多田李衣菜「女王様!」 (35)
のんびりと書いていきます
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-----ライブ会場-----
李衣菜「イエーイ!!みんなノってるー!?」
\ダリーナー!/ \リーナカワイイー!/
李衣菜「ウッヒョー!今日の客は最高だぜっ!」
P「李衣菜のやつ、今日はやけにノリノリだな....」
P「まっ、最近は随分と調子がいいみたいだし、このまま任せても...」
李衣菜「まだまだどんどん行く...」
フラッ...
李衣菜「おっとっ!?あぶなっ!」バシッ!
メキッ!
李衣菜(痛っ...!!!)
P「っ!?」
\ダリーナー!/ \ダイジョーブ!?/
李衣菜「いたたた....うっかり転びそうになったよー!」
\アハハハ.../ \カワイイー!/
李衣菜「今のはちょっとカッコ悪かったかもね!気を取り直していくよー!」
\ワァァァァァ.../
P「.....」
----終了後----
李衣菜「お疲れさまです、Pさん!」
P「李衣菜、大丈夫か?」
李衣菜「平気ですよ、ステップ踏んでたらうっかりバランス崩しちゃって....」
P「ちょっと見せてみろ」スッ
李衣菜「だから平気だって....痛っ...」
P「....これは」
李衣菜「ど、どうかしました?」
P「李衣菜、すぐ病院行くぞ」
李衣菜「ええーっ!?だってこのあとみんなで打ち上げが...」
P「そんなこと言ってる場合か!早く用意しろ!」
李衣菜「わ、わかりましたよ....」
----翌日----
夏樹「それで、病院で見てもらってたら骨折してたってワケか?」
李衣菜「骨折まではいかないよ、でも手首にヒビが入ってたんだって」
夏樹「あそこで転んだ時だな、思いっきり手首に負荷がかかったんだろ」
李衣菜「でもでも!その痛みに耐えながらライブは最後までやったんだよ!ロックじゃない?」
P「調子に乗るな」ペシッ
李衣菜「あ痛っ!」
P「今回はたまたまヒビで済んだけど、もし大ケガしてたらどうするつもりだったんだ?」
李衣菜「は、反省してますよぉ...」
P「ライブはすぐにでも中止して病院に行かなきゃならなかったのに...」
李衣菜「でもファンの人たちだって楽しみにしてくれてたんですよ?」
P「だとしてもだ、万が一右手が使い物にならなくなったら大変だろ」
李衣菜「むぅぅ、それを言われるとなぁ....」
夏樹「んで、どれくらい治るまでどれくらいかかるんだい?Pさん」
P「全治一カ月だそうだ」
夏樹「一ヶ月か...」
>>6
×夏樹「んで、どれくらい治るまでどれくらいかかるんだい?Pさん」
○夏樹「んで、治るまでどれくらいかかるんだい?Pさん」
李衣菜「Pさん、私これからどうなるんですか?」
P「まあライブは当分欠席だな」
李衣菜「えぇ~、私のファンがいるのに...」
P「バカ言うな、右手が使えなかったらマイク持てないだろ」
李衣菜「左手があるじゃないですか!」
P「屁理屈をこねるな、とにかくお前は当分おとなしくしてろ」
李衣菜「ケガくらいで休むなんてロックじゃないかも...」
P「その分レッスンを入れてもいいんだぞ、お前の嫌いな地味なレッスンとか」
李衣菜「あー、ケガならしょうがないな~」
夏樹「そういうことだよだりー、しばらくはお休みだ」
P「右手使えないからいろいろと不便だろ、事務所のみんなにも言っておくからなにかあったらすぐにみんなを頼れ」
李衣菜「そうですね、あ~...右手が使えないとギターも弾けないなー、残念だなー」
夏樹「安心しろ、知識とかは目の前で本広げて教えてやるよ」
李衣菜「ぐっ....」
P「困ったことがあったらすぐに言えよ?怪我が治るまで女王様みたいに扱ってやるからさ」
李衣菜「女王様...クイーン!いい響きですね!よきにはからえ~...でしたっけ?」
P「はいはい、なんでもお申し付けくださいませ」
光「あっ、李衣菜!大丈夫か!?」
雪美「...どうしたの?」
李衣菜「実はさ、ライブ中に思わぬ事故でケガしちゃってね」
雪美「...痛そう...」
李衣菜「まあね、すっごく痛かったけどライブはちゃんとやったんだよ」
光「すばらしいな!ファンの人たちの為におのれの身を省みないなんて!」
李衣菜「うんうん、本当はすぐにでも病院に行きたかったんだけどさー」
李衣菜「でも私にライブを楽しみにしている人たちのことを考えたらやるべきだーって....」
雪美「....すごい....」
