ほむら「巴マミと仲良くなる」(225)
ほむら「巴マミ」
マミ「暁美さん……何のようかしら」
ほむら「お昼を一緒に食べましょう」
マミ「どうしてあなたと?」
ほむら「同じ魔法少女同士なのだし、いいでしょう?」
マミ「遠慮するわ」
ほむら「えっ……」
マミ「だってあなた、私のこと嫌いでしょう?」
ほむら「そ、そんなことは……」
マミ「ともかく、私は遠慮するわ」
ほむら「そ、そう……ごめんなさい……」シュン
マミ(落ち込むほむほむは可愛いわ)
シャル戦
ほむら「この魔女は今までとは違う、私がやるわ」
まどか「ほ、ほむらちゃん……」
マミ「……」
ほむら「二人のことは私に任せて」
まどか「え、えっと……」
マミ「わかったわ」
ほむら(!!)
ほむら「わ、わかってくれたならいいわ!」ファサッファサッ
ほむら(やったー! 巴さんが助かる!)
マミ「役立たずは帰れってことね」
ほむら「そう……え?」
二人で戦えばええやん
マミ「そういうわけで鹿目さん、あなたは超ベテランの暁美さんに守ってもらって」
まどか「え? は、はあ…….」
マミ「役立たずの私は家にでも帰って塵と埃でも食って辛うじて生き永らえるわ」
まどか「ほ、ほむらちゃん! マミさんに謝ったほうが……」
ほむら「え、えっと……」
まどか「マミさん優しいから許してくれるって!」
マミ「別に謝らなくてもいいわよ? 暁美さんが実は私より魔女を倒すのがうまかったってだけでしょ? なら私はおとなしく引き下がるわ」
ほむら「ち、違うのこれは……」オロオロ
マミ「じゃあ、さようなら」
まどか「……行っちゃった」
ほむら(どうしよう、どうしよう!?)オロオロ
マミ(おろおろするほむほむは可愛いわね)
学校
ほむら「あ、あの……巴マミ……」オズオズ
マミ「何ですか? 暁美さん」
ほむら(更によそよそしくなってる……)
ほむら「その……昨日は悪かったわ……」
マミ「何が悪かったの?」
ほむら「えっと……あなたを役立たずと言うつもりはなかったの……」
ほむら「ただ、あの魔女はとても危険だったから、助言のつもりで言っただけなの」
マミ「なんだ、それならそうと言ってくれればよかったのに」
ほむら「わかってもらえてうれしいわ……」ホッ
マミ「だったら一緒に戦えばよかったじゃない」
ほむら「それは……」
マミ「結局私が足でまといだから一人でやろうとしたんでしょう?」
ほむら「その……」
マミ「そうならそうとはっきり言ってくれていいわ、あなたの身のこなしを見ていれば大体の実力はわかるもの」
マミ(という設定)
ほむら(さすが巴さん……ベテランなんだ……)
ほむら「……ごめんなさい。だったら今度から一緒に……」
マミ「慰めのつもり?」
ほむら「そういうわけじゃないけれど……」
マミ(困ってるほむほむかわいいわね)
教室
まどか「どうだった?」
ほむら「だめだったわ……」
まどか「やっぱり、隠し事もきちんとお話ししないと駄目なんじゃないかな」
ほむら、「それは……」
まどか「ほむらちゃん……どうして話せないの?」
ほむら「心の準備が……少し……」
オクタヴィア「さかな」
まどか「そっか……」
ほむら「今の誰よ」
ゲーセン
ほむら「というわけなのよ」
杏子「誰だお前いきなり」
まどか「ほむらちゃんだよ」
杏子「いや誰だよ」
ほむら「佐倉杏子、あなたは巴マミと親しかったでしょう?」
杏子「いろいろ聞きたいことはあるけどアタシは協力しないからな」
ほむら「見にきてもらうだけでいいの……駄目かしら?」
杏子「涙目で上目遣いされても駄目なもんはダメだ」
まどか「おかしいよ!!!!」クワッ
杏子「あ、はい」
まどか「ほむらちゃんが潤んだ瞳で上目遣いに頼んでるのにコロッといかないなんて人間じゃないよ! 死ね!」
杏子「そうですか」
ほむら「おいしい魚の活け造りをご馳走するわ」
杏子「……見に行くだけだからな」
ほむら「よろしく頼むわ、佐倉……」
杏子「杏子でいいよ。アタシもほむらってよぶから」
まどか「馴れ馴れしいね」
杏子「お前ホントなんなんだよ」
ほむら「ええ、杏子」
ほむら(佐倉さんが仲間になった、やったー!)
