第1話『339の奇妙な物語』
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2017年
ネオコロンブス・とある雑居ビル
339「仕事の話か?」
老人「ああ、お前にしか頼めない」
339「仕方ないな……」
老人「これが『標的』の写真だ」サッ
339「ん……」
老人「こいつは存在してはならない」
339「……フム」
老人「お前はこいつを知っているか?」
339「いや、全然知らないな……」
老人「そうか……FBIやCIAが極秘に追っている」
339「何ものだ、こいつは」
老人「……」
339「どうした?」
老人「他人に公開しないことを誓いますか?」
339「?……ああ」
老人「……う」
339「どうした?顔色が悪いぞ」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
老人「……こいつは……人間ではない」
339「……」
339「は?」
339「人間ではない……?」
339「それって……えーっと」
339「ロボットとかエイリアンとかのことォ?」
老人「……う」
老人「こいつは、あまりにも恐ろしい……ッ!」
老人「人間の皮を被った『怪物』だ……」
339「……」
339「ハァ……やれやれ」
339「いいか?おれは賞金稼ぎだ!」
339「犯罪者を捕まえるのがおれの仕事だ!オカルト話なんて興味はない!」
老人「……!」
老人「お……お前にしか頼めない……ッ」
339「……おいおい」
339「二度も言わせんなよ……?」
老人「……」
老人「……ハァ」
老人「入っていいぞ」
339「えっ」
カ゛チャ
??「失礼します……」
??「339様……あなたの命、頂戴しに来ました」
339「ええぇぇーーーーーー!?」カ゛ヒ゛ーン
??「……」
老人「お前は知りすぎた……」
老人「誰にも言われないように殺しておく」
339「はァ!?」
339「誰にも言いません!誰にも言いません!」
339「神に誓ってもいい!」
老人「……無駄だ」
339「絶対言わない!……言いませんから助けてくださいィィイイーーーッ!!」
老人「しつこい小僧だ……」
老人「強い賞金稼ぎがいる、という噂はウソだったのかな」
??「……」
339「マジかよ……」
339「な、なら……!」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
339「おれが依頼を承諾すれば……助けてくれるよな……!?」
老人「……ホゥ」
老人「そう来たか……面白いヤツだ」
老人「いいだろう!」
老人「……では、仕事の話をしよう」
ト゛ン!!
339「……」
339(あれ……すっかり向こうのペースになってない?)
老人「『標的』の正体は『地底人』……」
老人「食料を求めて地上に上がってきた……」
老人「現在、確認されているのは3名……」
老人「とんでもない身体能力を持っていて……まず一般の公安では捕まえられない」
老人「そして『地底人』に似たこいつは『火星人』だ……」
老人「新しい土地を求めて進出してきた」
老人「こいつらは現在2名……」
老人「『地底人』とは違って、頭がとんでもなくいい……」
339「うむ……」
老人「地底人と火星人の抗争が勃発しようとしている」
老人「それを止めてほしい」
339「……」
老人「……」
339「なかなか興味深いな」
老人「そうだろう、そうだろう!」
老人「報酬は60.000.000ドルだ……」
老人「戦闘用の武器や装備は、すべて我々が負担する」
老人「どうだ……?」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
339「ふふ……報酬には文句はない……装備もある」 ニヤ ニヤ
339「本当に約束できるんだな?」
老人「『約束」する」
339「ぐふふ……」 ニヤ
老人「断ったら『殺害」するぞ?こんなにいい話があるか?」
老人「さぁ!はやく『YES』って言えよォオーー!」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
339「……」
339「だ が 断 る」
老人「ナニッ!?」
??「……!」カ゛タッ
339「ああ……確かにウマイ話だ……!」
339「だが、おれのようなアウトローに……こんな『ウマイ』話があると思うか?」
老人「やれ」
??「……了解」
339「来いよ……クソッタレがァ……」
??「……」ホ゜キホ゜キ
339「うおおおおおおおおおおおッ!」
399「おおお、おお……」
339「お……」
……………
……………
……………
…………
………
……
…
339の記憶はここで途切れた。
プツンと……。何も覚えていない。思い出せない。
…
……
………
…………
……………
……………
……………
339「……」ハ゜チッ
339「……」キョロキョロ
339「……う」キョロキョロ
「目覚めたかい?」
339「こごは……どごですが……?」
339「おれは……いっだい……?」
「落ち着いて聞いてくれ……お前は事故で3日間も意識不明だった」
「ここは病院……集中治療室だ」
339「目が……あまり見えまぜん……」
339「声も……しわがれでいる」
「ホゥ……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
「『実験』は成功だよ……」
339「え……?」
「記憶は欠如している……」
「改造手術のおかげで『視力』と『聴力」が回復しつつある」
「ならば、もう一度破壊しますか?」
「……いや、大丈夫だ。3回も再生は実証されている」
「今度は戦闘能力を見てみたい」
339「う……」
339「お前たちは……?」
339「……少しボヤけるが」
339「……ハッ!!」
老人「うむ……少し強引だが……拉致させてもらった」
??「……」
339「お前ら……ッ!!」
老人「……視力と声は回復完了だな」カキカキ
339「うおおおおおおおおおッ!」
339「うおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!」フ゛チフ゛チ
ト゛カ゛ァァン‼
??「……!」
老人「なに!拘束を破壊したか……ッ!」
339「うおりゃああああ!!」シュン‼
ト゛コ゛ォッ
老人「ブギャアアアアア」タ゛ラタ゛ラ
老人「」チ-ン
??「こいつ!」
339「おう……来い!」
ハ゛ッ‼
??「おりゃりゃりゃあああああああああッッ!」シュハ゛
339「ウラウラウラウラウラウラァァーーッ!」シュハ゛
ト゛コ゛ト゛コ゛ト゛コ゛ト゛コ゛
339「ウララァァーーーーーーーッ!!」シュハ゛
339「ウラウラウララァァァアーーーーーーーーーーッッ!!!」シュハ゛
??「ブゲェェ」
??「」チ-ン
339「おれ……」
339「すごい力を手に入れてしまったぞ……!」ワクワク
339「『超破壊力』!『再生性能』!」
339「フハハ!この339は全ての生物の頂点に立ったのだ!」ト゛ン‼
地下・武器庫
339「これが老人の言っていた武器か……」
339「なかなか近未来チックな装備だな」
339「少しもらうとするか……迷惑料として」
339(うーん、地底人と火星人の抗争はおれにとっても邪魔だしな……)
339(なんとかしないとな……)
339「……」
339「仕方ねぇ……戦うか!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
339(武装)「フゥ……」
339「この完璧な肉体に装備はいるのかは疑問だが……」
339「『強化スーツ』や『ジェットブーツ』はもらっておこう」
339「……」
339「お、そうだ」
339「ここでは地底人たちの研究をしていたかもしれない」
339「何か資料は残ってないかな……」
資料室
339「ふむふむ」
339「地底人と火星人は明日から戦争をするのか」
339「ちゃんと政府に許可もらってるんだな」
339「……だが!おれがお前らは倒す!」
339「うむ……まだ、情報が足りないな」
339「これで勝てるとは限らない」
339「相手は合わせて5体だよな……」
339「……こうなったら、掲示板で聞くか!」
地底人と火星人の情報を教えろください
1:名無しの宇宙人[sage]
教えて
2:名無しの宇宙人[sage]
はいはいワロスワロス
3:名無しの宇宙人[sage]
マジレスするとタコ
7:名無しの宇宙人[sage]
地底人ってアレだろ?モグラだろ?
8:エス氏
初レスになります(^o^)
地底人は火が弱点です(≧∇≦)
火星人は水が弱点です(^^)
9:名無しの宇宙人[saga]
>>8
クソコテ顔文字死ね
339「なるほど、火と水か」
339「よし、作戦を思いついた」
339「明日、一掃する」
339「場所は『ケープカナベラル』……ッ!」
339「そして『明日』……戦争が始まる!」
……………
……………
翌日
ケープカナベラル
339「うーむ……」
339「誰もいないじゃんか……」
339「ガセネタを掴まされたのか!?」
339「くそォ~~!」
339「……」
339「帰るか……」
カ゛サッ
339「!?」
カ゛サッ‼
カ゛サカ゛サッ‼
339「どこだ……!?」
339「ハッ!まさか地面からか!」
339「出てこいィィーーーーーー!!」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
「……」
339「……」
「……ガサッ!」
「ガサガサッガサッ!」
ス゛ホ゛ォッ‼
339「!!」
地底人1「……ガササ……?」
地底人2「ガサッ!ガサガサ……」
地底人3「……ガガガサ……?」
339「こいつが地底人か……」
339「写真の通り気持ち悪いヤツだな」
339「だが、おれの敵ではなァァァーーーーーーーーいッ!」
サ゛ッ!
339「ウラララァーーーーーーーーーーッッ!!」シュハ゛ッ
地底人1「ガサササン?」
339「ウッラァァーーーーー!」
ト゛コ゛ト゛コ゛ト゛コ゛
地底人1「ぶぎゃ」
地底人1「」
339「フゥ……楽勝楽勝……」
339「このまま全員倒してやるか……」
地底人2「……」
地底人3「……」
「……&\%#€£*"@」
「/\%#[|€=@……・」
339「何語!?」
火星人1「(:&-)>|€\^€~+……」
火星人2「):8>|$|+{*$\£@&……」
339「火星人……!間に合わなかったか……!」
339「はやく『アレ』が来ないと……ッ!」
339「……」
火星人1「……」
地底人3「……ガサ」
火星人1「\€*%\*£{[>\%!'……」
地底人2「ガサッガササ」
火星人2「&/)-@:)38€~£|^]+]=」
地底人3「ガササササ……」
339「……」
339「おい、お前ら……何を喋ってーー
火星人1「日本語ではどうですか?」
339「」
火星人1「なるほど、理解しました」
火星人2「我々は侵略に来たのではありません」
339「えっ」
火星人1「この星のボスに会わせてください」
火星人2「穏やかにいきましょう」
地底人3「ガサガサッガサ!」
火星人2「うむ、地底人の言語も理解しました!ガサガサガサッガガサ!」
地底人3「!!」
339「ってことは……」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
地底人1「」ヒクヒク
339(やっべェーーー!!殺しちゃった!?)
地底人2「ガサガサ!」
火星人1「ガサガサ」
火星人1「ハイ……その地底人は死刑囚だそうです」
339「?」
火星人1「二人で追っていたところをあなたが殺したということです」
339「あ!」
339「で、でもおれが殺したってことは罪には……!?」
火星人2「はは……それはない」
火星人2「冷静に考えてください」
火星人2「地底人に人間を裁く法律があると思いますか?」
火星人2「それに、人間の法律にも地底人を殺して罪になるというものはありません」
地底人3「ガガササガ」
339「な~~んだッ!心配して損したじゃん!」
火星人1「ハハ!」
火星人2「ハハハ!」
地底人3「ガガガ!」
地底人2「ガガガササ!」
339「わ~~はっはっはっはっは!」
カ゛ヤカ゛ヤ
…………
……………
339は火星と地球を繋ぐ大臣となり、
地底人の一部は地上に移住してきた。
その後、地球には、『地球人』、『地底人』、『火星人』の三種類が住み、
お互いの文化を共存している。
……………
……………
おわり
次スレ
【TUSK】339「地底人vs火星人vsおれ #2」【DOOM】
【TUSK】339「地底人vs火星人vsおれ #2」【DOOM】 - SSまとめ速報
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