【ガルパン】しほ「あ、あの…河嶋さんのお母様が何故大洗の制服を…?」 (88)



タイトルの時点でアレで申し訳ありませんが

最終章・第二話 のネタバレを含みます

よろしくお願いしマウス



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しほ(大洗制服)「さぁ!今回向かうのは…聖グロです!」

好子(大洗制服)「BCに行く気がしましたが…それはそれとして練習試合楽しみですね~」

百合(大洗制服)「相手は強豪ですが撃破あるのみです」

久子(大洗制服)「さて、あとは沙織だけだな…」



???「あの…西住しほさん達はこちらでしょうか…」

しほ「!?」




河嶋母(大洗制服)「始めまして…」ペコリ


しほ「…」

好子「…」

百合「…」

久子「アンタ、誰だい?」


河嶋母「いつもウチの桃がお世話になっております、河嶋の母です…」

好子「河嶋さんのお母さん?」

百合「沙織さん、来れなくなったのでしょうか?」

久子「でも、その代役がなんで河嶋さんの母なんだい?」

しほ「あ、あの…河嶋さんのお母様が何故大洗の制服を…沙織さんに何かあったのでしょうか」


河嶋母「実はですね…」


………





……




― 大洗  わし 文具


沙織「ふぇ…やっと、終わった…」

桃「御苦労だったな、武部」

沙織「まさか、河嶋先輩の家で一夜を過ごす事になるなんて…」

桃「すまんな、家族の面倒もあるからお前を連れてくる事になってしまって」

沙織「それはいいんですけど、河嶋先輩これだけの量の書類と事務仕事いつも学校でこなしていたんですか?」

桃「ああ、そうだが」

沙織「これからもこれを私が…やだもぉ~」ドヨーン

桃「おい!しっかりしろ!」

沙織「てか、河嶋先輩有能だったんですね、事務処理では…」

桃「まぁな、人呼んで大洗のキャゼルヌとは私の事だ」エッヘン

杏「そーそー、戦車道ではさっぱりなとことか似てるよねー」

柚子「でも、その自己評価が出来てない上に毒舌ではなく口が悪いだけなのが桃ちゃんなんだけどね」

桃「なんだとー!!」プンスカ

杏「これからは大洗のサオリチェフこと武部ちゃんに頑張ってもらわないとねー」

沙織「あはは…なるほど…」




沙織「さてと…」スクッ

桃「武部、どこかへ行くのか?」

沙織「はい、しぽりん達がまた他校に行くっていうので…」フラッ…

柚子「武部さん少し休んだ方がいいわよ」

杏「そーそー、西住ちゃんのお母さん達なら心配いらないんじゃないかなー」

沙織「でも私がいないと…あ、やっぱダメ…河嶋先輩、少し、や、休ませてください…」


 ドタッ …スースー


桃「全く…仕方ないな、じゃあ武部の代わりに私が…」

杏「かーしま、問題集から逃げない」

柚子「せっかく勉強を教えに来てるんだからちゃんとやらないと」

桃「うう…」




河嶋母「桃…」

河嶋母「そうだわ、私が…!」




……

………


河嶋母「それで娘の制服を拝借して、ここへ来たのです」


しほ「わかるわー」

好子「わかります」

百合「わかりますわ」

久子「まぁ当然の行動だな」




河嶋母「と言う訳で…」

河嶋母「今日一日、大洗の副隊長…ではなく現隊長の私が!(桃真似)…ゴホッ!ゴホッ!」


百合「河嶋さん!?」

好子「大丈夫ですか!?」


河嶋母「すいません、実は身体の方にはそれほど自信が…」


しほ「久子さん、お願いします」

久子「まかせろ、オバア・スキャン!!」


 オバア・スキャンは冷泉久子がかつての通院生活と長い待ち時間で培った

 病人の度合いを見極める能力だ!


久子「…ああ、アタシにはわかるよ…この人、ガチ病人だ」


河嶋母「で、でも!、今日は体調が良いのです」


百合「私達これから戦車に乗るのですが大丈夫でしょうか…」

河嶋母「足手まといなのはわかります、娘の為に力になりたいんです、どうか…」

しほ「……」

好子「西住殿…」




しほ「わかりました、本日はよろしくおねがいします」

河嶋母「はい!」

久子「いいのかい?アタシが言うのも何だが戦車に乗せて良い人じゃないよ」

しほ「子を想う母の行動をどうして止められましょうか」

百合「そうですわね」

しほ「久子さん」

久子「わかってるよ、あの人の負担にならないような操縦をするさ」

好子「そうですね、私達がついていますから河嶋先輩はどっしりかまえてください」

河嶋母「みなさん…ありがとうございます」


しほ「では隊長、号令をお願いします(みほ真似)」

河嶋母「わかった…パンツァー…ゴホッ!ゴホッ!」


しほ「あわわ…大丈夫ですか!?」




……

……


― 聖グロ


ローズヒップ「おまちしておりましたわー!」

ルクリリ「これ、この前いただいた漬物のタッパーです」


ダージリン「つまり…今回は武部さんの代わりにこの方が…?」

しほ「はい」

河嶋母「ゴホッ…よろしくお願いします」

オレンジペコ「あの…大丈夫なんですか?」

久子「本人たっての希望でな」

百合「私達も抑えて運用すれば構わないと思ってます」

アッサム「ですが、流石に試合は…」

ダージリン「!?」




ダージリン「いいえ、試合をしましょう」

オレンジペコ「ダージリン様正気ですか?」

ダージリン「いつも通りです、試合をして貴女方が負けた場合は…」


ダージリン「“ママさんチームの解散”をかけていただきますわ」


久子「こちらが万全で無いのを見越してか、さすがだな英国人汚い」

アッサム「ちょっとセコいんじゃないですか?」

オレンジペコ「流石にヒキますよ…」

ダージリン「ぐっ…か、勝てばいいのですわ」

ダージリン「選択権はそちらにあります、受けぬ場合はお帰り頂くしか…」

河嶋母「いえ…望むところです!」キリッ

しほ「…わかりました、やりましょう」

ダージリン(よしっ!)




河嶋母「これも桃…子供の為です…皆、私を見ててね…」

河嶋母「……」ゴゴゴゴ…

ダージリン「!?な、なんですの!?、この方から発せられるプレッシャーは!?」


河嶋妹「かあちゃん!がんばれ!」

河嶋妹「負けるな!」

河嶋妹「応援するよ!」

河嶋妹「そんなヤツやっつけちゃえ!」

河嶋弟「き、綺麗なお姉さんばかりだ…///」


ダージリン「河嶋さんのお母様から子供達のげ、幻影が…!?ニュータイプだとでもいうの?」


オレンジペコ「ダージリン様、ダージリン様」

ダージリン「ペコ、貴女にも、あの幻影が見えるのね…」

オレンジペコ「幻影もなにも本物の子供達ですよ」

ダージリン「え?」




ロースヒップ「こっども達がたくさんですわー!」キラキラ!

