【艦これ】ヤケの大食い?? (41)
※注意
こち亀完結記念に書いてみました。
こち亀142巻の「ヤケの大食い??の巻」のパロです。
それでもよろしければどうぞ。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1474034522
ここは鎮守府の近くにある某回転寿司。
この回転寿司では20分以内に30皿食べられれば無料というチャレンジ企画をやっていた。
無料という言葉に胸を踊らせた艦娘達は次々と挑戦していくのだが・・・
天龍「俺駄目だ! ギブ!」
ゴーヤ「もう、いっぱいでち・・・」
榛名「榛名は・・・だいじょばないです・・・」
吹雪「30名近くが挑戦して次々と脱落ですか」
瑞鶴「赤城さん! 後1分ですよ!」
赤城「余裕ですね、はい30皿完食です」
飛龍「おおー! 流石赤城さん」
翔鶴「貫禄の勝利ですね!」
店長「お、おめでとうございます」
赤城「無料ですからね、無料」
「こっちも30皿到達! しかも駆逐艦??」
赤城「えっ??」
蒼龍「駆逐艦は初めてじゃない?? 誰??」
赤城「えっ?? 潮ちゃん??」
潮「ご、ご馳走様でした」
赤城「本当に30皿食べたの?」
潮「はい」
潮「私っていつも遠征ばかりなので、食事がいつも楽しみでついつい多く食べ過ぎちゃうんです」
赤城「駆逐艦なのに大食いとは・・・」
朧「潮って普段から見てると結構良く食べるよね」
漣「食べた分が胸に行くなんて羨ましいでゲソ」
翔鶴「ということは赤城さんって案外大したことないんじゃ・・・」
蒼龍「大和さんや長門さんと互角なら兎も角」
飛龍「駆逐艦と一緒のレベルってことになるし・・・」
赤城「・・・分かったわ! だったら40皿食ってや…」
店長「そこからは有料だからね」
赤城「・・・じゃあ、止めた・・・」
赤城「決着つけたいけど、寿司対戦は金がかかってしまいますからねぇ」
朧「ねぇ潮、まだ食べれる?」
潮「は、はい。少しならまだ・・・」
漣「マジでか??」
曙「それならさ、私達が金払うから赤城さん負かしてよ」
潮「えっ?? 私がですか?」
瑞鶴「その勝負乗ってやるわ!」
蒼龍「こっちは賞金を付けるわよ!」
赤城「本当ですか!」
店長「よーし、じゃあ来週の水曜日に赤城さんと潮ちゃんの寿司対決だな、開始は12時でいいか?」
潮「は、はい!頑張ります!」
赤城「ではその日でよろしくお願いします」
飛龍「ボーキサイトの女王が負けるもんですか!」
曙「なにを、赤城さんみたいな食う母艦はボーキサイトだけ食べてればいいのよ!」
蒼龍「赤城さん舐めないで下さい! 赤城さんはいざとなったらボーキサイトはおろか艦載機まで食べる航食う母艦なんですからね!」
赤城「艦載機は流石に食べないですよ??」
ワイワイ、ガヤガヤ…
翌日
祥鳳「えー! 潮ちゃんと寿司対決!?」
龍驤「フードバトルはどうしたんや?」
赤城「あれは月曜日」
瑞鳳「そういえば大食いチャンピオンの決勝もありましたよね?」
赤城「あれは日曜日、大丈夫ですよ。飛び飛びだから全く問題ありません」
龍驤「にしても、ハードな週やな・・・」
RRRRRRR…
赤城「あっ、ディレクターさんですかお疲れ様です。どうしましたか?」
ディレクター「実は…」
赤城「えっ!? 大食いチャンピオンの収録が水曜日の3時に変更ですか!? 分かりました。では…」
祥鳳「赤城さん、赤城さん。その日は寿司対決の日じゃ…」
赤城「大丈夫ですよ。時間は3時間ありますから」
祥鳳「よりハードですね」
RRRRRRR…
赤城「あ、監督さんですね。どうなさいましたか?」
監督「実は…」
赤城「えー!? フードバトルの収録が水曜日の午後1時に変更!? 急ですねーそれは…」
瑞鳳「今回はついてないですね」
龍驤「間に1時間じゃ時間足らんやろうし」
赤城「了解です。では、午後1時にそちらに集合します」
龍驤「えー! ちょっちー待ちや!」
赤城「ちょっと、横からうるさいですよ」
龍驤「1時間じゃどう考えったって無理やって! 今回は…」
赤城「フードバトルも大食いチャンピオンも優勝賞品に超豪華な食材が手に入るんですよ! 絶対に抜けるわけにはいきません!」
赤城「それに幸いにも寿司屋と2つのTV局は近いからトリプルブッキングは不可能ではないわ」
瑞鳳「可能ですか・・・」
赤城「寿司対決も5万円の賞金と寿司券がつきましたしね」
龍驤「食いモンがすべての原動力やな」
赤城「私は全てに勝ってみせるわ!」
再開します。多分今日で完結する・・・かな?