光「わかるぞ!増える傷あとがアタシたちの勲章だな!」
李衣菜「ま、まあねー....」
光「よし!アタシがそのギプスに元気の出る言葉を書いてあげるよ!」カキカキ
雪美「...私も....猫さん...書いてあげる....」カキカキ
李衣菜「う、うん.....アリガトー....」
いったん中断します 続きはのちほど
ちょびっとずつ再開します
美優「....李衣菜ちゃん、大丈夫?」
仁奈「ケガしてるですかりーなおねーさん?」
李衣菜「まあね、ヒビが入っただけだけど」
美優「...無理しないで、お休みしてた方が...」
李衣菜「ライブはしばらく休みますけど、じっとしてるのもヒマですから」
仁奈「だから事務所に来てるですか?」
李衣菜「そうだよ、ロックな私に休みはないのさ!」
美優「...なにかあったらすぐに言ってね....」
仁奈「仁奈もお手伝いするでごぜーます!」
李衣菜「うん!困った時はお願いしようかな」
仁奈「じゃあその腕に巻いてるやつになにか書いてあげるのですよ!」カキカキ
美優「それじゃ...私も何か...」カキカキ
李衣菜「みんなこれに書きたがるんだね....」
李衣菜「ちひろさーん、暇ですー」
ちひろ「まあ最近忙しかったし、いいんじゃないですか?」
李衣菜「じゃあなにかお手伝いしましょうか?」
ちひろ「いいんですよ、ケガ人なんですから」
李衣菜「でも片腕は使えますから」
ちひろ「ダメです、そんなことしたら私がプロデューサーさんに怒られちゃいますよ」
李衣菜「ふぇ?そうなんですか?」
ちひろ「そうですよ、もう烈火の如く怒られます」
李衣菜「そんなことないと思うんだけどなぁ...」
ちひろ「いやいや、プロデューサーさん李衣菜ちゃんのことすごく大事に思ってますって」
李衣菜「いつも私のことバカにしてくるのにですか?」
ちひろ「照れ隠しみたいなものでしょう」
李衣菜「どうかなー、イマイチ想像つかないや」
比奈「おおっと、李衣菜ちゃんッスか」
李衣菜「あっ、比奈さんお疲れ様です!今帰りですか?」
比奈「そうッスよ、ラジオの収録が終わったばかりなんで」
李衣菜「私もラジオのお仕事なら骨折してても出れるのになー」
比奈「しかしギプスがずいぶんとカラフルになったッスね」
李衣菜「みんな色々と書いてくるんですよ」
比奈「じゃあアタシも....」カキカキ...
李衣菜「...なんか私のことおもちゃかなにかだと思ってませんか?」
比奈「李衣菜ちゃん普段は元気ッスからね、急におとなしくなるとなにかしたくなるんでスよ」
李衣菜「くぅぅ...早く治らないかなぁ....」
比奈「ホイできた」
李衣菜「おおっ!上手ですねイラスト!」
李衣菜「ヒマだな―」
夏樹「...お前それずっと言ってるな」
李衣菜「だってみんなして私のことケガ人扱いするんだもん」
夏樹「実際ケガ人だろ」
李衣菜「でも右手以外は何ともないからなんだかさ...」
夏樹「まあぶっちゃけ治るまでは何にもさせてもらえないと思うけどな」
李衣菜「なんで?」
夏樹「Pさんから李衣菜に何もさせるなって指示が飛んでるからな」
李衣菜「えっ、そうなの?」
夏樹「ほら事務所のホワイトボードに」
『クイーン李衣菜に何もさせないように、あと放っておくとうるさいのでかまってあげるように』
李衣菜「あっ!こんなこと書いてる!」
夏樹「だからみんなお前のこと気にしてるんだよ」カキカキ...
李衣菜「くぅぅ...ロックな私にこんなことを....」
夏樹「おい動くなよ、書きにくいから」
李衣菜「もう!みんなして!」
晴「ふーん、李衣菜さんも大変そうだな」カキカキ...
李衣菜「でしょ?みんなで私のことをおもちゃ扱いするんだよ」
晴「でもその分好かれてるってことじゃねえの?」
李衣菜「いーや、そんなことないよ!特にPさんは!」
晴「そっかな?プロデューサー結構李衣菜さんのこと話してるぞ?」
李衣菜「へぇ、どんな感じ?」
晴「『あいついつまでたってもギター上手くならないな』とか....」
李衣菜「あ、あとは?」
晴「『ロックだロックだって言ってるけど、いつまでたってもソフトだよな』かな...」
李衣菜「やっぱりバカにして....」
晴「あっ、あと『今度のステージ衣装はこのフリフリなやつにしようかな』って悩んでたっけ...」
李衣菜「ムキー!失礼しちゃうよ、ホント!」
晴(でも李衣菜さんがケガしてからはいつも『李衣菜のやつ大丈夫かな...』とか言ってるけどな...)
菲菲「りーな!ケガダイジョブー!?」
李衣菜「モーマンタイだよフェイフェイ!」
菲菲「あっ、りーなも広東語覚えてきましたネ♪」
李衣菜「ロックなアイドルはいろんな国の言葉覚えとかなきゃね!」ドヤァ
菲菲「りーなはすごいネー!ロックダヨー!」
李衣菜「フフン、さすがフェイフェイはわかってるね♪」
菲菲「フェイフェイももっと日本語勉強しないとネ!」
李衣菜「私でよければ教えるよ!ロックな言葉バンバン教えちゃう!」
菲菲「ホントですカ?じゃあ教えてほしんだケド....」
李衣菜「ふむふむ...」
菲菲「プロデューサーがこの前言ってた『にわか』ってなんですカ?」
李衣菜「そ、それは別に覚えなくてもモーマンタイかな...」
菲菲「そうなノ?でも気になるヨー!」
李衣菜「気にしない気にしない!それよりもっとカッコいい言葉教えてあげるから!」
有香「押忍っ!お疲れさまです!」
李衣菜「あっ、有香ちゃん!オース!」
有香「李衣菜ちゃん、手首はどうですか?」
李衣菜「順調だよ、ギプスが取れるまでまだかかるけど」
有香「ふふっ、ギプスがすっかり落書きだらけですね」
李衣菜「みんな好き勝手に書くんだもん」
有香「じゃあ私も...」カキカキ...
李衣菜「はぁ、早く治らないかなぁ....」
有香「気を付けてくださいね、大事な身体なんですから」
李衣菜「わかってるよ、でも有香ちゃんは空手やっててケガとかしたことある?」
有香「そうですね、打ち身とか打撲はしょっちゅうですね」
李衣菜「やっぱそうなんだ、骨折は?」
有香「私はありませんけど、何度も見てますよ」
李衣菜「何度も?」
有香「正拳突きで拳を骨折したり、前蹴りをくらってアバラおったり...」
李衣菜「や、やっぱりあるんだね...」
有香「ひどい時だと下段蹴りをくらって脚の骨が飛び出ちゃったりとか...」
李衣菜「も、もういいから!もういい!」
李衣菜(一時はどうなるかと思ったけど...)
李衣菜(やっと明日ギプスが外れるよ♪)
李衣菜(ほんっとヒマだったな~、やる事なくて....)
李衣菜(Pさんも何もさせてくれないし...)
P「はい...はい...」
李衣菜「んっ、Pさんの声だ...」
P「ええ、ですから...」
李衣菜「電話してるのかな...」コソッ
P「すいません、李衣菜は今ケガをしてますので....」
李衣菜(私のことだ....)
P「いえ、大丈夫です!しっかりと治して元気な姿で、ということで....」
P「とんでもない!もしものことがあったら....あっ、失礼しました...」
P「とにかく、無理はさせたくないんです、本人の為にも...」
李衣菜「...」
P「はい、それではよろしくお願い致します、失礼します」ガチャッ
P「ふぅ...」
李衣菜「Pさん...」
P「おっ、李衣菜か」
李衣菜「お仕事お疲れさまです」
P「いやいや、それより明日だったなギプス外れるの」
李衣菜「そうです、やっとって感じですよ」
P「まあ、もう一日の辛抱だ」
李衣菜「ところでさっきの電話なんですけど....」
P「ああ、ケガが治った後のお前の仕事の話だよ」
李衣菜「やっぱり...」
P「またバシバシライブ出来るぞ」
李衣菜「Pさんは少し私を大事にしすぎですよ」
P「むっ、そうか?」
李衣菜「そうですよ、私はロックなんですからもっと荒っぽくてもいいんです」
P「ロックイコール荒っぽいじゃないだろ....」
李衣菜「今回のときだって何にもさせてくれないし....」
P「ケガ人なんだから当たり前だろ」
李衣菜「でもレッスンまで禁止って言うのは....」
P「普段から休みが欲しいって言ってたじゃないか」
李衣菜「いや、でも....」
P「心配しなくたってまた嫌ってくらい仕事できるよ」
李衣菜「そうじゃなくて!」
李衣菜「私のケガのせいでお仕事の断りの電話入れたりとか....」
李衣菜「スケジュール調整したりとか....」
P「そりゃ俺の仕事だし」
李衣菜「普段は私のことからかってばかりなのに....」
李衣菜「でも私のために一生懸命になってるのを見ると....」
李衣菜「なんていうか...こう...もやもやして...」
李衣菜「そりゃあ女王様みたいに扱ってくださいとは言いましたけど....」
李衣菜「そもそもケガしたのは私の不注意だし、それに...」
P「ふぅ、まったく...」ナデナデ
李衣菜「あっ....」
P「余計な事に気を回しすぎなんだよ、お前は」
李衣菜「だって....」
P「お前本当にロックとは程遠いな」
李衣菜「ど、どういう意味ですか!?」
P「ロックロック言ってる割には優しすぎるんだよ」
李衣菜「優しすぎる?」
P「お前の方こそ俺をもっと荒っぽく扱えばいいだろ」
李衣菜「そんな、だってプロデューサーは私たちの為に色々頑張って....」
P「そういうところだよ、なんだかんだ言ってても周りのことをよく見て気を回すからな」
李衣菜「そ、そうかな...」
P「ロックってイメージじゃない、キュートって感じかな」
李衣菜「むぅぅ!違いますよ!私はロックなんです!」
P「はいはい、わかったわかった」
李衣菜「本当にわかってます?」
P「わかってるよ、しかしギプスは随分とロックな感じになったな」
李衣菜「みんながいっぱい書くから....もう滅茶苦茶です...」
P「それだけお前のことを心配してるんだよ」
李衣菜「ホワイトボードにあんなこと書いてたくせに....」
P「なになに...『はやくげんきになってくだせ―』か、これは仁奈だな」
P「『身体を大事にして下さい』それに、『早くギター覚えろ』いろいろ書いてあるな」
李衣菜「そうですね、もう白いところがほとんどないです」
P「でも、嬉しかったんじゃないか?」
李衣菜「それは....まあ....」
P「愛されてるってことだぞ、李衣菜」
李衣菜「....もう」
P「明日になればギプスも外れるさ、そうすればもうそれとはおさらばだ」
李衣菜「....Pさん、このギプスって外したら捨てちゃうんですかね?」
P「多分そうだろうな」
李衣菜「これ、もらっておきたいな」
P「どうしてだ?」
李衣菜「ま、まあ...ロックなアイドルになる為にはいろいろと勉強するべき事もあるし....」
李衣菜「このケガも一つの勉強ってことで...それを忘れない為にも...」
P「ふーん...」
李衣菜「あとは...その...」
P「嬉しかったんだろ?みんながお前を大事にしてくれるのが....」
李衣菜「うぅぅ....」
P「いいだろう、病院の人に頼んでみるさ」
李衣菜「よ、よろしくお願いします...」
P「それよりもまた忙しくなるからな!」
李衣菜「わかってます!大ケガから不死鳥みたいに復活しますよ!」
P「....大したことないって言ってたじゃないか...」
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李衣菜「たっだいまー!」
ちひろ「あっ、おかえりなさい二人とも」
李衣菜「見てくださいちひろさん!取れました!」
ちひろ「あら、本当ですね」
P「だいぶ腕が細くなったな」
李衣菜「あっ!ダメですよ!」
P「なにがだ?」
李衣菜「その....変なにおいついちゃってるから....」
P「ああ、ギプスのにおいだな」
ちひろ「一ヶ月付けっぱなしでしたもんね」
P「俺は気にしないぞ」
李衣菜「私が気にするんです!」
P「女王様のにおいならば嗅げるならば光栄でございます」
李衣菜「へ、変態ですよ!」
ちひろ「ところで李衣菜ちゃん、そのギプスもらってきたんですか?」
李衣菜「そうです、これ持っておこうかなって」
P「みんなに愛されてたっていう証拠だもんな」
李衣菜「だから違い....」
李衣菜「まあ、ちょっとはあるかもしれませんけど....」
ちひろ「クスッ、なるほど♪」
李衣菜「とにかく!今まで一カ月も休んじゃった分頑張りますよ!レッスンもお仕事も!」
P「おう、その意気だ」
李衣菜「というわけで、送り迎えお願いします」
P「あれ?いつもなら一人で行くんじゃなかったっけ?」
李衣菜「もう!さっき車の中で言ってたじゃないですか!」
P「冗談だよ、怒らないで下さいませ女王様」
李衣菜「言いだしたのはPさんですからね?」
P「はいはい、まだまだ病み上がりってことでしばらくは女王様扱いしてやるよ」
李衣菜「う~む、苦しゅうない♪しっかり頼むぞよ!」
P「どこがロックなんだか、本当に...」
おわり
駄文失礼しました~
骨折は危険です 危ないです
しかし文香は早かったなぁ~
ではまた~
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