・サシャ「いい趣味してますね」からの続きです
・『』は手信号での会話です。会話訳はノリ重視なのでキャラ崩壊注意
・いつも通りです
―― 夕方 立体機動装置の保管室
サシャ「……こっちで合ってます?」キュッキュッ
アルミン「うん、大丈夫だよ」
サシャ「うーん……」ガチャガチャ
アルミン「……」
サシャ「? んー……?」ゴシゴシ
アルミン「……今日はここで終わりにしよっか」
サシャ「いえいえ、まだ大丈夫ですよ?」ブンブン
アルミン「目が疲れてる時に無理しちゃダメだよ。そういう時に限って取り返しのつかないミスをしたりするんだ」
アルミン「……ほら、ここ外れてるよ?」ユビサシ
サシャ「あれー……?」ジーッ...
アルミン「というわけで、今日はここで終わりね。工具しまって戻ろう?」
サシャ「はーい、そうします……」ショボーン...
―― 同刻 保管室近くの廊下
ユミル「夕方になると冷え込むようになったなー」
クリスタ「昼間はまだ暑いのにね」シュッシュッ
ユミル「……何かけてんだ?」
クリスタ「ハッカ油のスプレーだよ。ユミルにもかけてあげる!」シュッシュッ
ユミル「おおー……気持ちいいなこれ」ヒンヤリ
クリスタ「でしょでしょ?」
ユミル「来年から私も作るかなー……ん? おい、あそこにいるのって」チラッ
クリスタ「? こんなところに誰かいるの?」ヒョコッ
ライナー「……」ウロウロ
クリスタ「……」
ユミル「……」
クリスタ「……」テクテク...
クリスタ「……」シュッシュッ
ユミル「こらこらクリスタ、やめなさい」
ライナー「……ハッカか? これ」クンクン
クリスタ「うん。涼しいでしょ?」
ユミル「……で? こんなところで汗だくになって何してるんだ? トレーニングなら外でしろよ、暑苦しい」
クリスタ「忍耐力の訓練でもしてたの? ライナー」
ライナー「……当たらずとも遠からず、だな」
ユミル「なんつーかアレだな、そうやってるとエサを求めて徘徊するゴリラにしか見えねえよな。しかも純情だからピュアゴリラだ」
クリスタ「ユミル、失礼でしょ!」プンスカ
ユミル「じゃあ変態ピュアゴリラ」
クリスタ「ユミル!!」
ライナー「……ちょっと待て、変態は言われる筋合いないぞ」
ユミル「フード」ボソッ
ライナー「」ピタッ
クリスタ「?」キョトン
ユミル「ダメだぜ、本能で生きてる奴はちゃーんと調教しておかないと。思わぬところでとんでもねえことを口走っちまうんだから」ボソボソ
ライナー「……忠告どうも」
ユミル「まあいくら教え込んだって事実は動かねえけどな? 『蛍の飛び交う川辺』なんていう、女子にとっちゃあ最ッ高にロマンチックなシチュエーションで、あんな変態行為をやっちまうんだもんなぁ?」ニヤニヤ
クリスタ「おとこはおーかみなのーよーきをつけなさーいー♪」シュッシュッ
ユミル「違うぞクリスタ。こいつはギリギリ狼になれなかった男さ。かわいそうに」ニヤニヤニヤニヤ
ライナー「……そろそろやめてくれないか」
ユミル「へいへい。……それで? 今回の王子様のお悩み事はなんですかっと」
クリスタ「うん、何かあるなら話して? 私たちでいいなら力になるから。ねっ?」
ライナー「実は――」
―― ライナーの回想
サシャ「♪~」テクテク...
ライナー「……? おいサシャ、どこに行くんだ?」
サシャ「あ、ライナー……えっと、立体機動装置の保管室ですよ。アルミンと待ち合わせしてまして」
ライナー「……ほう」
サシャ「整備でちょっとわからないところがあって、これから教えてもらうんですよ」
ライナー「そうか。……よかったら俺が教えてやろうか?」
サシャ「いりません」キッパリ
ライナー「……いや、ちょうど暇なんだ。遠慮するな」
サシャ「だから、遠慮とかじゃないですって。いりません」
ライナー「そ、そうか……悪い、邪魔したな……頑張れよ……」
サシャ「はい、頑張ってきますね!」
―― 現在
ライナー「――ということがあってだな」
ユミル「なるほどなるほど……王子様は随分と繊細な心をお持ちのようだな」ケケケ
ライナー「割と本気でヘコんでるからやめてくれ……」ズーン...
