八神マキノ「ストライプショック」(43)



―3月某日朝・事務所ロビーにて―


マキノ「おはよう」ガチャ

むつみ「おはようございますっ!」

マキノ「朝から元気が良いわね。昨日はちゃんと寝たの?」

むつみ「はいっ!冒険には体力が大事ですから!ぐっすり寝て朝ごはんもいっぱい
     食べました!」

マキノ「殊勝な心がけね。まだあなただけかしら?」

むつみ「もうすぐ来られると思いますけど……」



かな子「おはようございます」ガチャ

むつみ「あ!かな子さんおはようございます!」

かな子「ごめんね遅くなって。待たせちゃった?」

マキノ「集合時間の5分前よ。問題ないわ」

かな子「マキノさんもおはようございます」ペコリ



マキノ「おはようかな子。みんなの分までお弁当を作ってきてくれてありがとう」

かな子「まゆちゃんや響子ちゃんほど凝っていませんけど、頑張って作りました。
     みんなで動物園に行くなんて、まるで遠足みたいですね♪」

むつみ「あとは美羽さんだけですね!早く来ないかなあ~!」

かな子「美羽ちゃんは千葉から来てるからね。もうすぐ出発時間だけど……」

マキノ「集合時間を早くしすぎてしまったわね。時刻設定のプロセスに改善が必要か。
     もう少しマージンをとって……」ブツブツ

かな子(よくわからないけど、難しそうなことを考えてるなあ……)



 ダダダダダダダダダダッ


美羽「すみません遅くなりましたっ!」バァン!!

かな子「あ、来た。時間ぴったりだよ美羽ちゃん」

美羽「お、おはよう、ございゲホッます…すみません、昨日、楽しみで、眠れゴホッゴホッ、
    なくて、今朝、エホッ寝坊、してウエッしまって……」ゼエ、ゼエ…

むつみ「ダメですよ美羽さん!そんなんじゃサバンナで生き残れませんよ!」

美羽「むつみ、ちゃん、テンション、ゴホッ高いね… Paに、なってゴホッ……」



かな子「大丈夫?お茶飲む?」サスサス

美羽「いえ、出発しましょう。時間ケホ、ですから……」

マキノ「5分遅らせましょう。今日は仕事じゃないし無理しなくてもいいから」

むつみ「えっ!? 電車の時間に間に合わなくなりますよ!?」

マキノ「1本くらい遅らせても大丈夫よ。動物園は逃げないわ」

美羽「マキノさんってああいう人なんですか?私の勝手なイメージですけど、予定とか
    キチキチッと作って行動する人だと思ってました」ヒソヒソ

かな子「私もあんまり一緒にお仕事したことがないから、ちょっとわからないなあ。
     でもああ言ってくれてるんだし、いいんじゃないかな?」ヒソヒソ



むつみ「うう~!冒険が~!」ジダバタ

マキノ「貴女も少し落ち着きなさい。逸る気持ちは理解できるけど、冒険には冷静な
    判断力と平常心も大事でしょう?」ナデナデ

むつみ「確かに……!すみません落ち着きます!すーはー!」

マキノ「ふふ、そんな元気な深呼吸で落ち着けるのかしら?」

かな子(今日はワイルドフレンズのお仕事の前に、動物をモチーフにしたアイドルを
    考える為にみんなで動物園に行くことになりました。天気も良くて暖かいし、
    楽しい一日になればいいなあ♪ )



http://i.imgur.com/ulUzPKF.jpg
http://i.imgur.com/al1GKFo.jpg

氏家むつみ(13) 八神マキノ(18) 三村かな子(17) 矢口美羽(14)




―電車―



 ガタンゴトン



むつみ「どこから見て回ろうかな~♪」ウキウキ

美羽「あの、かな子さん、マキノさん。ちょっと聞いてもいいですか?」

かな子「ん?なに?」

美羽「私の担当のサルなんですけど、これって何の種類のサルだと思いますか?
   耳とか尻尾だけじゃ特徴がつかめなくて、どのサルを参考にすればいいか
   昨日も遅くまで悩んでしまって……」



かな子「ええと、大事なのは特定のサルになりきることじゃなくて、美羽ちゃんが
    アイドルとしてサルをどう表現出来るかだと思うよ。だから沢山のサルを
    見て、可愛いと思った仕草を参考にすればいいんじゃないかな」

美羽「わかったようなわからないような……」ムムム…

かな子「ご、ごめんね、上手く言えなくて……」

マキノ「無理に理解する必要はないわ。大事なのはイメージを掴むことよ」

美羽「い、いいんですか?そんなふわふわしてて……」



マキノ「今回の仕事は私達の感性が問われているから、自分の目で見た情報をいかに
    新鮮なまま取り込めるかが重要なのよ。無理に言葉に変換して理解しようと
    すると、かえって情報が制限されて鮮度が落ちてしまうわ」

美羽「つまり、今の話をまとめると……」

かな子「動物園を思いっきり楽しもう!ってことだよ」

美羽「なるほど!わかりました!サルだけにおモンッキーり楽しみます!」ニコッ

むつみ「20点」

美羽「むつみちゃんがCoに戻った!?」



マキノ「さすがかな子ね。私の言葉はどうも堅苦しくなっていけないな」

かな子「そんなことないです。ちょっと意訳しすぎちゃったかなって思ったんですけど、
    あの答えで良かったですか?」

マキノ「謙遜しなくてもいいわ。『動物園を思いっきり楽しむ』というあなたの出した
    結論は、感性を重視するという点においては最適解よ。私の無味乾燥な言葉が
    かな子のフィルターを通すとこう変わるのね……」フムフム
 
かな子(な、なんだか私、研究されてる……?)




***



―動物園―



むつみ「わぁーっ!!ついたぁーっ!!」キラキラ

美羽「動物園って小さい時はよく行った記憶がありますけど、大きくなると不思議と
   行かなくなりますよね。久しぶりだなあ」ワクワク

かな子「二人ともチケット持った?なくしちゃダメだよ」

むつみ・美羽「「はーい!」」



美羽「では早速ですが、どこから見て回りましょうか?やっぱり自分の担当する
   動物から行った方が効率が良いですよね?」

かな子「でもサルは園内のあちこちにいるよ?私が担当するクマも何種類かいるけど、
    みんな場所が離れてるし」

むつみ「私とマキノさんが担当するタヌキとシマウマは一種類だけですからまっすぐ
    行けますけど。むむむ、一体どうやって攻略すれば……」



マキノ「既定ルートに沿って全部見て回りましょう。自分の担当以外の動物も数多く
    見ることで、仕事の意識に囚われずに野性の感覚が研ぎ澄まされるわ」

むつみ「素敵です!さよならコンクリートジャングル!こんにちはジャ〇リパーク!」

美羽「今日のマキノさんはなんだか、こう…… ゆるふわですね!」

マキノ「私から最も遠い言葉ね。ただし1つ提案があるのだけどいいかしら?」

かな子「提案、ですか?」



マキノ「今日一日、最後まで4人一緒に見て回ること。みんな担当の動物がいるけど、
    1人で見に行くのは禁止よ。多少動きが制限されるけど、1人よりも4人の
    目で見て意見を共有した方が得られる情報も多いわ。どうかしら?」

かな子「私はいいですよ。みんなで見た方が楽しいですもんね」

美羽「今のむつみちゃんを1人にしたら、どこに行っちゃうかわからないですしね」

むつみ「む!私はパーティーを見捨てたりしませんよ!」プンプン

マキノ「賛成してくれてありがとう。それから12時で一度切り上げてランチタイムに
    しようと考えているけど、それで構わない?」

かな子「はいっ!!」

美羽(かな子さん、今日一番良い返事だ)




―――



~リスザル展示スペース~



美羽「このコですよ私が求めていたサルは!ポップでキュートでモンキー!って
   感じがしてイメージにぴったりです!」

むつみ「ニホンザルはずんぐりむっくりしててましら!って感じですもんね」

美羽「ましら?」

かな子「サルの別の読み方だよ。むつみちゃんよく知ってるね」



むつみ「実家が日光東照宮に近いですから。猿軍団もいますし、私にはサルはイヌや
    ネコと同じくらい身近な動物なんです」

マキノ「リスザルはペットとしても人気ね。時々ペットショップで見かけるわ」

美羽「確かにリスっぽくて可愛い♪ あーいあい♪ 」

むつみ「それは全然違うサルですよ」

美羽「え!? そうなの!?」




~ツキノワグマ展示スペース~



かな子「ツキノワグマって意外と小さいんだ。私と同じくらいかな」

マキノ「クマって聞くだけで大きい動物をイメージしてしまうわよね。だけど実際は
    人間の子供か、大きくても大人くらいのサイズよ」

むつみ「さっき見たヒグマはおっきくてちょっと怖かったですけど、ツキノワグマは
    可愛いですね。目もくりっとしてるし、耳もまんまるです♪」

かな子「黄色いくまさんみたいにファンタジー路線でいくのもいいけど、ワイルドな
    部分もちょっとくらいは表現してみたいなあ」



美羽「そういえば奈緒ちゃんが今、北海道を舞台にしたヒグマが出てくるマンガに
   ハマってるみたいですよ。借りられないか聞いてみましょうか?」

かな子「あ、それ杏ちゃんが前に言ってたマンガと同じかも。私は北海道のグルメを
    楽しみながら大冒険するマンガだって聞いたけど、参考になるかな?」

むつみ「大冒険!? 私も読んでみたいです!!」グワッ!!

マキノ「悪いことは言わないから、その漫画を参考にするのは止めた方がいいわ。
    一応青年誌だし、それ以外にも色々と刺激が強すぎるから」

かな子「 ? 」




***



―ランチタイム―



むつみ「わぁっ!おいしそう!全部かな子さんが作ったんですか?」

かな子「お母さんにも手伝ってもらったよ。こんなにたくさん作って、まるで運動会
    みたいだねって言われちゃった」

美羽「かな子さんに作ってもらって良かったです。もしお弁当を各自で持参だったら、
   朝のダッシュでシェイクされていたかもしれません」ホッ



マキノ「寄り弁、とも言うわね」

むつみ・かな子・美羽「「「 よりべん? 」」」

マキノ「こ、コホン。何でもないわ。さあ戴きましょう」

かな子「はちみつをたっぷり入れたクッキーも作ったから、こっちも食べてね♪」

4人「「「「 いただきまーす 」」」」




―――



4人「「「「 ごちそうさまでしたー! 」」」」

マキノ「15分休んで午後の見学を開始するわ」

美羽「それじゃ今のうちに、トイレ行ってきます」

むつみ「美羽さん、こういう時はお花を摘みに行くって言うんですよ」

美羽「おおう…… 今のむつみちゃんはCoっぽい」

むつみ「何をバカなことを言ってるんですか。マキノさんかな子さん、私も行ってきますね」

かな子「私達はここで荷物を見てるから、行ってらっしゃい」




 ワイワイ キャッキャッ



かな子「よかったら、もう一杯お茶どうですか?」スッ

マキノ「ありがとう。戴こうかしら」

かな子「あの2人は賑やかですね。キリンやゾウの前ではすごくはしゃいじゃって、
     周りの人に気づかれるんじゃないかヒヤヒヤしました」クスクス

マキノ「むつみは不思議な子ね。静かにしていると文学少女にしか見えないのに、
    もしかして狸が化けているのかも」フフ



かな子「美羽ちゃんも元気で明るくて、リスザルっぽく見えました。Pさんは私達の
    イメージに合う動物を担当に割り当てたのでしょうか」

マキノ「あら?あなたは自分がクマだと納得しているの?」

かな子「最初はちょっと複雑でしたけど、本物を見てみると可愛いところもあって
    今は受け入れています。意外とスリムだったし……(ボソッ」

マキノ「そこが一番気になっていたの?ふふ、乙女ね」クスクス



かな子「そ、そんなことないですよ!それより午後のルートはタヌキとシマウマが
    いますね!マキノさんも楽しみですか?」

マキノ「そうね。少し怖くもあるけど……」

かな子「え……?」

マキノ「ただの独り言よ。気にしないで」




***



~タヌキ展示スペース~



むつみ「壁に向かって寝ころんだまんま、ぴくりとも動かない……」ズーン

かな子「こ、こういうこともあるよね。タヌキは元々夜行性みたいだし」ヨシヨシ

美羽「なんだかああやってると、着ぐるみ着て寝てる仁奈ちゃんみたいですね」

かな子「ぶふっ!?」



マキノ「ああ、確かに。美羽の視点はユニークで興味深いわ」

美羽「タヌキの気持ちになるですよー(モノマネ)」

むつみ「美羽さんやめてください。かな子さんが苦しそうです」サスサス

かな子(ま、マキノさんも真顔で何言ってるの……?)ケホッ、ケホ…




~シマウマ展示スペース~



むつみ「わぁ~!キリンさんと一緒にいるんですね!」

マキノ「サバンナでもキリンの近くにいるらしいわ。高い位置と低い位置から視点の
    違いで周りを見渡して、互いに外敵から身を守っているそうよ」

かな子「仲良しなんですね。キリンさんも可愛い♪」



美羽「しかし当たり前ですけど、シマウマって本当にしましまですね……」

むつみ「そうですね。知ってましたけど、すごくしましまですね……」

かな子「ふふ、見たままの感想じゃない。マキノさんはどう思いますか?」

マキノ「ええ、しましまね」キッパリ

かな子「ええ!? マキノさんまで!?」ギョッ!!



マキノ「ではかな子、あなたはしましまの他に何か別の感想がある?」

かな子「そ、それは、白と黒のコントラストがキレイだとか、たてがみまでモノクロ
    カラーとか、オセロっぽいとか、えっと、それから……」

むつみ・美羽「「 つまり? 」」

かな子「しましまです……」ガックシ



マキノ「いいのよそれで。だけど1人でPCや写真を見てしましまだと感じるのと、
    本物を目の前にしてあなた達と同じようにしましまだと感じるのは大きな
    差があった。それが分かって良かった」クルッ

かな子「もう行っちゃうんですか?まだ来たばかりなのに……」

マキノ「もうすぐ日が暮れる。タヌキが起きてるかもしれないわね」

むつみ「も、もう一度行ってもいいんですか!?」

マキノ「このまま帰るのは癪だわ。かな子と美羽もいいわよね?」

かな子「もちろんです!起きてくれるまで粘りましょう!」

美羽「動物園ではzooっと一緒ですよ!」ニコッ




***



―帰りの電車―



 ガタンゴトン



むつみ「すぅ…… すぅ……」

美羽「むにゃむにゃ……」

かな子「ふふ、すっかり寝ちゃいましたね」ナデナデ

マキノ「あれだけはしゃいだら無理もないわ。タヌキもちゃんと起きてくれたし、
    閉園ギリギリまで粘った甲斐があった… ふわぁ……」

かな子「マキノさんもお疲れですか?」

マキノ「感性を優先して行動すると、体も脳も普段以上に疲れるわ。やはり私には
    データを集めてシミュレーションを重ねる方が合っているな」コキコキ



かな子「感性に任せてイメージを掴むのは、簡単なようで難しいですね」

マキノ「ああ、その話ね。全部終わったから白状するけど、あれは建前よ」

かな子「え!? 私にはそうは思えませんでしたけど……」

マキノ「完全に嘘でもなかったから。でも真意は別にあったの。みんなには黙って
    いたのだけど、実は私ね……」

マキノ「動物園に来る前に今回の仕事計画をレポートにしてPに提出したのだけど、
    ダメ出しされていたのよ」




~回想~



P『仕事を通達して1日足らずでよくここまでシマウマを調べ上げたな。モチーフの
  アイドルイメージもなかなかよく出来ている』ペラ、ペラ

マキノ『当然よ。私を誰だと思ってるのかしら』フフン

P『だが惜しいな。お前はシマウマに対する理解がまだまだ足りない』パサ

マキノ『……どういう意味かしら。まさか実際にサバンナに行って、野生のシマウマと
    一緒に暮らしてこいとでも言うつもり?』ジロリ



P『さすがにそんな無茶は言わないさ。だが仮にそうしたとしても、今のお前だったら
  どのみち結果は同じだろうな』

マキノ『そこまでしても貴方が満足しないということは、つまり私のシマウマに対する
    認識が根本的に間違っているということ?私に問題があると?』ズイッ

P『まあまあ落ち着け。では聞くが、お前はシマウマがどうして縞模様をしているか
  知っているか?』

マキノ『諸説あるけど有力なのは、群れを形成することで捕食者から個体の識別性を
    低下させて逃れやすくする為。レポートの1枚目に書いたわ』



P『では捕食者、たとえばライオンの目から見て群れを形成したシマウマの識別性は
  どの程度低下する?何頭くらい集まれば縞の効果が発揮するんだ?』

マキノ『そんなの私はライオンじゃないからわかるわけがないわ。ライオンの視力も
    調査してこいと言うの?』

P『本質はそこじゃない。答えはシマウマにあって、もっと単純だ―――――』



~~~



マキノ「私に欠けていていたのは、シマウマが『群れで行動する動物』という視点
    だったの。生態を調査して理解していたつもりだったのに、私が頭の中で
    作り上げたシマウマはまるで一匹狼のように振舞っていたわ」

かな子「だから4人で見て回ろうって言ったんですか?みんなで一緒に行動して、
    群れで動くシマウマの気持ちを理解するために?」

マキノ「それだけではないわ。群れとして動く為に言葉や立ち回りに気を配って、
    全員が同じ感覚を共有出来る環境づくりに努めた。あなたのお弁当も
    同じ物を食べて、味覚を共有して群れを知る手がかりにしようとしたの。
    利用するような真似をしてごめんなさい」ペコリ

かな子「い、いえいえ!私は美味しく食べてもらえればいいですから!」ワタワタ

マキノ「もちろん美味しかったわ。最近はずっと1人で食事を済ませていたから、
    誰かと一緒に食べると美味しいという感覚も忘れていたわね……」フッ

かな子「マキノさん……」



マキノ「シマウマが集まって縞模様が重なり合った瞬間、白と黒の巨大な別の生物に
    見えたわ。彼らが群れることで仲間の縞模様に自分を溶け込ませて識別性を
    低下させることは知っていたけど、あそこまで一体化するとは思わなかった。
    そしてそれが動くと野生の迫力と衝撃に驚かされた」

マキノ「Pは私になぜシマウマが群れを作るのか、それを知識としてではなく、感覚で
    理解させたかったのだろう。こればかりはいくらデータを積み上げても実際に
    体感しないと不可能ね。今回の仕事は動物になりきるのが目的ではないけれど、
    動物の本質を見落とすとズレが生じてしまうから」



かな子「本質かあ。私はクマさんの本質に迫れるかなあ……」

マキノ「あら、Pはあなたのことは全く心配してなかったわよ?それどころか随分Pに
    信頼されているのね。少し妬いてしまったわ」

かな子「え…、えぇっ!? ぷ、Pさんは私のことなんて言ってたんですか!?」

マキノ「少し疲れたから眠るわ。駅に着いたら起こして」スゥ…

かな子「ああ!待って!寝ちゃう前に教えて!」

むつみ「う~ん…… うるさいぽん~……」ムニャムニャ

美羽「みうさる…… うっき~……」スヤスヤ




~~~



P『群れの行動が理解出来ない?お前は何でも1人で解決してしまうからなあ』

P『だが心配するな。今回の仕事はかな子が一緒だから大丈夫だ。意図して組ませた
  わけではないが、運が良かったな』

P『かな子は強いリーダーシップを持っているわけではないが、ソフトな人あたりで
  みんなをまとめる能力に長けている。お菓子を用意しなくても、かな子の周りは
  居心地が良いから自然と人が集まるんだ』



P『いまいち信じてない顔をしているな。ならばかな子と同時期にCDデビューした
  メンバーを知っているか?凛・楓さん・杏・莉嘉という協調性に乏しい面々を
  1つにまとめてみせたと言えば、その凄さがわかるだろう』

P『かな子は自分から前に出てくるような子じゃないから気づきにくいが、共感力と
  安定感が抜群で、プロデューサーとして安心して仕事を任せられるアイドルだ。
  迷った時はかな子に任せておけば上手くいくさ」



~~~



かな子「Pさん何て言ってたんだろう…… もっと痩せろとか……?」ブツブツ

マキノ(今回の仕事で共演しなければ、三村かな子の潜在能力の高さに気づくことは
    なかった。本人は無自覚みたいだが、私もまだまだ調査が足りないな)

マキノ「本当に、アイドルというのは興味深いな……」



おわり



 マキノSSに見せかけたかな子SSでしたという事で。どっちも総選挙頑張って
欲しいですね。むつみちゃんとみうさぎは戦国公演でボケとツッコミみたいな事を
していたので、そういう絡みがあればいいなと思いつつ書きました。最近の流行を
色々混ぜて話を膨らましつつw では

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom