【アマガミ】橘「絢辻さんとの生活を選んでよかった、二人で幸せになるんだ」 (90)

お久しぶりです

6人目は絢辻詞です


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絢辻「ほらっ!いつまで寝てるのよ!」

ボコッ

橘「痛っ!!」

橘「な、何…」

橘「どうしたの?」

絢辻「朝ごはんできたわよ」

橘「…え?朝ごはん?」

絢辻「そう、朝は一緒に食べるって約束でしょ」

橘「あ、うん…」

絢辻「なら、あたしが実習で早いときはどうすればいいか分かるわよね?」

橘「う…」

絢辻「ほ~ら、橘君の好きな卵焼きだって作ってあるのよ」

橘「…わかった、起きるよ」

絢辻「ん、よろしい」

絢辻「そうやってあたしと暮らす幸せをもっとちゃんと噛み締めなさいよね」

―――――

橘「それじゃあいってらっしゃい」

絢辻「うん、いってきます」

絢辻「あっそうそう、今日は昼からだといって、二度寝したりしちゃだめよ」

絢辻「どうせ起きられないんだから」

絢辻「昨日も遅刻したんでしょ、知ってるわよ」

橘「な、なんでそれを…」

絢辻「あたしは顔が広いの」

絢辻「学部が違うからって油断しないことね」

橘「は、はい…」

絢辻「橘君…留年なんて許さないからね…」

橘「…はい」

橘「変わらないな、絢辻さんは」

橘「さて、僕は何をしようかな…」

橘「もう少し寝ていたいけど、寝たらなぜかバレそうだからやめとこ」

橘「そうだ、この前買った漫画まだ読んでなかったな」

橘「たしかここに…」

ペラッ

橘「ん?なんだこの紙…」

読む前に30分だけでも勉強しなさい

橘「……」

数時間後 大学

女学生1「ねえ、絢辻さん、今日出す課題なんだけどここがどうしてもわからなくて」

絢辻「ああ、ここはこうして、こうすればいいのよ」

女学生1「お~、なるほど」

女学生2「絢辻さん、私もお願い!」

絢辻「はいはい」

女学生1「絢辻さんってすごいよね」

女学生2「うんうん」

女学生1「勉強ができて、美人で、彼氏もいるもん」

女学生2「うらやましいわ~、ほんと」

絢辻「そんな褒め過ぎよ」

女学生2「でもなんか絢辻さんと彼氏の人ってなんかこう…」

女学生2「なんだろう、なんて言うか…ねえ」

女学生1「あ~…言いたいことは微妙にわかるような…」

絢辻「?」

絢辻「どういうこと?」

女学生1「二人が似合わないとかじゃないけど…」

女学生1「言い方は悪いけど、恋人同士に見えないというか…」

絢辻「え…」

女学生1「ち、違うのよ…え~っと…」

絢辻「私たちは不自然ってこと?」

女学生2「そういうことではないのよね…」

絢辻「は、はっきりしてよ…」

女学生1「あっわかった、微妙に距離がある感じがするのよ」

女学生2「なるほど、それかも」

絢辻「距離…?」

女学生2「あっ、でもこれは妬みとかじゃなくて、勝手に思っただけで、そんなに気にすることじゃないわよ」

絢辻「うん…」

絢辻(距離…か)

絢辻(純一君はわたしを信用してくれている)

絢辻(わたしも同じ…)

絢辻(もしかして心のどこかで…)

絢辻(それも他人にわかるほど…)

絢辻(ううん、そんなはずない)

絢辻(純一君のことはわたしが誰よりも)

絢辻「……」

――――

橘(絢辻さん待ってるかな…)

男学生「よう、橘!」

男学生「今日も彼女探しか?」

橘「今日もっていつもやってるみたいに…て、ていうか何で決めつけるんだよ」

男学生「違うのか?」

橘「……」

男学生「はっはっは、黙るなよ~」

男学生「呼び止めて悪かったな、じゃあまた授業で会おうぜ」

橘「うん」

橘「お待たせ」

絢辻「うん…」

橘「あれ?絢辻さんなんか…疲れてるの?」

絢辻「え?どうして?」

橘「いつもよりちょっと元気がないから」

絢辻「そ、そうかしら?気のせいじゃない」

橘「ならいいけど…」

橘「何かあったら言ってよね、僕にできることなら何でもするから」

絢辻「じゃあそうね、お腹がすいたから早くお弁当食べたいな」

橘「今日のはけっこう上手くできたと思うんだ」

絢辻「へぇ…」

絢辻「いただきます」ぱくっ

絢辻「……」

橘「どう…?」

絢辻「うん、おいしい」

橘「ほんと!?」

絢辻「ええ、嘘じゃないわ」

橘「やったぁ!」

絢辻「……」

絢辻(純一君、わたしのために一生懸命お弁当作ってくれたんだ…)

