青葉「私は…誰?」 (7)
青葉「イーグルジャンプに勤めて早一年、そろそろ後輩が来る日がっ!!!///」ドキドキ
青葉「あっ……きゃああーーっ!?」ツルッ
…………………………………………………………………
コウ「やれやれ、私が眠気覚ましのドリンク買いに行かされるなんてアハゴンの奴、気遣いが荒いよなぁ…まったく」スタスタ
コウ「んっ?」
青葉「」
コウ「って、青葉っ!? 何やってんのさ、そんなとこで寝ころんじゃって……って…あれ、青葉?」
青葉「」
コウ「えっ!? まさか、そこの階段から落ちて……ヤバい、救急車呼ばないとっ!?」スッ
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~病院~
医師「精密検査の結果ですが、涼風青葉さんは特に異常はありませんでした。もちろん、頭蓋骨骨折とか脳内出血も見られないようですし、じきに目を覚ますでしょう…。」
コウ「そうですか。ホッ、良かったぁ~!」
~青葉の病室~
青葉「」
コウ「お願いだ、青葉!! 目を覚ましてくれ…」ギュッ←青葉の手を握る
青葉「う、う~ん…」
コウ「あっ、青葉っ!?」
青葉「ハッ、ここは……?」
コウ「おぉ~、目が覚めたかっ?!」
青葉「?。すみません、誰なんですか、貴方は?」
コウ「へっ?」
コウ「おい、青葉? 何、言ってるん…だ??」
青葉「?。何、というのは一体なんなのでしょうか?」
コウ「なんなのでしょうって、えっ? なに冗談言ってるんだよっ?!」
青葉「冗談? そもそも私が何者で、なんて名前なんですか?」
コウ「えっ!? ま、まさか、青葉……本当に言ってるのかっ?!」
青葉「青葉? それが私の名前なのですか??」
コウ「えっ……ええええぇぇぇっっっっーーーー!!!???」
コウ「先生、これは一体どういう事なんですかっ!?」
医師「う~ん、もしかしたら涼風さんは記憶喪失なのかもしれません。」
コウ「き、記憶喪失~っ!?」
医師「はい。おそらく頭を打った衝撃で記憶をなくしたものと思われます。過去に事故などでそういうケースが見られますので、間違いないかと!」
コウ「ま、マジかっ!!?? だとすればどうしたら記憶が戻るんですか?」
医師「う~ん、実は記憶喪失ってケースは難しくてねぇー、正直どうこうして記憶が戻るとか、そういう明確な方法はないんですよ。」
コウ「くっ、やっぱりか!!」
医師「でも、フッとした事がきっかけで急に戻るってケースもあるし。ひとまず、涼風さんの分からない部分、つまりは無くした記憶の部分を教えていく、というのはどうでしょうか? もしかしたら記憶が戻るって事もあるかもしれませんよ!」
コウ「分かりました! やってみます!!」
~イーグルジャンプ~
コウ「という訳で大事には至らないという事ですぐに退院にはなったけど、肝心の青葉の記憶が戻らないと意味がないからなぁ…」
りん「話は聞いてたけど、まさか記憶喪失とはねぇ……」
青葉「?」
はじめ「青葉ちゃん、私が分からない?」
青葉「誰、ですか? ここはどこですか?」
ひふみ「ば、場所…まで…分からなく…なって…る……!?」
りん「でも、いきなりここに連れてくるのは無茶じゃないのかしら? 青葉ちゃんが怪我で記憶喪失ならむしろ早退させた方が賢明よ?」
コウ「確かに早退が一番かもしれないけどさぁ、青葉の記憶が戻る方法が「無くした記憶の部分を教えていくのが一番だ」って医者も言ってたからさ。ここに連れて来た方が手っ取り早く戻るかもしれないって思って!」
はじめ「青葉ちゃんの無くした記憶、つまり大部分はほとんど私らの会社で過ごした記憶もある、という事で連れてきたんですね!」
コウ「あぁ。青葉ならきっと私やはじめ達の記憶も忘れてるし、そこから教えていけば、もしかしたら思い出すはずだろう!!」
ひふみ「確か…に…それも…正しい……かもしれない…けど、青葉ちゃん……本当に思い出せる…の…かな?」
りん「記憶喪失は私も聞いた事はあるから分かるけれど、教えても初対面みたいな認識をするだけで、思い出せない可能性だってあるのよ?」
コウ「まっ、それはやってみないと分からないよ!」
青葉「あのぅ、何の話をしているんですか?」
コウ「いや、こっちの話だよ。それより青葉?」
青葉「…はい?」
コウ「一応、自己紹介するよ。私は八神コウ!」
コウ「それで、こっちは遠山りん、篠田はじめ、滝本ひふみだよ。」
りん「なんだか、一年前を思い出すわね…」
はじめ「青葉ちゃんが去年入社した時の話ですね?」
ひふみ「うん……。」
青葉「えぇと、貴方は八神さんで、後は遠山さん、篠田さん、滝本さん…ですね?」
はじめ「篠田さん、なんてそんな他人行儀じゃなくていいから、普通にいつもみたいにはじめさんでいいよっ!?」
青葉「いつも? 私は貴方をはじめさんと呼んでいたのでしょうか?」
はじめ「うぅ…記憶喪失の青葉ちゃん、なんだかやりにくいよっ!!」
ひふみ「あっ……私も…滝本さん…じゃなくて……いつも…みたいに…ひふみ先輩って……呼んでも…いいんだよっ///」
青葉「ひふみ先輩? 私は貴方をそう呼んでいたんですか?」
ひふみ「うん……。(青葉ちゃんなのに……なんだか…青葉ちゃん…じゃない……みたい…)」
コウ「ってあれ、ゆんはどうした?」
りん「えぇっ、今更なの、コウちゃんっ!?」
コウ「んっ、何が?」
はじめ「八神さん、ゆんは今日、風邪で休むって連絡がありましたよ?」
コウ「なにっ、聞いてないぞっ!?」
りん「コウちゃんがさっき青葉ちゃんを連れて戻った時にすぐに知らせたのだけれど…?」ジィィィィ
コウ「えっ?」
ひふみ「多分…コウちゃん……青葉ちゃんの事が心配で……頭には…青葉ちゃんの…事でいっぱい…だったから……それで、りんちゃんの話……聞いて…なかったんだと…思う……」
コウ「あっ、そっかぁ、ひふみんの言う通りかもしれないな!! ごめんな、りん?」
りん「もぅ~!!」
はじめ「はははっ♪」
コウ「でも、ゆんが風邪とは珍しいな。」
はじめ「そうですね!! 休むことなんてぜんぜんなかったから、私も急に聞いてびっくりしちゃいましたよ!」
青葉「あのぅ~?」
コウ「んっ?」
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