オレンジペコ「この子達は?」

河嶋妹「かあちゃんが出かけるから、事故が無いように」

河嶋妹「私達が一緒に」

河嶋妹「来たの!」

ルクリリ「まぁ、偉いわね」


河嶋母「皆、母ちゃん頑張るからね」


ルクリリ「よ~し!ローズヒップ、アタシ達はしほさんの方につくわよ!」

ローズヒップ「わかりましたわ!子供達に良いとこお見せしますわ~!」

ダージリン「この二人は…いつもいつも…」




ダージリン「さぁ、アッサム、ペコ、私達も行きますわよ!」

アッサム「ダージリン、悪いけど私は降ります」

ダージリン「アッサム!?」

アッサム「今回ばかりは相手の体調が悪すぎるわ」

オレンジペコ「拙…私も付き合いきれません」

ダージリン「ペコまで?」


アッサム「試合は見届けますので」

オレンジペコ「御武運を」

ダージリン「ぐぬぬ…良いですわ!例え二人がいなくともまともに動く事のできないママさんチームなど敵では…」




……

………


『チャーチル、走行不能、よってママさんチームの勝利!』


ダージリン「試合描写も無しなのぉ!?」




― 観戦席


アッサム「見ましたか?ペコ」

オレンジペコ「はい、フラッグのママさんはその場を動かず…」

オレンジペコ「ルクリリさんとローズヒップの二人に指示を出すだけでした」

アッサム「驚きはあの二人ね」

オレンジペコ「西住さんの指揮もあるでしょうけど、守りと戦線維持をマチルダで…クルセイダーで強襲…」

アッサム「崩れた隙を逃さずに一気に攻め潰す…」

オレンジペコ「気性にムラのある、あの二人をあそこまで動かせるなんて…」

アッサム「ママさんと波長も合うのでしょうけど、子供が観戦してるのがローズヒップにプラスに働いたわね」

オレンジペコ「……」

アッサム「あの二人をこの先活かすのは貴女の課題よ…」

オレンジペコ「ええ~…」

アッサム「まぁ、それは先に置いておくとして…ペコ、行きましょうか」

オレンジペコ「はい」




ダージリン「うう…またしても…」

ルクリリ「ダージリン様、今回は私達の調子が良かっただけですから」

ローズヒップ「そうですわ~ペコさんもアッサム様もおりませんでしたし」

ルクリリ「そうそう」

ローズヒップ「お二人のいないダージリン様なんてピンの上島竜平様みたいなモンですわ!」

ダージリン「その例え方はやめて…」

ルクリリ「それでは…ダージリン様」ニヤリ

ローズヒップ「おっ楽しみの!」ニコニコ


ルクリリ・ヒップ「「 いつものお時間です(わ)!! 」」


ダージリン「ひぃッ!?そ、そうだわ、ペコとアッサムに感想を兼ねた反省会をするので私は失礼を…」ソソクサ…

ルクリリ「え?あの二人なら」

ローズヒップ「えーと、タチカワでバクオンしてマシマシしてくるって言って出て行かれましたわ!」


ダージリン「マシですの!?あんの二人ぃ~ッ!!」




……

……


沙織「い、いそがなくっちゃ!」

桃「おかあちゃん!なんで勝手に!」

杏「まさか、おばちゃんが自分から出向くなんてねー」

柚子「桃ちゃんが、あんまりにもだらしないから…」

桃「ふぇぇぇ~ん!」

沙織「多分、今頃あんこう踊りしているはずだよ」

桃「あ、あんこう踊り!?そんな激しい動きに耐えられるわけがないよぉ!」


桃「お゛か゛あ゛ち゛ゃ゛ーん゛!!」




……

……


― 聖グロ

 
沙織「しぽり…!?」


ルクリリ「あら、武部さん」

ローズヒップ「いらっしゃいませですわ!」


沙織「あれ?あんこう踊りは?、いつもならダージリンさんが号泣しながら踊ってるはずなのに!」


ダージリン「人をなんだと思っているんですか…」

沙織「あ、ダージリンさん、しぽりん達は?」

桃「それより、おかあちゃんは!!」


ダージリン「しほさん達、ママさんチームならもうここにはおりません」


河嶋妹「おかあちゃんも戦車のオバちゃん達と行っちゃったよ!」

桃「お、お前達まで?」

柚子「桃ちゃんの下の子達も来てたのね、それでお母さんはどこへ?」

河嶋妹「うーんとね…、どこ行ったかはわかんない!」

桃「おい!」

杏「うーん…どういうことなんだろ?」


沙織「あの…一体、何があったんですか?」


ダージリン「ええ、実は試合後なのですが…」


……






― 試合後


河嶋母「すごい…これが戦車道なのですね…」

しほ「今回は私達は動けませんでしたが、なんとか勝つ事ができました」

河嶋母「私がいなければ…もっと上手く出来た…という事ですよね…」

久子「その言い方は気に入らないねぇ」

河嶋母「……」

百合「久子さんは河嶋さんに“私ももっと乗れるようになりたい”、そう言って欲しいのですよ」

久子「うむ」

河嶋母「でも…私は…」

好子「そんな河嶋殿に朗報です!なんとこの冷泉殿は…」

久子「元心臓病だ、先の全国大会中にぶっ倒れもしたぞ」

河嶋母「えぇっ!?でも、見たところ戦車を苦も無く操縦していらしたのに…」

久子「治したさんだぞ」

河嶋母「そうなのですか…(直下さん?)」

しほ「河嶋さん」




しほ「戦車、また乗りたいですか?」

河嶋母「……」

百合「この先、戦う事あればもっと激しくなりますよ、それでもですか?」

河嶋母「…りたい…です」



河嶋母「乗りたいです!代理でしたが桃が見ていた世界…もっと見てもっと感じたい」

河嶋母「桃の力になりたいんです!」

久子「ふっ、そうかい」

河嶋母「アホで短気でパニックになると泣き出す、どうしようもない娘ですが…」

好子「当たってはいますが、そこまで言わなくても」

河嶋母「でも、いつもあの子は弱い私の代わりに家族の為に気丈に振る舞ってくれているんです」


河嶋母「だから、私が…あの子が勉学に専念できるよう代わりに…」

しほ「ええ、その思いを私達にぶつけて下さい」


河嶋母「この身体の病魔に勝ちたい!」

河嶋母「この腕で子供達を抱き上げたい!」

河嶋母「なにより…もっと…」


河嶋母「強くなりたい!!」


しほ・好子・百合・久子「「「「 その言葉が聞きたかった!! 」」」」




しほ「河嶋さん、病気を治しましょう!」

河嶋母「え…でも、どうやって?」


しほ「戦車道です」

河嶋母「戦車道?さっき行っていた戦車道ですよね…」

しほ「あれは実戦の戦車道です、戦車道は淑女の嗜み以外にもリハビリ等の医療分野でも成果を挙げてます」

久子「アタシの心臓も戦車道で鍛えられたんだぞ」

河嶋母「そ、そうなんですか…」

好子「用法、要領を守れば身体にもいいんです!」

百合「運動と同じです、競技で肉体の限界に挑む物もあれば健康の維持の為に行う事もありますよね」

河嶋母「なるほど…」


しほ「そしてそして、戦車道を続けると…」


好子「川に浮いた戦車の間を飛び越え、川から戦車を引き揚る事が出来ます!」

百合「また、動く鋼鉄の砲身を使い華麗に踊る事も容易です」

久子「極めつけは、アクセル全開で後ろから追突してくる戦車を跳躍で躱す事もできる、生身でな」


河嶋母「すごい…」ゴクリ

しほ「どうです?」

河嶋母「わ、私に出来るのでしょうか?」

久子「出来る出来ないじゃない」

好子「やるんです!」

百合「私達四人が出来るようにさせますわ!」

しほ「河嶋さん!」