ほむら(まどかがあれだけどまどかだから大丈夫だよねー)
マミ(……)
ほむら「おいしい魚の活け造りをご馳走するわ」
さやか「あたしってホントさかな」
―結界内―
マミ「……なかなか手強いわね」
ほむら「巴さん!」ズガガガ
ほむら(思わず昔の呼び方で呼んじゃったー!)
マミ「……助かったわ」
杏子「らしくねーな、考え事かよ」
マミ「まあ、ね。いかに自分が役立たずか再認識したところよ」
ほむら「……そんなことないわ」
マミ「今だって危なかったわ」
杏子「アンタが役立たずなわけないだろ」
ほむら(頼みます! 佐倉さん!)
マミ「どこがどう役立たずじゃないのか、理論だてて説明して欲しいわね、演繹法で」
杏子「え、えんえき……?」
ほむら(普通の会話でそんなもの使わないわよ)
マミ「ええ。私の精神的、肉体的な働きかとそれによって生じた結果をイデア理論に基づいて詳細にまとめあげた上で口頭で説明して欲しいの」
杏子「……?」
ほむら(佐倉さん騙されないで! その人は適当に単語を並べているだけだから!)
マミ「そう……できないのね……やっぱり私は駄目な子なんだわ……」
杏子「そ、そんなことねえよ!」
マミ「じゃあ今すぐ証明見せてよ!」
杏子「証明問題は苦手だ……」
ほむら(このあほー!)
マミ「暁美さん」
ほむら「は、はい!」ビクッ
マミ「私じゃ頼りないから、佐倉さんをよんだのよね?」
ほむら「ち、違うわ!」
マミ「またそうやって……狡い人」
ほむら「本当よ! 話を聞いて!」
マミ「……」ヒュンッ
ほむら「きゃっ……これ、グリーフシードじゃない……」
マミ「私なんかよりあなたが使うべきだわ」
ほむら「ま、待って……追うわよ! 杏子!」
杏子「すまねえ……バカですまねえ……」ドヨーン
ほむら「あああこっちまでええええ」オロオロ
マミ(どっちもかわいいわね)
ほむホーム
まどか「で、駄目だったの?」モグモグ
ほむら「うん……」モグモグ
杏子「アタシがバカじゃなかったら……ちゃんと計算ドリルやってたら……」モグモグ
杏子「うめー!」
ほむら「どうすればいいのかしら……このままじゃ……」
杏子「ほっとけばよくないか」
ほむら「それは駄目よ」
杏子「なんでだよ」
ほむら「……もうすぐこの街にワルプルギスの夜が来るわ」
杏子「……なんでわかる」
ほむら「統計よ」
杏子「ごめん……アタシ勉強とか無理だからさ……」ズーン
ほむら「今は関係ないわよ」
まどか(またセリフないなー)
あんたもう死んでますやん
まどか「統計ってことは、何度もほむらちゃんはそのワルプルギスの夜と戦ってきたの?」
ほむら「……ええ」
杏子「統計ってすげーな」
ほむら「何度も何度も戦って……何度も負けた……」
QB「雑魚乙」
杏子「それでアタシらの力が必要なわけか……でもキュゥべえのやつは最近そんなの見たことないっつってたけどなあ」
まどか「じゃあ、ほむらちゃんはいつワルプルギスの夜と戦ってたの?」
ほむら「それは……」
ほむら「……昔よ、遠い昔……」
まどか「え? でもほむらちゃん……」
QB「糞婆」
杏子「アンタ一体……何者なんだよ」
ほむら「……」
まどか「……できることなら話して欲しいな」
杏子「そうだな、じゃねえとマミもアンタのこと信じちゃくれねえぞ」
ほむら「そう……そうね……」
ほむら「……私ね、未来から来たんだよ」
まどか「……」
杏子「マジかよ……」
ほむら「ごめんね……いきなりこんなこと言って……気持ち悪いよね……」
QB「きっしょwwwwww」
まどか「……冗談、とか……」
杏子「んなわけねーだろ、コイツの顔見りゃわかる」
ほむら「私のこと、ちゃんと話すわ……」
一方マミハウス
マミ「……ふふ」
マミ「今日はいいものが見れたわ……」
マミ「佐倉さんも可愛かったけど……やっぱり暁美さんよね」
マミ「それにしても……誰かに心配されたのなんていつぶりかしら……」
マミ「あまりにもうれしすぎるから少し虐めすぎたわ」
マミ「あまり調子に乗りすぎると首元をすくわれそうだから、このくらいにしておきましょう」
このQBは契約取れない
