モバP「ウチのアイドルたちの属性って全然合ってないよな」李衣菜「そうですか?」 (50)

李衣菜「そもそもアレってプロデューサーが決めてるんじゃないんですか?」

P「違うよ」

李衣菜「じゃあ誰が?」

P「知らん」

李衣菜「えぇ…」

P「まぁそれは置いといてだな」

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P「俺的に今の属性がしっくりこないアイドルをランキング形式でまとめてみました」ドンッ

李衣菜「フリップまで用意してるし…」

P「昨日徹夜で作った。めちゃくちゃ眠い」

李衣菜「プロデューサーは属性分けするとしたらパッションですね。特に頭の中が」


P「結構合ってないと思うアイドル多いけどとりあえずトップ5だけな」

P「ちなみに見事1位に輝いたアイドルは俺が上層部に直々にお願いして属性を変えてもらいます」

李衣菜「なんかサラッと凄いこと言ってる!?そんなこと出来るんですか?」

P「土下座すればなんとかなるだろ」

李衣菜「一体なにがプロデューサーをそこまで駆り立てるんだろう…」

P「じゃあまず第5位!!」ドンッ


『橘ありす』


李衣菜「ありすちゃん?」

P「そうだ。クール・タチバナだ」

李衣菜「うーん、そんなに合ってないかなぁ…?普段から落ち着いてて結構クールだと思いますけど」

P「たしかに初期の橘呼びを強要したり色々ツンツンしてる時期はクールだった…」

P「だがこれを見てみろ!!」ドンッ‼︎


『見て下さい!ほら、こんなに大きくて真っ赤なイチゴですよ!……あっ、すみません…はしゃいでしまって…。でも、プロデューサーと一緒にイチゴ狩りするの、楽しいです…ほんとうです』


李衣菜「あー…」

P「さらにこちら!!」ドンッ‼︎


http://i.imgur.com/HssWcww.jpg



P「こんなんただのキュートやん」

李衣菜「たしかに…」

P「あと本当にクールな人はパスタにイチゴなんて入れないしな」

李衣菜「ごもっとも…」

P「まぁ初期のツンツンさとかソロ曲の雰囲気とかを考慮してこの順位にしました」

李衣菜「コレありすちゃんが聞いたら怒るだろうなぁ…」

P「続いて第4位!!」ドンッ‼︎


『神谷奈緒』


李衣菜「奈緒ちゃんかぁ…」

P「見てもらった方が早い。こちらをどうぞ」ドンッ


『TV番組の収録って、なんで待ち時間長いんだろうな?待ってる間に一眠りしちゃったもん。…まさかそこでプロデューサーさんに寝顔見られてるとは思わないけど!ひと声かけてよ、もう…』


『プロデューサーさんは優しいよ。でもな、寝てる女の子の顔を眺めてるのはよくない!あたしがダメって言ったらダメだ!…ばか』

P「……ぐはぁッ!!」バタッ‼︎

李衣菜「プロデューサーが血を吐いて倒れた!!」

P「なんだよこれ…可愛いすぎるだろ…キュートだろ…」

李衣菜「う、うん……とりあえず血拭いてください」

P「まぁTPではクールなところを結構見せてくれるからこの順位だ」フキフキ

李衣菜「一応ちゃんと考えてるんですね」

P「次!第3位は!!」ドンッ‼︎


『ヘレン』


李衣菜「うん」

P「特に言うことはない。なぜクールにした?どう考えてもパッションだ」

李衣菜「うん」

P「だがあの常に世界レベルを追い求める姿勢…その生き様はもしかしたらクールなのかもしれないな…」

李衣菜「うーん…」

P「さて、次は第2位!!」ドンッ‼︎


『脇山珠美』


李衣菜「誰も反論出来ないんじゃないかな…」

P「誰だよ属性決めたの…絶対適当にクールに入れただろ…」

李衣菜「いやでももしかしたら隠れたクール要素が…」


『ヒ、ヒャァァァーッ!!やだ!こわいおばけやだ!はっ、プロデューサー…いえ、珠美は決して、このような作り物に怯えてなど…!』


李衣菜「……」

P「……」

P「……でもな李衣菜……俺は珠美の『強きを挫き弱気を守る』…その武の心を絶対に忘れないところ、最高にクールだと思うよ」

李衣菜「プロデューサーさん…」


P「ただちょっとちっちゃくてお子ちゃまっぽいだけなんだ…」

李衣菜「ちょっとどころじゃないような…」

P「…さてと」

李衣菜「…ついに来ましたね」

P「あぁ……第1位の発表だ」


李衣菜(一体誰なんだろう…)

李衣菜(ていうかここまで全員クール属性じゃん…クールって一体なんなんだろう)


P「第1回346プロ属性合ってないアイドル選手権!第1位は…!!」

李衣菜(第1回って…第2回とかやらなくていいよプロデューサー…)

P「……」

李衣菜「……」ドキドキ

P「……」スッ

李衣菜「……」ドキドキ



ドンッ!!!!



『多田李衣菜』



李衣菜「……」

李衣菜「えぇぇぇえええええ!!??」

李衣菜「ちょっ!なんでですかプロデューサー!!」

P「なんでもなにもないよ」

李衣菜「こんなにクールでロックなアイドル他にいませんよ!?」

P「クールでロックなアイドルは自分からそんなこと言わないよ」

李衣菜「うっ……でも納得いきません!!」

P「そうか?」

李衣菜「理由を教えてください!理由を!!」

P「しょうがないなぁ」スッ



『さーん、にーい、いちーっ、ハッピー!ニューイヤー!うぉぉぉぉ!サイコーだぁぁっ!』


P「うぉぉぉぉ!って。どこがクールなんだよ」

李衣菜「い、いやでも」


『うっひょー!」


李衣菜「こ、これはたまたま!たまたま気持ちが舞い上がってただけですから!!」

P「舞い上がっててもクールな人はこんなこと言わない」

P「だって文香や奏が『うっひょー!』って言ってるの想像できるか?」

李衣菜「うぅ…」

P「あと李衣菜ってなんかアホっぽいんだよな」

李衣菜「そ、そんなことはっ!」


http://i.imgur.com/PhVkwuA.jpg



P「ほら」

李衣菜「……」

李衣菜「じゃ、じゃあプロデューサーは私が本当はパッションだって言うんですか!?」

P「うん。夏樹と属性交換してもらおう」

李衣菜「そんなぁー!!嫌だぁー!!」ウワーン‼︎


P「と、言いたいところだが……結論を出すのはまだ早い…」

李衣菜「えっ…?」

P「コレを見よ!!」ドンッ‼︎



『え? プロデューサーさんはどんな私でも祝ってくれるんですか? ほ、ホントですか? そっかぁ…ちょっと、嬉しいなぁ…へへっ』


李衣菜「ん…?」


『お願いしていた衣装が届きました!ねぇプロデューサー、まるで私ラッピングされたプレゼントみたいな感じじゃないですか?...あ、いや...甘い雰囲気はあんまりロックじゃないかな...てへっ!』


李衣菜「ちょ、ちょっと」


『おっかしいなぁ……。プロデューサーさんと出会って強くなった、私のロック魂。ふたりでいるときほど、薄れるような……。
だって、舞台裏の緊張でガチガチなところとか、寝ぼけて頭ボーッとしてるところとか、わりと見られてるし。今さら取りつくろっても……。
まあ、プロデューサーさんといる時は、いっか。だって、アイドルリーナだし♪可愛さがだだ漏れでも、気にしないってことで!』


李衣菜「うぅー…」


『プロデューサーさんの背中…寝心地よさそう…。ん~、ぽふっ!』


李衣菜「ストップストップ!!」

P「どうした?」

李衣菜「どうした?じゃないですよ!なんですかコレ!!」

P「なんですかって言われても……全部お前が実際に言ったことだぞ?」

李衣菜「そ、そうですけどぉ…」

P「いやぁ~、実にキュートだ」

李衣菜「みなまで言わないでください!……うぅ…恥ずかしいぃ…」

P「恥ずかしがってるとこもキュートだぞ」

李衣菜「もうやめてぇ!!」

P「さて。栄光の第1位を勝ち取った李衣菜には属性変更の権利が与えられるわけだが…」

李衣菜「いりませんよぉ…」

P「俺は考えた。キュート、パッション、そして少しのクール要素を全て併せ持つ李衣菜をどの属性にすればいいのか…」

李衣菜「少しって…」

P「しかし他の属性に変えたところで結局同じことが起こるわけだ」

李衣菜「まぁ、そうなっちゃいますね」

P「だから残念ながら今存在する属性区分だけでは足りないんだ」

P「んー、李衣菜はスゴイなぁ。今までの枠にハマらない感じ、めちゃくちゃロックだぞ!!」

李衣菜「そ、そうですか?それは結構嬉しいな……えへへ♪」

P(キュートだ)

P「そこで俺は思いついた!!」

李衣菜「何をですか?」



P「ないなら作ればいい」

李衣菜「えっ?」

こうしてキュート、クール、パッションに加えて新たに「ロック属性」なるものが新設された。
上層部にはもちろん最初は却下されたが、プロデューサーのPヘッドが潰れるほどの土下座によってなんとか承諾を得た。

常識にとらわれない、その名の通り「ロック」な属性となった李衣菜のトップアイドルへのストーリーは、ここからまた新たな可能性へと向かうーーー




李衣菜「新生リーナ誕生!!これからは今まで以上に『ロック』を加速させてくよー!!!」




おわりん

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