絢辻(ちょっと雑なところもあるけど、いつもよりおいしい)

絢辻「……」

絢辻「ねえ、橘君」

橘「なに?どこか変なところでもあった?」

絢辻「ううん、変なところはないわ」

絢辻「お弁当のことじゃないんだけど、橘君から見て、あたしはどう見える?」

橘「え?なんか急だな」

絢辻「いいから」

橘「うーん、そうだな…」

橘「かわいい!」

絢辻「……」

絢辻「あなたね…よく外でそんな恥ずかしげもなく…」

橘「だってほんとのことだもん」

絢辻「……」

絢辻「じゃあ質問を変えるわ」

絢辻「あたしたちって客観的に見てどういう関係に見えると思う?」

橘「それは恋人同士…じゃないの?」

絢辻「…そうね」

橘「どうしたの、今日の絢辻さん?」

絢辻「…なんでもないわ」

絢辻「……」

橘「…?」

橘(やっぱり今日の絢辻さん、何か変だ)

橘(こういうときこそ、僕が何とかしなくちゃ)

橘「絢辻さん、今日は出さないといけない課題とか、テストがあったりとかしない?」

絢辻「え?昼からはもうないけど…」

橘「よし、じゃあどこか出かけようか」

絢辻「いや…たしかに課題もテストもないけど、授業はないなんて言ってないわよ」

橘「大丈夫だよ、僕も授業はあるから」

絢辻「何も大丈夫じゃないでしょ」

橘「いいからいいから、ほら行くよ」ぐいっ

絢辻「ちょ、ちょっと…橘君…」

絢辻(どうしたんだろ純一君…)

絢辻「ふっ…」

絢辻(仕方ないわね…付き合ってあげますか)

絢辻「それで、どこに連れて行ってくれるのかしら」

橘「そうだな…」

絢辻「まさか、あたしを連れまわすのにノープランだったわけ?」

橘「その…思い付きで言ったものだから…」

絢辻「……」

絢辻「まあいいわ、せっかく授業をサボるんだから、よく考えてよね」

絢辻「中途半端なところはいやよ」

橘「う、うん…」

橘(なんか絢辻さん、ちょっと嬉しそうだな)

橘(よし…どこかいいところを考えないと)

神社

絢辻「…ねえ、橘君」

絢辻「ここは?」

橘「神社だよ」

絢辻「そんなことわかってるわよ」

絢辻「どうしてわざわざこんな遠いところに来たかって話をしてるの」

橘「ここならゆっくり話ができるかなって思ったから」

絢辻「ゆっくり話なら家でもできるでしょ」

橘「なんかここで話したくなってさ」

橘「絢辻さんと本当の意味で出会えた場所…だからかな」

絢辻「…まあいいわ、せっかく来たんだし、少し話しましょうか」

橘「今日の絢辻さんどうしたの?」

橘「なんとなくだけどわかるんだ、ちょっと元気がないなって」

絢辻「……」

橘「話したくないなら無理に聞かないけど…」

絢辻「…今日、橘君とあたしの間に距離があるって言われたの」

橘「距離…?」

絢辻「そう、なんでだろうって…ずっと考えてたの…」

橘(僕と絢辻さんの間に距離…?考えたこともなかった…)

橘(絢辻さん、僕に何か隠し事してるとか…いやいや、絢辻さんを疑うなんて何してるんだ)

橘(僕の方は…お宝本ぐらいだから…それは…)

絢辻「橘君はどう思う…?」

橘「ぼ、僕はそんなものないと思うよ」

絢辻「…ほんと?」

橘「もちろんだよ」

絢辻「…ふっ」

絢辻「あたしも同じ」

橘「二人とも同じ考えだね、もしそれでも距離があるっていうのなら…」

橘「絢辻さん、手を出して」

絢辻「?…はい」

ギュッ

絢辻「あ…」

橘「こうしてると距離は感じないでしょ」

橘「さあ、帰ろうか」

絢辻「うん…」

翌日

女学生2「家でドラマ見ててわかったんだけど、昨日言ってたことの理由がわかったの」

絢辻「教えて!」ガタッ

女学生2「う、うん…絢辻さんでもそんな反応するんだ…」

絢辻「あ、ごめんなさい、つい…」

絢辻「それで理由ってのは…?」

女学生2「えっと絢辻さんたちって付き合ってそこそこ長いんでしょ」

女学生2「それなのにお互いに今でも名字に君付け、さん付けじゃない」

女学生2「たぶんそのせいかな?他人行儀っていうか、なんかちょっと気になって」

絢辻「……」

―――――――――――

二人の部屋

絢辻「……」

絢辻(お互い名字で呼び合ってる…か)