マミ「でも、どうして暁美さんは私の心配をしてくれるのかしら」
マミ「まさか……まさかよね……」
マミ「でも……万が一……」
マミ「そ、そうよ! 今度お詫びも兼ねて聞いてみればいいんだわ!」
マミ「でも、聞いてくれるかしら……」
マミ「……嫌われてたらどうしよう」
マミ「……」グスン
マミ「自業自得よね……」
マミ「……はあ」
マミ「あーもう、私のバカバカバカ!!」
マミ「よし、お詫びの印に手作りケーキを焼いていきましょう!」
マミ「きっと喜んでくれるわ!……きっと……」
マミ「……はあ」
マミ「そういえば、暁美さんの好きなものとか何も知らないのよね……」
マミ「……駄目だなあ、わたし」
マミ「……はあ」
恋、ではないと思う
マミ(そんなんじゃないんだから……)
ただうれしかった
あなたのことが心配だと
そう言ってくれた彼女の言葉が
その時の彼女の真剣な眼差しが
泣きそうな顔が
マミ(それ以来、冷静なあの子の表情が崩れるのを見て、なんとも言えない気持ちになった)
マミ(仮面の裏にある本当の彼女を、私だけがみている、知っているようで)
マミ「……初恋……なのかな……」
QB「やあ、マミ。悩んでるみたいだね」
マミ「……キュゥべえ」
QB「暁美ほむらのことかい?」
マミ「……違うわ」
QB「それは残念だ。彼女の過去について」
QB「そして」
QB「彼女がどうして君の『体』を心配するのか」
マミ「!」
QB「聞いてきたのになあ」
マミ「……ね、ねえキュゥべえ」
QB「なんだい?」
マミ「教えて……暁美さんのこと……」
QB「まさかただで教えるとでも思ったかい」
QB「実は――」
―――
――
―
マミ「……」
「そうだね
簡単に言うと
彼女はまどかのために戦って
君は彼女を護るための重要な戦力ってわけだ 」
マミ「……」
QB「まあ、それでも君が大事なことには代わりがないんじゃないかな」
マミ「そっか……」
QB(回収タイムかな)
QB「よかったじゃないか、マミ」
QB「君はほむらがまどかと幸せになるための犠牲になれるんだ」
マミ「そっか……」
QB「大丈夫! まどかのことは心配しないで」
QB「君がいなくてもほむらが護ってくれるさ!」
QB「杏子もいるしね」
マミ「そっか……わかったわ……」
QB(あと一押しかー)
QB(あーつれーまじつれーわ、絶望に沈む少女を見るのつれーわ)
QB(あーでも僕感情ないんだよねーだからつれーとかわからないんだよねーあーつれーわーー)
ほむホーム
まどか「そういえば、さっきまでキュゥべえいなかった?」
ほむら「知らないわ」
杏子「いらないわ」
まどか「ふふっ」
<デデーン マドカ アウトー
まどか「えええっ!?」
オクタヴィア「さかなー!」バシッ
まどか「っ……いたーくないいたくないわこんなのわかめの腹パンに比べたら余裕だわ」
ほむら「ぶふっ」
<デデーン ホムラ アウトー
ほむら「どうしてそこで仁美がwwきゃっ!」バシッ
ほむら「つう~……痛さでお尻がティロティロしてきたわ」
<デデーン マドカ キョウコ シャル アウトー
杏子「なんなんだよそれwwwったあ!!」バシッ
シャル「反則やろwww」グシャアッ
まどか「さすがだね……ほむらちゃん……」
ほむら「ふふ……負けないわよ……」
杏子「望むところだぜ……!」
シャル(GS)「……」
そんなこんなでワルプルギスの夜開幕
まどか「……マミさん、来てくれないね」
ほむら「……」
杏子「アイツ無しでもなんとかなるさ」
まどか「二人とも……負けないでね」
QB「無茶言うなしーwwww」
ほむら「ええ……特訓の成果を見せてあげる」
QB「なにそれ」
杏子(ケツを叩かれることが特訓なのか……)
まどか「……がんばってね!」
ほむら「ええ」
杏子「おう!」
QB「はい」
まどか「行っちゃった……」
QB「やれやれ」
まどか「……大丈夫、だよね」
QB「無理じゃないかな。相性が悪すぎる」
QB「ほむらはきちんとした魔法武器を持っていないし、杏子は紙防御の接近系だ」
QB「ほむらじゃろくにダメージを与えられないだろうし、杏子も近づく間に被弾すればそれでほぼアウトー」