クリスタ(これってつまり、ヤキモチだよね……? きゃー……! サシャったら、幸せ者だなぁー……///)ドキドキ
ユミル「つまり、総括すると食欲大魔神のお世話をしたい、と」
ライナー「ざっくりまとめたな」
ユミル「じゃあ変態ピュアゴリラ王子様のために私が一肌脱いでやろうじゃないか」
ライナー「……もう何も言わん、頼む」
ユミル「まあまあ、ユミル姐さんに任せておきなさいな」
クリスタ「ユミルかっこいい!」シュッシュッ
ユミル「だろ? ……でももうスプレーはいらないかなー」
ユミル「どっかの腹筋女が言ってたぜ。こういう時はこっちのほうでそうならざるを得ない状況を作っちまえばいいのさ。……ところでライナー、今月末提出の技巧のレポート終わったか?」
ライナー「いや……資料が足りなくてまだ終わってない」
ユミル「やっぱりな。あのレポート、枚数少ないくせに参考資料が一冊じゃ終わらねえんだよな。……あの眼鏡教官、かなり嫌らしい課題出しやがる」ケッ
ユミル「大方そっちも資料が足りなくて手詰まりってところだろ? だからさ、今度の休みに女子で集まって一気に仕上げちまおうかってことになってんだけど」
ライナー「……そういうことか」
ユミル「察しがよくて助かるな。……というわけで、男子にも声かけておいてくれよ。当然、アルミンとマルコは最優先だ」
ユミル「そうだな、それぞれ当番もあるだろうし……昼過ぎからどうだ?」
ライナー「わかった。声をかけておく。……手間かけるな」
ユミル「いいや、お前ら二人には楽しませてもらってるんでこれくらいやってやるさ。なークリスター?」
クリスタ「うん、ライナー頑張ってね! 応援してるよ!」シュッシュッ
―― 数日後 昼過ぎ とある空き教室
エレン「というわけで、今日はみなさんよろしくお願いします、っと……っていうかマジでやばい……まだ手すらつけてねえ……」ズーン...
ミーナ「いいっていいって。みんな終わってないんだもん、スタート地点は同じだよ!」
コニー「俺、レポートの存在すら忘れてたわ……」ズーン...
サシャ「私もです……どうしましょう……」ズーン...
ジャン「同レベル」ケッ
マルコ「まあまあ、僕たちもまだ終わってないんだし。ミーナの言った通りみんなスタート地点は同じだよ」
クリスタ「今回のレポート厄介だもんね。私もわからないところあったら聞くかもしれないから、その時はよろしくね?」
ベルトルト「うん。こちらこそよろしく」
ライナー「どれだけ力になれるかどうかはわからないけどな、任せておけ」
アニ(……この面子で集まっても違和感なくなってきた)
ユミル「よーし、人も資料も揃ったしぼちぼち始めっかー」
ミカサ「エレン、わからないところはなんでも聞いてほしい。私が全て答えよう」
アルミン「あ、ミカサはダメだよ」キッパリ
ミカサ「……」
アルミン「ミカサはエレンのこと、すぐ甘やかすからダメ」
ミカサ「わ、私は優秀! とても優秀! エレンにもちゃんと教えられる!」アセアセ
アルミン「エレン。前回ミカサに教えてもらった時の小試験の点数は?」
エレン「百点満点中二十五点」ドヤァ
アルミン「ほら、だからダメ。あとエレンもかっこつけて言える点数じゃないからねそれ」
エレン・ミカサ「「そんな……!」」ガーン!!
アルミン「なんでそこだけハモるの? ……とにかく、ダメだからね」
ミカサ「……」ニンニン
アルミン「ニンニンしてもダメ」
ミカサ「……」ジワッ...
アルミン「泣き落としは僕には通用しません」
ミカサ「でも……」イジイジ
アルミン「試験勉強ならともかく、レポートは手伝っちゃダメだよ。拙くてもエレンの言葉で書かないと、エレンのレポートじゃなくてミカサのレポートになっちゃうでしょ? 将来報告書を書く時に苦労するのはエレンだよ?」
ミカサ「うっ……エレンが苦労するのは、嫌」
アルミン「でしょ? ――それに、甘やかすのと優しくするのは全然違うってことくらい、ミカサにはわかるよね?」
ミカサ「……ごめんなさい。アルミンの言うとおり。だから、今回は我慢する……」ショボーン...
アルミン「その代わりと言っちゃなんだけど、他の子をサポートしてあげてよ。ミカサならもっとたくさんの人を助けてあげられるでしょ?」
ミカサ「……うん、頑張る」コクコク
エレン「なあ、俺遠回しにズタボロに言われてなかったか?」
アルミン「気のせいだよ」
―― 三十分後
ユミル「はーい、いち抜けー」ピラッ
ジャン「!? 早すぎだろ!!」
ユミル「今回のレポートは資料ありゃでっちあげんのは楽だろ。それらしいこと並べ立てりゃそれらしく見えるし」
コニー「そのでっち上げすらできねえんだよぉ、こっちは……」ズーン...
