初春「あー。そういえばありましたね、そんな噂」
佐天「本当だったらすごいよね。なんの能力も無いのに最強の超能力者(レベル5)を倒すなんてさ」
初春「たしかにすごいですけどどうやって勝ったのかが全然想像できませんね」
佐天「つまんないこと気にしないのよ初春! どうやって勝ったかなんてのは問題じゃないの!
勝てるはずがないのに勝つ! そこにこそロマンがあるのよ!!」
初春「ろ、ロマンですかー」
佐天「ロマン、ロマンよ! 無能力者が勝てるはずの無い超能力者に勝つ!
それってつまりあたしたち無能力者(レベル0)には無限の可能性があるってことでしょ!」
初春「そ、そうかもしれませんね! おお、なんだか私もロマンを感じてきましたよ!」
佐天「でしょでしょ!? 感じなさい感じなさいどんどん感じなさいそして旅立つの無限の宇宙へ!」
初春「お、おー! なんだか燃えてきました! レベルとか関係ないですよね! 私たちには無限の可能性が
佐天「ま、所詮噂は噂なんだけどね」
初春「燃えてきたのにいきなり元のテンションにもどらないでくださいよ!」
佐天「例えば私が急にL5に目覚めたとしたらどうする?」
初春「ほえ?…なんだろう急に寒く…」
佐天「簡単につられちゃって初春はかわいいなーもう!」
初春「佐天さんひどいですよう。私はちょっと本気で燃え始めてたのにー」
佐天「あははごめんごめん。
でもさ、そんな都合のいい話あるわけないじゃん」
初春「ろ、ロマンがないですね。もしかしたらあるかもしれないじゃないですか」
佐天「ないない。レベル0がレベル5にどうやって勝つって言うのよ。
素手で戦車に挑むようなものじゃない」
初春「まあ、その通りですけど…」
佐天「あったら面白いけど、現実はそんなに都合よくはいかないものでしょ」
初春「でも、なんであんな噂が流れたんでしょうね。
やけにいきなりな話でしたし、どうも信憑性が高かった、っていうか…」
佐天「噂が突拍子もないのはごく普通でしょ。
結局第一位が健在だってことですぐ消えちゃったし。
しょせんは低レベル能力者の願望だったのよ」
初春「…うーん……今思うとあの噂、消え方も不自然だったような…」
佐天「初春夢見すぎよー」
初春「ですかねー」
第四波動はまだかね
左天ちゃんは何レベル?
レールガンスレでいつもさてんさんの話にでる第四波動ってなに?
>>11
その呼び方で合法ロリを思い出すのは俺だけじゃないよな?
初春「急にテンションさげないでください……ってあれ急になんだか寒く……」
佐天「第四波動!」
そんな話で、盛り上がって。
いつも通り、ふざけたおしゃべり。
少しの夢と大半の諦めや自嘲。
そんな日常のなかで。
佐天「……あれ、御坂さんだ」
初春「ほんとですねー、って、なんだかすごくびりびりしてますね」
佐天「うん、なんかびりびりしてるわね」
その光景は、何か、
佐天「ちょ、御坂さん、それは…!?」
初春「確実に殺人クラスの電流ですよ!? ああ!? 撃っちゃ!?」
あたしのくすんだ世界を、突き破るかのような。
佐天「……え?」
初春「あ、あれ?」
そんな、衝撃だった。
佐天「………消え、た? ううん、消した…?」
佐天って「わね」って言わなくね?
「だよ」とか「じゃん?」が多い気がする
佐天「お前の時代は終わったんだよ、御坂美琴」
御坂「さ、佐天さん・・・・・・?」
佐天「消えろ」
御坂「ッ!!・・・・来るッ!?」
佐天「第四波ァァ動オオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」
美琴「くそ、あんにゃろ。逃げ足の速さは本当に驚異的ね…。
…あ、しまった。アイツ追いかけてたせいでまた見慣れない場所に…」
初春「こ、こんにちわ、御坂さん」
美琴「あら、初春さん。佐天さんも。奇遇ね」
佐天「そ、そうですね…」
美琴「あ、ちょっと悪いんだけど、一番近いバス停ってどこかしら。
私ここあんまり知らないのよね」
初春「あ、それなら…」
佐天「あ、あの! 御坂さん!」
美琴「え、なに?」
佐天「その、さっきの、って…」
美琴「あ……み、見てた?」
佐天「そりゃーこんな道の真ん中であんな能力使ってれば…」
美琴「あ、あははは」
美琴「いや、そのね? 別にいつもあんな風にやってるわけじゃないのよ?
