【艦これ】睦月型「誓いのキスをしないと出られない部屋!?」 (145)

キャラ崩壊注意



提督『その通り』

提督『みんなにはこれから生涯を共にする伴侶を決めてもらう』

提督『ルールは簡単。好きな人と誓いのキスをすると、そこの出口から出ることができる』

提督『そして、最後に残った者は、俺とケッコンカッコガチをしてもらおう!』





<ヤダー!
<オーボーダー!

ざわざわ……

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水無月「それよりも、どうなってるの!?」

水無月「水無月はさっきまで、台所にいたのに……!?」

望月「あたしは自室でゴロゴロしてたよ……」

睦月「睦月は遠征中だったのね!」

提督『それはこの『すべての睦月型を誓いのキスをしないと出られない部屋へ転送するスイッチ』のおかげだ』

三日月「スイッチといい部屋といい、妙にハイテクです……!」

皐月「でもさ、キスした子がこの部屋から出る時に、一緒に脱出できちゃうよね?」

皐月「だから、二人だけキスして、部屋を出る時に一緒に着いていけば――」

提督『安心しろ、その対策はすでにしてある!』

望月「こういう時に限ってよく働くんだよなあ……」

提督『伴侶を決めずに扉をくぐって外へ出た者には、無職の呪いがかかる』

提督『お前たちの場合は存在自体が職業のようなもの……』

提督『つまり強制解体処分ってわけだ』

皐月「ゲッ! 最悪!」

提督『なあに! ちゃんと誓いのキスをすれば、ケッコンカッコガチした状態ながら脱出できるんだ。これは頑張るしかないね!』

文月「ふえぇ……」

<シレーカンノバカー!
<シザイトカシテショックシシロ!

ざわざわ……









卯月「……」

卯月(うーちゃんには分かる……これは高度な駆け引きが要求される心理戦……!)

卯月(つまり、己の人生をチップにして、誰に賭けるかを宣言しあうゲーム……!)

卯月(このゲームの難しいところは、一方通行のベットではゲームに勝てないこと……!)

卯月(これまでの人生を計算し尽くし、最適解を求め続けなければ、うーちゃんたちは司令官(変態ロリコン)と同じ墓に入る羽目に……!)

卯月(この勝負……運否天賦じゃない……死力を尽くした長期戦になるぴょん……!)

ざわ……

ざわ……









菊月「卯月の鼻が尖って見えるな……」

弥生「よくあること……」

提督『それでは、みんなの頭が状況に追い付けてないまさに今!』

提督『婚活開始!!』





プアーン!!(開始SE)










如月「んっ……♥ ぬりゅ……♥ じゅるっ♥」ギュー///

睦月「ぁ♥ きさらひひゃ……♥ んあっ♥」ビクンビクンッ///









「「!?!?!?!?」」

水無月「開始と同時……だって……!?」

三日月「し、しかもなんだか無理矢理っぽいです!」

皐月「抜け駆けはズルいぞー!」





ぶーぶーっ!

ぶーぶーっ!





如月「……ちゅぱっ♥」

如月「み、みんな! これは違うの!」

菊月「何が違うと言うんだ……?」

卯月「長女と次女が一目散に逃げるのは納得いかないぴょん!」

望月「妹たちにも希望を残せー!」

睦月「ふわぁ……♥」ビクビク///

如月「こ、これはね、そう! キス! キスがしたかったの!」

如月「そしたらすぐそばに、睦月ちゃんの美味しそうな唇があって……!」

如月「だから、結婚してでも唇を独り占めしようと……!」

弥生「支離滅裂な証言……!」

三日月「言い訳なんて見苦しいです!」

皐月「ほら、見なよ! 無理矢理結婚させられた睦月の顔を!」バッ!









睦月「そんな……睦月のこと、独り占めだなんて……///」トゥンク...

皐月「おい」

如月「ね、ね?! 睦月ちゃんも嬉しそうでしょ?! キスして正解でしょ?!」

如月「安心して! 睦月ちゃんのことは如月が幸せにしてあげるから!」

如月「みんなはしっかり結婚相手を決めてね!」

水無月「なんて白々しいんだ……!」

望月「でも確かに、睦月ならなんとでも言いくるめられそうだしなー」

提督『あ、そうそう、一つ言い忘れてたけど……』

提督『結婚なんだから、どっちが夫か決めておけよー』

弥生「後付けルールが……!」

如月「睦月ちゃんは、どっちが良い?」

睦月「えっと……睦月は、どっちでも……///」

如月「それなら睦月ちゃんは旦那様ね! 大丈夫、お仕事もお世話も、全部如月がしてあげるわ!」

文月「こんなに張り切ってる如月ちゃん、初めて見た……」

睦月「そ、そっか……如月ちゃん、睦月のお嫁さんになるんだ……」

睦月「でも、どういうことすればいいのか、全然わからないから……」





睦月「如月ちゃんの好きにして良いのね///」ニコリ









如月「」トゥンク...

菊月「おい」

水無月「いや、今のは分かるよ……」ドキドキ///

皐月「だね……」ドキドキ///

提督『おーし、新婚さんは退出しなさーい』

提督『扉から出たところのすぐそばに控え室があるから、そこで続きを観戦すること』

睦月「はーい」スタスタ

如月「みんな! 頑張ってね!」スタスタ

水無月「ブーブー!」

文月「あのガラスの向こうのお部屋って、そういう使い方だったんだー」

長月(え、うそ……! 睦月と如月が結婚……?! だって私たち、女の子なのに……! しかも姉妹艦で……!)ドキドキ///

卯月(やられたぴょん! まさか長女と次女が抜け駆けで速攻戦をしかけてくるなんて……!)

卯月(こうなったらうーちゃんも、間髪いれず決めるぴょん……!)

卯月(今まさに、指名しようとしているのは……?)チラリ

望月「むむむ……」ウーム

卯月(望月だけみたい……!)

望月(うーん……これはとっとと決めなくちゃダメみたいだなー)

望月(あたしの告白を断らなさそうなのは……駆逐隊繋がりで、弥生と三日月か……?)