絢辻(たしかにそうね…声に出して純一君って言ったことないかも)

橘「へぇ~、そうなんだ」

橘「ねえ絢辻さん知ってた?」

絢辻「!」

絢辻「な、何を…?」

橘「見てなかったの?」

橘「般若心経ってカラオケボックスで歌えるんだって」

絢辻「……」

絢辻(純一君はわたしが考えてるようなことを考えたことあるのかしら…)

絢辻(たしかにあの子の言うことも確かなのよね…)

絢辻(こんな彼から言ってくれるのかしら…)

橘「ははっ、これおもしろいね」

絢辻「……」

絢辻(今の純一君との関係に何も不満はない)

絢辻(むしろ、彼と一緒にいられることが嬉しくてたまらない…)

絢辻(もしかして親密であるほど、周りは違和感を感じるのかも…)

絢辻「……」

絢辻(ずっと先のこと考えるといつまでも橘君って呼び方ってのも…)

絢辻(さすがにストレートに言うのはわたしでも言いづらいから、会話の中で言うのがいいはず」

絢辻(よ、よし…)

絢辻「……」

絢辻「……」

絢辻「……」

絢辻(だ、だめ…思いつかない…)

橘「どうしたの?さっきから難しい顔して」

絢辻「えっ…ううん、なんでもない」

絢辻「そんなことよりじゅ…じゅ…ジュースが飲みたくなったな、橘君も何か飲む?」

橘「ありがとう、じゃあコーラがいいな」

絢辻「うんわかった」

絢辻「……」

――――――

絢辻「じゅん…準備した?明日の」

橘「うん、できてるよ」

――――――

絢辻「じゅー…っぷんだけ勉強しようかなー…」

橘「な、なんか絢辻さんにしては短いね」

――――――

絢辻「じゅ…じゅっ…十回クイズやる?」

橘「え?い…いいけど…」

――――――

絢辻「じゅんい…!」

橘「順位?」

――――――

お風呂

絢辻「……」

絢辻(ど、どうしても上手く言えない…)

絢辻(高校までは思ったことを口に出さないようにしていたけど)

絢辻(思ったことを口に出すってのもけっこう難しいのね…)

絢辻(正直に言えた言葉もいくつかはあったのに…)

絢辻「純一君…」

絢辻「……」

絢辻(別に声に出すことができないわけじゃないのよね…)

絢辻(ただ彼の前で言えないだけ)

橘「呼んだ?」

絢辻「!!!!!!!!!?????????」

絢辻「なっ…なっ…な…なんで純一君がそこにいるのよ!!」

橘「ちょっと忘れ物を」

橘「それより絢辻さんに名前で呼ばれるのなんかいいな」

絢辻「えっ」

橘「もう一回言ってよ」

絢辻「……///」

橘「あれ?絢辻さん?」

絢辻「…う、うるさいわね!今お風呂に入ってるの!」

絢辻「あっち行ってなさい!この変態!」

橘「す…すみません…」

―――――

絢辻「……」むすっ

橘「あ、あの…さっきの…」

絢辻「悪い?」

橘「いや、悪くはないけど…」

橘「もう一回言ってほしいな」

絢辻「……」

ビシッ

絢辻「ふんっ…」

橘(今のはは照れてるときの威力だ…)

橘(絢辻さんかわいいな)

橘(そうだ!)

橘「そんな怒らないでよ、詞」

絢辻「っ…!」

絢辻「……」

橘「あ、あれ…?」

絢辻「わ…悪く…ないわね…//」

橘「え?」

絢辻「……」

翌日

橘「……」zzz

絢辻「純一君、起きなさい、朝ごはんよ」

橘「…んあ」

橘「絢辻さん…」

橘「もう朝なの…?」

絢辻「……」

ボコッ

橘「痛っ」

絢辻「ええ、そうよ、早く起きなさい」

――――

絢辻「……」

絢辻「ごちそうさま」

橘「絢辻さん、後は僕がかたづけておくよ」

絢辻「いい…」

橘「あ…」

橘「……」

橘(なんだか今日の絢辻さん、機嫌悪いな…)

数時間後 大学

絢辻「はぁ…」

絢辻「我ながら情けないわ…」

絢辻「名前で呼んでもらえなかっただけで純一君に当たるなんて…」

橘「なんだ、そういうことだったんだ」

絢辻「!?」

絢辻「も、もうっ!急に現れるのはやめなさい!」

橘「別にそんなつもりはなかったんだけど…」

絢辻「……」

橘「今朝から機嫌が悪かったから心配してて…」

橘「昨日のあれ、そういうことだったんだ」

橘「ごめんね絢辻さん…じゃなかった、詞さん」

絢辻「……」

絢辻「…き、昨日みたいに詞がいい」

橘「わかったよ詞」

絢辻「……」

絢辻「……//」

橘「あれ?もしかしてあや…詞照れてる?」

絢辻「う、うっさいわね!」ビシッ

橘(かわいいなぁ)