いつもはもっと…」
佐天「そ、そうじゃなくてですね」
美琴「え?」
佐天「さっき…御坂さんの電撃、防がれてましたよね?」
ググッてきた
ニードレスみてないからそらわからんわ
美琴「…あー……そうね。いつものことだけど思い返すと腹立たしいわ。
そう、そうなのよいつもアイツは私のこと相手にしようともせずこっちの攻撃なんてものともしないのよね」
佐天「い、いつものことなんですか?」
美琴「そうね。むかつくけどいつものことだわ」
佐天「レベル5の御坂さんの能力をそんな簡単に防ぐなんて……
あの、さっきのツンツン頭の人もやっぱりレベル5、なんですか?」
美琴「……違うわ」
佐天「え、じゃあ…」
美琴「4でもないわ。3でも2でも1でもね」
佐天「……え?」
美琴「……ふざけたことにね。アイツあれで、レベル0の無能力者なのよ。
本当、ふざけてるわ」
左天「第四波ァァ動オォォォォォ」
佐天「覚えたじゃん!」
だめだ、思いつきで立てたけど佐天さんがヒロインになるシーンが浮かばない
だれか後は頼んだ
佐天「うーいっはる♪」ピラッ
初春「何するんですか佐天さんー」
佐天「ノ…ノーパン…だと…」
ステイル「リトルボォォォォーーーイィ!!!!!」
>>43
何も佐天さんをヒロインにしなくても良いんじゃないか?
一方通行「新人賞も取ったし!これで俺は立派な声優だぁ!もう弱い声優なんかじゃねんだよぉお!」
上条「いいぜ(ry」
一方「」
>>53
そんな…じゃあ一体誰を
滝壺?
プリエステス様
初春はレベル1らしい
能力は不明
ちと再開してみる
佐天「レベル0って…そんな。能力もなしで御坂さんの電撃が防げるはずが…」
御坂「あー、詳しいことは知らないけどあいつはなんていうか…『違う』のよ」
佐天「違う?」
御坂「私たち…能力開発で能力を得た、学園都市の一般的な生徒のカテゴリーじゃないみたいなのよね」
能力開発で能力を得た、一般的な生徒。
それじゃあ、能力開発でもなんの能力も得られなかった、あたしは。
初春「一般的じゃない、ですか…? じゃあ、あの人はどういう…?」
学園都市最高クラスの優等生の何気ない言葉で劣等感を引きずり出され、
動けなくなったあたしのかわりに、初春が質問を続ける。
御坂「私にもよくわかんないのよ。アイツが詳しく話したこともないし。
ただまあ、はっきりしてるのは…」
初春「はっきりしてるのは?」
御坂「アイツが…あらゆる意味でイレギュラーなやつ、ってことね」
イレギュラー。それはつまり、特別。
佐天「です、よね……」
美琴「…佐天さん?」
納得だ。
当たり前の話だ。
佐天「特別じゃなかったら、レベル5の御坂さんと、張り合えるわけないですもんね」
笑おうとする。
どこまでも、卑屈な気分。
美琴「佐天さん? 大丈夫?」
目の前の『違う』存在が、あたしを心配している。
きっと、この人たちとあたしじゃあ、見えてる世界も違うんだろうな。
初春「佐天さん? あの、」
佐天「ごめん、初春。帰るね。用事あったの忘れてたっ、あは。
御坂さんも、ごめんなさい」
初春「あ、」
佐天「じゃねっ! また明日っ!」
耐えられない。
そんなにあたしは、強くないんだ。
佐天さんには熱吸収があるじゃないか!!頑張れよ!!!
・・・・・・・・・・・
初春「……佐天さん……」
美琴「……何か、悪いことしちゃった、ぽいね」
初春「あ、いえっ! そんな」
美琴「だめだなあ……何しちゃったのかしら。初春さん、分かる?」
初春「ええと、その…」
美琴「……言いにくい?」
初春「いえ、ええと……はい」
美琴「そっか。ごめんね。……うん、なんとなく予想ついた。
…ごめんなさい」
初春「そんな、御坂さんが悪いってわけじゃないですし」
美琴「悪いのよ、私が。まだまだだわ、私」
美琴「でも、そういうことなら、最後のはちょっと……違うわね」
初春「え?」
美琴「伝えておいてもらえないかしら」
美琴「アイツは別に、特別だから、レベル5の…特別な存在の前に立つわけじゃない、って」
・・・・・・・・・・・・
佐天「……あー……やっちゃった……」
自室のベッドで、丸くなる。
自分の情けなさに耐え切れず、逃げ出してしまった。
佐天「…でも無理だって……無理なんだもん……」
友達の初春、初春の同僚の白井さんから、学園都市第三位の御坂美琴さんと知り合ったわけだけど。
知り合うべきじゃなかったし、知り合いたくもなかった。
こんな気持ちになるのなら。
・・・・・・・・・・・・
日付は変わった。
気分も変わった!
