勇者「君のオッパイ、本物か?」僧侶「いいえ」(9)

白の魔力を持つ『人間』と黒の魔力を持つ『魔族』が互いの領土を奪い合うようになって500年という永すぎる年月が経過していた。
神々はこの終わりの見えない争いに終止符を打たせることを決め、ある特異な『人間』を造り出した。


勇者「やはりか・・・」

僧侶「どうしてお気付きになられたのですか?」

僧侶「私は細心の注意を払いながら過ごしています」

勇者「昨日、君の手帳を見た」

僧侶「!!」

勇者「申し訳ない」

僧侶「・・・あの写真を撮ったのは旅に出る直前です」

勇者「やはりそうだったか。だが、どうして詰め物なんか」

僧侶「どうしても勇者様の旅に御供したかったからです」

勇者「そうか」

僧侶「はい。勇者様は巨乳好きだと聞いていたので」

勇者「確かに僕は巨乳が好きだ。君の策略に嵌められ、こうして君をパーティーに加えているのだからな」

僧侶「勇者様、私を首にしますか?」

勇者「ああ」

勇者「町までは一緒に行こう。そこからは別々の旅だ」

僧侶「・・・今までありがとうございました」

ーーー水の町・城門ーーー

勇者「じゃあ、ここでさよならだ」

僧侶「私が先に魔王を討ちますから。魔王軍との争いを終わらせるのは私です」

勇者「お互い頑張ろう」


20年前、ある箱入り娘が妊娠した。『異性と手すら握ったことのない筈の娘が妊娠するなどありえない、きっとなにかの病気で腹が日に日に膨らんでいるのだ』
そう考えた両親は娘を産院ではない病院へ毎日連れていった。
妊娠6カ月目、娘は手紙を残して家を出た。
『私はお父さんとお母さんの言う通り、性行為なんてしてない。だって、私がそんなことしたら二人が悲しむだろうから』
『でも、私はきっと妊娠してる。このお腹は病気だから大きくなったんじゃなく、子供が宿ったから大きくなったんだと思う』
『私はこの子を産む。親不孝でごめんね』

3日にも及ぶお産の末、女は男の子をたった一人で産んだ

男の子はよく母乳を飲んだ。毎日、何度も、何度も、何度も飲んだ

男の子が母乳を必要としなくなった時、たわわで若々しいオッパイは枯れていた

ーーー水の町・傭兵ギルドーーー

勇者「巨乳を頼む」

受付「噂通りのお方だったのですね」

勇者「どう伝わっているのかは知らないけど、巨乳傭兵を頼む」

受付「・・・はあ」

受付「盗賊ちゃん、こっち来て!」

盗賊「ああ?」

勇者「(でかいな)なあ、僕と旅に出ないか」

盗賊「・・・!あ、あんた勇者か!?」

勇者「そうだよ」

盗賊「出る!依頼料はいらねえ、俺を連れていってくれ!」

受付「いや、それは困るんだけど」

勇者「じゃあ荷物をすぐに纏めてくれ」

盗賊「ああ!」

受付「いや、あの」

続きは明日。おやすみなさい

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