高峯のあ「とろ~り3種のチーズ牛丼並……あっあとサラダ」 (13)


●注意●
・短編形式
・非シリアス
・のあさんのキャラ、口調、クールなイメージが『著しく』崩壊します
・独自解釈している点が多々ありますので、ご了承下さい

●登場人物●
・高峯のあ、他
http://i.imgur.com/VBEOxv4.jpg

他の方がスレを建てていたそうですが、成りすましです。ご注意ください

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1462113736

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【すき家】


店員「はい、チーズ牛丼並とサラダですね。お待ち下さい」

のあ「(……)」

のあ「(……)」ゴクゴク

のあ「(あぁ……水が美味しい。きっと美味しい水だわ)」

のあ「……」カラン

のあ「………」

のあ「…………」

のあ「(すき家って、初めて来たけれど……)」

のあ「(…………)」

のあ「(……なんでだろう。まるでテンションが上がらない)」フー


のあ「(高菜とかチーズとかオクラとか大根おろしとか、ゴチャゴチャと雑多に乗ってて……メニューを見てもあまり食欲がそそられない)」

のあ「(本当に美味しいの? 胸を張って味に自信があると言えるの?)」

のあ「(広告宣伝で勢いがあるように見えるけど、非情のワンオペや異常な強盗件数など黒い噂は絶えないし)」

のあ「(やっぱり牛丼は牛丼一筋の吉野家が一番かな。ふふふっ)」

のあ「(……)」グビッ

店員「おまたせしました、チーズ豚丼並とサラダです」コトッ

店員「ごゆっくりドウゾー」

のあ「(……)」

のあ「(このゴチャゴチャした牛丼……まるで私みたい)」カチャ

のあ「(色々な具材をなりふり構わずテキトーにトッピングするこの無駄な足掻きのような牛丼を売り出し、悪戦苦闘するすき家に異常な親近感を覚える)」

のあ「(人付き合いの下手さを『寡黙』と揶揄されて……。『女王』なんて皮肉なネーミングで弄ばれて……)」

のあ「(でもなんかちょっと周りにウケてるから、変にイメージを崩さないように必死に取り繕って、偽って……)」

のあ「(路線もぶれぶれで、確固たる信念や目標も無く、ダラダラとアイドル活動を続けて……)」

のあ「……フッ」ニヤリ

のあ「(やっぱり私は、吉野家の珠玉の牛丼にはなれないんだわ。あくの強いチーズで味をごまかして騙し騙し売っていくような、すき家の牛丼がお似合いなんだわ……)」モグモグ

のあ「……」モグモグ

のあ「…………」モグモグ

のあ「(……ハッ!?)」




のあ「ぉ、おいし…ぃ……!?」モグモグ



のあ「(美味しいっ! 絶対に合わない取り合わせだと思ったけど、でも食べてみると……!)」

のあ「(こう、なんか…………、こう……)」モグモグ

のあ「(チーズの風味と、牛肉が、こう…………うまい具合に……美味しい感じに…………?)」モグモグ

のあ「(………とにかくイケるわ! ゴチャっとした見た目で敬遠してたけど、なかなか美味しいわ、すき家!)」

のあ「(要は見た目じゃない。大切なのは中身なんだ。ひょっとすると、まだ私にも隠れた魅力が……!)」

のあ「(あぁ、美味しい……人生のような味がする……)」モグモグ





店員「(うわ……なんだあの客。泣きながら一心不乱に飯をかき込んでる……)」

店員「(他のお客さんも凝視してるし……。変な客だなぁ)」


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【事務所】


泰葉「……プロデューサー?」

モバP(以下P表記)「ん? なんだ?」

泰葉「ひとつ質問しても良いですか?」

P「どうした泰葉、そんな怪訝な顔つきで……」

泰葉「……」

泰葉「プロデューサーは、高峯のあさんの印象についてどう感じてます?」

P「高峯さんの、印象? いきなりだな」

P「そりゃあ、まあ沢山あるぞ。なんてったって、俺がこの業界に引き込んだ人だからな」

泰葉「聞いても良いですか?」

P「まず、月並みだが本当に綺麗な人だと思う。肌も白く顔立ちも整っていて、スタイルも良い。目を引く鮮やかな銀髪も彼女の美貌をより一層引き立てている」

P「神秘的でミステリアス、クールビューティーの体現、寡黙の女王、サイバネティックビューティー……。どれも雑誌とかの煽りだけど、名に恥じぬ風貌だ」

P「ただ……」

P「難点があるとすれば、無愛想……いや、あの画一的とも言える無表情から感情や意志を読み取りにくい所だが……」

泰葉「……確かに」

P「最近はそんな所も彼女の魅力だと囁かれているから、特に不安には感じていないよ」

P「まあ、そのせいで小さい子達から怖がられなければ良いけどな。変な噂を伊吹から聞いたことがあるし」

泰葉「(何だろう、ソレ気になる……)」」

P「あと、仕事へ臨む姿勢もそうだ。不遜でお堅く我が強い人かと思えば、全くの偏見だった」

P「完璧に仕事をこなしてくれるし、内容の選り好みもしない。雑誌モデル、映画やCMのエキストラ、地方イベントの撮影会、モーターショーのコンパニオンや他いろいろ」

P「現状に満足せず自分の可能性を模索し続ける、しっかりとした大人だと思う。北海道での仕事では、アナスタシアとみくを俺の代わりに引率してくれたしな」

泰葉「……なるほど。しっかりとした、大人……」


P「体力もあるし、踊りのキレは熟練者顔負け。演技力は……今の所よく分からないが、まだまだポテンシャルを秘めている人だと思う」

P「概ね、周囲の人も俺と同じ認識なんじゃないか? 彼女についての印象は」

泰葉「……うぅん、そうですね………………そうなのかな?」

P「人付き合いでも、最近では事務所で他人と話してるところを良く見かけるぞ。楓さんとか、雪美とか、楓さんとか……、楓さんとか」

P「……あれ?」

泰葉「?」

P「そう言えばあの二人って、何か共通点があったような……何だったか……」

泰葉「(……)」

P「まあ、二人とも同じクールビューティーを売りにしているってトコかな? 『寡黙の女王』に『神秘の女神』! 似た者同士ってやつだな、ハハハハ……!」

泰葉「(…………)」









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【夜 岡崎宅】


───ガチャ

泰葉「(ふぅ……)」スッ

泰葉「……!」






楓「あ。泰葉ちゃん、おかえりなさい♪」モゾモゾ

のあ「泰葉、食材を買い足しておいたわ。冷蔵庫を開けば、私達が所望する罪源の禊は……自ずと解き明かせる筈よ」モゾモゾ

のあ「……今日も貴女の辣腕から生み出される逸品を期待しているわ」

楓「お腹が空きましたねー。あまりの空腹で幸福じゃなく不服でもう降伏ですよ……ふふっ♪」





泰葉「(プロデューサー……)」

泰葉「(『寡黙の女王』と『神秘の女神』……。この二人に関して事務所の人達が抱いているイメージと、私が最近気付き始めたイメージとは大きく隔たりがあるようです)」


泰葉「(プロデューサー曰く、清廉で秀麗なしっかりとしているハズの大人2名が何故か、我が家のような居住まいで、人生ゲームを広げて私の部屋のコタツで丸くなっています)」

のあ「……『8』」カチッ

楓「あっ、またカジノマスに着きましたけど、どうしますか?」

泰葉「(本来は二人とも単なるアパートの隣人、隣々人なのに……本当にどうしてこうなっちゃったんだろう。人生にでも行き詰まったんでしょうか?)」

のあ「……人生は常に全力投球よ」スッ

楓「成程、つまり全額投資ですね……!」

泰葉「(『非常時に、お互い役に立つハズだから』と押し切られて部屋の合鍵を作られてしまいました。そして二人の部屋の鍵を私は貰っていません)」

のあ「楓。飲み物を注いで頂戴」

楓「あ、はい。あっ、もう無い……」

泰葉「…………」

泰葉「(まあ……食材とか日用品とか沢山買い足してくれるし、洗濯もしてくれるし、実際けっこう助かっている面もあります)」

泰葉「(私が学生の立場ってことを理解してくれて夜遅くまでは居すわらないし、別段迷惑でも無く気にしないんだけど)」

泰葉「(……それに……、賑やかなのは嫌じゃないですし)」

泰葉「(ただ賑やかになりすぎると、隣に住んでいるもう一人の『女王』が容赦なく壁ドンしてくるから注意が必要です)」

泰葉「…………ふぅ」

泰葉「お疲れ様です。すぐ作りますから、待ってて下さいね」スタスタ

楓「わぁい♪ じゃあ私達は人生ゲームの続きでもしてますか♪」

のあ「望むところよ。私は懸賞生活者、楓はコメディアン、泰葉は女優の卵……所得も拮抗しているわ」

泰葉「わ、私の分も作って進めてたんですか……」ガチャ

泰葉「……!」

泰葉「(……うわぁ、肉。肉がいっぱい補充されてる)」

泰葉「(『罪源の禊』……欲求……。あー、夕飯のメニューって意味かな?)」ヒョイヒョイ

のあ「……赤で」

楓「あぁ……残念、黒です。全額没収で」

のあ「……」シュン


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高垣楓
http://i.imgur.com/LWdcSNJ.jpg
岡崎泰葉
http://i.imgur.com/2y6JnG9.jpg
???(2作目、3作目を参照)
http://i.imgur.com/qwyl3Lh.jpg

短いですが、今日はここまでです。また次回更新します
一応シリーズになっています。キャラ崩壊作品ですのでご注意ください

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