佐天「よっし! 忘れろあたし! 寝て食って忘れたぞあたし!」
佐天「う・い・は~るっ! おはよっ!」 ペロンッ
初春「わあっ!」
佐天「おっ! 今日はお気に入りの水色ですか~、ノリノリだねっ!」
初春「佐天さん!」
佐天「ごめんごめん。てへっ」
初春「も~…」
初春「………」
佐天「でさー、結局今日もパン食だったんだけど……って、なによ初春」
初春「えっ!? あ、いえ、その…」
佐天「なによなによ。そんな熱い視線向けられてもあたしにはそういう趣味は…」
初春「そんなのじゃないですよっ」
佐天「あははっ」
初春(……御坂さんの伝言……伝えたら昨日のこと思い出しちゃいますよね…)
佐天「ああああっ!!!」
初春「ひぇっ!? な、なんですか佐天さん!?」
佐天「忘れてた……気分変えようとハイテンションになってたけど…
今日能力テストじゃん……」
初春「わ、忘れてたんですか?」
佐天「覚えていたくもないじゃない」
無理矢理テンションあげようとしてたから頭の中から抜けてたんだけど。
どうでもいいけど佐天と初春って部屋同じだったよな
佐天「うわー、テンションさがるわー」
初春「そんなに気にしなくても」
佐天「テストのたびに自分の才能のなさが浮き彫りにされるんだよー
落ち込まないでいられるわけないでしょ」
初春「そこまでもことじゃないと思いますけど…」
佐天「…初春はレベル1だし。情報処理は天才的だもんね」
初春「さ、佐天さん…」
佐天「……ごめん」
だめだ。初春にもひがみを向けてしまう。
やっぱりそう簡単には気分はかえようもないか。
>>105
しまったw
そこらへんはまあなんとか…脳内補完で
忘れよう、忘れよう。
とにかく、昨日なんて日はなかった。
なにもなかったのようんうん。
初春「あっ! そういえばですね」
佐天「え、なになに?」
初春「いい話がありますよ!」
佐天「いい話? なになに? 儲け話?」
初春「違いますよー、ロマンのある話です」
佐天「ロマン?」
初春「昨日調べてみたんですけど、昨日話してたレベル0が第一位を倒したって噂がですね、
どうやら本当にあった事実みたいなんですよ!」
佐天「クリティカルに嫌がらせか初春」
初春「えぇっ!?」
佐天「まあいいわ…
でもあんなの実際にあるわけないじゃない。昨日も言ったけどさ」
初春「ところがそうでもないんですよ。
ネット上の記録とか、風紀委員(ジャッジメント)が把握してる情報とか
私の手の届く範囲の情報をすり合わせてみたんですけど、
あの噂のあった時期に、第一位が、『あの』第一位がですよ? 負傷してるんです」
佐天「負傷? …事故じゃないの? あたしはその第一位のことよく知らないけど、怪我ぐらいするでしょ」
初春「しませんよ! 第一位は怪我どころか紫外線すらとどかないっていう無敵の超能力者なんですよ!
その人が怪我したなんて記録はそのときの一度だけなんです!
まあ、怪我っていっても仔細は分からなくて、負傷して病院に搬送された記録があるだけなんですけど」
佐天「うらやましい体質してるわねその第一位。
まあ記録があるっていうならそうなんでしょうけど、それがレベル0に負けた、って話につながるの?」
初春「そこは、まあ…微妙なんですけど。
第一位の負傷の様子が、「殴られて倒された」って感じだったらしくて。
第一位が倒れていた周囲の学区の記録から、その第一位を倒した容疑者が絞り込まれたりしててですね」
佐天「誰が調べてたのよそれ…」
初春「さあ…? 色んな人が調べてたみたいですよ。
それで、一人の無能力者が第一位のいたところに向かっていた、ってのがわかって…」
佐天「そのレベル0が第一位を倒したんだろう、って? 無茶苦茶な話じゃない…」
初春「確かに無茶な話ですけど、状況的にはそうだったんですよ。
そういうわけで、その調べてた人たちはそのレベル0を襲撃しようとしたらしいんですが…」
佐天「大変ね。 ……何よ、その『ここからが面白いんですよ』的な笑いは」
初春「ふふふ、その通りです。ここからが大事なんですよ。
その危険な人たちは無力な一学生を襲撃するはずだったんですが…
……そのレベル0はですね、学園都市理事会の権限で学園都市外に外出してました」
佐天「……は?」
初春「これは、確実な記録です。たしかに学園都市理事会の権限行使によって、外出を許可された記録があります」
学園都市は、機密に満ちている。
街中にあるあらゆるものが最先端の技術を使われており、街の外には流出させまいと様々な手段を講じられている。
さらに学園都市のカリキュラムを受けた学生となれば、紛れもない機密の塊。