QB「治癒ができて高火力の遠距離攻撃を持つマミがいるといないとでは大違いだよ」
まどか「ねえキュゥべえ……マミさんとは……」
QB「無理だね、彼女が応えてくれないよ」
まどか「そんな……」
―舞台―
ほむら「私が雑魚をやる、貴方は本体を!」
杏子「任せろ!」
火力の大部分を使い魔に集中
開けた道から杏子が突貫
ほむら「……わりとすんなりいくものね」
ほむら「巴さんがいなくても、これなら……」
杏子「近付いちまえばこっちのもんだぜ! デカブツさんよお!」
斬撃
ひたすらに、斬撃
杏子「効いてんのかよ、これ!」
ほむら『魔女の進行速度が遅くなってるわ、おそらく……』
杏子「効いてる、ってか」
ほむら『ええ』
杏子「なら、さっさと終わらせてマミの奴に文句を――」
突如、魔女が加速
ビルに突撃
ほむら「――杏子!?」
ほむら「杏子! 返事をして! 杏子!!」
ほむら「勝手に死ぬなんて許さないわよ、まだ巴さんと話ができてないのよ!」
ほむら「杏子!」
杏子『――まだ、生きてる、よ』
ほむら「……」ホッ
杏子『……ったく、こん、なときに、あいつ、は、何をしてやがる、んだ』
QB『大体予想がついてるんじゃないかい?』
ほむら「……」
杏子『テメェ……』
QB『おかしいと思わなかったのかい? 正義でありたいと願う、いや、そうあらざるを得なかった彼女がこんなときに姿を見せないなんて』
QB『いや、姿を見せられないといったほうがいいかな?』
杏子『どういうことだ……』
QB『彼女の勘違いを正してあげただけさ』
ほむら「勘違い……?」
QB『なに、君がマミ優しくしているのは単に彼女が戦力として優秀だからという真実を教えてあげただけだよ』
QB「もっとも、マミは君のことを友達か、それ以上の存在だと思っていたみたいだけど」
ほむら「……インキュベーター……それに……」
まどか「……ごめんね」
QB「今頃マミは自分の勘違いを恥じ、絶望でもしてるんじゃないかな」
杏子『テメェ! そこで動くな、ズタズタに――ぐあっ!』
ほむら「杏子!」
QB「やれやれ、彼女の絶望は君自身が起こしたというのに、まるで僕が悪役みたいだ」
ほむら「……」ギリッ
QB「さて……もう杏子ももたないだろうけど、どうする? まどか」
まどか「……わたしは」
飯
ほむら「駄目よまどか、あなたは契約しないで!」
QB「またまどかまどか、か」
ほむら「ち、違う! わたしは!」
QB「君が下手に優しくしたりなんかしなければ、マミはここにいたかもしれないのにね」
ほむら「だって、だって巴さんは……」
QB「仲間が欲しかった。だからそれにつけこもうとした」
ほむら「違う、違うの……」
まどか「……そうだよ、ほむらちゃんはそんなこと思ってない、思えるわけがない」
QB「でも、マミには伝わらなかったみたいだけどね」
QB「まあ、君がマミとわかり合うよりも早く、僕は彼女を絶望させることができるけども」
ほむら「……」
まどか「……ほむらちゃん……」
ほむら「どうしてだろう」
まどか「え?」
ほむら「……どうしてわたしには、みんなを助ける力がないのかな」
ほむら「私ね、みんなのことが大好きなんだよ?」
ほむら「本当に……」
まどか「……うん、わかってるよ」
ほむら「でも、みんなは私のことを好きにならない」
ほむら「私が駄目だから、私が、鈍臭いから……」ボロボロ
まどか「そんなことない、そんなことないよ……」ギュッ
ほむら「だから私、がんばったのに……」
ほむら「こんなのってないよ……あんまりだよ……」
まどか「……ほむらちゃん」ギュウッ
ほむら「私、何も変わってない。あの頃から、ずっと。何もできない、救えない……」
QB「大丈夫! 君と違ってまどかならなんとかできるさ!」
まどか「……」
QB「だから、まどか。僕と契約して」
QB「宇宙の糧になってよ!」
まどか「ごめんね、ほむらちゃん……」
ほむら「ごめんなさい、まどか……」
QB「さて、願い事は決まったかい?」
まどか「……うん、わたし――」
「その前に、恭介の腕でも直してくれないかな?」
オックダヴィア様!!