望月(でも弥生は卯月がいるし……三日月一択かな)

望月(どうなるか分からない後半に賭ける方が面倒くさくなりそうだし、すぐにでも決めないと……)





卯月(……って考えてる顔してる……!)

卯月(うーちゃんはやっぱり弥生……! 大本命……! 大正義やようづ……!)

卯月(望月と三日月……そしてうーちゃんと弥生……!)

卯月(これが勝負の最適解だぴょん……!)










弥生「三日月……結婚しよう……」ギュッ

三日月「わ、私ですか!?」アワワワ///





卯望「ってそっちかーい!!」ドンガラガッシャーン

望月「おいおいおーい!!」

卯月「ぴょんぴょんぴょーん!!」

弥生「リアクションが雛壇芸人のソレ……」

文月「望月ちゃんは、三日月ちゃん狙いだったんだー」

皐月「卯月はやっぱり弥生狙いか」

卯月「弥生にはうーちゃんがいるぴょん!」プンスカ

卯月「どうして選んでくれないのさー!?」

弥生「え、だって……」






弥生「卯月は……夫婦になるには、うるさいから……」

卯月「」





望月「火の玉ストレートww」

弥生「それに弥生だって、相手を選ぶ権利がある……」

弥生「自由に選べるなら……物静かでお淑やかな人を娶って、慎ましい余生を過ごしたい……」

弥生「そう……三日月のように……!」キリッ

三日月「わ、私なんて……///」トゥンク...

望月「うわーまんざらでもないかおだー」

卯月「結構思い入れが強かったぴょん!」

三日月「あの、私はどちらで……?」

弥生「告白したのは弥生……だから、三日月がお嫁さん……」

三日月「私……地味だし、何をすれば分からないですけど……」

三日月「でも、あなたの居場所で居続けられるよう、頑張りますっ」ニコリ









弥生「」トゥンク...

菊月「今のは惚れるな……」ドキドキ///

睦月『睦月も、思わずキュンってなっちゃったのね……』ドキドキ///

如月『も、もうっ、浮気な旦那様なんだから……』ドキドキ///

皐月「みんな惚れやすすぎない? 単純だなー」 ※予約ブーメラン

弥生「で、では……誓いの、キスを……」ドキドキ///

三日月「はい……三日月はここにいます……」ンー

弥生「……」ドキドキドキドキ

三日月「……///」ンー










弥生「ん……♥」

三日月「ちゅ……♥」









睦月『ヒューヒュー!』パチパチ

如月『おめでとう♪』

望月「ブーブー!」

卯月「ブーブー!」

文月「二人とも、めっ」

控え室――



弥生『お邪魔します……』

如月『ふふ……ご成婚、おめでとう♪』

三日月『あ、あのっ、私は何をすれば……!?』

弥生『それじゃ……隣に座って、手を握ってほしい……』ドキドキ///

三日月『は、はい! おまかせください!』ギュー





水無月「向こうは楽しそうだなー」

長月(もう二組目が誕生したぞ……!? これは、私が変なのか……!? でも、普通は男の子と……!)ドキドキ///

菊月「しかし、結婚か……」ウーム...

卯月(まずい……みんな考え始めてるぴょん……!)

卯月(弥生と望月の行動を見て、果敢に挑戦しても良いという風潮になってきてる……!)

卯月(しかし望月はミスを犯した……!)

卯月(それは、三日月が第一希望だったことをバラしたこと……!)

卯月(うーちゃんみたいに断られることもあると分かった今、第二希望扱いされた子は絶対に断る……! もう望月に希望はない……!)

卯月(望月に残された相手は、誰一人いない……!)

卯月(でも、戦中長い間一緒に戦い抜いたうーちゃんだけは別……!)

卯月(同じタイミングで玉砕したうーちゃんのことを想いだすのは間違いない……!)

卯月(結果『じゃあ……卯月しかいないか……』って思考に至る……!)

卯月(当然みんなも『まあ卯月しかいないよねー……』って言うに決まってる……!)

卯月(狭まる選択肢……! うーちゃん一択……!)










望月「んじゃー皐月ーお願いー」

皐月「ん? いいよー」





卯月「なんでだぴょん!!」ドンガラガッシャーン

卯月「おかしいぴょん! 今のはうーちゃんの流れだったぴょん!」

望月「え、なんで?」キョトン

卯月「まさかのアウトオブ眼中!!」

卯月「皐月だって、い、今のは断るところだったぴょん!」

皐月「え、なんで?」キョトン

卯月「まさかのウェルカム!!」

皐月「でも、なんでボクなの?」

望月「あたしは……ほら、こんなずぼらな性格で……みんなには呆れられてるけど……」

望月「皐月は……見守りながらも、応援してくれて……」

望月「だから、皐月となら……頑張れる、かも……ってさ……」カァァ///









皐月「」トゥンク...

弥生『ブーメラン成立……』

皐月「そっか……えへへ、そっかー……///」

皐月「ボクのこと、結構見てたんだね……」

皐月「いいよ! 望月のこと、お嫁さんにしてあげる!」

皐月「だから、一人でゲームばっかりしてないで……ボクと遊んでね?」ニコリ









望月「」トゥンク...

睦月『展開が早い!』

皐月「じゃあ、誓いのキスをしよっか」

望月「う……恥ずかしい……」

皐月「そうだ! もし望月からキスしてくれたら、しばらくの間甘やかしてあげるよ!」

望月「え!?」

望月「で、でも……私からキスなんて……えっと……」モジモジ///










望月「……んっ♥!」チュッ!

皐月「ちゅ♥ ふふふ……///」









睦月『おめでとー!』パチパチ

三日月『おめでとうございます!』パチパチ

卯月「ブーブー!」

水無月「ブーブー!」

控え室――



皐月『失礼しまーす』

皐月『いやー、衝撃で電気が流れる感覚って、本当にあるんだねー』タハハ

弥生『わかる……』ウンウン

水無月「そうだよ! さっきまで控え室にブーイングしてたくせにー!」

皐月『いやーアハハハ……それはそうなんだけど……』

皐月『好きな子と幸せのキスをすると……そんな気持ちも吹き飛んじゃうんだなー……って』





卯月「こ……これがリア充の思考回路ぴょん……!」ゴクリ

長月(女の子と、き、キスすると幸せになる……!?)

