冬馬「そんなに自作自演に必死でまぁ、女にでもモテようって魂胆か……」
P「俺がモテてどうする!」
冬馬「……は?」
P「……」
P「いいか、お前に一言言っておく」
冬馬「何だよ」
P「響に手を出すな」
冬馬「……へぇ」
P「俺なら好きにしろ」
冬馬「は?」
P「俺とお前のBL本ならいくらでも出していい。だが響×冬馬はやめてくれ」
P「わかったな!」ダダッ
冬馬「……?」
P「一人は百合のために。みんなも百合のために」 - SSまとめ速報
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1377613510/)
色々とすいません
P(今頃、壁サークルには列が出来あがっている頃だろう……)ソワソワ
響「プロデューサー、最後の写真撮影、気合入れてよろしくね!」
P(百合ルギーを蓄えようにも今日は響のソロの収録)
P(女子が2人いないと百合はどう足?いても成立しない……)
響「ねぇ、今日は貴音ってオフなんだよね?」
P「……ん、あぁ、だけど朝に事務所にレッスンに来てたぞ。それがどうした?」
響「あはは、夕飯一緒に食べようと思っただけさー」
響「最近はいつも貴音と仕事してるから、なんか一人だと調子狂うなー」
P「……!」ティン
P(百合名コミュ60:会えない時間が想いを加速させる)
P(なんということだ。俺はまた先入観に縛られておいしい百合シチュを見逃してしまうところだった)
P(今の発言……)
P(……)
P(ノンケだと思い完全にノーマークだった響が……)
P(まさかのガチ百合女子だった……?)
× どう足?いても
〇 どう足掻いても
環境依存文字だった
……。
スタッフ「合同イベントです、パンフレット提示して中入ってくださいねー」
貴音「……」
貴音「なんと……殿方の長蛇の列を抜けた先は……」
貴音「狭い路地に均等に並んだ机、そこに腰掛ける売り子」
貴音「面妖な衣装に身を包んだ女性」
貴音「しかし何より驚くべきは……」
貴音「どこにも百合の花らしきものが売ってはいない……!」
スタッフ「あの、何かお困りですか?」
貴音「はい、その、探し物があるのですが……」ガサゴソ
貴音(プロデューサー殿の記帳に書かれている……)
貴音(聞き慣れぬ単語ですね……)
貴音「その……」
貴音「」
貴音「『ひびたかレズレズレッスン』なるものはどこにあるのでしょうか?」
売り子さん「ご自由にご覧になってくださいねー」
貴音「ここに、ひびたかれずれずれっすんがあると聞いて……」
売り子さん「わっコスプレそっくりですねー、はい。まだ部数余っていますよ」
貴音「これは……!」
貴音「書籍……?」
貴音「私と響が何やら抱き合ってる表紙が……面妖な……」
貴音「そして……驚くほど薄い……面妖な……」
売り子さん「1部700円です」
貴音「面妖な……」
貴音「薄くて高い……これは一体……」
貴音「……」ペラッ
貴音「柔らかく細い線、繊細な筆で私が描かれている……」
貴音「ふぁんれたーの様なものでしょうか。この書籍の意図がいまいち掴めません」ペラッ
貴音「心の吐露が多い。内面を非常に慎重に描いている、ふむ」
貴音「私と響が仲良くレッスンをしている場面から始まり……」ペラッ
貴音「プロデューサーが登場……」ペラッ
貴音「何奴ッ?!……顔が「P」になっている?!」
貴音「物の怪か何かでしょうか、興味深い……」ペラッ
貴音「そして二人きりになり……」ペラッ
男「おい、『はるちはイチャイチャ同棲生活』もうすぐ完売だってよ!」
貴音「!」
貴音「うつつを抜かしてる場合ではありません、買いに行かなくては!」
……。
響「プロデューサー、今日は来てくれてありがと、またね~♪」
P「うん、やっぱり響はノンケだった」タッタッタ
P「それにしても音無さん以外で百合を語り合える仲間ができないものか……」タッタッタ
P「さっき番組スタッフに『ゆるゆり』について話し合っている女性がいたから」
P「勇気を持って百合について語ってみたら」
P「「あ……はい……そういうの詳しいんですね……」みたいな微妙な顔されて距離を置かれてしまい、去り際に「キモッ……」と言われてしまった」
P「まるでリトルリーグの草野球に突然ダルビッシュが乱入したかのような空気だった」
P「あぁ、何事も度が過ぎると己も他人も傷つけてしまうと……! わかっていたハズなのに……!」
P「……」チラッ
P「2時か。頼む、せめて『朝ごはんは、伊織ちゃん♪』だけは売れ残ってくれ……!」ダダダッ
…………。
貴音「やれやれ、大層な買い物でした。中身を見る暇すらありません」
貴音「……それにしても、未だにこの本というものの正体が把握しかねますね」
「いやー、しこたま買ったぜ。 帰ってしこたま抜くか!」
貴音(抜く……? 抜くという単語がよく判りませんが、これは抜くために作られたもの……?)
