相棒 學園破壊!杉下右京、紅守に遭う (28)

「相棒」と「ムルシエラゴ」のクロスSSです
初SSだからアンチの人たちが怖いけどまっ、スルーしとけばオーケー

書き溜め投下方式ですんで更新速度マチマチ許して

時期は2017年。ムルシエラゴ一話に出た5月のカレンダーが今年の5月と一致したんで違和感なし
相棒劇場版タイトル特有の直球タイトル好き。時系列は「首都クライシス…」後、15最終回以前

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1510797964

最初は一つの「引金」からだった
それは一つの「暴発」により、思いもよらぬ「誘爆」を引き起こす

引金は何か
発端は一つの「火種」、時間は「導火線」、破壊は「爆発」
きっかけはきっかけに過ぎず、破壊の化身それは、人の心こそ「火薬」である

火薬は一つの「恋心」、故に至るは「愛憎」、この世で最も強力な火薬は「恋心」である

名前にsaga入れてたのクッソ恥ずかしい


右京「おや、角田課長」

角田「おう、暇か?」

右京「暇かどうか以前に、今出勤したばかりですよ」

角田「いやぁ、すまないね。長年の口癖なんだわ……あ、コーヒーいただいてるよ」

右京「誰の許可ですか?」


冠城「私ですよ、右京さん」ヒョコッ

右京「おや珍しい、お早い出勤で」

冠城「あっちを辞めさせられてからどぉも朝が早くなりまして、ね」

角田「んで早いモン同士、ここでコーヒー飲んで雑談してたって訳よ!」

右京「君はここに配属されてから横暴に磨きがかけられたのではないですか?」

冠城「横暴なのは昔からですよ、flom long ago……なんちゃって」

右京「君が横暴なのは分かりましたから、そこをどいて貰えませんかね?僕の席ですよ」

冠城「おっと、失礼」ヒョイッ

>>2
fromやった

角田「道を塞いじまってたね、さぁどうぞどうぞ警部殿、お詫びにコーヒーでも淹れよか?」

右京「僕は紅茶を淹れますので結構」

角田「……ホント紅茶好きだよなあんた」

冠城「コーヒーも良いのに勿体無い」

右京「……しかし課長と冠城君とはまた妙な組み合わせで、何の話をされていたのですか?」

角田「それがさ!五課の方で今、話題沸騰中の麻薬があってさ!」

右京「話題沸騰中の麻薬とは些か、穏やかではないワードですねぇ」


角田「実際そうなんだよ!流通し出したのは今年の5月なんだんだけどさぁ、ある地域で爆発的に広まって、しかも性質が『どうなってんだコレ』ってな麻薬でなぁ……」


冠城「あと、副参事官」


角田「そうなんだよそれだ!こないだ警備局から出向して来た奴が来てなぁ……歳食ってはいたがいきなり副参事官って事になってんだよ。しかも、えーっと、あんたの前で言うのはなんだが」


右京「警備局からと言う事は、恐らくは『キャリア組』ですか」


角田「だからまぁ、悔しいんだが俺より仕事が出来るってなもんで、実質あっちが課長だ全く!定年まであと半分越したぞって時に降格の危機だよ!麻取に行けよ何で警視庁なんだよ!」