簡単には学園都市から出られない。それなりの理由と面倒な手続きで許可を取らなければならない。
初春「レベル0の学生からの申請はなかったにも関わらず、学園都市からの許可がおりたわけです。
普通なら、こんなことはありえません」
佐天「……なるほどね。確かにワクワクしてくる話だわ」
初春「ですよね! しかもそのレベル0っていうのは」
佐天「でもさー」
初春「はい?」
佐天「そんな無敵のレベル5に勝ってる時点で、あたしたちみたいな無能なレベル0とは別の存在よね」
初春「え…」
佐天「昨日のあの人もレベル0らしいけどさ、なんかすごい力もってたじゃん。
その第一位に勝ったっていうレベル0も、同じなんじゃない? 同一人物だったりするかもね」
初春「あ、その、」
佐天「そんな、さ。普通とは違う人が普通とは違うことをしてもさ。
別にロマンとかないような気がするのよね」
初春「………」
佐天「ごめんね、初春。せっかく面白い話持って来てくれたのに」
佐天「第ィィ四波ァ動ォォオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!」
ステイル「リトルボォォォオオオオオーーーーイイィ!!!!!」
>>45
上条さん「うーいっはる♪」ピラッ
初春「何するんですか上条さんー」
上条さん「ノ…ノーパン…だと…」
違和感ないな
佐天「あ、やばい。もう始まるよ。早く…」
初春「伝言、です」
佐天「え?」
初春「御坂さんから、伝えておいて欲しい、って」
佐天「……御坂さんから?」
初春「あの人は。あの、レベル0なのに、レベル5の前に立つあの人は」
初春「 自分が特別だから、特別な人の前に立つわけじゃない、って」
>>130
佐天さん「うーいっはる♪」ピラッ
初春「何するんですか佐天さんー」
佐天さん「パ…パイパン…だと…」
にすべきだったと猛省している
一時中断
再開はいつかは知らん
まあ、再開することだけは確か
保守頼みの即興も書き溜めも三流
三流でも保守を頼む際には再開時間を告げるのが礼儀
即興でも書き溜めでも完結してこそ二流
批判があろうがROM専が多かろうが
淡々と一定の速度で投下し完結させるのが一流
放置は畜生
パート化は外道
完結もしてないのにレスするのは興醒めだ
批判や指摘も支援や保守と同じだ
学ぶことがあったなら完結してから礼を言うか、SSで返せ
何が言いたいかというと
期待してるから支援
保守ついでに
インデックスは俺の嫁
>>135
これもうコピペになったのか
佐天卑屈過ぎワロエナイ
学園都市の六割はレベル0なんだろ?
なんで佐天さんはそこまでレベルに拘るの?
>>156
ねーちゃん超能力者になるの?スゲー!!って言ってた弟とか周囲の無邪気な期待と
自分に何の能力があるのかのwktkの末の結果レベル0軽いトラウマ入ったのかと
>>158
あげてあげて落とされたわけか
レベル0 あっても微弱な力、(相手の能力を覚えr)
レベル1 能力として確立
レベル2 まぁまぁ強い
レベル3 9度ォォォのォォォォォ!
レベル4 かなり強い
レベル5 目茶苦茶強い
レベル6 ミサカ妹をたくさん倒すとなれる
>>161
体温抱ぁぁああいてぇぇぇえええええーーーーー!!!!!!
私だ
佐天さん「うーいーはーるー♪今日のパンツは・・・・っと」ガバッ
初春「残像だ」
佐天「!?」
初春「ふっ、所詮はレベル0の無能力者か。家に帰って眉毛でも書いてな、使えないレベル0さん!!」
佐天「誰がいつ無能力者だって言ったよ・・・・・?」
初春「何?・・・・・・んっ?なっ、何だ!これは!?体が寒い!!?」
佐天「寒いか?なら私が暖めてやるよ」
初春「や、やめろ!!やめてくれぇぇええええ!!!!!」
佐天「第四・・・・波ァ動ォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!」
初春「うんたあああああああああああああああああんんん!!!!!?????」
では、再開しようかとおもいます
ごめんなさい。まじごめんなさい。
ネタみたいなタイミングでバイト先から電話かかってきた。
17時からだったのが今からになりました
帰ってきてから(24時過ぎになるけど)書きますほんとごめんなさい
佐天「いやなことを忘れるにはやっぱコレがいちばんよねっ♪」スルッ
・・・・モゾモゾ
佐天「あっ・・・はぁ・・・はっ・・・・あんっ」
三十九度ォォォォのオオオオオオオオオオオオ
第四波ァァァ動ォォォォオオオオオオオオオォ!!!
