女「日本語難シィナ テメーコラ」 男「ロシア語のが難しいよ」(311)

男「でも女さんは日本語上手だよ」

女「スパシーバ 知ッテル」

男「たまに長州っぽくなるけど」

女「チョーシュ?何だソレ」

男「え、えっとー」

女「チャーシューって言ったカ?テメー」

男「い、いやチャーシューじゃないよ」

女「ジャなかったラ、何タコラ」

男「ほら長州!」

女「チャーシュー?」

女「テメー彼女によくソンナ事言えるナ」

男「いや、まぁ、……可愛いって意味でさ」

女「チャーシューってあれだロ?豚ダロ?」

男「いや、いやそうだけど女さんのことチャーシューとは言ってないからね?」

女「ア?」

男「チャ!じゃなくてチョ!」

女「……?」

男「……(そりゃ通じるわけねえよな)」

女「ふざけてんのカ?」

男「ふざけてないって」

女「……」

男「怒ったん?」

女「……お腹空いタナ」

男「ほ、ほらラーメン食べに行こ?奢るから!」

女「ハァン?ラーメン?」

男「そそ!女さん好きでしょ?」

女「まァ、ジャップの料理にしてはナ」

男「よし!それなら行こうよ」

女「仕方ねェナ」

ちまちまやってきます

ちょっと男の口調変えます



学校

女「うゥゥ」

男「どうした?」

女「暑ィ」

男「まあ確かに……」

女「カーディガン着てらんネェヨ」ヌギヌギ

男「うおっ」

女「ふゥ」

男「涼しい?」

女「ちったァマシになったナ」

男「(下着が……)」

放課後

女「男」

男「ん?」

女「お前今日ヒマ?」

男「暇だよ」

女「オォ……」

男「どうした?」

女「ドーもシネェヨ……」

男「……??」

女「……」

男「とりあえず一緒に帰るか?」

女「帰るッテモうちらの寮はすぐソコじゃねーーかヨ」

男「確かに」

女「……」

男「どこか行きたいところでもあったのか?」

女「ナイって事じゃナクネェンだヨ……」

男「????」

女「……」

男「うち来るか?」

女「スァ!?」

男「え、いやゴメン、深い意味はないんだけど」

女「テメー発情期カ?」

男「いや、うん、ごめんほんと」

女「盛リってのがツイてるノカ?」

男「いや暇なら家で勉強でもしようかなーって」

女「ホゥ」

女「モシ発情期来てタラ、テメーのチョンマゲがプーチンだゾ?」

男「チョンマゲがプーチン!?」

女「イイのカ?」

男「別に勉強するだけだって」

女「フン」

男「何だよ」

女「根性ネーナ」

男「で?どーすんだよ」

女「テメーの家行くゾ」

男「来んのかよ」

女「モテナセヨ?オ・モ・テ・ナ・シ」

男「(やべ……来るのか)」

女「スケベな事考えタロ?」

男「考えてねーよ」

女「オメーなんかに指一本触ラセネーカラナ」

男「勉強するだけだって」

女「フン」



男「ただいま」

女「……」

男母「あらお帰りな……あら?」

男「えっと、俺の恋人の女さん」

女「……」ペコリ

男母「あらー……どこのお人形さん?」

女「コ、ンニチ…ンチ……ンチ……」

男「ほら上がれ」

女「オ、オゥ」

男母「あらー……」ポカーン

男の部屋

男「急に黙るなよ」

女「テメー……アウェイだろーガ」

男「英語かよ」

女「緊張?うん、キンチョー」

男「俺だって緊張したよ」

女「何でダヨ」

男「恋人を家に連れてくるなんて初めてなんだから緊張するよ」

女「初メテ……」

男「親も動揺してたし」

リビング

妹「誰か来てるのー?」

母「んー?んー、お人形さん」

妹「はい?」

母「男がねーお人形さん連れてきてたわよ」

妹「え?なに?どゆこと?」

母「国際結婚……」

妹「???」

男「よっし宿題するか」

女「ン」

妹「おーい」コンコン

男「ん?なんだー?」

妹「誰か来てるのー?」

男「来てるよー」

妹「誰ー?」

男「誰だっていいだろ」

妹「え?彼女?彼女!?」

女「盛リ上がってンナ」

男「そーだよ」

妹「ねね、入っていい?」ガチャ

男「入ってんじゃねーか」

妹「えーだっ……てぇ……」

女「オォ 妹?」

男「うん 中等部」

女「オゥ……ミーラヤ……」

妹「……あ、その、ごゆっくり……」ガチャ

男「何だったんだ」

女「カワイイ」

リビング

母「ね?」

妹「うん」

母「髪」

妹「地毛かなぁ」

母「そりゃそうでしょ」

妹「柔らかそうだった」

母「眼」

妹「青かった」

母「人形かしら?」

妹「喋ってたよ」

母「喋ってたのねぇ」

妹「彼女だって言ってた」

母「人間みたいね」

妹「なに人かな」

母「どこかしら…」

妹「うちの高等部は女子の留学生かなり多いからね」

母「聞いてはいたけどねぇ」

男の部屋

女「オイ」

男「ん?」

女「解ケタ」

男「んおっ早いな」

女「合っテル?」

男「…………完璧やん」

女「ンフフ」ドヤァ

男「数学に関しては怖いもんなしだね」

女「ナナ、歴史勉強シヨーゼ 日本史」

男「日本史?」

女「ウチのクラス今度テスト」

男「日本史?」

女「ン」

男「出題範囲とかわかるん?」

女「エット……」



妹「お菓子持って行こ」

母「邪魔しちゃ悪いわよ」

妹「別に平気でしょ」

母「もしかしたら……ねぇ」

妹「ないない兄ちゃんのことだし」

男「語呂合わせで覚えるんだよ」

女「ゴロー?歌手ノカ?」

男「あーえっと そっか語呂合わせわからないか」

女「ワカンネ」

男「日本語の数字の読み方でさ」



妹「あの人お煎餅食べるからな」

母「ちょっと冒険じゃないかしら」

妹「ポルボローネあったよね」

母「あーそれならいいかも」

妹「あの人麦茶飲めるかな」

母「冒険ねぇ……」

妹「ルイボスティーあったよね」

母「それね」

男「794年なら な く よ みたいに」

女「ナーキュヨン……?」

男「鳴くよ」

女「ナクヨ?」

男「そうそう」

女「アー……ピエン?」

男「いや、うーん 難しいな」

女「コイツらの顔ヲ覚エル テスト出ルからナ」

男「戦国武将か」

女「チョンマゲイネーナ」

男「この頃はチョンマゲ流行って無いっしょ」

女「ノブナガ」

男「よく知ってんじゃん コイツは?」

女「ヒデヨシ」

男「おぉ…」

女「スゲェ?」

男「すげぇすげぇ」

女「ジャップの軍曹分カリヤスくて好キ」

女「ジッポの軍曹、最近皆女ノ子だと思ッテタ」

男「えぇ……」

女「俺ガ見たアニメだと皆女ノ子だっタ」

男「アニメかよ」

女「カワイイ子がサムライソードで戦ウ」

男「まぁそういうの流行ってたからな」

女「戦国ブショー女ノ子じゃネーのナ」

男「アニメだけの話だよ ていうかアニメ見るんだな」

女「ア?」

男「好きだよね?アニメ」

女「好キジャネーヨ」

男「え?」

女「アレは子供ガ見ルやつダローガ」

男「でもこの間エバのストラップ貰って喜んでたじゃん」

女「エヴァダロ?エバじゃネーヨ」

男「いやほら大好きじゃん」

男「エヴァみたいなロボットアニメとかも見るんだな」

女「エヴァはロボットじゃネーヨ」

男「お、おう」

女「ソコ、勘違イするナヨ」

男「大好きじゃん」

女「怒ルゾ?」

男「な、何でだよ」


コンコン

妹「失礼しまーす」

男「ん?どーした」

妹「こ、これ」

男「あー気が利くというかなんというか」

女「オヤツ?」

男「うん」

妹「ど、どうぞ……」チラッ

女「オゥ……オメーカワイイナ」

妹「おっ?おぁ、ありがとうございましゅ!」

男「日本語に関しては大目に見てくれ」

妹「あ、兄がいつもお世話になってます!」

男「いやいや何だよその挨拶」

女「イイって事ヨ」

男「何ちょっと照れてんだよ」

妹「えっと、お名前は……」

女「女」

妹「ほぁ……」

女「オメーの名前ハ?」

妹「妹でしゅ!です!」

女「ホゥ、妹ナ」

妹「そうです!」

女「男がイツモ世話になってルナ」

妹「滅相もございません!」

女「メッソォ?」

男「なんだよこの会話」

妹「!!」ピコーン

男「どーした?」

妹「ロシアからいらしたんですよね?」

女「ダー」

男「よくわかったな」

妹「兄が去年ロシア語の勉強の本買いまくってたんです!」

男「うおおおおいい!!!」

女「ダー?」

妹「なるほど……」

男「クソ!ちょっと恥ずかしい」

女「男は俺ノ事好きダカラナ」

男「そりゃ彼女の国の言葉なんだから勉強するだろ」

妹「フフフヘヘヘ」

女「オメー好きジャネーのカ?」

男「えっ、い、いや」

妹「どうなの?」

男「ほら妹はもう部屋から出てけって」

女「話逸ラスナヨ」

妹「そうだよ」

男「うぐ……」

女「好きジャネーのカ?」しゅん

男「え……」

妹「……」wktk

男「……Я хочу быть с тобой всегда.」

妹「??????」

女「……」

男「さ、ほら勉強の邪魔だから出てけって」

妹「え?ね、ねえ何て言ったの??」

男「さぁー?」

妹「女さんめっちゃ照れてるじゃん!顔真っ赤!」

女「……///」

男「さ、出てけ」

ガチャン


男「まったく……」

女「……」

男「女?」

女「ンダヨ」

男「照れてるん?」

女「チゲーヨ」

男「耳赤っ!」

女「オメーが変ナ事言うカラ……」

男「でもまあ本心だし」

女「テメー」

男「何だよ」

女「……ボソボソボソ」

男「え?え?え?」

女「フン」

男「ごめん聞き取れなかった」

女「ア?もっとロシア語勉強シロヨナ」

男「さ、さーせん」

女「コレ、ウメェーな」ボリボリ

男「食い終わったら続きするぞ」




男「それじゃ寮まで送っていくから」

母「いつでも来てね!?」
妹「来てください!」

女「ウォウ マ、マタナ……」

男「じゃ、1時間ちょいで戻るから」

女「邪魔シタナ」

ガチャン

母「ハァー……」

妹「お兄、とんでもないね」

母「あんたロシア語話せるの?」

妹「んーん」フルフル

母「そうよねぇ」

妹「お兄がさ」

母「?」

妹「急にロシア語の勉強始めたのって中3くらいからだよね」

母「言われてみればそうねぇ」

妹「てことはさ」

母「一年以上は付き合ってるのかしら」

妹「絶対そうだよ!愛する人のためにみたいに勉強し始めたんだよ!」

母「あらー……」

女「オメーさ」

男「ん?」

女「……イヤ、何でもネーヨ」

男「何だよ」

女「ロシア語、上手くなったジャン」

男「そうかな?」

女「マダマダだけどナ」

男「やっぱ本場じゃ通じないかな?」

女「通ジル」

男「まじで?」

女「俺ニは、通じタヨ」

男「お、おう」

女「オメーあれダナ」

男「?」

女「モノズキ」

男「物好き?かな?」

女「ヘンタイってやつダナ」

男「えぇ……」

寮前

男「それじゃ」

女「ン」

男「後でLINEしてな」

女「オメーからシロヨ」

男「OK」

女「………」

男「月曜日、また学校でな」

女「…………」

男「女?」

女「日曜日ハ?」

男「!」

女「ア、アレカ?ツマ楊枝いけるカ?」

男「爪楊枝?用事のことか?」

女「オゥコラ」

男「13時までバイトだからそのあとでよければ会えるよ」

女「本当カ!?」パァ

男「特に予定はなかったし」

女「ならツマ楊枝!」