「おいおい、抜く用途で買うんじゃねぇよ。 それは百合に対する冒涜だ」
貴音(なんと、抜くものでは無かった……?!)
「何言ってんだ、むしろ百合が好きだからこそ抜くんだろうが」
貴音(やはり抜くもの……?!)
男「あの、すいません、写真撮影、いいですか?」
貴音「……私のことでしょうか?」
男3「すごい、声まで似てる……こんなにクオリティが高いコスプレ見たことない……」
……。
P「はぁ……はぁ……ついた! 3時! あと1時間ある!」
ざわ……ざわ……。
P「なんだ、凄い人だかりが……」
スタッフ「何でも伝説のコスプレイヤーさんがいるそうで」
P「何、それは少し見たい……だが俺には百合本を買えという百合の女神からのお達しがっ!」ダッ
スタッフ「あ、ちょっと待ってください」
P「ん?」
スタッフ「物販販売は3時で終了ですよ」
P「」
P「」
P「」ガシャッ
P「『エージェント百合に生く』、『みきいお☆サマーキャンプ』、『たまにはレッスン以外もね♪』、『ゆります!』、『おにぎりとお茶』、『デコちゃんって……言うなぁ……』『100年たっても……』」
P「『はるちはDays』、『貴方へShiny Smile』、『あずいおの晴れ時々ツンデレ日和』、『ダブルゆきぽ(雪歩×雪歩)』、『きらめく舞台のその裏で…』、『修羅場トリオの刺激的な日常』」
P「『ちはゆきドキドキフロンティア』、『眼鏡取らなきゃキスできないの』、『ゆきぴょんをとかちつくちて』、『わたしたちはずっと……? ううん、ずっと友達なんてイヤだよ!』、『765プロマイナーカップリング大全』」
P「……」
???「おいおい、物販3時で終了ってマジかよ?! 急いできたのによぉ!」
P「……」
P「許さん……」
???「ちくしょう……!」
P「絶対に許さん! 961プロ!!」
???「絶対に許さねぇぜ! 765プロ!!」
P「ん?」
冬馬「ん?」
……。
P「どこにする……」スタスタ
冬馬「何でもいい」スタスタ
P「何でもいいが一番困るんだよ」スタスタ
翔太「じゃあ、あそこのカフェとか」スッ
冬馬「おいおい、男だけじゃ入りずれぇだろ」
北斗「そこのフランス料理は?」スッ
冬馬「入りづれぇ」
P「……」スタスタ
P「じゃあここは?」スッ
P「王将」
翔太「……」
北斗「もう王将でいいんじゃないか?」
冬馬「お、おう、もうここでいいよな……」
P「王将でいいか……」
P「なに頼む……」
冬馬「何でもいい」
P「何でもいいが一番困るんだよ」
翔太「じゃあ僕、チャーハン」
北斗「餃子定食」
冬馬「餃子定食」
P「餃子定食」
翔太「あっ、なんか仲間外れみたいだから僕も餃子定食……」
店員「餃子定食4丁ー!」
P「……」
翔太「……」
冬馬「……なんか喋れよ」
北斗「……チャオ☆」
P「……」
北斗「……」
翔太「あっ、でも半チャーハンつけようかな……お腹減ってるし……」
P「……」
冬馬「……」
P「百合男子的思考だな」ボソッ
翔太「え?」
P「今、素直にチャーハンを頼めばいいのに餃子定食を頼んだ」
P「本当は好きなものを好きであると一貫して主張すればいいのに、浮くのが怖く、周りについ迎合してしまう」
P「しかし好きな気持ちはどうしても捨てきれずに、理由付け後だし半チャーハンで手を打つことにした」
P「男の意地と、女性の繊細さが同時に現れている」
P「大方、君はアニメショップでは百合姫を堂々と買う癖に、普通の一般書店では裏表紙+他の漫画雑誌のよそよそしさコンボで百合姫を買うんだろう」
翔太「今のやり取りだけでそこまで……!」
冬馬「あんた、中々出来るようだな」
P「……」
20分だけ風呂休憩させてください
あと20レス以内には終わる予定です
それと、すいません
かなり今さらですが今回若干濃いかもしれません
前回まで読んで肌に合わない方は注意
冬馬「まぁここで会ったのも何かの縁だ。 まずは自己紹介といこうか」
翔太「御手洗翔太、お気に入りのカップリングは「おざえり」です。 アイマス公式のささやかな百合供給から妄想を広げるのが好きです。おざえりは公式!」
北斗「チャオ☆ お気に入りのカップリングは「うづりん」 マイナーカップリングを開拓し、その素晴らしさを広めるのが何よりの生き甲斐かな」
冬馬「天ヶ瀬冬馬。一押しカップリングは「プロジェクトフェアリー」 本当に765プロの二次創作の豊富さは素晴らしいぜ」
P「……」
P(正直、とても嬉しい)
P(百合男子とこうして意見を酌み交わす場が提供されるとは……)
P(どうする? ここは敢えてマイナーカップリングを挙げるか?)
