モバP「トライアウトに行くことになった」 (21)
どうも。オリPです。
新ユニフォーム発表されましたね(すっとぼけ)
…前作は御免なさい。今回はしっかり書きあげますので応援よろしくお願いします。
坂口はヤクルトかぁ…。新天地でも頑張れ!
モバP「俺はモバP。さえない見た目だが、実は売れっ子プロデューサーなんだぜ」
モバP「…とは言っても、元が付くけどなははは…」
モバP「俺は担当のアイドルに手を出してしまった。この業界じゃ、それはご法度なのはわかっていたんだが…」
モバP「気が付いたら、アイドルと一夜を過ごしてしまった…」
モバP「もちろん、それがばれて俺は引責ということで自由契約になったわけだ」
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モバP「路頭に迷う俺に、ある女性が手を差し伸べてくれたんだ――」
――数日前
ちひろ「モバPさん。プロデューサー続けたいですか?」
モバP「当然だ!俺はプロデューサーとしてアイドルを育てられるなら、何でもやる!」
ニヤリ
ちひろ「今、何でもやるって。おっしゃいましたね?」
モバP「ああ!男に二言はない!」
ちひろ「では、来週、ここに来てください」つチラシ
モバP「何だこれ?セミナーの案内?」
ちひろ「はい。ここのセミナーは職場復帰率100%!ぜひ来てくださいね!」
モバP「ああ!プロデューサーになるためになら絶対行きます!」
モバP「――というわけで俺は、ちひろさんに渡されたチラシの場所にやってきたわけだが…」
ザワザワ
モバP「ずいぶん、背広を着た男が多いなあ…。みんな再就職に必死なんだな…。俺も頑張るぞ!」
――会場内
モバP「広いはずのホールが黒山の人だかり…。すごいな…」
???「あー。皆さんお揃いでしょうか?ただ今より、第44回プロデューサートライアウトを開始します!」
モバP「え!?トライアウト?」
???「司会、進行は千川ちひろがお送りします♪今回のトライアウトは、体力とプロデュース力を問われます!別室のモニターでは、アイドルと人事部長が見ていますから本気だしてくださいね!一人でも多くのプロデューサーが誕生することを祈っています!」
第1種目 体力 20mシャトルラン
ちひろ「体力を競うシャトルラン!普通のものとは違います!スタドリ飲み放題!何分走り続けられるかがカギですよ!」
『スタート!』
モバP「よーし良いところ見せるぞ!」
――50本目
モバP「――運動不足だ…。身体が重い…」
ちひろ「頑張ってくださいね!」つスタドリ
モバP「」ゴクゴク
モバP「――キター!」
――150本目
モバP「――そろそろマジで駄目かも…」
ちひろ「倒れたら負けですよ?永遠の!」つスタドリ
モバP「――負けるか!」ゴクゴク
――350本目
モバP「――半数以上が倒れてピクリともしないが…。それでも俺は負けない!」
ちひろ「まだまだいけますよね?プロデューサーさん!」つスタドリ
モバP「おほー!」
――500本目
モバP「もう駄目だ…。限界だ…」バタリ
ちひろ「死んだら、負けだぞ…。デメ徳だって、九蓮ツモったはずなのに、死んで負けたんだぞ」ボソリ
モバP「く、くそ…」バタリ
モバP記録499本
スタドリダバー
モバP「俺の結果は全体7位か…。1位は890本か…。上には上がいるな…」
ちひろ「間もなく第2種目始まります!皆さんは集まってください!」
ちひろ「第2種目はプロデュース力です!アイドルをプロデュースして審査員を唸らせてください!」
モバP「いきなり、本番さながらか…。まあ、実力を見せるにはちょうどいいな!」
ちひろ「それではアイドルに会いに行ってください!」
モバP「さて、どんな子が相手になるのかな?アイドルに見立てた素人さんなのかな?」
渋谷凛「ふーん。あんたが私をプロデュースするの?まあ、悪くないかな」
モバP「」
凛「…どうしたのプロデューサー?」
モバP「――凛は何を隠そう、俺が手を出してしまったアイドルだ…。あいつが欲情しきった目で俺に体を預けてきた。そしたらもう、俺は――」
凛「ねえ。私をどうプロデュースするの?」
モバP「え、ああ…。そうだな――」
モバP「――凛は嫌じゃないんだろうか。手を出したプロデューサーにプロデュースされるの…」
ちひろ「さあ!次はモバPさんプロデュース!渋谷凛さんの登場です!」
モバP「――俺のやることはやった。後は凛の才能を信じる!」
凛「♪~」
審査員1「ふむ…。これが3代目か…」
審査員2「素材は言わずもがな、衣装や曲も彼女に合っている。さすがはモバPというところでしょうね」
審査員3「はあ…。凛さんのお山もいいねえ…。登ってみたいねえ…」
凛「♪!どうもありがとうございました」ペコリ
パチパチパチ
モバP「――拍手を聞いている分には、十分な手ごたえだった!良くやった凛!」
凛「ふう…」
モバP「お疲れ。良くやったな。審査員からもいい拍手だったじゃないか」
凛「それはプロデューサーのプロデュースが良かったんだよ。私の力はほんの少しだよ」
モバP「そんなことないぞ。お前の実力があってのことだ」
凛「ふふ」
モバP「どうした?」
凛「何だか、昔を見ているようなやり取りだったね」
モバP「…そうだな。俺はもうあそこを自由契約された身だ。戻ってくることは…奇跡が起きるしかないな」
凛「起きるよ。私をシンデレラガールズに導いた人だもん。戻ってくるの、待ってるよ」
モバP「ああ。また、会おうな…」
スタスタ
モバP「――また戻る時は、俺は凛たちと反対側に立つんだろう…」
ちひろ「それでは第2種目の結果が発表されました!どうぞ!」
バーン!
