【艦これ】貧乳空母反省会! (56)
フラット勢が飲んだくれるだけ
(キャラ、設定、世界観)崩壊注意
酔っ払いだし、多少はね?
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龍驤「今月もおつかれさんやー! かんぱーい!」
瑞鶴「イエーイ!」
瑞鳳「いぇ~い!」
大鳳「乾杯!」
葛城「かんぱーい!」
龍驤「っ、くぁー! このために生きとるっちゅうもんやなぁ!」
瑞鳳「龍ちゃん毎月言ってるよね、それ」
瑞鶴「まぁまぁ、年取ると人って同じこと繰り返すから……あ、鳳翔さんおかわりー!」
龍驤「誰が年寄りや! 艦齢はともかくこの身体だけ見ればじゅーぶんピチピチやろ!」
葛城「ピチピチ? 生魚なんです?」
瑞鶴「ほら、ウチの後輩が付いてこれない程度にはジェネレーションギャップ」
大鳳「あぁ……ほらその辺にしないと……」
龍驤「おう上等や! 表出んかい!」
瑞鶴「やってやろうじゃない!」
ガラガラ
ピシャン
瑞鶴『寒い~開けて入れてぇ~……』
龍驤「鳳翔~ビールも一杯や~」
葛城「先輩……」
大鳳「まあ、いつものことだから。あ、私カルピスサワーお願いします」
瑞鳳「瑞鶴ってやたら反骨心に溢れてるもんね~。あ、私カルーアミルク~」
瑞鶴「あ~寒かった。鳳翔さん熱燗もらえる~?」
瑞鳳「立ち直りも流石だよね」
龍驤「瑞鶴の唯一の取り柄やもんな」
瑞鶴「何? 二回目の挑発? 乗んないからね、外寒いんだから」
大鳳「一回目は明らかに瑞鶴さん側なんですがそれは」
葛城「そうですよ、先輩に取り柄がないなんてことはないわ!」
瑞鶴「あの、葛城? 別に無いとは言われてないからね? 唯一って言われただけで、無くはないからね?」
龍驤「ほなら言ってみ? 瑞鶴のええとこ」
葛城「えーっと……回避?」
瑞鶴「なんで真っ先に出てくるのがそこなの?」
瑞鳳「たしか性能比だと空母トップだったんじゃなかった?」
大鳳「装甲も私とトップタイよね?」
龍驤「そういやそやなあ、回避は分かるけど、装甲はなんでやろな~?」チラ
瑞鶴「ア"?」
大鳳「ン"?」
瑞鳳「なんでそういうブーメランを……」
葛城「そういえば、私も姉妹で一番回避と装甲上なのよね……」
「「「「「………………」」」」」
瑞鳳「呑も? ね?」
龍驤「せやな……なんかすまん」
大鳳「姉妹って、大変よね……」
瑞鶴「分かる。姉がいるとすごい分かるわ葛城……」
葛城「がんばりましょう……先輩方」
龍驤「そいじゃ改めて……かんぱーい!」
瑞鶴「イエーイ!」ワイワイ
瑞鳳「いぇ~い!」ガヤガヤ
大鳳「乾杯!」ドンチャン
葛城「かんぱーい!」ガッチャン
瑞鳳「ところでさっきから気になってたんだけど」
龍驤「あれやろ、隣の座敷席」
瑞鶴「この声、潜水艦?」
大鳳「新入りが二人もいたし、歓迎会じゃないかしら」
葛城「新入りかぁ~、いいな~」
龍驤「なんや、後輩欲しいんか? まぁ確かに葛城もえぇ練度やけど、こればっかりはなぁ」
瑞鶴「駆逐艦ならまだ増員が見込めるんだけどねぇ。空母ってそもそもが多くないから」
瑞鳳「あ! じゃあ駆逐艦になってみれば?」
龍驤「瑞鳳……またアレやるんか……?」
瑞鳳「ダメ……?」ウルウル
龍驤「しゃーないな……ちょい待ち」
龍驤「お待たせやで!」
葛城「龍驤さん一体何……を……」
龍驤「朝潮型駆逐艦龍驤や!」朝潮型制服着用
瑞鶴「龍さんそれまだ持ってたのwwwwww」
瑞鳳「やっぱりカワイイ~~~!」
大鳳「髪まで下すと荒潮ちゃんそっくり!」
葛城「いくら笑いのためとは言っても身体張り過ぎですよwwwwww」
龍驤「なにわろてんねん、葛城、アンタもやで」
葛城「ぇ」
瑞鳳「はい、これ」つ朝潮型制服
大鳳「なんで普通に持ってるのかしら……」
瑞鶴「でも流石に葛城は背丈がありすぎない?」
瑞鳳「じゃあ夕雲型……ヘソだしと割り切って睦月型とか……う~ん、ダメかなぁ」サッサッ
大鳳「え、まさか駆逐艦の服コンプリートしてるの?」
龍驤「いっそ島風の服なら丈とか気にせんでええんやないの?」
葛城「え、ぇぇ!?」
葛城「うぅ……お嫁にいけない……」島風服
龍驤「うん、着せるには着せたけども……」
瑞鳳「似合うとか可愛いとかとは、なんか違う方向かな」
瑞鶴「これ完全に危ないお店でしょ……」
大鳳「龍驤さんの似合い方は奇跡だったのがよく分かるわね……」
龍驤「なんかスマンかった」
葛城「じゃあもう脱いでいいですか……」
瑞鳳「でもせっかくだからそのままで!」パシャパシャ
葛城「そんなぁ! ってカメラやめて!?」
瑞鳳「分かった! じゃあ私も睦月型になるから!」
瑞鶴「何その交換条件!?」
龍驤「ならもう瑞鶴と大鳳もなんか着さしてまえ!」
大鳳「矛先がこっち向いた!?」
瑞鳳「はい! 二人とも、どれがいい!?」ズラッ
瑞鶴「そこまで葛城にあの服着せておきたいとは思ってないけど!?」
龍驤(無事で帰ろうなんて思わんことやで……)
葛城(先輩……一緒に堕ちましょう……)
瑞鶴 大鳳(ち、直接心の中に……!)
