外の人でも求めてしまう…
い、いやらしい女性ですぅ…!」
裡沙「(だめ…なのに……)」ポロポロ
絢辻「よく言えました♪ご褒美」
ジュッポ…!ジュッポ…!
裡沙「ひっ?!」
裡沙「いやぁああぁぁぁぁあああああ!!」
裡沙「イ…イっちゃう…!だめぇぇ…!」
………
大事なものを全て失って得たもの
あの人の言った通りそれは存在した
どす黒いもやもやとした時間の中
耐える事しかできなかった私に浮かび上がる異色な感情が
今の私達の関係の始まりだ
不思議にも橘くんへの依存はなかった
彼に迷惑をかけた事は今になっても罪悪感に囚われる
それでも昔の私程、虚しさは感じない
橘くんへの罪悪感を共有する大切な人が私にはできたのだから
絢辻「橘くん」
橘「…なに?絢辻さん」
絢辻「別れよう」
完
こんな夜中になんてものを書いてんだ……
支援ありがとうございました
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