河嶋母「ハイ!、お願いします!」

河嶋母「あ、でも下の子供達が…」


???「話は聞かせてもらったわ!」




ルクリリ「子供達は私達にまかせてください」

ローズヒップ「皆様がお戻りになるまでウチでお預かりしますわ!」

ダージリン「え…あの…」


河嶋母「皆…お母さん帰ってくるまで待ってられる?」

河嶋妹「こっちは大丈夫だよ!」

河嶋妹「うん!」

河嶋妹「待ってる!」

河嶋妹「おみやげ忘れないでね!」

河嶋弟「男、俺だけで落ち着かないから…早く戻って来て…」


ルクリリ「ダージリン様、これも聖グロリアーナが誇る奉仕の精神ですよね?」ニヤリ

ローズヒップ「ダージリン様ぁ…、子供達をお見捨てになるんですか」ウルウル…

ダージリン「はぁ…わかりましたわ、後の事は気にせず行ってください」

ローズヒップ「流石ですわ!ダージリン様!!」

ダージリン(なんだかわかりませんが、踊りは無しみたいね…ホッ)


しほ「流石、私が好敵手と認めたダージリンさんね」

ダージリン「いつ認めたのですか…」

しほ「聖グロの風習にあやかって、後で芋焼酎の詰め合わせを贈るわ」

ダージリン「あの…私、高校生ですから…」


しほ「さぁ!好子さん、百合さん、久子さん、河嶋さん!行きますよ!」

好子・百合・久子「「「 おー!! 」」」

河嶋母「…お、おー!」




……

………





……

………


ダージリン「…と言う訳で、ここにはおりません」

沙織「しぽりん、河嶋先輩のお母さんになにしてるのぉ…」

桃「うわぁ!お母ちゃんが!どうしよう、柚子ちゃぁん!!」

柚子「はいはい、桃ちゃん落ち着いて、それでどこへ行くか言ってましたか?」

ルクリリ「私達も聞いてないわね」

杏「まー、西住ちゃんのママさん達が一緒だし大丈夫じゃない?」

ダージリン「よく、そう思えますわね…」

沙織「あと、河嶋先輩の妹さんに弟さんまで預かっちゃって…いいんですか?」

ルクリリ「ん?そこは気にしなくていいわよ、むしろローズヒップが希望してたし」

沙織「どういう事ですか?」

ルクリリ「あの子の家も大家族でね、その末っ子だから妹や弟ができたって大喜びなのよ」




沙織「それで…どうします?」

桃「わ、私に聞くな!ママさんチームは武部、お前の管轄だろ!!」

沙織「そんなぁ…」


杏「じゃあさ、私達も聖グロで待ってようか」

桃「か、会長!?」

杏「ママさん達はここに戻ってくるんでしょ、だったらそれまで私達が短期編入って事で」

桃「なるほど、名案ですね!」

杏「それに聖グロの優秀な方々に、かーしまの勉強も見てもらう事も出来るしねぇ~」ニヤニヤ

桃「あ…」

柚子「やったね、桃ちゃん、課題が増えるわよ」

桃「……」


沙織「い、いいんですか?」

ダージリン「今さらですわ…それにしほさん達が戻って来た時の事もありますし、武部さんがいないと」

沙織「あ、私もなんですね」

ルクリリ「ええ、賑やかになって来たわねぇ~」


沙織「しぽりん達、大丈夫かなぁ…」


……

……

今回はここまでとなります

続きは不定期になりますが投下させてもらいます

よろしくお願いします

いつもありがとうございます

続きを投下します



……

……


― ???


百合「ここが修行の場所ですか」

河嶋母「すぅ…はぁ…空気が良いですね…心なしか体に力が湧いてくるようです」

しほ「ええ、ここは戦車乗りが最期に集まると言われる地… 終点山 と呼ばれてます」

好子「いやいや、西住殿の実家の裏山ですから」

久子「まぁ、戦車を動かすならうってつけの場所だな」

しほ「この裏山の小屋を拠点にして活動します」

河嶋母「よ、よろしくお願いします!せ、先輩と呼んだ方が…それとも、先生?」

久子「河嶋さん、アタシ等は同志だ、呼び方なんか気にせず、気軽にやろうや」


河嶋母「が、がんばります…い、いや、よろしく頼む(桃真似)」




― レッスン しほ編


しほ「まずは慣れる為に戦車に乗り続けましょう」

河嶋母「はい」

しほ「重量問わず様々な戦車に乗って戦車が体の一部と感じるまで乗り続けるのです」

河嶋母「わかりました」

しほ「これは余談ですが、私の新婚旅行は夫と二人、数か月かけて戦車での日本一周でした」

河嶋母「それは凄いですね」

しほ「寝食を戦車内で過ごして感覚を鍛えたものです」

河嶋母「なるほど」

しほ「さらに余談ですが、長女はその時の戦車内での装填が切っ掛けで着弾しました」

河嶋母「お、おう…」




― レッスン 好子編


好子「私からは河嶋殿に装填を教授します!」

河嶋母「はい」

好子「娘の桃殿も装填適性が高いので、きっと河嶋殿も同じはずですよ!」

河嶋母「わ、腕力ですよね…自信が…」

好子「まずは軽い戦車から始めましょう!そして徐々に砲弾を重くしていきます」

河嶋母「筋トレみたいですね」

好子「ええ!ですが腕力が付けば子供を抱きかかえられるようになりますよ」

河嶋母「!!頑張ります!!」

好子「最終的には砲弾と砲身を片手で持てるくらいになりましょう!」




― レッスン 百合編


百合「私からは砲撃ですが気を引き締めて下さい、これまでで一番難しい内容ですから」

河嶋母「わかりました」

百合「私達の真正面にある的の戦車に…」

河嶋母「一発で中てて撃破するのですね」

百合「いえ、中てないでください」

河嶋母「え?」

百合「河嶋桃さんは、呪われたかのように的に中てる事ができない方なのです」

河嶋母「でも、これをどうやって外すのでしょうか…」

百合「私にもわかりませんわ…」

河嶋母「ええ…」




― レッスン 久子編


久子「流石に装填と砲手を教わっているからな、操縦までは手が回らんだろう」

河嶋母「それでしたら、個人的にお聞きしたいのですが」

久子「なんだい?」

河嶋母「あの…どう病気を克服したのでしょうか?その…戦車道だけではなく精神的というか…何というか…」

久子「心構えかい?ふむ、そうだね…アタシの身内の事なんだが現在いるのはね、孫が一人だけなんだ」

河嶋母「え…」

久子「事故でな…息子夫婦はもう…」

河嶋母「そ、そうだったんですか…」

久子「アタシも良い年だ、その時は病気だったし孫に苦労を掛けるだけなら財産与えて、そのままお迎えでもいいかなって…」

河嶋母「……」

久子「でもなそんな時だ、西住さんに出会って…」




……

しほ「貴女が死ねば少なくとも一人の孫が悲しむのです、それだけ一人の人の命というのは軽い物でありません」

しほ「生への執着、生きようとする力です、さすれば貴女は戦車を自在に使いこなし、己の中の病気などに決して負けたりしません」

……


久子「やたら襟をとがらせた服装の西住さんにこう言われたのさ」

久子「その口車に乗って、戦車道を始めて今に至るってわけだ」

久子「そして今じゃ、孫の為に死ぬに死ねない身体って訳さ」

河嶋母「お強いですね…」

久子「何言ってんだい、アンタにも大切な人がたくさんいるだろ?」

河嶋母「…はい」

久子「だったら、あとはアンタの心持一つだ」

河嶋母「恐れる者は何もない…ですか」

久子「ハハハ、わかっているじゃないか」

河嶋母(この人達は滅茶苦茶ですが、強い…そして生きる事に全力…ならば私も!!)