瑞鳳「ほくほく♪」睦月型制服
瑞鶴「腋がすっごいスースーするんだけど……中破とかしてないよね?」改白露型制服
大鳳「意外と悪くないわね」陽炎型制服
龍驤「大鳳は普段からスパッツやもんな」朝潮型制服
葛城「うぅ……立っても座っても見えちゃう……」島風制服
瑞鳳「うん、みんなカワイイよ!」
瑞鶴「いやね、服は確かに可愛いんだけど、正直私と葛城に関しては『妹の制服を無理して着てみたお姉さん』感出てない?」
龍驤「まぁこの中で背は高いほうやしな……でもキツくはないやろ」
瑞鶴「……不思議と胸はね。長さはアレだけど。何故か胸はね!」
大鳳「白露型って結構大きい子多いから……」
葛城「それ言ったら睦月型って一番大きくてBだって聞いたんですけど」
瑞鶴 大鳳 龍驤「…………」
瑞鳳「?」フリフリ
大鳳「あそこまで開き直れるといいわよね」
瑞鶴「あれはあれで強さよね……」
龍驤「ウチもあの境地は中々……」
葛城「あれ、そうなんですか? ネタにはするけどあんまり気にしてないタイプだと」
龍驤「そりゃなぁ、こんだけ艦娘がおれば大も小もおる。司令官も気にしとらんみたいやし、ウジウジ言ってもしゃーないやん」
瑞鶴「そういえばそんなこと言ってた。うん、それは正しい!」
龍驤「せやかて気になるもんは気になるんや!」
大鳳「気持ちは分かるわ……痛いほど」
龍驤「……こないだな? 朝潮らと対潜作戦で出撃してん、一緒に風呂入ったんや」
瑞鳳「月頭のアレ? 朝潮ちゃん改装してから潜水艦に滅法強くなったもんねぇ」
龍驤「駆逐艦の成長いうんは早いもんやな……あの朝潮に負けとった」ズーン
瑞鶴「うわぁ……」
葛城「それは……その……ドンマイです!」
龍驤「他人事ちゃうで。荒潮に至っては多分この五人誰も勝てんで……」ズズーン
大鳳「そんなこと……ない、とはいえないのよね……改装してたし」
瑞鳳「もう! そんなことでいじめるような人はいないんだから、提督だって気にしてないの知ってるでしょ?」
葛城「あ、き、気にしてないのがかえって気に障ることってありません!?」
瑞鶴「ん、んん!? どういうことかな、葛城クン!」
葛城「えっと、その、私って姉さんたちと比べて……その、貧相、じゃないですか」
龍驤「認めるのもなんか可哀そうやけど、事実やな」
大鳳「でも身長があってスタイル良いのは羨ましいわ」
葛城「ありがとうございます……でも、提督はそう思ってないみたいで」
瑞鶴「なに言われたの? 提督さんでも葛城いじめるようなら爆撃してやるから!」
葛城「そんなんじゃないですから! ……その、『雲龍たちと比べると出るトコ出てないからいっぱい食べろ』って」
龍驤「普通にセクハラやん!」
瑞鳳「ウソ……提督はそんなトコで人を見てないと思ってたのに……」
大鳳「知りたくなかった新事実ね……」
葛城「私も最初はそう思ったんだけど、それから事あるごとにご飯作ってくれたりして……
なんか本当に栄養失調か何かだと思われてるみたいで……」
瑞鶴「それは確かに……かえって癪ね」
龍驤「善意で傷口に塩塗り込まれとるわけか……」
瑞鳳「でも提督の手料理食べられるのは羨ましいなぁ」
大鳳「よく卵焼き食べさせてるって聞いたけれど、逆はないの?」
瑞鳳「うーん、行事とかパーティとかで料理してくれることはあるけど、二人で手料理ってないのよねぇ」
瑞鶴「確かに、提督さんにご飯作ってもらうってレアかも。秘書艦やってるときはたまにあるけど」
龍驤「なんかそこだけ聞くと脈アリみたいやな」
葛城「でも、実際はそれだけ真面目に心配されてるってことなのよね……」
大鳳「普通にしてるのに健康を疑われるなんて……姉妹がいるって大変なのね」
葛城「普通に美味しいし善意なのも分かるから断るに断れなくて……」
瑞鶴「うーん、でもだからって葛城太ったりしてないよね? だったらいいんじゃない? 作らせておけば」
龍驤「せやな。向こうが良かれと思てやっとるんや、わざわざ無碍にすることもあらへん。もらえるもんはもらっとけばええんや」
瑞鳳「……あれっ、私姉妹いるけどそんな心配されたことないよ!?」
瑞鶴「私だって、翔鶴姉と比べられたことなんてないけど」
瑞鳳「でも私、祥鳳だけじゃなくて、書類上は千歳千代田とも姉妹扱いなのよ? 葛城ちゃんより深刻じゃない!?」
龍驤「自分でそれ言うんか……」
大鳳「ま、まぁそのあたりの軽空母は産まれが特殊だから……」
葛城「っていうか、あれだけ卵焼いてたら少なくとも失調は疑われないんじゃ……」
瑞鶴「正直あのコレステロールでこのスタイルしてるのが信じられないレベルよね」
瑞鳳「どうやったら提督に健康状態疑ってもらえるかな?」
龍驤「瑞鳳は何処を目指しとるんや!?」
瑞鳳「だってぇ、私も提督の手料理食べたいもん!」
大鳳「提督なら、そんなことしなくても頼めば作ってくれそうだけど……」
瑞鳳「そーじゃなくってぇ、提督から、『自発的』に、『私のため』に作って欲しいの!」
葛城「瑞鳳さん……だいぶ回ってる?」
龍驤「酔いやすいタイプやしな」
瑞鶴(どうしよう、すっごい分かる)
大鳳「うーん、逆に太ってみる、とかどうかしら? 健康食作ってくれるかも」
瑞鳳「ダメ! みっともない恰好見せて嫌われたら嫌だもん」
龍驤「言い出しといてめんどくさい女やな」
瑞鶴「いや、実際女の子に太れはナシでしょ……」
葛城「心配されたいって意外に難しいのね……」
今日はここまで
反省してない? だが私は謝らない
このメンバーにお艦は入ってないの?
