モバP「千秋、これなーんだ?」 (37)

のんびりと書いていきます

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1378002848

P「千秋、これなーんだ?」

千秋「なによこれ?」

P「ファンレターだよ、お前への」

千秋「私に?」

P「すごいな、もうファンレターが来たぞ」

千秋「そうね、ちょっと驚いたわ」

P「これからもっとたくさん来るぞ!」

千秋「ありがとう、読んでみるわね」

P「ああ、ごゆっくり」テクテク...

千秋「『応援しています 頑張ってください!』か....」

千秋「ふふっ、嬉しいものね」

千秋「頑張ろうかしら....」

http://i.imgur.com/tjyqeHM.jpg
http://i.imgur.com/7AWHu7k.jpg
黒川千秋(20)

P「千秋、これなーんだ?」

千秋「これは....」

P「今度のライブの衣装だ!」

千秋「素敵なドレスね...」

P「だろ?これを着ればきっとみんなお前に夢中だ!」

千秋「でも、こんなの高かったんじゃないの?」

P「そのへんはまあ....ウチのグリーンデビルに頭を下げてだな...」


ちひろ「誰の事ですか、それ?」ゴゴゴゴゴ...


P「い、いや...なんでも...」

千秋「ありがとうプロデューサー、私もこの衣装に負けないように精一杯頑張るわ」

P「おう!頑張れよ!」

パチパチパチパチ...



P「お疲れ様、千秋」

千秋「プロデューサー、ゴメンなさい....」

P「いいよ、気にするなって」

千秋「でも...せっかくアナタが素敵な衣装を用意してくれたのに...全然ダメだったわ...」

P「そんな日もあるさ、これからまた頑張ればいいって」

千秋「....」

P「えっと....そうだ!千秋、これなーんだ?」

千秋「....なに?」

P「黒真珠だよ、綺麗だろ?」

千秋「どうしたの、こんなもの....」

P「買ったんだ、ちょっと無理しちゃったけど....」

千秋「どうして?」

P「店頭で見つけてさ、あんまり綺麗だったからな、もらってくれ」

千秋「そんな....」

P「いいって、本当は勝利のお祝いにと思ったけど....ちょっと予定が狂っちゃったな」

千秋「....ありがとう」スッ

千秋「次は....アナタがくれたこの黒真珠に誓って、必ず勝つわ!」

P「ああ、その意気だ」

千秋「ちゃんと見ててね、プロデューサー」

P「千秋、よっと....これなーんだ?」ドサッ

千秋「なんなの、このダンボールは...」

P「ふふん、全部お前へのファンレターだ!」

千秋「これが....全部?」

P「そうだ!嬉しいか?」

千秋「まだ全然有名でもない私にどうしてこんなに来るのかしら?」

P「いや...それはやっぱりその...見てる人は見てるんだよ!」

千秋「そういうものなの?」

P「そういうものだ!じゃ、確かに渡したぞ」テクテク...

千秋「すごい量ね....あら?」

千秋「よく見ると....これも、これも....」



千秋「バカね...字が同じじゃない....」

P「千秋、これなーんだ?」

千秋「なんなのそれ?」

P「知恵の輪だよ、やったことないか?」

千秋「ないわね...」

P「やってみろよ、ほら」

千秋「どうすればいいの?」

P「その組み合わさったパーツを外せばいいんだ、簡単だろ?」

千秋「そうね、できそうだわ」

P「ちなみに、俺は一分でできたぞ」

千秋「ここをこうすれば....あら?」

千秋「じゃあここで...あれ、外れない....」

P「おやおや~、どうしたのかな黒川さん?」ニヤニヤ

千秋「う、うるさいわね!今外すから待ってて!」カチャカチャ...