>>215
ぬるいわ!
ほ
佐天「初春、初春、うーいはーるー!」
初春「どうしたんですか、佐天さん。そんなにはしゃいで」
佐天「わたしもとうとう、無能力者脱出したんだよ!」
佐天「右手にホットコーヒー!」
佐天「左手に乾燥トウモロコシ!」
初春「おぉ、その心は?」
佐天「とぅっ!」キュゴッ・・・パンッ!
初春「わぁ、これって……」
佐天「ポップコーンのでーきあーがりっ!」
保守
第四波動をLv1にするって難しいな
本当に申し訳程度の能力になってしまいそう
初春「佐天さんの手…冷たい…」
初春「でも佐天さんと手を繋いでいるとなんだか胸の奥のほうがあったかくなるんです」
初春「これってもしかして恋…」
佐天「気づいたようだな、第四波動の謎に…」
初春「えっ」
佐天「えっ」
>>246
なるほど、第四波動ってそうやって使うのか
NEEDLESS見てないから勘違いしてた、thx
>>245
つまんね
佐天「くらえ、第四波動!!」
初春「ひゃぁっ!?さ、佐天さん。寒いからって冷たくなった手を私の体温で温めないでください!!」
佐天「仕方ないなぁ。熱を返さばいいんでしょ?」
初春「だ、だからって抱きつかないでください!?」
レベル0第四波動の脅威
佐天「39度の~体温抱いて~」
初春「カラオケなんて久しぶりですね~」
包帯の男「よっと、失礼するぜお嬢ちゃん達。そっちの黒髪嬢ちゃんがミルクティでお花の嬢ちゃんがハチミツレモンだったな?」
初春「はいっありがとうございます」
包男「よっとぉ?」
カチンコチーン
初春「!?」
包男「失礼したな、ごゆっくり」
初春「…何であんな能力者がカラオケなんかで?」
佐天「生き抜けよカウボ~イ~」
左天「吸いっぱなしは暑いな」
客「うわぁ!なんでこのコーラ沸騰してんだ!?」
駄文保守
宣言より多少早いですが再開します
・・・・・・・・・・
佐天「………はぁぁ……」
傘から滴る雨水を見るだけでも憂鬱になれるぐらい憂鬱な気分。
いつも通り、能力テストの結果は虚しくなるものだった。
結果を見て落ち込んでしまうのはいつものことなのだが、やっぱり昨日のこともあって今日はいつも以上だ。
朝は晴れてたのに、テストの最中に降りだして、今はどしゃ降り。
あたしの気分とリンクでもしてんのかこのやろう。
初春はジャッジメントの仕事とかで先に行っちゃったし、もう憂鬱に向かう以外どこに行けというのか。
佐天「………あたしってこんなキャラだったかなあ…」
佐天「やっぱり、御坂さんと知り合ったのが一番の原因だよね……」
自分とは全く違う、才能と力にあふれてて、しかも才色兼備という完璧超人。
普通ならあたしなんかと関わるはずもないような人。
友達の同僚の知り合いとかいう近いのか遠いのか分からない関係だったせいで、知り合ってしまった。
すごい人だと思う。レベル1から学園都市第三位までのぼりつめたという、一種の伝説の人。
憧れているのは間違いないし、かっこいいし綺麗なお姉さんだと思う。
でも、あの人を見るたびに自分の情けなさを自覚しちゃうのも確かなんだ。
佐天「………忘れる。忘れたほうがいい、んだけど」
そう簡単には忘れられない。
佐天「……ううん。なめてもらっちゃ困るよ? あたしは佐天さんだよ?」
だから何かっていえば。
佐天「何が何でも忘れてやるわ!!!」
我ながら変な方向に情熱が。
佐天「はっ。女々しい女々しい。佐天さんともあろう者が一体何をうじうじと」
これは、だめじゃないかなあ。
佐天「変なことにこだわっちゃって。まけるな佐天涙子。前を見て生きるのよ!」
いや、絶対後ろ向いてるわあたし。
佐天「よっし! まずはおいしいものを食べて気分転換! 先に行っちゃった初春を悔しがらせてやるわ!