ユミル「提出必須の割に配点高くないしなー、このレポート。真面目にやるだけ損だ」
サシャ「真面目にやらないと書けませんんん……」ズーン...
ユミル「私はお前らと違っていい子ちゃんでいる必要ないからなー。内容もそんなこだわりねえし。まっ、せいぜい頑張れー」ケケケ
ミーナ「……座学一位のアルミンさん、一言お願いします」
アルミン「まあ……上手な生き方ではあるよね」
ユミル「おっと明言を避けたなアルミン。生意気だぞー」
アルミン「というわけで二番目ね」ピラッ
ライナー「早いな」
アルミン「実は、大筋はもうできてたんだ。足りなかったのは資料だけだから」
ユミル「へー……ちょっと見せてくれよ、アルミン」
アルミン「いいよ。その代わり、ユミルのも見せてくれる?」
ユミル「座学トップ様の出来にはかなり劣るけどな、それでもいいならどうぞ。そしてどうもー」ヒョイッ
アルミン「ありがとうユミル」ヒョイッ
ジャン「……おい、どこかパクられるかもしれねえぞ? 見せていいのかよ、アルミン」
ユミル「人聞き悪いな。んなことしねえよ」
マルコ「他の人のレポートを読むのって、勉強になるよね。僕も終わったら読ませてもらってもいいかな。アルミン、ユミル」
ユミル「……なんだよ、回し読みするならもう少しちゃんと書けばよかったな」
アルミン「ううん、ユミルらしいまとめ方がしてあって面白いよ?」
クリスタ「ユミルらしいまとめ方?」キョトン
アルミン「省き方に躊躇いがない。けど、そのせいで説明不足のところが少しあるかな」ウーン...
ライナー「……驚いた。レポート一つで考え方まで分析できるのか?」
アルミン「書き方に人柄って表れるからね。他の人のレポートを読むと、報告書が形式化されてる理由がよくわかるよ。人によって、情報の取捨選択って大分違うから」
アルミン「だから、僕のレポートを一部分だけ写したくらいじゃ、いい評価はもらえないと思うなぁ」ニッコリ
ジャン「……笑顔怖いぞアルミン」
ミカサ「アルミンの才能は、誰かが真似られるものではない。ので、当然。……そして私が三番」ピラッ
ミーナ「ミカサ、終わったなら助けて……書いてあることがわかんないのぉ……」ガシッ
ミカサ「合点承知の助」ニンニン
―― 更に三十分後
マルコ「四番。……ミカサの読ませてもらうね」ピラッ
ライナー「五番だ。じゃあ、俺はマルコのを読ませてもらうか」ピラッ
ジャン「……っしゃあ! 六番だ! ライナーの貸してくれ!」ピラッ
ライナー「……」ユビサシ
アニ「……」ヨミヨミ
ジャン「……待てよアニ、お前いつ書き終わった?」
アニ「ライナーのちょっと後くらいかな。あんたが叫ぶ三分くらい前」
ジャン「……」
アニ「というわけで悪いね、私が六番だよ。レポートはこれ」ピラッ
ジャン「……お借りします」ショボーン...
ベルトルト「はい、八番。……僕はジャンのを読ませてもらおうかな」ピラッ
サシャ(えーっと、アンカーの射出角度が、ここに関わってくるから……)パラパラ...
サシャ(うーん……)
サシャ「……ジャン、ちょっといいですか?」ツンツン
ジャン「ああ? なんだよ」
サシャ「ここなんですけど……」ユビサシ
ジャン「どれどれ? ……ああ、ここは――」
ライナー「……」ソワソワ
ライナー『……ユミル』スッ
ユミル『んだよーメスへのアプローチの方法ぐらい自分で考えろよー』クルクル スッスッ
アルミン『何? 何の話? 手信号の練習?』ミョーンミョーン
ミカサ『私も気になる。話に混ぜてほしい。ついでに次の試験のために手信号の復習したい』シュッ クルッ
ユミル『ライナーくんは求愛行動の練習中です。みんなで温かく見守りましょう』
アニ『えらく直接的な表現したね』
マルコ『あっ、ベルトルトが突っ伏した』
ライナー『……ありゃ必死に笑いこらえてるな』
アニ『主にあんたのせいでしょ』
アルミン『ところでさぁ、結局のところ二人はどこまでいってるの? わからないと僕たちもフォローのしようがないよねぇ』ウフフ
マルコ『そうだね、作戦立てるためには情報がほしいなぁ。できるだけ正確に』ウフフ
ミカサ『私も是非聞きたい。できるだけ詳細に』ウフフ
ユミル『ねーねーライナーさーん、夜の立体機動とかしたりしないんですかー?』ニヘラ
ライナー「そんなことするわけないだろ!」バンッ!!
クリスタ「きゃっ!?」ビクッ!!
コニー「うわっ!? なんだなんだ!?」ビクッ!!