右京「確かに異例ですねぇ……警備局からと言うのはまた珍しい」チラッ


冠城「こっち見ないでください。私はもう警視庁の人間です」


右京「えぇ、十分に理解していますよ。所で話を戻しますが、『話題沸騰中の麻薬』とは?」

角田「おっと、そうだったそうだった。えぇと、あんた『チェダーレ』って知ってるか?」


冠城「チェ『ザ』ーレですよ」


角田「それだそれだ……最近のヤクは名前だけ一丁前になってきやがる」


右京「チェザーレ……或いはチェーザレ、イタリアの人名ですねぇ。それが、例の麻薬の正式名称ですか?」


冠城「聞くまで私も知らなかったんですよ。何でも20世紀最低最悪の麻薬だとか何とか……大袈裟だと思ったんですが、聞けばゾッとしますよぉ?」


右京「君の『ゾッと』は頻出単語な気がしますがねぇ」


冠城「右京さんを盾にしたのは謝ったじゃないですか……」

右京「それで、そのチェザーレがなんと……」プルルルルル


冠城「あぁ、出ますよ右京さん。はい、こちら警視庁特命係」ガチャッ


右京「…………」


角田「お?どした?またあんた何かやらかしたか?」


右京「やらかしたも何も、最近まで静養してしましたよ?」


角田「……冗談だよ全く、あんたの肝っ玉の据わり様には脱帽だわ」

冠城「はい。はい……え?右京さんに?」


右京「どちら様ですか?」


冠城「甲斐警視監ですよ」


右京「甲斐さんですか?」


冠城「話があるそうで、至急来て欲しいと」


角田「おいおい甲斐警視監って、警察庁の長官官房付か?……やっぱ、あいつ(甲斐享)の事か?」


右京「……あの件はとっくの昔に片付いておりますよ」


角田「だ、だよなぁ……あー、暇じゃなくなったようだし、もう行くわ。コーヒーごちそうさん」


右京「えぇ、では……冠城君、電話を代われますか?」


冠城「元よりそのつもりですよ。はいどうぞ」

右京「代わりました、杉下です」


峯秋『久し振りだな……先の事件でSATに撃たれたそうじゃないか。体調は万全か?』


右京「えぇ、お陰様で怪我は完治しました。先月中頃より復帰しております」


峯秋『それなら良かった。まぁ、気張らずに聞いて欲しい。僕が話したいのは、半分私、半分公の内容だ。別段、顔を合わせて言うような内容では無いが……』


右京「僕と貴方の立場がありますからね」


峯秋『まぁ……あぁ、そうだ。それに今日は君一人に任せたい案件でもある』


右京「ほぉ、それはそれは」


峯秋『取り敢えず僕の部屋まで来てくれ。言った通り、あまり重い内容では無い』


右京「では今から向かいます。では、失礼」


峯秋『あぁ』ブツッ

冠城「何か事件ですか」


右京「そう期待の目で見ないでください。他愛もない、僕の復帰の激励ですよ」


冠城「付いて行っても?」


右京「いえ、僕一人でと仰せつかったので。では警察庁に行って来ますので、お留守番を頼みましたよ」


冠城「お留守番…………」





………………






右京「…………」スタスタスタ


?「~~♪」ツカツカツカ


右京「おっと」


?「ん……」ピタッ




右京「失礼、先を急いでいたもので」


?「あー気にしなくていいよん」


右京「ではこれにて」


?「~~♪」

右京「…………」スタスタスタ


右京「…………」スタスタ


右京「…………」スタ…




右京「……見慣れない女性ですねぇ」


啓発ポスター「MURCI?LAGO×相棒」バァン


右京「おや、すっかり晴れましたねぇ」


チラシ「學園破壊!杉下右京、紅守に遭う」バァン

上司に見つかりそうだからここまで
末長くオナシャス、センセンシャス

でもお前のssは好きじゃないよ

>>15
悲しいなぁ…でも正直者の君が好きだよ(迫真)

警察庁、執務室


コンコンコン……


峯秋「入りたまえ」


右京「失礼します、官房長」ガチャッ


峯秋「『付』だよ。この立場は暇だったり疲れたり……」


右京「待機状態ですからねぇ。心情、理解いたします」

峯秋「思う程に辛い事ではない。特命係と同じなんだろう?」


右京「それを言われると痛いですねぇ」


峯秋「……でだ、そんな君に頼みたい事があるんだが、まぁ座りたまえ。立っていられては僕が落ち着かない」


右京「では、お言葉に甘えまして」フカッ


峯秋「気を楽にしてくれ……銃創はどうだ?」


右京「傷跡は残りましたが、生活に支障はありません」


峯秋「あの事件の後、世論は我々に対して非難轟々だ。しかし過ぎた事だ、死傷者がいなかっただけ良かったと思うがね」


右京「それが一番何よりです。それで、僕を呼び出した理由に戻りたいのですが」


峯秋「おぉ、愚痴になってしまった。さて、君に頼みたい仕事と言うのは、まぁ本当に他愛もない仕事だ。君、『私立まりも學園』は知っているかね?」

右京「私立まりも學園、都内有数のエスカレーター式校。まだ比較的歴史の浅い学校のようで、あまり存知ないですが」


峯秋「そうだ。まだ學長も2代目、親子に渡ってな……初代學長とは知り合いで、流れで2代目學長とも親睦があるんだよ。何でも學園内で女生徒に対する盗撮と下着泥棒の被害が相次いでいると相談されてな。昔のヨシミだ、ついつい話を進めてしまい……」


右京「僕の名前を出してしまった、と言う訳ですか」


峯秋「……鋭いな、そんな訳だ。誠に勝手極まりないとは思うが、君に調査をしてもらいたい。學園では何とか隠そうとしているが、既に噂となっているようで……これが學外に漏れればブランドに関わるだろう?」


右京「えぇ。それに、年端も行かない少女たちに恐怖を与えている、これは到底許されざるべき……立派な犯罪です」


峯秋「行ってくれるのなら非常に有難い。君ならば一日で解決してくれるだろう」


右京「それは高望みし過ぎです。成る程、僕一人で行く理由は、事を穏便に済ませる為と言う訳なのですねぇ」


峯秋「ワラワラ警官が詰め掛けても仕方ないだろ。兎に角……一日でと言うのは冗談で、軽く調査に当たって調書を作成して欲しい。ネットに流れているのならサイ対に頼んでみるよ」


右京「賢明な采配です。早速向かってみましょう」

峯秋「暇とは言え、ワガママだったかな?」


右京「いえいえ、貴方には御恩がありますから……特命係は暇ですからねぇ。では、行って参ります」


峯秋「そうだ、學園の場所なのだが」


右京「所在地でしたら、地図を携えておりますのでお手を煩わせませんよ」


峯秋「いや、そうでは無くてだな」


右京「はいぃ?」


峯秋「學園は『流々家町』に構えてある」


右京「流々家町……あまり評判は芳しくない所ですねぇ、犯罪数が都内一だとか。十分注意します」


峯秋「あぁ、気を付けたまえ……つい最近も暴動事件があったらしいからな」


右京「お気遣い感謝いたします」

ここまで
明日はお休み嬉しいなてめぇ

私立まりも學園、正門前


ザワザワ


右京「しかし、初等中等高等に渡って全て女子校とは、少子化の時勢の中珍しいですねぇ……あ、おはようございます」スタスタスタ


警備員「おはようございます……えぇと、御要件は?」


右京「はい、學長の三ツ倉様にお呼ばれまして。杉下右京或いは、甲斐さんの紹介と聞いて貰えれば通じるかと思うのですが」


警備員「學長のお客様ですか?……あぁ、それでしたら名前を控えています。杉下右京さんですね?つい先程、學長より通すようにと聞いています」


右京「甲斐さんが連絡してくれたようで……あぁ、こっちの話です。それではお部屋に向かいたいのですが……」


警備員「案内しますよ。一階にありますので、すぐです」


右京「お世話になります」

學長室


三ツ倉「はじめまして、學長の三ツ倉マリです」


右京「こちらこそはじめまして、警視庁特命係の杉下右京です」


三ツ倉「甲斐さんの紹介で来ていただいたそうですが……すいません、ご多忙でしょうに」


右京「いえいえ、特命係は比較的、暇な部署ですから……甲斐さんから、僕の事は?」


三ツ倉「とても優秀な方で、幾多の事件を解決に携わったベテランの刑事さんと伺っております。ですので、この案件もすぐに解決してくれるとおっしゃっていましたよ」


右京「あの方は物事を幾分か大きく言ってしまう所があるようですねぇ……僕は一端の警官と変わりありませんよ。しかしこの案件には真摯に取り組ませていただきますので、ご安心ください」


三ツ倉「本当に有り難う御座います、杉下さん。では、ご説明をさせていただきますので、お掛けになってください」


右京「えぇでは、失礼します」

三ツ倉「甲斐さんからは説明はされていますか?」


右京「概要は聞いていますが……少し、口にするのは憚られますねぇ」


三ツ倉「お気遣いなく……最も、こちらとしても恥ずべき事なのですが……」


右京「では、端的に。最近學内で下着泥棒と盗撮の噂が頻出していると伺っておりますが」


三ツ倉「噂……と、言葉は濁していますが、下着泥棒の方は確かです。下着や制服の紛失を訴える生徒が多々いまして」


右京「制服もですか……盗撮のぉ、方は?」


三ツ倉「こちらは噂のみですが……どうやら変質者の噂がありまして」


右京「ほぉ、変質者?」


三ツ倉「こちらも多数の生徒が訴えています。泥棒の件に変質者の目撃談がぶつかって、更に派生したのが盗撮の噂と言う事でしょうね。盗撮に関しては信憑性は薄いのですけど、こうも頻繁に泥棒の話があると無きにしも非ずと調査して欲しいのです」


右京「確かに疑われるのも妥当ですねぇ……」

右京「所で変質者の目撃情報があるとおっしゃいましたが、どのような話でしょうか?」


三ツ倉「ええと……『目つきが悪く黒髪で、長身で細身』と」


右京「妙に詳細ですねぇ。ただ、犯人のフェイクの可能性も否めません」


三ツ倉「……と言う事は」


右京「ご賢察の通り、変質者とは學外の人物であると言う、印象付けの可能性があります。ですので一旦、學内學外は置いておきまして、手口の方から調べてみたいと思うのですが」


三ツ倉「それでしたら被害の数と状況を纏めた書類を用意していますので、こちらをお目通しください」


右京「これはこれは!賢明な采配のほど、感服しました!……では、拝見します」

今日はここまで……いやここまでにするんかな?ここまでにしないかもしれへんから断言せんわ。確信がない

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