絢辻「何ニヤニヤしてるのよ」ビシッ

―――

橘「ところで、なんで急に名前で呼んだの?」

絢辻「…言われたのよ、あたしたちの関係に違和感があるって」

絢辻「あたしたちそこそこ関係が長いのに、ずっと名字に君とさん付けでしょ」

絢辻「それが周りには不自然だったんだって」

橘「詞もそういうこと気にするんだね」

絢辻「まあ…ね」

絢辻(あなたと少しでも良い関係でいたいからよ…)

橘「案外、詞って呼ばれたかったからって理由だったりして」

絢辻「っ…!?」

数週間後

ガチャ

橘「ただいまー…」

橘「……」こそこそ

橘「詞はまだ帰ってない…みたいだな」

橘「今日は遅くなるかもって言ってたし」

橘「よし、今のうちだ」

―――――

ガチャ

絢辻「はぁ、ただいま」

絢辻「あれ、電気ついてない…」

絢辻「いつも使ってる靴もないし、どこか出かけてるのかしら」

絢辻「とりあえず電気つけて…」カチッ

パァン!

絢辻「ひゃあっ!?」

橘「うわっ」

絢辻「……」

橘「びっくりした、詞もあんな声出すんだね」

絢辻「……」ボコッ

橘「痛っ!」

絢辻「全く…なんなのよこれ」

橘「今日は詞の誕生日だから驚かせようと思って」

絢辻「えっ」

橘「ケーキとかいろいろ用意してあるからさ、機嫌直してよ」

絢辻「…も、もう少しいいやり方を考えなさいよね」

橘「はい…」

絢辻「……」

絢辻「ありがとね…純一君…」

――――――

橘「ほら詞、思いっきりふーって火を消して」

絢辻「今のあなたのふーっで一つ消えたんだけど」

橘「あ、ごめん…」

絢辻「ふっ」

絢辻「次の純一君の誕生日にはあたしが一本消すから覚えときなさいよ」

橘「…うん」

絢辻「そ、そんな悲しそうな顔しないの」

絢辻「あたしなりのあなたの誕生日も一緒に過ごすって意味なんだから…」

橘「!」

絢辻「ふーっ!」

橘「あっ急に消すなんて…真っ暗だよ」

絢辻「……//」

数日後

絢辻「あら?」

絢辻「この辺からなーにーか…」

絢辻「……」

絢辻「あった」

絢辻「教科書の間に挟んでるとは、逆に見つかりにくいとでも思ったのかしら」

絢辻「全く…あたしがいながら純一君はこんなものばかり読んで」

絢辻「男の人ってどうしてこういうのが好きなのかしら」ペラッ

絢辻「……」

絢辻「!」

絢辻「これは…!」

ピンポーン

絢辻「…!」ビクッ

絢辻「…じゅ、純一君ならインターホンは鳴らさないわよね」

ピンポーン

絢辻「はーい」

絢辻「誰かしら…ああ、なんだ」

ガチャ

美也「絢辻先輩、こんにちは~」

絢辻「はい、こんにちは」

絢辻「ごめんね、今純一君友だちのところに遊びに行ってていないのよ」

美也「あ、そうなんだ…」

美也「あれ、絢辻先輩その手にあるの…」

絢辻「え?」

絢辻「あっ!?」

絢辻「ち、違うのよ!これはあたしのじゃなくて、純一君ので…!」

美也「わかってますよ」

絢辻「ほっ…」

美也「絢辻先輩もたまにはそういうの読みたいんですね」

絢辻「!?」

絢辻「そんなことないわよ!」

美也「お兄ちゃんの彼女なんだから少しぐらいエッチなところがあっても変じゃないですよ」

絢辻「だ、だからそうじゃなくって…」

美也「そうか、お兄ちゃんいないのか…」

絢辻「……」

絢辻「よ、よかったら純一君が帰ってくるまで中で待つ?」

美也「この後用事があるからいいです」

絢辻「何か伝言があれば聞いておくけど」

美也「えっと、じゃあ…また明日来るってことだけ伝えておいてください」

絢辻「了解」

美也「それじゃあ美也はこれで」

美也「絢辻先輩もお宝本はほどほどにした方がいいですよ」

絢辻「だから…」

絢辻「……」



絢辻「今日あなたの妹さんが来たわよ」

橘「え?何しに?」

絢辻「さあ、明日また来るってことだけ言ってたけど」

橘「ふーん、明日か」

絢辻「何かあるの?」

橘「いや、何もないよ」

絢辻「そう」

絢辻「ところであなたの妹さんだけど…」