長月(あ、あり得るのかそんなことが……!?)ドキドキ///

卯月(気付けば残り人数が半分に……!)

卯月(でも、ここで慌ててはいけない……!)

卯月(戦に勝つためにはまず、相手を知ることが肝心……!)

卯月(まさに今、このタイミングこそが重要……!)

卯月(残ったメンバーをよく見てみるぴょん……!)

水無月「えーっと……何を基準に決めたら良いんだろう……?」

卯月(水無月はまだ結婚のイメージを持てず、足踏み状態……!)



菊月「……」

卯月(菊月は考え込んだきり、一言もしゃべっていない……!)



文月「うぅ……誰か選ばなきゃ……でもぉ……!」

卯月(文月は優しいから自分で選べず……!)



長月「女の子同士……常識……キス……」カァァ///

卯月(長月はすっかりポンコツmode……!)

卯月(今ここにいるのは、これまでのキスの現場を見ていながら、いまだに前へ踏み出せずにいる……!)

卯月(停滞……! 圧倒的停滞……!)

卯月(これが生放送なら放送事故レベル……!)

卯月(つまり、ここが最後のチャンスだぴょん……!)

卯月(ここで失敗すれば、あとはもう選択肢はゼロ……!)

卯月(受け入れるしかなくなる……! 己の無力を! 選択できなかった自分の愚かさを……!)

卯月(避ける……! それだけは絶対に……!)

卯月(今こそ、最適解を導き出す時……!)キリッ










菊月「……水無月! 私の妻になってくれ!」ビシッ

水無月「え、なに!?」ビクッ





卯月「えぇ~!?」ドンガラガッシャーン

菊月「この部屋に入ってからずっと考えていたんだが……」

菊月「夫婦になるということは、一緒に生活していくことだ」

菊月「私は稼ぐことは自信あるが、残念ながら家事に疎くてな……」

菊月「服ごとに洗剤を変えたり、隠し味を研究したり、栄養が片寄らないよう献立を工夫したり……」

菊月「鎮守府でいつも家事を頑張ってくれている水無月なら、安心して任せられる」

菊月「結婚しよう」キリッ

皐月『ここで菊月が仕掛けた!』

望月『きくづき~がんがえ~』

卯月(ここで菊月が猛ラッシュ……!)

卯月(沈黙からまさかのトップスピード……!)

卯月(しかし……! しかし攻め手が悪い……! あまりにも……!)

卯月(今どき、そんな古い価値観に賛同してくれる子がいるかどうか……!)

卯月(否……! 答えは否……!)

卯月(水無月は元気でやんちゃ……! むしろうーちゃん寄り……!)

卯月(そんな水無月が、旧体制然とする菊月を選ぶはずがない……!)






水無月「うそ……水無月のこと、そんなに見ていてくれてたなんて……///!」ポロポロ





卯月「あるえー?」

水無月「だって、誰もそんなこと……気付いてなかったと思ってたから……!」グスッ

菊月「私も気付いたのは先日だった……」

菊月「水無月の家事がすべて、私たちの好みにあわせてあることに……」

菊月「それに気付いたその時、ふと頭をよぎったんだ……」

菊月「『私が男なら、きっと水無月を妻に選ぶだろう』――と」

菊月「今がその時だ」









水無月「」トゥンク...

如月『あぁ! ダメダメ! そんなの格好良すぎるわ!』ギュー!

睦月『あれっ急に世界が真っ暗になったのね』

如月『睦月ちゃんは見ちゃいけませんっ!』

睦月『なんで!?』

菊月「私が夫となる覚悟を決めるのに、ずいぶん時間がかかってしまった……」ギュ...

水無月「あ……///」トロン...

文月「わわっ、水無月ちゃんの顔がとろけてる……!」

如月『見ちゃダメ~!』

睦月『なんで!?』

菊月「さあ、水無月……誓いのキスを……」

水無月「う、うんっ……」

水無月「ん……///」










菊月「……ちゅ……♥」ギュー

水無月「ちゅぅ……ん……♥」ギュー









皐月『よ! 日本一!』パチパチ

望月『おめでとーねー』パチパチ

菊月「では、向こうと合流しようか……」スッ...

如月『さも当然のように繋ぐ手を差しのべているわ……!』

三日月『なんて紳士なんでしょう……!』

弥生『む……』ギュー

皐月『そういえば、結局菊月はチョロくなかったね』

睦月『さすが菊月ちゃん!』

水無月「えっと……」

菊月「どうした? ぜひエスコートしたいのだが……」

水無月「あ、うん、それは嬉しいんだけど……」










水無月「こういうのって……三歩後ろを歩いた方が、良い……のかな?」テレテレ///









菊月「」トゥンク...

望月『まあ、そうなるな……』

睦月『(破壊力が)ヤバイよヤバイよ~』

控え室――



菊月『待たせたな』スタスタ

水無月『……///』スタスタ

弥生『あれ、すぐそばを歩いてる……?』

三日月『結局、どうしたんですか?』

菊月『私の服の裾をつまむ、ということになった』

水無月『……♥』ドキドキ///

如月『なにそれかわいすぎる』

菊月『気を抜くと萌え死にそう……』ドキドキ///

皐月『後でボクにもやってくれない?』

望月『し、しょうがないなー///』










卯月「」








卯月(どうしてこうなったぴょん……?)

卯月(はじめは弥生がいるから安全と思ってたのに……)

卯月(いつの間にか追い込まれ、最後の三人になっていた……)

卯月(ここで失敗すれば、あの変態ロリコンに人生を捧げることに……)

卯月(それだけは……)

卯月(それだけは絶対にダメぴょん……!!)

卯月「文月!!」

文月「ふえっ!? な、なに!?」ビクッ

卯月「うーちゃんと……!」









卯月「うーちゃんと結婚してください!!」orz





皐月『出たー! 卯月の最終奥義! 土下座だー!』

望月『なりふり構わず告白してきたねえ』

卯月「嫌なところ゛は何でも治すから!!」グスッ

卯月「苦手な家事も゛頑張って覚え゛るがら゛!!」ポロ...

卯月「い゛たずらも゛卒゛業じます!!」ポロポロ

卯月「だがら……どうか……う゛ーちゃんと……!!」グスッ

卯月「うーぢゃんどっ……結゛婚を゛っ……!!」グスグス





弥生『こんなに必死な卯月……初めて見た……』

菊月『意図せず、文月の優しさを攻める形になったな……』

水無月『あとはふみちゃんが、どうこたえるか……!』





文月「あの、えっと……」

文月「……」










「ごめんなさい……」ペコリ





卯月「」









望月『あちゃー』

菊月『試合終了……だな』

文月「卯月ちゃんのこと、あたしは好きだよ? 本当だよ?」

文月「本当なら……結婚しても構わないかなって……思うし……」

卯月「ど、どうじでっ!?」

卯月「どうしでう゛ーちゃん゛じゃダメなの゛っ!?」ガシッ!!

卯月「それな゛らう゛ーちゃんを選゛んでよ゛おっ……!!」

卯月「ふみ゛ぢゅきぃ……どうじで……う゛ぅぅ゛……!!」

文月「卯月ちゃん……」





弥生「卯月の言い分は正しい……」

睦月「文月ちゃん……どうして卯月ちゃんのこと、選ばないの?」





文月「それは……」チラリ










長月「分からない……将来なんて分からない……!」

長月「あぁ……未来の私は、どんな感じなんだ……!」アワワワ





文月「長月ちゃんのことが、心配で……」









水無月『あーそっちかー』

如月『確かに、長月ちゃんをこのまま放っておくなんて出来ないわ……!』

皐月『それに卯月は一人きりでもなんとかやっていけそう感あるもんね』



文月「長月ちゃんは、あたしがそばにいてあげないとダメだから……」

望月『言ってることが完全にダメンズのソレな件について』

三日月『文月はどんな人にでも優しいだけですから……!』

文月「長月ちゃん……」ギュ...

長月「」トゥンク...

水無月『いやいやwww抱いただけだからwww』

望月『はえーよwww』

睦月『長月ちゃん、チョロすぎぃ!』

文月「あたしがそばにいてあげるから……ね?」

長月「文月……わ、私で良いのか……!?」

長月「今まで、この状況に追いつけなくて……何も出来なかった私を……?」

文月「あたしだって、今まで何も出来なかったから、おあいこだよ?」

文月「それで、奥さんと旦那さん……どっちがいーい?」

長月「だ……旦那さん!」

長月「文月の旦那さんが良い!!」

文月「え?」

長月「だって、私がダメだったから、文月に苦労かけさせてしまったし……」

長月「それに……こんなに優しい文月を、余り者だなんて思ってほしくないから……」

長月「だ、だから! 私が決めた! 私が文月の夫だ! 文月が妻だ!」

長月「文月が良い! 文月と結婚したい!!」

文月「……」

文月「……」










文月「」トゥンク...





水無月『ですよねー』

望月『長月は、ここぞという時に熱いんだよなぁ』

長月「それじゃ……ち、ちち、誓いの……キスを……!」ドキドキ///

文月「長月ちゃん、大丈夫? 真っ赤だよ?」

長月「ふ、文月とキスできて、嬉しいんだよ……!」ドキドキドキドキ///

文月「ふえっ!?」ドキッ///










長月「ちゅむっ♥! ん……♥! ちう……♥!」ギュー!

文月「ん゛んっ♥!? ん……♥ ちゅ……♥」ギュ...









睦月『おめでとー!』パチパチ

如月『一時はどうなるかと思ったけれど……』パチパチ

水無月『ま、ながながの良いところが見れて良かったよ』パチパチ

文月「それじゃあ、いこうか」ギュ

長月「あっ」ビクッ!

文月「あ……ゴメンね? 急に手なんか繋いじゃって……」

長月「違う、嬉しいんだ」ギュッ

長月「手と手が触れあった瞬間、今自分が幸せだってことを……理解しちゃって……///」

文月「長月ちゃん……!」パァァ...!

文月「うん! あたしも一緒だよ!」

文月「長月ちゃんと、色んなことをしたい!」

長月「なら、このことをみんなに報告しないとな」スタスタ

文月「うん!」スタスタ



ガチャリ



長月「いやー、凄いなこれは! これは良い!」

長月「結婚は最高だぞ!」アハハ

文月「本当だねー♥」ウフフ



バタンッ










卯月「」









卯月「」









卯月「」








卯月「どうして……どうして、こうなったぴょん……」

卯月「気が付けばみんなイチャイチャしてて……うーちゃんだけ取り残されて……」

卯月「せめて……せめて弥生だけは、うーちゃんの味方だと思ってたのに……」グスン...









弥生『いえ、弥生は遠慮します』キッパリ

卯月「遠慮がない!!」ガーン

ガチャッ



卯月「!?」ビクッ!



ギイィィィ……









提督「やあ……卯月ぃ……」

卯月「ひっ……!?」ゾワッ...!

提督「みんなは早々に、結婚相手を見つけたぞ?」



バタンッ

カチャリ



提督「実はな、俺もなんだよ……」









提督「俺も結婚相手を見つけたのさ……」ニタァ

卯月「ひいぃぃ……!!」

提督「さあ卯月! 俺と誓いのキスをしようじゃないか!」ダダダッ

卯月「い、いやぁ!!」ダダダッ

提督「こらこら、逃げてもこの部屋から出られないぞー」

卯月「いやああ! 近寄らないでええっ!」

提督「アハハハー! まてまてー!」

控え室――



菊月「卯月……!」

皐月「早く助けに行こうよ!」

三日月「もう結婚した私たちなら、あの呪いの扉を越えられます!」

睦月「そっか! その手があったのね!」

皐月「十人がかりで取り押さえれば、さすがの司令官も太刀打ちできないはず!」

長月「なら、急ぐぞ!」



ガチャッ……!



長月「くっ……!」



ガチャガチャッ……!



長月「ダメだ!! 扉に鍵をかけられた!!」

三日月「そんな!?」

菊月「物理的に閉じ込めたか……!」

卯月「きゃんっ!?」コケッ



どさ!