男「あ、会うってこと?」

女「テメー当たりメーだろ!」

男「お、おう」

女「妻用事ダロ?」

男「???? と、とりあえず会おうか」

女「オメーのアルバイトのトコロ行クカラヨ」

男「いや知らないでしょ」

女「女友から聞イタ!」

男「(女友殺す)」

女「駄目カ?」ジーー

男「駄目じゃないから」

女「ソーカ」

男「そんな見つめるのは反則だぞお前」

女「オ前、チョロいナ」

男「テメェ」

女「日曜日会オウナ!」

男「?小指?」

女「指麒麟!」

男「指切りか」

女「ユービキリゲンマ!」

女「嘘ツイタラ スペツナズ コーロス!」

男「!!??」

女「ユビギッタン!」

男「おぉぅ」

女「ジャーナ」

男「ん、じゃあね」

女「気ヲ付ケロヨ」

男「ただいま」

母「きたきた」

妹「お帰り」

男「なんだよ」

母「あんな彼女がいるなら教えてくれればいいのに」

男「言っても信じないというか」

妹「付き合ってどんくらいなの?」

男「別にいいだろどんくらいでも」

妹「一年半以上は経ってるとみた」

男「そんな経ってないよ」

妹「むぅ」

妹「でもお兄、ロシア語の勉強中学生くらいの時からしてたじゃん」

男「あれはたまたま」

妹「たまたまぁ?」

男「課題で外国語の授業があってロシア語選択してただけだよ」

妹「あぁー」




女「~♪」

「(ご機嫌だね!)」

女「(そうかな?)」

「(彼氏?)」

女「(まあね)」

「(キャー///)」

女「(からかわないでよ)」

「(男君、だっけ?)」

女「(うん)」

「(キスした?)」

女「(しないよー)」

「(えー、まだしてないんだ!)」

女「(そういうのは本気で好きになった人とするもんでしょ?)」

「(本気じゃないの?)」

女「(え、えーと、本気じゃないよ)」

「(でもラブラブじゃん!)」

女「(そ、そうかな)」

「(男君に甘えてるとこよく見るよ)」

女「(甘えてる!?ないない!)」

「(えー?そうかな)」

女「(男とは本気でもないし甘えてもないって)」

「(デレてるよね)」

女「(デレてないよ!)」

「(結構バレバレだよデレてるのー)」
「(女ちゃんクールなイメージあった)」
「(男と付き合ってから変わったよね)」

女「(……///)」

「(そーいうとこ!)」

女「オ、オメーラ……」

「オゥ、ジャバニーズおこ?」

女「(まったく……からかわないでったら)」

「(ごめんごめん)」
「(でも男と女ちゃん見てるとハッピーになるよ)」

女「(ならなくていいから)」

「(そういえば日曜日どーする?)」
「(私宿題するー)」
「(ウチは寮母と買い出し行くヨ)」
「(女ちゃんは?)」

女「(私は午後から予定あるから)」

「(男君?)」

女「(……まぁ)」

「(デートね)」

女「(違う)」

「(いいなぁデート)」
「(キスするの??)」

女「(しないってば)」

日曜日


男「おまたせ」

女「ン 待ってネーヨ」

男「店の中入ればよかったのに」

女「オメー それジャ、押し掛けニョーボーだろ」

男「う、うーん?」

女「恥ずカシーだロ?」

男「外に立ってるだけでも相当目立ってたよ」

女「マジカヨ」

男「昼飯どーする?」

女「ン」

男「?」

女「……」

男「機嫌悪い?」

女「悪くネーヨ」

男「そ、そう?」

女「何でダヨ」

男「腕組んで無言だと……」

女「ア?」ゴゴゴゴ

男「威圧感が」

女「俺ハ最近」

男「?」

女「オメーにデレてるラシィ」

男「ぶふぉっ」

女「デレてるノカ??」

男「ん?んー……別に、どうだろ?」

女「デレてねーヨナ?」

男「デレるか……うーん」

女「はっきりシロヨ」

男「(まあ前と比べてはかなり変わったし)」
男「(それをデレるとは呼ばないような)」

男「デレては…………無いな」

女「!」

男「デレるってあれだもん」

女「アレ?」

男「こう、ラブラブ?ラブアタック的なさ」

女「オゥ、イチャコラか」

男「そうそれ」

女「オメーはイチャコラしたいのか?」

男「えっ、と……まあ」

女「ッチ」

男「うわ露骨に嫌そ」

男「そもそもなんでデレてるとか?」

女「寮デ言われちまッテヨ」

男「あー、からかわれたのか」

女「オゥ、オメーのせいデナ」

男「俺のせいかよ」

女「アレだよナ」

男「?」

女「デレてるのはオメーだよナ」

男「……そりゃね」

女「……オゥ」

男「いや言わせておいて」

男「そういえば先生元気?」

女「元気ダローガ」

男「日曜日とかてっきり会うもんだと思ってた」

女「サッキまで会っテタ」

男「マジ?」

女「邪魔しチャ悪ィから帰っタヨ」

男「そ、そっか」

女「オメーにもヨロシクしとけ言っテタナ」

男「こちらこそ」

女「ナ、炒飯食べテーナ」

男「いいね」

女「コレ、貰っタからヨ」

男「お食事券!」

女「クルシューナイ」

男「ははぁー!」

飯後

女「スゲー」

男「鯉だらけだね」

女「コイツら、食ワレルのカ?」

男「この公園の池で飼われてるだけだよ」

女「食わネーのカヨ」

男「美味しくないだろ」

女「あ!カメ!」

男「ホントだ」

女「カメ、好キ」

女「カメ、カワイイヨナ?」

男「和むよな」

女「カワイイ……」

男「(可愛い……)」

女「アン?」

男「あ、いや」

女「何見テンダヨ」

男「え、いや、可愛いなーって」

女「カメ?」

男「女」

女「スァ?」

男「なんかごめん」

女「シバクゾ」

男「フフ」

女「アン?」

男「その台詞、久々に聞いたな」

女「ッチ」

男「怒んなよ」

女「怒ッテネーヨ」

男「こっち来てみ」グイッ

女「ッ!!」


ウサギふれあいコーナー


女「???!!」

男「おぉーエサやれるって」

女「か、カワ……」

男「(自然な流れで手を繋いだけど)」

女「テメーコラ」

男「あっ」

女「ドサクサで発情スンナヨ」パッ

男「ご、ごめん」

女「ウサギィィー」

男「(クッ!手を握るだけで発情期扱いかよ!!)」

女「耳ナゲー!」

男「(まぁでも)」

女「毛柔ラケー!!」

男「(可愛いよな……!)」

女「ウンコクセェー!」

男「(手、冷たかったけど柔らかかったな)」

女「キャッキャッ」

女「男、オメーも触レヨ」

男「うん」ナデナデ

女「……」ジーッ

男「ん?どうした?」

女「オァッ、ドーもシネーヨ」

男「女は向こうで何か飼ってた?」

女「ンーン、飼ってネー」

女「ジジィがボルゾイ飼ってタナ」

男「ボルゾイ……」

女「狼狩ルゼ」

男「こわっ!」

女「デモ可愛イ」

男「ふーん」

女「ウサギもメッチャ狩ルゼ」

男「ワイルドだな…」

帰り

女「毛ヤベー」

男「コロコロ貸して貰ったから」

女「コルコル?」

男「ほれ、使い方わかるか?」

女「何ダソレ」

男「まぁいいや じっとしてろよ」

女「スァ!?」

男「毛がこうやってとれるんだよ コロコロコロコロチンチンコロコロコロコロ」

女「クスグッ……テ……」

男「ほら、自分でやってみ」

女「コルコル、イヤラシーナ」

男「何でだよ」

女「脚モヤッテ」

男「え、えぇ…………しゃーねーな……」

女「ン……ッ、……」

男「(脚なげぇな)」

女「テメー、クスグッテーダローガ」

男「しょうがないだろ」

女「スァ…」

男「ほら、毛とれた」

女「汚されチマッタ」

男「何でだよ」

女「面白ェーなコルコル」

男「さ、帰ろうぜ」

女「ン」




男「じゃあまた明日な」

女「オゥ」

「(デートどうだった?)」
「(キスした?)」

女「(んもー、しないってばー)」

「(帰りの時すごく寂しそうにしてたくせにー)」
「(可愛かったよ女チャン)」
「(手くらいは繋ぐでしょ?)」

女「(手……は……)」

「(繋いでないの?)」
「(??)」

女「(繋いだんだけど……)」
女「(ドッキリして離しちゃった)」

「(フォーー!!)」
「(やるね男選手ゥー!)」

女「(す、すぐ離したからノーカンだよあんなの)」

「(男君から握ってきたの?)」

女「(ン……まあ)」

「(女チャン離しちゃったのか!?)」
「(オゥ、男はこれショックね)」
「(かわいそーに)」

女「(そんなに?)」

「(勇気いるよー)」
「(男クン頑張ったよ)」

女「(………そう、なんだ)」

「(そのあと握ってきた?)」
「(ワンモア?)」

女「(こないよ)」

「(男もヘタレか?)」
「(いや、普通じゃない?)」

女「(……)」






男「(手……柔らかかったな)」

男「ハァー」

男「調子乗ったか……かな?」

男「いやー手繋ぐくらい……駄目かな……」

月曜日

女「ナァ」

男「ん?」

女「オメー放課後暇?」

男「委員会あるな」

女「ソッカ……」

男「どうした?」

女「宿題シロヨ」

男「委員会の後にするか?」

女「シャーネェナ」

男「しゃあねえなって……」

女「嫌ナノカ?」

男「嫌じゃないよ。一緒に宿題しような」

女「ン」

男「15時過ぎには終わると思うから」

女「ダ」

男「図書館棟いるか?」

女「迎エ行ッタルヨ 教室ニ」

男「ふぁ?」

女「オメーがチャント委員会シバいてるかドーカ見てヤルヨ」

男「いや、シバくの使い方」

女「覚悟シトケ」

男「う、うん……」



放課後 委員会

男「今日は三年生がいないし報告だけだから手短に終わらせるね」

男「一年生は初めての報告書だと思うけど何か疑問点とかあった?」

男「(視線を……)」

女「ジーーーー」

男「(ドアの隙間から視線を感じる!!)」

男「じゃ、今回はこれで終了……でいいかな?」

男「質問ある人いる?」

男「うんいないよね 早く帰りたいのはわかった」

男「それじゃー解散です。また来月までによろしくね」

「「「はーい」」」

ガヤガヤ

男「(ふぅ)」

女「ッ」ガララ!

周り「!!?」

男「うおっ」

女「終わッタ?」

周り「ビックリしたー」

「誰?」「あー留学生クラスの」「男先輩の彼女でしょ」「身長高ぁい」

男「颯爽と登場するな」

女「オメー偉ソーだったナ」

男「そういう役割だし偉そうにしてなかったろ」

女「大統領気取リカ?」

周り「クスクス」

男「ほら、図書館棟行くぞ」

女「シャーネェナ」

図書館棟

男「そっちのクラスの宿題なんなん?」

女「オゥ、コレ」

男「おー日本地図」

女「47豆腐剣」

男「都道府県」

女「ダ!ソレ!」

男「覚えるの?」

女「ナルベク、多ク正解取リテー」

男「日本人でもろくに覚えてない奴たくさんいるからな」

女「10個デモ当てタラ英雄ダゼ?」

男「おぉー」

女「オメーワカンノカ?」

男「俺は全部わかるよ」

女「ココ」

男「三重」

女「ココ」

男「長野」

女「ココ」

男「茨城」

女「ココ」

男「大分」

女「オメー日本人ダナ」

男「たりめぇだろ」

女「ホッカイドォ オキナー ワカル」

男「まあ端と端だもんな」

女「後ドースリャワカル?」

男「特徴的なのから覚えようよ」

女「?」

男「例えばこの端の青森山口とか出っ張ってる石川とか」

女「モットヨク教えロヨ」





間もなく下校時間となりまーす!