モバP「――俺と凛のペアが全体1位!これで再契約に大きな一歩だ!」
ちひろ「第3種目はすぐに行います!次の種目は精神力です!」
モバP「精神力?ブラックに耐えられるかを競うのか?」
ちひろ「受験番号順に並んでいただき、1人ずつ別室で行います」
モバP「面接かな?となると、圧迫面接か…」
――試験待ち中
他P1「」トボトボ
他P2「」ゲッソリ
他P3「」ブツブツ
モバP「――なんだなんだ?他Pさんたちがやつれた表情で出てきたぞ…。そこまですごいやつなのか…」ゴクリ
ちひろ「受験番号20番。モバPさん。入室してください」
モバP「はい。――失礼します!」ガチャ
時子「」ギロリ
モバP「――あ、これは圧迫面接の何倍もアカンやつや」
時子「お座り」
モバP「は?」バチィ!
時子「早く」
モバP「ここに?俺は――」バシィ
モバP「いってぇー!何する――」バシィ!バシィ!
時子「豚に発言権はないわ。このまま鞭打ちか、座るかを選びなさい」バシィバシィ
モバP「分かったから!もう叩くな!」バシィバシィ
時子「…それでいいわよ。――で、あなたはなんで事務所をクビになったの?」
モバP「…言わなきゃだめか?」
時子「あなたに拒否権はないわ。口を開くか、コイツの餌食になるかだけよ」バシィビシィ
モバP「痛い!分かったから!――アイドルに手を出した」
時子「不潔」バシィバシィ
モバP「やっぱり鞭で叩くんじゃないか!」
時子「予想以上に下劣だからよ。『爆死した。』とか、『エナドリ・スタドリ飲みすぎて身体を壊した』とかならまだいいのに…」バシィバシィ
モバP「そっちの方がもっと大変じゃないか!」
時子「うるさい!口答えする豚はこうよ!」バシィバシィ!バシィバシィ
モバP「やめてー」バシィバシィ
――しばらくして
時子「さあ、復唱しなさい『私はアイドルに手を出した。もうそんなことは金輪際致しません』――はい」
モバP「私はアイドルに手を出しました。もうそんなことは金輪際致しません」
時子「ちひろさんは天使、神、女神」
モバP「…は?」
時子「」バシィバシィ
モバP「あんぎゃぁー!」
――第3種目終了
モバP「うう…。ひどい目に遭った…。でも、これでまた拾ってくれるプロダクションが有れば…安いもんだ」
数日後――
モバP「またお世話になります!」
ちひろ「はい。再契約という形でまたよろしくお願いしますね。プロデューサーさん!」
モバP「――何とか、前いたプロダクションから再契約という形で、俺のトライアウトは終わった」
ちひろ「お給料ですが、再契約なので新入社員と同クラスになりますが…」
モバP「いえ!また一からアイドルの信頼を取り戻します!頑張らせてください!」
ちひろ「はい。よろしくお願いしますね!」
モバP「よーし!まずは72時間徹夜で仕事を手に入れるぞ!」ガリガリ
凛「…ねえ。ちひろさん。これで良かったの?」
ちひろ「あ、凛ちゃん!今回は協力してくれてありがとうございました。これ、プロデューサーさんのシャツ(使用済み)です」
凛「…まあ、ありがたくいただくけど」スースースー
ちひろ「最近、プロデューサーさんの出来高がものすごくてね…。それにアイドルの皆さんのも入れると、意外と…」
凛「でも、これってハニートラップじゃ…」
ちひろ「そんなことありません!最近はどのプロダクションの社長さんが、頭を抱えてるんですよ。年俸の高騰で。そこで、私がトライアウトという場を提供して、再契約して、年俸を下げるというものです」
ちひろ「それにこの制度は、プロデューサーさんには緊張感を与えて、より良い仕事をすると社長方には好評なんです!それにトライアウトにはそれなりのお金に――それは、いいとして!プロデューサーさんの実力を高めるのに必要なんですよ!」
凛「…そうなのかな?」
ちひろ「経営に参加する立場になると、社長さんや私の気持ち、分かると思いますよ」
凛「私、レッスンだから行くね」
ちひろ「頑張ってくださいね」
モバP「がんばるぞー!」
ちひろ「しばらくお仕事には困らないから、お金も入るし私は社長さんたちの信頼が上がる。そしてお金も入る…。トライアウトはまさに金のなる木ですね」ニヤリ
以上で終わりです。
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