絢辻「全然話聞いてくれないわね…」

橘「うん…」

―――――

橘「……」

橘「詞は今お風呂に入っている…」

橘「これはチャンスだ」

橘「今のうちに新しく買ったお宝本のチェックを…」

橘「……」

橘「あれ?」

橘「おかしいな、たしかにここに隠しておいたはずなのに…」

橘「こことここの間ってのは僕の勘違いだったか?別のところに…」

橘「……」

橘「ない…!」

橘「そ、そんな…!どこにもないなんて…」

橘「どういうことだ…」

橘「まさか詞に見つかった?」

橘「……」

橘「……」ガクブル

橘「だ、だとしたら僕は…」

橘「いやいや、落ちつけ…まだ詞に見つかったと決まったわけじゃない」

橘「もう一度探そう」

――――

コンコン

橘「!」ビクッ

絢辻「純一君、お風呂空いたわよ」

橘「う、うん、わかった」

橘「…仕方ない、詞が寝た後にでも探すか」

絢辻「あれ?純一君?」

橘「今行くよ」

絢辻「何してたの?」

絢辻「なんだか汗かいてるみたいだけど」

橘「ちょっと筋トレを…」

絢辻「いつもそんなことしてたの?」

橘「い、いや今日から…」

絢辻「ふーん…まあ、がんばってね」

橘「うん…」

橘(すごい疑ってる目だよ…)

絢辻「……」

絢辻「お風呂に入ったようね…」

絢辻「……」がさごそ

絢辻「…ったく…なんであたしがこんなもの読まないといけないのかしら」

絢辻「こういうのって男の人向けなんじゃないの…?」

絢辻「おっぱ…胸を大きくする方法か…」

絢辻「……」

絢辻「なるほど…これで…」

絢辻「……」

絢辻「ちょ、ちょっとだけ試してみようかしら」

絢辻「これで…こう…」

絢辻「ほ、ほんとに大きくなるのかしら…?」

絢辻「……」

絢辻「ま…まあ…さすがにマイナスになることはないだろうからプラスになればラッキーぐらいでやりましょうか」

絢辻「それで次が…」

絢辻「…なるほど」

絢辻「……」

深夜

橘「……」むくっ

橘「……」

橘「…詞?」

絢辻「すやすや…」

橘「……」つんつん

橘「やわらかほっぺ」

橘「よし…ぐっすり寝てるな…」

橘「今のうちだ」

橘「うーん…やっぱり元の位置付近にはないぞ…」

橘「となると、詞に見つかった可能性が高い…」

橘「でもそれだとおかしいよな」

橘「いつもは見つかるとお仕置きタイムがあるのに…」

橘「どうしてないんだ…?」

橘「まさか…」

橘「放置?」

橘「新手のお仕置きか…!?」

翌日

ピンポーン

美也「にぃにー!」

ガチャ

橘「外からそんな呼び方するのはやめろ」

美也「これは美也なりのにぃにへの気遣いなんだよ」

橘「ドアの外からにぃにって叫ぶことが気遣いなら世も末だよ」

美也「わかってないなー」

美也「絢辻先輩がいるのに美也みたいな可愛い子がにぃにに会いに来てたら近所の人は浮気とか疑っちゃうでしょ」

橘「疑わないだろ…」

絢辻「いつまでそこで騒いでるつもり?」

絢辻「はやく入りなさい、近所迷惑よ」

美也「はーい」

橘「…まったく」

美也「おじゃましまーす」

橘「で、何しに来たんだ?」

橘「昨日も来たんだろ、大事な用か?」

美也「まあ…大事…相談というかお願いというか…」

橘「?」

橘「ま、まあ話してみろよ」

美也「この前ね、にぃにの部屋をお母さんが掃除したんだ」

橘「えっ」

絢辻「なんでそこで驚くの」

橘「い、いや…だって両親ともにあんまり家にいないし、僕の部屋の掃除は美也に任せてたから…」

美也「うん、そうなんだけどね」

美也「いつも美也ばかりに世話をかけてるから、たまには自分が掃除するって言って」

橘「そ…そそ、そうなんだ…」

絢辻「声が震えてるけど、何かあるの?」

橘「い…いやー…何もないと思いますけど…」

橘(も、もしかして…僕のお宝シリーズが見つかったとか…)

橘(最初に持ってきたものは全部詞に処分されちゃったから、特に大事なものは家に置いてるんだよな…)

