鈴「死ねええ!」一夏「うぐっ!?」(93)

鈴「一夏ぁ!昨日用事があるって訓練さぼって、ラウラとデートしてたでしょ!?」ジャキッ

一夏「サボるもなにも、元々ラウラと出かける予定だったんだよ!後から鈴に誘われたから断っただけだろ!?」

鈴「うるさい!!問答無用!!」キュイイイン

一夏「ば、馬鹿やめ」

鈴「死ねっ!!」ドゴォッ!

一夏「うぐあっ!?」ズザザザー

鈴「これに懲りたら二度とさぼってデートなんて」

一夏「げぼっぐはっっうげぼっ」ビチャビチャ

鈴「ちょっと!ちゃんと聞いてんの!?」

一夏「げぼっ・・・ハッ・・・ハッ・・・」

鈴「・・・一夏?」

鈴「そ、そんな痛そうなフリしたって」

一夏「ッ・・・・・・ハッ・・・・・・」ビクッ  ビクッ

鈴「一夏?」ユサユサ

一夏「・・・・・・」

鈴「い、一夏!?」ユサユサ

「ね、ねぇあれまずいんじゃ」

「誰か先生呼んだほうが」

鈴「一夏!起きなさいよ一夏!」




千冬「・・・」

鈴「あの、千冬さん・・・一夏は」

千冬「全治3ヶ月、いや全治というのはおかしいな」

鈴「・・・え?」

千冬「脊髄が傷ついて下半身に障害が残るらしい。無理もないな、生身でISの攻撃を受けたんだ」

鈴「そんな!・・・あたしは・・・」

千冬「あたしはなんだ?」

鈴「ただ、一夏が・・・ちょっと懲らしめて・・・」

千冬「目撃者の証言だと死ねと言って襲い掛かったらしいな?」

いいぞもっとやれ

鈴「あれは・・・ぐすっ・・・うわあああああああ」

千冬「泣いてどうなる?わたしの弟はそれで治るのか?」

鈴「ああああああああああああ」

千冬「・・・質問に答えろ」

鈴「いぢがぁあああ、ぐすっ、あああああああああ」

千冬「・・・答えろと言っているんだ!!!」ドガッ

鈴「あぐっ!!」

山田「織斑先生!!駄目です!!」ガシッ

千冬「お前も同じ目にあわせてやる!!離せ!!」

山田「だ、駄目ですぅ!!誰か!!」

千冬「うるさい!」

山田「きゃっ」

千冬「おらぁっ」ドゴッ

山田「がはっ・・・」

千冬「私の怒りが・・・貴様には見えるかぁーっ」バコッ

山田「げふっ・・・」

今回の件はIS訓練中の事故として処理された。
本来ならばなんらかの罪に問われるはずの鈴であったが、ここはどの国の法にも縛られないIS学園。
それと鈴が中国の代表候補生ということも関係した。学園側は鈴を罰しようとしたが、
中国政府が圧力をかけてきたのだ。

