後輩「んだよ…まな板に憑りついた妖怪に役割を与えてやろうと思ったのに。払わないんならさっさと消えろ。しっしっ」

先輩「私の部屋でもあるんだけどなあ…なんでこのクズは私を追い出そうとしてるんだろう」

後輩「お願いしますぅ…なんでもするからお金くださいぃ…」

先輩「……何に使うの？」

後輩「夏目雅子が撮影に使ってたバッグがオークションに出されてて…あと少しなんですよお」

先輩「バカじゃねえの。お前がんなもん落札してどうすんだよ」

後輩「はいはい、私はバカですよ。それでいいからお金ください」

先輩「お前の土下座軽すぎるよ。わーった、出せばいいんだろ、出せば。倍で返せよ」

後輩「マジすか！？先輩大好き！」

先輩「はいはい、抱き着くな」

後輩「人の金で食う焼肉は美味いかよ。んん？」

先輩「ああ美味いね。クズの金なら余計な。」

後輩「あーあー。結局落札できなかったし、私先輩に一万払っただけじゃないですか。さらっと言われたから気付かなかったですけど、今考えたら倍って無茶苦茶ですよ。私だけ損ですよ」

先輩「損もなにもお前が悪いだろ。これに懲りたら簡単に人から金借りたりすんなよ」

後輩「あー腹立つ……あ、そういやあさあー」ﾆﾀｧ

先輩「ん？」

後輩「ご飯食べるなら、先輩友達でも呼べばよかったのに。なんで呼ばないんですか？あれ？あれえ～？も、し、か、し、てぇ～。先輩って友達…へぶうっ！？」

先輩「女は女を殴る権利があるんだ、覚えとけよ」

後輩「いたい……先輩にぶたれたあ…私は何一つ間違ったことを言ってないのにぃ…」

先輩「相変わらずイラつくな。お前って人を不快にさせる天才だよな。夏目雅子が生きてたらお前みたいな奴嫌ってたと思うよ」

後輩「ひどい！こんの…バーカ！バーカ！先輩バーカ！」

先輩「うっせ。金だけ置いて帰っちまえ」

先輩「大体、お前こそ他当たればよかったのに。金無いなら他の先輩とかに飯たかってこいよ、乞食みてえによ。私は一銭も払わないからな」

後輩「またまたあ。そんなこと言っちゃって」

先輩「は？」

後輩「先輩、私が誘わないと碌なもの食べないし、寂しいでしょ？本当は誘ってもらいたかったんじゃないんですか？」

先輩「お前……んなことねえよ、私は」

後輩「あはは、どもってる。先輩かわいい」

先輩「……なんだよ、もう」

後輩「正直になっていいんですよー。私とご飯食べるのが楽しいんだよね？あれ？ちょっと顔赤くなっちゃってますねー
」
先輩「酔ってるんだよ…これは」ｺﾞｸｺﾞｸ

先輩「あ、すいません。ホタテ1人前とタン塩1人前、あと、えー…ガーリックカルビ1人前。と、ビールお願いします」

後輩「先輩、よく食べまふねえ。よくデブらないっすね」

先輩「お前も付き合わなくていいよ、呂律回ってねえぞ。また潰れるぞ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

後輩「負けられないんですよ…先輩なんかにい……」

先輩「勝ち負けじゃねえだろ、こんなもん……無理ならいいよ、付き合わなくても」

後輩「先輩のおっぱいを大きくするまで負けられないんだあ」

先輩「なんで私の胸が競技の対象にされてんだよ。これで会計にすっから、さっさと帰ろう」

後輩「うう…おえぇえ…死ぬぅ……死んじゃうう…」ﾌﾗﾌﾗ

先輩「死なねえよ。飲みすぎなんだよ、家までもうちょっとだから頑張れ」

後輩「飲まずにやってられないっしょお、こんなもん。私の夏目雅子は盗まれるわ、乳の無い女に一万カツアゲされるわ…悔しいよお……先輩いぃ」

先輩「そうだなあ、悔しいなあ、お前は何一つ悪くない。だからもう黙れ」

後輩「優しいなああ、せんぱい…」

先輩「喋るなって、頼むから吐くなよ」

後輩「わたしが吐くわけないっしょ。このわたし…うぷ、おろっろろろっろろおろ」ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬ

先輩「あーあー。やっちったよー。私の服と靴にもかかっちったよー。くっせえなあ」

後輩「あうーあー。せんぱーあい。たすけてえー」

先輩「うっせ、服脱がすぞ。ほら、体拭いてやっから」

後輩「んんう…」

先輩（相変わらず肌白いな…やらかいし、暖かい）ｺﾞｼｺﾞｼ

後輩「あああ…せんぱい、やめて…」

先輩（……なんか、ドキドキしてきた。何も悪いことしてないよな？）

後輩「ごめんね、先輩…私いっつも迷惑かけて、さあ」

先輩「……いいんだよ、別に。これくらいもう慣れたから。そうでなきゃお前と付き合ってられねえよ」

後輩「ふへ、へへ。ありがとね」

先輩「私シャワー浴びてくるから。眠いだろ、先寝とけよ」

後輩「せんぱい…ねむいよお…」

先輩「よしよし、一緒に寝ような」

後輩「うん」

先輩「よーしよーし、横になって。ねんねんころりよおころりよー」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

後輩「ぎもちわるい”い”」

先輩「分かったってば」

後輩「ああ、先輩は優しいなあ…わたしなんか駄目さ」

先輩「駄目じゃないよ、お前は」

後輩「せんぱいはかっこよくて、やさしくて……あああぁ…大好きだあ…せんぱいだいすき…わたしのせんぱい…」

先輩「………」

先輩「黙ってりゃかわいいんだけどなあ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

先輩（あ～…私ももう眠たいや）


先輩（でもこいつ、起きちゃったらうるせえからなあ）

先輩（もう少しだけ寝顔見ていたいな）

先輩「私もお前のこと、嫌いじゃないよ」

先輩「ん、ん…？ああ、寝ちってたか。あいつは…シャワーか。きもちわりぃ…私でもこんななのに、あいつよく立てたな」

先輩「飯炊いてねえのか…冷蔵庫、冷蔵庫、と。うん、豆腐あるな」

後輩「あ、おはよお、先輩」

先輩「よお、今湯豆腐作ってやるから待ってろよ」

後輩「あざ、っす」

後輩「ほふっ、はふはふ……」

先輩「入れ歯取れそうだぞ」

後輩「わはひゃあはなひゃへないすよ」

先輩「落ち着けよ。火傷するぞ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

後輩「ん、っく……先輩、冷ましてくださいよ」

先輩「てめえでやれよ、そのくらい」

後輩「ちがくて、冷ましてくださいってんですよ。今朝はまだでしょ？」

先輩「………」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

後輩「ほら、ん、ん」

先輩「はぁ～…わーったよ」

先輩「んっ…」

後輩「んくっ、んくっ……」

先輩「ん、はっ、あ…」

後輩「………ふぅ」

先輩「…あーあ、お前なんかと出会わなけりゃなあ」

後輩「出会わなけりゃ、なんです？」

先輩「……言いたくない」

後輩「私、先輩と出会えてよかったですよ。陳腐ですけど、運命の人と一緒になれましたから」

先輩「キモいこと言うなよ。私もお前も、所詮はまともな人生送るんだよ」

後輩「私はそんなこと認めたくないです。先輩ももっと意識持って下さいよ。これからの人生ずっと一緒に送るんですから」

先輩「前向きだよな、お前。前向きって言うのかな」

先輩「まあ、いっか。お前がそう言うんなら」

先輩「私も、頑張ってみるよ」

終わり

乙
めっちゃいい

ただ>>13の上4行が何やってんのか分かんない
湯豆腐口移ししてるの？