P「千秋、これなーんだ?」

千秋「雑誌?」

P「そう、お前のグラビアが載った雑誌の見本だ」

千秋「できたのね、見せてくれない?」

P「ああ、一緒に見よう」

千秋「どんな風に写ってるのかしら....」

P「おおっ!セクシーだ!」

千秋「や、やめてちょうだいそういう言い方!」

P「いや、でもこれなんかすごいぞ....」

千秋「こ、これは....」

P「全国の青少年がお前のファンになっちゃうな...」

千秋「っっ!!!」バシバシ!

P「痛てえ!無言で叩くなよ!」

千秋「い、いちいち卑猥なのよ!」

P「だけど、綺麗に撮れてるぞ、お前の魅力を引き出してくれてる」

千秋「それは....まあ、否定しないけど....」

P「この写真は額に入れて事務所に飾っておこう!」

千秋「や、やめてったら!」

P「千秋、これなーんだ?」

千秋「あら、そのCD...」

P「お前が欲しがってたクラシックのCDだ」

千秋「もしかして....探してきてくれたの?」

P「まあ、自分のを探すついでにな」

千秋「代金を....」

P「いいって!本当に!」

千秋「ありがとう....本当に...」

P「喜んでもらえれば何よりだ」

千秋「ねえ、聴いてみた?」

P「いやあ、よくわからなくてだな....あっ、プレイヤーならここにあるぞ?」

千秋「じゃあいっしょに聴きましょう、わからないところは教えてあげるから....」

P「それじゃ、お願いしようかな」

千秋「ええ、任せてちょうだい」

P「千秋、これなーんだ?」

千秋「シュークリーム?」

P「ああ、営業先の人からもらったんだよ」

千秋「これ、雑誌で見たことがあるわ」

P「らしいな、高級品だぞこれ」

千秋「食べてもいいの?」

P「もちろんだ、どうぞ」

千秋「じゃあいただくわ」


パクッ


P「どうだ?」

千秋「うん...美味しいわ」

P「おお、そりゃよかった」

千秋「Pさんは食べないの?」

P「そりゃもちろん食べるよ」

千秋「だったら....」スッ


千秋「あ、あーん...」


P「えっ、それは....」

千秋「は、早くしてちょうだい...誰か来ちゃうわ....」

P「じゃあ....あーん...」パクッ

千秋「ど、どう?」

P「お、美味しいぞ、とっても...」

千秋「そう....ならよかったわ」

P「千秋、これなーんだ?」

千秋「ポスター?」

P「その通り、ジャーン!お前の単独ライブのポスター、出来たぞ」

千秋「これが...」

P「ああ、ついにここまで来たな!」

千秋「まだ夢でも見ているみたいよ、私が単独でライブだなんて....」

P「なに言ってるんだ、自信を持て!お前ならやれるさ」

千秋「....ええ、アナタがそう言ってくれると、なんだか本当にそんな気持ちになってくるわ....」

P「そう言ってくれただけで俺も嬉しいよ」

千秋「ふふっ、レッスン頑張らないとね」

P「まあな、期待してるぞ千秋!」

千秋「大丈夫、しっかり見ていて....私の事を.....」

P「千秋、お疲れ様」

千秋「まだドキドキしているわ...」

P「無理もないさ、俺もドキドキしてる」

千秋「ねえPさん、私どうだった?」

P「あのファンの反応を見ればわかるだろう?」

P「満員のドームの観客がみんなお前の歌声に聴き惚れていた」

P「俺が魅力的に思わないはずがないだろ」

P「文句なし、百点満点さ」

千秋「ふふっ....ありがとう」

P「それじゃ....千秋の単独ライブの大成功を祝って...」

千秋「ええ....」



『乾杯♪』

千秋「Pさん、今まで本当にありがとう」

P「俺は何もしてないさ、全部千秋の頑張りだよ」

千秋「ふふっ、本当にそうかしら?」

P「なんの事だ?」

千秋「これよ」ピラッ

P「それは....」

千秋「『応援しています 頑張ってください!』」

千秋「いつも届いていたわ....このファンレター...」

千秋「ねっ、Pさん?」

P「気づいてたのか....」

千秋「当たり前よ、字が全部Pさんと同じだもの....」

