八幡「奉仕部で出かけることになった」 (12)
幕張
八幡「暑い…もう夏だしな…」
八幡「あいつら、もう来てるのか…?」
ブロロロロロ
八幡「ん?バスか?」
八幡「まあ、デカいイベントだし遠くからも大勢来るか」
八幡「確か、待ち合わせ場所は…あの辺りか」
結衣「あ、ヒッキー!こっちだよ~っ」
雪乃「やっと来たのね、比企谷くん」
八幡「おう、お前ら早すぎるんだよ…」
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雪乃「あなたが遅いのよ」
結衣「そうだよ、女子待たせるなんてさっ」
八幡「いや、まだ待ち合わせ時間になってないし…」
雪乃「言い訳めいてるわ」
八幡「もういい…ところで、暑いな…」
結衣「そうだね、薄着してきてよかったよ~」
雪乃「ええ、そうね。でもこの男の視線が犯罪めいてるけれど」
八幡「待て待て待て、誰も見てないからね?」
結衣「見てないんだ…それもちょっと微妙かも…」
八幡「いや、由比ヶ浜は…」
八幡(大きいのが目立つ…)
雪乃「……」
結衣「え、なに?」
八幡「いや、なんでも」
雪乃「まったく…」
雪乃「それにしても…薄着とはいえ、黒だと暑いわねやっぱり」
結衣「うん、でもしょうがないよ」
八幡「そこまで黒に拘らないと駄目なのか?」
結衣「そういうライブだしさ~黒で統一するのが暗黙のルールみたいな」
八幡「難しい言葉知ってんな」
結衣「バカにし過ぎだしっ!」
雪乃「周りの人を見ても確かに多いわね」
結衣「うん、ビジュアル系バンドの音楽フェスだもんっ」
八幡「由比ヶ浜はビジュアル系とか好きなのか?」
結衣「どうだろ?友達の影響とかあるし…」
雪乃「由比ヶ浜さんに勧められて聴いてみたけれど、見た目はともかくいい声だった気がするわ」
八幡「バックチックとかよかったな」
結衣「ヒッキー…わざとだよね?」
八幡「バクチクだな…すみません」
結衣「でもいいよねっ!歌聴いたときはビックリしたよっ」
八幡「他にあんな高い声よく出るなって奴もいたかな」
結衣「あ、ちゃんと聴いてくれたんだ」
八幡「youtubeでだけどね」
雪乃「それにしても…」
八幡「なんだよ…?」
雪乃「あなた、律儀に真っ黒で来たのね…」
八幡「由比ヶ浜がそう言ってただろ…?」
結衣「あはは、あたしもヒッキーどんな格好で来るかなって思ってた」
雪乃「案外黒づくめの方がいいかもしれないわね」
八幡「なんか悪意が感じられるんですが…」
雪乃「あら、褒めてるわよ?汚れが目立たなくていいじゃない」
八幡「絶対褒めてないよな」
八幡「そういうお前も、黒のパンツ履いてくるとか…OLかよ」
雪乃「スカートにしようかとも思ったけれど…黒のスカートというのもね」
結衣「真っ黒のスカートも似合うと思うけどな、ゆきのんは」
雪乃「ありがとう、そういうあなたは…」
八幡「ホットパンツか…」
結衣「な、なに…?」
雪乃「いえ…黒のホットパンツはとても似合ってるけれど…」
八幡「…」
雪乃(色々と目線を釘付けにしそうね…比企谷くんもそうだけど…他の人の)
八幡(脚長いなこいつ…あと、生足かよ…う~ん)
結衣「なんだか、二人で納得してるし」
八幡「まあなんだ、色々気を付けた方がいいな」
結衣「??」
会場前
結衣「はい、これチケットだよ」
八幡「おう、サンキュ」
雪乃「ありがとう」
結衣「なくしちゃだめだよ?高いんだからさっ」
八幡「先生みたいだな」
雪乃「確かに高かったわね…なくしたら大変だわ」
優美子「あれ~?結衣じゃんっ」
結衣「えっ?あ~優美子っ!」
優美子「あんたも来てたん?あと、雪ノ下さんと…ヒキオも」
八幡「おう…まあな」
雪乃「…ごきげんよう」
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