……

……


 そして日は流れ…




― 西住家 裏山 演習場


 ゴゴゴ!!


久子「回り込むぞ」

百合「行進間射撃を試みます、宜しいですか!」

河嶋母「任せろ!!」



久子「おりゃ」グイッ


 ギャギャギャ!!


河嶋母「五十鈴!!」ガコン!

百合「はい」カチッ


  ドゴンッ!!


     …シュポッ!!


しほ「それまで!」


 カパッ!


好子「ふぅ~、中てられてしまいした」




百合「河嶋さん、装填、最善のタイミングでしたわ」

河嶋母「当然だ!なにせこの私がいるんだからな!(桃真似)…っとコホン」

河嶋母「皆さんよろしいでしょうか?」

久子「なんだい、改まって」

河嶋母「西住さん、秋山さん、五十鈴さん、冷泉さん、本当にありがとうございます」ペコリ

河嶋母「こんな私が病気も完治し身体もここまで動かせるようになりました」

好子「それは河嶋殿…いえ河嶋さんの努力の成果ですよ」

百合「ええ、私達はそのお手伝いをしただけですわ」


河嶋母「それでも皆さんのご尽力があったからです、これで子供達の許へ胸をはって帰れます」




しほ「何を言ってるの、これで終わりじゃないわよ」

河嶋母「え?」




しほ「ここまでは基礎です」

河嶋母「そ、そうだったんですか…」


しほ「そして河嶋さんには 最終試練 を受けて頂きます」

久子「お、西住さん、アレをやるのか?」

河嶋母「アレ?さ、最終試練とは…」

しほ「ええ、あちらを見て下さい!!」


河嶋母「あ、あれは…山頂へ続く一本の階段?」



しほ「ええ、あれこそ… スーパーママさんロード よ!!」




しほ「ここまでは基礎です」

河嶋母「そ、そうだったんですか…」


しほ「そして河嶋さんには 最終試練 を受けて頂きます」

久子「お、西住さん、アレをやるのか?」

河嶋母「アレ?さ、最終試練とは…」

しほ「ええ、あちらを見て下さい!!」


河嶋母「あ、あれは…山頂へ続く一本の階段?」



しほ「ええ、あれこそ… スーパーママさんロード よ!!」


>>38 二重になってしまいました すいません




河嶋母「スーパーママさんロード?」

しほ「この山頂へ続く階段の道中に 三つの試練 を用意してあります」

しほ「その試練を突破できれば合格です」

河嶋母「三つの試練ですか…」

しほ「どうしますか?」

河嶋母「……よし」

河嶋母「その程度の試練など、この私が打ち破って見せる!(桃真似)」

好子「その意気です!」

百合「河嶋さんなら、きっとやり遂げられますわ!」

久子「頑張れ」

しほ「では、河嶋さん!お行きなさい!!」

河嶋母「おう!!」ダッ!


 ダダダダッ…




しほ「…じゃあ私達も準備しましょうか」ニヤリ




ダダダダッ…


河嶋母「長い階段ね…それに試練ってのは何なのかしら?」

河嶋母「ん?なにやら扉のような物が見えて来たわ!」



???「うんしょ、うんしょ…」


河嶋母「あ、あれは!?」




久子(大洗制服にツインテール)「せ、戦車に乗りこめない…」




河嶋母「……」

久子「あ、かーしま…恥ずかしいとこ見られちゃったねー(杏真似)」


河嶋母「…!!」(そういうことね!)


 ガバッ!!


河嶋母「私が踏み台になります!さぁ会長、戦車に乗ってください!」ヨツンバイン

久子「ありがとう、かーしま」



しほ(スピーカー)『そこの地面はゆるく脆い、もし脚立などで乗せようとしたら脚立ごと倒れてしまい打ち所が悪く久子さんは死んでしまったでしょう』


河嶋母「お、恐ろしい結末ですね…」

久子「たらればでも酷いぞ」


しほ『自らの体を踏み台にしたその機転と忠誠心は河嶋桃と認めらます』

しほ『それじゃ、第一の試練合格なので、その扉をぶち破って進んでください』



河嶋母「第一の試練突破!!」ドカーン!




 ダダダダッ…


河嶋母「次の試練は…ん?」


 ガラ…ガラ…


百合「ふぐぐ…まさか華道の家元の私が…パイプ椅子を山積みしたリヤカーを牽くなんて…ぐっ…重い…ですわ」

百合「こんなの…百合…無理…かたつ…」


 …グラッ


百合「え?」


河嶋母「あ、危ない!!」ダッ!


 ガシィッ!!


河嶋母「大丈夫ですか?このリヤカーは私が牽いていきますから無理をしないでください」

百合「あ、ありがとうございます」



しほ(スピーカー)『自分の身を投げ出してでも相手を助ける犠牲心…これも合格よ!』



河嶋母「第二の試練突破!!」ドカーン!


 ガラガラガラ!!


百合「惚れ惚れする牽きっぷりですね、新三郎に見せてあげたいわ」




 ガラガラガラ!!


河嶋母「いよいよ山頂が見えて来たわ、最後の試練は…」




好子(しほ役)「さぁ!みほ!このあんこうスーツに着替えてあんこう踊りをするのよ!!」

しほ(みほ役)「いやぁぁぁ!!おかぁぁさぁん!!やめてぇぇぇぇっ!!」


河嶋母「……」


好子「やっぱり、この配役は無理があったんじゃないですか…」ヒソヒソ

しほ「そんな事はあるわね…くっ、沙織さんがここにいれば…」ヒソヒソ

しほ「とにかく、このまま演りつづけるわよ」ヒソヒソ




しほ「河嶋先輩!そのリヤカーに積んであるパイプ椅子で、お母さん(好子)の頭を叩き割ってください!(みほ真似)」


河嶋母「え?」

好子「ちょ、西住殿!?本気ですか」ヒソヒソ

しほ「みほはこれぐらいの事は平気で言う子よ、リアリティです」ヒソヒソ

好子「うへぇ…マジですかぁ…」


好子「シーホッホッホッ!河嶋さん、そこでみほがあんこう踊りをする様を見ていると良いわ!(しほ真似)」


しほ「ちょっと好子さん!私、そんな笑い方してないわよ」ヒソヒソ

好子「リアリティです、西住殿」ヒソヒソ


好子「グヘヘ!」

しほ「いやー!」

河嶋母「わ、私は…どうしたら…」

河嶋母「そうだわ!!」




河嶋母「ウォリャーーッ!!」


 ビリビリビリーーッ!!