卯月「うぅぅ……もうヘトヘトで、動けないぴょん……!」

提督「どうだー! お前たちよりも体が大きい分、筋力も体力も強いのさ!」

提督「つまり、夜の[ピーッ]もバッチリってわけだ!」

如月『ひ、ひどいわ……!』

水無月『そんな鬼畜なことをするなんて……!』

文月『鬼ー! 悪魔ー! 犯罪者ー! 強姦魔ー! ロリコンー! 童貞ー!』

提督「ど、どどど、童貞ちゃうわ!!」

弥生『そこしか否定しないの……!?』ガクブル

卯月「ひっ……いや……!」ガクガク

提督「ほう……今日の[ピーッ]は[ピーッ]の[ピーッ]か……似合ってるじゃないか……」

提督「その[ピーッ]が俺の[ピーッ]で[ピーッ]に染まるのも時間の問題だなぁ……?」

卯月「ぁぁ……!」ブルブル

提督「安心しろ……俺の[ピーッ]を[ピーッ]し続けたら、外に出られなくなるほど[ピーッ]くなる……」

提督「否が応でも、俺のお嫁さんに相応しい[ピーッ]の[ピーッ]になれるさ!」

卯月「ぃ……ゃだっ……!」ゾワゾワ

文月『ピー音だらけで怖いよぉ……!』フルフル...

長月『タイトルに【R18】がついていたらと思うと……』ゾッ...

三日月『しかし安心はできません!』

如月『このままじゃ【R18】付きの別スレでこの後の濃厚な展開が描かれてしまうわ……!』

水無月『でも、扉は開かないんだよ!?』

睦月『……睦月たち……このまま見ているしかないの……?』

睦月『大事な妹が……卯月ちゃんが……グスッ……変態ロリコンのお嫁さんにされるところを……!』ポロポロ...

提督「さあ~……卯月い~……年貢の納め時だぞお~……♪」ニチャァ...

卯月「ぅ……ぁ……」ガクガク...!



卯月(これは……罰だぴょん……)

卯月(自分のことばっかりで……みんなに迷惑かけてきた……)

卯月(そんな悪いうーちゃんへの……天罰なんだぴょん……)










卯月(でも……せめて……)





卯月(みんなと同じお墓に……入りたかった……ぴょん……)
















どんっ!!



提督「ぎゃふんっ?!」バタリ

提督「あ、痛いぁ~……」イテテテ



がしっ!!



卯月「ふぎゅっ!?」ビクッ!

卯月(と、突然、顔を掴まれt――)










ズキュウウゥン









卯月「!?」

提督「!?」

『『!?!?!?!?』』

文月『な、何が起こったの……!?』

弥生『卯月にキスしてるのは……!』

長月『司令官……じゃねえ……!』

如月『それに、あの服……睦月型の制服よ……!?』

菊月『一体誰なんだ……私は知らないぞ……!』

睦月『ううん……睦月は、心で理解したよ……!』

皐月『まさか……あり得ない! だって、あの子はまだ……!』

三日月『でも、それしかあり得ません!』

望月『え、うそ……まさか……!?』

水無月『そう……つまり彼女は――!』










夕月――!!!!!!!!








皐月『あの子が……夕月……!』

睦月『すっごく可愛い子なのね!』

如月『綺麗な髪……』

水無月『その色できたかー!』

三日月『明るい感じですね』

弥生『あ……あそこに月の装飾品が……』

菊月『初期装備は……まあ、分かっていたよ……』

長月『やっぱり、私たちと声が似てるな』

皐月『ここからだとちょっと判別しにくいけど……塩か甲殻類のどっちかだね』

望月『いやーこれ全部当たってたら預言者だよなー』

望月『そう思わない?』チラッ

皐月『でも、どうして!? どこにもいなかったのに……!?』

菊月『……そうか、司令官の押したスイッチだ』

三日月『確か『すべての睦月型を誓いのキスをしないと出られない部屋へ転送するスイッチ』と……』

如月『夕月ちゃんも立派な睦月型……きっと魂だけ来ていたのね』

菊月『おそらく、ここで起きた出来事も、全て知っているだろう……』

皐月『でも! 仮にそれが事実だとしても……!』

皐月『夕月が現れる理由にはならないよ!』

皐月『だって夕月はまだ実装されていn――!』ハッ!

長月『そうか……そういうことだったのか……!』

長月『卯月があと少しで変態ロリコン(司令官)の毒牙にかかろうとする、まさにその時……!』









睦月『夕月ちゃんが……実装された……!!』

卯月「……」

卯月「そうなの……夕月……?」

夕月「……」コクリ

卯月「じゃあ……うーちゃんのこと、全部見てたんだよね……?」ジワ...

夕月「……」コクリ

卯月「うーちゃん……いつもみんなに迷惑かけて……イタズラして……悪い子で……」グスッ

卯月「なのに……そんなうーちゃんのこと……選んでくれるの……?」グスグス

卯月「うーちゃん……夕月の、特別な子に……なっていいの……?」ヒッグ

夕月「……」

夕月「……」ニコリ









卯月「」トゥンク...

長月『堕ちたな』

弥生『うん……』

卯月「ゆ……ゆうぢゅきぃいぃぃ~~!!」ギュー!!

卯月「ありがどう……本当にっ……ありがとう……!!」グスグス

卯月「うーちゃんっ……うーちゃんっ……夕月のことっ……!!」

卯月「絶対にっ! 絶~対にっ!! 世界一幸せにするぴょん!!」

卯月「うえぇぇえぇぇ~~ん!! 怖かったよぉおぉおおぉ~~!!」ビエー!





如月『うぅ……おめでとう……ぐすっ……』パチパチ

望月『イイハナシダナー』

三日月『ところで、夕月もチョロいのかしら?』

水無月『もうしばらくしたら分かるんじゃない?』

皐月『いやはや、こんなに良い話になるとは思わなかったよ』

水無月『良い話だな』

長月『感動的だな』

菊月『だが……司令官が……』





『『あっ』』

提督「……」

卯月「し、しれーかん……」

提督「……」

卯月「……だ、ダメぴょん!」バッ

卯月「うーちゃんはもう夕月のお嫁さんになったんだぴょん!」

弥生『今さりげなく自分を嫁に選んだ……』

卯月「たとえしれーかんでも、夕月には指一本触れさせないぴょん!!」キッ!









夕月「」トゥンク...

望月『はい堕ちたーはいこれ夕月堕ちたよー』

望月『睦月型全員チョロかったよー』

提督「……」

提督「いや、いいんだ……」

提督「お前たちの姿を見て、ようやく気付いたよ……」

提督「本当の愛というのは、お互いがお互いを支えあうことだと……」

提督「今、お前たちは真の絆を手に入れた……」

提督「もう俺の付け入る隙は無いよ」

卯月「しれーかん……」

提督「これが扉を開けるスイッチだ」

提督「押せばあの扉が開き、二人とも外に出られる」

提督「だが……全員、急いだほうが良いぞ」

卯月「それって、どういう意m――?」



ポチっとな









ズウゥン……!!

グラグラグラ……!!



「「!?」」

提督「このスイッチを押せば、あの扉が開くと同時に、この施設も崩壊する」

卯月「えぇぇ!?」

提督「地中百メートルだから、急がないと完全に埋まってしまうぞ」

卯月「無駄に深い!!」



ガチャリ



弥生「卯月! 早く!」

皐月「これヤバイよ! すぐに崩壊する!」

卯月「でも、しれーかんが……!」

提督「俺は行かない」

提督「その扉は俺にも効果がある」

提督「俺の場合、無職の呪いで、社会的に抹殺されてしまう……」

提督「そんな目に遭うくらいなら、ここで潔く散ったほうがましだ」

三日月「そんな……!」

提督「それに……」

提督「最近はお前たちだけで鎮守府運営できてるし……」

提督「一方俺は、秘書艦にお触りしてセクハラしたり、中破姿のまま仕事をさせてセクハラ兼パワハラしたり、着替えてるところに間違って入ったふりしてセクハラしたり、仕事しなかったり……」

提督「あそこはもう、もう俺の居場所ではないのさ」フッ...









文月「あ、うん……」ドンビキ

水無月「やっと分かったかー!」ブーブー

如月「司令官……自覚してくれたのね……!」グスッ

提督「さあ、早く行け!」

提督「全員揃って、こんな呪われた部屋から脱出するんだ!」

提督「そして、艦隊二つを睦月型で埋め尽くせ!」

菊月「言われるまでもない!」ダダダッ

文月「みんなーいくよー!」ダダダッ

望月「司令官、またねー」ダダダッ

如月「第一艦隊旗艦は睦月ちゃんを推薦するわ!」ダダダッ

水無月「じゃあ第二艦隊は皐月を推薦するよ!」ダダダッ

長月「走れ! 走れ! とにかく走れ!」ダダダッ

弥生「うぅ……百メートルも階段……」ダダダッ

睦月「卯月ちゃん! 夕月ちゃん! 早く逃げるよ!」

卯月「夕月も、早く逃げるぴょん!」ダダダッ

夕月「……」ダダダッ

睦月「急いで、急いで!」

提督「睦月……」

睦月「提督……」

提督「みんなを頼んだぞ」

睦月「……はい!」ビシッ

睦月「睦月型一番艦として! 鎮守府最古参として!」

睦月「提督のハラスメントを監視・抑制すべく徹底的に取り締まった自警団団長として!」

睦月「みんなのことを守り続けます!」ビシッ

提督「……」ビシッ





卯月「うわぁああぁん!! 全方位から信頼のないしれーかんは、もうこりごりだぴょぉおぉぉん!!」ダダダッ

<これで全員だよ!

<とにかく走れ! 止まるんじゃない!

<全速前進DA★









提督「……」

提督「行ったか……」

提督「……」

提督「ふっ……」










提督「フハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!」








提督「こんなこともあろうかと!!」

提督「この部屋には、緊急避難用の隠し通路があるのさ!!」



ガラッ!



提督「どんな部屋にも穴はあるんだよな……」

提督「そう!! 睦月型と同じように!!」ドヤァ!

隠し通路――



スタスタ



提督「ここの通路は頑丈に作られている、ゆえに崩壊しない」

提督「なので俺は余裕綽々で逃げることが可能だ」

提督「ちなみに、この通路の先は、俺の秘密の小屋へと繋がっている」

提督「それが意味するものは何か?」

提督「そう!! 俺は存在しない人間として、あの鎮守府に干渉できるようになるということ!!」

提督「みんなの様子を遠巻きから見守るも良し!!」

提督「監視カメラをジャックして目で楽しむも良し!!」

提督「大量の新婚さんたちのあれやこれやをチョメチョメするもよし!!」

提督「そしていつかは、警戒心が薄れた時を狙って侵入し……ぐふふふふ……」

提督「最高だな」ニチャァ...

提督「さあ、出口についたぞ」

提督「まずは秘密基地の生活に慣れるところからだな」



ガチャリ

秘密の小屋――



提督「……」









夕月「……」

提督「……」

提督「えーと……なぜ夕月さんがここにおられるのでしょうか……?」



提督「あー……さっきの部屋で、隠し通路を見つけた、と」



提督「なるほどねーあの時はまだ魂だけだったもんねー壁とか貫通しちゃうわなー」



提督「通路の先にこの部屋を見つけて、俺の計画を知った……?」



提督「いやいや! それは無理だろ!」



提督「……あぁ……説明書を読んだのね……隠しカメラの……え、俺の計画書も……?」



提督「あー……夕月は賢いなー……」

ガチャッ!



提督「あ、ちょ、たんまたんま! 銃口こっちに向けないで!」



提督「お手上げっ! ヘンザッ! 見えるっ!? こっちはもう白旗だしっ!」



提督「う、嘘じゃないやい! 本気の本気で降参!」



提督「……あぁ……万一バレた時のセリフ全集も読破済みだと……」



提督「あー……夕月は読書家だなー……」ダラダラ



提督「ま、まって!! 本当!! これ本当に謝るから!! いやマジだって!!」



提督「え、それも書いてあった!? チクショウ!! 俺の手帳まで読みやがって!!」



提督「あっ違っ!! 今のは思わず口が滑っただけでっ!! あ、そういう意味じゃなくて!!」










ぎゃああああああああああああああ~~……!!











――
――――





月日は過ぎて――





――――
――


鎮守府――



睦月「艦隊が帰ってきたのね~!」



ガラッ!



望月「あー……おつかれー……」グデー

水無月「なんだか、もっちーの方が疲れてない?」

望月「十二日に二度の激務の日……」グデー

水無月「持ち回りの提督当番って、そんなに疲れることだっけ?」

弥生「向き不向きがあるから……」

菊月「もう一つは?」

望月「秘書艦当番の日……」グデー

三日月「なるほど……!」

如月「如月は、司令官当番の方が楽だけど……」

弥生「向き不向きがあるから……」

皐月「みんな、お疲れ様」

睦月「はいこれ報告書」

皐月「……ん、確かに」

水無月「ふぅ~……これで今日のお仕事は全部終了~!」ノビー

三日月「すごく楽になりましたね」

皐月「何か行動するたびに、服装や艤装に盗聴器や隠しカメラがないかチェックしてたのが、どれだけ無駄な時間だったことか……」ヤレヤレ

弥生「代わりに、キステロでのぼせる事件が増えたけど……」

皐月「そんなの可愛いものだよ」

皐月「そのタイムロスを加えても、お昼過ぎには全部終わっちゃうんだから」

望月「あの無能変態ロリコン(しれいかん)、本当にいる意味なかったよね……」グデー

三日月「そういうこと言っちゃダメです」メッ

水無月「今日は早く帰れたから、お昼用意できるよ」

三日月「私もお手伝いします」

如月「いつもありがとう♪」

水無月「好きでやってるから」

水無月「今日は菊月がMVPだよね?」

水無月「献立、贔屓しちゃうよ?」

菊月「なら、いつもの炒め物が食べたい」

水無月「オッケー、相変わらず好きだねー」

菊月「水無月がいつも作ってるチャーシューのタレが、旨味を引き出してるからな」

水無月「え、なんでそれを知って……!?」ドキッ///

菊月「水無月のことは、何でも知ってるさ……」フッ

水無月「はわわ……!」キュンキュン///

望月「チョロい(確信)」

皐月「チョロい(事実)」

食堂――



睦月「美味しい!」モグモグ

文月「美味しいね~♪」モフモフ

菊月「また腕をあげたな」モグモグ

水無月「愛情は最高の調味料だからね~♪」

三日月「あの……その量は……」

菊月のお皿「どぉん」

菊月「出されたものは全部食べる……それが夫のつとめだ」モグモグ

如月「体壊さない程度にね?」

睦月「水無月ちゃんってさ……」モグモグ

水無月「なに?」モグモグ

睦月「やっぱり『ごはん? お風呂? それともわ・た・し?』って言ってるの?(天然)」

水無月「げふっ! ごほごほっ!」

弥生「ンフッww」

如月「んもう、睦月ちゃんってば……」ウフフ

水無月「そ、そんなこと聞いてどうするのさー!?」

睦月「だって、すごく気になるから……(天然)」

弥生「確かに言ってそう……」

水無月「なんか変なキャラ扱いされてるー!」ガーン

睦月「えっじゃあ言ってないの?(天然)」

水無月「それは……」









水無月「……言ってる、けど……」カァァ///

睦月「ヒューヒュー!」

三日月「ヒューヒュー!」

弥生「ひゅーひゅー……!」

睦月「言われて菊月ちゃんはどうしてるの?(天然)」

望月「おいマジかよこの姉ww」

望月「グイグイ食いつくなww」

菊月「最終的には全部いただいている」

睦月「おぉー(感嘆)」

菊月「出されたものは全部食べる……それが夫のつとめだ」モグモグ

弥生「すごい……羨ましい……」キラキラ

睦月「睦月も、これくらいデキる夫になりたいのね!」ウンウン

三日月(えっ……食べちゃうんですか……?)ドキドキ///

如月(そんなっ……これ以上食べられたら、如月、なくなっちゃうわ……!)ドキドキ///

卯月「ふぅ~やっと終わったぴょん」テクテク

菊月「……卯月? どうしたんだ、こんなところで?」

菊月「今日はオフだったはずでは……?」

弥生「こんな時間まで、何してたの……?」

卯月「あー、えーっと、それは……」

睦月「卯月ちゃんも一緒に食べる?」

卯月「う、うーちゃんは……ちょっと……」

菊月「ダイエット中か……?」

如月「うふふ……まあまあ」ニコニコ

三日月「卯月は卯月で忙しいから」ニコニコ

水無月「ほらほら、早く食べないと冷めちゃうよ?」ニコニコ

夕月「……」スタスタ



睦月「あ、夕月ちゃんやって来たよ」

卯月「ぴょん!?」アセアセ

如月「はい」つテカガミ

三日月「どうぞ」つクシ

卯月「ありがとうぴょんっ」クシクシ...

卯月「ん……ん゛んっ……」

卯月「またあとでぴょん!」スタタタ...



皐月「?」

望月「あっ(察し)」

卯月「ゆ、夕月っ」

卯月「えっと……ひ、久しぶりぴょん!」

卯月「そ、そうだよね……今朝会ったもんね……///」

卯月「あ……あのねっ?」

卯月「うーちゃん……今日は、お弁当……作ったぴょん……」

卯月「だから、その……お、お外で……一緒に……///」

卯月「……」









卯月「!!」パァァ...!

夕月「……♪」スタスタ

卯月「~♪」スタスタ





皐月「あぁ、そういうことだったのかー」

望月「いやはや、あんなに喜んじゃって……」

三日月「さっき厨房で一緒に作ったんですよ」

菊月「そういうことか……」

皐月「それにしても、卯月があんなに変わるなんて、思ってもみなかったよ」

望月「夕月がいると完全に大和撫子だもんね」

弥生「二人だけ、夫婦というよりも、カップルみたい……」

如月「まだ夕月ちゃんとは思い出が少ないもの」

如月「これから色んな経験をして、素敵な夫婦になっていくわ」

睦月「睦月も如月ちゃんと、もっともっと色んな経験をしていきたいのね」

如月「ええ!! 本当ね!!」

菊月「まったく、如月は相変わらz――ん?」





文月「ぅ……ゴメンね? あたしが気を抜いたばかりに……」スタスタ

長月「気にするなって。私も汚したし、おあいこさ」スタスタ





睦月「あ! 文月ちゃーん! 長月ちゃーん!」ノ

文月「えっ!?」ビクッ!