ミーナ「芯折れたぁっ!? 削ってる時間ないのにー!!」ガーン!!
エレン「ああああああああああ本閉じちまったぁっ!!」ガーン!!
サシャ「……ライナー、終わったのはわかりますけど静かにしてください。まだ終わってない人もいるんですよ?」ギロッ
ライナー「うっ……すまん、悪かった」シュン
ユミル『やーいやーい叱られてやんのー』
ライナー『……お前後で覚えておけよ』
ユミル『よしミカサ、メモっとけ。夜の立体機動は未遂』
ミカサ『かしこまりました』カキカキ
ジャン『おいユミルてめえ、ミカサに何書かせてんだ!! ってかさっきから視界の端でうるせえよ!!』
ミカサ『……うるさくしてごめんなさい』シュン
ジャン『いやいやいやいやミカサに言ったんじゃねえから』ブンブンブンブン
ユミル『ていうかさー、最初の位置取りがまずかったんじゃねえのー?』
ミカサ『……確かに、正面のライナーよりも隣に座っているジャンのほうが聞きやすい。と思う』
ジャン『きっ、聞きやすいなら俺に色々聞いてくれてもいいんだぜミカサ!』
ミカサ『ので、まずはジャンを排除するべき』
ジャン『』
アニ『ご愁傷様』ポン
マルコ『そのうちいいことあるって』ポン
アルミン『僕たちの戦いはこれからだ』ポン
ユミル『やめろやめろ、余計な期待抱かせるんじゃねえよ。かわいそうだろ』
ライナー『……よし、ジャン。お前便所行ってこい』
ジャン『お前よくこの流れで鞭打つような真似できるな』
ライナー『頼む』
ジャン『ちっ……へいへい、何分ですかね上官殿』
ライナー『三十分』
ジャン『……長すぎだろ。腹下してんのか俺』
ライナー『早く』
ジャン『あーもーわかった、わかったよ。行けばいいんだろ行けば』ガタッ
コニー「……? おいジャン、どこへ行くんだ?」
ジャン「便所だよ、便所」ガチャッ バタンッ
サシャ「……」カリカリ
ライナー「……」ウズウズ
サシャ「……」ウーン...
ライナー「……」ソワソワ
サシャ「……」パラパラ...
ジャン「ただいま」ガチャッ バタンッ
サシャ「あ、ちょっといいですかジャン」
ライナー「」
ユミル『やっべえあそこ超ウケる』バンバンバンバン
ミカサ『ユミル、静かに』シーッ
マルコ『ベルトルトの肩が震えてるね。大丈夫かな』
アニ『ツボに入っちゃったんじゃない? そのうち復活してくるよ』
ライナー『こうなったら方法は一つしかない』
マルコ『もう少しあると思うけどなぁ。そこまで追いつめられちゃったんだ』
アルミン『ちなみに何?』
ライナー『――待ちの一手だ』キリッ
ミカサ『最低』
ユミル『ヘタレ』
アニ『意気地なし』
ジャン『女子のブーイングすげぇ』
マルコ『でも、僕はライナーの気持ちもわかるかな。「教えさせてほしい」なんて普通言えないよ』
ライナー『だよな……だよな!』
ジャン『そうだなー、なんか女々しいよなそういうの』
ユミル『いやいや、どっちに転がろうが結局女々しいんだから言っちまえよ。そっちのほうがぐっと楽になるぞ』
ミカサ『男の人の愛情表現は、時に遠回しでわかりにくい。ので、もう少し積極的に行くべき』
アルミン『うーん……でも、やりすぎてがっついてるって言われるのはやだなぁ』
アニ『……世の中うまくいかないもんだね』
ジャン『面倒くせえなもう……よし、ちょっと待ってろ』
ジャン「――なあサシャ、なんでライナーに聞かねえんだ?」
サシャ「え? や、あの……だって…………」モジモジ
ジャン「だってじゃねえんだよあっちはもう準備万端だっつの。見ろよあの物欲しそうな顔、今にも襲ってきそうじゃねえか」
サシャ「……」チラッ
ライナー「……」プイッ
サシャ「!?」ガーン!!
サシャ「……目、逸らされたんですけど」ズーン...
