女「いらっしゃい、オナホ責めの世界へ。」 (98)




女「ねえ。今日の放課後、空いているかしら」



男「……おう?」


誘いは突然のことでした。
女さんは俺の幼馴染の友達で、しかし俺とはあまり仲良くない。

唐突だし、不思議だ。


男「空いてるけど、誘うなら幼馴染を誘えば良いんじゃないか?」

女「いえ、少し体力を使うことで。お願いしたいのだけれど」


本当に珍しいことだ。
彼女は、その立ち居振る舞いや性格からして、人にものを頼むくらいなら自分で解決しようとするたちだから。

しかし、体力を使うということは、力仕事の手伝いだろうか。


男「力仕事はな、ちょっと……」

女「初めは見ているだけでも構わないわ。内容は今言えないけれど、シンプルなものよ」




俺は首を縦に振っていた。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1455923606


放課後、帰り道を逸れて歩くふたりの姿があった。


学校の近くでは「あの女さんと帰ってる!」 とでも言いたいような好奇の視線を向けられるも、彼女自身は意に介した様子はなく、俺はやはりやりづらい。


男「こっちの方って、何かあったっけ?」

女「……」



帰り道からだいぶ外れるとその心配は消えるが、今度は何を頼まれるのか不安を煽る。
物静かでクールだが、何か危ないことに手を出すような倫理観に欠けた人ではないと思いたい。



女「幼馴染と、仲良くしているかしら」

男「え。ああ、まあ」

女「今日のことは、彼女には話さないでいて」

男「え、ど、どうして?」

女「……彼女も、もしかしたら参加したがるかもしれないからね」



ますます、分からない。
歩みは順調なようで、町並みからはどんどん離れていく。



女「ところで、貴方は」





女「オナホ責めを知っているかしら。」




…………。
脳みそがガン、と揺らされた。

清廉そうにも見えるその唇から紡がれた言の葉が、信じがたいように思う。
躊躇うことも恥らうこともなく投げ出された単語は、何か別の専門用語と聞きちがえたのかと俺を錯覚させた。


女「ああ、着くわね」

男「えっ、ちょっ」


その真偽を確かめることもできないまま、彼女はある敷地の中へ踏み入っていく。
廃工場だ。


俺の足は勝手に、彼女を追いかけて行ったのだ。


そのまま、やや大きめの倉庫に歩いていく彼女。

不法進入だとか、新手の美人局だとか、それとも分からない危険であったりだとか、その手のことは完璧に抜け落ちていた。
早足で横に並ぶ。

男「ちょ、ちょっと……」

女さんが、オナホ責め?
誰に? 俺に?

想像する。


手を見てみた。
細く、白い。
とても綺麗で、少し不健康だ。

脳内で往復させてみた。
それだけで、既に妖しい雰囲気を漂わせていた。

唇を見てみた。
薄く、桜色だ。

女「見れば分かるわ。こっちよ」

喋った。口の中が見えた。
舌の粘膜は柔らかそうで、嗅いでもない甘い匂いを想起してしまった。

先ほどの想像に唇をトッピングしてみた。
結果は犯罪級だった。



女「……。あまり質問しないのね」

男「え……それは、見なければ分からないと思って」

女「それもそうね」



余計なことを言わなければ興が削がれないだろう、早く、早くと思っていたから、慌てて返事をする。
俺の思考はとっくに期待で縫い付けられていた。




「それっ、それっ……!」
「く、ぅう。強いっ」



近付いた倉庫から、人の声が聞こえ始めた。


女「貴方にはある道に進んでもらいたいの」

男「っ」

女「大丈夫。始めたばかりの初心者は、貴方の他にもたくさんいるわ」



「すごーい! 本当にプルプルするんですねー! ……」
「ふふ、その調子よ。もっとテンポ良く。……」



ズボンが苦しい。
歩いて感じるほどに、興奮させられている。



「じゃあ、そろそろペースを上げますよ」
「えっ、まだ慣れてないのに……!」



女「さあ、開けるわよ。」

心の準備が出来ていなかった。けど、開く扉を止めることなんて出来るわけなかった。



ギィィ……





「ええぇーい!!」バチーン
「ふん! ふん! ふん!」ブルブルブル
「筋トレ筋トレ」ベチベチベチベチ
「バキュームパゥワアアア!!」ダムダムダム

男「……………………」

そこでは、少女たちが指にオナホールをはめて殴り合いをしていた。
どうやら、俺の知っている世界ではなかった。



女「これが、『オナホ責め』よ」


俺は、ある女の子の前に歩み寄った。
白い粉を手に付けて、尻をしきりに叩いている。



男「君は、何をしているんだい?」

「あ、これは据え置きホールの手入れですよ」


指をオナホに抜き差ししている女の子に声を掛けた。

「これはlow-shonという規格で測る、ホールのテストです」



俺は聞きまわるのをやめた。


うな垂れて、女のもとへ戻る。

女「どうかしら。私たちの活動は」

男「これは……………………何だ? 何なんだ?」



「ぃえあああ!!」
バジーン!
「くっ……さすが処女構造……!」
「一本! 勝負あり!」



男「なあ何だこれは!?」

女「『オナホ責め』よ。おそらく、次のオリンピックでも見られるようになるわ」

男「五輪汚すな!! これは俺の知ってるオナホ責めじゃない!!」

女「最初はみんな戸惑うわ。でも……あら?」


女がひとりの少女に歩いていく。


女「手持ち無沙汰なようね」

「あっ、先輩! お疲れ様です!」

女「丁度いいわ、貴方に『本当のオナホ責め』を見せてあげる。貴女、立ちなさい。手合わせしてあげるわ」

「ふえっ!? わ、私がですか!」



女は鞄の中からピンク色のオナホールを取り出す。
それを見る俺の目は、性的なものから果てしなく遠ざかっていた。
おそらく冷たい目をしていたと思う。



女「話題の問題作……『異世界での豊乳シリーズ』」

ざわっ!!

「そ、そんな、あの危険なホールを既に……!?」
「あの子、何秒持つかしらね」
「さすが、お姉様……!」

女「来なさい。開封してあげるわ」


ペッペー!
戦いを告げる笛が鳴る。


「女選手『異世界での豊乳シリーズ ゼロワン』!!」
「少女選手『古きは良きかな手作りオナホ』!!」


「両者、構えッ!!」

女「ふんっ」ツニュン…
少女「行きますっ!」ズニュ

「はじめっ!!」




男「……」ポカーン


「貴方、よく見ておきなさい。勝負は一瞬よ」

何か横から話しかけられてしまった。
嫌々連れて行かれた野球観戦より見たくない俺を他所に、解説が始まる。


「この『オナホ責め』の試合は
選手の指からオナホが抜ける、
選手が地面に膝を付く、
片方がそのようになるまで続くわ」

「許される攻撃は、オナホの有効部位によってもたらされる打撃のみよ。ほら……もう決着がつくわ」



少女「ああぅ……ぬ、抜けちゃう……!」もどしもどし

女「散りなさい。オナホ48手、突貫掌!!」


女「――」
男「……!!!」



スパアアアアン!!!



「ね?」

男「あ、あ……」

今、オナホールが伸びていた。女の指より、オナホのレンジより、遥かに長く……!?
オナホを戻すために両手を使っていたのが仇となり、防御不能な顔面にオナホの底部が直撃。少女はよろけ、そして。



少女「むきゅう……」アジーン



地に倒れ伏した。

ペペーッ!

「一本! 勝負あり!」

女「ふっ……更にナカを磨いて出直してきなさい」


「今の技はオナホ48手の中でも難易度の高い突貫掌ね。素早く突き出した指の慣性とオナホの締め付け力を利用して張力を生み、その一瞬だけ劇的にリーチを伸ばすの。力の加減が難しくて、軸ズレが発生すると狙いが逸れるし、何より過度な突き出しは貫通オナホ化を招いてしまう。そして摩擦力を活かしきるだけの指の力があって初めて成し得る技なのよ」


すごい講釈が聞こえるが全て無視し、勝者のもとへ歩み寄った。

女「……やっぱり、下らないかしら」

女「この部活、見ての通り部員は全員女子なの。男子ももちろん勧誘はしているんだけれども、皆微妙な顔をし、あるいは前屈みになりながら逃げるように消えていったわ……」

女「無理強いは、できないから、私……男くんの好きなようにし」



ズニュウッ!!



女「!!?」

男「……ふむ」

初めてオナホの中に指を挿入れた。なるほど、こんな感触なのか。

「すご、太い///」
「なんて深度なの……!?」
「粗削りだけど、良い眼をしてるじゃない」





男「よろしく頼むよ、女さん」

これが人生を間違えた瞬間であった。



それからというもの、俺の日常はピンク色に染まることとなった。
ああ、もちろん白い素材や透明のオナホもあります。


男「なあ、これの新素材がさ」

女「がっ、学校では話しかけないでって言ってるでしょう……///」




女「~っ、しょうがないわね。よく産地を見なさい、それは中国製よ。粗悪品と決めつけるには早いけれど、歴代の選手が愛用したオナホはすべて日本製のオナホなの」

男「なるほどな、参考になったよ」

女「ふふ、お役に立てたかしら……頑張ってね。」



「男があの女さんと仲良くしてる」
「いつ口説かれたんだろーね」
「高嶺の花を気取ってたのに……」



幼「おんなー、やっほー!」

幼「男と仲良ししてるんだ~?」

女「へっ? お、幼ちゃん。そんなことないわ、少し話していただけよ……」

幼「あらあら、ふーん?」


そして、放課後は全力でオナホ責めに打ち込む。



男「ここでひねって……ああっ!?」


プルンッ!


「ありゃ、すっぽ抜けちゃった? まだまだね」

ビタンビタン……

男「く、くそ……!! 精進します!!」



「ちょっと、新入部員! 洗いっぱなしじゃなくてBBYパウダーを塗っとけって何度言ったら分かるのよ!」

男「は、はい! ただいま!!」



男「はぁ、はぁ……」

「ふふ、男くん♪ 休憩だってさ、私のlow-shon飲む?」

男「うっ、え、遠慮しときます!」
男(か、間接キス……///)

「飲んでも安全なのに……」ゴクゴク

女「……。男くん、あとでオナホ腕立て100セットね」

男「ええ!? な、なんで!?」




俺は充足感に満たされていた。
冷静に見ればすごい日々であった。


ある休日のことである。
今日は、部長である女さんと町に出かけることになっていた。


男(女さんと買い物……女さんとデート……)

女「あら。もう来てたのね」

男「へぁ!? お、女さん」


普段着の彼女を初めて見る。
貞淑かつ楚々としていて、オナホ責めをしている時の凍るような鋭さは鳴りをひそめている。


女「時間どおりに来たはずなんだけど……待たせてしまったかしら」

男「え! いや、待ってないよ! 気にしないで!」


女「……わたしも、早く来れば良かったな」


男「え? 女さん、今何か言った?」

女「っ!? い、言ってないわ。いいから早く行くわよ!」

男「ちょ、待ってー!」



俺が惹かれるようになってしまったのは、その凛々しい姿だけれど……。
今の姿も素敵だと思ってしまうのは、既に馬鹿になっているからなのかもしれない。


男「ところで、今日はどこに行くつもりだったんだ?」

女「ふふ……貴方の『嫁オナホ』を探しに。」

男「よ、『嫁オナホ』……!」


説明しよう 嫁オナホとはつまるところ自分が一番手足として嫁のように愛情を注げるオナホールの事であり もっともヘビロテする大切なオナホのことをオナホーラーの中でそう呼ぶとかなんとか


女「今日はここに行こうと思うの」

男「えっ!? ここは、だって……!」

女「そうよ、A-DLTショップ。選ばれし者だけが手に取ることのできるオナホの並ぶ店」

女「過去に、人気すぎて何度も通報されたほどの名店よ……」



男「ま、待ってくれ! 俺はまだD(童貞)クラスで、A(ええぞ!)クラスのホールを扱う技量は……!」



女「……男くんはこの1ヶ月間、必死に練習してきたわね。」

女「私、ずっと見ていたもの。もう貴方はそれくらいの実力にある。昇格試験なんて飾りよ、私が保証するわ」

男「そんなこと……」

女「ふふ、良いホールに触れることも大切なことよ。さあ、行きましょう」




いらっしゃいませー!


…………

ありがとうございましたー!



女「良かったわね、良いオナホが見つかって」

新しいオナホを見て、満面の笑みを浮かべる女さん。

男「ああ。これが、俺のパートナーになるオナホ……」



女「帰ったら忘れずに手入れして、いっぱい話しかけてあげなさい。」

男「えっ。女さんはそうしてるの?」

女「ええ、毎晩のようにそうしてるわ」

男「分かった、俺もそうするよ」





俺は高級店の雰囲気に気圧される中で、あるオナホールのことが気になっていた。
俺の器ではないのだが、何故か頭から離れなかった……。




更に1ヶ月が経つころ……。



男「ここが、ついに……!」

女「ええ。私も、驚いているわ――」


「ホントに、来ちゃったんだね」
「なんだか夢みたい……」
「やだ、ちょっと泣きそ」




激しいB地区予選を勝ち抜いた者だけが、その地を踏むことを許される。
全国大会の結集地、その名も『直立競技場』!!




女「みんな、戦いはこれからよ。ここまで来たんだもの、最後まで勝ち抜きましょう」

男「……いつになく、燃えてるな。ああ、俺も同じ気持ちだ」

「うん、みんななら大丈夫、絶対」
「私、チンピオンになって帰りたい!」
「お願い、託したよ……!」


それぞれの想いが、掌とともに重なる!


女「行くわよ!」


オオーッ!!



初戦……。


「大会のルールはB地区予選と同じ?」
「うん。3対3で『オナホ責め』をして、2人勝者が出た時点で勝ち抜きよ」



少女「はわわ、全国区……」

男「……責任重大だ」

女「ふたりとも、大きく構えなさい。貴方たちには戦えるだけの力があるわ」



「そうよ! せっかくレギュラーを持っていったんだから、私の分まで……!」
「頑張れー少女ちゃん!」
「しっかりね、男くん」



…………


少女「……ううう、負けてしまいましたぁぁ」

男「――っ」ギリッ

女「気にしないで良いのよ、ふたりとも」

男「女さん」
少女「うううっ……」


俺は、女さんの不安げな瞳を見逃さなかった。
部長として、常に皆を引っ張らなければならない重責に加え……夢に見た舞台の緊張、憧れ、恐怖が彼女を押し潰している。

このまま、女さんが戦えないままに帰るのか?
それは嫌だ。




(今、勝ちたい!!!)




一念が俺に力をくれる。
応えろ、オナホ。
お前の力を貸してくれ!




「中堅戦!」


「えーマジDランク!?」
「キモーイ」
「Dランクが許されるのは小学生までだよねー」
「キャハハハハ」


「ふん、楽勝ね」
男「――」


「くそ、あいつらめぇ~……!」
「男くん、やっちゃえそんなヤツ!!」
「お願い、お願い……!」



「試合開始!」
「オナホよん」



男「オナホ48手、即威氣(ソクイキ)」





スパアアアアン!!!




ボチャッ!

「……え?」

男「空気を抜いてこい。話はそれからだ」


ペペーッ!

「一本! 勝負あり!」
「勝者、男選手!」


ワアアアアア!!


「な、何よあれ……」
「見えた?」
「み、見えなかった……」

「やーりぃ!」
「っしゃあああ!!」
「よ、良かった……」



ガチャ。



少女「お、男くん」
女「結果は……?」

男「女さん、次を頼むよ」ポン

少女「あ、ありがとうございます……!」
女「……よしっ」

……

「ところで、今の技は?」
「オナホ48手、即威氣……最上位の技よ。敵のオナホ固有振動数に超振動させたオナホを、一瞬で叩きつけることで共振、敵オナホの内部の空気を膨張させ破裂させるわ」
「す、すごい……」


少女「あの、本当にありがとうございました」

男「ははは、俺もまだまださ……コイツの力を完全には引き出せていない。次も頑張ろう」

少女「え……でも……次……」

男「――俺は信じてるぜ」



ガチャ。



男「おう、お疲れ」

女「どうも」

少女「け、結果は!」

男「さ、部長。2回戦の準備をしようぜ。」

女「! ふふ、そうね……!」

少女「えへへへ。みんなに伝えてきます!」





控え室までのほんの短い廊下を、ふたりきりで歩く。
自然と、目があった。

女「ありがとう……」

男「どうした?」

女「私……貴方が居なければ、ここに立てていなかったから……」

男「俺がいなくたって、ウチのオナホ責め部は十分強いじゃないか。きっとここに来れたさ」


女「違う!」


女「ちがうの……もし貴方が、居てくれなかったら、私、怖くて、立てなかっただろうって……」

女「今の試合も、膝から折れてしまいそうで、それでも……貴方が肩を叩いてくれたこと……思い出したら、また立ち上がれたの」

男「……」
女「……」

男「ありがとう」

女「……どうして?」

男「俺を、この世界に連れてきてくれて。感謝してる」

女「! まったく、貴方という人は……ふふ」


重症だった。



2回戦……

男「それ、BBYパウダーの塗りが不十分だな? でえええい!!」ブルンブルン


3回戦……

少女「手作りにも、意地があるんですっ……!」ビターン!


準々決勝……

女「私は、負けない……私だけは、負けられない……!!」デムンデムンデムンデムン


準決勝……

男「……。わりぃ」
少女「あわわ、男さん……」

女「あら、ちょうど出番を持ってきてくれたのね。ふふ、良いわよ……!」プルーン!






ワアアアアアアアアアア!!!……


「本日の試合は以上となります。決勝戦は明日行われますので、進出が決定した高校の代表者は本部にお集まりくださ……」

男「女さん」

女「……」ポロポロ






男「女さん、呼ばれたよ」

女「! ご、ごめんなさい。行ってくるわ」ゴシゴシ

男「ったく、泣くのが早いって……」

「勝ち残れたんだね、私たち」
「みんなー、お疲れー!!」
「ハメてた指は大丈夫?」

少女「あわ、あわわわわ……」

男「ははは……」



はしゃぎたてる部員たちに苦笑いし、嫁オナホを撫でた。
やっぱり、お前はかわいいピンクだぜ。




決勝戦。



「頑張れー少女ちゃん!」
「行けー、やっちゃえー!!」
「大丈夫かな……」


少女「あわ、あわあわわわわ……」カチコチ



ペッペー!

「先鋒戦!」


「少女選手『古いけど良い感じの手作りオナホ』!!」
「ロン毛選手『尾行幻視 ~ストーキングファントム~』!!」


「両者、構えッ!!」

少女「いいいいいきますっ」ズニュ
ロン毛「………………地獄を見せてあげる」グチョオ




少女(あれ……この相手、BBYパウダーが一切付いていない?)

「はじめっ!!」





……

男「ずいぶん、長くかかっているな……」

ウワァ……

男「っ、決着がついたか?」

女「どうなったかしらね」



ガチャン!



係員「先ほどの試合、ドクターストップにより、ロン毛選手の勝ちとなりました!」


女「!?」
男「おい! こっちの負けってのは分かったが、ドクターストップってどういう……」


係員「それが、宇宙一柔らかい素材を顔面に押し付けられ、窒息……」

男「クソッ!! これがあいつらのやり方だってのか!!」ガンッ!

女「……度し難いわね」

係員「けれど……窒息してもなお立ち続け、意識を失ってなお、仁王立ちし続けていました」

男「もういい。もう、いい……」





男「女!!」



女「!」(よ、呼び捨て……?///)


男「俺はオナホ責めを始めたばかりのヒヨッコで、正直この舞台に立てているのは奇跡のような事だと思っている。俺は、努力をずっと続けてきた女が……オナホ責めという道において、報われるべきだと思っているんだ」


女「!!」ブンブンブンブン

男「いいや。お前は最高のオナホーラーだ。俺はそれを証明したい」

女「そんな、こと」ポロ

男「俺はお前に笑っていて欲しい。最後に女が笑っていて欲しい。」


男「だから……勝たせてやる。ここで、晴れ舞台にも立たせられずに終わらせなんかしない!!」

女「いいのに、っ……ひぐっ……」ポロポロ









男「女。準備をしてて、俺のことを待っていてくれ。」


ザッ!!


男「行くぞ、オナホール!!」ズニュン!




ワー ワー ワー!!!



ペッペー!

「中堅戦!」


「男選手『刺々しい妹』!!」
「巨乳選手『TENGOKU ビープスロートカップ』!!」


男(……カップホール! 柔軟性と密着性を捨てた代わりに、エアークッションによる防御力とプラスチックアーマーによる再挿入の素早さを特徴とした、長期戦用のオナホール!!)

男(素早く試合を決めたいところだが、カップホール特有の弱点をバキュームシールという追加外装によりカバーしているのが、老舗かつトレンディなTENGOKUシリーズ)

男(そして、オナホーラーは女さんと同じAクラス。どう戦う……?)



「両者、構えッ!!」

男「……負けられない!」ズチュ
巨乳「いっきまっすよ~」カッポン



「はじめっ!!」

男「でえええええああ!!」
巨乳「え~いっ!」


ブルルルルルンッ!!
速攻を仕掛けた俺の、激しい肉閃が波打つ!!


男「ここで勝負を付けさせてもらう……!」プニュニュ…!
巨乳「ふふ、すごいんですねぇ~」ムニーン



相手は余裕の表情……重量級の肉厚を持ってしても、紅白の牙城を崩すには至らないというのか?
まだだ!!

男「猛れ妹、うおおおおお!!」


……


ガツン!
ブルン!


ズニュニュニュン!!!


男「はっ、はぁ、はぁ……!」

巨乳「あ、抜けてきちゃいました~」


カツン!


相手は軽くしゃがむと、地面にオナホを突き立てて再挿入を行う。隙がない。

これだ……このサイクルを崩さなければ、先にこちらの精力が尽きてしまう。

密着性と締め付け力の強さが仇となり、俺の指は強い痺れと痛みに襲われていた。
肉厚の共振効果も、プラスチックアーマーとエアークッションの二段構えには通用していない。


巨乳「うふふ~。おわりですか~?」


この数ヶ月、素人なりに培ってきたオナホの知識を総動員するも、既に頭まで酸素が回らない。


巨乳「じゃ、こっちから~♪」ブンッ
男「!」


ゴキッ……!!


男「ガッ……は!!」

紅白の鎧がわき腹を打つ!


鈍い痛みと止まる呼気。
搔き消える思考に千切れかけの希望。


男「……っ、……!! ……!!」


膝が震える。
俺は何故立っているのだ。
分からない。
考えられない。
辛い、痛い、逃げ出したい。

そんなものに塗り潰されてしまう……
その時。



「ったく。ホント駄目兄貴なんだからっ」



俺の指を「キュン……♡」と締め付ける感触が、途切れかけた意識の中を駆け巡った……!


……………………

…………

……


ねえ……バカ兄貴。
ここで、終わっちゃうの?

……バカじゃないの。こんな途中で。



ずっと練習してた、あの日々はなんだったの?

自分への誓いは?
女さんとの約束は?

ねえ、兄貴……。



言ったじゃない。
言ってたじゃない……毎晩。



『これからよろしくな、刺々しい妹。だっけ』
『えーと検索検索……このスキンの手入れ方法は……』
『今日もありがとうな、妹さんよ』
『うわあああBBYパウダー切らしたああっ!!』
『おーい、お疲れー。』


『また明日も、よろしく頼むよ。』


馬鹿。
馬鹿馬鹿、このバカっ!
応えてよっ、馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿バカあにきぃ!!

……

男「……オナホの……」

巨乳「?」




男「……オナホの声が、聞こえたんだ……」




巨乳「……。???、??」

気の毒な目で見られても、もう迷いはしない。




「覚醒の時よ、兄貴! 三度求めるその時に、あたしの肌は目を醒ます!!」

男「応えろ、俺の妹 New ver!!!」


ブルン……
ブルンブルン、
ブルルルルル……!!


カッ!!!




男「圧倒的肉厚!」
妹「太ってないし!」


バシイイイン!!


男「圧倒的振動!!」
妹「揺れるほど無いし!!」



ズキャアアアン!!



巨乳「っ!! ああウッ!! そ、そんな……!!」
男「覚えていろ。使い捨てじゃないから、成長するんだ……!」



男「いっけえええええ」
妹「きょぬーは、死ねえええええ!!!」

ベチイイイイインン!!!

巨乳「きゃあああああああッ!!」



――ドサッ!

ペペーッ!

「一本! 勝負あり!」

ウワアアアアアア!!!


男「今の俺、最高にkoolだろ……?」
妹「うっさい! べっ、別に兄貴のことなんか好きじゃないんだからねっ!」


「な、無名の弱小校に、1敗……!?」
「あのD野郎……何者!?」
「そんな、刺々しい妹のスペックはそこまで高くないはずなのに!」

「わ、私たち、勝ったの……?」
「なんか、凄かったね……」
「男くんはどうしちゃったんだろう……」



ガチャ。


男「はぁ、はぁ、はぁ……!」

女「男くんっ。無事なのっ?」

男「っ、へへ、心配するなよ。目が赤いぞ」

女「!? バカっ」ペチン




「第一試合、第二試合が長引いたため、第三試合の開始時刻は14:00からとなります。各自、昼食を取ってください」




女「あ……」

男「へえー、試合まだあるんだってな。さ、ゆっくり飯でもつまもうぜ」

女「ありがとう……」

男「約束だからな」


「……部長」



「ああん? 負けたのかよ……最後の対戦相手は?」



「ランクA・女、良家に生まれながら、厳しい教育への反骨心よりオナホ責めの世界に身を投じた生粋のお嬢様」
「公式対戦記録は288勝7敗。敗北した相手にも、あとから必ずリベンジを果たしているそうです」




「そうか……なら、ここで早いうちに摘み取っておかないとなぁ……くっくっ」
「負けず嫌いのプライドも、ズタズタに引き裂いて……な」




「やりますか?」


「ああ。やれ」


「承知いたしました」




惨劇は、昼食のあとに起きていた。



女「では、私の嫁ホを……!!!?」

男「ど、どうした女……。っ!!!」



カバンの中に入れていた女さんの嫁ホが、グチャグチャに溶断されている。
これは……協会で禁止されている違法改造用具「半田ごて」を利用した工作行為……!!!



男「よ、よくも女さんの大切な大切なオナホを……!! これがオナホを愛するものがする事なのか!!」

女「そ、そん、な……」ガックシ



…………

「部長。完了しました。換えのオナホは所持していない模様です」


「じゃあ、幕切れかぁ。あばよ雑魚、あたしたちは忍び。戦いはとっくに始まってたんだよ……くっくっ」
「決勝を戦えないまま終わる青春……きっと立ち上がれまい」


「ま、まだ手はあるよ! ふたりのオナホを借りよう!」

女「……本大会に登録された出場オナホは、譲渡できない決まりよ。男くんや、少女ちゃんのオナホは、……」

「な、なら私たち」
「も、持ってる?」
「持ってない……」
「こんな事になるとは思わなくて、ごめんなさい」

女「もう……いいのよ。すべて、管理を怠った私の責任だわ……」

「だ、だめ! ここまで来たのに、諦められないよ! 誰か観客の中にオナホを持ってる人がいれば、それを借りて……!」
「分かった!」
「みんな、走って! 急いで!!」


女「み、みんな、もう、いいの……」

女「ねえ男くんっ」

……



女「男くん、私を見放したのね……」




「何か小娘が走っているが」

「問題ありません。彼女らの手にオナホが渡ることはないでしょう……決勝戦の日は私たちと奴らしか居ない。少し考えれば分かるものを」

「くっくっ、滑稽だな」



……………………



男「はっ、はっ、はっ!」

男「う、ぐ……!」

先にやられた、あばらの傷が痛む。
それでも、走る。
誰のためでもなく、自分のために。
自分が認めたその人を、もう一度立ち上がらせるために。

男「はっ、はっ、……っ、はあっ、はあっ!」



タッタッタッタッ……




「試合開始15分前です。出場する選手は本部に集合してください」



「くそ、なんで見つからないの……!?」
「誰かひとりくらいオナホ持っててもおかしくないのに!」
「もう一度探そう! 諦めたくない!」

女「……」

「あ、あたし本部に行ってくる。ダメかもしれないけど、事情とりあえず話してくるっ」
「お願い! こんな肝心な時に、あの新入部員はどこで何してるのよ……!」



…………


男「っ、っ、ふうっ、」

いらっしゃいませー!

男「ど、どこだ、あの時感じた確かな香りは……!」



ダン!!


男「これをッ!!」



店主「これは、お前の持つ器じゃねえ。帰りな」

男「俺じゃなくてっ、これを必要とする人がいるんです!!」

店主「むっ……」

男「俺は、このオナホの持ち主を知ってます。これに挿入すべき人を知っています」



男「お願いします!! このオナホを、俺にください!!」



店主「――代償は、高くつくぞ」

男「知ってます」

俺はカッターナイフを取り出し、突き立てる。

男「……っ」

店主「ふん。切れねえか?」

男「切れますっ、切ります! うああああっ!!」










ありがとうございましたー!