長月「やべっ」ビクッ!

睦月「こんな時間まで寝てるなんて、ずいぶんお寝坊さんなの……ね……」









文月「うぅ……///」

※乱れた髪
※乱れたパジャマ

長月「しまった……///」

※抱えられたシーツ×2





睦月「さすがの睦月も真実に気付くのね……」ズーン

望月「二人とも、さすがにしょっちゅう過ぎない?」

皐月「この間もベチョベチョに汚して注意されたばかりだよね?」

文月「ゴメンなさい……」シュン...

如月「べ、別に怒ってはいないのよ?」

菊月「ただ軍人として、その堪え性のなさは気になるな……」

菊月「これだけ欲望に忠実だと、将来が心配だ……」

長月「だ、だって……!」

長月「私のお嫁さん……可愛すぎて……///」





睦月「分かるのね」ウンウン

菊月「分かる……」ウンウン

弥生「分かる……」ウンウン

皐月「可愛いよね」ウンウン









如月「ま、まあ……♥」ドキドキ///

水無月「えへへへ……♥」ドキドキ///

三日月「可愛いなんて……♥」ドキドキ///

望月「な、何も出ないからなっ……♥」ドキドキ///

皐月「ならよし」

皐月「可愛いならよし」

文月「よかったぁ……」ホッ

長月「悪い、ちょっと風呂場を借りる」

水無月「いいよ、いいよ、どうせまた汚れるんだし」

文月「ゴメンねぇ~……」スタスタ

長月「じゃあまた……」スタスタ

望月「……しばらく風呂場には近付いちゃダメだな」

睦月「そっか……そうだよね……」

睦月「睦月たち、みんな結婚したんだ……」

如月「そう……そしてみんな新婚さんよ?」ギュ

睦月「あっ……♥」ドキッ///

睦月「如月ちゃん……んっ……こんなところで……♥」

如月「如月にお任せするんでしょう?」ウフフ

睦月「うん……もっと、さわってぇ……♥」

如月「はぁい♥」チュッ♥

睦月「ふわあっ♥」ゾクゾク///





水無月「あわわ……」ジー///

菊月「何しているんだ、まったく……」ジー///

如月「ふふふ……さっきの匂いにあてられたのね?」

睦月「だって、あんなにプンプン匂うから……///」

如月「あら、如月も同じよ?」ギュムッ♥

睦月「わわわ……如月ちゃん、当たって……♥」

如月「当ててるのよ♥」ギュムギュム♥

睦月「あぁ~♥」ビクンビクン///





三日月「す、すごいですっ……!」ドキドキ///

弥生「……♥」ムラムラ///

弥生「三日月……弥生のここ、触ってみて……」グイッ!

三日月「えっ……こ、こんなところで……?!」

三日月「……あ……♥」クニュ///

弥生「んっ♥」ゾクゾク

三日月「すごい……もうこんなに……///」スリスリ

弥生「っ♥ み、三日月……お願い……♥」

三日月「は、はいっ! 旦那様のためならっ♥」コシコシコシコシ

弥生「あっ♥ あっ♥ あっ♥」





菊月「お、おいおい……」

菊月「昼間からなにやってるんだ」

菊月「そういうのは夜にするものだろう」

菊月「私たちは艦娘、立派な一軍人として、公私を混同せず――」クドクド

水無月「ねえ、菊月?」モジモジ♥

水無月「取って置きのデザートがあるんだけど……食べる?」ソワソワ♥

菊月「……」

水無月「……」ワクワク♥

菊月「ちゃんと私の話を聞いていたのか?」ハァ...





菊月「出されたものは全部食べないとな♥」ガバッ

水無月「キャ~♥」

<当たってるっ♥ 睦月ちゃんのが当たってるわあっ♥

<あっ♥ あっ♥ あっ♥



<奥まで、熱いです……♥

<んっ♥ 三日月……上手っ……♥



<あむっ♥ 良い出汁が出ているぞ……♥

<あぁ~♥ そこ食べちゃらめぇ~♥









望月「……」

皐月「……」

望月「まーた始まったのか」

皐月「あの日の後遺症……みたいなものかな」

皐月「ナニが起こってるかは絶対言わないけど」

望月「毎日毎朝毎晩、よくも飽きないなあ」

望月「ナニのことかは絶対言わないけどさ」

皐月「ボクたちは違うもんね」

望月「そんなの当たり前だろ……」

望月「いくらあたしたちしかいないからって、人目も憚らず夢中になるなんて……」

皐月「二日に一回くらいだよね?」

望月「そのくらいで十分だっての」ウンウン

皐月「その一回がえげつないんだけどね」

望月「ついつい盛り上がっちゃうよなー」ウンウン

皐月「昨日はシなかったけどね」

望月「疲れてたししょーがない」ウンウン

皐月「……」

望月「……」

皐月「……♥」モジモジ///

望月「……♥」ソワソワ///

望月「あぁ~!(唐突)」

望月「みんな頑張ってるおかげで、鎮守府運営も余裕だなぁ~!」

望月「ご褒美にお休みあげちゃおうかな~!」

望月「どう思う秘書艦~!?」

皐月「そ……そうだね!」

皐月「これなら明日まで突然休暇にしても問題無いよ!」

望月「それじゃあ司令官権限~!」

望月「明日一杯までお休みに決定~!」



「「いえーい!!」」パチパチ




この世界には



艦娘たちだけで結婚が成立している鎮守府が存在する



そこに男は一人も存在せず、いつ枯れるとも知らない百合の花園が広がっているという



次に花開くのは、あなたの鎮守府かもしれない――


???――



??「誓いのキスをしないと出られない部屋!?」





おわり

以上です、ありがとうございました

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