女「オゥ」

男「もうそんな時間か」

女「デモ結構覚エタ!」

男「ここは?」

女「オー痛!」

男「ここ」

女「クマモン!」

男「ここ」

女「グンマー!」

男「ここ」

女「ダサイタマ!」

男「完璧だ」

女「俺天才ジャネ?」

男「俺の教え方が上手い」

女「ハッ」

男「さ、帰るぞ」





男「やっぱりこの時間が本降りか」

女「スァ 傘ネーヨ」

男「……じゃあ入れ」

女「エ、嫌ダ」

男「ぐぬ」

女「濡レル」

男「じゃあこれ貸してやるから」

女「嫌ダ」

男「濡れるだろ」

女「…………」

男「ほら」

女「ヤッパ……、テメーが傘サセ」

男「えっと入るんだな?」

女「オゥ」

男「まあ寮までならすぐだからな」

女「ン……」

男「どうした?」

女「何デモネーヨ」

男「そっち濡れてない?」

女「ン……」

男「(傘もう少しそっちやるか…)」

女「ヤァ……近ィョゥ……」

男「あ、ごごごめん」

女「ンーン……平気」

男「……」ドキドキ

女「……」ドキドキ

男「もう梅雨だもんな」

女「ン、ツユ」

男「雨ばっかりの季節」

女「雨…」

男「こっちの6月はね」

女「嫌イジャネーナ……雨……」

男「そっか」

男「着いたな」

女「ン」

男「明日も雨だから傘忘れんなよ」

女「ン」

男「それじゃぁ」

女「手」グイッ

男「えっ」

女「オメーの手」ギュッ

男「お、おう」

女「結構、大キィンダナ」ギュッ

男「ッッ、」ドキドキ

女「昨日」

男「?」

女「ビックリシタ」

男「……手、繋いだから?」

女「ン」

男「いやその、ゴメン」

女「ンーン」

男「……」

女「嬉シカッタ」

男「マジすか?」

女「オメーいきなりスギンダヨ」

男「いやー、はい 反省してます」

女「ビックリスルヨ……」

男「(アカンめちゃくちゃ可愛い)」

女「シバクゾ……」

男「ほら」ギュッ

女「っ」

男「次はもうビックリしないだろ?」

女「ン……シャーネェ」

寮友「女、オカエリ!」

女「スァ タダイマ」

寮友「オォ アチチしてるね」

女「シテネーヨ」

男「じゃ、じゃあ帰るな」

女「オゥ」

寮友「マタネー男!」



寮友「キスした?」
女「シテネーヨ!」

梅雨明け

男「浮かない顔してるな」

女「ウカナイ顔?」ハァー

男「元気無いなってこと」

女「ダァー……オメーはイイヨナ」

男「?」

女「泳ゲルカラ……」

男「ッ、あーなるほど」

女「一年生ノ時、プール無カッタノニ……」

男「二年からはあるんだよな」

女「ハァ」

男「プール入ったことあるだろ?」

女「ダ」

男「泳げないんか?」

女「……」ギロッ

男「威圧感で返事すな」

女「テメー、トンカチ扱いスンナヨ」

男「カナヅチな」

女「コンクライ」

男「?」

女「コンくらいナラ、泳ゲッカラヨ」

男「いやもうそれ泳ぐうちに入ってないぞ」

女「テストアル」

男「泳ぐのか」

女「電車一本?一両?クライ?、泳グ長サ」

男「あー……25メートルか」

女「無理ダロ」

男「練習しようよ」

女「スァ」

男「水泳は練習すれば結果でるよ」

女「スクール通エッテカ?」

男「いや、俺が教えるから」

女「ハァン?」

男「任せろって」

女「発情期ダナ」

男「なんでだよ」

女「オメー」




ある日

学校

友「あ、あれは…」

男「ん?」

「「「ワイワイ キャッキャッ」」」

友「留学生sが……プールの授業へ……!」

男「テンション高いな」

友「一度でいいから見学したい」

男「確かに」

友「あれ女さんじゃん」

女「……」

男「テンション低!」

女「……」チラッ

友「お、こっち気付いた」

女「……ハァー」ジロリ

男「ご機嫌」

友「ナナメっすね」

男「泳げないからな」

友「海外の学校じゃプール無いらしいからな」

男「25㍍泳ぐのが課題らしい」

友「あーカナヅチに25㍍はきついね」

女「…………」

友「ほら、こっち見つめてるぞ」

男「あれは睨んでいるのです」

女「……ッチ」シッシッ

男「視界に入るなと仰ってますね」

友「お前ら本当に付き合ってんの?」

友「よーし次の休み時間もここで待機だな」

男「え、なんでだよ」

友「お前なぁ…プールの授業の後の濡れた髪を見たくねぇのかよ」

男「天才か!」ガシッ

友「よく言われます」ガシッ


……次の休み時間

男「やはり考える事はみんな一緒なんだな……」

友「あぁ……ライバル多い……」

周り「お、来たぞ!」
周り「おぉ……」ゴクリ
周り「天使……」

友「いいっすなぁ」

男「あぁ…」

友「濡れ髪のインターナショナル……!たまらんです!!!!」

男「……あれ?」

友「どうした?」

男「女がいないな」

友「確かに」

友「先に戻ったんじゃね?」

男「……かなぁ」

「へィ!男ォー!」

男「あ、ヤッホ」

「ヤフー!」

男「女は一緒じゃないん?」

「イェース!女、メランコリー!」

男「えぇ?何故?」

「オォゥ、何故カト言ウトデスネー」

プールの授業

先生「課題はただ一つ、この端から端まで脚をつかず泳ぎきる事だー」

「ベリーハードね」
「オーマイガッ」
「ムリムリムリのエスカルゴー!」

女「(スァ、皆も泳ゲーノカ)」ホッ

先生「まぁ流石にキツいのはわかってるんでね、このビート板を使う事は許可する」

「オゥ……」ホッ
「ヨカター!」
「プールシールド!」

女「!?」
女「(エェ、アンナノ意味ネーダロ)」

先生「必要ない奴は使わなくてヨシ」

女「……」カチコチ

先生「ミランダとシャルは経験者だ、教えてもらえー」

「「「ハーイ!」」」

先生「さ、今日はプール初日だし後は自由!」

「「「イェーーッ!!!」」」

女「……」カチコチ

ミラ「女ァー?」

女「ミランダ……」

ミラ「入らないでゴザル?」

女「オ,オゥ」

ミラ「怖いでゴザル?」

女「怖クネーヨ…」

ミラ「平気ダヨでゴザル!」

女「ナ、ナメンナヨ」

ミラ「ほら!トゥギャザーでゴザル!」

女「スァ、チョ,アッ」

ミラ「気持ちイーよ!でゴザル!」

女「スァ!ップァ!男ッ!ッス」バシャバシャ

ミラ「オゥ!脚つくでゴザルよ?」

女「ンップァ……エホッエホッ……エ?」

ミラ「女カワイイー!」

周り「キュート!」

女「エホッエホッ……」

ミラ「平気でゴザルか?」

女「……無理、泳ゲネ、死ヌ」

ミラ「さっき男の名前叫ンダでゴザル?」

女「ッッ……/// キノセー!」

ミラ「気のせい違うでゴザルよー」

女「ハァ……モー無理」





「女めっちゃ落ち込んでル!」

男「そっか」

友「重症みたいだな」

男「まさか脚のつく状態で溺れるとは」

放課後

男「おい」

女「ンァ?」

男「死んでるな」

女「ン……」

男「なあ」

女「ンダヨ……」

男「水泳と特訓するか」

女「ッッ」

男「なんだよ」

女「テメーコノヤロ」

男「水怖いか?」

女「怖くネーヨ ナメンナ」

男「今日は散々だったらしいが」

女「はぐっ」

男「課題なんだろ?」

女「今日はアレ 手加減シタ」

男「っふ」

女「……」

男「おい」

女「オレ……自信ナイ」

男「!!」

ちょっとセンチメンタルになってる女可愛い!!

男「……よし、任せろ」

女「スァ?」

男「本気で女を泳げるようにするから」

女「デモ……」

男「とにかく練習するしかねーよ」

女「ど、ドコでスルンダヨ……」

男「え?え、んー」


教師「なるほど まあ毎年放課後に自習用にプールは貸してるよ」

男「おお」

教師「女子水泳部の協力なんだけどね」チラッ

男「ですよねぇ」

男「うーん」

女「ドーシタ?」

男「いや、男子の俺がかなりアウェイというか下手したら使わせてくれないかもしれんって話」

女「ホゥ」

男「うちの水泳部、女子だけなんだよ」

女「ソーナノカ」

男「男子更衣室はあるにせよ」

女「ソンなんアレダロ」

男「?」

女「クップーク!サセロ」

男「屈服!?」

女「オメー泳グの強イダロ」

男「いや強い弱いじゃなくて」

教師「はれ?男君は水泳やってたの?」

男「ま、まあ人並み程度ですが」

教師「なるほど、きちんと経験者なわけね」

男「はい」

教師「とりあえずレーンは使っていいし、男子は駄目ってことはないからいいんじゃない?」

男「そう……すか」

女「ヨカッタナ、ムッツリ」





男「っべ……」

「なんで男子がいるノ?」
「放課後補修……?のようでは無いですね」
「ヒソヒソ」

男「浮いてるとかのレベルじゃねー」

部長「失礼します」

男「ん?」

部長「水泳部部長、三年の部長と申します」

男「あ、どうも」

部長「失礼ですけど、何故今プールに?」

男「えーと、その彼女の特訓をですね」

部長「あなたが?」

男「は、はい」

部長「留学生班の?」

男「はい……」

部長「……」

男「(うーんこの軽蔑侮蔑の眼差し)」

部長「率直に言わせてもらうと出ていって頂きたいのですが」

男「えぇ」

部長「なにやら下心のようなものを受け取れるので」

「部長もずばっと言いますね」
「そりゃまあ留学生クラス同等と見に来るって目立つもん」

男「んー、いや、そんなこと言われても」

女「オイ」

男「あ、女」

部長「……!!」

「色白!」
「脚長!」

男「……」

天使もスク水を着るという事を男は網膜に焼き付けて痛感

女「ナ、ナンダヨ」

男「なんかやっぱ俺いないほうがいいらしい」

女「ハ?何デダ?」

男「やっぱり浮くらしい」

女「ハァン?」

部長「申し訳ないけど留学生さん、うちの部員で良ければ教えるから」

女「エー、嫌ダ」

男「ぅぉい」

女「ダッテ、男ノガ強いンダロ?」

男「おま」

部長「?!」

女「テメーラ、男ノガ強ェーゾ」

男「バッ!なに変なことッー!」

部長「……そう、なかなか好戦的な二年生ね」

男「いや俺決してそのようなつもりは」

女「男ハ、ここの倍のプール泳イデタ」

部長「ふーん、50㍍レーンね」

女「強いぞ」

女「横浜のインターナショナルプールで金取ッテタ」

部長「!?」

男「取ってない!」

女「テッペン取ッテタジャネーカ」

男「あれは大したことない大会なんだよ」

女「ハァ?オメー優勝シタラ俺トッーンンング」

男「(ば、ばか!恥ずかしいすんな!!) 」

部長「なるほど、経験者なのは承知しました」

部長「私たちも男子がいらっしゃるということで少々気が散るのも事実なんです」

女「勝ッタ方の言ウ事聞けばイージャネーカ」

男「は?」

部長「……なるほど」

男「何がなるほど?」

部長「好戦的ですね」

男「ごめんなさい全く意味がわかりません」

部長「ですが私たちも手を抜きませんけど」

男「え?え?」

女「ヨッシャ、蹴散ラセ男」

男「ん?ん?」

男「なんですかこの流れ」

部長「実力行使という意味と受け取りました」

男「え?勝負ってマジでするんですか?」

部長「まあ勝ち負けはともかくとしてあなたの実力にも興味があります」

男「はぁ……」

部長「勝負の結果次第では今後もレーンを開放させてもよろしいのですが」

女「ダッテ」

男「もう対決の流れじゃん」

「え?何何??」
「あのロシア人の彼氏さんと勝負するらしいよ」
「部長がー?」「さぁ?」

男「ちょ、ちょっとウォームアップだけさせてくださいよ」

部長「どうぞ」

「部長、勝負って本当ですか?」
「誰がするんですかー?」

部長「大会も近いことだし……誰かやってみる?」

「あの人速いんですか?」
「ウォームアップ見る限りだと」

男「(弱く見せるために下手くそに泳ご)」

部長「あれはわざとよ」

「へぇー」
「すんごいバシャバシャしてる」

男「ふぅ」

女「誰デモかかってコイ!」

男「何でお前が偉そうなんだ」

女「マトメテ来ルカ?」

部長「そうね……じゃあ私がいこうかしら」

男「え?」

部長「不服ですか?」

男「いやいきなりラスボスですか」

女「楽勝ダロ」

男「うちの女子水泳部ってめちゃくちゃ強いんだぞ」

女「逃ゲルノカ?」

男「どうしてこうなった」

部長「では距離はどうしましょう?」

男「んー、なんでもよかですよ」

部長「あら……それなら100M自由型にしておきましょうか」

男「お手柔らかにお願いします…」

部長「それじゃあスタートお願い」

女「男!負ケタラ腹切リ!」

「クスクス」「男くん頑張れー」

「テークユァマークス!……」

男「(本気でやろ)」スッ

女「オゥ」

「どうしたの女さん」

女「男モ本気ネ」

ピピー!!

