提督「山城がグレた」 (31)
提督「こんなとこでなにやってんだ?なあ、山城。」
山城「提督には関係ないじゃないですか。」
提督「よりによってパチンコって・・・パチンコって!」
山城「いいじゃないですか!私がパチンコ打っても!」
提督「・・・結果は?」
山城「聞く必要がありますか?」
提督「・・・すまん。」
山城「いいから提督は帰ってください。提督がいると当たるものも当たりません。」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1466402480
提督「なんでパチンコなの?山城ちゃん」
山城「ちゃんは余計です。いいじゃないですか、なんでも。」
提督「お前の運でパチンコ勝てるわけないでしょうが!もっと別の遊びをだな・・・。」
山城「あ、金保留外れた・・・。不幸だわ・・・。」
提督「ほら、言わんこっちゃない。よし、隣座るぞ。」
山城「提督が隣に・・・。不幸だわ・・・。」
提督「お金はあるのか?パチンコ打ってたら減るだけだろ。」
山城「どうせ鎮守府にいたらお金なんてたまる一方ですし・・・。たまには浪費しようかと・・・。」
提督「使うにしたってせっかく鎮守府から出たなら女の子っぽいことに使えばいいのに。」
山城「どーせ女の子らしくありませんよ。ふん。」
提督「せっかく綺麗なんだから服とかかわいいの買えばいいじゃないか。扶桑が泣くぞ。」
山城「はいはい不幸不幸。そんなに扶桑姉様が気になるなら扶桑姉様と遊べばいいじゃないですか。」
提督「山城が最近外に出てはテンションダダ下がりで帰ってくるって鎮守府で噂になってんだぞ。」
山城「私のテンションがどん底なんていつものことじゃないですか。」
提督「雪風曰く、『出ていく前はコンビニで傘を盗まれたくらいの不幸度が、帰ってくるときは歩いてたらヒールが両足とも折れたくらいの不幸度になってます!』だそうだぞ。」
山城「雪風って時折的確に私の心を抉っていきますよね。」
提督「そうかもな。」
山城「まあ私はヒールなんて持ってないんですけどね。ふふふ・・・。」
提督「ヒールよりもブーツサンダルみたいな方が山城には似合ってると思うわ。今度プレゼントしようか?」
山城「どうせ靴箱の肥やしになるんですから・・・。」
提督「冒頭でもいったけどもうちょっと自分を着飾ったらどうだ?」
山城「私が着飾ったところで東北から東京に出てきて頑張ってお洒落しようとしてる痛い女子みたいにしかなりませんから。」
提督「お前全国の東北民を敵に回したぞ。」
山城「不幸だわ・・・。」
提督「せっかく航空戦艦として軽空母並みの航空運用能力を手に入れたのにその自信のなさはどうすりゃいいのかねぇ。」
山城「生まれつきのものですから。ドックの肥やしになってるのがお似合いなんです・・・。」
提督「うちの旗艦と秘書官任されといてよく言うぜ。」
山城「秘書官なんて那珂ちゃんにさせとけばいいんです。」
提督「那珂ちゃんに何のうらみがあるんだよ。」
山城「鎮守府のアイドル!山城ちゃんだよ~☆・・・不幸だわ。」
提督「実はちょっとうらやましかったりするんだな。かわいいぞ。」
提督「しかもしれっと鎮守府全体から愛されたい願望が透けてたりな。」
山城「ふふふ・・・。姉様が愛してくれたらそれだけで十分ですけどね・・・。」
提督「その扶桑からこんな言伝が。『もう少し自分に自信を持って。あなたはとても素敵よ。』」
山城「ステーキ?そうですね、私は鉄板の上で熱さにもがき苦しむステーキ・・・。」
提督「ボケてるのか照れてるのかわからない微妙なリアクションはやめてくれ。」
山城「どっちでもいいじゃないですか・・・。ぷっ、提督も激熱外してるじゃないですか。」
提督「うるせえ。あ、復活だ。」
山城「・・・不幸だわ・・・。」
山城「そういえば煙草は吸わないんですか?」
提督「目の前に女の子がいて煙草吸うのは問題だろ。」
山城「そんなこといって・・・。普段バカみたいに吸ってるくせに・・・。」
提督「うるせい。」
山城「私の非行を責める前に煙草をやめてみたらどうです?」
提督「・・・考慮しておく。」
山城「・・・ふふ。」
提督「んで、いつまでパチンコ続けるんだ。」
山城「そうですねぇ・・・。財布が空になるまで?」
提督「どうせストレートで呑まれるんだからあと一時間も持たないだろ。」
山城「言いましたね?じゃあ一回でも大当たり引いたらこの後付き合ってくださいね?」
提督「はいはい。どーせ当たらないけどな。」
山城「このクソ提督。」
提督「今のクソ提督には愛情がなかったな。」
山城「提督にかけるような愛情があるならご飯に掛けて食べますよ。」
提督「そいつはひどい。俺はこんなにも山城を愛しているのに。」
山城「棒読みもいいところですね。」
提督「て、照れてるだけなんだからね!」
山城「ツンデレですらないじゃないですか。はぁ。」
提督「すまんな山城。どうやら俺は万発出そうだ。」
山城「はぁ・・・雪風に幸運グッズでも作ってもらえばよかったかしら・・・。」
提督「そういえば最近うちの鎮守府に新入り来たな。」
山城「海外から来ましたね・・・。また私の影が薄くなっていく・・・。」
提督「アイオワと金剛、同じ日本語英語混じり合ってる謎言語なのに金剛はあんなに似非外人っぽいんだろうな。」
山城「はぁ・・・アンラッキーだわ・・・。」
提督「純和風美人なお前が英語しゃべってたら違和感しか感じねえよ。」
山城「・・・ぽっ」
提督「口で言うな口で。」
山城「そうって美人美人って誰にも彼にも言ってますもんね。この色男。イタリア人。」
提督「実際艦娘ってみんな美人だからな。あと俺は日本人だ。」
山城「アモーレアモーレいって遊んでたらいいじゃないですか。こんな黒髪地味眼鏡にかまってないで。」
提督「眼鏡かけてないだろ。」
山城「そこだけしか否定しないんですか。」
提督「山城は美人だから地味でもないぞ。」
山城「そうですねー。」
提督「どうすりゃいいんだよ。事実かわいいんだからそうとしか言えねえよ。」
山城「さあ、貝みたいに閉じてたらいいんじゃないですか?その口を。」
提督「俺の口はキスするために咲いてるんだよ。」
山城「おえ、ゲロゲロ。」
提督「はぁ、不幸だわ・・・。」
山城「セリフまで取らないで下さいよ。そのセリフがなくなったら私何話せばいいんですか。」
提督「空はそんなに青いのに・・・。とかどうだ?」
山城「扶桑姉様と喧嘩になっちゃいます。」
提督「空はあんなに青いのに・・・。」
山城「しれっと修正しないでください。」
提督「そういえば海外艦というと飲兵衛がうちに来たな。」
山城「あの子本当に大丈夫なんでしょうか・・・。」
提督「大丈夫大丈夫。こないだ一緒にお酒飲んだけどあいつはきっと大丈夫だ。」
山城「絶対二人してへべれけでしょう、それ。」
提督「だいじょうぶだ~。」
山城「あの子と一緒に出撃したら砲撃が私に飛んできそうだわ・・・。」
提督「ありそうで怖い。」
提督「さて、俺は確変が終わったわけだが、山城はどうだ?」
山城「隣で打っててそれ聞きます?・・・あと一万円ですね。」
提督「じゃあそれ突っ込んで終わりだな。これに懲りたらギャンブルはやめなさい。」
山城「あ、あんなところに煙草を吸いながら台パンを繰り返す那珂ちゃんが。」
提督「え?まじ?・・・いねえじゃねえか。」
山城「那珂ちゃんがそんなことしてたら面白いですよね。」
提督「ギャンブル狂い那珂ちゃん・・・見たくないな。」
山城「私もいっそのことキャラ付けのために台パンでもしましょうか・・・。」
提督「お前らの力で台パンしたら壊れるわ。」
提督「しかし、どうして扶桑姉妹はそんなに不幸なんだろうな。」
山城「生まれつきとしか言いようがないですね・・・。」
提督「外を歩けば鳥の糞が降ってきて。」
山城「犬には吠えられ、追っかけられ。」
提督「車が走って水を掛けられ。」
山城「ほんと、不幸だわ・・・。」
提督「・・・くくっ。」
山城「・・・ふふっ。」
山城「あとこの回転だけですか・・・。」
提督「そうみたいだな。」
山城「はぁ、何の変哲もないリーチ・・・。」
提督「まあ、いいじゃないか。帰るぞ。」
山城「え、あれ?あ、当たってる・・・。」
提督「え、そんなわけないだろ。」
山城「やった!当たりましたよ!当たりましたよ提督!」
提督「痛い!叩くな叩くな!」
山城「・・・取り乱しました。ふふ、当たりましたよ提督。」
提督「そうだな、おめでとう。山城。」
山城「さあ、行きましょう提督。付き合ってもらえるんですよね?」
提督「ん?当たりを放置していいのか?」
山城「ええ、この幸運はほかの人におすそ分けしておきます。」
提督「幸福は自分に似合わないってか?おいおい・・・。」
山城「いいえ、違いますよ。」
提督「ん?」
山城「これから提督が私のお買い物に付き合ってくれるんでしょう?私の幸せはそこにあるんですから。」
提督「・・・そうか。」
山城「ほら、行きますよ。あんなに美人だって褒めてくれたんですから、もちろん私に似合うコーディネートをしてくれるんですよね?」
提督「・・・ああ、もちろんさ。」
山城「お金は大丈夫ですか?私は財布の中身すっからかんですよ?」
提督「パチンコ、勝っててよかったなあ。」
山城「・・・ふふっ、本当に。」
「「不幸だわ・・・。」」
終わりです。
うちの山城がかわいいのでケッコンしたいです。
「提督も・・・少しは休んでくださいね。」
の一言ですべてが救われます。
以上、山城は不幸かわいい。
このSSまとめへのコメント
待て、席を立つ前にV入賞させないと確変入らずに終わるぞ