ジャン「お、おお……そうだな……」
ジャン『おいおいおいおいちょっと何やってんだライナーさんよ』
ライナー『いや、いざとなると……照れくさいというか……』
アニ『あんたにそういう女子力求めてないから』
ユミル『今はギャップ萌え必要じゃねえから』
アニ「……喉渇いたから、お茶入れてくるよ」ガタッ
ミーナ「アニ、私にもお願いぃ!」
コニー「あー、俺も飲みてえなー。よかったら俺にも頼むわー」
アニ「……みんな同じでいいなら全員分入れてくるけど、いる?」
アルミン「じゃあ、お願いしようかな」
サシャ「なら私、手伝いますよ。一人で十三人分はキツイでしょうし」ガタッ
ミカサ「私も行こう」ガタッ
アニ「そんなにいらないよ。……そうだね、サシャだけ手伝って」
サシャ「はい、わかりました! お手伝いします!」
ユミル『……流れを変えに来たな』
ミカサ『さすがアニ、男子と違って頼りになる』
―― 数分後
クリスタ「やったぁっ! 終わったよー!」ワーイ
アルミン「クリスタが九番だね。エレンとコニーとミーナは……」チラッ
エレン「くちくしてやる……くちくしてやる……」ブツブツ
コニー「……あれ、どこ読んでたっけ」グルグル
ミーナ「ううー……どうしてアンヘルは私のレポートの邪魔するのぉ……」ボソボソ
ミカサ「……アニとサシャが戻ってきたら、一度休憩を入れるべき」
マルコ「そうだね。この状態じゃ仕切り直したほうがいいよ」
クリスタ「私も他の人のレポート読みたいな、誰かの余ってない?」
ベルトルト「なら、ちょうど今アルミンのレポートが読み終わったところだよ。交換する?」
クリスタ「うん、読ませて読ませて!」ヒョイッ
クリスタ(わあ……頭がいい人のまとめ方って、やっぱり違うなぁ……)ピラッ
ベルトルト「……」ペラッ
ベルトルト「……………………」
ユミル「ベルトルさーん、読み終わったらこっち回してくれよ。クリスタのレポート読みたいんだ」
ベルトルト「あっ…………うん……………………どうぞ」スッ
ユミル「? もう終わったのか? 早いな」ピラッ
ユミル「………………」
クリスタ「……? どうしたの、ベルトルトもユミルも変な顔して」キョトン
ユミル「……いや、別に?」
ベルトルト「ねえジャン。ちょっとサシャの書きかけのレポート見せてくれる?」
ジャン「勝手に見たら怒られるんじゃねえか?」
ベルトルト「大丈夫、中身は読まないから」
ジャン「……? よくわかんねえけど、ほらよ」ヒョイッ
ベルトルト「どうも」ピラッ
ベルトルト「…………」
クリスタ「ユミル、ユミル。私のレポートどうかな?」クイクイ
ユミル「うんうん、いいんじゃねえかなー」ナデナデ
クリスタ「やったー! 頑張った甲斐があったよ!」ワーイ
ジャン「……おいベルトルト、どうした。顔色悪いぞ」
ベルトルト「なんでもないよ。……これありがと。戻しておいてくれるかな」
ジャン「? おう」
ミカサ「……ベルトルト。何かあったのなら話したほうがいい。そのほうが相手のためになる」
ベルトルト「……それは……その……」
ライナー「言いにくいのならなおさら話せ。その様子だとよほど深刻だったんだろう?」
ベルトルト「えっと、じゃあ話すけど……サシャもクリスタも、誤字脱字とか語尾が統一されてないとか段落がおかしいとか、細かいミスがかなりある」
ジャン「それくらいならまあ……後から推敲すりゃいい話だろ」
ベルトルト「それでね、サシャのレポートは何を言ってるのかわからないけど、何を言いたいのかはなんとなくわかって」
ベルトルト「クリスタのレポートは、何を言ってるのかはわかるけど、何を言いたいのかがわからないっていうか……表面上だけよく見せようとして、中身は空回ってる感じがする」
アルミン「……なるほど、レポートとしてはクリスタのほうが致命的だね」
ライナー「ユミル。読み終わったらクリスタのレポートこっち回せ」
ユミル「ダメだ」
ライナー「……おい」
ユミル「お前らなぁ、寄って集って女の子をいじめて楽しいか? ん?」
アルミン「ねえユミル、さっきの僕とミカサの会話聞いてなかったの? 甘やかすのはエレンの……相手のためにならないって話してたでしょ?」
エレン「俺がなんだってー?」
ミカサ「エレンは黙ってて。集中」
エレン「あっごめんなさい」シュン
ライナー「……ユミル、クリスタのレポートを渡せ」
ユミル「やなこった」
ベルトルト「じゃあ僕がもらうね」ヒョイッ
ユミル「あっ、ベルトルさん卑怯だぞ!!」グイグイ
ベルトルト「立ち上がっても届かないって。……はい、ライナー」ポイッ
ライナー「ありがとな、ベルトルト」ペラッ
ミカサ「後ろから失礼する」スッ
ジャン「俺にも見せてくれ」スッ
アルミン「じゃあ僕も見ようかな」スッ
マルコ「どれどれ……」スッ
ライナー・ミカサ・ジャン・アルミン・マルコ「………………………………」
クリスタ「……?」キョトン
ユミル「あーあ……」
アルミン「……エレン、ちょっと君のレポート読ませて」
マルコ「コニー、君のもだ」
ミカサ「ミーナ、一旦中断してほしい」
ジャン「……一気に雲行きが怪しくなってきたな」
ライナー「……ユミル、お前は直してやる気がないんだな?」
ユミル「直すわけないだろ。クリスタはアホの子だからかわいいんだろうが」
クリスタ「アホの子じゃないよ! ちゃんとできてるもん!」プンスカ
ライナー「もういい。俺が一から手直ししてやる。クリスタ、座れ」
クリスタ「ええっ!? レポート終わりじゃないの!?」ガーン!!