初春のかわいい泣き顔が目に浮かぶっ」
ああ、本格的に、あたしは―――
―――少年が、駆け抜ける。
佐天「うんうん、じゃあまずは第6学区の…」
―――傘を差していない、小学生の男の子。
佐天「おっ、元気だねえ。やっぱ男の子は」
―――雨から顔を守りながら、早く帰るためだろう、見向きもせずに突っ走って。
佐天「ちょ、」
―――車道、へ。
佐天「だ、め」
―――赤い、スポーツカー。
佐天「だめ―――!」
一歩、踏み出す。
間に合わない。
―――――追い抜いていく、ブレザーの背中。
佐天「、」
―――――叫びながら飛び込む、男の人。
佐天「きゃ――」
―――――男の子を抱きしめて、その人は。
佐天「、…あ」
―――――泥水で濡れた、ツンツン頭の少年は。 向かいの歩道に、転がり込んだ。
上条「し、ししし、死ぬかと思ったマジでさすがに今のは死ぬかと思った」
雨に降られながら、その人は息を切らしていた。
上条「ってっか、大丈夫か? 怪我とかは?」
固まっている男の子に、心配の声をかける。
上条「つーか、あぶねーだろ! 今のは本当に死ぬとこだったんだぞお前!」
怒っている。いや、叱っている。
上条「……おい。大丈夫…」
反応しない男の子を、また心配して。
いきなり大声で泣き出した男の子に、慌てはじめた。
あれ?俺のイメージブレザーだった。
そか。じゃあ借りたってことで。むしろ見なかったことで。
上条「……ったく…。
そうだよな、恐かったよな。でももう大丈夫だ。だから泣くなって」
上条「あああ、いやだから、泣くなって! 男だろ!?」
上条「ああくそ、こんな雨の中じゃカゼひくぞ。とりあえず雨宿りできるところに……」
男の子とその人の上に、傘を差し出す。
佐天「大丈夫、ですか?」
上条「あ、ああ。さんきゅ。怪我はないみたいだ。だよな?」
佐天「いえ、あの…その子もですけど…あなたは?」
上条「へ?」
佐天「………いえ、大丈夫なら、いいです」
佐天「……ね、少年。名前は?」
佐天「泣いてちゃわかんないぞー、名前だよ、名前」
佐天「へえ、タクヤくんか。よろしくタクヤくん。あたしは佐天さんだっ。お姉ちゃんと呼ぶがいいっ」
佐天「かーっ! いいねぇこの響き。遠い弟を思い出すねっ」
佐天「そうそう、あたし弟いるのよ。タクヤくんぐらいのやつなんだけど…」
上条「……おお、泣き止んだ」
男の子と話して、男の子の家という施設まで送っていった。
施設の人は感謝の言葉を繰り返しながら、あたしたち、特にずぶ濡れの彼を引きとめようとしたけど、
この人は大したことじゃない、と言わんばかりにさっさとその場を去った。
あたしも、ひとつの傘の下で、一緒に歩く。
上条「でもすごかったな。佐天…だっけ? 簡単に泣きやませちゃってさ」
佐天「いえ、あたし弟がいるので、あれくらいの子の扱いに慣れてるだけですよ」
佐天「……でも本当に、大丈夫なんですか?」
上条「へ? なにが?」
佐天「あなたですよ。あんなことして。怪我とか……」
上条「ああ、いや。全然大丈夫だ」
佐天「そう、ですか……」
佐天「……やっぱり、すごいですね」
上条「? …なにが?」
佐天「いえ、なんていうか、全部というか。
やっぱり、違う人は違うんですよね」
上条「………?」
佐天「あ、ごめんなさい。
でも、あなたがいてくれてよかったです。
あたしじゃ、何もできなかったから」
上条「いや、俺はそんな大したことしてないけど」
佐天「…それ、さっきも言ってましたけど、十分大したことですよ。
あなたがいなかったら、タクヤくん、死んじゃってたかもしれないんですから」
上条「……そうか?」
上条「俺がやったことなんて、誰でもできることだろ」
馬鹿にしてるんですか。
そう言葉にできなかったのは、あまりに急激に怒りが沸点に達してしまったからだと思う。
ずれているような気はしていた。
なにかが違うのは分かっていた。
でもまあ、当たり前だと思っていた。
この人と、あたしが違うのは、当たり前。
特別なこの人と、無能なあたしが違うなんて、分かりきったこと。
だから、その違いを気にするのは、抑えていた。
だけど、いくらなんでもふざけすぎだと思う。
佐天「……誰でも、できることじゃないと思いますよ」
一度詰まった言葉は、もう出てこない。
勢いで言えなかったから、怒りは抑えて、会話の言葉を返す。
上条「いやいや、普通っつーか、当たり前のことだろ」
どこまで馬鹿にしてるんですか。
いくらなんでもずれすぎだ。
どういうふうにずれてるのかもよく分からない。
佐天「……できませんって。
普通の人は、あんなことできません。
できるのは、ヒーローみたいな人だけですよ」
上条「そんなことはないだろ。
危ないところ見たら、助けるのは普通だろ」
佐天「助ける、助けないじゃなくてですね、」
あ。
佐天「あ。」
分かった。
ここがずれてるんだ。
上条「?」
この人は、助けるのが普通なんだ。
助けられるのが普通だから、「助けられない」なんて考えはないんだ。
……やっぱり、違いすぎる。
佐天「……普通の人は、あそこで、助けようと思っても助けられないものなんですよ。
あなたみたいな特別な人と違って」
完璧に嫌味だけど。
でも、言わないと気がすまない。
上条「……? 特別って」
佐天「普通の人はですね、あそこでとっさに走り出したりできないですし、
走っても間に合わないんですよ」
この人に。
気づかずにあたしたちを無能と言っているこの人に。
あたしたちがおかしいんじゃないって。
お前がおかしいんだって、言ってやる。
佐天「あなただからできるんです。
普通じゃないあなただから。
普通じゃないから……あんたはあれができたんだ」
上条「…………」
あたしが怒っているのにやっと気づいたんだろう。
はじめて真剣な顔になった。
佐天「あたしたちみたいな普通の人間はですね、できませんから。
しないんじゃなくって、できないんですよ。
あなたにはわからないかもしれませんけど」
……今さらだけど、これって八つ当たりもいいとこよね
言いたいことを言いきったせいで、少し冷静になってしまった。
なんか悪いことしちゃったな。
やばい。なんか気まずい。そりゃあたしのせいだけど。
よし。謝って帰ろう。てか逃げよう。
佐天「……あー、ごめんなさい。ちょっと変なこと言っちゃ」
上条「俺は、普通なつもりだけどな」
挑発された。
佐天「……そーですか?」
挑発に乗っちゃだめよ、あたし。
もう暴走しすぎちゃってるからこれ以上は…
上条「っつーか、さ。俺とお前でなんか違うのか」
何を。
上条「俺は別にスーパーマンみたいなすごい身体能力持つわけでもないし、
超能力なんか使えないしな。
ごく普通の高校生だぞ。そりゃ、男と女とか、高校生と中学生の違いはあるだろうけど…」
そんなウソ。
佐天「なに言ってるんですか。あなたは何か、すごい力持ってるんでしょ?」
上条「……?」
佐天「とぼけないでください。御坂さんが言ってましたよ。
あなたは、普通と『違う』って」
上条「お前、御坂の知り合いか」
佐天「それにあたし見ました。あなたが御坂さんの能力を防いでるところ。
あんなの、普通の人にできることなんですか」
反論できるなら、してみなさいよ。うそつき。
上条「……………」
佐天「どうなんですか」
上条「………確かに、俺は普通と違う能力を持ってる」
やっぱり。
上条「それが異能の力なら、神の奇跡も魔術ももちろん超能力だって消せる力だ」
佐天「……なんかすごそうですね」
レベル5に匹敵するすごい力。
そんな力の持ち主が、普通だなんてふざけるにも程が…
上条「だけど、それだけだ」
佐天「……は?」
上条「だから、それだけなんだよ」
何を、この人は。
佐天「それだけって…なんですかそれ。
そんな力を持ってるくせに、『ただそんな力を持ってるだけの普通の人間』とか言うんですか」
本当に、本当に……!ふざけるにも程がある!
佐天「そんなすごい力を持ってる時点で、普通なわけ…!」
上条「そういう意味じゃない」
佐天「、じゃあ、どういう」
上条「俺の能力は、『異能の力を消す』。それだけの力だ」
佐天「………え?」
それは、どういう。
上条「俺の能力は、『幻想殺し』っていうんだけどな。
俺の右手が触れた異能の力を打ち消す。そういう能力だ。
そう、それだけの能力だ」
それは、どういう意味を。
上条「だから、すごいって言えばすごいのかもしれない。
だけどさ、速く動けるようになるわけでもないし、身体が頑丈になるわけでもない」
だったら、……え?
上条「そういう意味で、俺は普通の人間だ」
普通の力の、普通の身体の、普通の人間。
それはたしかに、普通だ。
でも、だったら。
佐天「、だったら、なんで、そんなに『違う』んですか…っ!」
普通なら、普通のことをするはずだ。
でも、この人は。
佐天「普通の人は、踏み出さないっ!
普通の人は、踏み切れないっ!
なのになんであなたは、あそこで…っ!」
上条「……お前の言う、『普通』ってのが、よくわかんないけどさ」
その人は。
困ったように、言う。
上条「でもさ。
……お前も、踏み出してただろ」
佐天「……え…?」
上条「俺はお前の後ろにいたけどさ。あの時お前も走り出しかけてたじゃねえか」
それは、
佐天「……違いますよ。あたしは勝手に足が一歩進んだだけです。
走り出したわけじゃ」
上条「でも、踏み出したんだろ?