千秋「それにデビューしたばかりの頃の私にあんなに大量のファンレターが届くわけないわ」

千秋「Pさんが書いてくれていたんでしょ?」

P「それはだな....お前を少しでもやる気を出してもらおうと....」

千秋「ええ、Pさんの気持ちはしっかりと届いていたわ」

千秋「この文字を見るたびに、落ち込んだ時でも元気をもらえた....」

千秋「そして...落ち込んだ時でも、いつもアナタが元気をくれた....」

千秋「アナタは私にいろいろな物をくれたのよ、Pさん」

P「そうか...」

千秋「本当にありがとう、私をプロデュースしてくれて...」

千秋「アナタにプロデュースされて、本当によかった...」

千秋「感謝してもしきれないわ、Pさん...」

P「....千秋」

千秋「なに?」

P「これ、なーんだ?」

千秋「...封筒?」

P「ああ、開けてみてくれ」


バリッ


千秋「これは....指輪?」



P「結婚してくれないか、千秋」

千秋「....」

P「ど、どうだ?」

千秋「あっ、ゴメンなさい...驚いちゃって...」

P「で、その....答えは?」

千秋「....私でいいの?」

P「....ああ」

P「お前のプロデューサーとして、そしてお前のファン第一号として....」

P「ずっとお前を近くで見ていたい...」

P「だから千秋、俺と結婚してくれ」

千秋「.....はい」

P「よかった...」

千秋「ねえ、これ...はめてくれない?」

P「もちろんだ」


スッ...


千秋「...嬉しいわ」

P「そうか?」

千秋「ええ、当然じゃない...」ポロッ..

千秋「Pさん...」ギュッ



千秋「私をずっとアナタの隣にいさせてください....」

-------



P「おーい千秋!マイハニー!」

千秋「なあに?」

P「これなーんだ?」

千秋「あら、それは....」

「パパー、それなーに?」

P「ママがアイドルになりたての頃の写真だよ」

「わー、きれいなドレス....」

千秋「恥ずかしいわ、この頃はとても下手だったから...」

「あっ、このくろいほうせきって、ママがときどきつけてるやつ?」

千秋「そうよ、ママがパパからもらった物なの、だから大事な時につけてるの...」

「ぼく、ママのうたききたいな―!」

「わたしもー!」

千秋「ええ、あとで歌ってあげる....」ナデナデ

「わたしもママみたいにきれいになれる?」

P「なれるさ、きっとスゴイ美人になるぞ」

「ありがとー、パパ♪」

「じゃあぼくはママみたいなきれいなおよめさんもらうんだ!」

P「ママみたいなのか?それはやめといた方がいいかもなぁ...」

「なんで?」

P「ママは意外と嫉妬深いし、頑固だから色々と大変で...」

千秋「えいっ」ペシッ

P「いてっ」

千秋「大丈夫よ、きっとママよりずっと素敵な人と出逢えるから....」

「うん、ありがとうママ!」

P「あらら、ママに嫌われたかな?」

千秋「どうかしらね、アナタがあんまりイジワルすると本当に嫌いになっちゃうわよ?」

P「そ、それはいやだな....」

千秋「冗談よ、ファン一号さん♪」

P「よく覚えてるな....」

千秋「忘れるはずないわ、大事な思い出だもの...」

P「そうか....」

千秋「そう、そしてアナタの傍でこうしていられるのがとても幸せよ...」

P「なんだ、今日の千秋は甘えん坊だな」ナデナデ

千秋「そういう日もあるでしょ?」

P「だな、今日は家でのんびりしてようか」

千秋「ええ、それとね?」

P「んっ?」




千秋「愛してるわ、アナタ」

P「俺もだ、千秋」




おわり

駄文失礼しました~
短いですがこれで終わりです
黒川さん最近ちょっとお気に入りです また書きたいな~
あと以前書いたみくのSSと似たような感じになっちゃいました
ワンパターンとか言わないで....
ではまた~


モバP「みくー、おいでー」 - SSまとめ速報
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