店主「……毎度あり、坊主」



「試合開始5分前になりました。出場選手は準備をお願いいたします」



「…………」
「観客全員に、聞いてきたよ」
「試合時間、変えられないって……」



「……………………」
女「……」



女「もう、帰りましょう」

「女さん……」
「そんな、あんなに頑張ってたのに……」
「もう、ダメなの……?」



タッタッタッタッ……!!



男「女さんッ!!!」







女「っ?」パッ

「ちょ、ちょっとあんた今までどこに」

男「これを……!」

女「これ、新しいオナホールっ」

「ショップまで走って行ってきたの!?」
「これは、なるほど……」
「でも、決勝の相手に初めて触るオナホじゃ」

女「そうよ……もう、どうせ私の腕では……」


男「使うか、使わないかは女さんが決めてくれ。頼む」


ドサッ……


「男くん!? しっかり!」
「わき腹の怪我、完治してないのに思い切り走ってきて、それで……」
「早く、救護スタッフを!」


男「おれ、はこのオナホを、付けて戦う女さんが……見たい……」



視界が霞む。
誰もの声が遠く聞こえる中で、かろうじて聞き取れる声がある。

女「!!! ちょっと待ちなさい! 貴方、その封筒の傷跡、まさか……!?」

男「いいのさ。別に……」

女「貴方、一年に一度しかない『お年玉』を私のために!!?」




女「…………」ポロポロ

女「…….」グシッ

女「」ゴシゴシ




女「BBYパウダーを控え室に!! 出るわよ!!」
「試合開始、1分前です! 準備をお願いします!」




「さて、出てくるか……?」



女「…………」ガチャ

「ふん、潔い事だ……」

女「ふっ」プルン

「!? オナホは所持していなかった筈では」



「なっ、確かにこの手で始末したはず……!」
「けれど、あの女はAランク。しかも慣れないオナホ」
「我らが部長は、最強のS(しゅごい)ランク。勝てる道理はあるまい」

「あのオナホ、男くんが見繕ってきたんだね。うん、似合ってる」
「お疲れ、新入部員。やるじゃない」
「まだ、終わりじゃないよね。きっと、奇跡を起こしてくれるよね……!」



ペッペー!

「優勝決定戦!」


「女選手『超高校級のお嬢様ポテンシャル』!!」
「くノ一選手『くノ一インポ ダブル肉手裏剣』!!」


「両者、構えッ!!」


女「……行くわよ」クチュッ…
くノ一「気に入らねえな、その面」ズムン


「はじめっ!!」




女(知らないオナホね。ダブル肉手裏剣……?)



女は新しいオナホの感触を確かめながら、くノ一の力量を見定める。
くノ一は女の様子を伺いながら、微動だにせず出方を待つ。


先に仕掛けたのは女だった。


女「試し打ち、させて貰おうかしら……!」


パァン!


オナホ同士を交え、軽く高い音が響く。
女(ボリューム感と内部の構造とは裏腹の、軽量ホールなのかしら……?)



そして、試合が動き始める。



くノ一「ご協力、感謝してやるよ」



くノ一のオナホが、受けた打撃によって怪しく揺れる。



くノ一「あたしからも、仕掛けてやる。分身の術!!」
女「……!?」


その時、くノ一のオナホが白と桃色に分かれ、そして……。



バシィン!!
ビシィン!!



ずざざざ……
女「っ、今のは!?」

くノ一「お前には知る由もない。ここで消えろ」

女に再び2本のオナホが襲い掛かる!


ベチン!
ビシ!バシ!
ベニュッ!!


女「うっ、くう……あ、んんっ……!!」

1本のオナホで防御しきれないのは自明の理……蓄積していくダメージが、確実に動きを鈍くしていく。


「……当然か」
「番狂わせが起きたとすれば、戦いになっている事、だな」
「あれでAランクとはなぁ」


「部長、負けないで……!」
「頑張れ、頑張れ……!」
「あんなヤツら、ボコボコにしちゃってください!!」



バシイイイン!!



女「あぐっ!!」ガクン

くノ一「肉手裏剣の味はどうだ。重いだろう」

女「く、くう……」

折れかけた膝に喝を入れ、無策のままでも立ち上がる。
しかし、状況は好転しない。


バシイイイン!!
バシイイイン!!


女「っ、ぐ……」

くノ一「折れて尽きるまで、何度でも来い。二度とこの地に立とうと思えないようにしてやろう……」

女「まだ、まだ」







女「っく」
女「あ、っふ」
女「ぐは……っ!」



「ぶ、部長!!」
「なにあれ、何で2本っ」
「あれがSランクの力なの……!?」



男「……あれは、オナホと自身の結び付きによって生まれた力。実際にくノ一である相手が手裏剣を使うから、あのような恐ろしい術を使えるんだ」

「! ダメだよ寝てないとっ」

男「見届けたいんだ。俺の、日々追いかけた姿を」

「でもこのままじゃ負けちゃうわ!!」
「何か、何か方法はないの……!?」

男「俺は知ってる。同じ力が、女さんにも宿っているって事を」

「え……?」



男「オナホの、声を聞くんだ」



女「はぁ、はぁ、っごふ」

くノ一「良いザマだ。もう諦めたらどうだ」

ヒュンヒュンヒュンヒュン!!

女「っ……!」
女(風を切る音はオナホ1つ分、あれは、なにが違う?)





女「まるで、オナホと貴方が一体化しているかのような……」

くノ一「!!」




くノ一「やはり、ここで潰さねばならないようだな!!」ブンブンブン

女「くっ!!」バチン!



女(オナホと、一体化……)

女(私は、このオナホに何を重ねる?)

女(オナホは、私に何を与えてくれる?)



オナホは、家から逃げ出した惨めな私に……それでも力を与えてくれた。
私が私であるための、強さと気高さと美しさを!



女(私は……お嬢様として生きる!!)カッ



ベチッ!!



くノ一「……」

今日初めて、分身の術が2本とも跳ね返された。
女の瞳は、光を失ってはいない!

くノ一「てめえ!」





男「――そう、オナホとシンクロするんだ。」




くノ一「喰らえッ!」

女(感じる……見える……)



バシィン!!



女「分身の術、確かに破ったわよ」

くノ一「……」

女「もう一本の筒が桃色の時点で早くに気付くべきだったわ。そのオナホール、二重構造ね」

くノ一「それがどうした。世にありふれた構造だろう」



女「貴方の分身の術は、各色ごとに反射して目に届く光の波長を見切るもの。2種類の振動を自由にコントロールして、都合の良い場所へ、都合の良い色に見せていただけ」

女「最初から、オナホールはずっと1本。ならば、どちらの残像も本体ではなく、2つの残像の間にある虚空が正解よ」





女「さて、そんな浅知恵なのだけど、どうかしら?」

くノ一「……褒めてやるよ」


女「ふふ、嬉しいわね。けれど」

くノ一「当たり前だ。勝ち誇るにはまだ早い」

女「私も全力で……いえ。今からの私は、これまでの私も知らない私……」



女「言わば『潜在能力(ポテンシャル)』」



くノ一「っ」

オナホとのシンクロ率が、少しずつ上がっていく。
目の前の相手と、同じステージに登ろうとしている。


その嫋やかな指と選び抜かれた素材は、混じり、融け合うような感覚をもたらす。

彼女の中の秘めていた『お嬢様』が、オナホールを通じて発露する……!




そのオナホシンクロ率、100%!!




女「……退きなさい」


試合会場の空気が、一変する。

くノ一「これは――」

「はぁっ――」
「部長、綺麗――」
「なんて、姿――」

男「ああ――」


見よ!!
桜色の肉を指に纏う女は、美しい!!!



くノ一「……。どうやら、あたしも全力で行くしかなくなったみてえだな」



そして、くノ一がオナホをはめ直す。
それは鋭く暗器の如く、壮絶なまでに輝きを増す!



これで勝負が決まる!
そう確信するまでもなく、輝きの一瞬はただこの時だけなのだと、人類は悟るのだ!



くノ一「オナホ裏48手、最終奥義……千手官能!!」



「「「「「!!!」」」」」



会場の誰もが驚愕する。
そして思い知る、本当に手とオナホが千に増えたのだと!

女「……来なさい」



襲い掛かる、ピンクと白の重打撃!!
注ぐ豪雨に逃げ場はなく、すさぶ吹雪に策もなし!!
女は、死ぬのだ!!

なれば……




死を越えるより他になし!!

女「オナホ48手、最終秘伝番外……!!」


女(みんな……)

少女「――」
「――」
「――」
「――」

……
…………
……………………



男「――」
女(心より、御礼を申し上げますわ)





女「恩万光!!!!」



……









たったったっ。

男「こんな所に居たのか」

女「……。男くん」

男「祝勝会、主役がいなくてどうするんだよ。ほら、みんな待ってるぜ」

女「少しだけ、夜風に当たりたくて……」







男「隣、いいか?」

女「ええ。座って」



女「今にしてみると、貴方に聞きたい事ができたの」

男「聞きたい事って?」

女「どうして、私が良家の出身である事を、見抜いていたのかと……」




男「……。女さんはな、俺の憧れなんだ」

女「っ。そんな、ものかしら」

男「そうさ。だからずっと、傍でオナホ責めを見てきた。それで気付いた事があるんだ、女さんは激しいオナホ責めをしている時だけ、心の底から、本来の女さんでいられるって事を」

女「……バレてた、のね」

男「一番最初、はじまりの時。女さんが初めてオナホ責めをする所を見たあの時から、俺はずっと……ずっと」


女『散りなさい。オナホ48手、突貫掌!! ――』
男『……!!!』






男「ずっと、女さんに惹かれていたんだ。」



女「っ!?///」




女「な、なんで? ど、どうして?///」



男「だって、女さんが魅力的だったから……」

女「!!?///」ボンッ!

男「綺麗で、可憐で、愛らしくて、淑やかで、しなやかで、強くて。まるで、本物のお嬢様みたいだって、ずっと思ってた」

女「ななな、何を言ってるのよ男くん……!!」

男「そしたら本物のお嬢様だったわけで、アハハ。ごめんな、知ってたわけじゃなかったんだ」





男「でも、あのオナホール一番女さんに似合うって思ったんだ……ねえ女さん、今オナホ持ってる?」

女「え、ええ。これかしら」ゴソゴソ

男「本当はあんな切羽詰まった形じゃなくて、ちゃんと改まって渡したかったんだけどさ。」



女さんから、オナホール『超高校級のお嬢様ポテンシャル』を受け取り、そして。









男「大好きだ。女さん」ツニュン…

そっと……左の薬指に挿しこんだ。




女「――!!!」



男「返事はあとでも良いさ。みんな待ってるから……っ!?」

女「ま、待ちなさい!!」

裾を強く引っ張られた!



女「男くん……」

男「お、女さん?」

女さんはとても大切そうに、薬指のオナホールを抱き締めている。

女「私と一緒に居たかったら……呼び捨てにする事! これは命令よ!///」

男「え。そ、それって」




女「私も大好きよ……男」




男「女っ」

女「おとこ……んっ」



むちゅん……♡







指からそっと引き離す。
どちらからともなく、オナホの口でキスをした。


妹(ふんっ。……幸せになりなさいよ)





「ちょっとー遅かったじゃない! ナニしてたのよ!」
「あっためたオナホ、冷めちゃったよう」
「まあまあ。今日という最高の日を、部長の言葉で締めくくってください♪」

女「そ、そうね……///」
男「頼むぜ、女」









女「わたくし、男が好きですっ!!」

男「!!?」

夜は更けていく……。


…………………



あれから。

膣内有数の強豪校として、まさかの優勝デビューを果たしたウチのオナホ責め部は、今度は追われる立場として厳しい研鑽の日々を過ごしていたのだった。

女「指の締めが甘い!! 出直しなさい!!」
男「おいおい誰だコレ、BBYパウダーはすぐに付けるんだ。こういうところの管理をキチッとしないと、大事な時にオナホは応えてくれないぞー」

後進を鍛えながら自らも高みを目指すストイックな時間は苦しい。でも、傍らにいつも居てくれる存在のおかげで、これからどんな事でも乗り越えられる気がするんだ。





あと、少し変わった事もある。
付き合うようになった、俺と女の関係性もだ。



男「なぁ。家に遊びに来ないかって理屈は分かるし、部屋に招くのも分からんではないが」

女「……」

男「どうしてベッドに枕がふたつあるんだ?」

女「……///」


女の部屋は豪邸の中にありながらちょうど良い広さで、気品ある調度品や可愛らしい花々が飾られている、お嬢様らしい部屋だった。




女は何故か、ベッドに黙って寝ている。




男「ところであのメーカーから出た新作のオナホがさぁ」

女「~~!! 空気を、読みなさいっ!!///」



バチーン!!



Sランクのオナホーラーが繰り出した一撃は、無警戒な俺の意識を奪うのに十分であった。



カチャ、カチャ


男「ん……」

あれ、俺は……確か、女の家に呼ばれて、部屋で張り倒されて……
あれ、下半身が涼しい……?

男「ん? んんっ!!?」



ぬ、脱がされてる!
しかも腕に手錠が!



女「そんなにオナホが好きなら、オナホで遊んでいれば良いのよ……!!」

女が、測定用のlow-shonをオナホに注いでいく。そして俺の股間に? 近付け……!?

男「ちょっ、待てっ! 早まるなああ///」




ズニュン!!




お、俺のあそこがオナホに挿入ってしまった……!?
こ、こんな事ってあり得るのか!!?



女「……いつまで経っても、先に進めないんだもの。調べたのよ、彼氏とのマンネリ解消にオナホールは有効って」

女「それで、男の人のココを、オナホで包むって///」



にゅち……にゅち……
女の腕が上下に動く!

これは企画を測るための道具で、中のミゾは指をホールドするための内部構造なのに!
こ、こんなモノで感じてしまうなんて……!?

男(オナホールは戦いの道具、オナホールは戦いの道具、っ!)



女「ふふ、おおきく……なってきたわよ。感じちゃうんだ……」



くちゅ、くちゅくちゅ……♡


俺たちにとって大事なオナホールが、性的なものに汚されてしまう屈辱感。
そして、意外性に流されたまま反応し始めてしまう身体の背徳感。

ゆ、指への負担を軽減する為のゆるふわ構造が、背筋に甘い痺れを!

男「ふ、ふぁぁ……!」

女「やだ、そんな声……ふふっ」


女「あーあ、こんなに大きくしちゃって……調整用ディルドーでも、こんなに大きいのは使わないわよ……?」

男「や、やめろ、っ、言うなっ!?」

女「ふふっ、オナホで感じるなんて。最低ね……♡」


女の動きが、直線的な上下動から変化し始める。
挿入れた指の感触をチェックする時の動きみたいに、くにくにと奥の方をひねって……!?


男「っ! ああっ!」

女「ビクビクしてるわよ? 大丈夫?」



くにゅん、くちくち、ちゅぷぷぷ……♡



男「ああぁ、うああ、ダメ、ダメだそれっ」

女「オナホ責めで、いくら叩かれても諦めない貴方なのに……ココを責められると負けちゃうのね。ふふ、負けちゃう? 負けちゃうの?」



Sランクのオナホ捌きがアソコを襲う!
くるりくるりと柔らかい肉が回り、引き延ばされこね回される穴が、優しく優しく高みへと誘引してしまう!!



男「うあっ、女! ゆるし、ひうっ!」

女「ふふ、ダーメ♡ 大好きだもの」


女「さて、空気が全部抜けたわね。オナホ責めの試合ではベストコンディションといったところだけれど」

男「はあ、はあ、あっ……」

女「ふふ、男もベストコンディションになっちゃったのかしら……?」


くちくちくち!!


男「ああ!!」

柔らかめの素材が擦り付けられ、甘い稲妻が全身を焼く!
背徳感と敗北感に蝕まれる精神が、甘言と快楽に屈服していってしまう……!




女「ねえ。今、48手の即威氣なんてしたら……どうなっちゃうかしら」




男「!! そんなのっ、ぶるぶるしてっ」

女「………………味わいたい?」

男「だ、だめ……」

女「もう、出てしまいそうなんでしょう? 負けてしまいそうなんでしょう? 大好きな女の子に負けるのは、気持ち良いわよ……♡」


女「ねーぇ。ちゅっ」


ぞくん!
耳に、キスが!

女「ね、私を見て……!!」

か、可愛いっ、ダメだダメだ!
でも綺麗で、可憐で、あっ、あっ、ヤバい!
清楚で好きで、大好きでダメだ出ちゃう、オナホの中に出しちまう……!!


女「オナホ48手、即威氣(ソクイキ)!」

スパアアアアン!!

男「あああああああああ!!!」



ドクン、ドクン……


男「うああ……嘘だろ、そんな、オナホの中に」

女「ふふふ、私の勝ちね……♡」

男「ごめん、オナホ、ごめん……」

女「あーあ、こんなに出しちゃって……♡ もう試合に使えないわね?」


堕ちていくような、敗北する快楽が焼き付けられていく。
脈動に合わせぶるぶると震える肉ヒダに、汚い汁をたっぷり吸い上げられてしまう……。







男「はあ、はあ……」

女「こっちのオナホ責めも楽しいわね……貴方だからかしら? ふふっ」

あまりのショッキングな体験に意識が朦朧として、焦点を失う。


女「じゃあ、次はあのオナホを試してみましょうか♪ 次はあれで、その次はこないだの新作を……♡」

男「やめてくれ……しぬ……」






どこで何を間違ったらこんな酷い目に合うのだろうと思いながら、意識を失っていく……。

女「ふふっ、ねえ、私の大好きな男。いらっしゃい、オナホ責めの世界へ。」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom