姉「キミは私が守ってあげるからね」 弟「うん」 (18)

姉「ねえ、明日何が食べたい?キミの誕生日だもんね!好きなもの作ってあげるよ!」

弟「う、うーん、何でもいいよ。姉ちゃんが作るものなら何でも美味しいもん」

姉「まったまた遠慮しちゃって?♪ホントにいいんだかんね?ホラ、言ってみな」

弟「…………でも、うち、お金ないでしょ?だから……」

姉「子供がそんなこと気にしないっ!お金なら何とかなるからさ!」

弟「ほんとぉ?大丈夫なの?……じゃあ……ステーキ!」

姉「あいよ!承知っ!」


姉「ねえ、おじさん、お小遣い欲しーなっ!」

中年「…………いくらだい?」

姉「ん?????!!3!!お願いっ(>人<)」

中年「いいよいいよ、じゃ、ホテルいこっか」


弟「すごい!!こんな美味しいお肉初めて!!」

姉「でしょー?むふふ、喜んでくれて嬉しいよ!」

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姉「ねえ、おじさ?ん、理解してくれた?」

中年「ゲホ!ゲホ!…………っぐ………こんなことをして……タダで済むと……」

彼氏「まだこんなこと言ってるぜ?こいつ」

姉「はぁ???、わっかんないなあ。未成年とヤっちゃったあんたの方がどー見てもヤバイ立場でしょ?」

彼氏「バッチリ動画撮ってんだよこっちは」

中年「っく……!!」

姉「だからァ、50万、ちゃ?んと指定の日時にお願いね。期待してるから」

中年「……」


彼氏「チョロいなあ、オイ」

姉「うんうん、今回は大成功だね!」

彼氏「じゃ、これお前の取り分な」

姉「ん……え?これだけ?」

彼氏「あ?なんか文句あんの?こっちはかわいい彼女キモ親父にヤられてチョー傷ついてんですけど」

姉「いやでもこれじゃちょーっと生活きついっていうか……」

彼氏「俺なしでどれだけのことが出来るってんだ?おめー。あんまり調子こくなよ?」

姉「あ、ああ……わかった、わかったよ……」

姉「あ゛~~~!も゛~~~~、疲れた!」ドサッ

弟「お姉ちゃん、お帰り。バイト、大変だったの?」

姉「んー、まぁーねー……ねね、ちょっとお姉ちゃんとこ来な」

弟「ん、なあに?(ぎゅ)……んぁっ!?」

姉「あー、お・ち・つ・く。やっぱ疲れてる時にはキミのこと抱っこするに限るねェ」

弟「むー、帰ってくるたびこればっかり。僕もう子供じゃないんだから恥ずかしいんだよ?こういうの」

姉「ばっか、まだ小学生のくせに何が子供じゃない~っだ、ホラホラ、ジッとしてな」

弟「………もう……」


弟「姉ちゃん!いってらっしゃい!バイト頑張ってね!」

姉「うん!キミも学校であたしの分まで勉強してきな!」


姉「ひぃふぅみぃ……何?これっぽっちしか持ってないわけェ?」

彼氏「シケてやがるな」

サラリーマン「ひ……っ!ゆ、許し……」

姉(最近稼ぎ少ないなぁ~)

姉(あいつに内緒で仕事するか)

姉「ちょっとそこのあなた!どっかで休まない?」

姉「わぁ?、おじさんかっこいい~!私と付き合ってよ♪」

姉「はい、なぁに?……ん?あ、うん、三本でいいよ……ふふ、ありがと?」

姉(……っま、これだけあれば当分大丈夫かな)


