今までにいた真白くんのうちの一人でなくてはならない。

僕が、どれだけ願っても僕は真白以外にはなれない。

僕は何回も死んでいる。

なのにずっと、真白なんだ。

声も顔も、世界までもがすべて同じ。ましろを繰り返すのも疲れた。

僕は…真白で居続けるボタンか何か押しちゃったんじゃないのか。

訳がわからない。

僕は何回[ﾋﾟｰｰｰ]ば真白じゃなくなる？

どんな死に方をすればこのループから抜けられる？

どんな最期なら、僕の心は、からだは、存在は、真白であることをやめてくれるんだろう。

ずっと考えて、考えて僕はまた思う。
僕は誰なんだろう。

考えて

あ、ピーのところ
死 ねば
です

目覚めても世界は同じ。

澄み切った空なんか、まばゆい光りなんか、キライだ。

光の差し込まない僕の心とは裏腹に、僕の茶色い目は光で満たされる。

寝癖の付いたかみを乱暴になでつけ、ため息をつく。

何で、僕は生きているんだろう。

何で、僕が生きているんだろう。

存在する必要のない僕が生きている意味は？

僕の代わりなんていくらでもいるし、いくらでも作れる。

代わりなんていなくてもいい。

真白なんて掃き捨てるほどいるのに。

生きている意味なんか、どこを探しても、誰にきいても見つからない。

なのに、人は上辺の言葉を並べて励ましたり、語り合う。

そんな言葉に、力なんてない。

人間なんか、誰が何のために作った？


友達A『う～ん、人を愛するため、かな？』

君はしあわせだな。

愛なんて…。

そんな見えないものどうやってつかむんだ？

どうやって守るんだ？

もし、死神がいたら…。

僕の命なんかくれてやる。

魂でもなんでも持っていけばいい。

僕は、【死】が欲しい。

ちょうどいいでしょ？

早く、来てよ…。

きれいさっぱりなくなりたい。

ループなんていらない。

一人でいたい。

ん…？

いっそのこと、この手で全てを消して、一人で、からっぽになった国の王様なんかになるのもいいかもしれない。

そんな事、出来っこない。

臆病者の僕に、全てを消し去る度胸なんかない。

まず、できない。

そういうカンジのゲームないかな…。

ほんとにみんな消そうとしたら捕まるし。

「！！！見つけた…」ﾆﾔｯ

僕はゲーム機なんてもってないから、スマホのアプリでやる。

えっと…アプリ名は…？

ｷﾙｹﾞｰﾑ
【KILLGAME】
〜殺さなければならない叶わぬ願い〜



はい？
まあ…面白そうかな。