本当にお艦のポジションなの?
>>16
先読みやめちくり~
遅めのインフルにかかったので今日は短め
大鳳「気にしないといえば、鳳翔さんの不動っぷりもすごいわよね」
瑞鳳「あれ!? 私の話終わり!?」
龍驤「はいはい酔っ払いは壁にでも話ときや」
瑞鳳「壁さん壁さん……世界で一番おいしい卵焼きはだ~れ~……」
葛城「……そっとしておこう」
瑞鶴「確かに鳳翔さんがスタイルで困ってるとこって想像できないかも……」
葛城「いつも穏やかだけど堂々とされてて立派ですよね……」
龍驤「あー鳳翔はなぁ……ほら、普段から『みんなのオカン』みたいなことしとるやろ、
そのせいか自分が女やってこと時たま忘れとる節があるんよなぁ」
大鳳「えぇ!? あんなお淑やかで良妻賢母の鑑みたいな人なのに」
瑞鶴「言われてみれば『良妻賢母』ってイメージが出る時点でおかしいのよね」
葛城「艦娘としてなら私たちと対して変わらないはずですしね」
龍驤「妻でも母でもないからな。……でもここだけの話、別に女を捨ててるってワケでもないんや」
瑞鶴「何それ気になる!」
龍驤「例えば、鳳翔のスカート。短くもなく長くもない微妙なラインやと思うやろ?」
葛城「そういうデザインだと思ってたんだけれど、違うんですか?」
龍驤「あれな、元はもっと長かってん。せやけど赤城や加賀のミニスカート見てる内に
『今時の女の子は、丈の短い服を着るものなんですね』とか言い出して、あの長さにしたんや」
大鳳「赤城さんたちに倣うにしては長くないかしら?」
龍驤「そこは膝出すので精いっぱいやったわけや」
瑞鳳「何それカワイイ!」
瑞鶴「うわビックリしたぁ、急に戻って来ないでよ」
龍驤「それだけやないで。そうやって頑張って足出しとるから、司令官が店に来るときはカウンター越しに立たんで隣行くんや」
瑞鳳「なにそれ萌えるぅ~!」
葛城「瑞鳳さんのキャラが……」
大鳳「あはは……でも、確かにいじらしいわね」
瑞鶴「そういえば秘書艦やってる時も提督さんと机挟まないかも! うわー気付かなかったなぁ、明日から見る目変わっちゃう」
龍驤「せやろ? 他にはそうやなぁ……」
鳳翔「お 代 わ り を お 持 ち し ま し た」
「「「「「!!」」」」」
龍驤「ほ、鳳翔……どこから聞いとった?」
鳳翔「『みんなのオカンみたいなこと』あたりから」
葛城「ほぼ最初……」
瑞鶴「加賀さんのプリン食べた時以上の恐怖が……」
瑞鳳「たまご~たまご~」
大鳳「瑞鳳さんが恐怖のあまり現実逃避を……」
龍驤「こ、これはやな……鳳翔の良さを皆に知ってもらおうと……」
鳳翔「さて……」
「「「「「ビクッ」」」」」
鳳翔「お酒ばかりでは口が寂しいでしょう?」ニコッ
龍驤「ウチこの特上刺身盛り合わせ頼もかな!」
瑞鳳「出汁巻き卵たべりゅぅぅぅ!!」
瑞鶴「サイコロステーキお願いします!」
大鳳「ポテトの明太チーズ焼き下さい!」
葛城「海鮮サラダ食べたいなぁ!!」
鳳翔「はい、毎度ありがとうございます♪」
龍驤「ウチら一生鳳翔には勝てん気がするわ……」
鳳翔「もう、今回は多目に見てあげますけど……提督には内緒ですよ?///」
瑞鶴「」ズキュン
瑞鳳「」ズキュン
大鳳「」ズキュン
葛城「」ズキュン
龍驤「こうしてまた店のリピーターが増えていくんやなって」
瑞鶴「いや、アレは反則でしょ……」
大鳳「心臓止まるかと思ったわ……」
葛城「女の人相手にこんなにドキドキするなんて……」
瑞鳳「鳳翔さんのテレ顔かぁいいよぉ~」
龍驤「瑞鳳はこれ明日記憶のこっとるんかな?」
瑞鶴「まぁ明日は明日ってことで、まずは食べよっか……大鳳、ポテトとお肉一切れずつ交換しよ」
大鳳「一応居酒屋なのに量も質もしっかりしてるのよね……あ、龍驤さん醤油こっちです」
葛城「夕ご飯食べ損ねた娘たちも利用してますもんね……先輩サラダ食べます? 取り皿ありますよ」
龍驤「本人はむしろ小料理屋目指しとるからなぁ……瑞鳳イカちゃん食うか?」
瑞鳳「出汁巻きのこの感じ、まだまだ勝てないなぁ……龍ちゃんまだイカ食べれないの?」
モグモグパクパク……
龍驤「アカン……つまみが美味過ぎて酒が進んでまう」
瑞鶴「ほんと鳳翔さんの料理って美味しいよねぇ」
大鳳「料理を作れる娘ならいっぱいいるんだけど、なんていうか、別格よね」
葛城「……提督とどっちが上手いのかなー」
瑞鳳「ッ!?」
龍驤「!?」
大鳳「!!??」
葛城「ふぇっ!? ボーっとしちゃって……なんか変なこと言いました??」
瑞鶴「葛城……アンタ、それを言ったら……戦争でしょうが……っ!!」
短いですが今日はここまで
熱が下がれば明日はもう少し長いの
大鳳「正直鳳翔さん……って言いたいところだけど」
瑞鳳「提督は提督で何気にレベル高いのよね」
葛城「海外艦増えてからレパートリーもすごいし……」
瑞鶴「でも鳳翔さんが提督以下なんてことある??」
大鳳「そう言われると絶対ないわね」
葛城「でも鳳翔さんがパスタとか作ってるところ見た事ないです」
瑞鳳「提督はホワイトデーすごいけど、鳳翔さんってあんまりお菓子作らないよね?」
葛城「あ、分かります! 甘味は間宮さんがいるから分担してるんだとは思ってたけど」
瑞鶴「それなら、提督さんは天城とか色んな娘に料理聞いてそうなったじゃない? 鳳翔さんが誰かに教わってるの見た事ある?」
大鳳「確かに……気が付いたら文字通りお店レベルだったかも」
瑞鳳「むしろいろんな娘に教える立場なのよね……」
葛城「そういえばこの間のバレンタイン前も大人気でしたね……やっぱり作れるのよね、お菓子」
龍驤「なんや瑞鶴、秘書艦の日は三食作らしとるくせに司令官の評価ひっくいやん?」
葛城「えっ、三食!?」
大鳳「そういえば瑞鶴さんの料理ってあんまり見ないかも……」
瑞鳳「はっはぁ~ん、自分ができないのに提督はできるのが面白くないんだ~、か~わいいっ」
瑞鶴「は、はぁ!? 別に提督さんが料理できようが私には関係ないし!! っていうか料理できないって決めつけないでよね!」
瑞鳳「うんうん、女の子としては男の人に女子力で負けると辛いもんね~、わかるわかる」
龍驤「まぁ瑞鶴の女子力は置いといて、鳳翔の腕ならすぐわかるで」
瑞鶴「置いとかれたっ!? で、鳳翔さんの腕って?」
龍驤「ここにウチと瑞鳳が別々に頼んだから揚げがある。これ食べ比べてみたらええ」
大鳳「? どっちも同じから揚げじゃ……」パク
葛城「うん、美味しい……じゃあこっちは」モグ
瑞鳳「……私の頼んだ方が、ちょっと甘め?」
瑞鶴「それだけじゃない、龍さんのお皿のほうがニンニクとかショウガの香りが強かった……?」
龍驤「ま、そういうことや。ウチらの好みに合わせて微妙に味付け変えとるんや。勿論一人ひとりってワケやないが」
瑞鶴「何それお店で掛けていい手間じゃないじゃん!」パクパク
龍驤「あ、ちょ、食いきんなや! ……あー後で注文しとけよ! とにかく、司令官はそのレベルやあらへん。
確かにレシピは多いかも知れんが、ほとんどはレシピ通りの料理出しとるんやないか?」
葛城「そういえば、天城姉に教えてもらった料理って、ほとんど天城姉のと同じだった!」
大鳳「提督が上手なのは『料理』じゃなくて『レシピの再現』ってこと?」
龍驤「ま、それでも作れれば立派な料理やし、艦娘のためにそれを増やしとる心意気は立派やけどな。
単純に料理の腕となると鳳翔に分があるっちゅーことや」
葛城「へぇ~……」
龍驤「で、置いといた瑞鶴の話や」
瑞鶴「ソレ掘り返すの!?」
大鳳「あ、実は気になってました」
瑞鳳「実際どうなの? できるの?」
瑞鶴「で……できますぅ! 料理くらい余裕ですぅ!」
葛城「流石です先輩! ちなみに、得意料理とかってありますか?」
瑞鶴「ぅえっ!? 得意……得意……えーっと……焼き鳥?」
龍驤「確かによく加賀怒らせとるけども」
葛城「焼き鳥ですか! 私も大好きです! 先輩は塩とタレ、どっち派ですか?」
大鳳「いい後輩すぎて眩しいわね……」
龍驤「瑞鶴、心痛まないんか?」
瑞鶴「ごめん葛城、見栄張った。ほんとはあんまり得意じゃない……」
瑞鳳「えっ、そうなの?」
大鳳「信じてた人がまさかのもう一人」
葛城「だ、大丈夫です先輩! 私もおにぎりくらいしか人に出せるものは作れませんから!」
龍驤「ほんまええ後輩持ったな瑞鶴……勿体ないくらいや」
龍驤「さて、先輩後輩コンビがあっさり陥落したところで……」
瑞鳳「私はねぇ……」
龍驤「あ、瑞鳳はええで」
瑞鳳「なんでっ!?」
瑞鶴「どうせ卵焼きでしょ? 分かってるから」
大鳳「卵焼きに特化してるものね。伊達巻とかバリエーションも含めて卵」
瑞鳳「むぅー! 私だって卵焼き以外もちゃんと作れるんだからね? お弁当とか普通に作れるし」
葛城「でも卵焼き入ってるんですよね?」
瑞鳳「勿論!」
龍驤「はい次ー」
瑞鳳「扱いが軽いぃー!」
大鳳「私は……どうでしょう、できないわけじゃないんですけど」
瑞鶴「ん? なんか珍しく歯切れ悪いじゃん」
龍驤「今更料理できんでも既に仲間は二人おるんや、気にすることないで」
葛城「……天城姉に教わろっかなぁ、でも提督も教わってるしなぁ、うーん……」
大鳳「いえ、カレーは得意料理に入れていいのかなって。人並みにはできるのだけど、ほとんどの艦娘はカレー作れるのよね」
瑞鳳「いいんじゃないかな? 他の人と被っちゃダメならそれこそ鳳翔さんと間宮さんのせいで誰も得意料理出せないもん」
龍驤「せやな。それにその様子やとカレーしか作れんってワケでもないやろ?」
瑞鶴「そういえば大鳳筋トレ好きだもんね。やっぱカロリーとか計算してるの?」
大鳳「それもあるわね。簡単にだけど、やっぱり食事も含めて計算しないと効果的なトレーニングはできないから」
葛城「それでこの腹筋かぁ……すごいなー」ツン
大鳳「んひゃあっ!? 急に触るのはやめて!?」
龍驤「なんや、この面子思ったより料理に明るくないんやな」
瑞鶴「そういう龍さんはどうなの?」
龍驤「ウチ? からっきしや! アハハ!」
瑞鳳「えぇー!?」
葛城「確かにいつも鳳翔さんのとこで食べてる印象だけど……」
瑞鶴「人のことさんざからかっておいて自分がそれってどうなの」
大鳳「ま、まぁ得手不得手がハッキリしてるって意味では龍驤さんらしいかも」
熱が下がらないのでまた明日
瑞鶴「まぁいいや、こんなエセ関西人はほっといて、大鳳、ちょっとトレーニングのこと聞かせてよ」
龍驤「誰がエセや!!」
大鳳「瑞鶴さんも筋トレに興味が?」
葛城「先輩がやるならお供します!」
瑞鶴「あーうん、まぁね……筋肉っていうか、最近ちょっと排水量がヤバめで……」
龍驤「正月からこっちぐーたらしとるからや」
瑞鶴「ちゃんと仕事してますー! 出撃は少ないけど訓練とかしてますー! 提督さんのご飯が美味しいのがいけないんですー!」
瑞鳳「さらっと人のせいにしたね」
大鳳「あ、あはは……じゃあ、私が普段やってるトレーニングの様子を」
大鳳「まずは朝5時にランニングを……」
瑞鶴「ちょっと待って5時!? 早くない!?」
大鳳「そう? 提督も一緒に走ってるけれど」
瑞鳳「チョコ食べ過ぎたんだと思うよ……」
大鳳「いえ、普段からよく走ってますよ?」
葛城「まぁ、軍人だしおかしくはない、かな?」
龍驤「そういや司令官の走っとるとこ見た事ないんやけど、どんななん?」
大鳳「どんな、って言われると困るけれど……結構余裕を持って走ってますよ」
提督『お、今朝もランニングか。精が出るな!』
大鳳『提督も一緒にどうですか? 朝の風が気持ちいいですよ』
提督『デイリーの確認してたんだが、まぁいい。付き合ってやる……10秒間だけな!』
大鳳『10秒でどれだけ走れるの。最低でも30分』
提督『はいはい』
30分後…
提督『さて、こんなもんか』
大鳳『随分余裕が出てきたみたいですね? 最初の頃は息も絶え絶えだったのに』
提督『机仕事で鈍ってたからな。おかげでだいぶマシになったよ。また暇があれば呼んでくれ』
大鳳『はい! いつでもお待ちしてます!』
……
大鳳「とまぁこんな感じで、鎮守府半周くらいでいつも別れるわね」
葛城「……先輩、ここの鎮守府って」
瑞鶴「えぇ、確か外周10kmくらいあったはずなんだけど……30分て」
大鳳「もちろん私は一人でもう半周するわよ?」
瑞鳳「流石にそれを瑞鶴にやらせようとは言わないよね……?」
大鳳「えぇ、無理な運動は身体に毒だもの」
瑞鶴「ほっ」
大鳳「瑞鶴さんも訓練はしてるでしょうけど、やっぱり身体の慣れって大事だから。
やるならまずは同じコースをウォーキングからね。ひと月くらいして慣らしたら走りましょう。
もちろんただ走るだけじゃダメ。身体が温まってる内に腹筋とか基礎的な筋トレを行ってようやく筋肉が付き始めるんです。
こっちも最初は腹筋とか軽いのから、段々ダンベルとかベンチプレスみたいにレベルを上げていきましょう。
大丈夫、瑞鶴さんなら半年もすれば武蔵さんにだって追いつけ追い越せな筋肉が手に入りますよ!」
瑞鶴「ゴメンそこまで求めてないから……」
龍驤「ムキムキになった瑞鶴か……見てみたくはあるな」
瑞鳳「えー、かわいくないよぉ」
葛城「せ、先輩がいくなら……」
瑞鶴「や、しないから。葛城も無理しないで」
大鳳「そうですか? 残念……」
龍驤「って、したら瑞鶴ダイエットはえぇんか? 太りっぱなしやん」
瑞鶴「太ってないから! ……まだ、そんなに、辛うじて」
葛城「先輩は何かやってないんですか? トレーニングというか、特別な習慣みたいな」
瑞鶴「うーん……あ、提督さんの爆撃が日課かな」
龍驤「日課で何さらしとんねん!?」
熱は引いてきたっぽいので次回完結します(させます
今回はこれだけ
ある日……
瑞鶴『提督さんが一人で運動場に……チャーンス!』
提督『そろそろライン用の石灰補充しないとな……』
瑞鶴『彗星は……よし、ある! 攻撃隊、発進!』
ブロロロロロロ…
瑞鶴『敵はまだこちらに気付いてないよ、っと。爆弾投下ぁ!』
提督『フェンスも張り替え時かな……っと!』ガッ
瑞鶴『嘘っ!? 蹴り飛ばし、ってこっち来たぁ!!』
別の日……
瑞鶴『やっぱり陸上で近距離の不意打ちは無理があるわね。ってことで、正面から爆撃するわ!』
提督『いきなり呼び出して何かと思えば、まだ諦めてないのか』
瑞鶴『もちろん! 五航戦の名にかけて、必ず提督さんを爆撃してみせるんだから!』
提督『その熱意を少しでも加賀の訓練に向けてやれば見直されると思うんだけどなぁ……』
瑞鶴『問答無用! 攻撃隊、行って!』
提督『はい残念』パン
ドォンドォンドドドドド
瑞鶴『爆弾撃ちぬいて誘爆させた!? どういう狙撃の腕してるのよ』
提督『っていうか近いからな? 俺が撃ち落としてなかったらお前自滅してたぞ』
また別の日
瑞鶴『正面も背後もダメなら、全方位よ!』
提督『まさか呼ばれて行ったら艦載機に包囲されるとは思わんかった』
瑞鶴『覚悟してよねっ! 全機、攻撃開始!』
提督『演習弾でも死ぬだろこれ……しゃーないな』チャキ
瑞鶴(提督さんが刀を抜いた?)
提督 △リフレクト
○リフレクト
キンキンキンキンキンキンキンキン
瑞鶴『全部弾いてる! ってもう物理的にありえない動きしてるから!』
瑞鶴「って感じで一向に成功しないのよねー」
龍驤「いやお前軽く言っとるけど軍法会議モノやぞ」
瑞鳳「確かに提督って時々よくわかんない動きするよね。私もこないだ後ろから驚かそうと思ったら一瞬で背後に回られたし」
葛城「そりゃ5kmを30分でランニングとか言うわけね……」
大鳳「そんなことより! なんでそこまでして提督を爆撃するんですか? 何か恨みでも?」
瑞鶴「恨み? ないない! むしろ提督さんには感謝してるのよ? 皆と会えたしいい艦載機くれるし、恨むわけないじゃない」
瑞鳳「じゃあどうして?」
瑞鶴「最初はちょっとした冗談だったんだけど、提督さんを攻撃できた艦娘はいないって聞いて、『これはやるしかない!』って」
大鳳「確かに魚雷やら機銃やら向けられてたけど……そこでそうなる意味が」
瑞鶴「だって提督さんの『はじめて』よ? 欲しいじゃん! 初被弾は瑞鶴でした!って」
龍驤「えらい歪んだ愛情やな!?」
瑞鶴「それに、提督さん爆撃するような娘は他にいないし、私だけの特権、みたいな?」
龍驤「そりゃ本気で上官爆撃する空母が二人も三人もおるわけないわな!」
大鳳「一人いる時点で大問題なのだけど……」
瑞鳳「その特権は流石にいらないかな……」
葛城「どうしよう、先輩がすごく遠くに行ってしまってる……」
龍驤「見てみぃ全員ドン引きや」
瑞鶴「えぇ~?」
瑞鶴「じゃあ葛城ぃ! アンタ普段提督さんとどんなことしてるか言ってみなさいよ!」
葛城「え、えぇ!? 私ですか??」
瑞鳳「瑞鶴、すごいめんどくさい先輩になってる」
大鳳「でも、ちょっと気になるわね。結構後から来たのに提督とすごく打ち解けてるし」
葛城「そんなこと言われても……うーん、普段、かぁ」
午前3時
葛城『あなた、私が秘書艦のときって大体徹夜してない? もう夜が明けちゃうわよ』
提督『なんか葛城が来る日って立て込むんだよなぁ……裏でなんかやってる?』
葛城『やるわけないでしょ? ……どうせやれるならあなたが休めるように仕事減らしてあげるわよ』ボソッ
提督『何?』
葛城『何でもないっ! ってさっきから何やってるの?』
提督『夜食。ほら、昨日吹雪がアサリを大量に拾ってきたからボンゴレ・ビアンコにしてみた』
葛城『ぼんごれ……ってパスタ? あ、いい匂い』
提督『リットリオ達に鍛えられたからな、自信作だ。たんと食ってくれ』
葛城『……一応言っておくけど、食べたからって私の体型はそうそう変わらないからね』
提督『ヘンゼルとグレーテルじゃあるまいし、太らせて食べようとか思ってないから。お前が健康ならそれでいいよ』
葛城『今でも十分健康なんだけど……あ、おいしい』
午前7時
提督『それはそれとして朝餉ができたぞ』
葛城『うそっ? もうそんな時間!?』
提督『今日は白飯に鰯の塩焼き、白菜の浅漬けとアサリの味噌汁だ』
葛城『アサリ、まだあったのね』
提督『これで間宮に差し入れした残り分なんだぜ……』
葛城『吹雪ちゃんの意外な才能ね……っていうか朝から豪華すぎない?』
提督『そんな豪華なつもりはないが、戦時組は何かと麦飯だの玄米だのと言いだすから、白飯に慣れさせよう月間開催中なんだ』
葛城『あなた、そんなことまで考えて……』
提督『お茶は玉露でいいか?』
葛城『やっぱり豪華じゃない!』
午後1時
葛城『折り返しが見えてきたのはいいけど……いいの? 外食なんて』
提督『へーきへーき、一日籠って仕事してるほうが身体に悪いって』
店員『お待たせ致しました。ハヤシライスとオムライスになります』
提督『お、来た来た……しかし葛城も平気でオムライスを頼めるようになったかぁ』
葛城『何よ? オムライス、美味しいじゃない』
提督『いや、初めてお前を連れてきた時のことを思い出して……wwww』
葛城『あっ、あの時は色々と勉強不足だっただけよ! もう大丈夫なんだから!』
提督『「お粥もうどんもないの? いち、じゅう……にせんえんって、高いの?」って……』
葛城『思い出さなくていいから!』
提督『「平べったい卵焼きの下にお米があるわ! 丼の一種かしら」……ってwwwwww』
葛城『~~~~~~っ!!! もう! 罰としてそっちの一口もらうわよ!!』
提督『あぁ、どうせならそのオムライスに少しかけてみろ。また違った味になるぞ』
葛城『この話の流れじゃどうせからかって……おいひぃ~!』
葛城「……って感じでしょうか」
龍驤「見事に餌付けされとるな」
瑞鳳「へぇ~デートかな?」
葛城「デッ、デデデ、デートだなんてそんな! 違いますから! ないない、ないです!」
瑞鶴「ふぅ~~~~~ん、葛城、たまに食堂にいないと思ったら提督さんとデートなんだぁ~~~へぇ~~~~~」
葛城「だっ、だからデートじゃないですってばぁ!」
大鳳「秘書艦が食堂に来ないのは珍しいことじゃないのだけど……」
瑞鶴「い~いな~ぁ、私も提督さんと洋食屋さんでランチしたいなぁ~~~」
龍驤「あかん、瑞鳳の次は瑞鶴が変な酔い方しよった」
瑞鳳「でもぉ、瑞鶴だって三食提督に作ってもらってるんでしょ? それってある意味家デートじゃない?」
大鳳「瑞鳳さんナイス!」
瑞鶴「家デート……! なるほどそういうのもあるのね」
葛城「なんとか収まった……?」
瑞鳳「デートかぁ~、いいな~」
葛城「瑞鳳さんこそ一番それっぽいことしてそうなイメージありますけど……私のはデートじゃないですし!」
大鳳「この中で一番『女の子』っていえば瑞鳳さんよね」
瑞鳳「うーん、秘書艦とかやってれば二人きりになるのは難しくないんだけどねぇ。出掛けたり遊んだりってなるとね~」
龍驤「なんや、意外と真面目に仕事しとったんやな?」
瑞鳳「むー! 意外とは失礼な。こうみえて真面目さんなんだよ?」
瑞鶴「ふーん。普段の行いに不審な点はないと?」
葛城「不審って……」
瑞鳳「みんなに改めて報告するようなことは残念だけどないかなー」
大鳳「あ、じゃあ前から聞きたいことがあったのだけれど、いいですか?」
瑞鳳「なになに~?」
大鳳「瑞鳳さんって、なんで卵焼きに拘ってるのかなって」
葛城「あ! 私もそれ気になってた! けどなんか皆当たり前みたいにしてるから聞きづらくて」
瑞鳳「なるほどなるほど……わっかりました! 教えましょう」
瑞鳳着任直後
祥鳳『瑞鳳、調子はどう?』
瑞鳳『うん、悪くないよ。……でも、全然活躍できてないから、もっと頑張らないと』
祥鳳『瑞鳳、あんまり無理しちゃ駄目よ。昨日も演習場に籠りきりだったそうじゃない』
瑞鳳『主力の人たちからどんどん置いてかれちゃうもの、今日もこれから行くつもり……』
祥鳳『そんなことだと思ったわ。瑞鳳、今日は一日お休みです。提督に許可ももらいました』
瑞鳳『ぇ……?』
祥鳳『せっかくこんな姿になったんだから、少しは戦い以外も覚えないと……ってこれは提督の受け売りなんだけどね」テヘペロ
瑞鳳『そんなことしてる暇ないのに……』
祥鳳『はいはい、今日はいい天気だし、近くの公園までピクニックといきましょうか! お弁当作りましょう、ほらほら』
瑞鳳『え、えぇ~……』
祥鳳『そう。そこでひっくり返して、残りを入れて……はい! 卵焼きの出来上がり』
瑞鳳『……ちょっと焦げてるね』
祥鳳『仕方ないわよ。誰だって最初はあるわ。次は……』
提督『お、なんかいい匂いすると思ったら珍しい顔が料理してるな……弁当作ってるのか』
瑞鳳『提督っ!?』
祥鳳『あら提督、お疲れ様。ちょうど今卵焼き作ったところなんです。お一つどうですか?』
瑞鳳『ちょっ祥鳳!?』
提督『いいのか? それじゃ一つ……』
瑞鳳『あっ、あの……! それは……』
提督『んむんむ……コレ、瑞鳳が作ったのか』
祥鳳『ふふっ、この身体になって初めて作ったお料理なんですよ』
瑞鳳(よりによって一番酷いとこ食べられた……戦力としても弱いのに、料理までできないなんて思われたら私……)
提督『うまいじゃないか』
瑞鳳『……えっ?』
提督『初めてでこれなら大したもんだ。俺なんて子供の頃は二分の一の確率でスクランブルエッグにしてたからな』
瑞鳳『でも……焦げて』
提督『あぁ、確かに若干見た目に難はあるが……練度が上がれば、活躍してくれるんだろ?』
瑞鳳『っ!!』
提督『なら、楽しみにさせてもらうさ。まずはせっかくの休みだ。ゆっくり羽を伸ばしてこい』
祥鳳『今度は提督も一緒にいかがです?』
提督『休みがとれたら考えよう。じゃあな』
祥鳳『残念ね。断られちゃった……瑞鳳?』
瑞鳳(練度が上がれば……自分でそう言ったじゃない。提督は覚えててくれたんだ……)
瑞鳳『…………祥鳳、お願いがあるの』
祥鳳『うん? なぁに?』
瑞鳳『私に料理、教えて! それで提督に今度こそ美味しい卵焼き作ってあげるの!』
祥鳳『あらあら……ふふっ、いいわ。ピクニックはまた今度ね』
瑞鳳「……ってことがあって~以来腕を上げては提督に食べてもらってるの」
瑞鶴「思った以上にいい話だった」
龍驤「どうせ卵焼きしか作れんのやろとか思って悪かったなぁ」
大鳳「ちなみにそれはどのレベルまで腕を上げれば終わるんですか?」
瑞鳳「う~ん、終わりはないかな。今日最高の卵焼きができたとしても、明日もっといいのが作れるかも知れないじゃない」
葛城「てことは、永遠に卵焼きを作り続けるってこと……? なんていうか果てしないですね」
龍驤「ま、それも愛っちゅーこっちゃな」
龍驤「さて、瑞鶴も少し落ち着いたみたいやし、これ以上悪酔いする輩が出る前に仕舞いにしよか」
瑞鳳「おっと」ガシッ
瑞鶴「どこへ行こうというのかね」ガシッ
龍驤「な、なんや? 揃ってない胸押し付けよって」
葛城「龍驤さんのお話」
大鳳「まだ聞いてませんよね」
龍驤「ちょ、まちぃや! ウチこそ今さら人に話すようなことないで?」
瑞鳳「じゃあな~んで逃げるのかな? かな?」
瑞鶴「ぁゃしぃ……鳳翔さ~ん! お酒追加でー!」
葛城「はいの~んで飲んで呑んで、のんで♪」
大鳳「龍驤の♪ ちょっといいとこ見てみたい♪」
龍驤「アカン! こいつら既にできあがっとったんか!」
龍驤「う~ぃっよっしゃいったろ~!」
葛城「えっまだ何も聞いてな……」
龍驤『邪魔するでー!』
提督『邪魔すんねやったら帰ってー』
龍驤『キミもだいぶわかってきたやないか~』
提督『お前と黒潮のせいでな……なんで俺仕事に関係ないお約束覚えさせられてんのか……本当に関西の人コレやってんの?』
龍驤『やってへん言うても今更やめんやろ?』
提督『覚えちゃったからなぁ。で、演習はどうだったんだ?』
龍驤『おおそうやった! 見てみぃウチMVPや! 褒めて褒めてぇ♪』
提督『お、よくやったぞ! 流石だな!』
龍驤『んーお世辞はええから、ほらぁ』
提督『しょうがない奴だな……ほら、おいで』
龍驤『んっふっふ~』ピョン
ナデナデナデナデナデナデナデナデナデ
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ
一時間後
龍驤『ん~~~! 満足や』
提督『そりゃよかった……』
龍驤『また頑張るから、そんときもよろしゅうな!』
龍驤「って感じやなー」
瑞鶴「えっ何が?」
瑞鳳「っていうか、えっ?」
大鳳「一番簡潔だけど一番衝撃的なのが来たわね……」
葛城「龍驤さんって甘えん坊なんだ~……ってレベルじゃなかった」
龍驤「なんや? その反応! 話せ言うから話したったんやから泣くとか笑うとかあるやろ!」
瑞鶴「いや泣き所無いでしょ今の」
龍驤「あぁん? さては自分ら、なんか隠しとるな? ウチも飲まされたんや、自分らも隠し事できんくなるまで飲ましたる!」
大鳳「わああぁぁ!? 龍驤さん落ち着いてぇ!!」
提督「……で、このザマと」
龍驤「くぁ~…………」
瑞鳳「食べりゅ…ぅ………」
瑞鶴「誰が七面鳥……」
葛城「すぅ……すぅ……」
大鳳「てい……とく……」
鳳翔「なんだか盛り上がっちゃったみたいで止められなくて……」
提督「あとで説教だな」
鳳翔「とりあえず、私は片づけをしますので、提督は皆さんを部屋まで運んであげて下さい」
提督「しょーがないな」
後日
鎮守府青葉新聞
・乱痴奇!変態空母秘密の会合!!
大鳳「なにこれぇぇ!?」
瑞鳳「写真まで撮られて……いつの間に!?」
龍驤「まぁ駆逐艦の服着て酔いつぶれた空母が五人もおれば乱痴奇呼ばわりされても文句は言えんな……」
瑞鶴「冗談じゃないわ!! さっさと青葉締め上げて回収させるんだから! ……葛城は?」
天城「葛城ー出て来なさーい! 提督も私たちも気にしてないからー!」
葛城「あんな写真出回ったら、もう生きていけない……」
後日、普段の服装も大概だったと気づいた葛城が発狂するのは、また別のお話
だから思いつきでスレ立てんなっつってんだろ!(自戒
とかいいつつまた来週になったらスレ立ててる気もする
依頼してきます
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