ライナー「残念だが、お前の戦いはこれからだ」
クリスタ「そんなぁ……」ショボーン...
―― 同刻 給湯室
サシャ「昼前に麦茶作っておくなんて、アニは準備がいいんですねぇ」トポトポ
アニ「私が飲みたかったから入れただけだよ」
サシャ「それにしては量が多いですよね」クスッ
アニ「……ねえ、サシャ。なんであいつに聞かないの?」
サシャ「え? あいつって……」
アニ「あいつ、面倒見がよすぎて損する性格だから」
サシャ「……」
アニ「そっちが意地張っててもいいことないよ」
サシャ「でも、私……」モジモジ
アニ「誰かに取られちゃってから後悔しても遅いんだから。何か理由があるなら本人にちゃんと言いなよ」
サシャ「……はい、そうします」
―― 十五分後 とある空き教室
ベルトルト「二人とも、おかえり」
アニ「これは……」
サシャ「いったい何が……?」
ベルトルト「えっと……説明すると長いんだけど、見たまんまだよ」
ジャン「ちょっとでかいミスが発覚してな、一対一で指導中だ」
アニ(エレンとアルミン、マルコとコニー、ミーナとミカサ、クリスタと……ライナー……)チラッ
サシャ「……私、レポートやりますね」
アニ「……わからないところあったら聞きなよ」
サシャ「はい、ありがとうございます」
―― 数分後
サシャ「……」カリカリ
ライナー「――で、ここの文が次の段落の――」
サシャ「……」チラチラ
ライナー「――の正しい表記はこれだ。それで――」カキカキ
サシャ「……」モジモジ
マルコ『あっれぇーこの光景さっき見たぞー?』
ユミル『おめでとう! 純情ピュアゴリラは鈍感ピュアゴリラに進化した!』
ジャン『そのネタ今後禁止な。ベルトルトが隅でやばいことになってるから』
アルミン『はーいサシャを煽った人は名乗り出てください、正直この状況キツイでーす』
ユミル『どう見てもアニが怪しいな。さっき一緒だったし』
アニ『黙秘』
ジャン『……なあアニ、協調性って知ってるか?』
アニ『あんたに言われたくないね。……そもそもあんたたちがくだらないことで悩んでるからなんとかしてきたのに、なんでこうなってるの』
ジャン『さあな。主にユミルのせいじゃねえか?』
ユミル『人のせいにするのってよくないと思いまーす。鈍感さんが一番悪いと思いまーす』
ジャン『ていうかよ……なんつーか、ライナーとクリスタの絵面って……娘に勉強教える親父だよな、あれ』
ユミル『ああ、ライナーが父性に満ち溢れてるな』
アルミン『父性ネタ禁止でーす、ベルトルトが机から滑り落ちましたー』
ジャン『弱いなーベルトルト。ていうか手信号わかってるなら会話に混ざれよ』
ベルトルト『大敗』プルプルプルプル
アニ『試験の時は今みたいに笑いながら信号送ってこないでよね。こっちの集中が切れるから』
クリスタ(……あ)
クリスタ(サシャ、寂しそうな顔してる……)
ライナー「――クリスタ、聞いてるか?」
クリスタ「うん、聞いてるよ。……ライナーは教えるのもうまいんだね、尊敬しちゃうなぁ」
ライナー「褒めてもレポートは終わらないぞ。――それで、こっちの段落だが」
クリスタ「こっちの文を引っ張ってきて、もう少し補足を入れればいいんだよね?」
ライナー「おお……やればできるじゃないか」
クリスタ「ここまできたら、もう一人でも大丈夫だよ。それに、あまり手を加えられたらライナーのレポートになっちゃうし」
ライナー「……それもそうか」
クリスタ「私はもう大丈夫だから、戻っていいよ。――ほら、女の子にあんな顔させちゃダメだよ?」ヒソヒソ ユビサシ
ライナー「……」チラッ
サシャ「……」ショボーン...
ジャン「くっそもうダメだ見てらんねえ! じれったいんだよお前らぁっ!!」バンッ!!
ユミル「こっちが黙って見てればイチャイチャしやがって!! 元々そこは私の位置だぞライナー!! どけろ!!」バンッ!!
ジャン「俺がクリスタ引き取るからお前はあっち行け!! 選手交代だ!」グイッ
ライナー「は!? 引き取るも何も、今切り上げるところで――」
ユミル「うるっせえ変態ピュアゴリラ!! 森に帰れ!!」クワッ!!
