弟 「ハア···、どうしよう···」 ガチャ
姉 「どうしたの···?」
弟 「おわっ! び、ビックリした~」
姉 「何が···どうしようなの?」
弟 「べ、別にな、何でもねーよ!
「あ、もうすぐ飯?」
姉 「うん···」
「冷めない内に降りてきてね···」 ガチャ タッタッタ
弟 「行ったか?」
「何でこんな事に···」
弟 「前はあんなんじゃなかったのに···」
回想 ~1ヶ月前~
姉 「···うと~、弟~!」
弟 「ん、ん~、まだ後三分…」
姉 「遅刻しちゃうよー!」
弟 「ん~、わっ! マジかっ!」
「姉ちゃん何でもっと早く起こしてくれないんだよー!」
姉 「何でって、私はちゃんと起こしにきましたぁ~」
「ってそんな事より早く支度しないと遅刻しちゃうよー!」
弟 「やっべ、そうだったっ!」キガエキガエ
姉 「ちょ、ちょっと、まだ私が居るのに何着替えてるのよ!///」
弟 「え? だって姉ちゃんが急げっていうから…」
姉 「だ、だからって目の前で着替える事ないじゃない…」
「わ、私にだって心の準備ってものが…」ボソッ
弟 「え? 何? 良く聞こえなかったからもう一度…」
姉 「な、なんでもないっ! さ、先に玄関で待ってるからね!///」カアー
ガチャ バタン
弟 「何なんだ?」
弟 「お待たせー」
姉 「よし、じゃあ行こう!」
俺ら姉弟が通う高校はどこにでも有るようなごくごく普通の学校
特別部活動が盛んなわけでもなく、特別頭が良いというわけでもない
ただ、この高校には一つの古い言い伝えがある
その言い伝えとは、卒業式の日に庭の中央にある大きな時計台のしたで
女の子から男の子に夕方の4時丁度に告白すると、必ず成功するというものである
うちの高校に通っている女子生徒ならだれもが憧れる言い伝えである
そして今、俺の隣にいる一つ年上の姉もまたその言い伝えを信じているうちの1人である
姉も昔から好きな人が要るらしいが、全く検討がつかない
容姿もスタイルも弟の俺から見てもかなり良いと思う
これなら回りの男共は黙っているはずもなく
姉に告白してくる男が沢山いた、そしてそれを全てふった
私には好きな人がいるから…と
一体誰なんだろうか?一応気にはなるが問い詰めようとは思わない
恋愛なんて人それぞれだ、姉ちゃんだって弟の俺にそこまで聞かれたら
いい気はしないと思う
でも姉ちゃんの好きな人ってどんな奴なんだろう… ジイ
髪はベリーショートの黒髪で、目鼻立ちはかなり整っている
身長は163センチのDカップ、モデル級のスタイルの持ち主でもある
ジイ
姉 「///な、なに私のことみつめてるのよーっ///
弟 「いや、別に?」
姉 「そ、そう? な、なら良いんだけど…」
そう言って姉は顔を伏せてしまった
何か気に障るような事でも言ってしまっただろうか
姉 「今日から新学期だねー! 弟は何組になるのかな?」ウキウキ
弟 「去年は1組だったからなー、別にどうでもいいや」
姉 「お、弟は私と一緒のクラスじゃなくても良いの?」
弟 「別に俺は姉ちゃんと一緒じゃなくてもいいよ、姉ちゃんが俺と一緒の
クラスが良いんだろ?」ニヤニヤ
姉 「な、なにいってるの? そんな事あるわけないじゃない!///」カアー
弟 「顔赤くなってんぞー」
姉 「う、うるさい! そんな事言ってないで走るよー!」
弟 「へーい」
説明が足りんかったなー
弟 1ー3
姉 2ー3
体育祭の時とかで一緒になるじゃん?