しほ(破かれて裸)「え?」


河嶋母「こ、これで娘さんは着る物が無くなって、あんこうスーツを着るしかない!」


しほ「……」

好子「……」

河嶋母「……」


しほ「よくやりました、河嶋さん」

河嶋母「え?」

しほ「例えどんな展開であろうと必ず最後はあんこう踊りに持っていく心…最終試練、合格よ!!」

河嶋母「ああ!!」


しほ「良く来ました河嶋さん!貴女は今日からママさんよ!!」

河嶋母「ありがとうございます!!」


久子「おお、やったか」

百合「おめでとうございます」

好子「新しい仲間ですね!」


……

……



……

……


― 西住家 裏山 小屋


 グツ… グツ…


河嶋母「てっきり、このまま聖グロリアーナへ戻ると思いましたが…」


しほ「せっかくですから戻る前にお祝いを兼ねた女子会をしようと思いまして」

好子「焼酎に鍋という感じで色気は無いですけどね!」

百合「河嶋さん、お酒の方は?」

河嶋母「い、一応、飲めます」

しほ「ふふ…という事はイケる口って事ね」ニヤリ

河嶋母「お、お手柔らかに…」

百合「そういえば久子さんは?」

しほ「久子さんなら、孫の麻子さんに電話してくるって電波が届くとこまで行ってるわ」

好子「そうですか、ところで西住殿、この鍋の肉なんですか?」

しほ「私も判らないのよね、とりあえず実家の冷凍庫から持ち出して来たので」

百合「スンスン…傷んではいないようですが…独特な匂いですね」

しほ「まぁ、煮込めば食べられるでしょ」

好子「それもそうですね」




  グツ…  グツ…


しほ「やはり、この季節に鍋は少々きつかったかしら」ダラダラ

百合「少々ではないかと…流石に暑いですわね」アセヌグイ


好子「……」


百合「ふぅ…汗が止まりませんわ」クビスジチラリ


好子(何故でしょう…普段見慣れているはずの五十鈴殿のうなじが…今日に限って)

好子(凄く…色っぽぉい…////)


しほ「大丈夫ですか?好子さん…!!」


 ブチン! ブチン!


好子「あっ!?」

しほ「あら、またシャツのボタンが…」ブルン!


 ムッホォォ…


百合(こ、この家元…スケベすぎますわ!!)





河嶋母「うぁ…///」クラッ…

河嶋母「頭が…クラクラする…」


しほ「!!」

好子「!!」

百合「!!」


百合「大丈夫ですか!河嶋さん!!」

好子「すぐに横になってください!!」


 ドサッ


しほ「胸元を開けて、楽にしたほうがいいわ!!」

好子「下も脱がせましょう!」

百合「いえ!全部ですわ!!」


 ガラガラッ!


しほ「!!」

好子「!!」

百合「!!」


???「ふぅ~、すっかり話が長くなってしまったな…」




久子「よぉ…待たせたなぁ…(低音)」



しほ「ひ、久子やんけ…」




 グツ…  グツ…


久子「なんだい?こんな蒸しきった部屋で鍋パーティーかい?」

しほ「ひ、久子さん…随分と遅かったですね…」

久子「ああ、麻子がね、やれ『体調はどうだ?』とか『食事には気を使え』と煩くてかなわん」

久子「普段は沙織やそど子に面倒かけてばかりなのにアタシの事となるといつもこうだよ」

久子「でもまぁ…そこが可愛いとこなんだけどな///」


しほ「(久子さん) かわいい」

好子「(冷泉殿) かわいい」

百合「(久子さん) かわいい」



久子「(麻子が可愛いだなんて) よせやい///」




 グツ… グツ…


好子「それにしても冷泉殿…、今更ですが随分とお元気になりましたよね…」

久子「そうかい?確かにまぁ、気持ちだけでなく肌にも張り合いは出ているな」


 ヌギッ!


久子(全裸)「どうだい?五十鈴さん?」


百合「!!うぐふぉっ!!」


百合(なんなのですか?この感情は!抑えきれません!)

好子(わからない!何故、皆さんに対してこんな気持ちになってしまうのでしょうか!!)

好子・百合((こんなの、どう発散すればいいのよ!!))


河嶋母「……」


久子「?」

しほ「ハァ…ハァ…」




しほ「ハァ…ハァ…」

しほ「ダメ…もう我慢できないわ」スクッ

好子「西住殿…?」


  ヌギッ!!


百合「しほさん!?」




しほ(全裸)「あんこう踊りをしましょう!!」


好子・百合・久子「「「 それだ!! 」」」




  踊り中


しほ「…アアアン アンッ!」バッバッ!


  踊り中


好子「アアア…ン アァン…」フリフリ!


  踊り中


百合「アアアン!アアアン!」クネクネ!


  踊り中


久子「アン!アン!アン!」グルングルン!



河嶋母(あんこう踊りでここまで…よくわからないけど凄いわ…これが西住さん達…ママさんなのね…)



しほ・好子・百合・久子「「「「 アァァァーーンッ!!! 」」」ビクンビクン!





……

………


今回はここまでとなります

続きは不定期になりますが投下させてもらいます

よろしくお願いします

いつもありがとうございます

続きを投下します





………


― 聖グロ


ダージリン「平和ね」ズズズ…

杏「そうだねぇ~」イモモッシャモッシャ


桃「……」カリカリ…


アッサム「河嶋さん、そこの英単語スペル間違ってます」

柚子「桃ちゃん、しっかり~」


桃「うぁぁ!!もうたくさんだよぉ!」

オレンジペコ「頑張ってください、こちらも学校を挙げて教えているんですから」

桃「うぅ…問題集が一向に減らない…」


河嶋次女「桃姉ちゃん、大変そうね」

河嶋三女「ちゃんと、勉強しないとああなっちゃうのかぁ」

ローズヒップ「そうですわ!皆で頑張ってる桃姉ちゃん様を応援してさしあげますわよ!」

河嶋四女「ばら姉ちゃん!あったまいー!」

河嶋五女「いー!」

河嶋長男「そ、そうなのか?」

ローズヒップ「では!いっきますわよー!そーれ!」


河嶋姉妹・ヒップ「「フレー!フレー!桃ちゃん!!」」


桃「……」ピクピク…

柚子「ほら、桃ちゃん皆が期待してるからがんばろ?」



沙織「すいませーん、皆は今日の晩御飯は何がいい?」ヒョコッ


ダジ・ペコ・アッサム「「「フィッシュアンドチップス!フィッシュアンドチップス!!」」」


桃「ええい!やかましいわ!!」




沙織「ええと、鮭のムニエルと肉じゃがで良いかな?」

杏「おー、いーねー」

沙織「てか、会長も手伝ってくださいよ、料理出来るんだし」

杏「私は、ここでかーしまを見守る仕事があるから」

沙織「え~」

杏「それに料理が出来るとこをさ、かーしまの弟ちゃんにもアピールできるっしょ」

杏「上手く行けば、お嫁にもらってくれるかもね~」ニヤニヤ

河嶋弟「杏ねーちゃん!」

桃「でも、武部か…まぁ悪くはないんじゃないか」

河嶋弟「桃姉ちゃんまで!」


沙織「やだも~…、うん!?」

沙織「確かに、河嶋先輩の大学の結果がわかるまでに全滅しそうな私のファンクラブ(TV最終話の殿方達)より…」ブツブツ

沙織「私と河嶋先輩の弟さん…年齢では10歳も開いてないよね…」ブツブツ

沙織「私が“仮に!”アラサーで結婚できてなくても…」ブツブツ

沙織「弟さんは20前後…まさに男盛り…」ジュルリ


ダージリン「声が丸聞こえですけど…」

オレンジペコ「その仮定だと河嶋さんが大学に入るのに何年もかかるみたいな物言いなのですが…」

桃「いや…やっぱり…武部はダメだな…」


沙織「お・と・う・と・くん!」ニコリ

河嶋弟「ヒエッ…」



ルクリリ「はーい、お茶にしましょうか」




ルクリリ「今日はパンの耳にシナモンをまぶしてみたわよ」


河嶋弟「!!わぁい!パンの耳!オレ、パンの耳だーいすき!!」ダッ!

沙織「あっ!ちょっと…」

杏「捕獲失敗だったね~武部ちゃーん」ニヤニヤ

柚子「そんな野獣のような眼光で見つめたらダメよ」


ルクリリ「ハイハイ、たくさんあるから、慌てないの」

沙織「……」ゴゴゴゴゴ…

ルクリリ「ちょ、ちょっと!?、武部さん何で睨むのよ?」

河嶋弟「…」(ゴメン、るく姉ちゃん!!)


ダージリン「全く騒々しい、聖グロではありえない光景ですわ」

オレンジペコ「でも、このパンの耳紅茶に合いますね」モソモソ

アッサム「まぁ、同じ小麦ですし、普段のお茶請けとあまり変わらないですからね」


ルクリリ「ダージリン様、お茶をどうぞ」スッ

ダージリン「ありがとうルクリリ…あら」


オレンジペコ「…茶柱ですね」




 …カツーン  …カツーン





ダージリン「そうみたいね」ズズズ…

アッサム「いつもなら逆上してカップを叩き割るのに、やけに落ち着いていますね」


ダージリン「ふふ、この茶柱が意味するのは、素敵…とは言い難いですが訪問者の事」

ダージリン「今回は訪問者の彼女達が戻ってくる事も承知の上ですし」

ダージリン「そして、抑止力たる武部さんもここにおりますからね、普段よりは落ち着いていられますわ」


オレンジペコ「あの…武部さんは抑止力なのでしょうか…?」ヒソヒソ

アッサム「ダージリンがそう思っているのならそれでいいでしょう」ヒソヒソ


 …カツーン! カツーン!


ダージリン「ほら、足音が聞こえてきましたわ」



  ガチャ!



しほ「ただいま、ダジ肉マン」

ダージリン「誰が、ダジ肉マンよ!!」パリーン!!

オレンジペコ「……」




好子「武部殿!戻ってまいりました!」

沙織「もー、皆して、どこ行ってたの!」

しほ「実家の裏山で修業を…あ、これはお土産の黒森峰ファームの巨大ハム、ミート君 です」

沙織「それより、しぽりんとよしりんだけ?おばあと百合と河嶋先輩のお母さんは?」

桃「そうだ!お母ちゃんは!お母ちゃんは大丈夫なんだろうな!!」

好子「ご心配なく、今お呼びします!」

しほ「ええ、私達との修行を通して生まれ変わった、河嶋さんよ!!」





久子(大洗制服にツインテール)「いやー、今回は大変だったねー、かーしまー」

百合(大洗制服にポニーテール)「ママちゃんの為に、皆心配してくれてたのよ」

河嶋母(大洗制服にモノクル)「解っている!それより、ママちゃんと呼ぶな!百合!!」


好子「そして新生、カメさんチームです!!」


杏「うわあ…私が年取るとあんな感じなのか…」

柚子「あはは…」

桃「え…あれが…お母ちゃん…?」


沙織「ああ、河嶋先輩のお母さんがしぽりん達のせいで…」




河嶋五女「おかあちゃんだ!だっこー!!」ダッ

河嶋次女「こら!お母ちゃんは身体が…」

河嶋母「大丈夫よ」ダキッ

河嶋五女「わーい!」キャッキャッ!

河嶋三女「うそ…お母ちゃんが?」

河嶋母「ほら、お前達も来なさい、お母ちゃん全然平気だから」


柚子「あれが…桃ちゃんのお母さん?」

ダージリン「最初に聖グロへ来た時との病弱とは全くの別人ね」

好子「装填手としての特訓に力を入れましたからね、腕力は並じゃないですよ!」

しほ「ええ、今の河嶋さんならザブングルグラフィティのパッケージ再現も可能です」


桃「あの、お母ちゃんが…」

杏「でもまー、かーしまのおばさんも元気になったんだしいーんじゃないの?」

桃「そ、そうですけど…」

河嶋母「桃」

桃「お母ちゃん…」

杏「行ってあげなよ、おばちゃんもかーしまの為に頑張ったんだからさ」

桃「そうですよね…はい!行ってきます!! お母ちゃぁーん!!」ダッ!


 バチーン!!


桃「ゴハッ!!」

しほ「いけないわ!河嶋さんは健康になったばかりで、猛烈な活力を待て余しているのよ!!」

河嶋母「桃が勝手に私の体に触るからだ!!」


杏「ええ…」

ダージリン「これは非道いわね…」

桃「ふぇぇ…」


???「くぉらぁッ!!」




沙織「何してんの!!」クワッ!


しほ(あ、やばい…)

沙織「河嶋さんのお母さんも!河嶋先輩がすごく心配してたんですよ!」

河嶋母「ご、ごめんなさい…」

沙織「なんで、こんな事したんですか」

河嶋母「だって…西住さんがはっちゃけても良いって言うから…」

しほ(それは言わないで!)

沙織「そうなの」ギロリ


好子「ええ、西住殿がどうしてもと…」

百合「私達はやりたくなかったのですが、しほさんが…」

久子「これも全て西住しほってヤツの仕業なんだ」


しほ「ちよ!皆してズルいわよ!!」

沙織「しぽりん?」

しほ「さ、沙織ちゃん、そう青筋立てて怒らんでもええやんねん」

沙織「しぽりん!」

しほ「はい!すいません!心配する子供をダシにするような真似はしません!」


ダージリン「やはり武部さんがいて良かったわ」

河嶋弟(こえー!武部さん超こえー!)




沙織「さ、河嶋先輩行ってください」

桃「え?」

沙織「大丈夫ですから」

桃「お、おう…じゃあ、改めて…」


桃「おかあちゃぁーん!」ガバッ!

河嶋母「桃!」ガバッ!


 ガキィッ!!


桃「お、お母ちゃん…」ググッ…

河嶋母「も、桃ぉ…」ググッ…


沙織「うん!親子で抱き合えて良かったよね!」

オレンジペコ「え…あの…組み合っているように見えるのですが…」





 グッ…


桃(こ、これが…あのシャープペンの芯のように脆かった、お母ちゃんなのか!?)


 ググッ…


河嶋母(桃…こんなにも強かったのね…ただのポンコツじゃなく!)


しほ「お互いの力量を測りあっているわね」

好子「これぞ、審判のロックアップです!」


河嶋四女「お母ちゃんも桃ちゃんもがんばれー!」

河嶋五女「がんばえー!」


アッサム「あの、そろそろ止めた方が良いのでは?」


桃「ぐぬ…」

河嶋母「……」




 スッ…


桃「お母ちゃん!?」

河嶋母「どうだい?桃、お母ちゃんの力は?」


桃「あ、ああ…本当に元気になったんだな…」

河嶋母「ええ、これまでお前には特に負担をかけてしまったね」

桃「別にそんな事は…」

河嶋母「ふふ、でもこれからはお母ちゃんがバンバンやるからね!もうお前だけに苦労はかけないよ」


桃「お母ちゃん…」ウルウル…


柚子「良かったね、桃ちゃん」

杏「大団円だねー」

ダージリン「ええ、私達も協力したかいがありましたわ」

ダージリン「家族も揃いましたし、残念ですがお別れの時が来たようですね…」

ダージリン(このまま、家族で帰っていただいて今回は御終いね…)


河嶋姉妹「「「 お母ちゃーん!! 」」」

河嶋母「あらあら、皆して」




河嶋四女「お母ちゃん!今度一緒に公園行けるの?」

河嶋母「ええ、もちろんよ」

河嶋五女「わーい!」

河嶋三女「学校の行事も…必ず来れる?」

河嶋母「もちろんよ、お前の分も併せて行ってあげるからね」

河嶋弟「お、俺は別に…」

ルクリリ「またまた~本当は嬉しいくせに~」ニヤニヤ

河嶋弟「うう…////」

河嶋次女「ふふ、じゃあ私は一緒に料理をしたいなぁ」

河嶋母「ええ、帰ったら皆のご飯作りましょうね」






ローズヒップ「お母ちゃん様!私は一緒にあんこう踊りがしたいですわ!!」

河嶋母「じゃあ、今からやりましょうか」

ルクリリ「流石ね!そうこなくっちゃ!」


ダージリン「このおバカぁぁぁぁぁ!!」ガクガクブルブル




アッサム「ペコ!逃げますよ!」

オレンジペコ「は、はい!」


ダージリン「!!」ピクッ

ダージリン「そう何度もさせませんわ、河嶋家、散開して捕獲なさい」


河嶋家「「「 は~い!! 」」」ダッ!

オレンジペコ「え?」

アッサム「ダージリン!?」


ダージリン「ふふ…貴女達に逃げられる時の為に仕込んでおいたのよ」




河嶋五女「ペコちゃん、だっこしてー!!」ガバッ!

オレンジペコ「待って!離れて!今は逃げないと…あ…そこはダメ…////」

河嶋次女「はい、オレンジペコさん確保と」


アッサム「くっ…ペコ、悪いけど私だけでも」

河嶋三女(眼鏡)「行かせないよ!」

アッサム「申しわけありませんが、実力行使をさせて頂きます!太陽け…」キラッ

河嶋三女(サングラス)「行かせないよ!」

アッサム「何ですって!!」

河嶋四女「サムねーちゃんも捕まえたよー!!」

アッサム「あぁぁ…私まで…」


ダージリン「ふふ、そう何度も逃げられるわけには行かないのよ」

ダージリン「ではあんこう踊りは二人に任せて、私はこれで失礼を…」ソソクサ…




河嶋母「ウチの子供達がお世話になりました、さぁ一緒にあんこう踊りをやりましょう!」ガシィ!

ダージリン「いやぁぁぁ!離してぇぇぇぇっ!!」ズルズル…





――アアアン アン♪ アアアン アン♪ アアアン アアアン アン アン アン♪


オレンジペコ(あんこうスーツ)「また、この衣装を着る事になるなんて…」フラフラ…

アッサム(あんこうスーツ)「最近のデータでは私達は回避できる傾向のはずなのに!」クルクル…


河嶋母(あんこうスーツ)「そんな事、私は知らないわ!ここにいるなら踊らなくっちゃ!」

ルクリリ(あんこうスーツ)「ええ!」

ローズヒップ(あんこうスーツ)「仰る通りですわ!」


ダージリン(あんこうスーツ)「……」シュバッ!シュビッ!

河嶋弟(ダージリンさん綺麗だ…///)


杏(あんこうスーツ)「いやー、かーしまのおばちゃん凄いね~」

柚子(あんこうスーツ)「桃ちゃんもこれで安心ね」

桃(あんこうスーツ)「あはは…」




沙織(あんこうスーツ)「河嶋先輩のお母さん、すごいねー」

しほ(あんこうスーツ)「ええ、私達が手を下さなくても、いつもの展開に持って行ってくれました」

好子(あんこうスーツ)「おかげで楽が出来ましたね!」

百合(あんこうスーツ)「ですが、逃げる獲物を捕らえる事ができなかったのが少々物足りなかったような…」

久子(あんこうスーツ)「泣き叫ぶダージリンを連れ戻す醍醐味を奪われたのは辛いな」

ダージリン「貴女達ねぇ!!」

沙織「あれ?てっことはさ、これからは私の代わりは河嶋先輩のお母さんって事で私はお役御免なのかな?」



???「まったぁー!!」(まほ真似)




河嶋母「皆さん、本当にありがとうございました」

好子「もうお礼はいいですよ!当たり前の事をしただけなんですから」

桃「当たり前って…」

河嶋母「そして…申し訳ありません」

しほ「……」

河嶋母「せっかくですが…皆さんとはご一緒できません」

沙織「え!?」

河嶋母「これからは…子供達の為に一緒にいてあげようと思うのです、ですから…」

百合「ええ、仰らなくてもわかりますわ」

好子「そうですよ、まだ小さいお子さんもいるんですから、いてあげるべきです!」

久子「アンタはその為に病気を克服したんだろ」

百合「常に一緒で無くとも私達は同じママさんチームとして繋がっています、ねえ?沙織さん」

沙織「え?それじゃあ結局、私は現役続行なの…」


しほ・好子・百合・久子「「「「 そういうこと!! 」」」

河嶋母「武部さん、これからもお願いします」ペコリ


沙織「やだもー!!」




河嶋母「でも!もしもの時は何を置いても駆けつけるわ!」

河嶋母「そう…最終回、絶体絶命のピンチの時に颯爽と!!」キリッ!

ローズヒップ「ズルいですわ!その役どころは私達でございますのよ!!」

ルクリリ「そうよ!美味しいとこだけ持っていこうなんて!!」

河嶋母「じゃあ、三人でってことで」

ローズヒップ「わかりましたわ!!」

ルクリリ「じゃあカッコイイ登場シーンを話し合いましょ!」


ダージリン「最終回って…それ以前にこの方達を追いつめる相手なんて…どこに…」シュバッ!シュバッ!

ダージリン「そうよ…探すのよ、打ち破って解散させる事のできる相手を!!」クルクル!


ダージリン「私は…あきらめませんわ!!」フリフリ!

杏「そこは自分で倒そうって決意するとこでしょー」



 果たして、彼女達を打ち破れる者はいるのだろうか?

 
 頑張れ!ダージリン!ママさんチームが負けるその日まで!
 