こうして、鈴はなんの罪に問われることもなく
事件の目撃者には固い口止めがされた。

医務室

鈴「・・・いちか」

一夏「おー鈴か。どうした?そんな暗い顔してさ」

鈴「・・・」

一夏「なんだよ、鈴らしくないな。ほら笑えって」

鈴「ぅっ・・・ぐすっ・・・」ボロボロ

一夏「なに泣いてんだよ」

鈴「ごめん・・・なさい・・・」ボロボロ

一夏「泣くなって!仕方ない、俺が一つ笑い話をしてやろう」

一夏「ここに足2本ついてるだろ?これさ、一生動かないんだって!笑えるよなーこの科学が発達した時代に」

鈴「えぐっ・・・ごめ・・・さい・・・」ボロボロ

一夏「しかも、自分で起き上がることすら出来ないんだぜ?あはははは!おっかしいよなー」

鈴「うぅ・・・ぐすっ・・・」ボロボロ

一夏「泣くのやめろよ鈴。そんな顔似合わないぞー?」

鈴「ぐすっ・・・えぐっ・・・」ボロボロ

一夏「・・・泣くのやめろって。聞こえないのか?」

鈴「ごめっ・・・さい・・・えぐっ・・・」ボロボロ

一夏「泣くのやめろって言ってんだろ!!!あぁ!?」

鈴「ひっ!」ビクッ

一夏「なんでお前が泣いてんだよ!!加害者のくせによぉ!!」

鈴「ご、ごめっ」グシグシ

一夏「馬鹿にしてんのか!?」

鈴「しっ、して、ぐすっ、ない!」グシグシ

一夏「ちくしょう!!くそっ!!ふざけんじゃねえ!!なんで俺がこんなめにあわなきゃならない!?おい!!」

鈴「ごめんなさいごめんなさい!」

一夏「そんなとこから見下ろすんじゃねえ!!起き上がることすらできねえんだよこっちは!!ふざけんじゃねえ!!ふざけんなよ!!」

鈴「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」

一夏「くそっ!!ああああああああああああああああ!!」ガンガンガンガンガンガン

医者「織斑くん落ち着いて!」ガシッ

一夏「離せよおおおおおおおお!!離せ!!」

医者「鎮静剤!」

看護婦「は、はい!」

鈴「うっ、うぅっ・・・いちかぁ・・・ごめんなさい・・・」ボロボロ



シャル「あ、鈴!おはよう!」

セシリア「・・・」

鈴「・・・」

シャル「ねえ鈴、挨拶してるんだよ?どうして無視するの?」

セシリア「シャルロットさん・・・行きましょう」

鈴「・・・」

シャル「ねえ、なんで無視するの?」グイッ

セシリア「シャルロットさん!」

鈴「・・・なによ」

シャル「なんだ喋れるじゃない。なんでここにいるの?」

鈴「・・・」

シャル「ねえ、なんでまだ学園にいるの?答えてよ」

セシリア「シャルロットさん!」

鈴「・・・」

シャル「答えてよ。ねえ」ユサユサ

鈴「・・・」

シャル「ねえってば・・・」ユサユサ

セシリア「・・・」

鈴「・・・」

シャル「答えろよ・・・答えろ!!」バシッ!

鈴「ぐっ!」ドテッ

シャル「どういうつもりなの!?なんで平然とここにいるの!?ねえ!!」バキッバキッ

鈴「ぐふっ!」

セシリア「シャルロットさん!」ガシッ

シャル「なんで!?なんで一夏があんな目にあってお前は罰を受けないの!?なんとか言え!!」

鈴「ぅっ・・・うぅっ・・・」ボロボロ

シャル「なんでお前が泣くの!?なんで!!」

千冬「なんの騒ぎだ!」



鈴「うぅ・・・ぐすっ・・・ぅぁ・・・」フラフラ

ラウラ「・・・」




屋上

鈴「・・・・・・」

鈴「・・・なんで・・・こうなっちゃったのかな・・・」

鈴「・・・・・・」

鈴「・・・あたしも・・・同じ怪我すれば・・・」

鈴「・・・いや・・・死ねばいいのかな・・・・・・」




鈴「・・・・・・」スッ

箒「なにをしてる!?」ガシッ

鈴「・・・離して」

箒「離さん!自分がなにをしようとしてるのかわかってるのか!?」

鈴「飛び降りってやつじゃない?ははは」

箒「ど、どういうつもりでそんなことを」

鈴「あんたこそ、どういうつもりで止めるわけ?あんたもあたしが死ねばいいって思ってるんでしょ?」

箒「馬鹿なことを言うな!」バシッ

鈴「っ・・・」

箒「・・・」

鈴「・・・はっ」ガバッ

鈴「・・・ど、ドリームか・・・」

鈴「・・・これからは一夏にもう少し優しくしよーっと」




終わり

眠いからとかじゃないよ。決して眠いからとかじゃないよ

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