そういうことでお願いします
間違えた
クラスのところ1でお願いします
弟 「ふぇーー、やっとこさついたなー」
友 「お、弟じゃん、オハー」
弟 「よう友、おはよう」
友 「新学期早々にもう姉弟夫婦に見せつけられる俺の
気持ちになってみやがれー!」
弟 「知らねーよ、それに俺らは夫婦じゃなくて姉弟だから」
友 「そう思ってるのはお前だけかもよ? 見てみ?」
弟 「え?」
姉 「うっうぅっ…」ウルウル
友 「ほらー!」
弟 「うおっ!な、なに泣いてんだよ、姉ちゃん!」
姉 「だ、だって…」ウルウルウル
友 「弟、お前の鈍感さに磨きがかかってるな、さあお姉さんもう
HR始まりますよ、弟は俺があずかりますんで」
弟 「お、おい友…」
姉 「うん、分かった…、友君、弟の事宜しくね?」グスン
友 「おまかせ下さい! さ、行くぞ弟」
弟 「わ、分かったよ、じゃあまた昼休みな」
姉 「うん」グスン スタスタ
先生 「え~それではHRをおわります」
キーンコーンカーンコーン
弟 (姉ちゃん、一体どうしたんだろ…)
友 「おーい弟、何辛気くさい顔してんだよ、まあどうせお前の事だから
姉ちゃん、一体どうしたんだろ…、とか考えてたんだろ?」
弟 「流石小学生からずっと一緒なだけあるな、一門一句寸分狂わずいいあてやがったな」
友 「へっ、幼馴染なめんな、しかしさあお前のあの発言はないわ~」
弟 「なんでだよ、俺なんか悪い事言ったか?」
友 「お、お前…」
ガシッ
弟 「ぐえっ、おま、何すんだ!」
友 「お前の鈍感さにはホトホト呆れかえるぜ!」
友 「俺が何年お前ら姉弟を見てきたと思ってんだよ!」
弟 「小1の時からだから十年来の付き合いになるな」
友 「そう! そんな俺からしたらお前はこの十年の間に、あのお姉さんを数え
切れない程傷付けてるぞ?」
友 「俺がお姉さんの立場だったら、病むね」
弟 「俺ってそんな酷い事してたのか? 例えばどんな事だよ」
友 「そうだなぁ、うーん…」
弟 「やっぱ思いつかねーんじゃねえか」
友 「ち、違えーよ!、ただそういう事が多すぎて思い付かないだけだ!」
友 「例えば、そうだなぁ…あっ!」
弟 「思い出したかっ?」
友 「あれは中1のバレンタインデーの日だったな…」
弟 「バレンタインデー?」
友 「ああ、確かあの時お前幼からチョコもらったろ?」
弟 「おう、まあ毎年の事だったからな」
友 (こいつ幼にも昔から好かれてんのきずいてないんだな)
友 「そん時、幼になんて言われたか覚えてる?まあ覚えてる分けねえよな」
弟 「面目ねえ」
友 「「今年もお姉さんからチョコ貰ったの?」だ」
弟 「うん、それは毎年聞かれてるぜ」
友 「で、お前は何て答えた?」
弟 「貰った」
友 「そうだな?」
友 「それで幼はがっかりした顔になったってお前言ってたな?」
弟 「うん」
友 「そこでお前は幼をフォローするべくこう言った」
「「心配すんなよ、ちゃんとした気持ちでくれるのは幼だけだ、姉ちゃんだって毎年俺に
「チョコくれるのは家族として、姉としてしょうがなくくれてるだけだから、本当は俺なんか
「にはくれたくないんだと思うぜ?」と…」
友 「偶然これをお姉さんは部屋の外できいてしまったんだ、俺はその場にいて何てことを言うんだ
「こいつは、と思ったね」
弟 「聞いてたのか、姉ちゃん…」
友 (幼も昔からお姉さんが弟の事好きなのは知ってたから、なにも言い返せなかった)
友 「毎年お姉さんがお前の為に一生懸命作ってたチョコを、そう言う気持ちで受け取られて
「たと知ったお姉さんはさぞ悲しんだろうな」
弟 「で、でもそれは本当に姉としてくれてたかも知れないじゃないか」
友 「まだそんな事言ってるのか、だめだ全然埒があかない、昼お前お姉さんと
「一緒に飯食え、そこでちゃんと謝れ」
弟 「わ、分かった…そうする」
友 「よし、それでいい、いい報告を待ってるからな」
タッタッタ
弟 「……」ハア
弟 (姉ちゃん聞いてたのか…、そりゃ俺んちは両親が俺と姉ちゃんが小学生の時に
事故で亡くなったから、姉ちゃんが親代わりになってくれてたけど…まさか)
ガラガラッ
弟 「姉ちゃん、いますか?」
モブ 「あれ~?もしかして姉ちゃんの弟君?ごめんね、ちょっと待ってー、姉ー、弟君ー」
姉 「えっ?お、弟?! な、なんで…」グスン フキフキ
タタッ
姉 「め、珍しいじゃない、あんたが三年生の教室に来るなんて、何か用?」
弟 「別に用って分けじゃないんだ、ただ姉ちゃんと一緒に昼飯を食べれたなって…どう?」
姉 「えっ!?う、うそ!な、何で? こ、これは夢?い、いやでもゴニョゴニョ…」
弟 「姉ちゃんが嫌っだったら別にいいんだ、ごめん邪魔しちゃったね」
姉 「あ、いや、ち、違うの!私は嫌なんかじゃ、ないよ…?」カア
弟 「そう?、じゃあ昼休み迎えに行くから」
姉 「う、うん、待ってるね」
弟 「じゃあ」
タッタッタ
姉友 「姉~!やったじゃないのー、あの弟君からお昼誘われるなんて」
姉 「姉友ー、ヤバいこれって夢じゃないよねー?あ、泣いてたのバレてないかな?
姉友 「いやそれはバレてたよ、あなた顔真っ赤だったもん」
姉 「え、嘘? は、恥ずかしい…///」
姉友 (ヤバ、超可愛いんですけど)
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