  END




― オマケ その後




……

………


― 大洗  わし ぶんぐ


桃「ただいま、皆で帰ってきたぞ」

河嶋父「そうか」

河嶋四女「ただいまー!お父ちゃん!」

河嶋三女「ねえ、見てお父ちゃん!」

河嶋次女「なんと、お母ちゃんがね…」

河嶋五女「げんきになったのー!!」

河嶋弟「うん、元気になった…元気すぎるほど…」


河嶋母「あなた…」

河嶋父「おまえ…なのか?」




河嶋母「ええ、こちらにいる桃の学校の親御さん達のおかげなのよ」

しほ「始めまして」ペコリ

百合「桃さんには娘がいつもお世話になっております」ペコリ

好子「私は町内会で顔見知りではありますけどね」

久子「おや、そうなのかい」

沙織「それよりなんで皆で来る必要あったのかな?」


河嶋父「妻が大変ご迷惑をおかけしました」

しほ「いえいえ、実は私達が伺ったのは…コレを」スッ

河嶋父「これは?」




しほ「そのリストに挙がっている物を西住まで送ってください」

しほ「仕事柄、筆記関係の消耗もあるので話の分かる方が欲しいと思っていたのです」

百合「私の方にもお願いします、店名に わし と掲げているのですから和紙の方も取扱いあると思うのですが?」

河嶋父「いや…店の名前は…いえ、取扱っています」

百合「では後程、ウチの使いの者を来させるので、これからも懇意にさせてください」

好子「奥さんも元気になられたし、これからは一緒に町内会を盛り上げましょう!」

河嶋母「あなた、これからは私も働けるからもう心配しなくていいのよ」

河嶋父「何から何まで…ありがとうございます」

沙織「そっか!しぽりん達が来たのはその為だったんだね」

久子「アタシから発注の依頼はないんだが、一つ聞いてもいいかい?」

河嶋父「なんでしょうか?」


久子「6人も子作りできた秘訣を聞かせて欲しいのだが?」

河嶋父「……」




沙織「ちょ!おばあ!何、聞いてるの!!」

久子「沙織は興味ないのかい?」

沙織「いや…あるけどさ…////」


河嶋父「え~と、その…なんというか…」

河嶋父「最初は女の子が続いて男の子が出来るまでという話だったのですが…」

河嶋父「その子にも妹か弟も見せてあげたいと続き…ズルズルと…まぁ…」

河嶋母「あとは…その…相性も良かったというのも…」


桃「お父ちゃん!お母ちゃんも!!////」

河嶋次女「恥ずかしい…/////」

河嶋四女「どうしたの?お顔真っ赤だよ?」


しほ「とんだドスケベだったって事ね」

沙織「しぽりん!失礼でしょ!」


河嶋父「ですが、病気がちで身体にも障るので、今はもう…」




河嶋父「…あ」




河嶋母「あ・な・た」ニコリ

河嶋父「ヒイッ!」ビクッ!



しほ「布団は?」

久子「奥に敷いてある」

好子「マムシとすっぽんのドリンクも置いておきます」


河嶋父「え…あの…ちょっと…」


久子「あとは亭主だけだ、もってけ」

河嶋母「ええ」ニッコリ

百合「逃げられないように縄も置いきます、使ってください」ヒソヒソ

河嶋母「助かります」ヒソヒソ




百合「じゃあ、お子さん達は今夜一晩は私の家にお泊りという事で」ニッコリ

桃「…お世話に///」

河嶋次女「なります…///」

河嶋三女「いいの?お父ちゃんとお母ちゃんの二人だけで?」

しほ「いいのよ、今日くらいは二人でゆっくりさせてあげましょうね」ニッコリ

河嶋四女「うん!そうだね!」

好子「それに五十鈴殿のお家はお城みたいに大きいんですよー!」

久子「そうだぞ、アタシ等が一緒でも全然余裕だぞ」

河嶋五女「じゃあ!ワンワンもつれてっていい?」

百合「ええ、いいですよ」

河嶋弟(これ多分深く聞いちゃダメな事なんだろうな…)




 ガラガラガラ…


新三郎「奥様、お待たせしました」

百合「新三郎、私達とこの子達を私の家までお願いします」

河嶋姉妹「「「 よろしくお願いしまーす!! 」」」

新三郎「へ、へぇ…」(乗せれるかなぁ…)


河嶋母「すいません、最後まで…明日、直ぐに迎えに行きますので」


百合「お気になさらずに、二人の時間を過ごしてください」

好子「ええ!」

久子「そうだぞ」

しほ「それじゃ、皆さん!」


しほ・好子・百合・久子「「「「 ゆっくりでい~よ~!! 」」」」

河嶋母「はい!!」



 ガラガラガラ…



沙織「あれ?私、置いてかれてる…」

河嶋母「……」

沙織「あ、お邪魔ですよね…それじゃ私も…」

河嶋母「武部さん」




河嶋母「今回は失礼しました、私が勝手に西住さん達に加わってしまって」

沙織「いや、私は別に…むしろ、私の方が謝らないといけないような…」

河嶋母「ウチの桃の事もよろしくお願いします」ペコリ

沙織「いや、河嶋先輩は私が頼らないといけない方の人なんだけど…でもいっか!」

沙織「はい!がんばります!」

沙織「それに、広報でも訪ねると思うんでよろしくお願いします!」

河嶋母「ええ、待ってますよ」

沙織「それじゃ!失礼します!」



河嶋母「ふふ、本当に西住さん達がおっしゃってた通りの人ね…」


……



しほ「沙織さん?」

河嶋母「ええ、どんな方かと思いまして」

好子「そうですね~」

百合「ふむ」


久子「ま、アイツは…普通だけど」

しほ「普通じゃありませんね」





河嶋母「普通だけど普通じゃない?」

好子「ええ、武部殿自体は、ごくありふれた普通の女子高生に見えますけど」

百合「その実、沙織さんの周囲には様々な人がおり、また集まってまいります」

しほ「家元の娘に、そこの家元…」

好子「ミリタリーオタクや理髪店の女」

久子「寝坊助とその祖母なんかもだな」

百合「そんな、奇人変人でも分け隔てなく普通に接してくださり」

しほ「そして、自分より相手を普通に思いやれる方ですね」


好子「今でこそ、私達、それに娘たちのチームも上手く纏まるようになったのも、きっかけは武部殿からなんです!」

久子「そういう訳で、アタシらがバカ出来るのも沙織がいてこそってことだ」

河嶋母「そうだったのですか…」




……


河嶋母「…良い子ね」

河嶋母「ああいう娘が来てくれれば…そうだわ…ウチの子を…」


……


河嶋弟「!!」ゾクッ!

河嶋弟「なんだ!?背中に冷たい物が当たったような感じが…」


……


河嶋母「…」

河嶋母「まぁ、それは先の事として…」


河嶋母「あ・な・た」

河嶋父「は、はい!」




河嶋母「そんなに構えなくても良いですよ、まずは食事にしましょう」

河嶋父「あ、ああ…」

河嶋母「西住さんからお土産で “鍋用のお肉” を頂いたのよ」

河嶋父「そ、そうなのか…」

河嶋母「家族で食べるには量がないので二人だけで頂きましょう」ニヤリ

河嶋父「ああ、夫婦水入らずで食事なんて何年ぶりだろうな」

河嶋母「ええ、時間はあるのですからゆっくりしましょうね…ふふ」ゴゴゴゴ…










 わし ぶんぐ「ほああああああああ!!!」ギシギシ!!


     …ポロリ  …ポロリ





……


 ― 翌日


桃「……」

沙織「うわぁ…」



 わし  ん 「………」チーン



沙織「これじゃ、何の店かわからないですね…」

桃「う、ウチの店が…」


 この後、二人でめちゃくちゃ修繕した



以上です

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