ベルトルト「」ゴンッ!!
アニ「……ベルトルト、突っ伏してこらえてないで、笑いたいなら笑えば?」
ベルトルト「だっ、だって、みんなの邪魔になるし……っく」プルプルプルプル
アニ「……ねえサシャ、お茶のおかわりほしいから持ってきてくれる?」
サシャ「えっ? ……いいですけど、アニは行かないんですか?」
アニ「このままだとクリスタがあの二人に挟まれて大変だからね、フォロー入れないと。……そうだ、どうせだからヤカンごと持ってきてよ。重いならそっちの暇そうなゴ……ライナーを連れて行けばいい」
サシャ「……」チラッ
ライナー「……」チラッ
アニ「じゃあ、よろしく」ガタッ
サシャ「あっ、アニ……」
ライナー「……」
サシャ「……」
ライナー「給湯室でいいのか?」
サシャ「……はい、お願いします」
―― 給湯室
ライナー「……アニは何杯飲む気だったんだ」
サシャ「最初からみんなに振る舞う気だったみたいですよ、この量からするに」
ライナー「にしても、ヤカン四つは多すぎるだろ……よっと」ゴトッ
サシャ「あの、ライナー……戻る前に、私のお話聞いてもらえますか?」
ライナー「……何の話だ?」
サシャ「私が、ライナーを避けてた理由です……」
ライナー「……やっぱり避けてたのか」
サシャ「やっ、あのですねっ、ちゃんと理由があるんですよ!」
ライナー「……無理に話さなくてもいいんだぞ。俺は気にしてないから」
サシャ「もうっ、最後まで聞いてくださいよー!」グイグイ
サシャ「前に、話しましたよね。……私、ライナーに追いつきたいって」
サシャ「その時に、決めてたんです。頑張る時に、ライナーの力は借りないって。……これは、私なりのけじめっていうか、意地なんですけど」
ライナー「……理由は?」
サシャ「だって……私の力で追いつきたいのに、ライナーの手を借りちゃったらダメじゃないですか」
サシャ「本当は、私だって……ライナーに、いっぱいいろんなこと教えてもらいたいんですよ?」モジモジ
サシャ「……けど、ここで頼ったら、私が……私自身が頑張ったことにはならないかなぁって、思って」チラッ
ライナー「……」
サシャ「……聞いてます?」
ライナー「……一回しか言わないからよく聞けよ」
サシャ「! は、はいっ! ちゃんと聞きます! ほらっ、こうして髪も耳にかけてちゃんと出してますから大丈夫ですよ!」イソイソ
ライナー「……あのな」
ライナー「お前が俺に追いついてくれようとする気持ちは……正直、嬉しい」
ライナー「それで、俺がお前の頑張りを手伝えるなら……もっと、嬉しいんだがな」
サシャ「……」
ライナー「……」
サシャ「……あの、それって」
ライナー「……柄じゃないんだ、こういうのは。――もう言わないからな」
サシャ「……私、このまま頑張っててもいいんですよね?」
ライナー「二回は言わん」
サシャ「じゃ、じゃあ……今度からは、お願いしてもいいですか? いえ……させて、もらえますか?」
サシャ「今回は……今回までは、自分一人で頑張ります。だから、今回だけは……そばで、私のこと見ててください。お願いします」ギュッ
ライナー「……自分一人っていうか、ジャンに頼ってたよな」
サシャ「うっ……それは、そうなんですけど……」
ライナー「技巧はアルミンに聞いていたし、格闘術はアニに習ってるんだろ?」
サシャ「……ライナー、もしかして拗ねてました?」
ライナー「……」
サシャ「……えへへ。ライナーってヤキモチ屋さんなんですね」
ライナー「……生意気だな」グニュッ
サシャ「ひゃあっ!? ほっへはいはいへふー!」ジタバタ
―― 一時間後 とある空き教室
コニー「っしゃあっ! 終わったー!!」
エレン「ちくしょー、負けたー……俺が最後か?」
アルミン「そうみたいだね。エレンもコニーもお疲れさま」トントン
ミーナ「あれっ? そういえばサシャは?」キョロキョロ
ミカサ「あそこ」
サシャ「……zzz」スピー...
アニ「……寝てる」
ジャン「うっわ、殴りてえ……」
マルコ「まあまあ。――それよりレポートは?」
ベルトルト「終わってるみたいだね。……誤字脱字が目立つけど」
ユミル「どうせだから添削してやれよ、ライナー」
クリスタ「うん、そうしてあげて! きっとサシャも喜ぶよ!」
ライナー「……そうだな、見てやるか」ピラッ
マルコ「じゃあ、僕たちは資料を戻しに行こうか」
コニー「えーっと……今の時間なら、資料戻して教官に提出して、風呂入れば夕食にちょうど間に合うな」
エレン「戻しに行くのはいいけどよ、サシャはどうするんだ? このまま残していくのか?」
アルミン「起きるまでライナーが面倒見てあげればいいと思う人ー」
クリスタ「はーい!」
ミーナ「はーい!」
ライナー「おい」
アニ「いいでしょこれくらい。減るもんじゃないし」
ジャン「昼からずっと大変だった俺たちの身にもなれよ」
ベルトルト「僕なんてかなり腹筋が鍛えられたよ」
ライナー「す、すまん……迷惑かけて悪かった」
ユミル「正直楽しかったです!」ニヤニヤ
ミカサ「またやってほしい」ホンワカ
ライナー「お前ら二人は例外だ」
―― 数十分後 とある空き教室
ライナー(……綴りが間違ってるな)カキカキ...
サシャ「……へくちっ」プルッ
ライナー(おっと、冷え込んできたな……上着、かけてやるか)パサッ
ライナー(……ベルトルトの分析、当たってるな)
ライナー(文章がかなりぎこちないし……一文が長すぎる。今度直してやるか)
ライナー(それでも……一生懸命書いたのは伝わってくるな)カキカキ...
サシャ「……んぅー……?」パチッ
サシャ(あれ? おいもが目の前にー……?)ボーッ...
ライナー「……サシャ? 起きたのか?」
サシャ「……」グイッ
ライナー「おいサシャ、どうした?」
サシャ「……んんー……」ハムハム
ライナー「」ピタッ
ライナー(これは……俺の左手を、食ってるんだよな……?)
ライナー(…………どうしたら……)
サシャ「………………ふふっ、おいしいぃー……」ペロペロ
ライナー「……おいサシャ、起きろ」ユサユサ
サシャ「んんー………………あれ?」パチクリ
ライナー「……起きたか?」
サシャ「……」ボーッ...
ライナー「……」
サシャ「……これは…………私が持ってるコレは、芋ですか?」ヒョイッ
ライナー「いいや、それは俺の左手だ」
サシャ「………………!? ひゃああああああごめんなさいごめんなさい!!」ガバッ
サシャ(あああああああああああ、ライナーの左手が、私の涎まみれにぃ……)
ライナー「手、洗ってきていいか?」
サシャ「い、行ってくださいぃ……ぜひぃ……」
サシャ(何やってるんでしょう、私……)ズーン...
ライナー「……ただいま」ガチャッ バタンッ
サシャ「……ハンカチです」スッ
ライナー「いや、持ってるからいいぞ」
サシャ「……使ってください、使ってもらえないと私がキツイです」
ライナー「じゃあ、使わせてもらうな。洗って返す」フキフキ
サシャ「いいですよ、そこまでしなくて……私が悪いんですから……」ズーン...
ライナー「それにしても、人の握り拳を芋と間違えるなんてな……途中でおかしいと思わなかったのか?
サシャ「そんなこと言われても……ライナーの味って、なんだか安心するんですもん……」
ライナー「……お前の食い意地は底なしだな」
サシャ「もう否定しませんよーだ……」ブーブー
ライナー「こらこら、いじけるな。……お前が笑ってないとこっちも調子が出ないんだよ」
サシャ「……」ニヘラ
ライナー「そうそう、そんな感じだ」ナデナデ
―― 消灯時間前 女子寮 ユミルたちの部屋
サシャ「……」ピラッ ジーッ...
クリスタ「あれっ? サシャ、レポート提出してこなかったの?」
サシャ「ちょっとトラブルがありまして、教官が帰るまでに間に合わなかったんです」
ユミル「……へえ、トラブルねえ」ニヤニヤ
クリスタ「じゃあ、今読んでるのはサシャのレポート? ……終わったら読みたいなー」
サシャ「いえ、今はライナーの読んでるんですよ。明日一緒に提出してくれって頼まれたので。……私のはそっちにありますから、読んでいいですよ」
クリスタ「ありがとう、サシャ。じゃあ読ませてもらうね!」ピラッ
サシャ(ライナーの字、綺麗ですねぇ……私のヘロヘロの字とは段違いです)ムムム...
サシャ(今度、字をうまく書けるコツでも教えてもらいましょうか)
サシャ(……でも、私ばっかり、ライナーから色々もらってる気がしますね)
サシャ(何か、返してあげられたらいいんですが……うーん……)
サシャ(私にできること……ライナーの好きな味……安心する味、かぁ……)
サシャ「……よーし」ギュッ
おわり
終わりです。終わりってか続く!みたいな感じですけど終わりです。読んでくださった方ありがとうございましたー
というわけで次回手料理編です。でも普通に書いたらつまらないので、ちょこっと違うアプローチをする予定です
ちなみにレポート終わる順番はガイドブックに書いてある「頭脳」の数値を参考にしました
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