それが、普通じゃないのか」
無茶な、話。
一歩前に出るのと、走るのとは、違う。
その、はず。
上条「踏み出したんなら、もう少し頑張れば踏み切れるだろ。
踏み切ったなら、後は走るだけじゃねえか」
佐天「簡単に、言いますね。すごく難しいと思いますよ、それ」
上条「でも、できないことじゃない」
ああ、だめだ。
なにを無茶苦茶なこと言ってるんだ、この人。
そんなこと言われたら、できるような気がしてきちゃうじゃない。
佐天「無理、です。無理ですよ。無理なんです」
認めたくないのか、あたしは。
この、胸の内に、芽生えた気持ちを。
上条「なんでだよ。できない理由こそないだろ」
やめてください。やめてくださいよ。
さっきまで、あたしは完っ璧うつむいて生きてたのに。
なんで今、前を見そうになってる気がしてるんですか。
上条「やってみりゃ、できると思うぞ」
無責任だなあ、この人は。
勝手に、人の背中を押さないで下さい。
前を見るように、顔を上げさせないでくださいよ。
その人は、あたしの答えを待っている。
あたしはなんだかもう、笑うしかない。
佐天「……降参です。こりゃ完璧にあたしの負けですね」
あきれてしまう。
こんなバカみたいにまっすぐなこの人に。
そして、そんな人にまいってしまったバカなあたしに。
佐天「そうですね。普通になれてなかったのは……あたしです」
心の底から、笑う。
その人も、笑った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「う・い・は~るっ!」 ピランッ
「わあっ!?」
「あはははは! なになに、ニューカラーじゃないの!
気分一新? なにか面白いことでもあった?」
「もうっ! 佐天さん!」
「あははっ! ごめんごめん」
「あれ? 髪形変えたんですか?」
「ん? うん、ちょっとねー。似合う?」
「なんだか新鮮ですねー。佐天さんといえばロングでしたし。
あ、でもすっごく似合ってますよ」
「でしょでしょ。あたしにはどんな髪型でも似合うのだ。なんせ元がいいからっ」
「あははっ。
でも結構大胆なイメチェンですねー」
「イメチェンっていうか、ちょっと実用性にこだわっただけなんだけどね」
「実用性ですか?」
「ほら、髪長いと走るとき邪魔じゃない」
「そうみたいですねー。あれ、ということは佐天さん、スポーツとか始めたんですか?」
「ん。体鍛えよっかなーと思ってさ。
それに、踏み切るのに邪魔なものは少しでもどかしとこうかな、ってのもあったり」
「踏み切る??」
「あとはまあ……誓いみたいなものかな」
「……佐天さん?」
「ん?」
「何かあったんですか?」
「あったよ」
「……なんか、よかったです」
「ん? なにが?」
「佐天さんが、楽しそうで」
「あははっ! あたしはいつだって楽しんでるよ」
「ね、初春」
「はい?」
「あたしさ、自分が普通だと思ってたんだ」
「え?」
「でもさ、全然だった。全然普通になんか届いてなかった」
「そう、なんですか?」
「そう。だからあたしは、これからちゃんと、普通になる」
「普通になる、ですか」
「あたしってやっぱり、超能力の才能とかないわけよ」
「え、そ、それは」
「でもさ、」
「でも?」
「普通にぐらい、なれると思うのよ」
「超能力者になんかなれなくていい。
スーパーマンにだって、なる必要なんかない。
あたしはただ、普通になるの」
「当たり前のことを、当たり前にやれるように。
できるできないじゃなくて、やれることをやれるように。
バカみたいにまっすぐに。バカみたいに前を見て」
「簡単じゃない普通になって。ヒーローみたいな普通になって」
広く広い、青く青い、空を見て。
佐天涙子は、楽しげに、宣言する。
「――― あたしはいつか、あの人に届いてやる 」
~ fin ~
これにてこの物語は完結とさせていただきます。
長い中断時間失礼しました。
この拙筆を最後まで読んでいただいた方々、ありがとう。
佐天さん。
前を向いたこの子はかわいい。
ではまた、機会があれば、お願いします。
>>391
他にもSS書いたことあったら教えて
>>394
ローゼンが主です。パー速に水銀燈のやつ残ってるね
ハルヒもいくつか。
たぶん俺の酉でぐぐれば何個かは出てくるとおも
このSSまとめへのコメント
よく纏まったいい話だなぁ
原作と性格の細かい所が違うってはあるんだろうけど、もっと評価されてても良いんじゃないかな。
読んでいてすごくスッキリするな、こういうの。