ザップーン

「おっと?」「飛び込みうま!」

女「男、パドロートカ(潜水艦)強イゾ」

「ウッソ、速くない?」「もう部長より前にいるよ!」

50M経過!

「タイムは!?」「25秒切ってる……」「ウッソ!?」


ゴール!

男「ハァ ハァ ハァ」

女「男の勝チー!」

部長「ハァ ハァ ハァ……完敗です」

男「ねぇ」ハァハァ

「は、はい!」

男「タイムは?」

「あ、えっと……55秒です」

男「ハァハァハァ……55かぁ……まあ、そんなもんか……」

部長「嫌味かしら?」

男「いや……やっぱたまにプール行くとは言ってもブランクですわ」

「でも部長!部長のタイムも新記録ですよ!」

部長「へ?」

「57秒台ですよ!」

男「まぁ相手になれたならよかったですわ」

部長「フフフ こちらこそ」

女「……」ムスー

女「オイ」

男「ん?」

女「男ガ勝ッタ!」

部長「そうね」

女「領海明ケ渡ス約束ダロ?」

男「練習させてもらえるだけだよ」

部長「もちろんです」

男「すいませんね」

部長「それと男さんでしたか?よければまた練習相手になって欲しいのですが……」

男「え、あぁ俺で良ければいつでもいいですよ」

部長「本当ですか?」

男「放課後にここで泳げるなら俺も体育館のプール行かなくてすむし」

部長「それは嬉しいですっ」

女「ッチ」

部長「フフフ では彼女さんの練習頑張ってくださいね」

男「あ、はい邪魔しませんので」

女「イチャイチャスンナヨ」

男「してないよ」

女「シテタ」

男「ほら、今日のメインは女の練習なんだぞ」

女「ウッ」

男「さっきからプールに入る気見せてないよな」

女「準備運動シテナイ」

男「さっきしたろ」

女「心ノ準備運動」

男「ほら、大丈夫だから」

女「アァゥ……」チャプン

男「脚つくだろ?」

女「オゥ……」

男「まずは水に慣れよう」

女「オゥ……」

男「例えばさ、5秒息止められるだろ?」

女「ダ」

男「それを水の中でもやってみよう」

女「ダ……」

男「ほら、ゴーグルも着けて」

女「コレ、ユルユル」

男「んー後ろ向け」

女「アゥ」 ギュッ ギュッ

男「どうだ?」

女「ン、丁度イイ」

男「それじゃあ潜るぞ?」

女「ダ……」

男「せーのッ!」
女「ッン!」

女「ップハァ!」

男「どう?」

女「ハァ……ハァ……ヨユー」

男「フフ」

女「テメー笑ウナ」

男「ごめんごめん」

男「んーと、まずは泳ぎ方からだな」

女「パドロートカ?」

男「それは女には無理」

女「アレ忍者みたいでカッコイイ」

男「女はコレを使う」

女「ビートバーン」

男「あると無いとでかなり違うからな」

女「スァ……コレ意味アンノカ?」

男「あるある」

男「さ、両腕はここ」スッ

女「ン」

男「脚はついたままでいいか、手の動きやってこ」

女「ダ」






男「だいぶ形になってる」

女「ホントヵ?」

男「腕の動きと息継ぎは綺麗にできてるよ(うおおおおワキめっちゃ綺麗!!!!!)」

女「俺才能アルンダナ」

男「(ちらっと見える胸の膨らみも綺麗!!!)」

男「次は脚の動きだな」

女「オゥ、バシャバシャ?」

男「そそ」

女「アレ疲レソウ」

男「大丈夫。ビート板抱いてみて」

女「コウカ?」

男「うん、そのままうつ伏せで……そう」

女「オゥ沈ムー!」

男「ちゃんとビート板持ってるから」

女「ダ……」チラッ

男「じゃあ俺がビート板持って引っ張るから」

女「オォ、楽チン」

男「じゃなくて脚を動かすの」

女「ダ」

男「まず脚を真っ直ぐ伸ばしてみて」

女「コウ?」

男「そうそう(役得……!!)」

女「脚沈ム」

男「片足ずつバシャバシャしてみ?」

女「コウ?」バシャバシャ

男「そそ」

女「難シ……」

男「前に進もうとするほど沈まないから」

女「ホッホッホッ」バシャバシャ

男「膝より上も動かすイメージで」

女「コウ?」バシャバシャ

男「そそ!結構上手い!」

女「ホッホッホッ」

男「(エロい……)」

男「よし、じゃあ次はビート板こうして」





「なんか、普通に練習してますね」
「もっとイチャイチャ見せつけてくるもんだと思ってました」

部長「ふふふ、そうね」

男「всё в порядке?(大丈夫?)」
女「…… в порядке!(平気!)」バシャバシャ
男「Буду через минуту(あと少しだよ)」
女「ダ! 」バシャバシャ

「え、なんかロシア語なんですけど」「やっぱイチャイチャしてますよ!」
「国際青春えもす」「動画撮りたい……」




男「ありがとうございました」

部長「存分に出来たみたいですね」

女「身体重ィョ」

部長「木曜日と金曜日の放課後は開放しているので是非練習してくださいね」

男「だとさ」

女「ダ……」

部長「男君に関してはいつでも練習に参加して頂いて構いませんからね」

男「いやぁ、それは……」

女「ッチ」

部長「フフフ」

帰り

男「疲れたな」

女「ダ……」

男「今日はぐっすり眠れるだろ」

女「寝ルヨウニ死ヌ」

男「逆だ」

女「オメー、水泳部でモテモテダナ」

男「なんだよそれ」

女「フン」

男「ちょっと茶化されただけだろ」

女「アレダヨ」

男「?」

女「浮気スンナヨ……」

男「いやしないよ」

女「フン」

男「女の事しか見てないよ」

女「……クタバレ」

男「出たクタバレ!」

女「男、一人デ水泳部行クノ禁止ナ!!」

男「えぇ?別にいいけど……」





そして

「女ー!ファイッ!」「後少しでゴザル!」
「ゴー!ゴー!」

女「ハッ!ハッ!……ハァ……ハァ……!」

ピピー!!