姉「キミキミぃ、何か欲しいものとかあるかい?」

弟「ない」

姉「(また遠慮してる)んー、そうだなあ……スマホ、欲しいんじゃないかな?」

弟「!」


弟「二人で出掛けるの、なんか久しぶりだね。お姉ちゃん、日曜もバイトで忙しいし」

姉「うん!久々だから楽しいよォ~」ナデナデ

弟「ちょ……人の多いところではそういうのやめて!」

姉「ふふ、まんざらでもないくせにィ~」ナデナデナデ

姉「ちゅっ」

弟「なー!?やーめーてーよー!」

姉「えへへ、いいじゃんいいじゃん」ちゅ、ちゅ

弟「やめて!ちゅっちゅやめて!纏わり付かないで!」

姉「ふふふ……元気ないね、最近何かあった?」

弟「あのね、親友が万引きしちゃったんだ」

姉「ふーん」

弟「なんでそんなばかなことしちゃったんだろ。僕ほんと情けない」

姉「そうだね、馬鹿な真似だね」

弟「どうしても欲しくてやっちゃったんだって。貧乏だったから。でも、どんな理由があっても悪いことしちゃダメだよね?」

姉「もちろんだよ」


姉「へへ、誰にも気づかれなかったかな……お!この財布けっこー入ってんじゃん、ラッキー♪」

弟「ねえ、お姉ちゃん、一緒に寝てもいい?」

姉「んー、イイヨイイヨー、むしろあたしからお願いしちゃうー」


姉「珍しいじゃん、添い寝のお願いなんて……(ピト)ふぅー、あったかいなあ、キミは」

弟「…………」

姉「寂しくなっちゃった?」

弟「…………」ぎゅ

姉「お父さんもお母さんも、いないもんね」

弟「何で」

姉「優しい優しいお母さんはキミが物心つく前に死んじゃったし、あのクソオヤジは……前にも話したでしょ?」

弟「……何で……ううぅ」

姉「よしよし、泣きな。不幸を嘆くなとは言うけど、耐えきれない時くらいあるもんな」

姉「ねえ」

弟「なあに?姉ちゃん」

姉「呼んでみただけー」

弟「何それ」

姉「フフフー♪かわいいなーキミは」

弟「何?いい加減にしてよ」

姉「大好きだよ、何があっても全力で守ってあげるからね?」

弟「何それ。……………まあ、僕も、大好きだけど………お姉ちゃんのこと」


彼氏「なあ、俺の知り合いでさあ、少年趣味のオヤジいるんだよね」

姉「えっ」

姉「ふ、ふーん。それで?」

彼氏「えぇ?まさか何が言いたいかわかんないとかないよねぇ?」

姉「えぇ……?わ、わっかんないナァ……どういうこと?」

彼氏「お前んとこのガキだよ。一晩30万出すっつってんだよ」

姉「ちょっっっっと理解しがたいんだけど。そんなのあたしが許すわけ……」

彼氏「ゴチャゴチャ言わずにガキ連れてこいや!!最近お前ワガママすぎ!?勝手に仕事したりヨォ!?俺への上がりどうした!?」

姉(バレてる……!?)


姉「痛っ………!!あ……う……あ、あんなに殴らなくても……いいのに」

弟「お帰り……え!?ど、どうしたの!?」

姉「は、はは……転んじゃって……」

シャーーーーーーーー

姉「イテテ……水が染みる……あちこち痣だらけになっちゃった………チクショウ」

弟「(ガチャ)姉ちゃん?」

姉「うわぁ!?まだ入って……あ……」

弟「その傷、どう見ても転んだんじゃないよね?」

姉「へ、変態!!でてけ!!フザケンナ!!」

弟「ちょ、姉ちゃ……僕は心配で……」

姉「見るな!!ばかぁ!!」ガチャン


姉(そーとー怪しまれてるだろうな……でもそんなこと気にしてる場合じゃない)

姉(なんとかしないと……なんとか……)

彼氏「あ?ガキ連れてこいっつったろーが。話聞いてた?」

姉「…………ねえ、あたしの体じゃダメなの?」

彼氏「ダメに決まってんだろうが!!オスのガキならお前みてぇな普通の女の10倍払ってくれるってんだぞ!?」

姉「な、なあ、その人に伝えてくんない?何でもするって、どんなプレイにも付き合うからって……」

彼氏「……ッチ、話だけ取り次いでやるよ。ただし最初の金額以下じゃ絶対無理だかんなっ!?」

姉「あぁ……うん、何でもするってちゃんと伝えてよ?」


彼氏「はい、はい、わかりました、あざーっす。いいってよ?本当に何でもやるんだろうなあ?」

姉「…………うん」


……………………

……………………

ゥァァァ…………

姉「げほ!えほ!おぇえ……」

姉「はぁ……はぁ……はぁ……(に、人間が、あんなこと……出来るなんて……)う゛!?おえええ」

姉「…………」

姉(あれからあたしはとある男の専属性奴隷のようになってしまった。)

姉(何でもさせられた。それこそ何でも。あんなことをさせられるなんて想像を絶していた)

姉(正直かなりキツイ……でも……)

弟「姉ちゃん?大丈夫?具合でも悪いの?今日は顔色も悪いし」

姉「(この子のためだ)ううん、何でもないよ。」

弟「本当にィ?……この前見た痣もそうだけど……もしかして、姉ちゃん、バイト先でひどいいじめとか……」

姉「なんでもないなんでもない!!心配しないでっての!!」

弟「ほんとにィ?」

姉「…………おいで」

弟「…………」

姉(ぎゅっ)

弟「…………」

姉「姉ちゃんが必ず守ってあげるからね……」


姉「うあぁぁ……もう……やめ……ああああああ!!いやあああ!!」

弟「姉ちゃん……」

姉「……なんだい?」

弟「僕って頼りにならない?」

姉「んん?どういう意味?」

弟「だって、本当のこと話してくれないじゃん」

姉「……大丈夫だよ、キミは何も気にしなくていいんだよ」

弟「でも……」

ガチャ

姉・弟「!?」

彼氏「ちーっす」ドカドカ

姉「お、お前、ここには来るなって……」

弟「姉ちゃん、誰?この人」

彼氏「いるじゃん、ガキ。なんで連れてこないの?」

姉「はあ!?」

姉「おっま!?あたし一人で十分だって話じゃなかったの!?」

彼氏「てめえ一人の体で稼げる金なんかタカが知れてんだよ。目玉商品が必要だろ?」

弟「なん……のこと?」

姉「てめえ!!ふざけんな!!……っく(逃げられるか?)」

彼氏「逃げようったってそうはいかね……」

姉「うっわあああああああ!!」ガシッ

彼氏「んお!?」

姉「逃げろ!!今のうちに!!」

弟「で、でも……」

彼氏「このアマァ!!」ボグゥ!

姉「ぐふ!」

弟「ね、姉ちゃんにひどいことするなああああああ!!」

ブス

彼氏「ぐえ……あ………て、てめえ……ッ!!」

姉「!?」

弟「あ……」

タッタッタッタッタッタッ……

姉「ハァ、ハァ、ハァ」

弟「ハァ、ハァ、ハァ」

姉「よし、一旦ストップ!ハァ、ハァ」

弟「ハァ……ハァ……あいつ、死んだかな?」

姉「ハァ……わからないよ」

弟「……で、どういうこと?」

姉「え?どうって……」

弟「あの男の言ってたこと。本当なの?」

姉「……ああ、うん、まあ……バイトって言ってたのはつまりそういうことだね、知られたくなかったナァ……」

弟「汚い……汚いよお姉ちゃん、そんなことしてお金作ってたなんて……」

姉「ハハ、だよねー」

弟「僕、お姉ちゃんのこと本当に慕ってたんだよ?売春してたなんて……どう思うかわかる?」

姉「……………………売春だけじゃないよ。盗みもやった。揺すりもやった」

弟「やだなあ……やだよ……もういい……もういいよ!!」ダッ

姉「あ……おい、待て!」

姉(あれから何日も経つ)

姉(ちきしょう、あの子どこ行ったっていうんだ……どうやって暮らしてるだろう)

姉(家に帰ってもあいつの死体しかなかったし……ハハ、もう逃げ回るしかないよね、これ……)

弟「姉ちゃん……」

姉「お前!?今までどうしてたんだ!?ああ、よかったよ、なんて偶然……」

弟「あのね、僕、お金盗んだ」

姉「……いいよ」

弟「変なおじさんに、泊めてもらったりした。体触られた」

姉「……そっか」

弟「人も……殺した。ウチに帰ったら、あいつ死んでて……僕、人殺しになっちゃったよ」

姉「もういいんだ!」ぎゅ

弟「……!」

姉「ねえ、逃げよう。二人でさ、誰にも見つからないところへ……他の街へ行こう」

弟「僕、悪い子なんだよ?いいの?」

姉「そんなの、あたしに比べたら全然だよ……ごめん、ごめん、こんな生活しかさせられなくなっちゃって……」

数年後

姉「おじさーん、ちょっと相談いいかな?こっち来てよ」

初老男性「ん?何かな?ムフフ」

ヒュ……

弟「オラァァ!」

ガツ!

初老男性「ぐふっ!?」

ガッ!バキ!ガッ!

姉「ちゃ、やめなって、死んじまうよ!お前毎回やり過ぎ!」

弟「ハァ、ハァ、だって姉ちゃん、こいつ俺の大事な姉ちゃんをキモい目で……」

姉「だからって……」

弟「大丈夫だよ、姉ちゃんは俺が守ってあげるから……」

姉「うん」


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