QB「君は……」
まどか「!……さやかちゃん……」
ほむら「なんで?……あなたは今回、魔法少女のことを知らないはず……」
さやか「そこの白いのがあたしのところに来てね」
さやか「まあ、まどかがうるさいから契約はしてないんだけど」
ほむら「……」
まどか「ご、ごめんなさい……余計な心配かけたくなかったから……」
さやか「余計な心配扱いなのね……まあいいや」
さやか「それで、返事はどうなの?」
QB「……まあ、今更君程度が行ってどうなるとも思えないけどね」
さやか「やってみないとわからないじゃない」
ほむら「駄目よ! あなたは確実に、その……魔女になる運命だから……」
さやか「わかるんだ、そんなこと」
ほむら「……信じられないでしょうけど、私は未来から来たの。だからあなたの結末も知っている」
さやか「でも、ここでぼーっとしてても死んじゃうよね?」
ほむら「それは……そうだけど……」
さやか「だったら、決まりだね」
まどか「……さやかちゃん」
さやか「まどか、お先に失礼ってね」
ほむら「……ごめんなさい」
さやか「どうしてあんたが謝るのよ……」ハァ
ほむら「……ごめんなさい……ごめんなさい……」ボロボロ
さやか「あーほら、泣かないの。せっかくさやかちゃんの門出のお祝いなんだから。笑った笑ったー」グイグイ
ほむら「ほみゅ……」
さやか「ほらほら、まどかも」
まどか「さやかちゃん……」
QB「さて、もういいかな?」
さやか「どうぞどうぞ」
QB「そうかい――契約完了、だね」
さやか「おお! なんだか力が湧いてくる!」
まどか「舞い上がっちゃ駄目だよ」
さやか「は、はい……」
ほむら「……」
さやか「ほむら、未来から来たんでしょ? だったらあたしの能力とか教えてくれないかな」
ほむら「……あなたの魔法は自己回復」
さやか「ふんふん」
ほむら「おわり」
まどか「はい」
さやか「はいじゃないよ」
/ \
, ´ | ヽ
/ | | 、 ヘ
/ l l l ヽ
l l 、 |\ | |
| ,イ |/vl丶 | z=、 | |、{
l/ V! {! ィfハ \ { |i刈 } l / | ヘ
ヽ ヘ Vり , `丶 ー' ム //i::リ
V :ハ"" _ ""/イ //,イ/
V 个o。... __ . イ^,//
z=x ヽ ト>-‐f,}-<´イ ¨¨`ー 、
. / 、.}イ ,zチ´ 、{ ノ / |
〈 /.リ 〉 、 _ >'^ ー ' 、 _> "¨¨ヽ|!
/ ー ;7V /、 _ 「
_ 〈. `´ /イ. :\ヽ '" -─- .、`i| ,z=‐-ト、
z=‐- 、 / `丶/゙it:-イ{::... Y´ .::ヽ|!z'.¨¨`| ヘ
/ l \::_::∧ : : : : : ': : : : : : : : : :∧:'⌒ヽl ヘ
l. l| \_/ ,、 : : : :/ '////,| ヘ
| ! V ヘ >、‐ 个x l′ '////l ヘ
| } '. } ,// \-、 ` ー-==z| '///ヘ '.
| ヘ '. |彡'" ト、:\ 「´ V//∧ '.
| / ヘ ' ヘ ノ ヽ^\ / | V'//∧ ∧
| / ハ V |,ハ¨¨ ¨ ´ Vヘ\ } V'//∧ ∧
| / ∧.._y lヽ', └xヽヘ|! ! V"~~`i ∧
/ | { |::::::| ',x┌.┴-l } }::{ヘ 〈 | ∧
/ _z|┌ ‐ ト、 レ:: :l〈/\厂~^|! j j从 ヘ ヽz= / ヘ
/ Vヘl///ヽ 〉 l::::∧ヽ/////∧ VV::::l lハ j/ '.
_ z },'////// !::::::::ヽヽ////,',丶 ∧ヽ::::ヘ:| / l
.<. /////// └z:_ `:V//////^ ー-- ':::::゙\\::| -‐ }
/ //////,ハ_r‐‐i_ `)`}//////ヘ::::::__::::::::::::::::〉'" /
ほむら「おそらくだけど、杏子がワルプルギスの夜近くにいるわ」
さやか「ほうほう」
ほむら「……その子と合流して、一度態勢を立て直しましょう」
さやか「りょーかい。あんたはどうすんの?」
ほむら「私もすぐに向かうわ」
さやか「それじゃあだめでしょ、マミさん呼ばないと」
ほむら「で、でも……」
さやか「あきらめちゃ駄目だよ、呼びかけて」
さやか「……それくらいの時間は稼ぐから」
,、_ ,、_ ,、_ ,、_
f'´ f'´ f'´ f'´
込 鼎 丱 仍
|\ ∧ ∧ /|_
,.<三二Λ ト、| | | |// ////>、
/////////Λ|ム|_.iM|_.|//_∠///////ヽ
/////////// / : : : : : : : : : : : : : ヽ、////\
,'///////// , ´ : : :i : : : : : : : : : : : : : :.`、////∧
{////////// : : : : :l : : : : : : ',: : :\: : : : .∨///∧
{////////,' : : : :/iΛ : : : :ト、 ',\ : :Y7 : : i/////} ____
V//////ノ : ::i イ/{≧ト、: : i ヽ}=≦ミ| : i7i :i////∠三二ニ二三ミ、
∨/////イ : :|: { {::心 \{ {:::心 i : :| :i :|///仁二二二二三ヨュ.
∨/////| : :| ヘ弋少 ,` 弋少 | : :| :i :|//γニミ、γ三ミ、γニミミ
\////VΛ:ハ ,,,, ,,, | : :| :| :}// {{;;ili;;}}{{;;illllli;;}}{{;;illi;;}} 「時間は稼ぐ…が、別にあの魔女を倒してしまっても構わんのだろう?」
`<//}从:込、 ` ,ィノハイ从// {{;;;ili;;}}{{;;illlli;;;}}{{;;illi;;}}
`<//rー ,、≧=-=≦=ー┐/>´ 'ゞ=ィヘゞ二彡ヘゞ=彳
`>{;;;;;;;;;;;;≧{;;;}≦;;;;;;;;;;;;;}≦、 Vr==ニ二ミV/
/ ゞ:;;;;;;;;:ィ;;|ト、ヾ:;;;;;;;;;;ノ `ヽ、 圷iil}.{lll}.{ll}.{iiメノ
/ `ー'´ .|;;|.iΛゞ` -'´ `、 `=ニ(\\='´
i、 |;;|ハ ヾ;\ / ヽ、 (\、ヽi
l ヽ、 i;;|llllヽ \;;\ / \ (\ }
| \ /|;;|llllllΛ VΛ \入 ノ
さやか「それじゃ、ちょいと見滝原でも救ってみますか」
まどか「……さやかちゃん」
さやか「……」
まどか「……盾役になっちゃだめだよ!」
さやか「な、なんじゃそれは……」
まどか「てへへ……行ってらっしゃい」
さやか「……うん!」バッ
ほむら「……」
まどか「……大丈夫だよ」
ほむら「……ええ。そう、ね」
ほむら『――聞こえるかしら』
ほむら『……いえ』
ほむら『聞こえますか? 巴さん』
杏子「……」
杏子(まだ、生きてるか……)
杏子「くっ……うっ……」
杏子(あばらがどうのこうの、なんて問題じゃねえな)
杏子(はは、情けねーな……)
立ち上がった杏子を魔女が視認
杏子「せめて一撃……ソウルジェムを使えば……」
そして開口、絶望を充填。
杏子「…….だめか」
杏子(……マミにちゃんと、謝りたかった、な)
ワルプルギスの夜の口部から炎
さやか「ま、に、あ、えー!!」ダッ
杏子「うおっ!?」ガシッ
さやか「ギリギリセーフ!」
杏子「な、なんだお前!!」
さやか「命の恩人にそれはないでしょーが!」
杏子「あ、すまん……じゃなくて、お前バカか?」
さやか「ば、バカとはなにさ!」
杏子「こんな場所に来やがって……死ぬぞ!」
さやか「それはあんたも同じでしょーが!」
杏子「ああそうさ、よくわかってんじゃねぇか」
さやか「だったらバカ同士、仲良く手を組んだほうがいいと思うんだけど?」
杏子「言うじゃねーか……おい、えーと……」
さやか「見滝原の平和を護る魔法少女、美樹さやかちゃんだ!」
杏子「はいはい……アタシは佐倉杏子だ」
さやか「おーけー、杏子」
杏子「アタシはバカだからアイツと殴り合うしか能がねえ。どうする?」
さやか「あたしも似たようなもんだよ」
杏子「はっ、そうかそうか……」
杏子「……遅れんじゃねえぞ! さやか!」バッ
さやか「こっちの台詞っ!」バッ
まどか「……ほむらちゃん」
ほむら「……」
『ごめんなさい、巴さん』
『……言い訳はしません』
『ただ一つだけ』
『私は、本当にあなたのことが大好きです』
『佐倉さんも、美樹さんも、まどかも、みんなあなたのことが大好きです』
『だから、もう一度だけ――』
『――ごめんなさい、うまく言えないです』
『でも……待ってます』
ほむら「……」スッ
まどか「……」
ほむら「……行くわ」
まどか「うん」
まどか「また、見送るしかできないね」
ほむら「見送ってくれる人がいるということは、心強いものよ」
まどか「てへへ、そうかな」
ほむら「ええ、特にあなたならね」
まどか「えっ! そ、それって」
ほむら「?」
まどか「な、なんでもないよ!」
ほむら「そ、そう? なら……」
まどか「い、いってらっしゃい!!」
ほむら「い、いってきます」バッ
まどか「……」
まどか「まさか、無意識……?」
ほむら「杏子! さやか!」
杏子「……ちょっと、遅いんじゃねぇの?」
さやか「はっ、はっ……」
ほむら「っ……二人は下がって! 後は私がやるわ!」
さやか「……ま、みさん、は?」
ほむら「わからないわ、でも……」
さやか「そっ、か……時間稼ぎ、できなかったな……」フラッ
ほむら「さやか!」ガシッ
杏子「そいつ……アタシを庇いながら戦ってたんだぜ? 大馬鹿野郎だ」
ほむら「……ええ」
杏子「なんでアタシみたいなのを……」
ほむら「……帰って、聞いてみなさい」
契約から即実戦でワルプル相手に他人庇いながら戦って生きてるさやかちゃん才能に満ち溢れすぎ可愛い
杏子「……」
ほむら「……杏子?」
杏子「これ以上コイツを進ませるわけにはいかねえ」
杏子「潮時だな」
ほむら「……自爆なんて、認めないわよ」
杏子「わかってるさ」
ほむら「そう……ならいいわ、援護する」ガチャッ
杏子「……ごめんな」バッ
ほむら「えっ……ま、待ちなさい!」
杏子「ゴミみたいな人生だったけど、こんな終わり方なら悪くねえよな」
杏子「まあ、でも」
杏子「普通に友達らしいこと、してみたかったかもな」
「あら、今からでも遅くないと思うわよ?」
ワルプルギスの夜に向かう杏子の体が停止
その足には、一本のリボン
彼女を追い越す様に、一筋の閃光が魔女に着弾
杏子「……いいとこどりにも程があるんじゃない?」
ほむら「……」ホッ
マミ「ごめんなさい、遅れたわ」
杏子「理由は?」
マミ「……やけ食い?」
杏子「面白くねー冗談だな」
マミ「えへへ」ペロッ
杏子「可愛くねーよ」
QB「まだ無事だったのかい? しぶといね」
マミ「ええ、だれかさんのおかげでね」
ほむら(泣き腫らした跡がある……)
マミ「暁美さん」
ほむら「は、はい!」
マミ「あ、あのね……」
ほむら「は、はい……」
マミ「け、ケーキは好きかしら!」
ほむら「は、はい!」
マミ「そう、そうよね!」
ほむら「は、はい!」
マミ「そ、それとね!」
ほむら「は、はい!」
マミ「さっきのことなんだけど……」
ほむら「さっき……?」
マミ「あ、あの大好きっていうのは、その……」
ほむら「はい、巴さんのこと大好きですよ!」
マミ「そ、そそしょうなにょ」
ほむら「佐倉さんも美樹さんもまどかも!」
マミ「そ、そういうことね……」ガクリ
ほむら「ふえ?」
QB「いちゃついてる場合かい?」
杏子「今回ばかりはこいつと同意見だな」
マミ「いちゃついてなんかないもん!」
ほむら「いちゃついてません!」
杏子「ほむらーキャラ変わってるぞー」
さやか「敬語キャラ……だと……」
杏子「さやかー寝てていいぞー」
まどか『』ガタッ
杏子「まどかーどこをどうつっこめばいいのかわかんないぞー」
ほむら「はわっ、あわわわわ」パタパタ、
ほむら「……こほん」
ほむら「……決めるわよ、巴マミ」キリッ
マミ「……」
ほむら「巴マミ?」
マミ「……」
ほむら「……巴さん」
マミ「……」
ほむら「ま、マミ!……さん」
マミ「……」ウーン
マミ「まあ、今はそれでいいわ」
マミ「ねえ暁美さん」
マミ「これが終わっても、あなたは私をことを、その……」
ほむら「大好きですよ。たとえ、世界が変わっても」
マミ「そ、そう? なんだか面と向かって言われると恥ずかしいわね……///」
ほむら「そ、そうですか?///」
さやか「よーしさやかちゃんあのリア充共にスクワルタトーレぶちかましちゃうぞー」
杏子「よーしあんこちゃんロッソ・ファンタズマっちゃうぞー」
QB「ワル夜働けよ」
マミ「と、ともかく! さっさとあれをどうにかしましょう!」
ほむら「ええ!」
杏子「アタシとさやかで大分ダメージは与えたと思うが……」
QB「あれは外は硬いけど中は脆いからね、一転集中で攻めればなんとかなるよ」
ほむら「……なんのつもり?」
QB「君たちにこのまま死なれるよりはできるかぎり穢れを溜め込んでもらったほうがいいからね」
マミ「なら、決まりね」
ほむら「ええ」
杏子「……頼んだぜ」
さやか「がんばってきなよ!」
ほむら「マミさん! 手を!」
マミ「わかったわ!」
ほむら「――行くわよ」カチッ
マミ「……わあ、すごい」
ほむら「ふふ、世界のみんなには内緒ですよ」
マミ「あら、粋な言い回し」
ほむら「……まどかの受け売りだったんです」
マミ「また鹿目さんなのね」ムスッ
ほむら「え? だ、だめですか?」
マミ「ふーんだ」
ほむら「??」
マミ「……着いたわね」
マミ「行くわよ!」シュン
ほむら「はい!」
ほむまみ「ティロ・フィナーレ!!」
巨大な閃光が収縮し、光球へと変化
堰き止められた時間の中で舞台装置に肉薄
ほむら「……終わりよ」ガチャン
時間が再度流動
光球が舞台装置に着弾
――破壊
杏子「アイツら……」
さやか「やった……?」
ほむら「これで……」
マミ「全力の一発よ。さすがに耐えられないでしょう」
舞台装置の半分以上が崩落
魔女の動きが停止
擬態人形、排除
――反転開始
杏子「お、おい……」
さやか「回ってる……?」
QB(そういやあったなそんな機能)
ほむら「まずい!」カチッ
ほむら「……あれ?」カチッカチッ
ほむら「そんな……時間切れなの?」
マミ「もう一回……駄目ね、ソウルジェムがもたないわ……」
修正プログラム 最終レベル
全システムチェック終了
戦闘モード起動
ターゲット確認
排除開始…!
さやか「どどどどうすんのさ!?」
ほむら「重火器はもう使い果たした、後は……」
杏子「ソウルジェムしか……」
ほむら「バカなこと言わないで!」
杏子「じゃあどうすんだよ!」
ほむら「それは……!」
QB「まどかに助けを求めればいいじゃないか」
ほむら「あなたは黙ってなさい!」
さやか「やばいよ! なんかもう垂直になってるんだけど!」
QB「反転し切ったらこのへんは吹き飛ぶね」
マミ「……」ガシャッ
ほむら「マミさん、ティロ・フィナーレは!」
マミ「そうね……これを撃てば私は魔女になってしまう。だから……」
杏子「ソウルジェムを弾丸に、か」
さやか「ええええええ!!」
ほむら「どうしてみんなそう死にたがりなのよ!! もう!!!」
マミ「その前に、一つ試したい弾丸があるの」ガシッ
QB「きゅっ?」
マミ「<<魂魄吸収弾丸>>装填」
QB「ちょおいまじやばいって!! おい!!!」
マミ「あら、何をそんなに慌ててるの?」
QB「えーいや慌ててないよまじ慌ててないよけっして舞台装置と僕らが接触したら舞台が完成してしまうなんてことはないよ」
ほむら「完成するとどうなるの?」
QB「全ての魔女を吸収し、結界にこもり、穢れを吸収し続け延々と舞台を続けるよ」
杏子「わかんねーよ」
QB「舞台が完成すればもう外野も新規といらない……魔法少女および魔女の生成が不可能になるんだよ!! だからやめろ!!!ぼけ!!!」
マミ「……」グイグイ
QB「無言で押し込むなぁぁぁぁ!!」
マミ「さて、弾の装填も終わったことだし、この技はどんな名前にしようかしら」
ほむら「やっぱり、マミさんにはティロ・フィナーレですよ!」
マミ「あら、うれしいわね」フフッ
QB「出せってまじで出せよおい!!!」
杏子「やっちまえー」
さやか「おー」
ほむら「……決めてください」
マミ「……ええ!」
マミ「ティロ・フィナーレ!!!」
白い閃光が舞台装置に着弾
舞台装置、消滅
マミ「……あっけないわね」
灰色の空が晴れ渡り
青空が、姿を見せる
杏子「……たく。さんざんな一日だったぜ」
さやか「まーでも、やりとげたって感じはあるねー。ねえほむら」
ほむら「……」
さやか「おーい?」
ほむら「……やった」
杏子「ああ、そうだな」
ほむら「やった……やったよお……」ボロボロ
さやか「マジ泣きしておる」
マミ(マジ泣きでもかわいいほむほむ)
さやか「ん? 携帯?」ピッ
さやか「もしもし」
まどか『出番なかったんだけど』
さやか「……」ピッ
杏子「とりあえず……戻るか」
さやか「そうだね」
ほむら「は、はい……」グズグズ
マミ「先に戻っててもらっていいかしら?」ナデナデ
あんさや「え?」
マミ「暁美さんと話したいことがあって……」
ほむら「話したいこと、ですか?」
まどか「明日とかでいいじゃないですか」
さやか「いつからいた」
マミ「そうね、鹿目さん……あなたにも伝えておくべきね」
マミ「あなたと暁美さんの約束の一ヶ月はおわった……」
マミ「つまり」
マミ「暁美さんはフリーということ」
まどか「そんな、マミさんに勝てるわけないじゃないですか……」
まどか「相手がほむらちゃんじゃなければ、ね」
マミ「うふふ」
まどか「てへへ」
ほむら「あ、あの……えっと……」
ほむら「ほむむむ……」オロオロ
まどまみ(かわいい)
杏子「帰ろーぜ、馬鹿らしい」
さやか「同感だわ」
終わる
要するにほむほむをまどまみで取り合って欲しかっただけです
即興だったけどもっとほむマミ書きたかったきがしないでもない
頭がティロティロしてきたって最近割と流行ってきたな!おやすみ!
乙乙
これはあれだな、ほむデレだったな!
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