教師「よーし女、合格」

女「ハァ……ハァ……」

教師「よく頑張ったな」

女「ハァ……スパシーバ……」

女「ヤッタ……!」

放課後

男「合格おめでと」

女「フン ヨユーのユーチャン」

男「誰だよ」

女「コレもマァ」

男「女の才能のおかげか?」

女「ンーン……男のオカゲダヨ……」

男「(え、めっちゃ可愛い)」

女「アリガト……」

男「彼氏なんだから当たり前よ」

女「ダ……」

男「教えて甲斐があったってもんよ」

女「ン、楽しカッタヨ」

男「泳ぐの?」

女「泳グノ嫌イ……デモ男と泳グノ好キ」

男「……そか」

女「楽シイカラ」

男「好きならよなったよ」

女「ダ」

男「俺も女の事好きだしさ」

女「……テメー」

男「いやいや、だから付き合って……るわけで」

女「……フン」

男「(でも女の口から好きって言葉聞いてない……な)」

女「……」

男「(まぁ……うん……口に出さないタイプなのかな?)」

女「シバクゾ……」

男「何でだよ」

男「(聞きづれぇ……)」

女「ナァ」

男「どうした?」

女「……ナンデモネ」

男「なんでもねえのかい」

女「……ダ」

男「俺はさ」

女「?」

男「女の事大好きだし、女の事だけしか見てないから」

女「ナ、ナ、ナンダヨ急ニ……」

男「いや……まぁ言いたかっただけ」

女「テメー……」

男「もうすぐ夏休みだけど、たくさん思い出作ろうな」

女「シャーネェナァ」

男「宿題もたんまり出るけど」

女「オッフ」

男「一緒にやろうな」

女「ン」

男「女は夏休みに向こうに帰るとかあるのか?」

女「今の所ナイ」

男「そっか」

女「デモ、寂シクネーヨ」

男「まあご両親基本こっちだもんな」

女「ソージャネーヨ」

男「?」

女「男がイルカラ……寂シクナイ」

男「ッッ、……光栄です」

女「ダ」

男「寂しくさせないよう頑張ります!」

女「去年ハ、アンマ遊べナカッタナ」

男「そうだね」

女「今年、ズット日本イルカラ……構エヨ」

男「(やだめっちゃ可愛い)」

女「ン」スッ

男「指切りか」スッ

男「なあ」

女「ン?」

男「ちゃんとロシア語勉強するから」

女「オ,オゥ」

男「きちんと向こうに言っても話せるくらいには……勉強すっからさ……」

女「ダ……///」

男「てなことで、ハリセンボンのーます」

女「……指ギッダン」

男「よし」

女「ン」ギュッ

男「どうした?」

女「……」

男「……女?」

女「……ン」

男「じゃ、じゃぁ寮の前だし帰るな?」

女「オゥ……」

男「じゃあな?」

女「ン、気ィツケロ」

帰路

男「思い詰めてた感じだったな……」

男「どうしたんだ……」

男「まさか別れたいとか……」

男「…………」

男「…………ありえる、かな?」

翌日 放課後

寮友「男!」

男「あ、寮友さん」

寮友「元気カ!?」

男「元気だよ」

寮友「元気ナイヤン!女と喧嘩!?」

男「してないよ」

寮友「そーか!」

寮友「女と仲良くシテル?」

男「んー、うん」

寮友「シテナイノ?」

男「してるんだけど……ちょっと悩みがあってさ」

寮友「!?」





男「てなことで、もしかしたら女は俺と別れたいのかなーって」

寮友「それは絶対ナイヤン!」

男「女はあぁ見えて優しいし」

寮友「ナイナイ!女は男の事メッチャ好ッキャネン!」

男「でも、一度も好きって言われたこともないからさ……」

寮友「ホワッツ!?」

男「そういうとこも引っ掛かってて……」

寮友「ホンマカイナ」

男「俺が中学生のころから女にアプローチ?みたいにしててさ」

寮友「マージデ?」

男「付き合ってもらった?付き合ったみたいなとこあるから」

寮友「ワォ!男ゴーインナンヤネ!?」

男「強引っていうか……」

寮友「女は男にラブ!コレ、絶対!」

男「そう、なのかな……?」

寮友「女アレヤ……ツンドラ」

男「ツンデレか、いやまあツンドラなとことあるな」

寮友「寮デ男の事話スと顔赤くナルデ」

男「結構照れるからね」

寮友「ダカラ元気出すヤデ」

男「ありがと あとその関西弁なに?」

寮友「ンマイブゥーム!」

男「そっか」


夜 寮

女「(今日男と何話してたの?)」

寮友「(あれ?見てたの?)」

女「(うん)」

寮友「(見てなら話しかけてくれればいーのにー)」

女「(だ、だって仲良さそうだったから)」

寮友「(ンッフッフー、女の事話してたよ)」

女「(!? 私?)」

寮友「(男は女のこと大好きなんだね)」

女「(ふ、ふーん……)」

寮友「(悩んでたよ)」

女「(……?何で?)」

寮友「(フフフ)」

女「(な、何?)」

寮友「(1度も女から好きって言ってもらったことないって悩んでた)」

女「ッッッ、ッ……」

寮友「(男、かなり真剣に悩んでた)」

女「(そ、それは)」

寮友「(自分の事本当は好きじゃないのかもって考えてたよ、彼)」

女「(そんなこと…)」

寮友「(負い目みたいなの感じてた)」

女「(……うぅ)」

寮友「(彼の事好きなんでしょ?)」

女「(……ん)」

寮友「(何で言ってあげないのよー)」

女「(恥ずかしい…)」

寮友「(シャイかよ)」

女「(私、付き合う前に男にたくさん酷い事言ってたの)」

寮友「(そうなの?)」

女「(なんか、こう今さら好きを言葉にするのが難しくて……)」

女「(それにこれ以上好きになると……離れ離れの時に辛い)」

寮友「(男は女のためにロシア語頑張ってるんでしょ?)」

女「(うん、すごく頑張ってる)」

寮友「(自分の気持ちに素直になりなよ)」

寮友「(見てて男少し可哀想……)」

女「(ん、わかってる)」

寮友「(すごく悩んでたよ)」

女「(ん……)」



終業式

男「明日から夏休みだな」

女「オゥ」

男「なんか予定とかできたか?」

女「出掛けるヨーナノはネーヨ」

男「そっか」

女「オメー、コノ後ドースンダ」

男「特に予定はないよ」

女「ン、オメーん家行クゾ」

男「え、えぇ?」

女「宿題スル」

男「気合い入ってんな」

女「ン!」





妹「あ!女さん!」

女「ヨゥ」

妹「いらっしゃいませ!」

女「邪魔スルゾ」

男「どんな挨拶だよ」

妹「(はぁ……透き通ってりゅ……)」

男「初日どころか終業式のあとから宿題するって気合い入ってるな」

女「ン」

男「言うて何するんだ?」

女「ンー?……何デモ」

男「何でもって……留学生のクラスの宿題見せてもらう限りだと……」

女「ン」スッ

男「っと、……どした?(近ッ!)」

女「ン、隣ダメ?」

男「駄目じゃないよ」

男「(イイ匂いする……)」

女「……」ドキドキ

男「……女?」

女「チョット、オ話シタイ」

男「え?」

女「……」

男「(……まさか、別れ話)」

女「……」

男「……ど、どうした?」

女「アノサ」

男「うん」

女「イツモ、アリガト」

男「う、うん?」

女「ダカラ、アリガト!」

男「どう……いたしまして」

女「……」

男「???(な、なんだ?何なんだ!?)」

女「……好キ」

男「っ、」

女「男ノ事、好キ」

男「ッッッ、ッ、はい」

女「……ナンカ、ゴメン」

男「なんで謝るんだよ」

女「男ノ事好キ」

男「うん」

女「デモ、ソレ伝エルのスゴく熱クナル」

男「わかる」

女「男ガドッカ行ッタラ、……モウ日本イタクナイ」

男「行かないよ」

女「ホント?」ジーッ

男「う、うん」

女「別レルノ嫌」

男「別れないよ」

女「ン……絶対?」

男「絶対」

女「ダ……信ジル」

男「うん」

男「もしかして、寮友が何か言ってたとか?」

女「ダ……男悩ンデルッテ」

男「なんか言わせたみたいでごめん…」

女「ンーン、オレも伝えタカッタ」

男「女はそういうの口に出すの嫌なのかなーって思ってたからさ」

女「……チト恥ズカシー」

男「無理して口に出さなくてもいいからな」

女「……」

男「今の言葉ですごく安心したからさ」

女「オゥ…」

男「……」ドキドキ

女「……」ドキドキ

男「(な、なんだこの雰囲気)」
男「(これあれか?あれなのか?)」
男「(いっちゃえ的な空気じゃないか!?)」
男「(いやでもここで調子のってキスしようとして嫌われても嫌だし……)」
男「(どっちなんだぁー!)」

妹「失礼しまぁーす!」

男「がっ」

妹「オゥ」

妹「差し入れでぇーす!」

女「アリガトナ」

妹「どういたしましてです!」

男「(タイミングいいのか悪いのか……)」

妹「兄に変なことされてませんか!?」

男「あーほらしてねーから 出てけ」

女「ヘンなコト?」

男「女も相手しなくていいって」

妹「えへへー 二人隣り合ってるー」

男「出てけって」

妹「あぁん」

女「ヘンなコト?ナンダヨ?」

男「気にしないでいい」

女「気ニナル」

男「恋人同士がする事とかだろ……」

女「……アー」

男「まあアイツも悪気は無いんだ」

女「オメーもムッツリーニダナ」

男「何で俺がムッツリになる」

女「……」バッ

男「何だよその両手ガードは」

女「襲ウ気ダロ?」

男「襲わねーよ」

女「ア?コンジョーナシ?リンゴ?」

男「理性があると言え」

女「イクジナシ?」

男「……」グイッ

女「ヤンッ!」ドサッ

男「これでどーかな?」

女「……」ドキドキドキドキ

男「無抵抗じゃん」

女「テ,テメー降伏シテナイゾ……マダ……」

男「俺だって……キスくらいはしたいよ」

女「フーン……」

男「…………」

妹「あ、お兄コレッッワッフゥー!」

男「ッ!」

妹「ごごごごめんなさいいいい!!!!」ガチャン!

男「ハァ……あのバカ」

妹「オメー、運サエモ無イ奴ダナ」

男「やめて」

あ、女と妹、まちがえた

男「どーもビシッと決まらない……」

女「フフフ」

男「なんだよ」

女「男サ」

男「?」

女「オレ……何ヵ、コウ、男に優しくナイ時アル」

男「そうかな?」

女「男……優シィダロ?」

女「思ッテル事、上手く言エナイ時アル」

男「難しいもんな」

女「ダカラ……」

男「俺だって女に対して上手く気持ちを伝えられない事はたくさんあるよ」

女「スァ?」

男「本当はいつだって側にいたい」

女「……ン」

男「たくさん出掛けてたくさん一緒に過ごしてたくさん触れ合いたい」

女「……オゥ」

男「伝えきれないくらい言葉があっーーんむッー!?」

女「……」
男「……」

女「Peredayetsya(伝わってるよ)」

男「……うん」

女「Не бросай меня, будь всегда со мной(だから離れないで)」

男「離れないって」

女「ダ……」

男「寂しくは……させないって努力するから」

女「ダ……」

男「さ、宿題の確認するぞ」

女「……ダ」






女「邪魔シタナ……」

男母「ごめんねお構いもできなくて」

妹「お、お疲れ様です!」

男「なんだお疲れ様ですって」

妹「えへぇ~?だってぇ……」

男「じゃぁ送っていくから」

女「……」ペコリ



妹「あの二人がさ」

男母「?」

妹「結婚したらさ、どっちに住むのかな」

男母「どうなのかしらねえ」

妹「さっきロシア語で話してた」

男母「ホント?」

妹「もう何言ってるかさっばり」

男母「本気なのねぇ」

妹「絶対生まれる子供可愛いよ!ハーフダよ!?」

男母「気が早すぎるわよ…」

妹「あと女さんちょっとアジアっぽい!」

男母「そうねぇ」

妹「お兄、騙されてたりしないよね」

男母「えぇ?」

妹「あんな美人さん彼女とか……」

男母「それは無いわよ」

妹「かなぁ」

男母「相手のお母さんに会ったことあるし」

妹「!!???!!」

男母「男が中学の時に会ってるはずだわ……思い出した」

妹「そ、そうなの!?」




男「着いたな」

女「ダ,アリガト」

男「夏休みさ、楽しむのもいいけど」

女「?」

男「夏バテには気を付けないとな」

女「ナツパテ……暑クテ駄目ノヤツ?」

男「そうそう」

女「日本の夏ヤベーヵラナ」

男「体調崩したら意味無いからな」

女「ダ,オメーもナ」

男「俺は平気だよ」

女「……」

男「?」

女「……タクサン」

男「沢山?」

女「タクサン、思い出ホシイ」

男「……そうだなっ!」

女「オメー、お楽しみでしたサセロヨ?」

男「ん?う、うん」

寮友「ヘェーイ!」

女「寮友ッ」

寮友「ラブラブダネ~」

女「ンナコトネーヨ」

寮友「マタマタ~!」

男「それじゃ」

寮友「マタネー!」

女「マタナ」

寮友「(チューした?)」

女「(な、何急に……)」

寮友「あれ?否定しないのー?」

女「(しっ……し、……ta)」

寮友「オゥ!」

女「(恋人同士なんだし……キスくらいするわよ……)」

寮友「(じゃあ男君に本気なんだ)」

女「(……うん)」

寮友「(羨ましいなあ)」

女「(寮友だって彼氏いるんでしょ?)」

寮友「(オゥ 別れたよー)」

女「(そうなの!?)」

寮友「(色々と難しいネ……言語?人種の壁?)」

女「(人種…)」

寮友「(お互いのこと受け入れられる……相性みたいなのが合わなかったかな?)」

女「(そっか)」

寮友「(結局手も繋がないで別れたヨー)」

女「(日本人は臆病?奥手?って言うし)」

寮友「(でも胸はめっちゃ見てきたネ)」バイン

女「(ムッツリが多いもんね、日本人)」

男「ヘックション!」

妹「ちょっとー風邪ー?」

男「いや、いきなりムズムズしてきた」

妹「ふーん」

男「なんだよ」

妹「チューしてたくせに」

男「なっ、してねーし!」

妹「はい嘘ー!めっちゃグロス唇についてるんですけどぉー!?」

男「ぬぉっ!?」

妹「まさか留学生に手を出すなんて……」

男「て、手を出すってなんだ」

妹「ねーいつから付き合ってるの?」

男「……内緒だそんなもん」

妹「中学でしょ」

男「っ」

妹「この間は一年半経ってないって嘘ついてたけどー」

男「そんなんどーだっていいだろ」

妹「馴れ初めくらいは気になるもん」

男「気なるな」

妹「教えてよー」

寮友「(でも二人って中学のころから付き合ってるんでしょ?)」

女「(えー、えー……まあ……)」

寮友「(いつから男のこと好きなの?)」

女「(えー?わかんないっ)」

寮友「(あぁん!誤魔化し禁止!)」コチョコチョ

女「(いやっちょ……あん)」

寮友「(女と初めて会った時から男ばっかり見てるの気になってたヨー)」

女「(うぅ)」

寮友「(出会った時からラブラブ?)」

女「(んーん 逆 )」





数年前 男女 中学生のお年頃

男「え?俺だけ!?」

教師「んー、男子でロシア語選択したの男だけだったわ」

男「えっと、どうなるんですか?」

教師「先生は一人でも興味があるなら是非って言ってるから」

男「教室に俺一人です……か?」

教室「まあそういうこと」

男「マジか……」

語学選択

先生「コンニチハ!」

男「あ、よ、よろしくお願いします!」

先生「お名前は?」

男「男と言います!」

先生「ワタシ、女母と言いマス!」

男「(おぉ、ロシアっぽい名前や……)」

先生「男君は何故ロシア語を習イタイのデスカ?」

男「えっと、憧れの競泳選手がロシア人で……」

先生「オゥ!ソーナノデスネ!」

男「頑張ります!」

先生「Давайте сделаем все возможное!」

男「??」ポカーン

先生「頑張ってーイキマッショイ!と言イマシタ!」

男「おぉ……」




半年後

先生「男、トテモトテモ覚えるの早いデスネ」

男「スパシーバであります」

先生「ソロソロ、文通をしてミマショウ!」

男「文通?」

先生「ソデース!文を書イテ、オ話!」

男「誰と……ですか……?」ポカーン

先生「フフフ ソレは秘密デス」

男「一通りプロフィール的な?事書きました!」

先生「フムフム ……デハ、預りマス!」

男「え、お相手は誰なんですか?」

先生「モチロン、ロシア人デスヨ」

男「先生じゃなくて?」

先生「フフフ 違いマース」

男「(うーん、じゃあ先生の知り合いってとこか……ちゃんと書けてたかな……)」



数日後

先生「デハ、コレを渡してオキマース」

男「あ、文通ですね」

先生「オ返事デスヨ」

男「2通……?」

先生「コッチの中身は私ニハ、見ルナと言う事デス」

男「は、はぁ」

先生「ジャ、私1度職員室戻リマスネ」

男「あ、はい」

先生「マタ、オ返事を書いておいてクダサイネ」ガララッ

男「はーい」

男「うぉっ、ロシア語の返事か」

男「まずこれを解読せな……」

男「んでこっちの紙は何だろう」ガサガサ

男「……?」

便箋の中心に一言 「クタバレ シバクゾ」

男「……え?」

男「いや、……うん …… 」

男「……いや、えぇ……??」

男「カタカナで……」

男「女の子の字……っぽいよな……」

男「いやいや……クタバレって」

男「こっちの便箋には普通に書かれてるのに」

男「なぜこっちはこんなに物騒なんだ」

先生「戻リマシター」

男「おぁっ」

先生「捗ッテマスカ?」

男「は、はいまあ」





男「書けた」

先生「オゥ!それではコノ封筒に入レマス」

男「あの、先生?」

先生「?」

男「このお相手は女性ですか?」

先生「オゥ!メイタンテイ!」

男「女性?」

先生「ソーデス!」

男「な、なるほど」

数日後

先生「オ返事きてマース」

男「あ、ども……」

先生「また2通アリマスヨ!」

男「(嫌な予感)」

男「じゃあこっちは帰ってから見ます」

先生「オゥ!秘密のヤリトーリ」

男「いやいやいや……(やっぱ先生が書いてるわけじゃないよな……)」

先生「フフフ」


ーーー その日の夜 家

「シバクゾ クタバレ」

男「いや同じィィー!」

男「この前より字大きくなってるゥー!」


学校

友「あー今日は午後全部語学だから楽だわー」

男「まあなあ」

友「ロシア語お前だけなのは笑うけど」

男「ホントに孤独だからな」

友「まあみんな英語いくよなー 女子は韓国語多いしフランス語もかなり人気だし」

男「友たちサッカー部はみんなポルトガル語だろ?」

友「そそ、先生サッカーめっちゃ上手いんだぜ」

男「ふーん」


もしかしてだけど未完作品とかありませんよね???

>>192
え、怖い

ありがとう

午後

先生「コンニチハー」ガララ

男「宜しくお願……」

女「……」スタスタ

先生「今日ハネ、女チャンも一緒に勉強シマース」

男「(すっっっっっげぇ可愛い……)」

女「……」

男「えっと、もしかして先生の……」

先生「ソデース!Моя дочьデス!」

男「(娘さんか……顔似てるなあ)」

先生「ホラ、挨拶」

女「…………」プイ

先生「ンー、ゴ機嫌ナナメ?」

先生「ホラ、男君ノ隣に座ッテ!」

女「……」ッチ

男「(あ、今心で舌打ちした気がする)」

先生「ソレジャ、1度職員室戻リマスネ」

男「あ、はい」

女「……」

先生「チョト時間カカルカラ、自己紹介シテテ!」

男「えぇ……」

女「……」

男「いっちゃった……」

女「……」腕を組んで仁王立ち

男「あ、あの……」

女「…………」ゴゴゴゴゴゴ

男「(やべーよーゴゴゴ言ってるよぉ……)」
男「(擬音でゴゴゴ出してるよ……)」

女「オイ」

男「え、何」

女「クタバレ」

男「あーなるほど」

女「ア?」

男「手紙の……相手……?」

女「シバクゾ」

男「ですよね」

女「男……」ゴゴゴゴゴゴ

男「な、何でしょう」

女「ペラペーラペーラペラ」

男「え、えっ?えっ?」

女「ペラペーラペーラペラ ペラペーラペーラペラ」

男「あ、ご、ごめん 何言ってるかよく……」

女「ハァ……」

男「まだちょっとリスニングが」

女「クタバレ」

男「あはい怒ってるんですね」

男「(えなんで?何で?何でこんなお怒りなんだ!?)」

女「……」ギロッ

男「えっと……」

女「スァ?」

男「お、俺何かしました……っけ?」

女「……ハァ……」

男「???」

先生「お待タセー」ガララ

女「ッチ」

先生「ホラホラ女チャン座っテ!」

男「……(えー気まずい)」

先生「ソレジャ、お互いの印象!」

男「印象……」

先生「女チャンは日本語デ!男君はロシア語デ!」

男「えっと」

女「обычный(平凡)」

男「うぐっ……」

女「スァ?Я скажу тебе, что надо делать(意味わかるんだ )」

先生「女チャン、日本語デ!」

女「……ンー、隣にネー」

先生「ンモゥ……男君ハ?」

男「えっと」

女「ンー、特にネー」

先生「ンモゥ、男君ハ?」

男「えっと……」

女「……」ジロッ

男「страшный человек……?(怖い人)」

女「ッァン?」

先生「フフフ」

男「いやだってめっちゃ睨んでくるし!」

女「ッチ」

先生「女チャン怖いデスカ?」

男「……」チラッ

女「ナンダヨ」

男「いや、まあ可愛いです……」

先生「オゥ!女チャン、ミーラヤ!」

女「テメェ」

先生「フフフ 仲良くシテクダサイネ?」

男「はい……」

女「ッチ」

ーー休み時間

女「……」

男「……(こっち見てる)」

女「……」

男「(いや睨んでる)」

女「……オイ」

男「な、何」チラッ

女「何、ジャネーヨ」

男「えてか怒ってるの?」

女「……怒ル?」

男「ты злишься? (怒ってるの?)」

女「ン」コクン

男「Зачем(どうして?)」

女「это твоя вина(あなたのせい)」

男「えっと……俺の、せい?」

女「……」

男「俺、何かした?」

女「テメェ ロシア語何デ選ンダ?」

男「いや、まあ……憧れの水泳選手がロシア人だったから……ってだけで」

女「ソレダケ?」

男「……まぁ」

女「ハァ……」ギロッ

男「(ギロッて……)」

女「オメーのセイ」

男「だから何が?」

女「オメーが、ロシア語、選ンダカラ」

男「うん」

女「オメーが、選バナケレバ……」




女「(ねぇママ?)」

先生「(なーに?)」

女「(その語学のやつって誰もロシア語選ばないとどーなるの?)」

先生「(んー悲しいこと言うわね)」

女「(もし0人だったら!)」

先生「(そしたらロシアに戻るかもしれないなあ)」

女「(ホント!?)」

先生「(そしたらパパにもお婆ちゃんにも会えるねえ)」

女「 (誰も選ばないといいかも……!)」

先生「(こらこら)」

女「(ママ、パパと会いたいでしょ?)」

先生「(そりゃもちろん)」

女「(きっと0人だよ、うん!)」

先生「(でも一人でもいたら教えるからね)」

女「(えーー)」

先生「(ロシア語勉強したいって子が一人でもいるならねぇ)」

女「(きっと0!)」

ーーー

先生「(タダイマー)」

女「(お帰りなさい、どうだった?)」

先生「(A中とB中はまさかの0人……ちょっと悲しいわねぇ)」

女「(本当!?嬉しい!!)」

先生「(あなたねぇ……)」

ーーーーー

先生「(ただいまっ)」

女「(お帰り!どうだった!?)」

先生「(1人、男子の子が勉強したいって言ってくれたのよ)」

女「(えっ……?)」

先生「(1人でもいてくれるなら、教えてあげないとね?)」

女「(えっ)」

先生「(んもぅ、そんなガッカリしないで)」

女「(だって……ソイツいなければ帰れたんでしょ?)」

先生「(かもしれないって話よ)」

女「(パパにだって……会えたのに……)」

先生「(オゥ、そんな怒らないで)」

先生「(女ちゃんだって高校はこっちの予定でしょ?)」

女「……」

先生「(それにパパは来年か再来年にはこつまちに……)」

女「(ソイツ、ロシア語辞めさせよーよ)」

先生「(んもう、そんなこと言わないの)」

女「(絶対辞めさせる……)」

。。。。。。
。。。。
。。

男「あ、なるほど」

女「テメー」

男「いやそうは言われましても」

女「……」

男「その、ごめんなさい」

女「……」

男「ロシア語選んでしまって……」

先生「仲良クシテマスカー?」ガララ

男「……」ズゥーン

女「……」

先生「オゥ!」

男「なんか、すいませんでした」

先生「??」

男「俺がロシア語選んだせいで……」

女「……」

先生「ンーん、トテモ嬉シイデスヨ」

男「いやでも」

先生「フフフ」

女「……ッチ」

先生「男君ニハ、トテモとても感謝してマス」

男「えぇ」





その日の夜
母国語での会話で () つけんのやめます

女「ねぇ!」

女母「どうしたの?」

女「なんで感謝なんかしてんの!?」

女母「フフフ」

女「ママ、お父さんに会いに行けたかもしれないのに!」

女母「逆よ、逆」

女「はぁ?」

女母「彼がね、授業選択したじゃない?」

女「う、うん」

女母「たった1人とはいえ、学びたいっていうんだから残って教えようと思ったの」

女「ん」

女母「それで吹っ切れて幅広く講師として登録してたら」

女母「来月から大手露語学校の先生になってくれって!」

女母「そしたらパパも来月からこっち来れるのよ!」

女「え?」

女母「だからパパに会いに行くどころかこっちで暮らせるの!」

女「……え?」

女母「男君はラッキーボーイね」

女「……あ、そう」

女母「彼のおかけで吹っ切れたらたくさん仕事も舞い込んできたし」

女「うん」

女母「パパもこっち来るし」

女「え、」

女「(気まずいっっ!)」



翌週

男友「な、なあ」

男「ん?」

男友「語学のときにさ、お前の隣にいた子なんなん?」

男「あー、先生の娘さん」

男友「マジで?純ロシア?」

男「そそ、タメだって」

男友「めっっちゃ可愛くね?」

男「まあ……可愛い、けど」

男友「はぁぁーー!!俺もロシア語にしておけばよかった」

男「やめとけシバかれるぞ」

男友「あんな可愛い子にならシバかれてもいいわ!」

男「でも怖いよ」

男友「なんで?」

男「なんか、うん……怒ると怖い」

男友「え?お前何したんだよ」

男「いやあ……かくかくしかじか」

男友「……それめっちゃ恨まれてるな」

男「だろ?」

男「今日も午後から来るって言ってた」

男友「でも可愛いしよくね?」

男「隣に座るんだぞ?めっちゃ怒ってんだぞ?」

男友「今のうちに拝んでおけよ」

男「無理見れない」

男友「顔無理なら胸だけでも見とけ!」

男「いやそれが結構大きくてだな」

男友「見てるじゃねーか」



授業

男「……」

女「……」

先生「フフフ」

女「……ッチ」

男「あ、あの」

女「アン?」

男「俺ロシア語辞めます」

先生「オゥ」

男「結構覚えてきたし、教材も買い込んだんで……あとは自力で頑張ります」

女「……」

男「うちも単身赴任なんで、女さんの気持ちすごくわかります」

女「(タンシンフニン?)」

男「担任にも相談してみて」

先生「オゥ!ソノ必要はアリマセン」

男「えっでも」

女「ネーッテンダロ」

男「……でも」

女「必要ネーンダヨ」

先生「大丈夫デスヨ」

男「……はい」

男「……」

女「……」

男「(気まずい……!)」

女「オイ」

男「えっ?……っと、何?」

女「ソコ、綴り違ウ」

男「あっ、これ? 」

女「ン」

男「そっか……」ゴシゴシ

男「えっと……」カキカキ

女「……ココ、コウ」

男「あそっか」

女「チゲー、ココ」

男「!?」

女「ココ、コレのがィィ」

男「ぁぁー」

先生「フフフ」

男「ふぅ」

女「オメー全然駄目ダナ」

男「ご、ごめん……なさい」

女「マァ、チト上達したミテーダケドヨ」

男「女さんの教え方が上手いんだよ」

女「ハァ?」

先生「フフフ、女チャンも日本語教えて貰いマショ?」

女「ヒ、必要ナイ」




中三

男友「男!」

男「ん?何だよ」

男友「今日の語学で女さん来るのか!?」

男「あー、来るとは思う」

男友「おっしゃー!」

周りの男子「いぇぇぇーーい!!」

男「……」

男友「いやぁー早く拝みてぇわ」

男「お前らなあ」

男友「お前はいいよな……」

男友「いつも女さんに罵られてて」

男「罵られて……はいるけど」

男友「あんな可愛い子と授業できるとか聞いてねーよ」

周り「そーだそーだ!」

男「お前らなぁ、ロシア語少しでも間違えるとめっちゃ怒られるんだぞ」

男友「俺だって怒られてーよ!!!!」

男「えぇ?」

周り「俺らだって罵られたいんだよ!」

男「ペラペーラペーラペラ」

女「違ウ!」

男「うっ」

女「ペラペーロペーラペリ」

男「なるほど」

女「オメーヤル気アンのか?」

男「あるよ」

女「……フン」

男「先生は?」

女「職員室イル」

男「そっか」

男「えっと……」カキカキカキ

女「……」

男「……女さんさ」

女「……ン?」

男「ゴメンね、ロシア語選択したりして」

女「……Я не против(……気にしてない)」

男「Прости(ごめんね) 」

女「謝ルナ」

男「でもさ」

男「俺もすげえ悪いタイミングだったと思う」

女「……イヤ」

男「?」

女「ソノ……アレダ……」

男「あれ?」

女「ペラペーラペーラペラ」

男「ん??え???」

先生「オマタセー!」ガララッ

男「っ、こんにちは……」

女「……」

先生「オゥ?お話中デシタカ?」

男「あの……俺がロシア語選んだせいで」

先生「フフフ、男君、ソレは違いマス」

男「えっ?」

先生「アナタのお陰デ、来月カラ家族デ暮ラセマス!」

男「???????」

先生「カクカクシカジカ」

カクカクシカジカってほんと便利

男「お父さん、こっちにくるんですね」

先生「ソデス!」

男「良かったね、女さん!」

女「アァ?……マァナ……」

男「でも本当はロシアで暮らしたいんじゃないんですか?」

先生「フフフ 私、日本大好きデスヨ」

男「そう……ですか」

先生「先生ノお婆ちゃん、日本人デス」

男「!?」

オチンチンカーニバル

先生「タクサン、タクサン、日本ノ事教えてくれマシタ」

先生「戦争の事カラ、平和の事マデ」

先生「ダカラ今度は私ガ日本の人に恩返しスル番」

男「は……はぁ……」

先生「フフフ」

男「(よくわからないけど……)」

女「オィ」

男「っ、何?」

女「……Прости(ごめん)」

男「良かったね、お父さんこっち来れるの」

女「……ン 発音オカシー」

男「えっ」

女「Прости ダ」

男「Прости!」

女「違ゥ! Прости! 」

男「Прости!」

女「ン、マァマァダナ」

男「先生より厳しいやん」




数ヶ月後

語学

女「オィ!」

男「えっ!?な、何!?」

女「テメー、ブースンナ」

男「ブ、ブー?」

先生「ボーッとスルナと言いたカッタのデショウ」

男「す……すいません」

女「……テメー」

男「いや、ちょっと……うん」

先生「ドーカしたのデスカ?」

男「……はぁ、まあ」

男「ーーーーーなわけで」

女「フーン」

先生「オーゥ、男君は水泳得意ナンデスネ!」

男「まぁ……」

先生「大会でトップ獲れレバー、オリンピック?」

男「いやいやそんな大きい話じゃないです」

先生「デモ、ソンナ大きな大会に出らレルノ、スゴイスゴイ事デス!」

女「フーーーーーン 」

男「いやぁ…」



休み時間

男「(えっと文法は……)」

女「オィ」

男「んぇっ?」

女「アイツラ、ドーニカシロ」

「うおっ!本当に美人!」「えっ?えっ?見せて見せて!」「足長くね?」
「可愛いぃ~」「ロシア語の先生の子なんだって!」

男「ギャラリーっすね」

女「外出ラレネーダロ」

男「女さん人気だもん」

女「ハァ? 後、さんヤメロ」

男「え?ご、ごめん」

女「女deイイ」

男「うん」

女「アイツラ駆逐シロ」

男「えぇ……」

女「コノ前もウルサカッタ」

男「授業始まってから廊下出よ?」

女「……ン」





中3

先生「男君、スゴく上達シマシタ!」

男「ありがとうござ、あっ、スパシーバ!」

女「発音オカシイ」ッチ

男「ぐぬ」

先生「コンナニ本気で学ンデくれると、思ってなカッタデス!」

男「ほぼマンツーマンなんで……でもすごく楽しいです」

先生「本当デスカ?」

男「女も色々教えてくれるし」

先生「オゥ!」

女「……ッチ」

先生「モットモット、ロシア語上手くなる方法知ってマス!」

男「?なんですかそれ?」

先生「ロシア人の恋人作る事デス!」

男「っ」

先生「日本語上手くナリタイなら、日本人の恋人作ル!」

男「は、はぁ……?」

先生「真面目ナ話デス!」

男「へぇ~」

先生「モウスグ、男君トモ、お別れデス」

男「はい」

先生「ココマデ真面目ニ、ロシア語勉強シテクレタ事、スゴく嬉シー」

男「まぁ……」チラッ

女「アン?」

男「熱心に教えてくれる先生がいるもので」

女「シバクゾ」

男「え、しばくぞの意味わかってるん?」

女「屈服サセル」

男「あ、わかってましたねスイマセン」

女「……ッチ」



男「もうそろそろ授業も少なくなるから」

女「?」

男「はい、これ」

女「アン?」

男「イヤカフ」

先生「オゥ!プレゼント!」

女「ナ……ンダヨ」

男「イヤリングだよ」

女「……チューリップ」

男「好きって言ってたから」

女「アン?言っテネーシ」

男「言ってたやん!」

女「テメー、盗み聞キシタナ?」

男「いやいやいや!」

先生「女チャン、良かっタネ」

女「……ン」

男「いやまあ気に入るかわからないけど」

先生「女チャン男君ニ」

女「オィ男!」

男「うおっ、な、なに?」

先生「オゥ」

女「テメー競泳、アルヨナ?」

男「え、あ、うん……」

女「マー、ガンバレ」

先生「ソーソー男君?」

男「なんでしょ?」

先生「私達、男君の応援ニ、行っテモイイデスカ?」

男「え、えぇ?」

先生「未来のオリンピック選手!」

男「あ、あの本当にそういうわけでは」

先生「イヨッ!」

女「イョ」

男「乗るなよ!」

女「フフフ」

男「ッ、」ドキッ

女「アッ?ナンダヨ」

男「(やべ、笑った顔可愛い)」

男「あのですね、全国からすごい選手が集まってくるわけで」

女「平気ダロ、ジッポ狭イ」

男「いやまあ狭いけど」

女「勝ツンダロ?」

男「えっと……」

女「ナヨナヨヤメロ!」

男「ッ、うん 勝ちたい」

女「オゥ、ヤルなら勝テヨ」

男「うん……!うん!」

先生「フフフ」

男「ありがとう」

女「……ッチ」

女「日本人ナョナョ多イ」

男「Много работать!(一生懸命頑張るよ!)」

女「発音違ゥ」

男「ぐぬ…」

女「へコタれンナ」

男「うす」

女「シバクゾ」

男「発音おかしい」

女「テメー」

先生「フフフ」

休み時間

男友「なあなあなあ女さん教室から出てこないじゃんかよお!」

男「皆が注目するからだよ」

男友「そんなん注目するなってのが無理な話だろ」

男「だからって……」

女子「キャー!眼青ォォーい!」パシャ
「スタイルやばっ!」パシャ 「色白……」
「ねえねえこっち向いてぇ」 「ロシア語でなんか喋ってー」

男子「彼氏いるんですか!?」ドピュ 「俺にもロシア語教えてください!」 「ボンジュール?ハロー!」
「好きな日本人俳優とかいる??」「か、可愛いですね……」


女「スァ……」アワアワ

男友「動物園だなもう」

男「ああぃうの嫌がるんだってね、外国人の人は」

男友「そりゃ俺ら島国ですから……」

女「……」チラッ

男「ッ、……わり、行くわ」

男友「おっ?」

「「「キャッキャッ」」」

男「女」

女「スァ……」

男「先生が呼んでるから職員室行こ?」

女「ア……ウン」

男「Это была катастрофа(災難だったね)」

女「ン」コクン

「あ!ロシア語で会話してる!」「クソッ……俺もロシア語にしておけば……!」
「いやー俺らなんて相手にされないって」

廊下

女「オメー」

男「?」

女「オメー、変わっテルヨナ」

男「えぇ??どこら辺が???」

女「思春期ネーノカ?」

男「????」

女「アイツらみたいナノ……ヨソの学校にも沢山イタヨ」

男「あー先生の付き添いで何度か行ったんだっけ?」

女「アレダナ」

男「?」

女「ガッチュキ? ガッチュク?」

男「がっつく?」

女「ソレ」

男「まあ仕方のない事だとは思うけど……」

女「オメーはモグモグと勉強シヤガル」

男「(モグモグ……?黙々??)」

女「ママも喜ンデル」

男「それならよかった」

男「女は日本語最初から上手だったもんね」

女「マーナ」

男「たまにおかしいけど」

女「アン?」

男「女は来年ロシアに帰るの?」

女「ンー……ワカンネ」

男「わかんないんかい」

女「オメーは?」

男「そりゃ俺は…………」

女「?」

男「うーん……って感じかな!」

女「アン?ハッキリ言エ」

男「水泳の結果次第」

女「フーン」

男「いい結果出れば●●って高校」

女「悪ケリャ?」

男「○○って高校かなあ」

女「○○!?」

男「おぁっ?う、うん(ビックリした……)」

女「ソコ知っテル」

男「そーなん??妹が中等部通っててさ」

男「あ、結構留学生受け入れてるからね」

女「オゥ、有名」

男「まさかそこに通うの?」

女「ハァ?マダワカンネーダロッ」

男「えっ、なんで怒る??」

女「怒ッテネー」





授業

先生「二人トモ夢、アリマスカ?」

男「夢…」

女「ネーナ」

先生「オゥ、将来シタイ事」

男「夢っていうか……ロシアには行ってみたいです!」

女「フッ」

男「な、何だよ」

女「オメー、ロシア、ナメンナヨ」

男「なめてないよ」

女「寒イゾ」

男「知ってる」

女「ナョナョは生きてイケナイゾ」

男「何故!?」

先生「フフフ 男君がロシアに来ル時には、私達ノ家デ、オモテナシ、シマース!」

女「シマセーン」

男「楽しみにしておきます!」

女「シネーってイッテんだロ」

男「女は何か無いの?」

女「ネー」

男「そっか」

女「来年ダッテ……ドッチにイルかワカンネーシ……」

先生「オゥ…」

女「ソンナ先ノ事……」

男「なら日本で暮らそうよ」

女「スァッ???」

先生「オゥ」

男「まあ女が決める事だけどさ」

先生「ソーデス、私に気を使ワナイデ」

女「別ニ……ドッチダッテ……」

男「(やっぱロシアのがいいのかな……そりゃそうだよな)」

先生「男君ハ、残ッてホシーデスカ?」

男「えっ?」

女「……」ジーッ

男「もちろん……残ってほしいですっ……」

女「ッチ」

男「(くそっ!言わされた!!本心だけど!!)」

先生「オゥ,漢ラシー!」

男「もしロシアに帰っても、文通とかしたいです……はい……」

女「フーン……」ゲシゲシ

男「やめろ蹴るな」

先生「オゥ!お二人はマダLINEシテナイ!?」

男「へ?そりゃまあ」

先生「ナラ、是非LINEシマショー!ハラショー!」

女「……」ギロッ

男「な、なに」

女「テメー」

男「嫌なら別に」

女「嫌ジャネーヨ」

男「本当?」

女「デモ、ロシア語ダカラナ」

男「うん……うん!」

女「チャント返セヨ」

男「頑張る」

女「間違っテタラ、シバクゾ」

男「うん!」





男「えぇ!?本当に応援にくるんですか!?」

先生「モチローン!」

女「何デ俺モ」

先生「横浜のプールのトコロ、私達ノ近所デス!」

男「なるほど……いやまた緊張するな……」

女「勝テルンダロ?」

男「いやいや全国からすごい中学生来るのよ?」

女「ヤル前カラ負ケル事考エル馬鹿イルカヨ」

男「ぐっ……猪木みたいなこと……」

先生「ソンナにスゴイ大会ナンデスカ?」

男「まあ……」

女「フーン」

男「8人で泳いで上位2人が決勝行くんです」

女「???」

男「32人を8人×4組で分けて上から二人しか2人が最後の舞台に残れるってこと」

女「フーン、一位ジャナクテもイイノカ」

男「二位でも奇跡だっての」

たびたび日本語おかしいな

前夜

男「お、LINEきた」

女《Не теряй》

男「負けんなよって……」

男《я сделаю все возможное(まあ、頑張ります)》

男「アプリ入れたとは言え難しいな……」

ーーーー♪

男「!? 着信……」

男「もしもし?」

女「オゥ」

男「ロシア語変だった?」

女「ンー?発音オカシィ」

男「発音関係ないだろ」

女「フッ」

女「緊張シテンノカ?」

男「まぁ……」

女「マ、頑張レヨ」

男「うん……」

女「……エット……」

男「女、ありがとう」

女「オ,オゥ……シバクゾ……」

男「Всего наилучшего(精一杯やるよ)」

女「ン」

男「あれ?発音どう?」

女「全然クタバレ、ダナ」

男「全然クタバレ!?」

女「シャーネェカラ明日応援行クカラヨ」

男「うん、ありがとう」





女の家

先生「男君勝てるといいわね」

女「男、水泳駄目なら○○高校なんだって」

先生「そうなの?」

女「うん」

先生「複雑?」

女「な、何が……」

先生「女ちゃんは○○決まったし」

女「別に……」




当日

男「わっ、本当に来てくれたんすね……」

先生「ガンバテー!」

男「あれ?(女は……)」

先生「女チャンも来テマスヨー!」

男「そうすか」

先生「トイレカナ?」キョロキョロ

男「それじゃ、下行くんで」

先生「頑張ッテネ!」

男「はい!」

男母「男、がんばなさいよ」

男「まあ……負けたら先帰ってて」

男母「弱気ねぇ、それよりさっきの外人さんはコーチ?」

男「語学でロシア語選択しててその先生」

男母「あら、わざわざ応援に?」

男「近所なんだって」

男母「そうなの」

男「(女……いねーのかな)」キョロキョロ


更衣室へ続く階段

男「(ハァ……緊張する)」

女「オウコラ」

男「ッ!」

女「ナョナョシテンナヨ」

男「ナョナョしてないよ」

女「次泳グ?」

男「まだ先だよ これから少し身体動かしたりしないと」

女「ソカ」

男「応援、ありがとね」

女「ハン、テメー負ケタラ」

男「シバく?」

女「オゥ,シバクゾ」

男「それじゃ、シバかれないように頑張るよ」

女「オゥ……オメーサ……」

男「?」

女「コレ勝ッタラ、水泳ノ高校行クノカ?」

男「ん?んー、まだそう先の事考えてない」

女「……ソッカ」

男「どのくらい通用するのか、確かめておきたかったんだ」

女「ン」

男「まあ、無理だろうけど……頑張る……かな?」

女「オゥ……男、頑張ッテ」

男「ッ、……あい」


本番



が、終了


「いやーやっぱ五輪候補はちげえわ」「タイムが違うよタイムが」
「強化指定選手だろ?」「まあ1着と2着は異次元だったな」
「1着のやつあれでも力温存してたみたいだし」「3着は食らいついたけど4着以下はもうその他って感じだったねえ」

先生「オゥ……男……残念ダッタ」

女「ン……」

先生「(相手は金メダル候補だったのかしら?)」

女「(負けは負けでしょ?男が遅かっただけ)」

先生「(んもう、またそんなこという)」

女「(事実でしよ。4位だったけどすごい離されてたし)」

女「(ママ、先帰ってていいよ)」

先生「(一緒にじゃなくていいの?)」

女「(いいから……)」

先生「(フフフ、それじゃ先に帰ってるわね)」

女「(ん)」

先生「(男君の好きな食べ物は大和芋の磯辺揚げなの)」

女「(……??)」

先生「(家で作ってるからね!)」

女「(ハ、ハァ?何言ってんの!?)」




女「……」キョロキョロ

女「……(イナイ)」キョロキョロ

グスッ

女「?」

非常階段の隅で俯く男

男「…………」

女「テメー、コンナトコニ……」

男「……グスッ……」

女「(何だろうこの気持ち……)」

女「(すごく……胸がズキズキする……)」

女「……男?」

男「……ッ、ん……」ゴシゴシ

男「……ゴメン」

女「…オゥ」隣に座る

男「……ハァ……全然駄目だった」

女「オゥ 強イ奴ラナンダロ?」

男「ん でも他の組にはもっと速いタイムの人がいるんだよ」

女「オゥ……」

男「ちょっと自惚れてたわ」

女「……」

男「やっぱり、負けるのって悔しいなぁ……」

女「ン……」

男「ゴメン、ナョナョして」

女「……ソレハ、ナョナョ違ウ」

男「ビシッ!とかっこよく勝ちたかったけど」

女「ン」

男「……さ!ナョナョ終わり!!」

女「オゥ,平気カ?」

男「女が来てくれたし、元気貰ったよ」

女「オレ、何もシテネーヨ」

男「んーん、ありがとう」

男「先生は?」

女「先帰ッタ」

男「そっか、じゃあ家まで送るよ」

女「……オゥ」

男「何か食べてく?おごるぜ」

女「ンーン、食べナイカラ、帰ロ?」

男「いいんか?」

女「オゥ」






寮友「(回想長っ)」

女「(うるさい)」

寮友「(で、男を家にお持ち帰りして付き合ったと)」

女「(違う違う違う)」

寮友「(違うのん??)」

女「(後日男から)」

男『最後の試合あるからさ、一位だったらデートしてよ』

女「(みたいなこと言われて強引にデートさせられたの)」

寮友「(いやーん男やるぅ)」

寮友「(でもいつから惚れてたの?)」

女「(別に惚れてないし)」

寮友「(顔赤いよ?)」

女「(んもう!わかんない!覚えてない!知らない!)」

寮友「(えー!?男は教えてくれたのに!)」

女「(何それ!?)」

寮友「(女のこといつから好きなのかって聞いたことあるよ?)」

女「(ふ、ふーん……ふーん……)」

寮友「(うん)」

女「(で、で?)」

寮友「(ふぇ?何がー?)」

女「(とぼけないでよ)」

寮友「(女が教えてくれたら思い出すかも)」

女「(絶対誰にも言わない?)」

寮友「(もちろん!)」

女「(男にも?)」

寮友「(もちろん!)」

女「(えっと……ゴニョゴニョゴニョゴニョ)」

寮友「(ンォゥ!素敵)」

女「(はい教えて!)」

寮友「(えっとねーゴニョゴニョ)」

女「…………」

寮友「(顔赤いよ?)」

女「(……うるさい)」





夏休み 男の家

男「女は夏休みに行きたいところないの?」

女「ァン?……ネーナ」

男「ねーのかよ」

女「暑クテ出掛ケルの嫌ダ」

男「まーな」

女「オメードーナンダヨ?」

男「んー?まあ色々行きたい所はあるけど暑いからなあ」

女「我慢すればイイ」

男「いや出掛けるの嫌言うたやん」

女「ウッセ」

男「例えば動物園とかね」

女「フーン」

男「夏と言えば 海 肝試し夏祭り……まあ色々あるな」

女「フーン」

男「あんま興味無い?」

女「別ニ」

男「来年は受験あったりだしあんまり遊べないかもだからなぁ」

女「フーン……」

男「だから今年は無駄な1日を一つも作らない!」

女「……」

男「どうした?(……機嫌悪い時の顔だ)」

女「別ニ」

男「???」

女「他ニ……何かネーノカヨ」

男「ほ、他??他……??」

女「ホカ!」

男「……(何だ……女の行きたい場所って何かあったか?言ってたか?)」

女「……オ,オメーサ‥……」

男「ん?」

女「ソノ……オ、……オトマリ……トカ……」

男「ブフォッ」

男「なるっほどっっ」

女「……」

男「お泊まり」

女「オゥ……シバクゾ……」

男「つまり宿泊ね」

女「オゥ……」

男「ってもできんの?」

女「オレ、家ニ帰ル申請すれば……イツでもデキル」

男「そっか、先生日本だもんな」

男「うちに泊まるんだよね?」

女「マァ……何処デモイイ」

男「何処でもって」

女「オメーがイルナラ……」

男「(いやーずるいっす)」

女「1週間前ニ申請スルカラ、予定組メヨ」

男「わ、わかった……」

女「宿題スンゾ」

男「おぅ、、(え、え?女泊まりにくるってことだよな……)」

女「ンダヨ?」

男「い、いや泊まりにくるのかって」

女「ァン?嫌ナノか?」

男「嫌じゃないよ!」

女「フーン」

男「緊張するじゃんか」

女「何デダヨ?」

男「何でって……そりゃ……」

女「……」

男「黙んなよ」

女「バーカ」

男「でもあれだな」

女「?」

男「花火とかさ、そういうの見られる日がいいな」

女「ン」

男「見た後にバイバイってなんか寂しいもんな」

女「……ン」

男「顔赤いぞ」

女「ルセー」



ーーー

男「花火?」

女「ウチの寮でヤル」

男「男子が行っていいんか?」

女「許可取ッタ」

男「おぉ……女子寮……」

女「男友モ誘ッテ来ィ」

男「わかった」

留学生女子寮

男友「はぁーーーーー」

男「どうした」

男友「これが留学生寮……パラダイスじゃないですか男さん」

男「まぁ……」

女「ヨク来タナ!」

男「よっ、花火こっちでも買ってきたぞ」

男友「ぐぅっ!!」

男「?! ど、どうした男友……」

男友「ヘ、ヘソ出してる……美女がへそ出してる……!」

男友「別にそんなのいつもの事だけどみたいなオーラ出してるお前も憎い……!!」

男「いやちゃんと興奮してっから」

男友「なあ」

男「?」

男友「ぶっちゃけた話どこまでいってんだよ」

男「何がだよ」

男友「え?え?そことぼけます??」

男「……何がってABCとかのこと?」

男友「たりめーだろ」

男「いや、最後まではしてないよ」

男友「ぐふっ」

男「何故!?」

男友「遠回しにキスくらいはしたけどみたいな言い方がしみる…!」

男「いやまあ……まあ……したけど」

男友「何がどうしてあんなキレコワ美女と付き合ってんだよ」

男「色々あったんだよ」

寮友「ヘイ二人!!」バィン

男友「……まあそのお陰で俺も眼福なわけです」

男「よかったな…」

寮友「???」バィン

女「コーユー花火、初メテ」

男「俺も10年ぶりくらいだな」

女「ヤルゾ!」

男「落ち着けって……」






男「色んな色の線香花火あるんだなぁ……」パチパチ

女「…………」パチパチ

男「(めっちゃ魅入ってる……)」パチパチ

女「何カ、寂シクなるな、コレ」

男「そういう花火だからな」

女「デモ、コレ好キ……」パチパチ

女「色、キレイ」

男「これ、蒼く燃えるやつ」パチパチ

女「オゥ……」

男「女の眼みたいな色で綺麗だな」

女「シバクゾ……」

男「こういう静かな花火も悪くないよな」

女「ン……好キ……」

男「打ち上げるほうも見に行こうな」

女「オゥ」

寮友「ソレ私も行きたいヨネ!!」

男「あー男友に連れてってもらえ」

寮友「羨ましーヨネ!!花火!」

男「連れてかんぞ」

女「スァ……デモ」

男「二人きりで行くって約束だからさ」

女「ッ」

寮友「オゥ!刻みネギー!」

男「???」

男友「キザ男って言いたかったんじゃね?」

男「よくわかったな」

男友「この一時間ほどで学習したわ」

男「というわけで頼んだ」

男友「いや、え?おれは」

寮友「宜しくダヨ!」バィン

男友「(うぅ……先輩誘うつもりだったのに……)」

男友「なんでこんなことに……」

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