美也「もうわかってるかもしれないけど、にぃにのエッチなものがお母さんに見つかっちゃったんだよね」

橘「……」

橘「……」

橘「……」

橘「なんだか、ラーメンが食べたくなったし、食べに行こっかな」

絢辻「現実から逃げないの」ぐいっ

橘「ぐえっ」

橘「だって考えてみてよ…」

橘「もし詞だって隠してるお宝本とかを親に見つかったら現実逃避したくなるでしょ」

絢辻「あたしはそんなもの読まない」

美也「え?」

絢辻「……」キッ

美也「……」びくっ

橘「読まないにしても何かあるでしょ、他の人に見られると困るものって」

絢辻「昔はね」

橘「あ、手帳か…」

美也「にぃに、大事なのはこれからなんだよ」

橘「まだこれ以上があるのか!?」

美也「その本をお父さんとお母さんが二人して読み始めたんだよ」

美也「さすがに美也に見せてくるようなことはしないけど、リビングで普通に読んでるんだよ」

橘「……」

絢辻(さすがは彼の親…なのかしら)

美也「にぃに、なんとかしてよ」

橘「なんとかって…」チラッ

絢辻「あたしの方見たってどうしようもできないわよ」

橘「そうだな…」

橘「美也…父さんたちは何冊ぐらい読んでるんだ?」

美也「お母さんは12冊見つけたって言ってた」

橘(全部だ…)

絢辻「家にそれだけあるのならここにもまだ何冊かあるのかしら」

橘「い、いやいや!それはないよ!」

絢辻「えらく必死ね…」

絢辻「ま、そうね、あたしが見逃すはずがないから」

橘「う…うん…」

橘「…ん?」

絢辻「なに?」

橘「いや…何も…」

橘(じゃあやっぱりあの本はもうすでに詞が…?)

美也「にぃに、ちゃんと考えてる?」

橘「ああ、うん…」

橘「どうしよう詞」

絢辻「どうしようと言われてもね…」

絢辻「冷たいかもしれないけど、これはあなたの家のことだからあたしにはどうにもできないし、すべきではないわ」

美也「そうだよ、なんでそこで絢辻先輩に聞くのさ」

橘「いや、詞なら見られると困るものを見られたときの対処方をちゃんと考えてるだろうと思って」

絢辻「あたしが考えてたようなことをご両親にするつもり?」

橘「……」

絢辻「……」

美也「?」

橘「そうだな…」

橘「よし、一番いいのはとりあげることだろう」

橘「美也、その本を全部ここに持ってきてくれ」

橘「僕が責任もって預かるよ」

絢辻「あたしが、責任をもって処分するわ」

橘「この作戦はなしだ」

絢辻「あら、どうして?いい作戦だと思うんだけどな」

橘「かなり大きな欠点を見つけたからね…」

橘「!」

橘「そうだ、やっぱり持ってきてくれ」

橘「それで僕に直接渡してくれ」

美也「…いいんですか絢辻先輩?」

橘「なんでそれを詞に聞くんだよ」

美也「だって~」

絢辻「まあいいわよ、何をするか楽しみじゃない」

橘「……」

翌日

美也「にぃに~、持ってきたよ」

美也「もう、妹にこんなもの持ってこさせるって何考えてんのさ」

橘「まあそう怒るなよ」

橘「後でまんま肉まん買ってやるから」

美也「ほんと?やったー!」

橘「よし、じゃあ早速行くか」

美也「どこ行くの?」

橘「内緒」

美也「ふーん」

美也「あっそうだ、大事なこと忘れてた!」

美也「急いで美也も行かなきゃ」

美也「じゃあね、まんま肉まんはまた今度でいいよ!」

橘「……」

橘「全く…忙しいやつだな」

橘「おっと、僕も急がないと」

橘「詞がいない今がチャンスなんだ」

橘「…その前に連絡しないとな」

―――――――

東寿司

ガラガラガラ

橘「こんにちはー」

梅原「へいラッシャイ!」

美也「にぃに、おっそーい!」

絢辻「純一君、こっち」

橘「……」

橘「……」

橘「え?」

橘「な、なんで詞と美也が…」

橘「……」ガラガラ

美也「あ、出て行っちゃった」

絢辻「状況が飲みこめずに、ここは本当に自分の目的地か確かめに行ったのよ」

ガラガラガラ

橘「……」

橘「スミマセン…ココハアズマスシデショウカ?」

梅原「ええ、そうですよ」

絢辻「純一君、いい加減現実を受けいれいて、ここ座りなさい」ポンポン

橘「ソウカ、コレハユメカ」

絢辻「やれやれ…」

絢辻「夢かどうか確かめるには、やっぱり」ギュッ

絢辻「つねるのが一番よね」ギラッ

ギュニィ~

橘「いたたたたたたた!!」

絢辻「うーん、『い』と『た』しか言わないわね」

絢辻「これじゃあまだ夢から覚めてないみたい」

絢辻「もっと強くしないと」にやっ

――――

橘「すいませんでした…」

絢辻「はい、いいわよ」

絢辻「さて、今日は純一君奢ってくれるみたいだから、なんでも好きなもの食べていいわよ」

美也「わーい」

橘「えっ!?」

絢辻「今日は、純一君の、おごり、よね?」

橘「…はい」

―――――

美也「梅ちゃん、次はサーモンちょうだい!」

梅原「はいよ」

梅原「絢辻さんは?」

絢辻「そうね…私も同じものいただこうかしら」

橘「あの…二人ともちょっと食べすぎ…じゃないですかね…?」

美也「当然だよ、みゃーなんかいっぱい食べるためにお昼ごはん食べてないんだよ」

橘「そもそもなんで僕がここに来ることがわかってたの…」

絢辻「純一君の考えることなんて何でもお見通しよ」

梅原「大将もなかなか大変だな」

梅原「よし、これは俺からの気持ちだ、親父には内緒だぞ」

橘「梅原…お前…」

橘「…ってお茶じゃないか」

絢辻「今までみつけた本も全部梅原君に渡してるってこともわかってたからね」

橘「梅原!?」

梅原「言ってない言ってない!」

梅原「俺の部屋に全部あるから他人にバレるわけないって」

絢辻「聞かなくてもわかるわ」

絢辻「純一君が捨てられるわけないもの」

絢辻「だから今回も梅原君のところに持ってくるって思ったの」

絢辻「あれだけ見逃してあげてたんだから、たまにお寿司を奢ってくれるぐらいいいよね?」

橘「はい…」

美也「でも絢辻先輩、梅ちゃんにお宝本渡していいんですか?」

絢辻「いいわよ」

絢辻「彼の趣味を悪く言っても捨てるようなことはしたくないもの」

美也「そうじゃなくて絢辻先輩も見るじゃないですか」

絢辻「なっ!?」

橘「え?」

絢辻「ち、違うのよ、あれはたまたまで…」

橘「なんだ、詞も見たかったのか」

橘「ん?そういえば一冊なくなってたのって…」

絢辻「だから違うのよ!」

橘「じゃあなんなのさ」

絢辻「お、落ちてたのをひろって、そのときに偶然妹さんが来たのよ」

橘「落ちてた?」

橘「そんなはずないよ、僕がそんな雑な扱いをするはずがない」

絢辻「そ、そう言われてもね…」

橘「まさか泥棒!?」

美也「にぃにのお宝本なんて誰がほしがるのさ…」

橘「じゃあなんだっていうんだ?」

美也「知らないけど」

橘「ちなみにだけど詞はそれをどこで見つけたの?」

絢辻「純一君の本棚…付近ね…」

橘「そ、そっかー」

橘「あの…その本は今どこに…」

絢辻「部屋にちゃんとおいてあるわよ…」

橘「よかった…」

橘「でも一体どこに…?けっこう探したんだけどな」

絢辻「純一君が普段見ないようなとこ」

橘「そうなんだ、どこだろう…」

橘「というより何で今回は隠したの?」

橘「いつもは言ってくるのに」

絢辻「言い忘れてただけよ」

橘「中見た?」

絢辻「…見てない」

二人の部屋

橘「はぁ…お腹は膨れたけど財布は萎むか…」

絢辻「だいぶおまけしてくれてたじゃない」

橘「美也が一切遠慮なしに食べるから…」

絢辻「あら、あたしは兄妹が仲良くていいと思うけど」

橘「仲がいいってのは否定はしないけど、昔からずっとあんな感じだからな」

橘「ずっとあれだと兄としては大変だよ」

絢辻「あっちはあっちでこんな兄だと苦労してそうだけどね」

橘「そ、それは…うーん…」

絢辻「ふふっ、冗談よ」

絢辻「ごめんね、ちょっとあなたに嫉妬…してるのかな」

橘「嫉妬…?」

絢辻「あなたたちを見るといつも思っちゃうのよね、うらやましいって」

橘「ふーん、そんなこと思ってたんだ」

絢辻「な、何よ悪い?」

橘「いや」

橘「詞は美也みたいな妹がほしいの?」

絢辻「……」

絢辻「そうなの…かな…」

橘「それならいい方法があるよ」

橘「僕と詞が結婚すれば、義理とはいえ美也が妹になるよ」

橘「…なーんて」

絢辻「悪くないわね」

橘「えっ」

絢辻「……」

橘「あ、ああ~、つ、詞って美也と仲良かったからね」

絢辻「…妹が欲しいためだけに結婚するなんて、きっと陸な人じゃないわ」

橘「そ…そうだね…」

絢辻「ただ、世の中いろんな人がいるからね」

絢辻「世間体、その人といたい、子ども、お金、幸せ…」

絢辻「その人によって目的はそれぞれ…何が良くて、何が悪いなんてないのかもしれないけどね」

橘「じゃあ詞はどういう目的でしたいの?」

絢辻「あたしは幸せな家族ってものに強いコンプレックスがあるからいっぱいあるわよ」

絢辻「でもとりあえずは、あたしが本当のわたしでいられる場所が欲しいって理由かな…」

絢辻「少なくとも高校まではそんな場所はどこにもなかったから」

橘「……」

橘「高校以降は?」

絢辻「そんなこと言わせるつもり?」

絢辻「…もちろん、あなたの隣よ」

橘「…ありがとう」

絢辻「どうして純一君がお礼を言うの?」

橘「いや、なんとなく…かな」

絢辻「意味なくお礼なんて言わないの、あたしに媚びを売りたいわけじゃないでしょ」

橘「んー…じゃあ日ごろの感謝を込めて、かな」

絢辻「…それなら、あたしの方があなたに感謝しないといけないわ」

橘「え?僕そんな詞に何かしてあげたことなんてあまりないような…」

絢辻「さっきも言ったでしょ」

絢辻「あたしの…わたしの居場所を与えてくれた」

絢辻「それは何よりも感謝してるわ」

絢辻「もし、あの時あなたに好きって言ってもらえなかったら…」

絢辻「もし、あの時あなたとデートできなかったら…」

絢辻「もし、あの時あなたがあたしの手帳を拾わなかったら…」

絢辻「あなたと同じクラスにならなかったら、同じ学校じゃなかったら、同じ年じゃなかったら…」

絢辻「一つでも違っていたら、誰にも本当の自分を見せることなく一生過ごしてたかもしれない」

橘「もしも…の話ばかりだね」

橘「でも全部実際にあったことじゃないか」

絢辻「ええ、これらも全部あなたのおかげ」

橘「学年やクラスなんかは僕にはどうしようもできないと思うけど…」

橘「…ねえ、詞は今幸せ?」

絢辻「酷い目にあってないでしょ?」

橘「蹴られたり、殴られたり…」

絢辻「可愛い愛情表現じゃない」

橘「…詞がそういうなら」

絢辻「うん、そういうこと」

絢辻「そういう橘君はどうなの?」

橘「もちろん、僕も同じ」

橘「これがいつまでも続けばいいと思うよ」

絢辻「それならわたしが純一君のそばにいる限り、ずっとね」

橘「うん、もっと僕を幸せにしてほしいな」

絢辻「それあたしが言うものだと思うけど」

橘「はは…その分僕もがんばるから」

絢辻「まあいいわ、覚悟しなさいよ、もっともっとしてあげるから」

絢辻「あなたが幸せならわたしも幸せなの」

6年後

子供「ねえパパ、これなあに?」

橘「アルバムだね、いつのだろう」

子供「見てもいい?」

橘「うん、いいよ」

子供「わーい」ペラッ

子供「あっ、これママでしょ」

橘「これは…高校生のときのみたいだね」

子供「髪の毛長いね」

詞「何見てるの?」

橘「アルバムだよ」

子供「ママも一緒に見ようよ」

詞「うん」

ぺらっ

子供「メロンパンだ!」

子供「ママが誰かに食べさせてるの?」

詞「…パ、パパね」

橘「あの時はたしか…」

詞「言わなくていい!」

子供「こっちはパパとママ二人ともいる」

子供「ママおんぶしてもらってる」

詞「ええ…」

橘「いつの間にこんなところ…」

子供「あれ?ママこれ何してるの?」

詞「パパにビンタ…」

子供「こっちはパパもママも楽しそうだね」

詞「創設祭とパパと校舎で踊ったの」

子供「へぇ~」

詞「あの時誰もいなかったはずだけど…」

子供「あれ?パパとママ抱き合って…」

橘「えっ!?」

詞「ちょっ、ちょっと!さっきからなんでこんな写真が…!//」

子供「?」

子供「さっき言ってたそーせつさいってなに?」

詞「パパとママが通ってた高校のお祭りよ」

橘「そういえばもうこんな時期か」

詞「来週…ぐらいよね」

詞「行ってみたい?」

子供「うん!」

橘「それじゃあ行ってみようか」

子供「やった!」

詞「もう、はしゃいじゃって」

終わり


パッケージヒロインということでメインヒロインの最後にさせていただきました
絢辻さんの一人称は状況に応じて変えているので間違いではありません(たぶん)
それとこれで終わりじゃないです
もうちっとだけ続きます

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