男「犯人はあなただ」 (13)
喫茶店
男「・・・・・・」
○○○(パフェたっけえな)
○○○(帰ったら洗濯するかぁ)
○○○(あの人いっつも返事遅いな)
○○○(おお、あの店員可愛いな)
男「・・・・・・」チラ
店員「いらっしゃいませ、ご注文はお決まりでしょうか?」ニコ
○○○(冴えない男だなぁ。客じゃなきゃ私みたいな美人と話す機会なんてないだろうな)
男「あ、いや。・・・・・・もう一人来てから、注文します。すいません」
店員「いえいえ、かしこまりました。ごゆっくりどうぞ」ニコ
○○○(また来なきゃいけないのかよ。あー早くバイト終わんないかな)
男「・・・・・・はあ」ボソ
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女「遅くなってごめん! 待った?」
○○○(はあ、走った走った。男、怒ってないかな)
男「全然大丈夫だよ」
女「それなら良かった」ニコ
○○○(あれ、なんだか顔色悪いな。やっぱり怒ってるのかな)
男「本当に大丈夫だよ、俺も少し遅れたから」ニコ
女「それならよかった」
○○○(それならよかった)
男「それで、明日のこと、だよね?」
女「そうそう! ごめんね、男にまで幹事任せちゃって」
○○○(申し訳ないことしたなぁ。でも私予約とか苦手だしなぁ)
男「とりあえずペンションの予約は済んでるし、みんなからお金も集め終わってるし、問題ないと思うよ」ニコ
女「よかったぁ。これで無事にサークル合宿出来そうだね」ニコ
○○○(男って本当に頼りになるなぁ。登山サークルで一番優しい!)
男「はは、そんなことないよ」
女「・・・・・・え?」
男「あ、いや、ごめん。なんでもない」
○○○(あれ、何のことだろう)
男「それよりほら、明日登る山のことなんだけれど」
女「あ、うん! えーと、地図はーっと」ニコ
○○○(・・・・・・ま、いっか)
男(・・・・・・ふう。危ない危ない)
翌日、夕方、山の麓のペンション
ガチャ、バタン
先輩「おーここかぁ! 結構良いところじゃんか! 早くバーベキューしようぜ」ニカ
○○○(運転疲れたなぁ)
代表「こら、先輩。遊びに来た訳じゃないんだからね?」
○○○(全く、先輩の奴。いつも自分達が登山サークルだってこと忘れるんだから)
先輩「はは、分かってるって! 代表はちょっと重すぎんだよ。なあ、男」
○○○(でも結構可愛いところもあるんだよな)
男「あ、ああ。そうですね、はは」
代表「男まで!? はあ、これだからもう少し厳しくしようって言ったのよ」
後輩「でも私テントは嫌っす! 女さんもそうでしょ?」
○○○(あー男先輩今日も格好良いなぁ。正直セックスしたい)
男「! っゴホ、ゴホ」
女「まあせっかくですから楽しみましょう? ねっ! 代表さん」ニコ
代表「・・・・・・はあ、全くもう。とりあえず今日はそうしましょう。明日からがんがん登るわよ」
夜、ペンションの前
先輩「おっし焼けたぞ! 肉肉ー!!」
代表「こら! おしぼりで手拭きなさい!!」
後輩「男先輩取ってあげるっすよ! 何がいいですか?」ニコ
男「ああ、いいよ、そんな」
後輩「いいからいいから! お肉が良いっすか?」
女「あはは! お子様だね、男は」
男「あは、は」
○○○(あ、落ちる!)
男「え? おっと!」ガシ
先輩「おお、サンキュー男! 割り箸落とすところだったわ」ニカ
男「いえいえ」
○○○(先輩凄いなぁ。セックスしたい。いや、する)
男「はあ!?」チラ
後輩「どうしたんすか? 男先輩」ニコ
男「・・・・・・ああ、いや。なんでもないよ」
○○○(あー食べた食べた)
○○○(結構残ったな。明日の朝の分までありそうだ)
○○○(部屋戻ったら明日の準備しないとなぁ)
○○○(あれ、なんか思い出しそう。あれ、あ、分かんなくなった)
○○○(あー食器洗うのめんどいな)
○○○(食器ベタベタだなぁ。どうしよ)
○○○(さすがにこの量洗うのはキツイなぁ)
男「・・・・・・あ、俺食器とか洗っておくので、お酒でも飲んでいて下さい」ニコ
先輩「おお、良いのか? 悪いな」ニカ
後輩「男先輩優しいっすね」ニコ
代表「男は本当に頼りになるな」
女「一緒にやるよ」ニコ
後輩「あ、私も!」
男「いいよいいよ。俺、慣れてるから」ニコ
夜、ペンション、厨房
男「・・・・・・」ゴシゴシ
男(・・・・・・やっぱり一人が一番落ち着くな。何も聞こえない)
男「・・・・・・お、この油取り辛いな」ボソ
○○○(よーし、忍び足~)
男「・・・・・・ん?」チラ
女「うわ! びっくりしたぁ・・・・・・あはは、バレちゃったか。驚かそうと思ったのに」ニコ
男「ああ、いや。どうしたの?」
女「ほら、私お酒あんまり好きじゃないしさ。手伝うよ」
○○○(一人じゃ大変だろうし、手伝いたいな)
男「・・・・・・ありがとう」ニコ
夜、ペンション、リビング
先輩「いやあ酔ったな! ははは」ニカ
代表「ちょっと明日大丈夫なの?」
先輩「大丈夫だって! これでも登山歴一番長いんだぞ、俺」
○○○(大丈夫だって! これでも登山歴一番長いんだぞ、俺)
代表「私と半年しか離れてないじゃないの」
○○○(たった半年違いで偉そうな!)
後輩「あはは、お二人と比べたら私なんて全然っすよ」
○○○(質が違うんだよーだ。私だって知識は豊富だ)
男(酔ってると分かり易いなぁ)
女「明日六時起きでいいんでしたっけ」ニコ
代表「そう! 寝坊厳禁!! 特に先輩!!」
先輩「はいはい」
○○○(はあ、起きれるかなぁ)
○○○(う、ちょっと呑み過ぎたかも)
○○○(良いソファだなぁ。欲しい)
男(・・・・・・やっぱり山はいいな。人が少ないから、聞こえる声も少ない)
○○○(あれ、そういえば家の鍵かけたっけ)
○○○(個室楽しみだなぁ。星見てから寝るか)
○○○(明日、殺してやる)
男「・・・・・・え?」
先輩「ん? どうした、男」
代表「なんだ、男。呑み過ぎか?」
後輩「大丈夫っすかー?」
女「顔色悪いよ?」
男「・・・・・・いや、なんでもないです」
男(・・・・・・なんだ、今の)
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