P(いや、変に通ぶると逆効果だ。ここは正直に)
P「オールマイティにいけるが、特に熱いのはやはり「はるちは」、「ゆきまこ」、「ひびたか」、「やよいおり」。これを避けては通れないな」
冬馬「……」
冬馬「ふっ」
冬馬「にわかだ、なんていわねーよ」
冬馬「大正義カップリングがあるからこそ、マイナーカップリングが輝く……」
P「あぁ、ゆきまこがいたからこそ対抗馬としてみきまこが出てきた。一組のみで百合ップリングを語ることはできない」
P「みきいおも、やよいおりという大正義が居なければ今頃四大カップリングの仲間入りだったかもしれないな」
北斗「あぁ、絵師に恵まれてる」
翔太「絵師さんが頑張ればマイナーでも広がるチャンスがいくらでもあるからねー」
冬馬「あぁ、ゆきまみは恐れ入ったぜ。もう鉱脈は掘り尽くされたかと思ったが、一度、水が湧き出れば簡単に枯れることはない」
P「うむ、やはり女性絵師さんの方が女性の心理を描くのに長けているかもしれないな」
北斗「ちょっと待ってくれ。確かに書き手は女性が多いが、男性の書き手も遜色ないさ」
冬馬「まぁ、な。たまに女性作家は生々しすぎるきらいがある、そこまで書かなくてもいいよっつーかさ……」
北斗「逆に男性作家のほうが男の好む百合というのを判っているからこそ、俺たち男にとっては有難いんじゃないか?」
翔太「たしかに地雷展開は少ないかも……」
冬馬「だが、百合が男向けになればなるほど、逆にもっと女性向けを求めちまうのは何でだろうな。 応援してたバンドがメジャーデビューしてキャッチー路線になっちまった時っつーのかな」
P「百合男子のジレンマだな」
冬馬「俺は最近の日常系百合風味アニメってのイマイチピンとこねぇんだよなぁ」
翔太「えーいいじゃない。ひたすら女の子がじゃれあってるのが見える、理想の空間だよ」
冬馬「だってよ、恋愛感情があるのかないのかは、いつもグレーゾーンに留めておくだろ?」
北斗「あぁ、抱きついて頬を赤らめたりするけど」
冬馬「なんかそれって百合じゃなくて、ただ単に男を見たくないだけの処女好き的思考な気がするんだよ」
北斗「おいおい、想像の余地を残しておくのがいいんじゃないか」
冬馬「だがよー……そういうのばかり流行っていざ百合を真っ向から描いた作品は評価されねぇんだよなぁ」
P「『青い花』、『神無月の巫女』。まぁ色々とあるな」
P「しかし、確実に『ゆるゆり』などの日常系は百合の発展に多大な貢献した。喜ばしいことじゃないか」
冬馬「だが発展し過ぎるってのも考えもんだぜ。百合にも派閥が色々と出来ちまったしな」
P「他ジャンルとの軋轢についても考えなければいけない、か」
冬馬「まぁ、ラブライブとかは羨ましいと思うぜ?」
店員「餃子定食お待たせしましたー」
翔太「わぁ、来たよー」パチンッ
P「いただきます」パチンッ
北斗「で、何だって?」パチンッ
冬馬「ラブライブは公式が百合っぽいから羨ましいって話しだよ……あ、ラー油とってくれ」
北斗「まぁプロデューサーがいないからね」
P(……視線が痛い)
冬馬「その点アイマスは本家が百合じゃないってのが辛いよな」
翔太「えっ? アイマスって百合でしょ?」
冬馬「はっ?」
翔太「えっ?」
冬馬「いや……アイマスは百合コンテンツじゃないだろ……?」
翔太「いやいやいや、冬馬君、ドラマCDとか聞いてる? CDのおまけパートとか聞いた?」
冬馬「聞いたけどよ……」
翔太「どう見ても公式が推してるでしょ?」
冬馬「何言ってやがる、公式の路線はどこまで行ってもプロデューサーとアイドルっていう関係だろ」
冬馬「ゲームでもガッツリ恋愛してるじゃねぇか」
翔太「じゃあどうしてここまでカップリングが生まれるのさ」
冬馬「それはアレだろ、公式がむしろ百合じゃないからこそ二次創作で発散するんだろ?」
翔太「火のない所に煙は立たないっていうじゃないか。少なくとも『ゆるゆり』とか『ラブライブ』と百合度は遜色ないよ」
冬馬「だが結局はプロデューサーとかいう存在にいきついちまう。その点でアイマスは百合コンテンツとして欠陥があるな」
P(……)
北斗「ちょっと待ってくれ。さっきから聞いてれば」
北斗「二人とも公式が「これは百合コンテンツです」って言えば百合コンテンツになるのかい?」
北斗「結局は百合の定義なんて萌えられるかどうかで人それぞれだろう」
翔太「それは無責任だよ。だったら『とある科学の超電磁砲』だって百合キャラが出てるから百合コンテンツだって断言できるの?」
翔太「でもアイマスはメインストリーム以外では百合を押し出してるし、百合と言っていいんじゃないかな」
冬馬「メインストリームで百合要素を排除してるんなら、違うってことじゃねぇか!」ドンッ
冬馬「二次創作と本家はきっちりと区別をつけろ!」
冬馬「お前、スレで「雪歩は百合キャラ!」って書いてマジレス受けるタイプだろ!」
P「……」ギクッ
翔太「それを言ったらアイマスは二次創作の要素を積極的に取り入れてるじゃないか!」
翔太「修羅場トリオだって公式がネタを提供して、二次創作で盛り上がった結果、逆輸入されたんでしょ!」
翔太「最早ボーダーラインを決めること自体おかしな事なんだよ!」
冬馬「そういう事ばっかり言うから百合豚しねって言われちまうんだよ!」
翔太「あぁ!_? そんなのかんけーし!」
P「」
P「……落ちつけ」
唯はふたたびペットボトルのふたをあけ、
ご飯のうえで傾けた。
白い液体が、ごはんにかかっていく。
精液で米が見えなくなった後、味噌汁にもかけはじめた。
茶色い味噌汁が、白を帯びていく。
同じくハムエッグにもまんべんなく、精液を垂らした。
唯「うわー、すっごくおいしそうになったよ」
唯は3品の朝食を電子レンジに持って行き、過熱した。
ほかほかの精液ごはんと精液味噌汁と精液ハムエッグの完成である。
唯「いっただっきまーす!!」
まず唯は箸で精液ごはんをかきまぜた。
中の方にも精液を浸透させるためである。
そして唯は精液ごはんを箸でひとつまみ、口に運んだ。
唯「おいしい!」
P「その、餃子定食が冷めるぞ……」
冬馬「……」
冬馬「あんたはどうなんだよ」
P「……」
冬馬「あんたはどう思ってるんだ」
P「……」
冬馬「白熱し過ぎてついつい忘れちまったけどな」
冬馬「そもそもアンタ、765プロのプロデューサーだろ! 言ってしまえばあんたが公式だろ!」ビシィッ
P「……」
冬馬「じゃあ、聞かせてもらおうか」
…………。
冬馬「百合デュース、だって……?」
P「あぁ」
冬馬「……」
冬馬「イカれてんな(直球)」
冬馬「そんなこと、出来るわけねぇだろ」
P「……」
冬馬「ハッキリ言うぜ、アンタは現実と虚構の区別がついてねぇ」
P「……」
冬馬「百合はファンタジー」
冬馬「あんたのやる事は、ファンタジーをリアルに持ってくることだ」
冬馬「そんな大がかりなプロジェクト、成功するわけねぇ、夢見るのも大概にしやがれ」
P「だが……」
P「……」
P「俺が諦めるということは、全百合男子が諦めるということだ」
冬馬「……!」
翔太「……!」
北斗「……!」
P「……」
P「俺が諦めるということは、全百合男子が諦めるということだ」
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