女「女の子同士ってどうなのかなー、なんつって…」(179)

友「ごめん、よく聞こえなかったよ」

女「き、聞こえなかったなら別にいい!大したことじゃないから!」

友「そう言われると余計に気になるなぁ」

女「細かいことは気にしない気にしない!あははは!」

友「そ」

女「あはは……はぁ……」

友「そろそろお暇しようかな」

女「……あ」

友「ん?」

女「別に!えと、送って行こうか?」

友「ふふ、ならお願いしようかしら」

女「任せて!」

友「なんてね。家は隣同士なんだから見送りなんていらないでしょ」

女「あ、うん……」

友「また学校でね」

女「またね……」

女「女の子同士がどうかって言ったの、ほんとは聞かれてたのかな」

女「だから帰っちゃったのかも……」

女「で、でも友ちゃんが遊びにくるときはいつもこれぐらいの時間帯に帰ってたよね!」

女「ギリギリ聞かれてないはず!きっと……たぶん……」

女「……明日から距離置かれたりなんてない、よね」

女「あーだめだ!悪いことしか思い浮かばない!」

女「こういうときは……」

男「……また来たのかよ」

女「いーじゃん!幼馴染のよしみでしょーが!」

男「たしかに小さい頃からおまえと友とは仲いいけどさ」

女「私が恋愛で悩んでんだから相談乗るぐらいいーじゃないのさ!」

男「相談ならいくらでも乗るけど……」

女「なに?」

男「友は女だぜ?」

女「うん」

男「おまえも女だろ」

女「?」

男「それがなに?って純真な目で見つめられてもなぁ」

男「女の子同士の恋愛はどうなのかなってことだよ」

女「それは分かってるけど……」

男「普通は異性で付き合うもんだろ」

女「……」

男「男と付き合うって感覚はおまえにはないのかよ?」

女「ない!」

男「……」

女「今のところは」

男「今後に期待だな」

女「なにが?」

男「こっちのこと」

女「私はどうしたらいいんでしょうか」

男「俺に相談するのが間違ってる気がする」

女「でも、こんなこと言えるの男くらいだよ」

男「うーん、素直に喜べない」

女「男と私の友情は永遠じゃないかー」

男「……」

女「あれ?」

男「心が痛い」

女「シップ貼ろうか?」

女「友ちゃんって彼氏いるのかな」

男「いないんじゃないか?」

女「でも男の子の間で大人気でしょ?」

男「たしかに。何組の誰々が告白しただのなんだのよく聞くぜ」

女「サッカー部のイケメン先輩も告白したんだっけ?」

男「ああ。フラれたって話だぞ」

女「友ちゃんは私のことが好きだから!?」

男「んなわけねーだろ」

女「そう、だよね。ごめん、ごめんね」

男「あ、いや、まぁ気にするなよ……」

女「私帰る……」

男「そ、そうか」

女「じゃ」

男「あー、送っていこうか?」

女「家、隣同士じゃない」

男「だよな」

女「ばいばい」

男「おう」

男「……はぁ」

~次の日の朝~

男「よっす」

友「や」

女「おっはー」

友「ふふ、後ろの髪はねてるよ?」

男「うっそ!?」

女「あはは!かっこわるー!」

男「うっせ!」

女「今日の体育はなんだっけ?」

友「女子は前回に引き続きバトミントをするって言ってたよ」

女「そ、そっか……」

友「また一緒にやろうね、女ちゃん」

女「!」

友「嫌?」

女「勿論だよ!」

男「……はぁ」

友「また一緒にやろうね、女ちゃん」
女「!」
友「嫌?」
女「勿論だよ!」

ここに違和感

友「男子はサッカーだっけ?」

男「うん」

女「シュート決めたら応援してあげるよ」

男「運動得意じゃないの知ってて言ってるだろ」

女「あははー」

男「むかくつ」

友「頑張ってね、男君」

男「友は優しいなー」

女「私も優しいし」

男「思いやりもない料理も出来ない胸もない3Nの女より、友みたいな人と結婚したい」

友「ふふ、恥ずかしいですよ、旦那様」

女「……むかっ」

>>30
友「嫌?」

女「そんなことないよ!」


だね、失敗した
たぶん胃に血液が集中してるから。カレー食べた後だし

女「こんな冴えないやつ夫にしてもつまらないよ!」

友「そうかな?男君は気配りも出来て料理も上手だから、良い旦那様になると思うけど」

男「友はいいこと言うなー。チューしちゃうぞ?」

友「それは女のいないところで、ね?」

女「させるかぁー!!」

男「な、なんだよ」

女「男に渡すぐらいなら友ちゃんは私が貰う!」

友「貰われちゃいました」

女「(よし!自然な流れで友ちゃんハグハグ!えへへ)」

男「(満面の笑みで友に抱きつきやがって。んなに好きなのかよ)」

友「ん……ちょっと苦しいかも……」

女「だ、だめだよ!油断してると男にもっていかれちゃうんだから!」

友「そうなの?」

女「うん!だからこれぐらいギューってしてたほうがいいんだよ!」

友「なら我慢しなきゃだね」

女「うん!えへへ」

男「……いらいら」

男「おまえらいい加減離れろよ」

女「私と友ちゃんは固い絆で結ばれているんだよ!そう簡単には離れませーん!」

友「もう学校着くから離してほしいかな」

女「あれー?」

男「ったく、だから女は……」

友「女は?」

男「……なんでもない」

友「?」

女「……あ」

友「どうしたの?」

女「私、分かっちゃった」

男「どうせろくでもないことだろ」

女「好き、なんだよね……」

男「!」

女「友ちゃんのこと。だから私に嫉妬してたんだ!」

男「……まぁ、ね」

女「友ちゃんは絶対に渡さないからね!」

友「もう、女ちゃんたら」

女「(えへへ、またまた自然な感じでハグハグタイム突入ー!私ってば策士ね!)」

友「旦那様助けて~」

男「もう知らん」

友「あ、男君!」

友「女ちゃん、ふざけすぎだよ」

女「そ、そうかな」

友「男君怒って行っちゃったじゃない」

女「男なんて別にいいじゃん……」

友「小さい頃は仲良く遊んでたでしょ?最近男君との喧嘩多くない?」

女「……」

友「私はみんなで楽しく遊ぶの大好きだな」

女「うん」

友「私たちは親友なんだから、これからも一緒に、ね?」

女「……うん、親友、だもんね」

~学校~

男「……」

友「男君」

男「んぁ?」

友「今朝はごめんね」

男「友が謝ることじゃないだろ。それにもう怒ってないよ」

友「うん」

女「……」

友「女ちゃんも謝らないとだめだよ」

女「……ごめん」

男「もういいって」

友「そうだ、今日はまた屋上で食べようよ!」

男「屋上は立ち入り禁止だぞー」

友「そう言ってちょくちょく屋上で食べてるじゃない」

男「バレてたのか」

友「お友達が屋上の鍵を持ってるんでしょう?」

男「どういうわけかね」

友「お願いして借りれないかな?」

男「たぶん大丈夫だと思うけど……」

女「……」

友「うん、お願い」

男「……ああ、分かったよ」

~お昼休み~

友「男君、鍵は借りれた?」

男「ああ」

友「ありがとう!」

女「あっす……」

友「もう、ちゃんとお礼言わないとだめでしょー」

男「……」

友「今日は天気がいいから、屋上で食べたらきっと気持ちがいいね」

女「……うん」

男「えーっとな、実は……」

女「あふんふんふ~ん♪」

友「女ちゃんご機嫌だね」

女「まっねー!」

友「私も屋上でお昼ご飯食べるの久しぶりだから楽しみ」

女「うんうん!」

友「男君は残念だったね」

女「まさか委員会の仕事が入るなんてね!」

友「やっぱり日を改めたほうが良かったんじゃないかな……」

女「そんなことないよ!男だって二人で食べてこいって言ってたじゃない!」

友「うん……」

女「(友ちゃんと誰もない屋上で二人っきり~♪)」

女「んー!屋上で食べると一段とおいしく感じられるね!」

友「解放感があるからかな」

女「……じー」

友「なーに?」

女「友ちゃんって自分でお弁当作ってるんだよね?」

友「うん」

女「甘えた冷凍食品は一切なし?全部手作り?」

友「だいたいそうかな。たまに甘えちゃうんだけどね」

女「例えばこのタコさんウィンナーなんかも自分でウィンナー加工しちゃってるんですか!?」

友「しちゃってますね」

女「……ごくり」

友「ふふ、食べたい?」

女「う、うん」

友「しょうがないな。一個だけだからね」

女「ありがとう!」

友「あーん」

女「え……」

友「あーん、して」

女「恥ずかしい、かも」

友「そう?なら……」

女「や、やっぱり頑張る!」

友「う、うん?」

女「あーん……」

友「はい、どうぞ」

女「もぐもぐ」

友「お味はいかがですかー?」

女「おいしい……」

友「ふふ、よかった」

女「すごく……おいしかったよ……」

友「うんと、もう一個食べる?」

女「いいの!?」

友「おいしいって言ってくれたお礼」

女「……だってほんとにおいしかったんだもん」

友「はい、あーん」

女「あ、あーん……」

男「……はぁ」

男友「おっす」

男「よぉ」

男友「おまえが学食なんて珍しいな」

男「まぁな」

男友「今日は屋上じゃないのかよ」

男「まぁな」

男友「沈んでんな」

男「まぁ、な……」

友「ご馳走様でした」

女「ご馳走様!」

友「もう戻る?」

女「ちょっとおしゃべりしたいかな」

友「そうだね、しよっか」

女「う、うん!」

友「……」

女「……」

女「(何話そう……いつもならポンポン思い浮かぶのに……)」

友「男君、残念だったね」

女「あ、うん」

友「今度は三人で食べようね」

女「そう、だね」

友「そのときは私が三人の分のお弁当作ってきてあげるから」

女「……うん」

友「女ちゃんは甘い卵焼きが好きだったよね。男君はからあげだったかな?」

女「うん」

友「忘れずにちゃんしないと。それから……」

女「……」

女「友ちゃんは……男の子こと……」

友「え?」

女「な、なんでもない!気にしないで……」

友「そう言われると余計に気になるよ」

女「大したことじゃないから」

友「そ」

女「うん」

友「ふふ、昨日もこんなやりとりしたね」

女「そうだっけ?」

友「そうだよ」

友「最近風が冷たくなってきたね」

女「……教室、戻ろっか」

友「うん」

女「……」

友「元気がないけど、どうしたの?身体冷えちゃった?」

女「……少し」

友「貸してあげる」

女「友ちゃんのカーディガン……」

友「あったかいよ」

女「でも」

友「遠慮しないの」

女「あ、ありがとう」

友「どういたしまして」

女「友ちゃんの匂いがする……」

友「どんなにおいー?」

女「優しい匂い」

友「ふふ、ありがとう」

女「……ん」

~男宅~

女「ってなことがお昼にあったわけよー」

男「隣同士だからってうちに来すぎだろ」

女「友ちゃんのカーディガンとっても暖かかったな」

男「そりゃよかったな」

女「ふと思ったのだけど、あんたって友ちゃんのこと、好き?」

男「友達としては好きだ」

女「その、異性としてはどうなの?」

男「とくに」

女「そ、そう」

女「もしかしたらだけど」

男「うん?」

女「ありえないけど、友ちゃん、あんたのこと好きかもしんない」

男「ありないと思うぜ」

女「そうだけど!」

男「なんか言ってたのか?」

女「今日は、男が一緒にいなくて残念だねって……」

男「特別な意味はないと思うな」

女「そう、かな」

男「そうだよ」

女「そうだと、いいな……」

男「……」

女「話したらちょっと元気出たよ。ありがとね」

男「はいはい」

女「毎回押し掛けんの、迷惑、かな?」

男「自覚はあったのか」

女「う……多少は……」

男「ほー」

女「でも、男に話聞いてもらうとすっきりするし、元気出るんだよ」

男「……」

女「で、でもちょっとだからね。ちょっとすっきりしてちょっと元気が出る」

男「ちょっとでも出るならいいじゃん」

女「う、うん」

男「俺も元気なおまえが好きだから、いつまでも落ち込んでんじゃねーぞ」

女「告白された!」

男「違うから」

女「だよね」

男「友も元気なおまえが好きだって言ってたぞ」

女「マジで!?」

男「嘘」

女「そこに直れ!!」

~その夜~

友「宿題、おしまいっと」

友「お風呂に入って寝ようかな」

友「……あら?」

女「友ちゃんの部屋の電気まだついてる。勉強でもしてるのかな」

女「……」

ガラガラ

女「!」

友「こんばんは」

女「友ちゃん……どうして……」

友「カーテンの隙間から女ちゃんが見えたから」

女「そっか」

友「星を見てたの?」

女「そ、そんなとこ」

友「綺麗だもんね」

女「ここらへんは田舎だからね」

友「ふふ、たしかに」

女「あ、流れ星」

友「本当だ」

女「……」

友「何をお願いしたの?」

女「へ?」

友「すごく真剣な顔してたから」

女「な、内緒!」

友「教えてよー」

女「駄目だよ!」

友「親友の私にも言えないことー?」

女「……」

友「ごめんね、言いたくないこともあるよね」

女「私は……別に……」

友「おやすみなさい」

女「……おやすみ」

~次の日の朝~

女「……よく眠れなかったな」

女「……親友かぁ」

女「(胸がモヤモヤする)」

女「はぁ……」

ピンポーン

女「あ、友ちゃんだ」

ガチャッ

友「おはよう」

女「おっはー」

友「……眠そうだね」

女「深夜に面白いお笑い番組がやっててさー、あはは」

友「授業中寝ないでよ?」

女「気をつけます」

友「男君は委員会の仕事があるからって先行っちゃったの」

女「そうなの?」

友「だから今日は二人で登校」

女「(また二人きり!ナイス委員会だよ!)」

友「二人で登校は久しぶりだね」

女「うん♪」

友「小さい頃は三人で仲良く手を繋いで帰ったりしたよね」

女「だねー」

友「久しぶりに繋いでみよっか?」

女「えぇ!?」

友「嫌だよね。もう高校生だし」

女「こ、高校生だもんね」

女「(ほんとは繋ぎたいって言ったら、気持ち悪がられちゃうよね……)」

友「……」

女「……」

友「えいっ」

女「と、友ちゃん!?」

友「手を繋ぎたいのかなって思ったのだけど、違った?」

女「!」

友「あれ?私の勘違いだったかなぁ」

女「違わない!」

友「そ、そう?」

女「友ちゃんと手が繋げて嬉しい」

友「私も昔に戻ったみたいで嬉しいよ」

女「うん、それでも、いいよ……」

~学校~

女「あふふんむふふん~♪」

男「ご機嫌じゃないか」

女「男君じゃーないか!委員会の仕事はもう終わったのかね?」

男「なんかむかつく」

女「まだ終わってなかったら手伝ってあげようと思ったのにー」

男「良い事でもあったのか?」

女「分かる?分かっちゃいますか!?」

男「うぜー」

女「実はね……」

男「聞いてない」

女「むふふ!今夜のお楽しみ!」

男「またうち来るのかよ」

女「あふむふふん~♪」

男「鼻歌やめろ、音痴」

女「友ちゃんは上手だねって言ってくれたもーん」

男「それお世辞だから」

女「嘘っだー」

男「マジで」

女「嘘?」

男「マジで」

女「……もう、歌わない」

女「……」

男「で、でも女の歌を聞くと元気になるって言ってたぞ」

女「そうなの?」

男「だから女の歌は大好きだって」

女「そうなの!?」

男「うん」

女「そっか、ならこれからも歌うよ!」

男「そうしろ」

女「あむふふん~♪」

男「(女が言ってたことにするだけで、ここまで喜べるんだもんな)」

女「あほむふん~♪」

男「……愛されてんな」

女「え?何か言った?」

男「べっつにー」

~お昼休み~

女「明日はお休みだねー」

友「お出かけするの?」

女「今のとこ予定はないかな」

男「俺もないな」

女「いつもない、でしょ」

男「うるせい」

友「ふふ、喧嘩しちゃだめだよ」

女「はーい」

男「へい」

友「あ、そういえば明日明後日はお父さんとお母さんいないんだ」

女「!」

男「仕事か?」

友「二人で旅行」

男「そっか、仲良し夫婦だもんなー」

女「(これはお泊りチャンス!?)」

女「提案があります!」

男「却下」

女「男は黙ってて!」

女「最近物騒で、家に一人は怖くて眠れない!ってことよくあるよね」

男「ないだろ」

友「うーん……」

女「ある、と仮定して」

男「ないんじゃないか」

女「男は黙ってて!!」

女「マンコ!!」
女「んっあっんっんっあっ」
ズッチャン ズズチャン
んっあっん んんあっん

女「つまり!私が友ちゃんの家にお泊りすればいいんじゃないかな!」

友「な、なるほどなー」

男「なるほどじゃないだろ」

女「今晩8時でどうでしょう!?」

友「え、えと……」

男「勝手に話を進めるなよ」

女「駄目でしょうか……」

友「久しぶりにお泊り会しよっか」

女「わーい♪」

男「……」

友「どうせならもっと早い時間からでもいいんじゃない?」

女「そ、それはそうなんだけど」

友「用事があるの?」

女「そんなとこです!」

友「そ。じゃあ8時にね」

女「うん!」

~男宅~

男「なんでうち来るの」

女「お願い!」

男「言ってみろ」

女「今夜友ちゃんとラブラブしたい!」

男「うん」

女「せめて一緒のベッドで寝たい!」

男「ほー」

女「私頭悪いからいい作戦が思い浮かばないの!」

男「それで?」

女「なんとかして!」

男「無理」

女「うまい棒奢るから!」

男「安いな」

女「じゃあジュース!」

男「90円もあがった!」

女「しかもダイエットコーラ!」

男「マジで!?」

女「マジで!」

男「嫌」

女「ケチ」

男「なんで俺が考えなきゃいけないんだよ」

女「幼馴染じゃん!親友じゃん!」

男「そうだけどさぁ……」

女「今度ご飯奢るから!」

男「……」

女「この通り!」

男「仕方ねーな」

女「さっすがハートフルフレンドだよー」

男「なにそれ」

女「心の友」

男「そ、そう」

女「とりあえず、いい雰囲気にもっていきたいわけですよ」

男「いい雰囲気ね……」

女「何かないですかね、軍師」

男「ベタだけど恋愛映画とか一緒に見るのは?」

女「なるほど!」

男「ちょっとエッチなシーンがあるとなおよし」

女「いいね!それ採用!」

男「問題はどの映画にするかだけど……」

女「うんうん」

男「ノーマルな恋愛映画でいいのかな」

女「……あ、あー」

男「アニメでなら女の子同士の恋愛物はそこそこあるけど」

女「よし、それでいこう!」

男「アニメだけどいいのかよ?」

女「今からレンタルしに行くには時間ないし、どうせそのアニメのDVD全部持ってるんでしょ」

男「まぁ……」

女「私と友ちゃんのために貸してください、アニオタ」

男「なんかむかつくから嫌」

女「ふぅ、拝み倒して無理矢理借りてきてやったぜ、ふへへ」

女「DVDは全9巻で1巻に3話ね。……一晩じゃ全部見切れないな」

女「ま、いい雰囲気になればいっか!」

ピンポーン ガチャリ

友「いらっしゃい」

女「こんばんはー!」

友「ご飯は食べてきた?」

女「うん!体力はあり余ってるよ!」

友「ふふ、今夜は寝かせてくれないの?」

女「えっ!?」

友「その荷物は?」

女「で、デーブイデー……」

友「借りてきてくれたの?ありがとう」

女「あ、うん」

友「お風呂は?」

女「……あ」

友「だと思った。一緒に入る?」

女「一緒!?」

友「小さい頃は背中の流しっこしたよね」

女「そう、だね」

友「思い出したらまたしたくなっちゃった」

女「私も、したい、かな!」

友「決まりね」

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