安部菜々「ナナは永遠の17歳ですよ☆」 (42)
菜々さんがなんと永遠の17だったんですって!
普通のデレマス設定ではないのであしからず
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モバP「そんなこと知ってるさ。プロフィールにだって17歳って書いてるし」
菜々「そういう意味じゃなくて!」
モバP「じゃあ、どういう意味だ?」
菜々「ナナが346にアイドルとして所属してからどれくらいだと思います?」
モバP「そりゃ、俺がスカウトしたのが去年なんだから……ちょうど一年前くらいだろ?」
菜々「そうです。じゃあ、ナナをスカウトしてくださった時、ナナはいくつでしたか?」
モバP「17歳だろ? 何言って……あれ?」
菜々「卯月ちゃんや凜ちゃん、それに未央ちゃんたちは今いくつになりましたか?」
モバP「……一つ年齢が上がってる」
菜々「そうですよね? さて、ではナナは今いくつでしょう」
モバP「……17歳」
菜々「おかしいと、思いませんか?」
モバP「おかしい、よな? あれ? おかしくないのか? 菜々は一年経っても17歳で……ぐっ! 頭が……ッ!」
菜々「あわわ! 混乱させてしまってすみません! すぐに楽にしますので」パチンッ
モバP「菜々が指を鳴らした途端、頭が楽になった……?」
菜々「これで違和感なく、ナナの違和感に気付いてくれましたか?」
モバP「あ、ああ……一年経ってるのに年齢が変わっていないなんておかしいよな。でも、なんでそんな当たり前のことに今まで誰も違和感がなかったんだ……?」
菜々「ふっふっふ、ここでナナから重大発表があります!」
モバP「お、おう」
菜々「ナナは本当に永遠の17歳なんです!」
モバP「はあ? そんな訳――」
菜々「あるんです! まあ、厳密にいえば17歳の状態を固定してるんですけど」
モバP「何言ってんだ? もしかしてウサミンキャラに加えてまたおかしなキャラを加えようとしてるのか!?」
菜々「……プロデューサーさんは普段ナナのことをそんな風に思ってたんですね、とほほ。と、とりあえずそれは置いておいて、ナナは実はなんでもできちゃう神様的存在なんです!」
モバP「……」
菜々「むぅ、その目はナナを疑ってる目ですね? そんなプロデューサーさんに質問です。なぜ皆はナナが一年経っても17歳のままだということに違和感を持たないと思います?」
モバP「……そういうキャラで通してたから」
菜々「ぶー、それだとプロデューサーさんが違和感を持ったのはおかしいので不正解です! 答えはナナが全ての人達にそういう風に思い込むように魔法をかけたからでした!」
モバP「ま、魔法!?」
菜々「そうです。これまた厳密に言うと魔法ではないですが、わかりやすくいうとそんな感じですね」
モバP「そんなファンタジーが存在するのか……?」
菜々「流石にまだ信じてはもらえませんか。うーん、信じ込ませる魔法を使えば簡単なんですけど、それだとせっかくの重大発表が味気ないですし……」
モバP「なにか証拠とかはないのか?」
菜々「じゃあ、これなんてどうでしょう」パチンッ
モバP「うわぁ!! 事務所内のモノが一斉に浮いた……!?」
菜々「まだまだ序の口ですよ!」パチンッ
モバP「事務所の机がピラミッド状に積み重なった! と、思ったら全てが元通りの配置に戻っていく!?」
菜々「ざっとこんなもんです! どうですか、プロデューサーさん」
モバP「す……」
菜々「?」
モバP「すっごいな、菜々! 映画の世界に入った気分だったよ!」ギュウ
菜々「あわわ! ぷ、プロデューサーさん! いきなり抱き着かないでください!」
モバP「お、おお、すまない! 年甲斐もなくはしゃいでしまった……」
菜々「い、いえ、ちょっと恥ずかしかっただけなので大丈夫、です」プシュー
モバP「と、ところで、他にもなにかできるのか?」
菜々「当然です! ナナにできないことなんてありませんよー!」
モバP「例えば?」
菜々「杏ちゃんがいつも寝てるウサギのソファをですね――」パチンッ
モバP「おお! ひとりでに動き出した!」
ウサギソファ「プロデューサー殿、いつもお仕事お疲れ様でございます」
モバP「喋れるのか!? しかも、思ったより声が低い……。こ、こんにちは」
ウサギソファ「私にもよくわかりませんが、先程から話を聞いている限りではウサミン殿のおかげなのでしょう」
菜々「その通りです!」
ウサギソファ「プロデューサー殿、一つお願いをしても宜しいでしょうか?」
モバP「お、いいぞ」
ウサギソファ「気が向いた時で構わないので天日干しをして頂きたいのです」
菜々「そういえば持ってきてからずっと室内にありますね」
ウサギソファ「杏殿に使って頂けるのは大変嬉しい限りなのですが、干されていないままでは我が主の体に触ると思うのです」
モバP「そっか、それもそうだな。杏のこと気にかけてくれてありがとな」
ウサギソファ「こちらこそ、杏殿を外の世界に連れ出して頂いたこと、心より感謝しております。では、プロデューサー殿、今後とも我が主のこと宜しくお願い致します」
モバP「おう、任せとけ!」
菜々「定位置に戻りましたね」
モバP「よし、じゃあこいつを屋上にでも運ぶか!」
菜々「はい!」
障る
~~~~~~
モバP「杏のソファも干してきたし、もっと菜々ことを教えてくれないか?」
菜々「そ、その言い方はちょっと照れますね、へへへ。こほん、もちろんいいですよ! それじゃ346に所属している子についてちょっとお話をしましょう」
モバP「他のアイドルになにかあるのか?」
菜々「346に所属している子の中には前世でナナに会っている子や、記憶からは消していますが以前にナナに会っている子がいるんです!」
モバP「ぜ、前世って……本当はいくつなんだ、菜々」
>>15
流れで書いていたので気づきませんでした。
ご指摘ありがとうございます。
菜々「えーっと、宇宙が生まれる前ですからざっと……って、乙女に年齢を聞いちゃだめですよ!」
モバP「」
菜々「唖然としないでください!」
モバP「じょ、ジョークだよな?」
菜々「ナナは嘘をつきません! で、例えばですね、みくちゃんのことですが」
モバP「みく?」
菜々「はい! みくちゃんの前世はなんだと思います?」
モバP「そうだな……順当にいけば猫か?」
菜々「惜しいです! 実はサーカスに所属していたトラさんなんです!」
モバP「トラ!?」
菜々「はい、ちょっと頼りなくて花形になれなかったトラさんなんです。そのトラさんの自分も輝く舞台に立ちたい、拍手喝采を浴びたいという強い思いに胸を打たれたナナが閻魔大王様に直談判して来世はアイドルになる人生にしてもらえるようにお願いしたんです」
モバP「確かに闘争心強いし人一倍アイドル意識高いよな。それにしてもは、話が随分と壮大だな。閻魔大王って存在すんのかよ」
菜々「いますよ? なんたってあの地位に任命したのはナナですから」
モバP「」
菜々「信じきれないようなら今ここに呼ぶこともできますけど……」
モバP「わああああ!! めっちゃ信じる! 信じてるから!」
菜々「そうですか?」
モバP「次いこう、次!」
菜々「あとは……晶葉ちゃんもですね」
モバP「今度はなんだ、晶葉の前世はアインシュタインとかか?」
菜々「晶葉ちゃんの前世はサボテンですけど……そんなことより――」
モバP「サボテン? ははははは、サボテンって!」
菜々「プロデューサーさん笑い過ぎですよ! えいっ!」パチンッ
閻魔翌様「ハロー」
ギャーワライスギマシタゴメンナサーイ
菜々「晶葉ちゃんの前世はサボテンですけど……そんなことより――」
モバP「サボテン? ははははは、サボテンって!」
菜々「プロデューサーさん笑い過ぎですよ! えいっ!」パチンッ
閻魔「ハロー」
ギャーワライスギマシタゴメンナサーイ
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モバP「はあはあはあ……舌、引っこ抜かれるかと思った。ちひろさんってまだ可愛いんだな」
菜々「さて、晶葉ちゃんのお話ですけど、晶葉ちゃんがまだ幼稚園児くらいの時に一度会ってるんです」
モバP「まさか、あの頭脳は菜々が与えたとか?」
菜々「そんな、人ひとりの人生を左右するほどのことはしていませんよ。ナナが作ったファンシーなウサギ空間で一緒に遊んで、才能をちょっといい感じに刺激してあげただけです!」
モバP「……ほんとに手を加えたりしてないんだろうな?」
菜々「してないですよ!」
モバP「じゃあなんであんな天才になったんだ!」
菜々「晶葉ちゃんが頑張った結果です!」
モバP「そうか、それならよし!! で、他は?」
菜々「そうですね、他には蘭子ちゃん本人も知らない秘密とかどうですか?」
モバP「え、そんなものばらしちゃって大丈夫なのか?」
菜々「大丈夫です! 恥ずかしい話じゃないですから」
モバP「蘭子の秘密かぁ……なんだろうな。実は本当に闇の眷属だとか? いやいや、そんな訳ないか、あははは」
菜々「よくわかりましたね!」
モバP「」
菜々「眷属とはちょっと違うかも知れませんが、実は蘭子ちゃんは所謂パラレルワールドに存在する魔王の娘さんなんです!」
モバP「本物の魔族だってのか!?」
菜々「はい! 勇者に倒されそうになった魔王が最後の力を振り絞ってこの世界に送ってきたんです」
モバP「oh…fantastic.」
菜々「で、蘭子ちゃんの里親を探したのがナナなんです」
モバP「蘭子の命の恩人じゃないか」
菜々「それほどのことじゃないですよぉ、えへへ。蘭子ちゃんが一番幸せになれるご夫婦を探しただけですから……それに、蘭子ちゃんのお母さまはお子さんができない体質でしたので、大変喜んでくださったんです」
モバP「コウノトリならぬコウノウサギだな」
菜々「プロデューサーさんお上手です! 座布団一枚!」
モバP「ちなみに現状蘭子は魔法を使えるのか?」
菜々「ある条件をクリアすればそれがきっかけで使えるようになります」
モバP「条件?」
菜々「ホラー映画を克服することです」
モバP「なんでホラー?」
菜々「……使える魔法がゾンビとかワイト、っていうんでしたっけ? 骨の人間みたいなのです。まあ、そんな感じのを召喚する魔法ですから」
モバP「うわぁ……そんなの使えるようになったらやばいんじゃないのか?」
菜々「それは大丈夫です! ナナがいますから!」
モバP「凄い説得力と安心感!!」
菜々「他にも聞きたいですか?」
モバP「是非!」
菜々「そうですね、他には瑞樹さんとか茜ちゃんとか輝子ちゃんとか文香ちゃんとか――――」
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モバP「凄いな、ほぼ全員と面識があるじゃないか」
菜々「そうなりますね。この記憶力も私の力です!」
モバP「まさか李衣奈がドラムならめちゃくちゃ上手くなる素質があったとは」
菜々「ユニットの参考にしてみてください!」
モバP「はぁー、菜々ってかなり凄い人物だったんだなぁ」
菜々「そんなぁ、照れちゃいますよー」
モバP「それにしてもそれだけの力があってなんでさくっとトップアイドルにならないんだ?」
菜々「もー、プロデューサーさんは無粋ですねー。そんなのもちろん、ズルはなしにして自分の身体、体力、魅力だけでトップアイドルを目指すのが楽しいからに決まってるじゃないですかー!」
モバP「そう、だな。変な事言ってごめんな」
菜々「そう思うのは普通のことだと思うので、全っ然大丈夫です!」
モバP「そんな凄い力があってもやっぱり菜々は優しい菜々だな」
菜々「もう、褒めても最高級コーヒーくらいしか出ませんよ」パチンッ
モバP「うん、美味い」
菜々「……あの、それとですね、菜々はプロデューサーさんに感謝もしてるんです」
モバP「ん?」
菜々「ナナは力を使わなければ本当にただの17歳の女の子なんです。そんなナナをスカウトしてくれて、ここまでプロデュースしてくれたんですから!」
モバP「菜々……」
菜々「自分でもウサミンっていうキャラが一般の人からどんな目で見られてるのかわかってます。でも、そんなナナを見捨てないで、ウサミンを肯定してくれて本当に嬉しかったんです。だから、ウサミンは……ナナは……」
モバP「……」
菜々「安部菜々は……プロデューサーさんの事がだ、だだだだだ、大好きなんです!」
モバP「……」
菜々「ぷ、プロデューサー、さん?」
モバP「うん、そうだな。俺も菜々が好きだ。大好きだ。一目見た時からきっと惹かれてた。ウサミンってキャラも、その凄い力も全てひっくるめて安部菜々が大好きなんだ」
菜々「じゃ、じゃあ……!」
モバP「だが! 今の俺はプロデューサーで菜々はアイドルだろ?」
菜々「ダメって、ことですか?」
モバP「まあ、聞け。それにまだ凄い力を封印してでも目指したものを手に入れてないんじゃないか?」
菜々「……! そうでした、菜々はまだトップアイドルになる途中でした!」
モバP「だろ?」
菜々「はい! 恋は盲目、ですね!」
モバP「ははは」
菜々「ウサミン星からやってきた、歌って踊れる声優アイドルことウサミンは永遠の17歳ですよ! キャハ☆」
短いですが完結とさせて頂きます!
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