荒木比奈と北条加蓮と神谷奈緒が登場するSSです。
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/事務所/
ワイワイ
奈緒「この前の収録でプロデューサーがさぁ……」
加蓮「えーほんとー?」
ガチャ
比奈「お疲れ様っス~」
奈緒「比奈さん、お疲れ」
奈緒「比奈さん!昨日のマジカルガールひじりん観たか!?」
比奈「観たっスよー。いや~ラストのシーンすごかったっスね~」
奈緒「そうそう!最後に敵だった怪盗ヴァリサと和解して一緒に戦うとこがカッコよくてさー!」
奈緒「あとはこれまでの伏線が回収されるとこでさ!」
比奈「分かるっス。あそこは……」
アレガアレデアーナッテルノガスゴクテ……
ソウソウ!ソコガナンドミテモナケチャッテサー……
加蓮「…………むっ」
比奈「そうだ。最終回直前ってことでアタシの家で1話から一気見しないっスか?」
奈緒「行く行く!また菜々さんとか誘ってさ……」
加蓮「それ、わたしも行く」
/荒木比奈宅/
奈緒・加蓮「お邪魔しま~す」
比奈「相変わらず散らかってますけど、ゆっくりしてくださいっス」
奈緒「いいかげん片付けろよな~。また菜々さんに怒られるぞ」
比奈「は、は~いっス……」
加蓮「……奈緒は比奈さん家にはけっこう来てるの?」
奈緒「そうだな~もう何度目だろ。アニメの鑑賞会をやるとだいたい比奈さん家だからなぁ」
加蓮「ふ~ん……」
奈緒「なんだよ」
加蓮「別にぃ」
奈緒(加蓮、この前一緒に観ようって誘っても観なかったのに、急にどうしたんだ?)
比奈「お菓子もあるんでテキトーに食べていいっスよ~」
加蓮「あ、ポテチある」
奈緒「加蓮、ちょっとは遠慮しろよ……」
比奈「いいんスよ~独りじゃ食べきれないですし」
比奈「それじゃ早速上映会始めるっスかね~」
奈緒「その前にブログに載せたいから写真撮ろ……ああっ!?」
加蓮「どしたの?」
奈緒「スマホがない…事務所に置いてきちゃったかな…?」
ブブッ
比奈「Pさんから『奈緒のスマホ預かってる。仕事で忙しいから取りに来て』ってきたっス」
奈緒「わかった、すぐ取りに行くって返しといて!」ダッ
バタン
比奈「……えっと、とりあえず、アニメ観まス?」
加蓮「……いいんじゃない?」
/アニメ視聴中/
比奈(とは言ったものの……なんだか気まずいっスね)
比奈(加蓮ちゃんとはまだあんまり話したことなかったですし、アニメも見てる感じじゃないし共通の話題が……)
比奈(友達の友達って、なんか距離感難しいっスよね……)
比奈「い、いや~加蓮ちゃんが鑑賞会に来てくれるなんてなんか嬉しいっスね~。実はこのアニメ好きだったり?」
加蓮「……そうでもないかな。奈緒はやたらと薦めてくるけど」
比奈「そ、そうっスか……」
比奈「………」
加蓮「………」
比奈「えっと……」
加蓮「……トイレ、借りていい?」
比奈「ええっと、はい…どうぞ」
加蓮(はぁ……なにやってんだろあたし)
加蓮(比奈さんと奈緒が楽しそうに話してるのがなんとなくモヤっとしててあんな態度)
加蓮(初対面の人に強くあたるの、やめないとなぁ)
加蓮(廊下の小さなスペースまで使ってフィギュア置いてる…あの人ホントにアニメ好きなんだ……)
加蓮「あれ、この女の子のフィギュア……どっかでみたような……」
ドタドタドタ!
加蓮「比奈さん!これ!」
比奈「ど、どうしたっスか?」
加蓮「このフィギュアのアニメ!今観れる!?」
加蓮「やっぱりそう……なんとなくだけど覚えてる」
比奈「これ結構古いアニメっスけどどこで観たんですか?」
加蓮「小学校入る前くらいの時かな。家で観たのか、入院してる時に観たのかもはっきり覚えてないんだけどね」
加蓮「なんでだろ。話とかタイトルも全然覚えてないのに、ヒロインの女の子だけは覚えてて。私もいつかこんな風になれたらなぁって観てた気がする」
加蓮「突然魔法少女になって無理難題押し付けられて、失敗ばかりで泣いてばっかなのに、でも絶対めげなくて……そんな姿が羨ましかったのかも」
加蓮「前に奈緒に聞いたらわかんないって言うしでちょっとモヤモヤしてたんだ」
比奈「このアニメ、当時全然人気なくて、DVDもなかなか手に入らないような作品なんで奈緒ちゃんが知らないのも無理ないっスよ。実はフィギュアも自作なんスよ」
比奈「正直今見ると古臭さとか予算が少なかったんだろうなぁと思うとこはありますけど、ところどころで印象的なシーンがあって、アタシも好きな作品なんスよねぇ」
比奈「事務所でも知ってる人いなくて、加蓮ちゃんが知ってたのは嬉しいっスね、えへへ」
加蓮「アタシも、懐かしいものを思い出せて嬉しかった。ありがと、比奈さん」
比奈「昔観た思い出のアニメと巡り合うってなんかいいっスね。ドラマチックというか。ちょっぴりセンチな気持ちになったり!」
加蓮「センチって。もう、そんな大げさなものじゃないってば」
比奈「え~けっこうあるとおもうんスけどねぇ」
加蓮「……ふふっ」
比奈「……えへへ」
加蓮「はーなんだか、おなかすいてきちゃった!コンビニでなんか買ってこない?」
比奈「それなら、台所にカップ麺いろいろあるっスよ」
加蓮「ホント!? Pさんも奈緒も、そんなもの食べちゃダメーってうるさくって。最近食べてないんだよねぇ」
比奈「Pさんも奈緒ちゃんも過保護っスね~」
ガサゴソ
加蓮「なにこれ、トムヤンクン味?じゃあこれいただきまーす」
比奈「じゃあアタシは無難にわかめラーメンで・・・」
ナオチャンオソイッスネー
モドッテクルマデモッカイミヨ!
奈緒「ただいまー」
加蓮「おかえりー。遅かったね」
奈緒「電車が遅延しててさぁ……ってなんで二人してカップ麺食べてるんだ?」
比奈「加蓮ちゃんがお腹すいたからって」
加蓮「お先にいただいてまーす」
奈緒「ええなんだよそれ!ああもう、私も食べる!」
比奈「どうぞどうぞ」
加蓮「あ、わたし飲み物持ってくるね」
/台所/
奈緒「なあ加蓮、なんか比奈さんと仲良く喋ってたみたいだけど何があったんだ?」
加蓮「うーんとね……」
加蓮「奈緒には教えなーいっ」
奈緒「えぇ?なんでだよ、教えろよ~」
加蓮「あはは。急いで運んだらカップ麺のお湯こぼしちゃうよ~」
/翌日/事務所/
加蓮「……」ヌリヌリ
比奈「……」ドキドキ
加蓮「はい、できたよ。魔法少女イメージのネイル」
比奈「おぉ~」
加蓮「可愛く出来たでしょ」
比奈「すごいっス!これでアタシもおしゃれ女子に……」
加蓮「それには、普段からもうちょっと女子力上げなきゃねー」
比奈「なはは……」
P「なぁ比奈と加蓮、どうしたんだ?珍しい組み合わせなんだが」
奈緒「昨日比奈さん家でアニメ鑑賞会してた時になんかあったっぽいぞ。なにかは教えてくれなかったけど」
P「なんだそれ。いいなぁ俺もその鑑賞会招待してよ」
奈緒「ダメに決まってんだろ」
P「そんなぁ」
奈緒「ったく……」
比奈・加蓮「ワイワイキャッキャ」
奈緒(ま、仲が良いに越したことはないよな)
奈緒「比奈さん、加蓮!次の仕事まで時間あるしみんなでアニメ観よ!」
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