そして決戦の水曜日正午の回転寿司
飛龍「赤城さんどうしたんですか?」
瑞鶴「ペース遅いですよ!」
赤城(そろそろTV局に打ち合わせに行く時間ね)
朧「潮、ゆっくり食べていいよ」
漣「そうそう、時間制限もないし余裕もってさ!」
赤城「すいません、ちょっと散歩に行ってきます」
翔鶴「えーっ!?」
蒼龍「このままだと負けちゃいますって、本当に行くんですか!?」
曙「潮、今日の赤城さんなら余裕で勝てるわ! 頑張って!」
潮「は、はい!」
龍驤(赤城・・・食事の配分を考えとるな・・・)
そして大食いチャンピオンの収録が行われるTV局
赤城「おはようございます。今日はよろしくお願いします」
ディレクター「初代チャンピオンの赤城さんだ。控え室で待ってもらって」
スタッフ「分かりました。では、赤城さんこちらです」
スタッフは赤城を控え室に案内すると弁当を用意してきた。
スタッフ「出演者の弁当です」
赤城「わーい! やった! ここのカツ弁当は美味しいんですよね!」
スタッフ「もう最高ですよ!」
赤城「美味しい! このボリュームのある肉がたまりません!」
赤城(あれっ? そういえば私は今日何しに来たんでしたっけ?)
赤城「・・・って、大食い大会に来たんですよ私!」
ディレクター「バカ! 出演者に食べさせてどうする!」
スタッフ「す、すいません! ついうっかり!」
赤城「うーん、でもここのカツ弁当は美味しいですからね・・・、全部食べちゃいましょう!」
ディレクター「おーっ! 出演前に食べるとは・・・」
スタッフ「流石チャンピオンですね・・・」
そして収録本番
司会「大食いチャンピオン決定戦の開幕です! 1回戦は12人前の巨大カツ丼!」
赤城「いきなり飛ばしてきますね、しかもまたカツとは」
司会「8分以内に食べれば20ポイント、5分以内なら30ポイント、3分以内ならなんと50ポイントです!」
赤城「ようするに早く食べればポイントが高いというわけですね」
司会「この4人のチャンピオンの中から新チャンピオンが決戦します!」
赤城(次のフードバトルの収録もありますし本気でいきますか・・・)←番号1番
司会「制限時間15分! 用意・・・スタート!」
ガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツ!
赤城「ごちそうさま!」
司会「なんと15秒で1番クリア~~!」
2番(ぶーっ!?)
赤城「次の用意が済むまで少々出かけてきます」
スタッフ「は、はい」
司会「あ、あの・・・これは決して早食い大会じゃありませんので、時間はたっぷりあります! ゆっくり食べて下さい!」
2番(なにあの人・・・)
3番(すげ~~)
4番(ほ、本当に人間なのか?)
そしてフードバトルのTV局
赤城「おはようございます」
スタッフ「弁当きてますよ」
赤城「やった! ここのうなぎ弁当は最高なんですよね! このボリュームのある肉厚が!」
赤城(ん? 私は何しに来たんだっけ?)
