上のはミスです。

いろは「こんにちは、遊びに来ましたー」

結衣「やっはろー、いろはちゃん」

雪乃「こんにちは、一色さん」

いろは「あれ？先輩はいないんですか？」

雪乃「比企谷くんなら大切な用事があるから休みよ」

いろは「大切な用事？先輩にですか？」

雪乃「ええ、そうよ」

結衣「あはは、ゆきのんちょっと大げさすぎだよ。カマクラを動物病院に連れてくだけなんだから」

雪乃「何を言っているの？カマクラくんを動物病院に連れていくのよ？これ程までに大切な用事があるかしら」

結衣「そ、そうだね……」

いろは「……はは」

雪乃「比企谷くんはちゃんと動物病院に着けたかしら……迷っていないといいのだけど」

いろは「心配しすぎですって」

雪乃「そうかしら？」

結衣「そうだよ。ゆきのんじゃないんだから迷ったりなんてしないよ」

いろは「そういえば、雪ノ下先輩って方向音痴でしたっけ？」

結衣「そうそう。この前もあたしと買い物に行ったんだけど、ちょっと目を離したら直ぐに迷子になっちゃって」

いろは「なんか、以外ですよね」

結衣「そこがいいんだよ。ぎゃっぷもえ？って感じでいいと思う」

いろは「まぁ、確かに可愛いです」

雪乃「……」

結衣「あれ？ゆきのん、どこ行くの？」

雪乃「……かえる」

いろは「えっ！？」

結衣「も、もしかして怒ってる？」

雪乃「…………かえる」

結衣「うわぁーん。ゆきのんごめんよぉ」

いろは「悪気はなかったんですぅ」

雪乃「……」

結衣「ゆきのんの可愛い一面を伝えたくてつい言っちゃったの！」

いろは「そうです！美人で勉強もスポーツも出来る雲の上の人ってイメージだった雪ノ下先輩が身近に感じて嬉しくてつい言っちゃったんです！」

雪乃「……分かったわ」

結衣「ゆきのん！」

いろは「雪ノ下先輩！」

雪乃「こ、今回だけよ。次は許してあげないから」

結衣「きゅん！」

いろは「頬を染めてモジモゾしながら目を反らす雪ノ下先輩はあざといです！でもきゅん！ってしちゃう」

結衣「ふぇーん、ゆきのんがいろはちゃんみたくあざとい女の子になっちゃったよぉ……」

いろは「ちょっとそれどういう意味ですか！？ 私のことディスってますよね」

結衣「てぺへろ」

いろは「なんですかそれ、結衣先輩もあざといじゃないですか！しかもなんか微妙に違うし」

雪乃「……」

結衣「あれ、そうだっけ？まぁ、だいたい伝わるでしょ」

いろは「結衣先輩ってそういうところありますよね。この前も『鳩が幽霊でも見たような顔して』とか訳のわからないこと言ってたし」

結衣「てぺへろ」

いろは「だから間違ってますってば！こうですよ。テヘペロ♪」

結衣「おお！」

いろは「はい、じゃあやってみてください」

結衣「てぺへろ♪」

いろは「なんでてすか！バカなんですか？」

結衣「酷いよぉ……あたし、バカじゃないもん」

雪乃「……」

いろは「じゃあやってみてください。はい、テヘペロ♪」

結衣「テペヘロ♪」

いろは「さっきよりも近付いた感じはありますが、まだダメです。はい、テ・ヘ・ペ・ロ♪」

結衣「テ・ペ・ヘ・ロ♪」

いろは「もう！はい、テペヘロ♪」

結衣「テペヘロ♪……って、いろはちゃんも間違えてるじゃん！」

いろは「あっ、こ、これは結衣先輩が……」

結衣「人のせいにするの？」

いろは「うぅ」

結衣「ダメでしょ？」

いろは「……ごめんなさいです」

結衣「もう、やっちゃダメだよ？」

いろは「はい」

結衣「よしよし」

いろは「結衣せんぱぁーい」

雪乃「……てへぺろ」

結衣「えっ！？」

いろは「えっ！？」

雪乃「あっ、い、いえ。これは違うの……ご、誤解だわ」

結衣「か、可愛い……かわいい！」

いろは「もう、なんなんですか、その可愛さ。私はもう雪乃ガールですよ」

結衣「あっ、それいいね。あたしもゆきのんガールになる」

いろは「いや、ゆきのんガールってなんですか？私のと違うんですけど」

結衣「えー、こっちの方が可愛いじゃん」

いろは「確かにそうですけど……」

結衣「じゃあ、ゆきのんガールで決まりね！」

いろは「あっ、待ってください」

結衣「どうしたの？」

いろは「私と結衣先輩二人だからガールじゃなくてガールズだと思います」

結衣「なるほど、いろはちゃん頭いいね」

いろは「てへへ」

雪乃「あの二人とも」

結衣「なに？」

いろは「なんですか？」

雪乃「私を置いて勝手に話を進めないでくれる？」

結衣「ん？」

雪乃「ゆ、ゆきのんガールズとかやめてほしいのだけど」

結衣「えぇ！！」

いろは「な、なんでですか！」

雪乃「なんでも何も恥ずかしいからに決まってるでしょ」

結衣「そうかな？可愛いと思うけど」

いろは「やっぱり雪乃ガールズの方にします？」

結衣「えー、でも可愛さがワンランク落ちちゃうし……」

いろは「そうですけど」

雪乃「いえ、そうではなくて、そのゆきのんガールズ自体をやめてほしいの」

結衣「えっ……」

いろは「私達さっき結成したばかりなのに……」

雪乃「そう言われても……」

結衣「ゆきのーん」

いろは「雪ノ下せんぱーい」

雪乃「嫌よ」

結衣「ゆきのぉーん」

いろは「雪ノ下せんぱぁーい」

雪乃「ダメなものはダメよ」

結衣「えぐっ、ひっくっ……ゆきのぉーんっ」

いろは「ふぇっ……ひぅ……雪ノ下せんぱぁーいっ」

雪乃「な、何も泣くことはないでしょ」

結衣「だって……」

いろは「うぅ……」

雪乃「はぁ……分かったわ。好きにしなさい」

結衣「やった♪」

いろは「良かったですね」

雪乃「……騙したわね？」

結衣「ほえ？なんのことかな？ゆい、
わかんない」

いろは「いろはもわかんないです」

雪乃「…………かえる」

結衣「わわわ！ごめんって！」

いろは「調子にのってすみません」

雪乃「……」

結衣「機嫌なおしてよぉ」

いろは「反省してますからぁ」

雪乃「さっき次は許さないって言ったわよね」

結衣「そ、そうだけど……」

いろは「どうか、お慈悲をぉ」

雪乃「ゆきのんガールズは今日で解散よ」

結衣「そんなぁ……」

いろは「それだけはぁ……」

雪乃「嫌ならあなた達とは口をきかないわ」

結衣「……分かったよ」

いろは「口をきいてもらえないのは辛いですからね」

雪乃「まったく……」

結衣「なんか、小腹空いたしお菓子食べよっか」

いろは「さんせーい」

結衣「これ新商品なんだよ」

いろは「ほぉほぉ、これはこれは……はむっ」

結衣「どう？どう？」

いろは「まぁまぁですね。好きか嫌いかで言ったら普通です」

結衣「いろはちゃんキビシー」

いろは「世の中そんなもんですよ」

雪乃「どちらの選択肢でもないのだけど……」

結衣「ゆきのんも食べて食べて」

雪乃「ありがとう、頂くわね。はむっ」

結衣「どう？」

雪乃「私は好きよ？」

結衣「えっ……」

いろは「いや、お菓子のことですよ。ユリ先輩」

結衣「わ、分かってるよ。ってか、ユリ先輩ってなんだし」

いろは「そのままの意味です」

結衣「むぅ」

雪乃「ごめんなさい。私が紛らわしい言い方をしたせいで誤解させてしまって」

いろは「いや、普通分かりますって」

結衣「そうかな？」

いろは「そうですよ。お菓子の話をしてたんですからお菓子が好きって意味以外ありえにませんよ」

結衣「そっか……」

雪乃「誰にだって間違いはあるわ」

結衣「うん」

雪乃「美味しい紅茶を淹れてあげるから元気をだして」

結衣「うん！」

いろは「いいなぁ……」

雪乃「もちろん、一色さんにもね」

いろは「やったー！」

結衣「ゆきのんが淹れる紅茶ってなんであんなに美味しいのかな」

いろは「ホントですよね。前に同じ茶葉買って淹れてみたんですけど、雪ノ下先輩の淹れてくれたのと味が全然違いましたもん」

結衣「紅茶を淹れさせたらゆきのんの左に出るものはいないね」

いろは「天才なんですよ。あと左じゃなくて右です」

雪乃「二人ともそんなに褒めても紅茶くらいしか出せないわよ。はい」

結衣「いただきます」

いろは「いただきます」

雪乃「どう？」

結衣「美味しいよ」

いろは「美味しいです」

雪乃「良かったわ」

結衣「一家に一台ゆきのんだね」

いろは「そこは一台じゃなくて一人だと思います」

雪乃「そもそも一家に一人という考えが間違っていると思うのだけど……」

結衣「ほわぁ……うまぁ」

雪乃「……聞いていないし」

いろは「そういえば、昨日」

結衣「なになに？」

いろは「先輩が戸塚先輩と抱き合ってたんですよ」

結衣「ど、どういうこと！？」

雪乃「詳しく話してくれるかしら一色さん」

いろは「あ、あの落ちついてください。怖いです」

結衣「ヒッキーがホモかもしれないんだよ！落ちついてられないよ」

雪乃「学校で不純異性交遊、いえ、不純同性交遊をしていたかもしれないのよ。落ちついていられないわ」

いろは「抱き合っていたって言っても転びそうになってた戸塚先輩を先輩が抱きとめたてだけですから」

結衣「なんだー」

雪乃「人騒がせね」

いろは「す、すみません」

結衣「でも、ヒッキーってさいちゃんのことホント好きだよね」

雪乃「心配になるレベルよね」

結衣「確かにさいちゃんは可愛いけどさ」

いろは「私、初めて見たときは女の子かと思いました」

結衣「あたしも女の子かと思った」

雪乃「私は最初なら男の子だと分かっていたわ」

いろは「ほえー」

結衣「……どやのん」

雪乃「なにかしら？」

結衣「う、ううん」

いろは「あれで男って反則ですよね」

結衣「だよね」

いろは「ぶっちゃけそこらの子よりも可愛いですからね」

結衣「い、いろはちゃん言うね」

いろは「言っちゃいます」

結衣「てか、実は女の子だったりして……」

いろは「それはいくらなんでも」

結衣「でも少女漫画とかであるじゃん」