赤城「フードバトルですよ! いけない! また食べちゃいました!」
そしてフードバトルの収録
赤城(タダ弁当があると条件反射で食べちゃいますね、全く我ながらいじきたない・・・)←番号A
MC『1回戦はヘビ、コウモリ、タガメ入り超激辛スープです!』
赤城「熱くて辛いのか・・・ちょっとにがてなジャンルですね・・・」
番号B「コウモリの顔が・・・」
番号D「ひぃ」
MC『用意・・・スタート!』
番号C「ガツガツガツガツ!」
赤城「なっ!?」
MC『早い! C早い! 凄いペースで食べてます!』
赤城「熱っ! 辛くて味が分からない!」
MC『Cは既に半分を完食! この差は大きい!』
赤城(まずい! 不利だ!)
C「ガツガツガツガツ!」
MC『Cまもなく終了か!」
赤城「くぅ~~、負けてたまるもんですか!」
ガバッ!
C「あっ!?」
MC『なんとAが逆転! 一口で飲み干しました! 正に執念の勝利です!』
スタッフ「だ、大丈夫ですか!?」
赤城「み、みず・・・辛い辛い辛い辛い水水水水…」
ゴクゴクゴク…
スタッフ「30分休憩します!」
赤城(やばい・・・少し下痢気味、回転寿司で早く決着つけなきゃ!)
カツ丼と激辛スープのダブルコンボを喰らった赤城は無理を押して潮が待つ回転寿司屋へと向かうのだが・・・
提督「あっ赤城じゃないか?」
元帥「ん?」
赤城「て、提督!」
赤城(と、めっちゃおっかない元帥!? なんでこんな所に?)
提督「これから元帥とここのスキヤキ屋で食事をするところなんだ。丁度いい、赤城。お前もどうだ?」
赤城「あの・・・私はいいで…」
元帥「なんだこの艦娘は、提督の好意を無下にするのか!」
赤城「は、はい! 食べさせていただきます!」
そして哀れな赤城は提督と元帥と共にスキヤキ屋へ・・・
提督「私の赤城は大食いのお茶目さんでして、毎日の様にスキヤキ10人前が食べるのが夢だって言ってますね」
元帥「それほど好きか?」
赤城「いや~あの、それは、体調のいい時のわたしで・・・今のわたしは…」
元帥「スキヤキ10人前を!」
店員「はい! 10人前ですね!」
赤城(ひっ)
そしてスキヤキ10人前が赤城の眼前に。普段なら天国に登ったかのように嬉しいことなのだが、今の赤城にとっては地獄絵図もいいとこで・・・
提督「珍しいな、赤城。お前がほとんど口つけないなんて」
赤城(うっ・・・気持ち悪い・・・)
元帥「遠慮しなくていいのだぞ」
赤城「あの、その・・・食べたく…」
元帥「遠慮するでない!」
赤城「は、はいっ! 食べます! 食べます!」
ガツガツガツガツ!
ガラッ
赤城「うっぷ」
翔鶴「やっと帰ってきた、ってどうしたんですか?」
蒼龍「大丈夫ですか? 顔色すごい悪いですよ!」
赤城「だ、大丈夫ですよ! ちょっとしたハプニングがあっただけです・・・」
曙「でも潮はもう32枚目よ。いくら赤城さんでもこれは降参した方がいいんじゃないかしら」
潮(でも、ちょっともうキツイかな・・・)
赤城「・・・せんを」
朧「ん?」
漣「赤城さん? 今なんて…」
赤城「一航戦を・・・舐めるなあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
バッバッバッバッバッ!
ガツガツガツガツガツ!
赤城「うおおおおぉぉぉぉぉ!」
瑞鶴「すごい手づかみだ!」
飛龍「すごい追い上げ!」
潮(こ、こわい・・・)
曙「やばい! 赤城さんに追い越されたわ!」
漣「mjk!」
朧「35皿目頑張って!」
潮(うっ・・・うう~)
潮「ご、ごめんなさい! もうだめです!」
曙「えーっ」
漣「そんなぁ!?」
飛龍「やったあ! 赤城さんの勝ちですね!」
瑞鶴「さすが赤城さん! これぞ一航戦の誇りってやつですよ!」
曙「ま、まだよ! まだ皿の枚数の数え間違えが…」
翔鶴「赤城さん45皿、潮ちゃん34皿ですね」
蒼龍「やっぱり赤城さんの完勝ね!」
朧「ということは…」
曙「寿司の支払いは第七駆逐持ち…」
漣「orz……」
潮「す、すいません・・・」
赤城「あとは・・・任せたわ」
瑞鶴「えっ」
翔鶴「全然喜んでないですね・・・」
飛龍「何かあったのかな?」
蒼龍「賞金も寿司券も忘れてるし・・・」
寿司対決を何とか乗り越えた赤城は重い身体に鞭を打って、大食いチャンピオンの収録が行われるTV局へと向かうのだが・・・
加賀「あら、赤城さん」
赤城(えっ? 加賀さん!)
赤城「すいません、今急いでいるので…」
加賀「ちょっといいですか。私は今からスキヤキ屋で食事をしようかと思っていたのですが・・・そういえば先月赤城さんにパスタを奢ってもらいましたよね」
赤城「えっ? ま、まあそんなこともあったようなないような・・・」
加賀「ですので特別です。赤城さんにもご馳走します」
赤城(ええーっ!?)
赤城「あ、あの、け、けっこうです・・・ちょっと用事が…」
加賀「遠慮なんてらしくないですよ」
ぐいっ
赤城(ちょっ!?)
店員「いらっしゃい!」
赤城「あの! 私は本当に…」
加賀「赤城さんはスキヤキ10人前が夢だと言っていました。ですから今回は特別です…」
赤城「えっ?」
加賀「スキヤキ15人前で」
店員「はい! 15人前!」
赤城(ヒェェェェェ!)
なんだかんだ省略してやっとこさ大食いチャンピオン対決会場
司会「赤城氏! 優勝!」
赤城「」
司会「オムライス30人前をクリアしました! 正に鉄の胃袋で…」
番号B「あの、すいません!」
司会「ん? どうかしましたか?」
番号B「隣の赤城さんの意識がありません!」
司会「えーっ!?」
ディレクター「早く救急車を呼ぶんだ!」
スタッフ「は、はい!」
そして救急車の中
救急隊員A「にしても大食いで気絶するとかどんな食べ方したんだか…」
赤城「・・・このままフードバトルのTV局に行け…」
救急隊員A「えっ?」
救急隊員B「こら、駄目ですよ! 貴方は病人なんですから大人しく…」
赤城「いいから早く行け! 首を絞めるぞ!」
ギュゥゥゥ~
救急隊員A「は、はい! 分かりました!分かりました!」
その頃、フードバトルの収録があるTV局では
MC『30分経ってもAの赤城氏がこないのでCの不戦勝に…」
ドガッ! ガラガラガラ!
スタッフ「うわっ! 救急車が!」
カメラマン「なんだ? 何だ何が起きたんだ?」
ガタッ
赤城「かってに負かすんじゃない・・・私は最後まで戦うわよ!」
C(ひぃ)
MC『は、はい!』
そしてすべてが終わった数日後
龍驤・祥鳳・瑞鳳「えーっ!」
祥鳳「赤城さん! 全部クリアーして優勝したんですか!」
瑞鳳「計算したところ赤城さんの食費は1日5万だって…」
龍驤「これはあかんなぁ・・・」
祥鳳「で、赤城さん大丈夫なんですか?」
赤城「でもあれから胃袋が大きくなりすぎたみたい」
瑞鳳「え? それって…」
赤城「せっかくの最高級食材も全部胃袋満たすためだけに消えてる気がする…」
そう赤城は答えながらカツ丼50人前を虚ろな眼差しで見つめながらたいらげるのであった・・・
これにて完結です。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
未だにこち亀がジャンプから去るのが信じられない、って気持ちがどこかにあります。
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません